※等ページではPS2『零 ~zero~』と、その移植版であるXb『FATAL FRAME 零 SPECIAL EDITION』を紹介する。判定は共に良作である。
零 ~zero~
【ぜろ】
ジャンル
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ホラーアクションアドベンチャー
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対応機種
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プレイステーション2
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発売・開発元
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テクモ
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発売日
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2001年12月13日
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定価
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7,140円
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廉価版
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PlayStation2 the Best 2002年8月1日/3,150円 2007年11月22日/1,890円
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判定
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良作
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零シリーズ
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ストーリー
作家・高峰準星は取材旅行中に消息を絶った。
弟子である雛咲真冬(ひなさき まふゆ)は高峰の行方を追い求めるうち、「氷室邸」にたどり着く。
今は住む人もいない廃墟だが、かつては辺りを治める地主の家であったと言う。
そこは当時の氷室家の当主が発狂した挙句、一家全員を斬り殺したという、恐ろしい曰く付きの場所であった。
高峰を追って氷室邸に入った真冬。彼もまた行方不明となった…。
一週間後、兄・真冬の残したメモを手がかりに、雛咲深紅(ひなさき みく)もまた氷室邸にたどり着いていた。
たった一人の肉親である兄の消息を掴むため、深紅は氷室邸へと足を踏み入れる。
想像を超えた恐怖が待ち受けているとも知らずに…。
概要
テクモが放つ『Project Zero』シリーズの第1作。
「射影機」と呼ばれるカメラで怨霊を撮影して撃退するといったシステムが特徴。
日本を舞台としており、劇中に登場する人物・風景・小物に至るまですべてが“和”で統一されている。
『バイオハザード』のような物理的な恐怖や、『SILENT HILL』のような精神を侵食する恐怖とはまた別の、和の臭いのする湿った恐怖を演出している。
システム
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通常画面は俯瞰視点となっており、初期『バイオハザード』の定点カメラに近い。しかし、プレイヤーが射影機を構えることによって一人称視点に変化する。
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通常の視点では物陰に隠れていたアイテムが、一人称視点に切り替えることで見つけることが出来るなど、視点の切り替えも重要な要素となっている。
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劇中に登場する敵は霊なので、銃器も、鈍器のようなものも一切通用しない。別の部屋に逃げ、画面を切り替えても霊なので壁をすり抜けて追ってくる。倒すためには射影機で写真を撮り、霊を封印しなければならない。
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ステージは導入部に当たる「序章」が1つ、本編にあたる「第一夜」~「最終夜」の4つ、計5つのチャプターに分かれている。同じ場所でも夜によってアイテム配置が一新されていたり、違う怨霊が現れたりする。
射影機
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舞台は暗いうえに霊は半透明なため、霊が近くにいると発光する通常画面右下のフィラメントが索敵における頼みの綱となる。
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撮影画面では画面中央にキャプチャーサークルという円が表示される。この円内に霊の姿を捉えていると霊力が順にチャージされていく。チャージされた霊力が多いほど撮影時に霊に与えるダメージが大きくなる。
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怨霊にはそれぞれシャッターチャンスが設定されており、特定の行動中にキャプチャーサークルが黄色く発光する。この時に撮影すると大ダメージとともに霊が大きくノックバックし、戦いを有利に運ぶことが出来る。
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怨霊を撃退すると霊力ポイントが獲得できる。獲得できるポイントにボーナスがかかることもあり、最大霊力チャージ状態かつシャッターチャンスで撮影する“ZERO SHOT”、霊の中心部を撮影する“CORE SHOT”、接近して撮影する“CLOSE SHOT”などの判定により倍率が上がる。
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撃破時は光の粒子となって消滅するが、実はこれでは一時的に撃退したに過ぎず、またいずれ相対することになる。
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ストーリー中で戦う怨霊は最終的に人魂が射影機に取り込まれる演出で撃破となる。こうなれば完全に封印したことになり、その怨霊は以降は登場しなくなる。
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射影機は一回の撮影ごとにフィルムを一枚消費する。
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使用するフィルムによって強さが上がり、最弱の一四式から三七式 → 七四式 → 九〇式の順で強い。
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一四式フィルムに限り、所持数が一定数以下ならばセーブポイントで無限に補充できる。そのためフィルムを浪費しても基本的に詰む事はない。
強化について
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射影機の基本仕様
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サークルの大きさを示す「範囲」と、霊力の溜まる速さを示す「速度」に加え、霊力を溜められる限度を示す「最大値」が設定されており、霊力ポイントを消費することでこれらを強化することが出来る。
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補助機能
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敵の動く速度を遅くする「遅」や、敵を吹き飛ばして距離をとる「圧」など、戦闘を有利に運ぶことができる機能が5つ用意されている。
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最初は封印されており、機能の解放には多くの霊力ポイントが必要。また使用には霊石という有限アイテムが必要であるため、多用は出来ない。
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特殊機能
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フィルムを消費しないで撮影できる「無」や、霊力ゲージが常に最大値になる「零」など、強力な機能が揃っている。
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その上に霊石を消費しないというバランスブレイカー級だが、解放に必要な霊力ポイントも前述の補助機能以上に大きい。
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本編を普通にクリアしただけでは解放されず、各モードを優れた成績でクリアする必要がある。クリア後の隠し要素としての趣きが強い。
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最大の特徴は射影機を覗いて怨霊を直視しなければならないことに尽きる。
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怨霊はいずれも怒りや苦悶に満ちた形相を浮かべており、出来れば顔を背けたい…そんなプレイヤーの思いとは裏腹に、怨霊を見なければ事態が解決しないというゲームデザインとなっている。
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氷室邸の中は霊の力で封印された場所も多い。怪しい場所を撮影することで封印を解除したり、そのための手がかりを得ることも出来る。
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そのため、前述の「事態解決のために怨霊を直視しなければならない」という恐怖感に加え、後述の霊リストの仕様も併せて「できればすぐに通り抜けたいような嫌な雰囲気の場所でも、じっくりくまなく観察しながら進まなければいけない」という独特の恐怖を生み出している。
評価点
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ステージの雰囲気作りが見事。朽ち果てた廊下、揺らめく蝋燭の灯り、不気味な和人形、淀んだ空気…いかにも何か出てきそうな構成であり、怨霊が登場する瞬間は胆が冷える。
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ステージのロードは扉を開けるときに行われる。ロードに要する時間もほどほどでストレスは感じない。
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怨霊の造形が素晴らしく、みな恐ろしい風貌の者たちばかり。
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後続作の『紅い蝶』や『刺青ノ聲』と比べるとテクスチャは少々粗いのだが、その粗さがかえって恐ろしさを醸し出している。
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上述の射影機のシステムも、ただのTPSではなく「心霊写真」「霊を見なければならない恐怖」とTPSを融合させたものとして斬新。しかもカスタマイズ性も高い。霊力ポイントの仕組みなど、やりこみ要素とカスタマイズを上手に絡めている。
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撮った写真は保存が可能。自分だけの恐怖の心霊写真アルバムを作る事が出来る。
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怨霊はいつでも襲ってくるため気が抜けない。セーブポイント前であろうとお構いなし。その上どれほど撃退しても無限に現れる。
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正確には一定の時間経過とともに、定められた登場順にしたがって怨霊が出現する仕組み。怨霊を何度か撃退しないと現れないレアな霊もいる。
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怨霊とは別に、演出として登場する浮遊霊、地縛霊も多い。実にさりげなく、そして思いがけない場所から現れるので心臓が縮み上がることうけあい。
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完全に封印した怨霊も地縛霊としてどこかに登場するようになる。
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テクモらしく登場するヒロインが美人・美少女なのもシリーズの魅力の1つとなっている。本作主人公の深紅も美少女で、怨念と恐怖に満ちた氷室邸におけるオアシスとなる。
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男性キャラではプロローグで操作する深紅の兄の真冬は美男子なのだが、本編では救出対象となるために出番は少なめ。イケメン主人公の登場は3作目『刺青ノ聲』まで待つことになる。
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BGMも前に出過ぎず、静かに恐怖を煽ってくれる。怨霊との戦闘曲はいずれも精神に来るものが多く、プレイヤーを心底から震え上がらせる。
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やり込み要素も充実している。
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ゲーム中に登場する霊にはすべて「首が折れた女の霊」「首無し神官の霊」という具合に名前がついており、撮影した霊は霊リストに登録される。すべての霊を撮影すると射影機最強の機能「零」が解放される。
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中には一瞬だけしか姿を現さないため撮影がシビアな浮遊霊もあり、コンプリートは一筋縄ではいかない。
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怨霊との戦いに主眼を置いた「バトルモード」が用意されており、いつでも好きな(?)怨霊と戦える。時間も記録されるのでタイムアタックも狙える。また、ここで稼いだ霊力ポイントは本編に持ち越せるため、稼ぎには最適。
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クリア後には高難易度「ナイトメア」に挑戦可能となる。さらにナイトメアでクリアするとエンディングも異なったものとなる。
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ただし、続編にとっては正史はノーマルエンドで、このエンディングはIFエンドとされる。
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クリア特典としてコスチュームが3つ用意されている。
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後のシリーズでは暴走した格好もちらほら登場するが、今作のものはデフォルト衣装の色や模様を変えたり深紅にメイクを施す程度で、いずれも世界観に抵触しない衣装となっている。
そこ、ガッカリとか言わない。
賛否両論点
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ホラー要素の作りが秀逸である分とにかく怖い。怖がりな人はゲームをまったく進められないだろう。これを真夜中に1人、ヘッドホン装着でプレイできれば勇者。外が土砂降りであれば尚のこと勇者。
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その一方、主人公は霊的なものを見慣れているため、夜中の廃屋に1人というシチュエーションでもあまり怖がる様子を見せず、作中で悲鳴を上げたり恐れ慄くことは少ない。精々、急に鳴った雷鳴や飛んできたカラスなどの霊以外のビックリ演出に驚く程度であり、主人公と恐怖感を共有するタイプのホラーゲームとは少々趣きが異なる。
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よって、本作の怖さはホラーアクションとしての恐怖感よりも、探索時の不気味さや演出による恐怖が大半を占め、あまり怖がらない主人公とは別にプレイヤー自身が氷室邸の怖さを終始身に沁みながらプレイすることになる。つまり、常に怖いということである。
問題点
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アクションないしTPSとして見た場合のバランスは初代であるためかやや荒削り。難易度ノーマルで比較した場合、シリーズ中最も難しいとの声がしばしば見られる。
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撮影時の判定が少々遅い。明らかにシャッターを切っているのに襲われてしまうことがある。
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シャッターチャンスについても、画面上の表示と実際のタイミングには多少のズレがある。
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主人公の動きは比較的緩慢。身体能力に関しては一般人なので致し方ないとも言えるが…。
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それに対して敵は強めで、こちらの体力を一撃で最大値の1/3〜半分程度削ってくる敵が序盤からちらほら見られる。加えて大半の霊が消えたり現れたりを繰り返す他、瞬間移動を使ってくる霊も。主人公の挙動の遅さや射影機の仕様も影響し、敵に優位を取られた際の立て直しが厳しいバランスとなっている。
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一方で回復アイテムは有限であり、使いどころを見極める必要がある。
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壁をはじめとしたオブジェクトの存在判定がグラフィックより大きい箇所が多い。
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移動時のストレスになりがちなのはもちろん、これまた戦闘面での難易度を無闇に上げる一因ともなっている。
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霊を倒したときの演出(霊が人魂になる)が長い。演出としては良くても、いつの間にかストレスが溜まる要素となる。
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ゲームオーバーの演出が非常に簡素。
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主人公のHPがゼロになった瞬間、いきなりゲームオーバー画面が映るのみである。力尽きてしまった描写が無いため、敗北=死という感覚が薄い。本編中の怖さは前述した通りだが、戦闘での敗北については恐怖感も緊張感も乏しい。
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ラスボスは触れられると即ゲームオーバーの仕様になっており、ここでのみ主人公が殺される様子がムービー付きで入る。
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次回作以降は敗北時に主人公が倒れる演出が追加された。
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霊の居場所を知らせるフィラメントの発光は、左右のみで上下には対応していないため、射影機を構えたら高さ方向の索敵はプレイヤーが行う必要がある。
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霊リストの霊のグラフィックと説明文が使い回しが多い。
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2周目からは、ゲーム中に入手した日記やメモなど一部のファイルが、そのファイルが落ちている場所に行くと取得ファイルリストから消滅(未入手扱い)する。
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再度そのファイルを入手すれば再び取得リストに追加されるが、やり込みや周回プレイの際にファイルを失いたくない場合は要注意。
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写真データとセーブデータの保存領域を一纏めにしてしまったことにより、セーブに必要な容量が非常に大きい。
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セーブデータだけで1800kb近くもあり、一般的なゲームのおよそ5~10倍以上の値。これからプレイする人はメモリーカードの空き容量を事前にチェックしておいた方がよい。
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次回作からはセーブデータと写真データは別々で管理されるようになった。
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ややフリーズしやすい。とくにエンディングムービーでフリーズしたという報告が多々ある。
総評
完成された世界観と優れた演出により、ホラーゲームのジャンルに確固たる地位を築いた良作。
怖がりだけど怖い物がスキ、あるいは暑い季節を乗り切りたい、そんな人にお勧めしたい。
その人気から続編も多数発売され、新機軸の開拓や路線変更はあれど、いずれも好評を得ている。
余談
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本作は海外でも発売されているが、パッケージのデザインが日本語版とは比べ物にならないほど恐ろしいものになっている。そのパッケージがこちら。言うまでもなく閲覧注意である。
FATAL FRAME 零 SPECIAL EDITION
【ふぇいたるふれーむ ぜろ すぺしゃるえでぃしょん】
ジャンル
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ホラーアクションアドベンチャー
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対応機種
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Xbox
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発売・開発元
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テクモ
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発売日
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2003年2月6日
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定価
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7,140円(税込)
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判定
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良作
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概要(Xb)
上記ゲーム『零 ~zero~』のマイナーチェンジ版。多くの追加要素や変更点がある。
なお、『FATAL FRAME』とはシリーズの海外版タイトルである。
主な変更点・評価点(Xb)
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難易度「FATAL」の追加。
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敵が強くなる、射影機を構えていない間はフィラメントが反応しない、敵に接近しないと霊力が溜まらないという超高難易度モード。
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さらにこのモードでは猛烈な強さを誇る新怨霊も登場。
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新エンディングの追加
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詳しくは語れないが、どことなく救われなかったPS2版のエンディングに比べ、全員が幸せになれる理想のエンディングとなっている。
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新霊の追加。
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怨霊、浮遊霊、地縛霊全てが新規に追加されており、霊リストコンプがより手ごたえのあるものに。
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射影機画面のデザインの変更
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溜めた霊力が画面下部ではなくキャプチャーサークル上に表示されるようになり、より見やすくなった。
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その他新衣装が追加されていたり、撮影ポイントの計算式が変わっている等、よりやりこみ甲斐のある仕様になっている。
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また、ヒロインである深紅がPS2版よりバストアップしている。男性ユーザーには感涙物。
問題点(Xb)
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新エンディングはムービーではなく静止画となっている。
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1枚1枚の画から総合的に判断できるが、最高難易度をクリアしたご褒美の新EDがこれでは拍子抜けしてしまう。
総評(Xb)
名作『零 ~zero~』を純粋にパワーアップさせた名作。PS2版を遊んでない人はもちろん、遊んだ人も楽しめる作りとなっている。
余談(Xb)
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Xbがあまり普及しなかった影響か、出荷本数が非常に少なく、現在では中古相場価格が定価を上回るといういわゆる「プレミア化」しているため、入手は非常に困難。
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360でも一応動かすことができるが、一部の場面で画面が真っ暗になり、まともにゲームがプレイできなくなるという不具合があるため、普通に楽しむには旧Xbの入手も必要である。
最終更新:2023年11月30日 11:00