注意:ここでは、GBA版『ユグドラ・ユニオン』(スルメ)と、そのPSPリメイク版以降(良作)について紹介する。



ユグドラ・ユニオン

【ゆぐどら・ゆにおん】

ジャンル シミュレーションRPG
対応機種 ゲームボーイアドバンス
発売・開発元 スティング
発売日 2006年3月23日
定価 5,800円
判定 スルメゲー
ポイント おっさんですらかわいいキャラデザ
キャラデザと相反するような血生臭すぎるシナリオ
独特かつ複雑すぎるシステムの数々
沐浴イベントは健在
Dept.Heaven.Episodes.シリーズ・ユニオンシリーズリンク

概要

ゲーム開発会社スティングの看板シリーズ『Dept. Heaven Episodes』の2作目。
前作『Riviera ~約束の地リヴィエラ~』とは世界観を共有しており、一部キャラクターやアイテムが共通している。

キャラクターデザインは四コマ漫画『GA 芸術科アートデザインクラス』『棺担ぎのクロ。~懐中旅話』などで有名なきゆづきさとこ氏が担当。

ゲームシステム

タクティクスカードについて

  • 全体的にカードの影響が大きく反映されるシステムをしており、出撃時に持っていくタクティクスカードを選択後、ターンの最初に味方側は毎回カードを一枚選択する。カードには「移動力」「スキル」「エース特性」「スキル使用条件」「Power」が設定されている。
  • 移動力は名前通りにキャラクターを移動させる時に使う。1マスにつき1ポイント消費。ポイントは共有であり次のターンに持ち越しはできない。
    • 行動済みの概念は戦闘を仕掛けた1人のみで、それ以外のキャラは後述のユニオン参加やアイテム発見や村を訪ねたりしても残りポイントがあれば自由に動ける。
  • Powerはカードの攻撃力。戦闘勝利時にこの数値を基準にして相手の士気を減らしてゆく。戦闘の中でこのカードのPowerは成長していく。
  • なお、各カードは1ステージに1回ずつしか使えない。持ってきたカードを全種類使い果たしたら、ゲームオーバーとなる。ただし、攻略中に新たな指示が出た場合は、使用済みのカードもまた使えるようになる。
  • マップ上で敵に隣接し、スタートボタンを押して戦う相手を選ぶと戦闘に入る。
    • この時に「ユニオン」と呼ばれるものを結成し、敵に隣接して最初に戦うキャラクターは「ユニオンリーダー」と呼ばれ、カードのスキルが使えるかどうかにも関与する。
    • ユニオンリーダーが男性なら斜め・女性なら縦横方向に2マスの範囲内にいる仲間はユニオンとして戦闘時に駆り出される。
    • また、さらにユニオンとして参加するユニットから男性なら斜め・女性なら縦横方向の1マスの範囲内にいる仲間は「リンク」され、同様にユニオンとして駆り出される。
      • 戦闘時にお互いのユニオン数に差がある場合、少ない方の陣営は同じユニットが連戦する事になる。連戦する度にペナルティが発生し、戦闘が戦力の少し減った状態でスタートする。
      • すなわち、強力なユニットでも囲んで袋叩きにすれば連戦によるペナルティで勝つチャンスが生まれるという事である。
    • 敵味方問わず、戦闘は1ターンに1人しか仕掛けられない。そのためユニオンは1ターンに複数の戦闘を一気に起こすシステムとしての側面もある。
  • スキルは戦闘中に攻撃・防御・回復など様々な効果をもたらす必殺技。
    • カードに設定されたエース特性と同じ種類の武器を持っているユニットがユニオンリーダーになると、スキルがその戦闘で使えるようになる。
    • 上のエース特性を満たした上でスキルの使用条件も満たすとスキルが発動できるようになる。条件は職種・時間帯・地形などさまざま。
      • 時間帯はターンの経過によって進み、村などは夜に尋ねても寝静まっていてアイテムや情報がもらえないこともある。ステージ次第では時間帯が固定されているなどどうしても発動条件を満たせないスキルもある。

戦闘について

  • 1回1回の戦闘は6vs6での殴り合い(ヘッド1人とその部下5人の構成)。まず最初に攻撃側が6人全員での突撃を行い、それに対して残った敵全員による反撃が行われた後は、白兵戦でお互いが体力を削り合う。ユニオン数が相手より少なく複数回戦闘するユニットは、部下5人が連戦ごとに一人ずつ減るペナルティがある。これが戦力の低下である。
    • 人数は突撃と反撃の威力に関係するが、その後の攻撃力には無関係で戦闘中の体力ゲージのような物。人数減少は次の戦闘には引きずらず、ペナルティがなければ戦闘毎に部下5人が揃っている。
    • 白兵戦時には武器や地形などの優劣が記号で表示され、その値と双方の攻撃力の差などが基礎ダメージとなる。この基礎ダメージをどちらかが倒れるまで与え合う。
    • この時十字キーの左右で作戦変更ができ、左なら攻撃を緩める代わりに画面上にあるゲージを溜めるPassive、右ならゲージを消費する代わりに攻撃を激しくするAggressiveになる。BGMの曲調も変化する。
      • 放置よりもゲージを溜めてゲージを使って攻撃するほうが基本的に有利で、TECが高いほど、またカードの移動力が低いほど、最初から多くのゲージが溜まっている。
      • 戦闘後に残ったゲージはユニオンを組んだ仲間の連戦へと加算される。
    • Aggressive状態では相性が上昇して攻撃力が上がり、一部のユニットの攻撃に属性が付く。
      • 属性が無効化にされてしまう相手にはAggressiveを使用しないほうが有利に戦える。
    • ゲージを一杯にしてスキルが発動可能ならAボタンを押す事で発動できる。ボタンを一定時間押し続けて離すと発動するタイプと、ボタンを押している間だけ効果が発揮されるタイプがある。
  • 敵にもゲージが存在するがこちらとは違い自動で溜まっていき、一本分溜まる敵がRage状態というこちらのAggressive同様の状態になり、一部ユニットには属性が付き、攻撃力や相性も上がる。二本目が貯まると属性は付かなくなるがさらに攻撃力が上昇し、使用条件を満たしていれば即座にスキル攻撃を使ってくる。
    • ユニオンによる連戦で自軍が負ければ次の戦闘で敵側ゲージが0になるという要素があり、わざと負けて敵ユニオンに含まれた強い敵に対処するという戦術も可能。
  • 戦闘ではお互いに「ヘッド」と呼ばれるリーダー格のキャラクターがおり、他のモブキャラより体力が多い。基本的にヘッドは戦闘の最後まで戦うが、何らかの理由により先に倒されるとスキルや作戦変更が出来なくなる。
    • 突撃時にはランダムでクリティカルが発生し、受けるとヘッドが倒されてモブキャラもパニック状態になってしまう。また、戦闘中にはランダムでヘッドによるフラッシュアタックが発生し、通常より威力が高い他に発動中やチャージ中のスキルを中断させる効果がある。
      • フラッシュアタックがPassive中に発動すると損でありAggressive中に発動すると得。といってもフラッシュアタックは確率発生で制御できない要素なので気分の問題だが。
  • 騎兵やゴーレムなど大型のユニットは「Lサイズ」と区別され、有利/不利が強調されている。通常のユニットが6人(ヘッド1人と部下5人)で戦闘に臨むのに対し、Lサイズは3人(ヘッド1人と部下2人)で戦闘に臨む。
    • 3回以上連戦にならないとペナルティを受けない。相手の兵数を自陣と同じにするスキルが有利に使える。反撃や士気減少の人数効果が人数半分なので1人あたり2倍あり、ヘッド1人残った勝利も通常サイズならヘッド1人+部下1人残ったのに相当する士気減少効果を持つ。などLサイズ特有の有利がある。
    • しかし一台につき1人を強制的に倒す投石器を使われると致命傷になる。などLサイズ特有の不利もある。
  • 武器同士に相性が存在。
    • 剣は斧に、斧は槍に、槍は剣に強い。どこぞの手強いシミュレーションを意識したのか、同じすくみになっている。
    • 更にその3武器全てに強いのが杖(いわゆる魔法攻撃)。そして杖は弓に弱い。
    • 弓はやや特殊で、攻撃の際は反撃を受けないものの防御時に反撃することも出来ない。
    • 敵ユニット限定の鎌は、杖と同様剣、槍、斧に有利が付き、さらに弱点がない強力な武器。
    • グリフライダーは特殊でナイト系に非常に強いがハンターに非常に弱いという特性がある。これはどちらかというとプレイヤー側に不利な仕様。*1

士気について

  • 体力のようなもの。戦闘に勝利するとカードのPowerに様々な倍率が掛かり、出された数値だけ相手の士気を減らす事が出来る。0まで減らすとそのユニットは撤退or死亡し、マップから消える。
    • 勝利時に相手の士気を減らす量は、残り人数・パラメータの差・相手の地形防御・各種ボーナスで計上される。強力なカードでも地形防御や接戦で士気をあまり減らせない事もあれば、弱いカードでも状況次第で大打撃になりうる。
    • 敗北しない限り士気は減らないし、場合によっては敗北しても士気が減らないこともある。士気が少なくても戦闘で不利になったりはしない。
    • 味方ユニットの士気が0になっても通常は撤退でそのマップから離脱するのみで、マップクリア後に士気1の状態で復活している。ただし、一部のキャラクター(大抵のマップでは主人公+ヒロイン+α)の士気が0になると、その時点でゲームオーバーになる。
  • ちなみに士気の回復は出撃前にアイテムを消耗することによってのみ可能。

パラメータについて

  • 主なパラメータはGEN(統率)、ATK(攻撃)、TEC(技能)、LUK(幸運)の4種類。GENは防御全般、ATKは突撃反撃以外の攻撃や勝利時の士気ダメージ、TECはスキルや初期ゲージのほかに突撃と反撃の威力にも影響する。
  • 能力は数値ではなく大小の星の数で表示される。パラメータとして機能するのは大きい星のみ。小さい星は溜まれば大きい星になる経験値のようなもの。
  • 「☆*********」(能力値1 小9)なら、小星が1増えて10になると「☆☆」(能力値2 小0)に成長する。大きい星で小さい星2つ分の欄が埋まるため、次は「☆☆*******」(能力値2 小7)に小星が1増えて8になると「☆☆☆」(能力値3 小0)に成長するという具合。☆(1=最小値)から☆☆(2)に成長するには小星10必要なのに対して、☆☆(2)から☆☆☆(3)へは小星8、☆☆☆☆☆(5)から☆☆☆☆☆☆(6=最大値)だと小星2で済むという、得意分野は伸ばしやすく苦手分野は伸びにくい成長システムになっている。
    • 序盤でやたらと強くならないのに後半で一気に強くなるのはこのカラクリである。
  • なお、食べると能力値が上昇する*2TO EATアイテムは小星の数に関わらず大星が増える効果のため、大星1小星0のキャラにとっては小星10に相当し、大星2小星0のキャラにとっては小星8に相当して、苦手分野ほどお得感がある。ただし小星0になるので、大星2小星3だと小星+5個分だが大星3小星0に成長させてから使えば小星+6個分になるなど、半端な小星があれば成長させてから使ったほうが得な場合もある。
  • MVPボーナス
    • 一定のターン内にステージをクリアすることでクリア後にそのステージで一番活躍したキャラクターのパラメータがランダムで強化される。

アイテム

  • 敵の撃破やマップイベントで収取したアイテムは、装備させるか、士気回復に使用する。
    • 士気回復に使う場合はその場で消滅する。
    • 装備品は使用できるステージ数が設定されており、0になると壊れてなくなる消耗品。キャラが装備できるアイテムは1個で、一旦装備すると解除不可なので、壊れるまで装備変更も不可。
      • 属性無効効果がある装備品は、Rage時の属性攻撃や強力なスキル攻撃を無力化できるため、事前に敵攻撃の属性を把握していれば攻略において絶大な効果を発揮するステージもある。
      • 特殊効果がいまいちで能力値が一時的に小星数個分上がるだけの装備品でも、能力値(大星)が最小1~最大6の本作においては大星が1上がるなら心強い効果。もちろん小星が足りず装備しても大星が増えないなら無意味だが。
    • 食べ物系である育成用アイテムは装備させた上で出撃させ移動する事で効果を発揮する。

評価点

  • 上質なイラストとBGMの数々
    • 前述のとおり、イラストはきゆづき氏のデザイン、BGMはリヴィエラのGBA版以降の新規BGMを担当した林茂樹氏が担当している。
      • 前作から引き続き沐浴イベントが存在。但し規制がかなり厳しくなっている。残念。
    • BGMはGBAという機種ながら非常にバリエーションも多く、なんと敵味方双方で各キャラ戦闘時専用BGMがほぼ全ての固有キャラについている
      • ヒロイックなミラノのテーマ、神秘的なユグドラのテーマ、宿敵である皇帝ガルカーサは激しさと恐ろしさを感じさせる楽曲…という感じで、キャラのイメージと一致している。
  • 戦略性が高いゲームシステム
    • アイテムやカードによるスキル、Passive・Aggressiveなどの仕様でアクション性を持たせており、ただ見るだけだったSRPGに退屈さが無くなった。
    • 臨機応変に応じてどうのように攻めるか、どのカードを使ってどう進みどう攻めるかなど戦略性も高い。
  • リトライによる救済処置
    • リヴィエラと同じく、ゲームオーバーになっても何度でもそのマップをリトライ可能。
    • リトライ時は敵側の強さを表す☆が減っていき、回数を重ねるごとに徐々に減っていく。最終的に☆1つのみとなるため、クリア不可能になって行き詰まるということはそうそう起こらない。
      • ただしリトライしたマップでは能力成長ボーナスが得られなかったり、リトライすると入手出来なくなるアイテムがあるなどのデメリットもある。
  • 隠し要素ややりこみ要素などがある
    • とあるアイテムを回収しつつ、エンディングを迎えるとアイテムに応じて隠し要素が解禁される。
    • 手に入れたアイテムやキャラクターのイラストを確認出来たり、BGMの視聴が可能となっている。
    • さらには各種ステージでのストーリーを確認できる「ユグドラ戦記」というのも存在する。
      • このユグドラ戦記では、各種ステージの最短ターンでクリアしたターン数が表示される。それをいかに最少ターンでクリアするかやりこみも可能。
    • PSP版ではこれに加え、さらなる隠し要素が追加されている。

賛否両論点

  • 戦闘時のデータはお互いの人数や相性記号などの情報以外はかなりの部分がマスクデータとなっている。このゲームの特徴であり醍醐味でもあるが、あまり常識的な設定ではない。
    • 例として具体的な数値で示されているわけではないので現在どれだけのダメージを与えているのかがわからない。それでもダメージは一定なのでこれについては互いの人数の減り方などで視覚的に分析することになる。
  • 戦争モノという題材を真っ向から描いているため、ストーリー展開がかなりハード。
    + ネタバレ注意
    • 序盤~中盤は領土内に侵略した敵を追い出したり、窮地に陥った仲間や攫われたユグドラを救出する等のここまではヒロイックな展開が多いのだが…
      • その中でもまだ若い二人の領主のどちらかを殺す、奇襲のために仲良く喋っていた見張りの女性二人を殺すなど黒い面*3が垣間見えていた。
    • ユグドラが戴冠して、ラ・ピュセルにクラスチェンジした後は比喩ではなく実際に「相手は死ぬ」という効果の専用スキル「ジハード」の強さも相まってか『覇王様』『外道王女(女王)』とまで呼ばれるようになる(後に公式でもネタにされる)。
      • 即位後、ようやく領土内から新生ブロンキア帝国軍を一掃したものの、『帝国が残っている限り、侵略の脅威は収まらない』と逆に帝国領土に侵攻する事を決意(ここまではこの手のジャンルのゲームではよくある)し、その結果、帝国領土を守ろうと立ち上がった貧弱な民兵&義勇軍や、その民兵達を守ろうと深手を負ったまま駆け付けて来た少女を惨殺するという、虐殺展開が繰り広げられることになる(一人も生き残ってない等の明確な死亡描写有)。
      • 防御の硬い敵都市(市民は避難していない)を落とすため、とある方法で都市を崩壊させた上で蹂躙するというステージもある。当然市民ごとであり、ステージ中には泣き叫ぶ子供や子供だけは助けてくれと懇願する母親もいる。果敢に抵抗する民兵もいるが、能力、士気共にガタガタ。しかしこちらの進路上に陣取っているため間違いなく殺される。むごい。
      • その後、仲間を逃がす為に少数の兵で敵を食い止める敵将軍を多数の兵士でボコボコにする(もちろん殺す)。もはやどちらが悪なのか分からなくなってくるレベル。
        • 「少数の敵を多数で叩く」ことは戦術的に極めて正しいのだが、基本的に王道的立場とされることの多い主人公サイドが行ってよい行動かといわれると……。
        • ユニット達が「気分が悪い」「戦いにくい相手だ」とやや躊躇う演出まである。ここまで書くと王国側が悪役かと思えてくるが、大方のプレイヤーにとっては前半に散々苦労して戦ってきた為にむしろ王国に感情移入し、意気込んで惨殺に走る事になる。中々にドス黒い構図である。
      • ちなみに主人公たちに敵対したキャラクターはごく一部の例外を除き全員戦死する*4
        • もっとも、戦争など所詮そんなものと言われてしまえばそれまで。この手のファンタジー世界を舞台にしたSLGの多くは「正義・大義はプレイヤー側にあり、敵は悪いことをやっている」という勧善懲悪の構図の上に成り立つのが常であるため、「敵がやろうが味方がやろうが戦争は結局こうなるものだ」ということを正面から描き切ったことは特筆に値しよう。……かわいい絵柄にこのような血なまぐさい話が合うかどうかを置いておけば。
      • こうした戦いの果てに天使が現れ、最後にヒロインは武力を捨てて平和に地上を治めるかの選択を問われるが、この際に天使を殺して神の国を攻めるという選択をすることもできる。どちらを選ぶかはここまでの物語を見てきたプレイヤー次第であるが、殺した場合はもう後戻りはできないという何とも言えない空気に包まれる。
  • 味方キャラのバランスが悪い。
    • 本作は育成に失敗するときついゲームだが、自然と強力なミラノが強化される関係でクリアしやすさに繋がっているのでそれはそれでいいとも言える。だが、他のキャラやカードの育成が遅れがちになりやすい。
    • 強い側で言うと、上記の通りミラノ、他にはユグドラ(主に後半)、デュラン、エレナ、ロザリィ、ロズウェル。
      • ミラノは主人公とはいえはっきり言って強すぎる。パラメータ・装備品・スキルの全てにおいて優遇されており、主人公である為最初から最後までいるので使用カードの強化やMVP取得も起きやすい好循環。
      • ユグドラは前半こそ能力が低くて力不足だが、反撃無効で、唯一の剣ユニットとしてすくみで有利な斧(バンディットとグリフライダー)や、聖属性無効を活かしてワルキューレの相手等で活躍できる。スキルが解禁されるとヘッド以外を倒し敵ヘッドもHP半減させるという強力スキルを使えるようになる。後半のイベントで能力値上昇があり、入手できる専用カードはヘッドも含めて敵を全滅させるというチート級の性能。
      • デュランは加入が早く、LUK以外の能力が満遍なく高い。専用カードの「チャリオット」も大型ユニット以外には有用で、場合によっては相性差すら覆す程。
      • エレナは加入が後半だが、GENがかなり低い以外は優れており、夜間得意&暗黒無効の適正で即戦力になる。専用カード「ブラッディクロー」も強力。
      • ロザリィは杖ユニットである為、単純に相性のいい相手が多く、汎用的な強さを持っている。難敵のガルカーサも含め炎属性の攻撃を使ってくる敵も多い為、炎無効の特徴も強力。専用カードが使いにくいので、そちらの出番はほぼないが。
      • ロズウェルも杖ユニットによる汎用的な強さと専用カードの使いづらさはロザリィと共通。こちらは暗黒無効である為、苦手な弓ユニットの一つアサシンにも勝てるチャンスが一応あるのも強み。夜に移動がワープになるのは使いづらい場面も多いが、ワープでなければできない(難しい)事も多く、使い方次第では非常に有用。
      • ロザリィ・ロズウェルは二者択一だが、加入条件の難易度も含めロザリィは「使い易く初心者向け」、ロズウェルは「テクニカルで上級者向け」といったところである。
      • ミラノ並に強力と言われるグリフライダーのキリエ、デュランの上位互換とも名高い騎士ゴードンはスポット参戦のみ。
    • 逆に弱いユニットは、ニーチェ、ラッセル、クルス。
      • ニーチェは序盤から加入するユニットではあるが、槍ユニットとしては使い勝手のいいデュランとぶつかっており、基本的なステータスの低さや炎が弱点なのもあって戦闘面では序盤から他に劣りがち。水中を移動できるニーチェでしか入手できないアイテムも多く、ラックの高さもアイテム回収向けである為、アイテム回収要因としてはそれなりに有用。以下の2名と違い序盤加入でユニオンが十字なので使いやすいため、ラッセル・クルスとは違い活用方法があるのは救いか。
      • 「魔剣士」の異名を持つラッセルは、やや低めの能力や固有スキルの使いにくさから「負剣士」などと呼ばれている。ラッセルを含む剣ユニット・フェンサーの固有スキルである「アイテムブレイク」も戦力増強や士気回復に重宝する敵の装備品を破壊してしまうので、敵に使われると厄介だが味方が使うには非常に使いづらい。剣ユニットとしても序盤からいるユグドラとぶつかっており、いない間くらいしか出番はない。
      • クルスは味方中全キャラで最弱。「ハンター」は、パラメータが残念・スキル「サンダーボルト」も不遇・特徴の「昼間が得意」は終盤で役に立たなくなる一方で弓キャラ同士のアサシンの特徴が「夜間が得意」と終盤の戦況にマッチしている・もう一つの特徴「森林地形に強い」も森林自体が加入して2マップ目以降出てこない・初期装備がメリットよりもデメリットの方が多い*5など、いじめかと思えるほどに向かい風を受けまくっている。
      • フォローするとラッセル・クルス共に参入に条件があるため、仲間にならなくてもゲーム難易度に影響しないようにする配慮…とも取れる。それにしても弱すぎるが。
  • 強力だが使い捨てのアイテム
    • 大星一つで戦闘の結果が左右される本作において、装備品の補正は非常に強力。ためらわず使用していけばクリアは非常に楽になる。
    • 一方で、使い捨てであるがゆえになかなか使用に踏み切れないプレイヤーも多く、アイテム使用を自重したプレイでは慢性的に瀕死の状態でマップ攻略を強いられる可能性もある。
      • 一応、装備不可の士気回復専用アイテムであるメダリオンはLUKに関係なく落とす敵がそこそこ配置されてはいるが。

問題点

  • クリティカルが強すぎる
    • 本来敵味方どちらにも起きうる幸運となるシステムのはずが、配置やカードの準備で戦略的に進める本作においてはプレイヤーに不利なシステムになってしまっている。
      • 各戦闘の勝ち負けを事前に計算しながら隊列などを整える本作において、それをひっくり返すクリティカルは敵に起こされれば全ての計算が狂う致命的な一撃になる。
      • 味方側で起きても、本来負ける事を想定して2巡目の味方の順番を調整したつもりが相手がいなくなった事で対戦相手がずれる等、やはり計算が狂ってしまいやすい。
  • 一部のやり直し前提のマップ
    • 実際にそのマップをプレイしてみなければ分からない要素が多く、特にマップクリアに直結する要素で初見殺しのあるマップはつらい。
      • シナリオ上の理由で、一部にプロテクト(士気が0になる場合でも1残る)や無敵(戦闘に負けない)のユニットが存在しており、これは実際に戦ってみなければ判別不可能。初見では無駄に志気を減らされてしまいがち。
      • 敵の砲撃を何度か受ける事がイベント進行条件になっているマップがあり、ここに上記プロテクトの敵がいる。
      • マップ内のイベント進行で味方側のタクティクスカード(残りターン)がリセットされる場合とそうでない場合の表記もなし。カードがリセットされる場合はともかく、カードを使いすぎた上でリセットなしの場合はまずやり直し確定。
      • いきなり敵の不意打ちから始まるマップがあり、予告なしに前のマップで最後に使用したタクティクスカードを使って戦うことになる。
  • 一部の使い道のないタクティクスカード
    • 地形を利用したカードはそもそもその地形が存在しないマップでは使い物にならず、特に「マントラップ」のような全然登場しない地形のカードは使うこと自体が難しい。
    • 属性系のスキルはその属性に弱い相手へ使えば大ダメージとなるが、火炎属性の「フレイム」は使える頃になると火炎属性を弱点とするウンディーネが登場しなくなり、雷撃属性の「サンダーボルト」は電撃属性がゴーレムぐらいしか効かないなど不遇。
      • 属性効果を高める装備品で強化は可能だが、装備品が使い捨ての本作においては一時的な強化にしかならない。また、神聖属性の「バニッシュ」だけは効果を高める装備品が少ない。
      • 属性カードの中では冷気属性の「ブリザード」は有利な対象の多さと、副次効果(ウンディーネが使えば水辺の地形を凍らせる)で汎用性は高めだが、ウンディーネのニーチェ自体が使いにくい為、序盤以外ではどちらかといえばデュランが敵ドラゴンナイトに攻撃する際の方が役立つ。とはいえ、デュランにはチャリオットがある為、成長の偏りやすい本作では意識して育てないと結局役立たずになる事もしばしば。
  • アイテムコンプリートの難易度の高さ
    • アイテムを拾える場所は基本的にノーヒントであり、いかにも「それっぽい」場所*6をくまなく探す必要がある。
      • 加えて、時間帯や所持品がイベント発生条件になっている物も多く、自力で全てを集めきるのは至難の業。
      • 入手難易度の高いアイテムはそれ相応に強力な場合が多いので、徒労に終わる事は少ないが。
  • 幾つか存在するバグ・フリーズ
    • 有名なものはR+A移動バグ、リトライ+ソフトリセット+リスタートバグ、リィンカーネーションフリーズ(+セーブデータ消滅)など。
      • 特に最後のものは敵側のスキルによるフリーズであるため防ぐことが難しく、使われたらフリーズしないことを祈るしかない。
    • Dept. Heaven Episodesシリーズでお馴染の沐浴シーンの一枚絵がエクストラコンテンツから閲覧できないバグがある。
      • その上沐浴しているユグドラの立ち絵もバグにより閲覧できない。
  • その他
    • 前作にはあったフリーバトルがないため、キャラクターの自由育成を行えない。このため一軍と二軍の成長差が極端に開き易い。
    • 一部サブキャラクターの専用立ち絵が用意されていない。
      • 主要なキャラクターは殆ど全員が立ち絵を用意されているため、気にならない程度でしかないと言えばそうなのだが。
      • 戦闘前に表示される絵は、何度も登場するような敵ボスでも部下の一般ユニットの絵で済まされる。容量の都合があるため仲間にならない敵ボスキャラの絵は省かざるをえなかったのだろうが。
      • ユグドラをはじめ、戦闘時のドットとイラストが一致していないキャラクターも多い。
    • 戦闘中の演出が冗長。キャンセルすることもできない。
    • 2周目以降も序盤はAggressiveやユニオンやスキル等は使えず、再び一定のステージまで解禁を待つ必要がある。
    • スタッフロールが無く、各エンディングに達した後にスタッフクレジッドが表示されるだけとなっている。

総評

美麗なドットグラフィック、低解像度でも読み易い独自フォント、質の高いBGMなどはシリーズを通して高い評価を受けている。
きゆづき氏のキャラクターデザイン、GBA版リヴィエラのキャラクターデザインや児童書の挿絵を担当している戸部淑氏によるカードイラストも大きな魅力といえる。

ゲームそのものは良くも悪くも「スティング特有の変態向けSRPG」。システムのややこしさや難易度の高さ等もコテコテ。
きゆづきさとこの可愛らしい絵柄とは裏腹*7の非常にハードな展開も極めて人を選び、「GAやクロが面白かったから」的な生半可な気持ちでプレイすると確実に痛い目に合わされる。
取扱説明書を読むだけで全てを理解するのは難しいが、序盤は戦闘にまつわる様々なシステムが使えず、これらのシステムはシナリオを進めるごとに1ステージ毎に少しずつ開放されるようになっており、またその都度ゲーム内でチュートリアルが行われるなど、プレイヤーが理解し易いように一定の配慮は成されている。


ユグドラ・ユニオン(PSP版以降)

【ゆぐどら・ゆにおん】

ジャンル シミュレーションRPG
対応機種 プレイステーション・ポータブル
iOS
Android
Nintendo Switch
発売・開発元 スティング
発売日 【PSP】2008年1月24日
【iOS/Android】2019年4月11日
【Switch】2020年3月5日
定価 【PSP】4,742円(税別)
【iOS/Android】1,840円(税込)
【Switch】1,980円(税込)
廉価版 STING the Best:2010年03月25日/2,800円
配信 PS Store:2010年3月25日/2,200円(税別)
判定 良作
ポイント 良バランスで遊びやすいリメイク
追加要素&演出もがっつり強化

概要(PSP以降)

上記ソフトのPSP移植版。
画面解像度の上昇に合わせた変更が行われた他、全体的なプレイアビリティの向上が施されている。
また、2019年4月11日にはこちらをベースにしたios/Android移植版、2020年3月5日にSwitch版が発売されており、いずれもシナリオについては相違は無いので合わせて紹介する。

変更点・評価点(PSP以降)

  • 難易度の調整
    • 初回プレイ時は難易度ノーマルで固定、一度クリアすると難易度ハードが追加される。
    • ちなみに、総合的に見ればPSP版難易度ハードよりもGBA版の方が難しい。
  • 上書きしない限り、中断セーブデータを何度でもロード可能に
    • GBA版では一度しかロード出来なかった。PSP版の難易度が下がった最大の要因。
    • 詰まってもクリティカルが出るまでやり直すことも可能で、MVPもクリア直前に中断しておけばリセット&コンティニューで簡単に好みの能力を上げられる。
  • 士気回復手段の増加
    • アイテムの使用に加え、「特定のスキルを使用」「ユニットのレベルアップ」「休養(出撃しない)」でも回復するようになった。ただし、後者2つは難易度ノーマル時のみ。
  • 新キャラクター&新マップの追加(いずれも隠し)
    • 追加された仲間キャラは、鎌と専用スキルを持つ新クラス「タクティシャン」のミステール、原作でも存在していたが出番が少なかった「ミスティックウィッチ*8」のパメラの二名。ただし、仲間にするにはどちらも特殊な条件が必要となる。
      • タクティシャンは味方側唯一の鎌使い*9。多くの武器に優位が取れる+専用のカードを使える分、基本ステータスは控えめ。
      • ミスティックウィッチは常に地形攻撃スキルを出すことができる。これにより、あまり役立たなかった地形攻撃スキルのカードも使えるようになった。ウンディーネに弱いというデメリットも付けられているが、パメラの設定を知っていると思わずにニヤリとするデメリットとなっている。
    • 特定のエンディングに難易度ハードで辿り着いたときのみ、追加される裏マップも存在。この裏マップの難易度は極めて高い。
      • そのマップで相手をすることになる、専用の新キャラも登場する。このキャラクター達は、前作のリヴィエラへの伏線ともなっている。
  • 新スキルの追加&一部既存スキルの強化
    • 新スキルは、発動中は相手のゲージを下げ続ける「オブリヴィアスドーン」、夜にしか使えないが成功すれば眠らせて一方的に攻撃できる「コーマカルマ」など。
    • 「フレイム」に燃焼効果、「サンダーボルト」に麻痺効果などと、状態異常にする効果が追加されたものが多い。
    • 原作ではあまり使いどころがなかった「リフレッシュメント」も、土気回復効果も付けられ需要性が増した。
    • 「ドラゴンキラー」はエースタイプが斧からALLに変更されており、使いやすさが向上した。
  • 新アイテムの追加&アイテム消耗条件の一部変更
    • 主に追加されたのは、前述の追加仲間キャラ関連の物や追加マップで手にはいる物。この中には、一度エンディングを見た後でないと入手できないアイテムも含まれている。
  • ダメージ計算式の変更
    • 大きな変更はユニットの数が、6→8(Lユニットは3→4)に変更されたこと。
  • イベントシーンのカット機能が追加され、戦闘中のスピードの調節ができるようになり、退屈さが激減した。
    • 一度エンディングを見ると、戦闘中のスピードをさらに高速化できる。
  • その他演出面の強化(グラフィック描き直し、キャラクターボイス追加、OPムービー追加など)
    • OPアニメは『GA』アニメ化前唯一の「動くきゆづき絵」だった。作画崩壊なども無く、動きは良好。
    • 声優はユグドラ役の中原麻衣氏やミラノ役の沢城みゆき氏を始め豪華な布陣。ちなみに今作でパメラやエミリオ等の多くのモブキャラを演じた野中藍氏は今作以降スティング作品で多くの役を演じる事になる。
    • BGMはGBA版のアレンジ版のサウンドトラックCDを参考にした音源となった。新規キャラや追加マップに応じた新規BGMも追加された。
    • 沐浴イベントは大分ヒロインが観える様になった。それでも厳しいが。
    • ちゃんとしたスタッフロールが用意された。
  • エキストラコンテンツの強化
    • ボイス追加に従いキャラクター図鑑にボイス視聴(ただし、全てではなく一部分のみ)が追加された他、ハードモードクリアで追加される専用のエキストラコンテンツが追加された。
    • キャラ毎に異なる出撃BGMのPassive中とAggressive中に流れるアレンジバージョンも聞けるようになった。
  • GBA版は上記の通り通常プレイでも遭遇しうるバグがいくつも存在したが、本作ではほぼ修正されている。
  • アプリ・Switch版変更点
    • iOS/Android版はHD解像度に対応し、オートセーブ、巻き戻し、戦闘スピード調整、EASYモード、コンティニューなど多数の機能が追加されている。
      • BGMをGBA版やサントラCDアレンジ版に切り替え可能。(アプリ版ではDLC)
      • また最初のステージでスポット参戦する「コブン」が条件を満たすと仲間になって使い続けられるようになった。耐久∞のケモノのマントを装備している代わりに、装備変更できない*10という特性がある。
    • Switch版は上記のモバイル版の追加要素に加え、任意のタイミングで発動可能な「裏技機能」が追加されている。
      • 裏技の内訳は、双方クリティカルが発生しなくなる、開始早々スキルケージがMAXで始まる、男女のフォーメーションタイプの逆転、ミラノの見た目と性能の変化(クルスっぽい格好でハンターになる)の4つとなっており、任意で切り替え可能。
    • Steam版は上記のSwitch版の追加要素に加え、更に機能追加。
      • バトル中にセーブ、装備の取り外し可能、アイテムブレイクで装備が壊れず使用不能状態になるだけ、EASYモードでアイテムを無限に使用可能など。
      • 日本語/英語/中国語(繁体字)/韓国語の4ヶ国語対応。ボイスは日本語/英語の2ヶ国語対応。
    • これらによりSRPG初心者でもより遊びやすくなっており、クリア済みプレイヤーでも変化をつけて楽しむことができるようになっている。

問題点(PSP以降)

  • キャラバランスの悪さはそのまま。
    • 難易度が高めのゲームなので、強いキャラがそのままなのはともかく、弱キャラの強化を望む声も多かった。
  • 無敵ユニットに勝てるようになったが、結局負けたりしないとイベントが進まない。経験値やカードパワー稼ぎに利用できるようになっているので一概には無意味とは言えないが、わざと負けなければ話を進められないというのはやはり不便である。
  • 新たなフリーズバグの発生
    • とはいえ、プレイヤー側が意図して起こさない限りまず発生しない。
  • OPアニメに本編の重大なネタバレが含まれている。

総評(PSP以降)

ゲームバランスやテンポを改善し、演出面を強化・様々な追加要素を加えたした良リメイクのお手本のような作品。
「一風変わったSRPGがプレイしてみたい」「可愛いキャラで敢えて寄って斬りまくりたい」という方や、上記通りきゆづき氏のファンにも、SRPG経験ありかつ血なまぐさいシナリオが許容できるなら難なくオススメできる一作となった。
今からプレイするならPSP版ないし各種移植版を選んだ方がいいだろう。

余談

  • 同シリーズの開発チームは、作品ごとに異色の(良く言えば独特の、悪く言えば奇を衒った)ゲームシステムを製作することで知られている。
    • もちろん本作にも当て嵌まるのだが、比較的シンプルなターン制RPGであった前作と比べて複雑かつシビアなものに仕上がっており、これを許容して楽しめるか投げ出してしまうかで評価が大きく分かれる傾向にある。
  • GBA版はパッケージにミラノが主人公であることが書かれていたが、今作において、ユグドラとミラノのW主人公という形に変更となった。
  • 元々、前作リヴィエラをSLGで作ろうとしたがマーケティング的な理由でRPGとして作ったという経緯があり、リヴィエラが売れたためシリーズ第2弾の看板の下にSLGである本作が開発された。
  • 主人公ユグドラの「寄らば、斬ります!」や隠しキャラクターのクルスのセリフ「夜襲っていうのはどうかな?」は本作の名言として知られる。
    • 前者は本来威嚇レベルのよくある言い回しなのだが、前述の通りユグドラ本人が後半からあまりにも強くなるので「寄らなくても、斬ります!」とまで呼ばれ、『ナイツ・イン・ザ・ナイトメア』(PSP版)のユグドラ編では「寄って、斬ります!」とも言ってしまった。
    • 後者はクルスが隠しキャラだからか加入していなくても会話が成立するように「………」「なかなかいい案がねーな…」などとスルーされる為、クルスの蔑称愛称が「夜襲」だったり、他の作品でも一般兵が「分かっている、自分は夜襲が苦手なんだ…」と発言したりしている。ちなみにクルスは前述の通り味方中全キャラで最弱と性能面でも不遇。
    • 「負剣士」等と言われているラッセルだが、同名の会社がきゆづき氏の代表作「GA 芸術科アートデザインクラス」のゲーム版を出すという、ある種のミラクルが発生した。どうしてこうなった!!
    • 「GA」のキャラとユグドラキャラとの空似でネタになっていたこともある。代表例がニーチェと野田ミキ。ミラノと友兼に到っては外見は勿論、声優まで被った狙ったとしか思えないキャスティング。
    • 有用なキャラとして頼りになるロザリィだが、彼女は装備させてもデメリットしかないアイテム(錆びた鎖・鉄の足枷・目隠しの布・ロープ)での士気回復量が非常に多い。…何に使うのかは敢えて考えないことにしよう。
    • PSP版で追加されたミステールに関してもネタにされており、殆どの武器に優勢を取れる鎌と専用スキルのせいで「業主婦」とユーザーの間で呼ばれている。
  • PSP版発売前後にネットラジオ「乙女ユニオン結成!麻衣とゆいのユグドラジオ」が全8回で放送された。
    • 「寄らば、斬ります!」をネタにしたお便りコーナーは、読み始めの段階で「読まば、斬ります!」と中断させることすらあるAggressiveな構成になっていた。
  • また、PSP版が発売された後に本作の番外作品として、携帯アプリ『ユグドラ・ユニゾン ~聖剣武勇伝~』が配信。2009年には追加要素を加えDSに移植された。
    • シミュレーションRPGではなく、RTSとなった。味方・敵ユニットが各勢力に分かれているので、本編ではありえなかった「ユグドラvsミラノ」も実現しうる。
  • この後の関連作にユグドラの出演は多い。
    • 『ナイツ・イン・ザ・ナイトメア』はDS版・PSP版共に本作との連動要素があり、どちらにもユグドラが登場する。
    • 前日談という扱いの『ブレイズ・ユニオン』にも非戦闘員であるが登場。
    • グロリア・ユニオン』には隠しキャラとしてゲスト出演。ガトリング砲と化した聖剣で「乱れ撃ちます!」なぶっとんだキャラになった…というかよく似た別人
    • 一方で『グングニル -魔槍の軍神と英雄戦争-』には未登場。デザイナーは同じなのだが…
  • 海外に移植されたGBA版では「一部女性の裸」「暴力的な発言」「残酷な描写」「飲酒の表現」の理由でESRB:T(13歳以上対)の指定になっている。
    • 「裸」に関しては指定を逆手に取って国内版より露出度が高くなっている日本でもやれとの声が一部で起こったのは言うまでもないだろう。
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最終更新:2023年03月09日 03:40

*1 後述するが、自軍の主力になりうるのはナイトのデュランであり、ハンターは貧弱なクルス1名のみ。対してグリフライダー敵は結構な頻度で登場する。

*2 装備した状態で出撃し、一度移動するとアイテムを食べて能力値が上昇する。

*3 後者は簡単なステージだが雑魚敵が倒されるたびに散り台詞を発したり、前者の倒された領主は後半でお化けのようになって再び出現する

*4 仲間になるロズウェル、ロザリィ、ラッセルや何度もしつこく現れる賞金稼ぎミゼル・不思議魔女パメラが生き残る。ただしロズウェルとロザリィは二者択一、選ばなかった方は戦死。ラッセルも手順を踏まない限り戦死する。また、あることをすることにより、マルディムも生存する場合がある。ミゼルとパメラはいわゆるコメディリリーフだが、多少茶目っ気がある程度な他のキャラは容赦なく死亡する修羅の世界である。

*5 GENが大星ひとつ上昇するがATKとTECが小星2つ低下(それによりATKは大星が2つに減っている)する上に、装備効果が何の得もしない「クリティカル率0%」という有様である。

*6 湖の奥に一つだけある陸地、一マスずつしか進めない砂漠の妙に奥まった場所、グラフィックで宝物庫のような部分など。

*7 ただし、日常学園ものの『GA』はともかく、『棺担ぎのクロ』はタイトル通りにブラックなネタが多く、きゆづき氏の作風がシリアスやハード向けでないわけではない。

*8 GBA版ではウィッチ。

*9 一応とあるアイテムを使うことにより、一度だけデュランが鎌持ちに変化させることはできる。

*10 アイテムブレイクされても装備不可のまま。