鬼武者3

【おにむしゃ すりー】

ジャンル 戦国サバイバルアクション

対応機種 プレイステーション2
Windows
開発元 カプコン
発売元 【PS2/Steam】カプコン
【Win】ソースネクスト
発売日 【PS2】2004年2月26日
【Win】2005年11月25日
定価 【PS2】7,140円
【Win】3,970円
【Steam】1,990円
判定 良作
ポイント 『鬼武者』3部作の完結編
シリーズ初のWin版が登場
鬼武者シリーズ



二人の鬼武者、一つの運命



概要

鬼の一族の力を借りた人間と幻魔との戦いを描く『鬼武者』シリーズの第3作であり、3部作の完結編として位置付けられている。
俳優には初代で主人公を担当した金城武と、フランスを代表する名優ジャン・レノを起用。


ストーリー

「敵は本能寺にあり!」
時は1582年、明智光秀は幻魔の王となり残虐非道の限りを尽くしていた織田信長に反旗を翻した。若き頃に鬼の力を授けられ、長きにわたって幻魔一族と戦ってきた明智左馬介も、織田信長を倒すために謀反に加担していた。
信長を本能寺の本堂まで追いつめた左馬介は、信長の近従・森蘭丸を倒したものの、信長の圧倒的な力の前に圧倒されていた。その時、左馬介の足元から黒い空間が現れる。次の瞬間、左馬介は空間に飲み込まれ姿を消してしまった。

時は変わって2004年のパリ。平穏な時間が流れるその場所に突如として幻魔が現れ、阿鼻叫喚の地獄が展開された。
フランス軍特殊部隊に所属するジャック・ブランは、幻魔の襲撃に抵抗していたが、同僚であるフィリップが怪我を負ってしまい、自身の銃も弾が切れて追いつめられる。その時、ジャックの足下から黒い空間が現れ、ジャックとフィリップを飲み込んだ。

元の時代に帰り信長を倒すため、パリで幻魔を倒す左馬介。
愛する者の待つ時代へ戻るため、戦国時代で幻魔と戦うジャック。
2人の鬼武者の戦いが始まった。


特徴

2人の鬼武者、2つの時間
本作では2人の主人公を使いわけながらプレイを進めていく。

  • 明智左馬介
    • 『1』の主人公として活躍した熟練の鬼武者。刀や弓を用いて戦う。鬼の力は竜玉を用いて引き出す戦術殻。
      • 今作で使用する武器は機敏性に特化した天の双刀・射程と速さを兼ね揃えた空の太刀・重い一撃を繰り出す地の斧の3種*1
      • クリア特典の範疇だが、条件を満たすと『1』で使用した武器も使えるようになる。この組み合わせのみ、戦術殻と武器の特性が入れ替わっている。
    • 本作では主に未来パートで操作する主人公。
  • ジャック・ブラン
    • フランス軍特殊部隊に所属する男。鞭を用いて戦う。鬼の力はリングを用いて引き出す戦術輪。
      • 使用する武器は火の蛇腹剣・雷の多節槍・氷の鉄球。武器の特性は今作の左馬介のそれとほぼ共通。
    • 主に過去パートで操作する主人公。

本作では「過去のジャック」と「未来の左馬介」の2つの時間軸でゲームが進んでいく。

  • 基本的にはどちらか片方の時代を主軸にストーリーが進むが、一部のステージは2つの時空を任意に行き来しながら進める協力パートがある。
    • 未来では動いていなかった機械が過去では動いていたり、過去では完成していなかった施設が未来にはある等、時間の違いを上手く利用したギミックがある。
    • また、時空転送装置を用いて過去と未来で道具をやり取りしたりもでき、このアイテム交換を駆使した仕掛けもある影響で回数自体に制限はない。
      • 一方で、基本的に協力パート限定であり終盤のあるイベントを過ぎるとできなくなるので、あまり偏らせないようにしたいところ。

評価点

美麗なグラフィック

  • グラフィックは前作以上に進化。特にオープニングムービーは演出監督に山崎貴、アクション監督にドニー・イェンを迎え、映像美だけでなくアクションの迫力も折り紙つき。

カメラワークと操作方法

  • カメラは前作までの定点カメラから、主人公を追跡する半固定カメラになった。
    • また、スティックを使用すると、スティックを倒した方へ進む操作が可能になった。
    • 従来のラジコン操作は十字キーで可能。

チュートリアルの充実

  • 破魔鏡で「修練」というチュートリアルをプレイできる。
    • 修練はクリアするとアイテムが貰えるのでモチベーションが保てる。
    • 任意で挑戦できるので、既プレイ者はプレイのテンポを損ねずにゲームを遊べる。しかし…

豊富な新アクション

  • 十連斬
    • 左馬介の新アクション。突きから派生し、タイミングよくボタンを連打することで最大10回の連続攻撃を行う。
      • タイミングはシビアだが斬りつける度に赤魂が出現するほか、10斬目の威力は戦術殻並みの高威力を誇る。
  • 鬼縛り
    • ジャックが用いるアクション。敵を鞭で縛りつけて動けなくする。
    • これ単体では特にダメージは無いが、その後の操作によって以下に示す様々な技に派生する。
  • 銃撃
    • 鬼縛りで掴んだ相手に銃弾を撃ち込む。威力は通常攻撃程度だが安全かつ確実にダメージを与えることができ、攻撃した回数分赤魂が出現する。
      • 鬼投げとは異なり、どんな相手にも使用できる。
      • 溜めのレベルに応じて威力・銃撃回数が変化する。最大回数まで撃ち込むと鬼縛りが解除されてしまうが、途中まで撃ち込んだ状態なら鬼投げや縛戦術に派生できる。
  • 鬼投げ
    • 鬼縛りで掴んだ敵を投げる。それなりに高威力であり、敵をダウンさせることが出来る。また、投げた敵にぶつかった敵を巻き込むことも出来る。
      • 大型の敵は溜めのレベルが低いと投げることが出来ない。
    • また、一部のオブジェクトも投げることができ、当たった敵にダメージを与える。
      • オブジェクトを投げる場合、鬼縛りを発動したあとに自動的に鬼投げが発生してしまう点には注意。
  • 縛戦術
    • 鬼縛りで掴んだ相手に戦術輪を送り込む。対象が掴んだ相手のみであり、威力も若干落ちてしまうが確実に当てることができ、鬼力の消費も極めて少ない。
      • 戦術輪のレベルは溜めのレベルに依存する。
  • 鬼跳躍
    • 「鬼螢」というオブジェクトに捕まり、跳躍することができる。鬼螢が無い場所では使用できない。
      • 基本的には移動用のアクションなのだが、一部のボス戦で鬼螢が設置されている。また、移動用の鬼螢でも場所によっては戦闘に組み込むことが可能。
    • 跳躍中は無敵になり、着地地点に敵がいた場合は自動的に攻撃を行う。
  • 「溜め」の効果(攻撃力上昇や敵の頑強効果の無視)を溜め斬り以外の特殊技に付与することが出来るようになった。
    • また、構え状態以外にも攻撃ボタン長押しで溜め状態を維持できる。

鬼武者変身の仕様変更

  • 前作では紫魂が5つ集まると自動で発動してしまった鬼武者変身が、任意のタイミングで変身可能になった。
    • また、紫魂を5つ溜めた状態で死亡すると、自動的に鬼武者変身が発動し、復活できるようになった。
    • 死亡によって鬼武者変身した場合は、通常の変身より変身時間が短いというペナルティがある。
      • なお、変身が切れた後は瀕死状態になっている。

魔空空間の仕様変更

  • 魔空空間は今までの一本道構造から、木構造に変わっている。
    • これによって攻略順序をある程度任意に選ぶことができるようになったほか、幾度かに分けて攻略することも可能になった。
    • その分一フロア当たりの難易度が上がっており、中にはスーパーアーマー持ちの敵が複数出たり、本編のボスが登場したりと一筋縄ではいかないフロアも存在する。
    • なお、本作の魔空空間は8つ(低難易度の場合は6つ)と過去最多。

アクセサリの使い勝手の向上

  • 前作の「首飾り」と同じ効果を持つものとして「羽織」が登場した。
    • 入手した各種羽織は、どこかに隠されているアイテム「木霊」を一定数注入すると使えるようになる。
      • 前作とは異なり、8つの羽織全てを入手することができる。
    • 前作と同じ効果を持つものもあれば、前作には無かった効果もある。
    • また、魔空空間でも効果が発揮できるようになっており、全体的に使い勝手は良い。
  • レベルアップへの必要魂量は決して少なくないが、前作で分かれていた「防御力」「タメ時間」といった特殊な強化は防具の一枠に集約された。

UI面の進化

  • 左馬介が弓を使用する際、構え状態で○を押すだけで使用できるようになった。
    • 前作までは弓や銃に装備を変更しないと飛び道具が使用できなかった。
      • また、矢を放つ動作も前作に比べ格段に高速化した。
  • 敵がアイテムを落とした際、カラス天狗の阿児が自動的に拾ってきてくれるようになった。
    • 阿児が持っているアイテムはマップを切り替えるまで消滅しない。
    • 注意点があり、阿児は一度に1つしかアイテムを持ってくることができない。
      • なので、複数のアイテムが落ちた場合すぐに阿児からアイテムを受け取るか自分で拾わないと床落ちしているアイテムは消滅してしまう。
  • 阿児は通常ではロックオンした対象の頭上を飛びまわる。狙っている敵が目視で分かるようになった。

充実した特典

  • 前作以上に豊富なクリア特典が存在する。
  • 鬼射的
    • 全8ステージの射的ゲーム。弓を使う左馬介か、銃を使うジャックを操作して遊ぶ。時間切れ時のスコアがノルマに届いてなければ終了。
      • 左馬介は連射が可能だが、弾速が遅いので的の先読みが必要。ジャックは弾速は早いが連射が遅く、一度のミスが致命的。
    • 今までの作品のミニゲームはアクションの延長線だったので、ある意味最もミニゲームらしいミニゲームである。
  • パズル魔空空間
    • 前作にもあった、からくり宝箱問題集。
      • 本作では本編に登場した水道管パズルだけでなく、『1』や『2』仕様の宝箱パズルにも挑戦できる。
    • 当然難易度は激高。記録こそされないものの、攻略後にスコアが表示される。
  • 鬼修練
    • 本編のチュートリアル「修練」のさらなる強化版。さらに高度で手ごわいアクションに挑戦できる。
  • 平八無頼伝
    • 本編で謎の多かった平八の行動を追ったモード。短編ながらよく作り込まれている。
      • クリアの特典やスコアアタックなども無く、単純にシナリオの補完に過ぎないのが残念なところ。
  • 隠し衣装。
    • 左馬介の衣装は2種類あるが、片方は懐かしい「あの」衣装がさらに強化されて登場。この衣装を選択するとオープニングムービーが若干変わるという力の入れようが伝わる。
    • ジャックの衣装は1種類だけだが、舞台となる日本にうまく溶け込んだデザインでこちらも中々好評。
    • さらにはミシェルにも衣装がある。出現条件は難しいが、男性歓喜間違いなしのデザインとなっているため是非ともその目で確認していただきたい。
  • 難易度も豊富にある。
    • 易しい・普通・難しいに加え、さらに難易度の高い「鬼難」が登場。
      • 鬼難は敵が恐ろしく堅く、攻撃力もとても高い。さらにこれは難しいからの仕様だがほとんどの一閃の受付時間が1~2フレームになり、他の難易度に存在した救済措置も存在しない。まさにプロフェッショナル向け。
    • 本作では前作に引き続き、最強モードが難易度とは個別に選べる。また、一閃モードも個別に選ぶことができるようになった。
      • 一閃モードと最強モードの併用も可能になったので、「鬼難+一閃+最強」といったわけのわからないプレイも可能。

その他

  • サブキャラクターのミシェル操作が楽しい。
    • 現代パリにいるミシェルは現役軍人だけあって、銃が使える。
    • 幻魔相手にショットガンやグレネードランチャーといった現代兵器を本編の鬱憤を晴らさんばかりにぶっ放すことができ、とても爽快。
    • あるアイテムを取ることで魂の吸収が可能になる。吸収した赤魂はアイテムとして集約され、出番終了時に左馬介またはジャックのどちらかに還元できるため、無駄にもならない。
  • 左馬介の演技が良くなった。
    • 『1』では「棒読み」と散々批判された金城武氏の演技が上達しており、左馬介のクールな雰囲気をよく表現できている。
  • とある条件でエンディングが分岐する。
    • 些細な変化だが、とても意外で微笑ましいエンディングなので後述する高すぎる難度を乗り越え是非挑戦してほしい。

賛否両論点

世界観

  • タイムスリップという突飛な設定とこれまでの「鬼武者」にそぐわない現代のパリという世界観、外国人俳優の採用は賛否を呼んだ。
    • 幻魔や鬼の存在、及びそれらが用いた技術自体非現実的ではあるが、あくまで戦国絵巻という統一されたテーマであったのに対し、今作の設定はそれまでのシリーズで作ってきた世界観を破壊しかねない物だった。
    • そもそもストーリー自体にもかなり無理がある。戦国時代に飛んだジャックが偶然自分の腕時計を発見したり、偶然そこにあった自分のバイクで追いかける等のかなり都合のいい展開も。
    • 左馬介が倒した信長もあくまで左馬介の元居た世界とは違うパラレルワールドの信長で本来の歴史におけるシナリオ冒頭の信長は存命していることは示唆されていて左馬介がパリに跳ばされて以降元の世界の詳細は語られていないのでイマイチスッキリしない部分もある。
      • ジャック編ラストで過去の左馬助が討死するのだが、特に悪影響は起こらないという時間遡行を主題に扱った作品にあるまじき展開がある。それどころか現代の左馬助が遺体を吸収してパワーアップする。
      • 元の時代に帰る最中で助けに入ることもできず、目の前で討たれるのを見るだけという屈辱的な状況でジャックも悔やむのだが、直後の現代のシーンでは何事もなかったように家族や現代の左馬助と言葉を交わすだけ。
    • ただ、パリの市街地や動物園ステージなどは当初「戦国バイオ」として引き合いに出されていた『バイオハザード』のような雰囲気が出ており、今までと雰囲気は異なるものの悪くはない。あと乗用車の後部座席に侍が厳つい顔でどっしりと構えて乗っていたりするのはなかなかシュール。
    • また、左馬助の時代からしてみれば外国人という畏怖の念が多い存在でありながら、同じ人として、共に戦った戦友として友情が見られるシーンなど、この設定だからこそ光る演出や構成は大いな見所である。終盤で異国の文化をもって交流を図るシーンは必見。

問題点

ジャック編と左馬介編の難易度の格差

  • ジャックパートが左馬介パートに比べて簡単すぎると言われることが多い。
    • 新幻魔の多くはギルデンスタンが未来の技術と融合して作ったという設定のためか、新たな敵キャラである未来の幻魔の方が全体的に強い。
    • 敵の差異点を差し引いても、ジャックは鞭による広範囲・遠距離からの攻撃ができる上、1vs1の戦闘であれば鬼縛り+各種攻撃、鬼螢のある一部ボス戦では鬼跳躍のおかげで、ほぼ確実に無傷で勝利できる。
    • 対して左馬介は接近での打撃を余儀なくされる刀中心で上述の強化された新敵と戦わなければいけない上、唯一の利点である弓矢も弾数制限で意識して使うことは少なく、鞭で届かない距離から攻撃できるような機会もまれ。
      • 最初から初代で使っていた武器は初期状態でレベルが3で扱いやすく、戦術殻も強力だが、特定の条件を満たしたうえで一度クリアしてからでないと使用できない。

時間制限イベント

  • 物語中盤でとある時間制限の即死イベントがあるのだが、これが結構厳しい。
    • 表示された通りにコマンドを入力するというのを5回繰り返すというものなのだが、入力を間違えた場合はもちろん、入力に時間がかかった場合も失敗扱いとなり、また最初から入力しなければならない。暗記が苦手な人には相当な拷問イベント。
      • 入力するコマンドが毎回同じであること+全てのコマンドは最後のコマンドの部分列になっていることが唯一の救いか。
    • さらに演出の一環からか、残り時間が少なくなってくると手本側を担当するアンリの台詞が焦ったものへと変わり、手本側の入力速度が若干上がる。

最強装備の扱い

  • 過去作でも最強装備は使う機会が少なかったが、本作はさらに少ない。
    • ジャック編では最強装備を入手できる魔空空間を攻略した後に戦える相手がラスボス1体のみ(魔空空間に再度潜れるが、正直魂稼ぎ以外は出来ない)。
    • 一応、その武器があればラスボスは瞬殺できるため意味はあるが、魔空空間を攻略するための時間を考えるとつり合いは取れていない。
    • 左馬介に至ってはラスボス戦で専用の武器に変わってしまうため、最強装備で戦える相手が存在しない(もちろん魔空空間(ry)。
      • 最強装備を入手するとその専用装備が若干強化されるのでジャックと同様こちらも入手する意味が無いわけではないし、魔空空間を攻略しなくてもデメリットがかなり小さいのでスルーしやすいと言う面もあるが…。
      • これらの武器を自由に使いたいのならば、あるミニゲームモードをクリアすると出現する最強モードを選択すれば可能。
      • ただし、このモードはこれらの武器を初期から所有していることに加えて戦術殻も使い放題のため、ヌルゲー過ぎて逆に冷めてしまうかもしれないが…。

その他

  • 『2』にあった秘伝技が無くなってしまった。秘伝技のコマンドは『新』で再登場する。
  • また、新アクションの十連斬は正直機能しているとはいいがたい。
    • タイミング良くボタンを押すことにより、連続で強力な攻撃ができるというコンセプトだが、はっきり言って帯に短し襷に長しとしか言いようがない。
    • タイミング取りが上手い人は一閃を狙った方が手っ取り早く、下手な人は十連斬がうまく繋がらないため、普通に攻撃した方が効果的にダメージを与えられる。
    • 本編中一切使用しなくても支障なくクリアでき、修練に追加されて初めて存在を知ったとなる場合もある。
      • 『新』では秘伝と入れ替わる形でなくなり、結局十連斬は本作限りの要素で終わってしまった。
  • 黒羽織の入手条件である修練「一閃」が恐ろしく高難易度。
    • その難易度たるや一閃が得意な人でも苦戦を強いられるほど。一閃が簡単に使えるようになる補助具であるのに、入手する頃には一閃をマスターしているという手段と目的の逆転が起こってしまう。
      • もっとも、デメリットは大きいがかなりのバランスブレイカーなアイテム*2なので、特別理不尽な条件というわけではないが…。
    • しかも、これ=黒羽織の入手がクリア特典の出現条件やマルチエンディングの条件になっている。最後の良心か難易度までは問われないので、一閃が簡単になる難易度「易しい」でスタートしていれば緩和は可能。
  • 上質なプリレンダムービーが流れるのはオープニングのみ。
    • 前の2作と『新』では最終決戦前後にプリレンダムービーが流れたが本作ではリアルタイム。
  • 何故かラスボスの性格が前作と同一人物と思えない程に変わった。
    • 具体的には笑い上戸と見紛うほど大声でよく笑い、死んだふりや不意打ちをする等。
      • それでいて左馬介VS人間態戦前のイベントではジャックを「逃げおおせたか、南蛮人」と嘲る。お前が言うなと思ったプレイヤーもいるだろう。
  • 中盤のあるイベントでゲームオーバーになった際、処理落ちにより演出時間が3倍近く長くなる。
  • ジャックのモデルを担当したジャン・レノ氏も当然声を当てているが、氏の演技は作中で同時翻訳能力を持つ阿児が登場している間を除いた最初と最後だけと非常に少ない。
    • 阿児がいる時のジャックを演じる菅生隆之氏の演技自体は十分ハマっており、ストーリー上仕方のない事ではあるが…。
  • 『3』の前に発売された外伝作品である『鬼武者 無頼伝』には最終隠しキャラであり本作で初登場するキャラ「ガルガント*3」がいた。いわゆる『3』の宣伝も兼ねた新キャラの先行登場である。が、問題は肝心の本作でのその扱いである。
    • 『無頼伝』で語られるプロフィールには「『2』で登場した幻魔界最高の剣士であるゴーガン・ダンテスと肩を並べる幻魔界最強の闘士」とされ、同作に収録された『3』OPの一部では左馬之助と対峙し「…ガルガント!」「久しぶりだなあ…左馬介」と意味深に語り合う等、重要人物らしさを匂わせていた。
      • が、いざ蓋を開けてみると「オープニングムービーで左馬介と前述のやり取りで対峙し戦闘、倒すイベントがある」だけである。左馬介と知り合った経緯は語られず(『無頼伝』はパラレルワールド設定)、『3』では前述通りOPで倒された為ゲーム内ではまったく話に絡まない。なんだったんだお前。
      • 『3』本編で登場しなかった理由付けとして、時のねじれにより彼との戦いはそもそもなかったことになってしまったらしく、『新』で再登場しある場所で正式に戦うことになる。
  • 仲間キャラの減少もあってか、『2』に存在した仲間との品物交換システムや絆値にまつわるイベントは丸々削除された。
    • この点に関しては、スムーズにゲームが進行できるようになったと評価する声も多い。

総評

大胆な世界観や複数主人公に賛否はあるものの、同時にアクションゲームとして確実に進化した作品。
初代作に一部回帰した単純明快なゲーム設計は敷居をそれなりに下げており、初心者からコアユーザーまで幅広く楽しめる。
3部作の完結編という『鬼武者』シリーズで重要な立ち位置を担う作品でもあるため、過去のシリーズ作品を楽しんだ人には是非プレイをお勧めしたい。

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最終更新:2024年01月15日 13:40

*1 何やら解り難い属性だが、敵の耐性からほぼ雷・風・火属性に準ずる事が解る。また左馬介の『1』『3』それぞれの戦術殻とジャックの戦術輪は、共通して単一の敵へのロック連撃・前方への貫通飛び道具・周囲への攻撃という組み合わせになっている。

*2 前作で同様の効果を持っていた黒の首飾りと比較すると、体力の減少が一閃が発動した時のみになり、しかも溜め一閃にも対応するようになった。

*3 ちなみに、このガルガントの声を担当するのは俳優の遠藤憲一氏である。