仮面ライダー龍騎

【かめんらいだーりゅうき】

ジャンル 対戦格闘
対応機種 プレイステーション
発売元 バンダイ
開発元 デジフロイド
発売日 2002年11月28日
定価 4,800円(税抜)
判定 なし
ポイント 発売時期故の原作との違和感
最終的には連打ゲー
原作の13ライダー+モンスターも使える豪華ラインナップ
カード所持数をはじめとするキャラ格差
仮面ライダー対戦格闘シリーズリンク


概要

同名の特撮番組を原作としたゲームソフト。
有限会社デジフロイドが手掛けた初のライダー格闘ゲームにして、PS1時代最後のライダーゲーでもある。

登場キャラ

  • キャラバリエーション有り
    • 龍騎(通常・ブランク)、王蛇(ベノスネーカー・メタルゲラス・エビルダイバー・ジェノサイダー)、
      ゼブラスカル(アイアン・ブロンズ)、ガゼルモンスター(ギガゼール・メガゼール)
  • バリエーション無し
    • 龍騎サバイブ、ナイト、ナイトサバイブ、シザース、ゾルダ、ライア、ガイ、タイガ、インペラー、ベルデ、ファム、リュウガ、オーディン、
      ボルキャンサー、メタルゲラス、デストワイルダー

特徴

  • 原作同様、ライダーキャラ達はそれぞれ異なった「アドベントカード」を所持しており、戦闘中に使う事で武器装備や特殊能力の使用を行う事ができる。
    • カード使用中に別のカードを使用すると、以前のカードの効果は消える。また転倒させられても、やはり消える。
    • 必殺技「ファイナルベント」のカードは、相手のライフを一定以下にしないと使用できない。
    • 「ファイナルベント」「アドベント」のカードは、発動するとデモに移行し、必ず命中する。それぞれ1回限り。

評価点

  • 原作再現含め、小ネタが豊富である。
    • キャラゲーならば当然とも言えるが、各キャラのアクションはキャラの性格やライダーの設定・武器に合わせた「らしい」ものになっている。
    • 特に掴み攻撃は個性的なモーションが揃っている。シザースならナイト戦で披露したベアハッグ、ボルキャンサーならシザースを捕食したアクションをする、など。
    • 各ライダーのファイナルベントも、PS1のスペックの中で頑張って再現している。発売当時は、劇中でまともに決まったのが最終回の一回だけだった王蛇のファイナルベント「ドゥームズデイ」を見られる貴重なゲームでもあった。
    • 武器カードを装備すると、アクションが変化する。龍騎ブランクのライドセイバーは、1度攻撃すると折れてしまい、原作の迷セリフ「折れたぁ!?」のボイスが入る。
      • しかしライアと王蛇がコピーベントした場合も同じ演出が入る為、ライアや王蛇が龍騎の声で「折れたぁ!?」と叫ぶという珍現象が起こる
    • ゾルダのストライクベントと、リュウガのガードベントは、ここでしか見る事はできない。存在自体が無かった事にされたギガテクターはやはり出ていないが…。
    • ライダーキャラは、戦闘前後に原作準拠のセリフを言う。勝利時の台詞がファイナルベントで止めを刺したかどうかで変化するおまけ付き。
      • ストーリーモードのみだが、ナイトと王蛇には「負けセリフ」も用意されている。
      • ライアは占い師の手塚らしくコインを放り投げて掴む、ゾルダはガンスピンを披露するなど勝ちポーズもなかなか凝っている。
    • 使用キャラを決定すると、番組のキャッチフレーズでもある「戦わなければ生き残れない!」のナレーションが入る。
  • 王蛇は契約モンスターの違いにより4つのバリエーションが存在するが、エビル・メタル版はライア・ガイとそれぞれ同一のカードを所有している。そのためエビル版王蛇は原作と違ってコピーベントを使う事ができ、他のライダーの武器を装備する事もできる。

問題点

演出関連

  • ライダーのほぼ全員がオリジナルキャストなのだが、インペラーだけは代役で、セリフも一切無く、掛け声を張り上げるだけ。これは本作が特番『13RIDERS』と同時期に開発されたからだと言われているが、詳細は不明。
    • しかも声は特番とも違い、倉森慶二氏が担当している。
    • タイガもキャストは原作通り*1だが、性格が全く異なっており、性格的に病んでいるところがあった原作と比べるとどこかさわやかな「正義のライダー」風味の性格になっている。
      だがタイガは登場以前は児童誌などで「正義のライダー」「番組後半の龍騎のライバル」*2と紹介されていたので、開発当時はまだ設定が固まっていなかったのかもしれない。
    • オルタナティブ・同ゼロも登場しないが、この2体は玩具展開に関係なく東映側が勝手に作ったキャラなので、前作のアナザーアギト・G3マイルド同様責めるわけにはいかない。
  • 一部のカードが再現されていない。代表的なものでは龍騎サバイブのストレンジベント*3、ナイトサバイブのトリックベント、ガイのコンファインベント*4など。特にストレンジベントは劇中で名勝負を演出した龍騎サバイブのデッキの中でも印象的なカードであり、当時から「なぜ省いた」とファンからは言われていた。
    • しかしオーディンのタイムベントやタイガのフリーズベント・リターンベントなど格闘ゲームのシステムでは再現が難しいカードがあるのも事実であり、そこは難しいところだろう。
  • ファイナルベントの演出は基本的に原作に忠実だが、ファイナルベントの演出が異なるキャラが数名いる。
    • ナイトはモーションは間違っていないが、ウイングランサーが召喚されずに右手にダークバイザーを構えたままマントを纏って降下する。
    • ナイトサバイブはダークレイダーに飛び乗るまではカメラワーク含めて原作を再現しているのだが、敵を拘束する光線を撃たないまま、カットが変わると既に槍状に変形させたマントに包まれた状態で敵に突っ込んでいく。
    • ファムは説明書には原作通りの説明*5が載っているのに、ゲームでは「ブランウイングが体当りして吹っ飛ばした敵を斬りつける」という異なる演出になっている。
    • 本ソフト制作時にはまだ未披露だった、龍騎サバイブ・タイガ・インペラー・オーディンのファイナルベントも、本ソフト独自のものとなっている。
      龍騎サバイブは「変形したドラグランザーで体当たり」という比較的原作に近いものなのだが、タイガ・インペラー・オーディンは原作とは全く異なる演出になっている。しかし、これは開発時期的に仕方のない問題であろう。
    • 結局原作では披露されることのなかったオーディンのファイナルベント*6はオーディンがテレポート移動で敵を翻弄した後、ゴルトフェニックスと合体して頭から突っ込むというちょっとシュールな技になっている。
    • タイガのファイナルベントの演出は原作の「クリスタルブレイク」と比べるとスピード感があり、「これはこれでアリ」という好意的な評価も多い。
  • アドベントで召喚されたモンスターの攻撃モーションは、殆どが「ただ体当たりしていくだけ」。
    • 体当たりしか攻撃手段が無さそうなメタルゲラスやエビルダイバーはまだしも、爪やハサミを持つボルキャンサー・デストワイルダーや、飛び道具を持っているモンスター(毒液を吐き出すベノスネーカーや、口から炎を吐くドラグレッダー・ドラグブラッカーなど)も体当たりしていく。
    • 一方で「跳躍して相手に槍を振り下ろすギガゼール」「透明な状態から姿を表し、相手に取り付いて宙返りしながら攻撃を仕掛けるバイオグリーザ」などちょっと凝っているものもあり、全てのモンスターが手抜きというわけでもない。
  • 龍騎は主人公だというのに、やけにボイスのバリエーションが少ない。セリフは3フォームとも同じだし、勝利時の台詞が1種類なのも彼だけ。デジタルカードのセリフも1種類しかない。
    • ナイトは通常とサバイブでセリフが異なるのだが。
    • 因みにシザースはデジタルカードのボイス自体が無い。インペラー以外でカードにボイスが入っていないライダーは彼のみ。

ゲーム部分

  • 攻撃手段はおおざっぱに言えばボタンを押すだけで出る通常攻撃(武器装備状態も含む)、掴み攻撃、カードを選択するとデモが発生する回数限定の攻撃に分けられる(いわゆる波動拳のように気軽に出せる必殺技が無い)。よって自然と通常攻撃を多用するタコ殴りゲーに陥りやすい。原作通りといえばそれまでだが。
    • 龍騎・リュウガ・ゾルダのストライクベントのように離れた位置から飛び道具を連射できる(連射速度は遅いが)武器もある。
  • 前作からの恒例で同キャラ対戦はできないのだが、更にキャラバリエーションも同キャラと見なされる為、「龍騎の通常VSブランク」「ゼブラスカルアイアンVSブロンズ」などは行えない。
    • 但し対戦相手のランダム選定を行った場合、同キャラが出て対戦できる場合はある。
    • また、サバイブは通常と別キャラ扱いなので対戦はできる。
  • モンスターキャラは、原作同様カードを持っておらず、それに代わる特殊能力も無い。故に通常攻撃で敵を削るしかなく、決め手に欠ける。
    • 因みにゼブラスカル2体は只の色違いで性能は同じ。ガゼル2体は手持ちの武器が違うだけ。

その他

  • OPデモは非常に美しいのだが、ゲーム本編のキャラのポリゴンのレベルが低い。これまでのライダーゲーと比べるまでもなく、カクカクの「箱」みたいなキャラばかり。
    • 実際OPのCGデモは前作『アギト』から進化、PS末期と言うこともありハード性能を思わせないほどで次回作以降のデモと比べても見劣りしない。しかし最初は驚くが実際のキャラのポリゴンを見るとかなりガッカリする。
  • 説明書に、隠しキャラを全て揃えた画面の写真が載っている。ご丁寧に「全てのキャラを揃えた画面です」というキャプション付き。

総評

前作までと比べて、必殺技が連打性であるなど、バトルが明らかに大味になっている。
次作からは大味を通り越して「手抜き」レベルになるのだが、その片鱗が見え始めたソフトとも言える。
とはいえ小ネタ面は非常に豊富であり、原作ファンにとっては何度もニヤリとできるゲームであることは間違いない。