ファイアーエムブレム トラキア776

【ふぁいあーえむぶれむ とらきあななななろく】

ジャンル シミュレーションRPG
ROM版パッケージ
高解像度で見る 裏を見る
対応機種 スーパーファミコン
メディア 32MbitROMカートリッジ
発売元 任天堂
開発元 インテリジェントシステムズ
発売日 プリライト版/DXパック:1999年8月28日
ロッピー:1999年9月1日
市販:2000年1月21日
定価 プリライト版:3,980円+2,500円
DXパック:9,800円
ロッピー:2,500円
市販:5,200円
DXパック*1*2
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2008年7月15日/926Wiiポイント(税8%込)
【WiiU】2013年7月10日/943円(税10%込)
【New3DS】2016年11月28日/943円(税10%込)
判定 ゲームバランスが不安定
スルメゲー
ポイント FEシリーズ屈指の高難度
クセの強いシステムと多大なマスクデータ
嫌らしいマップ構成と凶悪な状態異常杖
必殺率がでたらめ
斧の地位向上の始まり
ファイアーエムブレムシリーズ


概要

『ファイアーエムブレム』シリーズの第5作目で、前作『聖戦の系譜』(以下「聖戦」または「前作」)に登場した亡国の王子「リーフ」を主人公に据えたスピンオフ作品。
FEシリーズの生みの親である加賀昭三氏がゲームデザイン・メインシナリオを務めた最後のFE作品であり、「滅びの美学」をテーマとして提唱した。
また、後にGBAシリーズなどを担当する堀川将之氏もシナリオ補助として関わっている。
ストーリーは前作の外伝的な位置付けとされているが、細かい部分に違いが見られるため、パラレルストーリーであるとみなされる事もある。

本作はニンテンドウパワー書き換え用ソフトとして発売され、先行で特典つきのプリライト版(書き込み済みのロッピー用ROM)とDXパックが発売された。
後にローソン店頭での書き換えサービスが開始され、その後にカセット版も発売された。任天堂発売のタイトルとしては最後のカセットソフトである。*3


ストーリー

世界は闇の力を司る帝国の支配下に置かれ、その後ろ盾となっている邪教団が跋扈する暗黒の時代の真っ只中であった。
レンスター国の王子として生まれた主人公の「リーフ」は両親を戦争で失い、国を落ち延びて小さな村に身を寄せていた。
しかしそこにも帝国の追っ手が迫ったため、リーフは村を守るため、そして王国再建のために立ち上がる。

これは、後にこの暗黒時代を終わらせる光の皇子とリーフが出会う、少し前の物語である。


特徴

基本システム

  • システムは『紋章の謎』をベースに、前作で初登場したスキルシステムを搭載したもの。ただし、一部のスキルに仕様変更がある。
    • 「追撃」「必殺」は削除され、スキルがなくても条件を満たすと発動する。「怒り」「待ち伏せ」は自分のHP残量に関係なく発動するようになり、「見切り」は相手の所持スキルを全て封じるに変更されたが特効は無効化出来なくなり、「盗む」は敵の所持品を盗む効果になった。
    • 武器・アイテムも、同じものを使い続ける『聖戦』方式ではなく、『紋章』の消耗品使い捨て方式に戻った。
      • 3回まで全回復できる「きずぐすり」、一時的に魔力(本作では魔防も兼ねる)を上げる「せいすい」、他にも各種パラメータをアップさせる道具類が復活。
    • 室内戦で騎兵が歩兵化し、パラメータや使用武器が変化するシステムを再採用。
    • クラスチェンジは「ナイトプルフ」というアイテムを用いる仕様に。最終盤で購入できるようにはなるが、それまでは誰に使うか悩みどころ。またリーフとリノアンのみクラスチェンジがイベントで行われる。
  • 従来のシリーズ作品では基本的に「拠点の制圧」がマップクリア条件だったが、本作ではそれ以外にも「所定の離脱ポイントまでユニットを移動させる」「一定ターンが経過するまで拠点を防衛する」といった特殊な勝利条件も登場した。
    • 特に本作の離脱マップは、リーフが離脱した時点でクリアとなるがその時点で他のユニットがマップ上に残っていると全員捕虜として捕らえられその後使用不可になる*4という特殊な仕様がある。

体格パラメータ

  • ユニットごとに「体格」のパラメーターが設定され、自分の体格値未満の味方ユニットに隣接した時、そのユニットを「かつぐ」事ができるようになった。
    • かつがれたユニットはかついだユニットに吸収されて一時的にマップ上から消え、敵の攻撃等の対象にならなくなる。かついでいるユニットが「おろす」コマンドを選ぶとまたマップ上に戻ってくる。
      • これにより行動を終えたユニットをかついでその場から逃したり、機動性の高い騎兵で歩兵を素早く前線に送り込んだりと新たな戦術が多数生まれた。
    • 体格はレベルアップでも確率で成長する。また騎兵ユニットは騎乗状態の時はユニットのパラメータに関係なく体格20として扱われる。ただしスリープの杖などでスリープ状態になると強制的に馬から下りる。
  • また自分より体格の低い敵に隣接すると通常の「攻撃」の他に「捕える」というコマンドが表示され、「捕える」で敵を撃破すると敵をかつぐ事ができる(「捕える」で攻撃した場合は攻撃側の多くのステータスが半分扱いで計算される)。
    • 捕縛した敵ユニットとは自由に持ち物の交換が可能になる。相手の持っている装備やアイテムを根こそぎ奪う事も、一時的な倉庫にすることも可能。「解放」するとそのままマップ上から消滅する。
    • あくまでも「捕縛」状態なので、かついでいるユニットが倒れると戦線復帰する。また一部の敵は捕縛したままクリアすることでその後の展開が変わることもある。
  • 武器を持っていない*5無防備な敵は無条件で「捕える」ことができる。一方で武器を持っていない自軍ユニットや弱いユニットは敵に捕らえられることもある。味方を捕らえた敵はそのままマップを離脱しようとするためすぐに倒して取り返す必要がある。
  • 敵味方問わず誰かをかついでいる間は大半のパラメータが半減する。更に「自分の体格値/2」より体格の大きいユニットをかついでいる場合は移動力も半減する。
    • これを逆利用して、丸腰の味方をわざと捕らえさせ能力値が低下したところを集中砲火して倒す、という変則的なテクニックも存在する。
  • 戦闘計算式の速さ(攻速)は「速さ-武器の重さ」で求められるが、本作では武器の重さが体格の値で相殺されるようになった。このため体格の良いユニットであれば斧など重たい武器でも攻速落ちせずに使えるようになった。ただし魔道書の場合は重さが体格で相殺されない。
    • 例えば本作屈指の斧使いであるオーシンは、成長率抜群・専用武器あり・最初からいる為育成しやすい・スキル「怒り」を持っている、などかなり優遇されている。相方のハルヴァンも成長率は中々高く、「待ち伏せ」を用いたマスターアクス(射程1~2で2回攻撃可能)による先制攻撃が強力であり、使い方次第では縦横無尽の活躍を見せる。
      • ちなみに斧兵は山賊や海賊のグラフィックを使ったガニ股歩きがほとんどだったが、本作のアクスファイターは剣士系のグラフィックになったため、外見的にも「斧=遅い」というイメージは必ずしも当てはまらなくなった。
      • 男性キャラクターは体格が高く、女性は低い傾向にある。そのため、女性キャラクターは重い武器を扱い辛いが、代わりに「かつぐ」で逃しやすいというメリットもあるためユニットの差別化に貢献している。
  • また盗賊系のユニットは速さが敵を上回っている場合、「盗む」コマンドで敵のアイテムを盗むことができる。
    • ただし盗めるアイテムは、盗むユニットの体格がそのアイテムの重さを上回っている場合に限られる。*6
  • なお、「体格」のシステムは本作以降も引き続き搭載されたが、レベルアップで数値が上昇するのは、本作と『エンゲージ』のみである。

疲労

  • 主人公リーフ以外の味方ユニットは、戦闘を行うごとに「疲労」の値が1ずつ増え、疲労がユニットの最大HPを上回ると次のマップに出撃できなくなる。
    • 疲労の値は連続して出撃していると溜まっていく一方だが、一度出撃せずに休むと次のマップでは0に戻る。また「Sドリンク」というアイテムを持てば疲労状態でも出撃することができ、マップで使うと疲労を全快できるが、入手手段は限られている。
    • これにより少数の強ユニットのみに頼っているとすぐに疲労が溜まって出撃できなくなるため、幅広いユニットを育てて出撃させる必要が生まれている。
      • 主力でないユニットは疲労により次々と脱落していき、主力は薬で疲労を誤魔化して続投……と妙にリアリティが高い。

武器レベル

  • A~Eの5段階仕様*7。前作では成長はしないパラメータだったが、本作では武器・杖を使う回数に応じて熟練度(マスクパラメータ)が加算され、一定値を超えるとレベルが上がる。
    • なお、『紋章』から引き継いだ騎兵の乗り降りシステムに伴い、騎乗時と歩行時で使用武器の変わる兵種は武器レベルも個別に管理される。

索敵マップ

  • 視界の悪い状態で戦う索敵マップが登場。今作では自軍ユニットの周囲以外の敵ユニットだけでなくマップ自体も見えず、敵の位置はもちろん地形も真っ黒でどうなっているのか解らない状態で戦う必要がある。
    • 味方ユニットの視界は3マス。敵は視認しない限り攻撃を仕掛けることができず、不可視状態のマスを移動させた時に敵ユニットと隣接するとその場で強制的に待機してしまうなど制限が大きい。一方でCPUは索敵マップによる制限を一切受けない。
    • 「たいまつ」や「トーチ」などのアイテムを使うと視界を広げることができるが、ターン経過によって視界は徐々に狭くなっていく。

外伝マップ

  • 特定のマップで条件を満たしてクリアすると「外伝」マップに進めるようになるシステムが初導入。
    • 外伝には行かなくてもストーリー進行に支障はないが、経験値稼ぎやアイテム獲得の他に仲間との出会いといったイベントがあるため基本的に有益。一方でマップはやや特殊な構成である事が多く、難易度も高め。
  • またシリーズ初の章分岐もあり、選択肢によって2つのルートのうちどちらかを選ぶことになる*8

指揮官レベルの仕様変更

  • 指揮官レベルによる命中率・回避率補正は、軍の所属メンバー全員に及ぶ仕様に変更。
    • 指揮官レベルの「★」1個につき3ポイントのプラス補正のため、影響力は下がった。どちらかというと「ストーリー上、リーフに軍師がついているかいないか」「主要人物は誰か」といった演出面での存在意義が大きい。
    • しかし敵軍には指揮レベルが10と異常に高い「名軍師」キャラも存在*9し、ここまでくると敵の回避が目に見えて高くなりマップ攻略に与える影響も大きくなる。

キャラの成長を助ける要素

  • ゲーム中、聖戦士の書(「○○の書」)と呼ばれる一見よく解らないアイテムが手に入るのだが、これには所持ユニットの成長率を強化するという隠し効果がある。
    • これを活用すればある程度ユニットの弱点を補えるため、好きなキャラを思う存分育てることも可能。
      • ただし、どの能力が上がりやすくなるかは書によって異なり、引き換えに別の能力が上がりにくくなる書も少なくない点に注意が必要。
      • 増減含めて合計+30%の変動がある。『紋章の謎』の星のかけらの+40%と比べて多少抑えられた。
    • また、聖戦士の書には他に「所持者が必殺の一撃を受ける事がなくなる*10という隠し効果もあり、敵の必殺率が常に高めな本作においては前線ユニットが安定して戦うために非常に重要な存在となる。
  • この他、使用したユニットがスキルを覚えることのできるマニュアル(「○○M」)というアイテムも登場。好きなキャラをより使いやすくできる。

賛否両論点

高い難易度

前作における低めの難易度とは対照的に、本作はそのシリーズ中でも屈指の高難易度と名高い。下手すると1マス単位での精密さを求められる場面もある。後作における「ルナティック」と比べるとプレイしやすいゲームとも言われるが、単一難易度FEの中では最高難易度であることは疑う余地がないだろう。

  • 普通にプレイしていると、慢性的なアイテム不足及び金欠に陥りやすい。
    • 最初の軍資金は0。資金が増えるイベントや換金アイテムも一切なく、さらに武器やアイテムの購入値段が高いため*11、気軽な買い物ができない。
    • そのため武器は前述した「捕える」システムを駆使して現地調達、もしくは捕らえて奪ったアイテムを売却して軍資金を確保する、というのが本作の基本的なプレイスタイルとなる。
      • これを指してリーフ軍は「強盗団/盗賊団」などとネタで呼ばれることもしばしば。後作の『覚醒』では「いつの間に配信」のチーム編成でもネタにされてしまうほど。
    • ただし「捕える」際や敵をかついでいる際はステータスが大きく下がるため危険も大きく、常にリスクとリターンのジレンマに悩まされることになる。
      • そこら辺の雑魚兵の装備は「安価で命中率は低いが威力が高い」という、使われると痛いが奪ってもおいしくない武器ばかり。また、いわゆる「正規軍」が使っている武器(ショートランスやロングソードなど)は一部を除き非売品なのだが、武器屋に並んでいるものよりも売値が安い。
    • 一方でやろうと思えばほとんどの敵アイテムを奪えるためプレイの自由度は高い。奪った貴重品で無双するもよし、ひたすら売って成金になるもよし。
      • なお、火の玉のアンソロジーコミックでも突っ込まれてたが、なぜか敵兵を撃破した場合はアイテムを奪えない。
        旧作でも一部撃破した敵がアイテムを落とすのはあったのだが。
    • 一応シリーズ恒例の闘技場も存在するが、本作のシステム上戦闘結果が非常に安定しないためかなりリスクがある。
  • 敵の増援が全体的に非常に多く、登場するターン数も長い。
    • 敵軍は追加効果で状態異常(ターン経過では自然治癒しない)を引き起こす武器や、特定兵種に有効な特効武器を持っているものが多い。
    • 後者により、数少ないアーマーがまともに戦う権利すら与えられていないとして不憫に思われることも多い。
    • 本作の独特なバランスにおいて、「物理防御は高いが素早さが低く被特攻がある重装歩兵」のように弱点のはっきりしたタイプのユニットは壁役として機能せず、むしろ「そこそこ守備力の高い軽装歩兵」が壁役に適している。
  • 従来と比較すると攻略上の運要素が強め。
    • 命中率の最高値は99%、最低値は1%という制限があるため、戦闘結果に絶対の信頼性が置けなくなっている
    • 武器の命中値や3すくみの補正値も下方修正され、全体的に命中率・回避率はやや不安定な値を示す局面が多い。
      • 最低値1%が曲者。敵は消耗品並みに使い捨て感覚でぶつけてくるので、数の暴力でそのうち当たる。
    • 回復や特殊効果を発揮する「杖」が、技の数値によっては失敗することがある。これまた厄介者であり、瀕死キャラを回復しようとして失敗→回復できるキャラがいない状態になり、瀕死のキャラが敵のターンで攻撃されて死亡…といった事態も割とおこりうる。代わりにまたHP回復効果を持つ杖は「追撃」も起こり2回連続で回復できることもある。
    • 低確率だがレベルアップで移動力が上がることがある。
      • また、FEシリーズは敵の初期パラメータがランダムで若干上下すること多いが、今作は敵の移動力もランダムで変動する
    • 「再行動率」が設定されているユニットは、行動終了後に確率で再行動(「♪」マークが出る)する。
      • 再行動率はパラメータ画面の「★」の数で確認できる*12。この設定値はキャラクターごとに固有であり、成長や補助アイテムなどで値が変わることは無い。また敵も確率で再行動することがある
    • 前作では飛行系に対する弓攻撃や、「ざんてつの剣」などの特効武器は、特効対象に対し確実に必殺攻撃する仕様だったが、本作では特効武器による攻撃力そのものに大きな補正がかかる仕様に戻った。無論必殺もあわせて出る事もあるので、一撃で相手を倒してしまうことも多い。
  • マップによっては一切の干渉ができないキャラクター、絶対に死なないキャラクター、特定ターンまで死なないフラグをもつキャラなどが存在する。
    • ストーリー上の都合だったりゲーム的な救済だったりするのだが、見ただけではわからないため仕様を知らないと振り回されやすい。

これらのように、初見殺しの過酷さはすさまじく、詰みの危険性を孕むほどの難易度だが、その一方で増援タイミングやマップ配置を把握ができていれば、後述の杖や状態異常を活用するなど、やり方次第では逆に圧倒優位にゲームを進める事もできる。
また、「『盗む』スキルを持つ盗賊の体格値を強引に引き上げる」、「壊れた武器で丸腰の敵を攻撃して安全に経験を積む」「先んじてマップの情報を得たうえで、杖を使って状況を優位に運ぶ」など、プレイヤーに有利な要素も存在する。また、正攻法ではないが「裏技でエリートモード(獲得経験値2倍)を使う」、「バーチャルコンソールのまるごとバックアップ機能を利用する」などの攻略法も存在する。
ユニットの強弱格差は大きいが、元々その傾向がある『聖戦』の外伝作品の方向性としては間違っていない。
攻略におけるランダム性の強さ、マスクデータの多さ、「理不尽の一歩手前」をキープしたギリギリの難易度設定についての評価は、好み次第で大きく変わるようだ。

その他の賛否両論点

  • ゲームの絵師が変わり*13、前作に登場するキャラクターも一部雰囲気が変わった。
    • 特にデルムッドは『聖戦の系譜』では「そりこみにーちゃん」「テクノカット」他多数のギャク漫画があるほどのネタ顔であったが、この作品ではトラキア776のフィンを意識した書き方をしている。
  • レベルアップで移動力がごく稀に上がるのは過去作と比べて異色な要素であり、吟味の労力さえかければ「遠距離攻撃の射程外から攻撃し、再移動で安全圏まで戻ってくる飛行ユニット」や「味方を待ち構える敵軍を無視して突破する」などの無茶苦茶な戦法も可能になる。
    • ただし移動力の成長率は非常に低く、普通ではレベルカンストまで育てても1か2上がればいいという確率のため、バランス崩壊というほどには至っていない。
    • 一方で敵の移動力変動は場合によっては戦略を大きく変えなければならない(再行動ほど絶望的ではないが)。
  • 一部の状態異常が強すぎる。
    • 具体的には完全に操作不能になり一部のステータスも0になる「スリープ」や、混乱して味方を攻撃するようになる「バサーク」。本作は後のシリーズと異なり状態異常は自然治癒せず、別の状態異常を受けるかレストの杖で治療しない限りマップ中永続なため対処法が無い場合、一度食らうだけで完全に機能停止してしまう。
    • さらに状態異常は武器の場合当たりさえすれば確実に、杖の場合使用者の魔力が相手の魔力を上回れば最低でも60%の確率で発動するため尚更タチが悪い。極めつけに今作の遠距離杖には射程の概念がなくマップの端から端まで届くため逃げ場は無い。
    • 一方これは味方が使った場合も同様のため、こちらが先にサイレスやスリープをかけてしまえば敵の杖は封殺できる(ただし制圧地点上の敵には使えない、索敵マップでは視界内の敵にしか使えないなどの制限はある)。上述した通りスリープ状態の敵は下馬状態になる為に体格20でなければ捕縛できる。玉座にさえいなければボスでさえも眠らせて好き放題にできる(ボス自体には基本耐性がないため)。
      • スリープの杖は使用回数3だが、スリープの剣はそこそこ使用回数が多い。こちらは重さが20もある上に命中55だが『聖戦』と違い当たれば玉座にいる敵以外は100%眠る為、体格の低いソードファイターで騎兵を眠らせた後にかつぐなどして避難させ、敵の騎兵のアイテムを安全に奪うことも出来る。
    • また、23章のコルータをバサークの杖でバーサク状態にし、イベント発生前に殺す*14と特定のイベントが起こらなくなるなど戦略的にも面白い事ができる。これらのように、イタズラじみた攻略を行えることは、今作が「杖ゲー」と呼ばれる所以であり、単なる高難度とはまた違った切り口からゲームを楽しめる理由でもある。
  • 主人公の性能
    • 主人公のリーフは、初期クラスが「ロード」で、クラスチェンジすることで聖戦と同じく「プリンス」となる。しかし、両方通じて剣しか使うことしかできず、成長率もそこまで高くない。
      • 前作では主人公のシグルド、セリスが非常に強く、何より当のリーフ自身も「マスターナイト」になることでほぼすべての武器を扱えるなど、彼ら以上のすさまじい強さを誇っていたため、残念がったプレイヤーは多い。ただし、本作は前作の前日談であるため、ある意味自然であるという声もある。
  • ラスボスも弱い。『封印の剣』のイドゥンや『聖魔の光石』のフォデスと並んで歴代シリーズ最弱とまで言われることも。
    • クラスはそこら辺の敵将と同じ汎用のものであり、ラスボスにもかかわらず特殊な補正やそれをもたらすアイテムがないため、いつも通り戦えば普通に勝てる。
      • 専用武器として、命中した相手を石化*15させる凶悪な魔道書「ストーン」を持つのだが、これが遠距離攻撃専用なので、ストーンを装備しているうちに主力ユニットで懐に入って攻撃すれば抵抗させずに瞬殺、というケースが多々発生する。因みにストーンを治せる杖も存在する。
      • さらにやり方次第*16では抵抗させずに捕獲まで出来てしまう*17
    • 本作が『聖戦の系譜』の外伝作品である都合上、彼があくまでサイドストーリーのラスボスポジション(『聖戦の系譜』であれば、城一つを守っている一敵将程度の存在)でしかないというのも大きい。
    • 以前はほぼ最弱と言われたが、難易度の変化や使用武器で違う意味で最弱になったラスボスも増えた為、現在でも最弱と言えるかは微妙なところ。
    • 準ラスボスが「攻撃力半減」というこれまでのラスボスと同じ特殊効果を持った武器を装備しているのだが、後述の必殺の仕様もあり、「攻撃力半減を無効化する武器」を使わなくても強力なユニットでゴリ押しで倒すことも容易となっている。
  • 滅びの美学
    • 本作は「全員は生き残れないのが当たり前」という前提でバランスやストーリーを組み立てている節がある。
      • 仲間にする条件が攻略の仕方によって2択になる、通過しなくても構わない外伝マップでしか仲間にできないといった、シナリオ上での立場が不安定になるキャラクターも過去シリーズと比べて数が多い。
      • 辿ったルートによって条件が満たせず説得出来ないキャラクターは、良くて捕縛して逃がすか、最悪の場合は討ち果たさなければならない。
      • プレイヤーの選択次第で揺れ動く人間関係、戦場という舞台の中で生と背中合わせにある死。そういった、ストーリーの軸とは少し外れた細かい物語について、(高い難易度とも相まって)プレイヤー自身の想像を喚起させるような作りになっていると言えるだろう。
    • 余談だが、本作には特定のキャラを故意に見捨てる、または死亡させることでしか加入しない、FEシリーズでも例外的な参加の仕方をするキャラが一人だけ存在する。
      • 二人には同じ職種であるということしか繋がりはなく、ロストさせるキャラの方が基本的には優秀である他加入時のイベントからしてちょっとしたおまけ要素とも言える。*18

評価点

  • バリエーション豊かなマップと高い戦略性
    • 広い屋外マップばかりだった『聖戦』から一転、本作のマップはいずれもシチュエーションが豊富で、攻略にはそれぞれ異なる戦略を求められる。
    • 防衛マップでは移動する遠距離魔法持ちも登場するため、単に壁を貼っているだけでは後衛の脆いユニットが倒されてしまうこともしばしば。
    • 特殊なクリア条件・疲労システム・強力な状態異常杖などの要素により、ただ強いユニットを突っ込ませるだけではたちまち返り討ちにされる。その一方で、少し工夫をすれば簡単にクリアできるマップも存在するため、考察のし甲斐がある。
  • 操作性・インターフェースは良好。
    • 増大した情報量に合わせて整備が進みソート機能もついた『聖戦』式の部隊表や、アニメーションOFF時のレベルアップ時パラメータを一括表示するウィンドウなどが例に挙げられる。また『聖戦』に比べるとステータス画面のスクロール速度は大幅に上がっている。
  • 武器の特徴は今までになく個性的*19であり、剣に偏った品揃えの見直しと新しい槍や斧の追加によって多少なりとも品揃えが豊富になった。特に斧は「本作をもって斧の時代が始まった」と言われることも。
    • 今までは敵専用だった遠距離魔法や闇魔法も味方側で使用可能になり*20、魔法使いの活躍の場が広がった。
      • ただし、後述の通り遠距離魔法を使用可能にするには結構な育成を必要とする。また、闇魔法のヨツムンガンドは敵が使うと毒の状態異常になるのだが、こちらが使っても毒を付与する事はできなくなっている。さらに、毒を付与する敵専用の『ポイズン』を奪っても遠距離魔法のフェンリルに変化する。
  • グラフィックやBGMといった要素はSFCのラストを飾るに相応しい高品質である。
  • 軍師アウグストがシナリオの幕間で語るメッセージは秀逸。
    • 「一頭の竜に引き連れられた千頭の天馬は一頭の天馬に引き連れられた千頭の竜に勝る」「人を殺して何故英雄と呼ばれるのかその意味を考えるべき」「(幾度も戦争が行われた現場で)一度流れてしまった血は元に戻せないが、その血にいかに価値を持たせるかが大事」等、アウグストがリーフに語る台詞は考えさせられるものが多い。
      • このテキストを読んだ後に、今作の絵師である広田麻由美氏が印象が変わって描き直したというエピソードをファミ通の攻略本で語っている。
    • もっともアウグストは極端なリアリストで、上記の他にもリーフに一般市民や兵の犠牲を強いるような冷酷な台詞が多い。そのうえ軍師としては無能かつ悪役顔なので「こいつ裏切るんじゃ?」「お前に言われても」と考えるプレイヤーもいる。
  • 道化として活躍するケンプフも人気が高い
    • 以前も「人殺しー」の名言で人気だったガイルや、フェンリルの書が見つからず困っているクトゥーゾフがいたが、彼らは飽くまで一つの章のボスに過ぎなかった。
    • ケンプフはことあるごとに小物らしい面を見せてくれるため、今までにないキャラとして人気を集めた。
      • スタッフも彼の人気を理解しているようで、この後のナーシェンメトジェイなどの印象深い小物キャラの奔りになった。
  • 『聖戦の系譜』は聖戦士の血を引く高位貴族やその子息達による華やかな軍隊が世界を圧巻する一大組織と正面から衝突するまさに聖戦と称する煌びやかなストーリーであったが、本作は打って代わって平民出の寄せ集め軍隊が、綱渡り状態ながらも希望を失わず帝国に立ち向かうといった泥臭いイメージが強い。それが上で散々記した高難易度なマップのシチュエーションにも反映されている。
    • 綺羅星のごとき聖戦士達が集う『聖戦の系譜』では、聖戦士の血筋でないもの…つまり平民は能力的にも立ち位置的にも脇役であるが、そんな平民ひとりひとりにスポットライトを当てるのが今作である。
      純粋に帝国の脅威に無力ながらも奮起した者、自分の理想と現実の違いに戸惑いながら真実を見極める為、リーフ王子への恩や忠義を果たす為、なし崩し的に付き従っているだけの者…などなど、様々な境遇が色濃く描かれている。
    • 主人公のリーフすら聖戦士の血筋とはいえ傍系であり、レンスターの神器ゲイボルグを扱えない。軍の指揮者としても人間としてもまだ未熟でそれ故の狭量さや失態なども犯してしまう。だがそれでも戦いの中で巡り合った軍師や仲間達に支えられ成長し帝国に反撃していくストーリー展開は前作には無い魅力に満ちている。
      • 自身が神器を扱えない身であることで弱音を吐くシーンがある。しかし仲間キャラのセティは「聖戦士とは血筋ではなく、世のため人のために苦しい戦いを続けてきた者のこと」とリーフを激励する。この場面は多くのプレイヤーの溜飲を下げた*21。この激励は本流である『聖戦』で実を結び、光の公子と名高いセリス以上の強さを誇る「マスターナイト」として大成することになる*22

問題点

  • 後半に登場するゼーベイアを仲間にする方法はシリーズでも屈指と言える複雑な手順と注意を要する高難易度である事が批判されやすい。
    • しかもそのゼーベイアはおっさんである為に、仲間にせずに諦めた人も多い。アンソロジーや4コマでも「そこまで頑張って加入するのがおっさんじゃなぁ。綺麗なお姉さんなら頑張っちゃうのに」「そうですね、まず美形の男でないとプレイヤーが納得しませんよ」などと言われていた。
+ ゼーベイアを仲間にする方法
  • 元レンスターの将軍である彼は、配下の8人のアーマー(名前無し顔有り)の家族をフリージ公国によって人質に取られ戦わされている、という設定である。
  • そのため彼を仲間にするには彼の部下の家族を連れてきて面会させなければいけないのだが・・・
    • 8人の兵それぞれに対応する市民が決まっているのだが、兵士側も市民側も他の章の会話シーンなどで登場する一般人の使い回しのグラフィックで、同じ顔を使い回して服の色で差別している人もいるので覚えづらい。
    • どの市民がどの兵士に対応しているか、といったヒントは一切無し。攻略サイトなどで情報を得るか、リセットを繰り返して調べてメモを取るしかない。
    • 当然彼らは敵なのでリーフ軍に攻撃してくる。説得が終わるまでこちらのアーマーや剣士を盾にしようにもレンスター兵アーマーが持っているのはアーマー特効付きのハンマーや高必殺率のキラーランスという嫌がらせの塊。当然だが、反撃で彼らを倒してしまうとアウトである。
    • 8人の市民を8人のアーマーに会わせ、彼らが中立化するとようやくゼーベイアの説得が可能になる。その状況になると彼は指揮官のリーフに近付いてくるのだが、あろうことか途中にリーフ以外の味方がいるとそちらを優先して攻撃してくる。当然反撃で殺してはならない。
  • ゼーベイアとは関係がないが、このマップでは他にも無理やり戦わされているレンスター兵のソルジャーがおり、彼らを一人でも殺すと隠しアイテムが貰えなくなる。しかしこちらも積極的に攻撃してくるし、やはり反撃で(ry
    • そのうえ、これらの非説得対象のレンスター兵ソルジャーは前述の市民に容赦なく攻撃する(説得対象でなくてもレンスター兵アーマーは市民には攻撃しない)。邪魔になるので排除するにはこちらから先手を打っての捕縛→解放しかない(捕縛はHP1残すため、死亡判定にならない)。
  • 確実な方法は、彼らがいる部屋に入る前に遠距離魔法で邪魔なフリージ兵を全て排除しておく、壁越しにレンスター兵ソルジャーをおびきよせて「てやり」を使い切らせる、高性能、高体格のキャラに武器を持たせず壁にしてシーフで敵の武器を片っ端から盗みまくる、など。
  • 前者の方法を取っても室内にいるレンスター兵ソルジャーに市民が殺される可能性は残るし、後者の方法を取れるほど自軍が育っているならゼーベイアなんて仲間にしなくてもクリアは余裕なはずではある。
  • ちなみに説得が終わったレンスター兵アーマーは味方NPC化し市民と共に離脱を始めるのだが、当然敵のフリージ兵には狙われる。だが一度説得が終われば彼らが殺されてもゼーベイアの説得には何ら影響がないため見捨ててOKである*23
    ……貴方何のためにフリージの軍門に下ったんでしたっけ…?
  • ゼーベイアの成長率は見た目に反して非常に高く、数少ない屋内で槍を使える味方ユニット(彼を含めて2名のみ)でもあるが、育成が難しい上にそもそも上級職での加入なので成長機会は少なめ。そして本作はとにかくアーマー系に厳しいため(後述)、必ずしも割に合うとは言い難い。
  • スキルの強弱が激しい。
    • 盗賊系ユニットの体格を上げれば「盗む」で大半のアイテムを奪うことが可能になる。鍛え上げた盗賊であれば敵将相手でも丸腰にできる。
      • ただし体格を上げるアイテムは1つしか手に入らず、盗むスキルを持つユニットは全員素早さは高いが体格の成長率が最低クラスのため、体格を鍛えた盗賊を準備するのは意図的な育成が必要になる。と言っても、多少上げて「軽めの武器を盗める」程度にするだけでもかなり便利である。
      • 後のシリーズでは装備している武器は奪えなかったり、絶対に奪えない仕様のアイテムなども登場するなど制限がかけられるようになった。
    • 「突撃」のスキルは敵よりHPか素早さが高いと戦闘をもう1ターン継続する効果があるが、反撃不能状態でも発動してしまうため、ロングアーチなど遠距離攻撃から無抵抗に倒される「突撃死」を起こす事がある。前作では自軍ターンにしか発動しなかったのでこういう事は起こらなかった。
      • このせいで一時期「要らないデメリットスキル」と「持っているキャラは全く使えない」と評価される事もあったが、攻撃力だけ見れば倍になる強力スキルである事は変わらない。その一人のセルフィナは一時期イラナイツ筆頭扱いされる事もあったが、ボウナイトなので「一方的に遠距離から二回戦闘した後、再移動で逃げてしまう」と言う戦術も可能であり、再評価が進んでいる。また、ゼーベイアも高い守備力に加えてエリートの剣*24でロングアーチを早期に玉切れにするにはうってつけ。魔法を受けるとあっさり死ぬが。
    • 「待ち伏せ」と「怒り」のスキル同士が戦うと、後者の方が完全に圧倒的有利。前者は敵から攻撃された時でも必ずこちらの先制攻撃になり、後者は反撃時に必ず必殺の一撃が出るという効果に起因する。
      • 前者を持っているユニットが戦う敵ユニットは常に反撃状態。即ち後者の発動条件を満たしていることになる。
  • その他、初見殺し要素の数々
    • FEは取り返しの付かない要素、いわゆる「初見殺し」の多いシリーズであるが、本作のそれはシリーズ中でもなおのこと多く凶悪である。
    • 特に8章では 「ボスが守る城に隠し通路がある為、それを教えてもらうためにボスを捕縛したままクリアする」 事が8章外伝に進む条件となっている。
      しかしこのボスはクラスがドラゴンナイトであり、最初こそ下馬しているものの、 16ターン目にドラゴンに乗ると捕縛不可能になる 為、必然的に外伝にも行けなくなるので、その前に捕縛しなくてはならない。城門に居る為に守備+10されている上に剣を装備している為に斧での攻撃は殆ど当たらず、普通にプレイする場合は、魔法による間接攻撃で削ってフィンに必殺期待で勇者の槍で捕縛攻撃をする以外で捕縛するのは極めて難しい。
    • 終盤は状態異常杖や鍵付き扉が多くなるため、レストや「とびらのかぎ」が不足していると進軍が大幅に制限され、最悪詰む。レストは入手数が限られており、鍵も特定のマップ上の道具屋でしか買えないため買いそびれてしまうと苦しくなる。
    • 特に酷いのが24章外伝で、ここでは特定のマスに自軍が待機すると出口のない小部屋に強制的に飛ばされるという罠があり、こうなるとこのマップは離脱マップなのでレスキュー等が無いと救出は不可能になる。さらにこの罠がどのマスにあるかといったヒントは一切無い
    • 疲労システムにより、ユニットを仲間にするためのキャラや戦略上必要な飛行ユニットが出撃できないということもしばしば起こりうる。
  • ストーリーの関係上、すでにいる仲間がいなくなってしまうことがある。
    • 3章までに加入した仲間は3章終了時にほぼ全員が一時離脱する。章が進めば再加入するものの、一部の仲間は再加入させるために外伝シナリオを通る必要がある。
    • また、ある仲間が死亡または捕縛されると、その瞬間に仲間から外れてしまう別の味方ユニットも存在する。
  • 武器レベルのバランスが不安定気味。
    • 斧と光の魔法はBまで上がれば全て使えてしまう、Aまで上げても全く意味がない。
      • さらに光Bの魔法はほぼ1つしか手に入らない*25
    • 魔法は空振りが利かない上に壊れた魔法は攻撃に使えないため、他の武器に比べてレベルが上げにくい。また、入手場所が限られているので、ストックがなくなると苦しい。
      • 潤沢に手に入るステージと全く手に入らないステージの差が大きいため、持ち物を圧迫する場合も。魔法は武器屋ではなく道具屋に並んでいるのだが、上位のものは炎を除き敵から奪わなければ使えない。
      • 炎は序盤しか下位の魔法が買えないので、中盤までにCに上げられないと誰も使用できなくなる。ルートによってはクラスチェンジしてもダメ。さらに、雷は必殺上昇、風は飛行特攻&ブリザードの睡眠付与などそれぞれアドバンテージがあるにもかかわらず、炎魔法にはいずれも追加効果が存在しない。重さの問題は解決したものの、本作においても炎魔法は不遇とされる。
      • 雷と風の魔法はAまで上げなければ一段上のものを使えない。しかも風はDから始まるため、一部のユニットはレベルを上げる前にクラスチェンジを要求されることになる。
      • 闇は前述どおり使えるのは1キャラのみ。敵が魔道書を大量に持っているので盗みまくれば在庫には困らないが、武器レベルが非常にあがりにくい。
      • 遠距離魔法は光以外の魔法全てに存在するものの一律A。それらが使われずに終わることも珍しくない。ただし性能上使えれば便利であることには変わらないため、このために炎や闇の武器レベル上げに励む意味はある。
  • 大半の騎馬系ユニットは乗り降りで武器が剣のみに替わるため*26、室内戦では全く使い慣れていない武器での戦いを強いられる。特に終盤は室内戦のみとなり、剣以外を専門とするランスナイトなど*27は非常に辛い事に。最低でも剣のレベルをCまであげて「キルソード」程度までは使えるようにしないと役立たずとなりかねない。
    • 空振り育成を知らない場合は、騎兵の大半が室内戦で使い物にならず、「武器LVの現在値が非公開(次のレベルアップまでの目安がわからない)」という仕様が辛くなってくる。
    • このため、乗り降りシステムにおける優遇・不遇は、『紋章』以上に広がってしまった部分がある*28
      • 乗り降りシステムは「紋章の謎」でも「室内だと武器が剣ばかりになりユニットの個性が弱くなる」などの理由で批判されることも少なくなかったシステムである。それを改善することなく、更に問題点を増やしてしまったのは残念でならない。
    • フィンやディーンのように、専用武器があるものの乗馬時のみしか使えないキャラも存在する。屋外での戦闘のみでも十分活躍するとはいえ、室内では宝の持ち腐れ感が強い。余程の思い入れがないのならば、終盤に差し掛かる前に、それらの専用武器を壊れるまで使いきっても構わないだろう。
      • 出撃数を大きく上回る自軍ユニットがいることと、疲労システムの関係でユニットを使い分けてほしいという意図もあるのかもしれないが、最終MAP2つ(と外伝1つ)が全て室内MAPであるため批判されがち。最終MAPだけでも屋内外混合MAPとかであればまだ批判も少なかっただろう。
    • 『紋章』でもそうだったが、結局下馬による武器制限はゲーム的にも設定的にも納得のいかない仕様となってしまっている。
  • アーマーがとにかく不遇。
    • 本作ではアーマー系はダルシン・ゼーベイアの2キャラのみが仲間になる。『聖戦』でも広大なMAPが舞台の為に進軍についていけないなどの問題を抱えていたが、本作では別の方向でまた問題が発生している。
    • 本作ではユニットのHP以外のパラメータ上限が20であり、守備も20が上限となる。しかし、オーシンなど元から守備の成長率が高めのキャラに聖戦士の書をもたせて育てれば、守備20に到達することも多く、アーマー系の立つ瀬が無くなってしまう。
    • 先に触れた通り本作では味方アーマーは2名のみにも拘わらず、敵が過剰なまでにアーマー対策をしており普通のザコ兵士であっても、ハンマーやアーマーキラーを持つユニットが多い。故に特効対象になりがちで、せっかくの守備の高さが活かせない。
      • 恐らく、プレイヤー側に捕縛させて活用することを前提としているためと思われる。実際、敵側は異様にアーマー系が多い。
    • 離脱MAPでは足の遅さで逃げ遅れがちになりやすい。殊更に野外の離脱MAPは山や森が多く、ろくに移動すらままならないこともある。
    • 最終的に屋内MAPで槍を使えるようになるのはクラスチェンジしたダルシンとゼーベイアのみだが、両者とも武器レベルがEからスタートする。 嫌がらせか。
    • パラメータやスキルに優れたゼーベイアはまだしも、スキルなしのダルシンは愛がないと使い続けるのは非常に辛い事になるだろう。しかもダルシンはアクスアーマーなので斧しか装備できず、技と幸運、さらには速さの成長率も低めで育てにくいのが実情である。
  • 索敵MAPにおける不公平さ
    • 一部の章では、暗闇の中で攻略を行う「索敵MAP」がある。この状態では味方の周囲3マスしか見れず、視界に映らない敵には一切攻撃ができない。また、暗闇で移動を試みた際に、暗闇に潜んでいた敵にぶつかると「!」となって行動が強制終了してしまう。
    • 本作で追加された『松明(消耗品)』や『トーチの杖』などを使えば視界を大きく広げられる。ただし『ドラクエ1』のレミーラの魔法のように、ターン毎に効果範囲が狭くなっていく。
    • 問題なのは、敵は 索敵MAPであろうがこちらの姿が完全に見えている状態である ということ。特定のMAPでは自軍から遠く離れた拠点にいる敵が1ターン目からスリープの杖で眠らせにくる・遠距離魔法で弱いユニットを狙い撃ちしてくるなど、プレイヤーからすれば理不尽でしかない仕掛けが存在する。
      • この仕様は後の作品でも同様で、思わぬところから現れたユニットに味方を狩られる理不尽さには批判が集まっている。*29
  • 根幹要素における運の影響
    • 前述の通り命中率に100%と0%が存在せず、かつ全体的に命中率が不安定になりがちなので、運によって展開が左右されやすい。
    • 再行動(♪)もかなり強烈で、自軍の危機的状況で発動すれば戦局を立て直すことも可能だが、反対に強敵が再行動してしまうとどんなに堅実に戦略を立てていても一瞬で崩壊してしまうほど影響力が強い。
    • 同じマップの同じ個体でも、敵の能力はリセット〜マップ開始するごとにわずかに変動するため、特定の敵の移動力や魔力*30が高いと苦しくなるマップもある。
  • 「毒の剣」などの一部の武器は、捕縛して奪ってもなぜか鉄シリーズの武器になり、味方で毒武器による攻撃を行うことはできない。取扱説明書にはその旨が記載されているが、ゲーム中ではその理由については触れられていない。
    • 魔法「ヨツムンガンド」に関しても後述した通りである。また、魔法「ポイズン」は敵から奪うと魔法「フェンリル」に変わってしまう。
    • ちなみに火の玉のアンソロジーコミックでは「毒は悪の美学だから」「義勇軍が毒なんか使っちゃいけません」などとネタにされていた。
  • 主に総経過ターン数によってプレイヤーランクを表すシステムが前作から引き続いているが、最高評価のSSS*31を取るにはリセットを繰り返すだけでなく、少し無理のある攻略法*32を活用しないと厳しい。
    • ちなみに、今回の評価に生存人数数の影響は小さく、生存人数が理論上の最大人数(47人)未満で評価ランクが1段階下がる程度である。そのため、最高ランクを目指さないのであれば殆どの仲間を見捨てるのが効率的になることも多い。
  • 出撃キャラの初期配置を自由に変えられない*33。特に終盤は自軍が完全に分断された状態で始まるマップも多いため難易度を上げる一因になっている。
    • 初期配置は出撃順によって決まるためある程度の操作は可能だが、出撃リストの並び順自体が以前のマップの出撃状態によって決まっているため思い通りに配置できないことも多い。
      • 出撃しないメンバーは下に戻されることを利用して「その場所に置きたいキャラの1つ前までを埋める」→「一度出撃画面を閉じる(このとき順番が入れ替わる)」→「再度出撃画面で設定する」ことで変えることは可能だが、どの順番のキャラがどの場所に配置されるかを見ることはできないので非常に煩雑。しかも前の方を設定しようとすれば大幅に手順が増える。
    • また騎兵ユニットの乗り降り状態も前回出撃状態を引き継ぐため、前に馬から降りていた場合は騎乗に1ターン取られる等の融通の利かなさもある。
      • 敵軍の目と鼻の先に(初見では)ランダムに配置される味方ユニット*34を本拠地へ避難させる撤退戦マップなどこの仕様を利用したマップも存在するが、移動力が低く自力で撤退するのが困難なユニットが敵軍の目の前に配置されてお荷物と化す場合もあり、難易度を不必要に上げている要因になってしまっている。
  • 今作には、自軍キャラと一部の敵キャラは追撃時の必殺率に倍率がかかる隠しシステム(通称「必殺係数」)が存在する。
    • 必殺係数はキャラごとに0~5まで設定されている。必殺係数と速さの高いキャラであれば、高必殺率の武器を持たせるだけで「表面上の必殺率は30だが実際の必殺率は100以上=追撃で必ず必殺が出る」という状況にも簡単にできてしまう。反対に必殺係数0のキャラは追撃時は絶対に必殺が出ない。
    • 更に本作の一撃目の攻撃の必殺率は画面上の表示に関わらず一律25%上限なのに対し、追撃時には上記の必殺係数がかかるため、結果として今作の必殺率は戦闘予測画面の表示とは全然違うものになってしまっている。必殺率という重要な数値をマスクデータで表示と別物にしてしまっているというのはプレイヤーのミスを誘うためのアンフェアな要素であり批判も多い。
    • また今作の必殺は伝統の最終ダメージ3倍ではなく攻撃力2倍という仕様になっており、必殺係数の高い味方ユニットを使えば必殺連発で敵を無双するのも難しくなく*35、ユニット間の優遇不遇格差を広げてしまっているという旨の批判もある。
    • ただし必殺係数の高いユニットは「やっつけ負け*36」のリスクも併せ持っており*37、一概に「必殺係数が高い=良い」とも言い切れなかったりする。
      • だからこそ、この必殺係数という仕様自体が余計に批判要素になっているのも事実である。
    • 一応、必殺係数が0のユニットは上記のやっつけ負けを起こしにくいので壁役としては優秀という見方も可能…なのだが必殺係数が0になっているのは盗賊や魔法系ユニットや意図的に弱く調整されているユニットばかりで、現実的にそういった使い方が可能なのは上記のゼーベイアと他の特定ユニットの死亡か不在と引き換えに加入可能となるユニットくらい。
    • 敵の必殺係数は基本的に0だが、恐ろしいことに一部の敵が必殺係数を持っているパターンがある。当然持っているかどうかはパッと見では判断できない。いかにも強そうなユニットが必殺係数2だったりはするのだが、1体だけ台詞が一切無い名前と顔だけ付いている敵にこっそり必殺係数2が付いていたりする。しかもよりにもよって必殺率が高い武器持ち。
  • 暗黒竜と光の剣』と『紋章の謎』同様、前作『外伝』で搭載されていたフリーマップが存在せず、愛着のあるユニットを育て上げることが難しくなっている。
  • 就いているクラスとその成長率がかみ合ってないユニットがいる
    • 代表的なのは、弓を使う職でありながらなぜか力より魔力が上がりやすいロナン*38。本作では、威力に魔力を参照する武器がないため、「魔力を上げるなら力を上げて欲しい」というプレイヤーが多く見られ、「ボウマージ」という蔑称も与えられてしまう。
      • ただし、本作の魔力は魔法防御も兼ねているので、まったく無意味というわけでもない。11章外伝のように「壁の向こうからマージに間接攻撃される」MAPで鍛えたロナンを出撃させると、敵の魔法攻撃をものともせずに、弓による反撃でバッタバッタと敵のマージをなぎ倒していくロナンの姿を拝むことができる。
  • 軍師がどうにも使えない。
    • 本作でネタにされがちな部分の一つ。味方を何かと分散させたがるアウグストは、システムとの兼ね合いもあって言われがち(酷い時だと宝の回収を理由にこの策を取る)。
    • ドリアスも肝心なところで「自分で考えろ(要約)」で済ませる等問題あり。リーフの成長を促しているつもりなのだろうが、そもそも策を立案・提言するのは立場上単なる最低限の義務。
      • 上記はある章での会話だが、そこにおける『上策』が何なのか未だに不明でしばしば話題に上る。なお、プレイヤーから挙げられた結論(暫定)は「杖でゴリ押す」である。
    • 余談だが、軍師が使えないネタはその後の加賀氏の作品にも受け継がれている。何故そんな部分を…。
  • EDでのリーフのやりとりにおかしな部分がある。
    + ネタバレ
    • ミランダを仲間にしていると、EDでリーフは彼女に「まだ誰が好きとかは決められない」と告げるのに、その直後ナンナにプロポーズする 鳥頭なリーフ を見るハメになる。これに関しては女性の敵も甚だしい行為と批判する者も少なくない(このEDでリーフが嫌いになったという者もいる。また、4コマでもネタにされた)。
      • ちなみにこの発言、ナンナが死亡していれば違和感は生じない。おそらく、ミランダとの会話はナンナ不在パターンしか用意できていなかったためにこうなったと思われる。
      • ミランダはルート分岐による択一加入ユニットである為、テキスト差分のフォローをし損ねたといったところだろうか…。

    設定について

    • 『聖戦の系譜』の外伝作として『聖戦』に登場したキャラクターが数人再登場するのだが、自由恋愛(プレイヤーによって好きなキャラ同士を恋人関係にできる)が認められていた『聖戦』と異なり、本作では一部のキャラ同士の恋愛関係が固定設定として描かれているため、カップリングにこだわりのあるユーザー同士では論争の種になることも。
      • 公式サイトに記述されていた一部のカップルに関わる記述が後日削除されたこともある。
      • 更に、2008年頃に行なわれた、任天堂公式HP・ファイアーエムブレムワールドの「マスター級Q7解答」の解説も、公式サイトの掲載情報と辻褄が合わないとされて若干揉めた。
      • エンディングのエピローグでも一部の恋愛関係が固定されてしまっている。
    • 『聖戦』の親子関係は所持スキルから逆算できる仕組みになっている(親のスキルを子が受け継ぐため)が、ある『聖戦』キャラクターの子供という設定で登場するのに辻褄が合わないキャラクターがいる。
      • 前述の「マスター級Q7解答」のおかげで、父親が一体誰なのかで揉めてしまう。
    • ファンの間で設定上の物議をかもしたアイテムが2件ある。
      • 1つは上記の『聖戦』の恋愛関係に関係していると思しき剣「ベオの剣」。
        • 前作に登場するベオウルフの名を模しており、しかも持ってくるのがデルムッドというのが非常に意味深*39。その上この剣、なぜかフェルグスも装備できる*40のだが、これは同ユニット系列だからという理由で割り切れる所はある。
      • ちなみに『聖戦』にてラケシス・ベオウルフのカップリングが成立していた場合、最後のカップル会話でかなり意味深な謎のやりとり*41がされるのだが、それについて公式は一切触れておらず謎のままである。
    + もう1件のアイテム
    • もう1つは、12聖戦士の1人である大司祭ブラギの名を冠した「ブラギの剣(ブラギの聖剣)」。
      • 聖戦士の血筋の剣士しか装備できないことが作中で語られる*42が、その血筋に関する話が登場しないフェルグスも使用出来るので上記のベオの剣とも併せて若干論争が入ることもある。さらには、聖戦士の血筋を持っている剣士なのに使えないキャラが居ることも論争に拍車をかける*43
      • 職業的にブラギ本人は司祭であり、聖戦での神器も、死者を蘇生させるバルキリーの杖であり、剣を使ってないのではないかというのも論争の的になる。直接使用したわけではなくロプト教マイラ派の司祭だったブラギが「ロプトの剣(ロプトの魔剣)」への対抗策として用意したのではないかなどと様々に推測することは一応できるが、どのような来歴で過去の聖戦*44では誰が使ったのかなどの情報は作中に一切無い。
      • それ以上に「ロプトの力に対抗するならナーガではないのか?(つまりブラギではなくヘイム。要するにファルシオン)」という根幹世界観的な側面からの突っ込みも少なくない。

    総評

    前作までのファンですら最初は戸惑うほどの独特なシステム、および極端なバランスと高い難易度から好みが分かれる。ターン数を削る徹底攻略派にとっても、ランダム要素が多く偶然性が強く出る点は、1マップあたりの所要時間が長い事もあって気になるところである。
    一方で、マップ攻略の戦略性や、「捕える」を始めとしたプレイの自由度の高さはコアなシリーズファンを中心に高く評価されている。

    FEシリーズ初プレイには不向きであろうことは間違いないが、シリーズ経験者の腕に覚えのあるプレイヤーであれば歯ごたえのあるプレイが楽しめるだろう。


    余談

    • FEシリーズでは初めて発売日が定まった。
      • 以前のシリーズは『暗黒竜と光の剣』から、何かしら大作ソフトやクリスマス商戦の影響で延期する事が多かった。
    • 「紋章」「聖戦」そして本作には、 「囚われのシスター」「根は悪くない盗賊」「雇われて戦う黒髪の剣士」がほぼ同じ時期に登場した場合、3人とも仲間になる という、一種の「お約束」が存在した。
      • その内訳は、
        紋章:レナ・ジュリアン・ナバール
        聖戦:エーディン・デュー・アイラ
        トラキア:サフィ・リフィス・シヴァ
        となっている。
    • 購入方法が限られていた事もあって、発売当時はとても知名度が低かった。
      • 初期はローソン限定発売だった上に、この当時はネット通販が無かったため、ローソンに馴染みがないどころか、ローソン自体が近場になく買いそびれたファンも多かった。
      • 後日、再販で店頭販売するも、入荷したのは大都心の大手デパートや家電量販店が殆ど。
        • 以上のことから知名度的にも販売本数的にも希少価値が非常に高いため、中古ショップに出回ると安くても数万円で販売されるほどのプレミア商品となっているが、裸(ソフトのみの状態)では数千円程度であるほか、ニンテンドウパワーやバーチャルコンソールといった配信が度々行われてきたためプレイ自体は容易。
        • 事実、2010年10月時点で確認できる、ニンテンドウパワーの書き換えによる最終売り上げは全作品中トップという結果を出している。
    • FEシリーズの中では最初のCERO:B、12歳以上対象作品である。バーチャルコンソール版配信に伴い、設定された*45
      • 敵の装備品を強奪できるシステムが最大の要因で、コンテンツアイコン「犯罪(銃のマーク)」が付けられている。Wiiショッピングチャンネルにて確認可能。
    • 本作は極めて膨大な乱数(64種類の乱数マップ)を持つことでも有名である。
      • ステータスを見ると乱数がリセットされて、64種類いずれかの乱数表の最初の位置から始まる。乱数調整に利用する場合、どの乱数表を引き当てているか特定が必要になる。
        • どの乱数表でも確率と照らし合わせて望む結果が出るという乱数位置がある場合は、どの乱数表になっているか特定せずとも乱数リセット後に乱数位置を合わせて確実に狙った結果を出せる。
    • 基本的にリアルアニメーション上のユニットのグラフィックは聖戦の系譜のものをブラッシュアップしたものになっている。ただしその内トルバドールとセイジと女性シーフファイターとアクスファイターのみ聖戦の系譜とは全く異なる新規のデザインとなっている。完全新規クラスと呼べるのは男性マーシナリーと女性マージナイトのみ。*46
      • と言ってもトルバドールは聖戦のトルバドールから見ると変化が著しいだけで頭部に羽飾りが付いている以外はペガサスナイト等の女性騎士クラスのパーツ流用ではあるが。
    • その他味方の騎兵は兜を被っておらず顔出ししている、男性マージナイトは前作の男性マージファイターをベースに書き直しなど細かい違いがある。
    • DXパックのドラゴン、ペガサスの縫いぐるみが、9,800円もするパッケージの付属品なのに褒められないくらいの代物。布の質も当時のアーケードのクレーンゲームの縫いぐるみと全く同じもの。
      • FEシリーズの中では比較的知名度の低い作品だったり、本作の発売方法が特殊だったりしたこともあってかそれほどネタにはされていないが、もし時期が違ったらある意味邪神モッコスも真っ青だっただろう。
      • なお同時に、何気にFEシリーズ初のいわゆる「限定版」が出た作品でもある。
    • 本作に登場する軍師「アウグスト」は、ユニットとして仲間に加えることは不可能だった。
      • しかし、2022年3月に、ソーシャルゲーム「ファイアーエムブレムヒーローズ」でユニットの一人として使用可能となった。

    + タグ編集
    • タグ:
    • SFC
    • SRPG
    • 1999年
    • 任天堂
    • インテリジェントシステムズ
    • ファイアーエムブレム

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    最終更新:2024年03月30日 20:44

*1 宝箱風のダンボール箱付き。

*2 プリライト版は特典カードだけが付属。カードはDXパックと同じ物。

*3 SFCソフト国内全体で最後に発売されたのは「メタルスレイダーグローリー ディレクターズカット」。

*4 捕虜になったユニットは終盤の外伝マップで救出のチャンスがある。

*5 長距離攻撃魔法はカウントされないので、これしか持っていない敵も含む

*6 同値でも不可。

*7 前作にあった、神器を扱えるA以上のレベル「★」はキャラクターのステータスとしては存在せず、特定のユニットの専用装備であることを示すアイコンとして登場。

*8 分岐差分は2マップ分。

*9 実はこのキャラ、前作で登場したある重要人物の子供だったりする

*10 スキルの「怒り」による必殺は発動する

*11 他作品では400~500G前後の「てつの剣」でさえ本作では2200G。これでも本作の武器の中では最安値である。

*12 ★1つにつき5%、最高の★5で25%

*13 『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜 TREASURE』で既に広田麻由美氏が前作キャラクターの公式イラストを担当している。

*14 バーサク状態のコルータは勝手に動いて敵軍と戦闘し、場合によってはMAPのあちこちを飛び交う事も

*15 特定の手段でなければ解除できず、治さないと死亡扱いになる。

*16 杖などでサブ武器のヨツムンガンドを盗む

*17 遠距離攻撃専用武器では捕縛攻撃に抵抗できないため

*18 一応、本来正規に仲間になるユニットはステータスが微妙だが専用装備が極めて強い、もう片方は専用装備は無いが初期ステータスと所持スキルが優秀かつ物理も魔法も得意と差別化はされている。

*19 『聖戦』では、例えば鉄の剣と銀の剣は威力以外の性能がほぼ一緒。同じ系統の武器の性能は、むしろ平板化されていた。

*20 といっても、闇魔法の使い手は1人だけだが

*21 ただし、セティ本人は''聖戦士の直系''、しかも''反則的に強い神器を持っている''のだが…。

*22 ただし、聖戦本編でセリスにティルフィングが渡ってからは、装備ボーナスも相まって流石にセリスの方が強くなるのは致し方ないところ

*23 ただし前述の隠しアイテムを取る場合はレンスター兵アーマーを一人でも殺してはならない

*24 装備時のみ経験値が2倍になる「エリート」のスキルがつくが、守備も+5される。貴重な武器だが攻撃さえしなければ耐久度は減らない

*25 一応最終章の敵がもう1つ装備している

*26 アーチナイト、ボウナイトのみ室内でも弓が使える。

*27 具体的には槍専門のランスナイト系、斧専門のアクスナイト系、そして飛行ユニット。飛行ユニットに関しては「アーチ系の懐に潜り込み、降りて叩く」という運用もあるので育っている可能性もあるが、残り二系統は加入時から室内戦が続くブライトンが1ランク上がっていれば良い、というレベル。

*28 紋章では武器レベルは共通であったため、デメリットは下馬による補正の喪失のみだった。

*29 Echoesと風花雪月では回数制限ありの巻き戻し機能を搭載して対応している。

*30 状態異常杖の回避率に関わる

*31 書き換え版のみAAAランクが最高で、ROM版以降でS~SSSランクが追加されている。

*32 再行動♪が1ターン目に出るまでやり直す、杖を空振りして耐久度を減らさずに武器経験値を得る、などが多用される方法。

*33 旧作(初代『暗黒竜』除外)では戦闘開始前に味方ユニットの配置をお互いの入れ替え程度だが変更できた。

*34 味方ユニットの一部が先発隊として出撃したが敗走しているという設定でマップが開始する。

*35 例えば攻撃力15のキャラで守備14の相手に必殺を放った場合、前者は(15-14)×3で3ダメージ、後者は15×2-14で16ダメージとなる。狙ってほぼ100%必殺を出せる状況において、アーマー系の守備値など紙くず同然となる。

*36 敵の攻撃を食らう→反撃で倒す→次の敵が来る→攻撃を食らう→反撃で倒す…のループ状態になり、最終的に味方ユニットが押し切られてやられてしまうことを指す。

*37 実際、今作の敵はマージやビショップなど攻撃力が高く脆い敵が大部分を占めているため「やっつけ負け」が他シリーズ作品に比べ非常に起こりやすい。

*38 一説によると、同時期に仲間になるシスター・サフィと成長率を間違えたのでは? と言われている。サフィはシスターでありながら、力の成長率がやや高い傾向にある

*39 前作において、ラケシスとベオウルフのカップルは人気が高かった

*40 フェルグスのEDで「ベオウルフの隠し子ではないかと言われているが真相は定かではない」といった旨の記述がされている

*41 「お前の気持ちは知っていた」と告げられ、ハッとするというもの。いまさら実兄が本命だったんだろ?なんて話をするわけもないので…。

*42 これは、聖戦士の直系でなければ装備できない神器とは根本的に異なり、どちらかといえば風花雪月の「英雄の遺産」に近い仕様。

*43 ガルザスとマリータ。エーヴェルはゲッシュの設定があるのであまり疑問視されない。

*44 「ダーナ砦の奇跡」による12聖戦士誕生から16年後まで続く長い戦いなので、12聖戦士本人以外に因子を受け継ぐ子供も16歳以下ながら存在し得る。

*45 その後『ファイアーエムブレム 覚醒』がCERO:Bで発売されるまで、全年齢対象でないのは本作だけだった

*46 ロプトマージ、シスター、バーサーカーは聖戦の系譜に流用元のクラスが存在し、女性マーシナリーは女性フォーレストの流用。ただし女性マーシナリーは斧を扱う時のみ新規のモーションが割り当てられており、全ユニット中実質味方の女剣士マチュア専用のもので破格の扱い。