Rez

【れず】

ジャンル ミッドナイト・ハイ・シューティング

対応機種 プレイステーション2
ドリームキャスト
発売元 セガ
Enhance Games(PS4/Win版)
開発元 ユナイテッド・ゲーム・アーティスツ(UGA)
Monstars、Resonair(PS4/Win版)
発売日 2001年11月22日
定価 7,140円(税込)
トランスバイブレーター同梱版 8,800円(税別)
廉価版 PlayStation2 the Best:2003年7月10日/3,150円
周辺機器 【PS2】トランスバイブレーター
配信 Xbox LIVE ARCADE:2008年1月30日/1029円
(イショク に記述)
PlayStation4:2016年10月13日/3400円
Oculus Store:2017年8月10日/1990円
Steam(Windows):2017年8月10日/2999円
判定 良作
ポイント Feel it,don't think.
ノれるかノれないか、それが全て



うって、ノッて、絶頂へ。



概要

キャッチコピーは「Feel it, don't think.ひたすら没頭せよ。」

セガラリーチャンピオンシップ』『スペースチャンネル5』で知られていた水口哲也がプロデュースした3Dシューティングゲーム。
本作以降水口氏のプロデュース作品は「音と映像でプレイヤーに訴えかける」事を明確に打ち出したアーティスティックな作風が特徴となる。
だが、その方向性を明確に指し示した本作は現在でもこの系統のゲームを代表する存在の1つとして名を挙げられる。
マニア層からの多大な人気を得た一方、全体的には評価の分かれる問題作といわれている。

PS2の限定版にはトランスバイブレータという元々このゲームのために開発された周辺機器が付属している。
これは、「Rez」の音楽に合わせて振動する機器でコントローラとは振動パターンが異なっており、身体の任意の場所につけることでリズムの絡み合いを全身で感じることができる。*1

+ 画像:トランスバイブレータ

ストーリー

遠い未来、増えすぎた人口、整理できないほど広がったネットワーク社会。
無秩序に拡大したネットワークシステムは増加するネット犯罪に対応の限界を迎えていた。

これに対し人類は、新たなネットワークシステムを構築。
その中枢「PROJECT-K」と、その根幹をなす人工知能「eden」が、完成に近づいていた。

しかし「eden」は、ネットに広がるあまりの情報の量に困惑し、自分の存在、すべての行為への疑問、そして矛盾によってスリープしてしまう。

プレイヤーは、システムによってビジュアライズされた電脳空間に「eden」を探す旅に出る。
ウイルスによって侵されたファイアウォールをハッキングし、「eden」を目覚めさせることができるか。


操作方法とゲームの流れ

  • このゲームで必要になるのは方向キーと2つのボタンのみ(デフォルトではAとB)。以前に発売されたセガ製の3Dシューティング『パンツァードラグーン』シリーズのシステムを簡略化したものとなっている。
    • Aボタンを押しっぱなしにして、カーソル上の敵をロックオンする。最大8ロックで、ボタンを離すとロックオンレーザーで敵を破壊することができる。耐久力を持つ敵は基本的には集中してロックオンすることができる。
    • Bボタンはオーバードライブ(いわゆるバーサーク/ボム)。一定時間無敵になり、その間は視界内の敵をオートで攻撃し続ける。
    • このゲームに回避という概念はなく、プレイヤーの攻撃も一つだけ。よって相手からの攻撃はすべてロックオンして撃ち落とすことで防ぐ。
  • プレイヤーには耐久力が設定されており、デフォルトでは1。0の時に攻撃を受けるとゲームオーバー。
    • 耐久力はアイテムの取得で増える(後述)。
  • Area5を除く殆どのステージ、10階層の「レイヤーレベル」で構成されている。プレイヤーは敵を撃破しつつ、道中で現れる「ネットワーク・オープニング」と呼ばれるオブジェを破壊することでさらなるレベルに進んでいく。
    • レベルが増加するごとにステージの風景は複雑になり、BGMの音が変化し発展しながら、各ステージ特有の世界を構築していく。
    • ステージの最後に待ち受けるボスを撃破すればクリア。ボスの強さは道中でのプレイヤーの成績によって変動するが、ネットワーク・オープニングを取りこぼしてレベルを10まで進められずともステージはクリア可能。
    • 各ステージは、ラストステージと隠しステージ以外は実在した四大文明を模したものになっている。
+ ステージ詳細
エリア 楽曲 / アーティスト モチーフ ボス
Area1 Buggie Running Beeps 01 / 杉山圭一 エジプト文明 The EARTH
Area2 Protocol Rain / Mist インダス文明 The MARS
Area3 Creation the state of art / ケン・イシイ メソポタミア文明 The VENUS
Area4 Rock is sponge / JOUJOUKA 中国文明 The URANUS
Area5 Fear / Adam Freeland
Boss Attacks (Remix)/ Coldcut and Tim Bran
生命の歴史 ?????
+ クリア後「beyond」モードにて開放されるステージ

クリア後はこれまでの5ステージが再編されたスコアアタックモードが解禁される他、以下のステージが特定の条件を経るごとにbeyondモード内で解禁される。

エリア 楽曲(アーティスト) 備考
Lost Area F6-G5 / ebz 『単純でありながら、そこには本質がある。忘れてはならない場所』
アンビエントな音楽の中進行する、無機質なスコアアタックステージ
Trance Mission P-project / oval スコア/アイテムもクリア条件も全く存在しない、抽象的で異質なステージ。
次々と切り替わる色彩と音響の中、気の向くままにオブジェを破壊し続けるループステージ
Direct assault 通常ステージの連戦 隠しステージを除く全5ステージを通しプレイし、スコアを競う
色彩の変更が可能
Boss Rush 5エリアのボスと連続で戦っていくモード
  • 敵を撃破するとアイテムを落とす場合がある。アイテムは青色の プログレスアイテム (形状により1または3点分)と、赤色の オーバードライブアイテム が存在。
    またスコアアタックモードやbeyondモードにのみ、スコアボーナスを得られる緑色の ポイントアイテム が出現する。
    • プログレスアイテムを8点分取得するとプレイヤーの形態が変化し、耐久力が1増加する。ODアイテムを取るとオーバードライブ回数がストックされ、最大4回分ストックできる。

アーティスト

  • 本ゲームに参加した国内外のアーティストたちの一部を紹介。
杉山圭一
Area1担当。セガに所属し、社内外で活躍する作曲家。「ニュールーマニアぽろり青春」「ブリンクスシリーズ」を手がける。
ケン・イシイ
Area3担当。プロレス通・YMOチルドレンとしても知られる日本のテクノ・ゴッド。まだネットも普及しておらず日本にはテクノという音楽も断片的にしか伝わっていなかった93年に、海外のレーベルから突然の伝説的デビューを果たした後は、上述した『LSD』においても楽曲を提供している。
Adam Freeland
Area5担当。独自レーベル「Marine Parade」を運営するビッグネームで、ジャンル「ニュー・スクール・ブレイクス」の先駆け。アルバム「Now and them」がその筋では有名。
oval
Transmission担当。フェルトペンで落書きしたCD-Rをサンプリングするなどの前衛的手法で音楽における「グリッチ」という手法を再定義し、今なお現代のエレクトロ音響に多大な影響を与え続けているドイツの音楽家。
  • いずれのアーティストも超一流の強者。豪華すぎるほどの顔ぶれである。

特徴と評価点

  • 水口氏の提唱する「音楽と視覚をゲームに融合させる」作風が大きく打ち出され、そしてその代名詞的な最初の存在となったこのゲームは、とにかく視覚と聴覚に直に訴えかけるような芸術的内容になっている。
  • ワイヤーフレームで構成された世界は、鮮やかでまぶしい色彩に彩られている。レベルが進むごとにワイヤーフレームはより複雑化し、各ステージ独自の世界を構築していく。
    • 最初は単調であった音もレベル進行とともに次第にBGM音楽の形をなし、終盤のレベル~ボス戦においては強い盛り上がりを見せる曲調へと変化する。
      • すべての効果音はBGMのリズムに合うようにタイミングが調節(クォンタイズ)される。
        プレイヤーの攻撃や敵を撃破したときの効果音はすべてそのBGMを構成しうるものであり、プレイヤーがまさしくテクノミュージックを奏でているかのような感覚を味わえるようになっている。
      • プレイヤーの操作が上達してくるとプレーヤーの動き、映像、効果音がシンクロし独特のグルーヴ感が生まれ、プレイヤーに対して陶酔感を生み出すこととなる。
        リズムに合わせて体が動き、自然にこのゲームに没頭していく。このようなプロセスを経て、プレイヤーは次第にこのゲームをプレイすることで快感を得るようになるのである。
  • このように音楽や映像の演出に重きをおいたゲームではあるが、肝心のゲーム部分も決してお粗末なものに終わっていない。
    • 一度エンディングを見ると「BEYOND」がアンロックされ、やり込み要素としてスコアを競うスコアアタックモード、全ステージを通したスコアアタックモードのダイレクトアサルト、そして隠しステージやボスラッシュと、一般的なシューティングゲームで求められるようなモードが追加されていく。
  • 各エリアの最後に立ちはだかるボスの攻撃手段は非常に多彩かつ個性的。
    • プレイヤーをボス自身の内部に取り込んで攻撃を仕掛けるMARS、幾重もの防壁と防衛手段でプレイヤーを弱点まで到達させんと阻むVENUS、本体を中心にブロック状のパーツを纏って自身の姿を変化させ、様々な攻撃手段でプレイヤーを翻弄するURANUSなど、見ていて面白く、そして攻略のしがいのあるボスが揃う。



賛否両論点

このゲームは『LSD』等と同等までに、「プレイヤーの感性に非常に左右される」タイプのゲームであるとされる。 個人差によって神作にもワゴンの青い鳥よけにも転ぶ、極端な賛否両論作品となっているのは芸術作品としての側面の強さが原因と思われる。

  • 賛否両論のラストステージ
    • ラストステージであるArea5はこれまでのエリアとは毛色の違う異色の構成となっており、プレイヤーの間でも特に賛否が分かれている。
    • よく言われるのが「曲のテンポが遅く、ステージ進行がだるい」というもの。本作は原則的にゲーム進行=BGMのテンポなので、
      Area5の道中BGM「Fear」が今までのステージとは違うローテンポな楽曲だったために一部のプレイヤーからは「だるい」「ダレる」などの否定的な意見もある。
      • Area5は賛否両論ではあるが「Fear」という曲の(本作アレンジ版の)評価自体は高く、「スルメ曲」「聞いているうちに癖になる」と好評である。むしろ本作のファンからは「Area5あってこそのRez」という声も多い。
    • そして緩急が非常に激しい。中盤~後半は敵が耐久力に物を言わせた物量でこちらを圧倒してくるため、油断するとすぐに取りこぼしが出てしまう。
      Area5の敵は4の倍数単位の高い耐久力を持つものばかりが揃っており、レベルが進む程にその物量も激増していくため的確なロックオンとオーバードライブの使用が求められる。
      しかも長丁場なので、やり直すにしてもものすごい手間がかかる。
    • 道中だけでも長く分厚いArea5だが、道中突破後はさらにArea1~4のボスを模倣した中ボスと連戦するボスラッシュが待ち構えている。
      • 「触手を画面の左右いっぱいに伸ばし弾幕を発射し、視点移動しないと対処できないEARTH*2」「耐久力8の壁連射→画面中に無数の弾丸をばらまくというパターンを繰り返してプレイヤーの精神を擦り減らすMARS」「オリジナルと同じように形態を変化させながら攻撃し、ある程度耐久力を減らすとミサイルを短いスパンで連射するパターンに移行して指を酷使させるURANUS」など、最終面に相応しい強さでプレイヤーを追い詰める。集中力が切れたが最後、これらの弾幕で押してくるボスに圧し殺されることは必定。
    • そしてそれらのボスを倒すと、最終ボスとしてEdenの封印解除に挑むことになる。しかしここも疲弊したプレイヤーにとってはダルい構成で、「中央にあるリングを破壊して上下のガードコアを露出」→「上下から放たれるミサイルの弾幕をかわしつつコアの耐久力を削る」を数回繰り返すことになる。
      • リング破壊後に放たれるミサイルの弾幕は本当に量が多く、仮にスコア目当てで全弾を撃ち落とそうものなら指をかなり酷使する必要がある。ODを使えばある程度楽に対処できるが、これまでの物量で疲弊していることは間違いないはずなので、撃たれる前にコアを止めたほうが確実。
      • そしてコアの体力を一定まで削る度に、再構築されていくEdenが動画背景をバックに動くムービーが流れる。ムービーの間は操作不能であり、スキップも出来ないのでテンポは悪い。
        ムービー発生に応じてボディが構成され、頭からスタートして最後には人間の上半身が完成するというものだが、最初のムービーでは生首が動くので、理解できない者にはちょっとしたホラーにも見える。
    • 隠し要素であるdirect assaultは各ステージの敵編成が拡張されているスコアアタックモード準拠であり、クリアに最低でも約1時間程度の時間を要するかなりの長丁場。「隠し要素がただのステージの通しプレイ?」と批判されることも。
      • 一応ダイレクトアサルトにしかない要素として「ステージの色調が変えられる」オプションがある。このモードをクリアするたびに別の色調が追加され、すべての色調をクリアすると「IMMORTAL」(無敵モード)がアンロックされる。

問題点

  • シューティングゲームとして
    • ゲームとしてやれること自体は少なく、遊びの幅は狭い。スコアリングが基本的に「的の素点×ロック数」なので、敵と敵弾をまとめて倒すパターン構築・破壊やアイテムなどの物量の方に快感を見出すプレイヤーも少なくない。
    • 昨今の3Dシューティングと違って、精密な狙い撃ちや部位破壊はさほど要求されず、基本的に「ロックして撃つ」だけのため、歯ごたえがなく飽きやすい、という人もいる。
    • 敵弾が見にくく、いつ撃たれたのかも分かりにくい。気が付いたら画面外から撃たれいつの間にか被弾していた、ということも。これは視点移動の仕様の弊害でもある。

総評

本作はその独特なゲーム内容から人気はある程度獲得したものの、売れ行きは伸びず一部ではワゴンに放り込まれることもあった。
LSDほどではなかったが、肌に合う人合わない人を結構選ぶゲームであることが災いしたのだろう。

しかし、水口の提唱する「音楽と光をゲームに融合させる」作風が高次元で完成された本作は、数多のゲームの中でも突き抜けたセンスと異彩を放っており、芸術的な観点としてはまごう事無き名作である。
後に同氏がリリースする「ルミネス」シリーズや、「Every Extend Extreme」「Child of Eden」などの作品が肌にあった人間ならば、買って間違いはないはずだ。
「記録に残るゲーム」ではなかったが、 『記憶に残るゲーム』 なのが分かるだろう。

Feel it, don't think.ひたすら没頭せよ。


移植

2008年1月30日に360のXbox Live アーケードで『Rez HD』が配信された。
担当したのは後に様々なタイトルのHD化や『ZOE HD』の修正パッチで名を馳せることとなるヘキサドライブ。

  • HD画質を活かしたグラフィックで、ワイヤーフレームはジャギの見当たらないくっきりした線となり、美しさがさらに増した。
  • なおPS2版でのトランスバイブレーターは、2P以降のコントローラーで代用できる仕様。
  • Xbox Liveに対応し、ランキング登録やリプレイの保存、ダウンロードができる。

余談

  • クリア後の解禁要素である『beyond』モード専用で設定できるゲームオプションが存在する。その内容は同社製の『パンツァードラグーン ツヴァイ』の『パンドラボックス』に似た公式チートであり、初期状態の形態を選択したり、無敵ON/OFFなどが可能。
    • そのbeyondオプションではプロデューサーつながりか、プレイヤーキャラクターとしてモロ星人が使用可能。もちろん『チュー!』をはじめとするボイスも聞ける。ただし耐久力0固定なので一発被弾で終了。
  • このゲームの開発の際、水口氏とスタッフは相当な試行錯誤を重ねたようだ。ここでその一部を垣間見ることができる。
  • PS2初期作品の例にもれず、CMがシュール。
+ 本作のCM

  • 2002年度欧州アルス・エレクトロニカ・インタラクティブアート部門、日本の経済産業省デジタルコンテンツグランプリ・エンターテインメント部門サウンドデザイン賞、文化庁メディア芸術祭特別賞の三つを受賞している。審査員からは「演奏するように気持ちのよいシューティングゲーム」と評され高評価だった模様。
    • このゲームには美術理論家ワシリー・カンディンスキーの提唱していた「シナスタジア(共感覚)理論とレイブ体験の融合」を実現する試み、という側面があった(スタッフロールにも「カンディンスキーの魂に捧げる」の一文がある)。
  • 『Rez』は、イギリスの有名なテクノバンドUnderworldの1993年の大ヒット曲のタイトルでもある(最近ではロンドンオリンピックの開会式でも使われていた)。
    音楽の方向性や不思議な世界観に本作に通じるものがあるため、しばしば関連性が指摘されるが、製作者は無関係と言い張っている様子。名曲なので興味があるならこちらも聴いてみよう。
  • なお同性愛との関係は全くない(女性に惹かれる女性を意味する「レズビアン」の綴りはLesbian)。
  • 2010年になり、水口氏はE3で、このゲームの精神的続編『Child of eden』を発表。会場で実演を行い、Best of E3を受賞。その後、2011年10月6日にPS3/360で無事発売を迎えた。
    • ハード進化による表現力の向上により、有機的で綺羅びやかな表現へと転換しさらなる映像美が実現。またKinect/Playstation Move対応による斬新なプレイはかつての『Rez』ファンの多くを満足させた。
    • こちらはストーリー・世界観およびすべての使用曲など、同氏がプロデュースする「元気ロケッツ」とのタイアップ的側面が非常に大きい。
  • 2015年には、プレイステーションVR用作品として『Rez Infinite』を発表。2016年10月13日に配信が開始された。尚、PSVR「対応」であり「専用」ではないので、VR機器無しの場合はいわゆるPS4版『Rez HD』として遊ぶことも可能。
    • 2016年現在、VRの体験ソフトのひとつとして選ばれており、VRのヘッドセットを装着して遊ぶことができる。
    • 一~三人称視点である本作はVRと相性が良く、後方から迫ってくるボスを振り向いて迎撃するなど、ゲーム性をほとんど変えずにVRならではの操作へと落とし込んでいる。
    • 本作のみの要素としては完全新規ステージである「Area X」が追加された。最新技術を用いて作られた新たな『Rez』という内容で、従来のレール型ではなく、360度飛び回ることができるシークエンスが追加されている点が特徴*3
    • 2023年2月22日にPS5版が配信開始。PS4版所有済みのユーザーは1,100円でアップグレード可能で、セーブデータの引継ぎも可能。
  • 2017年8月10日にはSteamとOculus Storeにて『Rez Infinite』のPC版の配信が開始された。こちらもPS4版と同様、VR機器がなくてもプレイ可能。
    • 水口氏へのインタビューによれば『Rez Infinite』の開発当初はPSVRの開発機材がなかったのでPC版を基盤として開発を始めており、その後環境が揃ったタイミングでPS4/PSVR版にシフトしたという。しかし、水口氏自身が今作の開発に入る前から「PC版を出したい」という要望を抱えており、PC向けのVRデバイスであるOculus RiftとHTC Viveに対応させる形で開発を続けていたとのこと。
    • また、Win版を出すにあたり「CS機ではどうしてもプラットフォームに寿命が来てしまうことは避けられない。世界規模で見ればPCが最も多く、これまで出したことのない地域や国にも提供できるし、長くアーカイブとしても残せるという点が自分の中では非常に大きい。スペック面でも最高のパフォーマンスが出せる強みがある」という旨の発言をしている。
    • Win版の仕様として、主なものは以下の通り。
      • 4K解像度かつ60fps動作はもちろん、将来を見越して8K解像度にも対応。画面比率も使用モニタに合わせて21:9や4:3にすることができ、PCのスペックに合わせた細かいレベルでの各種設定も当然ながら可能。
      • 操作デバイスもXinput方式のゲームパッドに加えキーボード+マウスでの操作にもバッチリ対応。またどちらのストアで購入してもOculus Rift・HTC Viveどちらでも起動可能。
      • PS4版で削除されていたスコアアタックモードが、『Rez HD』と同様のオンラインランキングとともに復活。
      • ゲームプレイ中に設定したボタンを押すことで、メニューを出さずに一時停止ができる「ビューモード」機能が実装された。視点を自由に動かすことができ、プレイ中はあまり見ることのできないステージの細部、プレイアブルキャラクターの軌跡や敵の出現位置などを覗いたり、お気に入りのシーンでスクリーンショットを撮ったりすることができる。
  • PS4/Win版『Rez Infinite』の開発は『Rez』のオリジナル開発メンバーであった小寺攻氏の設立したMonstarsと、水口氏が新たに立ち上げたデベロッパーResonairの共同開発となっている。販売元も2014年に水口氏が米国での拠点として立ち上げたEnhance Gamesとなっている。

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最終更新:2023年12月09日 06:25

*1 DC版は純正オプションの「ぷるぷるパック」に対応。そのままコントローラーの2番スロットに差し込めばよい。

*2 Area5のボスラッシュに登場するボスの名称はゲーム中でもパーツ名しか明らかにされない。本ページでは便宜的に各ボスの元となったボスの名前で表記する。

*3 このステージではヘッドトラッキングや右スティックでの方向転換とR1ボタンで前進する操作が追加されている。