ACE COMBAT 04 shattered skies

【えーすこんばっとぜろふぉー しゃったーどすかい】

ジャンル フライトシューティング
対応機種 プレイステーション2
メディア DVD-ROM 1枚
発売・開発元 ナムコ
発売日 2001年9月13日
定価 7,140円
プレイ人数 1~2人
廉価版 PlayStation2 the Best
2004年9月16日/2,800円
判定 良作
エースコンバットシリーズリンク

ストーリー

「1994XF04」、後に「ユリシーズ」と命名される隕石が、発見から5年後の1999年7月8日にロシュ限界の内側を通過、 1000以上の核と無数の塵に分裂したのち、地表へと落下した。
ユリシーズ落着の中心点となるユージア大陸の各国は、国際共同事業として八基の巨大レールガンからなる隕石迎撃施設「ストーンヘンジ」を建造、隕石片の破砕を試みる。しかしその全てを止めることはかなわず、各国は莫大な経済・人的損失を受け、更にその後の経済恐慌と難民問題、軌道上に残る隕石片の落下の恐怖を抱えることとなった。
その中で、以前から他国との緊張状態が続いていた大陸西方の大国・エルジア共和国は、首都付近への隕石片落着という最大の被害を被りながらも、最大の難民受け入れ国として期待されて一方的に難民を押し付けられ、日増しに国際関係は悪化の一途をたどった。

ユリシーズ落着から四年後、遂にエルジア軍はストーンヘンジが設置されている永世中立国サンサルバシオンを占領し、宣戦布告する。この侵略行為に対して幾つかの国は「ISAF(独立国家連合軍)」を結成して反撃を試みるが、エルジア軍に軍事転用されたストーンヘンジの前にISAFは敗退を続ける。射程は半径1200km、かつ高度2000フィート以上で飛行する航空機を確実に撃墜できる「超巨大対空砲」の前に、ISAF航空戦力は成すすべもなかったのだ。
起死回生のストーンヘンジ破壊作戦も失敗に終わり、とうとうISAF司令部は大陸を放棄して北東の島国ノースポイントへと撤退、残存戦力の再編成を開始する。しかしノースポイントの防空体制は脆弱で、エルジア軍は着々と爆撃準備を整えつつあった。

2004年9月19日。遂に開始されたノースポイント攻撃を阻止すべく、洋上のISAF空母から数機の戦闘機が発艦する。
その中には後に大戦果を上げ、エルジア側から「リボン付きの死神」と畏怖されることになるパイロット、コールサイン「メビウス1」の姿もあった……。

概要

ナムコの送る「超本格的ヒコーキゴッコ」ゲーム、エースコンバット(エスコン)シリーズの四作目。同シリーズのPS2第一作でもある。
シリーズの新たな発展を模索し、近未来を舞台としたSFストーリーが展開された前作『3 エレクトロスフィア』はPS1の性能を極限まで引き出した力作ではあったが、従来作とは余りに異質なストーリー展開、システム、メカデザイン故に、万人に受け入れられたとは言い難かった。
今作はシステム、ストーリー展開を『2』以前の『エリア88的な傭兵もの』に戻しつつ、よりリアリティを追求した作品として世に送り出されることとなった。

新ハード第一作目ということもあってか、前作『3』や後発作と比べるとボリュームは少ない。だが、一人の無名パイロットの英雄譚を語るストーリーテリングの手法、そしてミッション進行に合わせて語られる、戦災孤児の少年を主人公としたどこか物悲しくも情緒に溢れたサイドストーリーは非常に完成度が高く、「空」をイメージした青色を基調としたシステムインターフェイスと合わせ、作品全体に「飛ぶ爽快感」を色濃く漂わせている。
本作制作にあたり、後の「PROJECT ACES」の前身ともなる「プロジェクト・AC4」が結成された。制作コンセプトは、"IT'S CHANGING EVERYTHING AGAIN"(全てが変わる、再び)

なお、サブタイトルの『shattered skies』は直訳すると「砕かれた空」となる。本編では「ソラノカケラ」の訳が与えられており、これはユリシーズによって、そしてストーンヘンジによって引き裂かれたユージア大陸の空を表わしていると思われる。


特徴(兼評価点)

ミッション

―――― 《今日は俺の誕生日だ。勝利をプレゼントしてくれ!》 ――――

基本形態

  • プレイヤーはISAF空軍の一パイロット。コールサイン「メビウス1」を与えられ、エルジアに占領されたUSEA解放のため様々な作戦に参加していく。「ミッションクリア時に算出されるランクと、撃墜・破壊した目標物に応じて報酬が支給され、その報酬をもとに機体・特種兵装を購入し次のミッションに備える」という、『2』と同じ方式の展開である。
  • 初プレイ時は難易度を四種類の中から選択可能。一周クリアするとデータを引き継いで次の周回に移ることが出来る。2周目以降では「エキスパート」、「エース」の2つの難易度が追加選択できるようになり、エスコンビギナーから熟練者まで幅広く対応している。
    • 難易度によって自機の耐久性と搭載兵装の弾数が変化、敵機の機動もミッションが進むにつれ大きく変化する。最低難度の「ベリーイージー」ではほとんどの敵をミサイル1発で倒せる上、障害物や地面に接触しても浅くかすっただけならダメージは受けない。一方最高難度の「エース」では機銃一発で10%前後、ミサイル一発で100%(即死)のダメージ。更に補給に戻っても耐久値は回復しない。
  • ミッションは全18ステージ。ストーリー分岐は一切ないが、ストーリー的によくまとまっている。
    • ミッション中には「補給」に戻ることもでき、機体耐久値の回復、弾薬補給、特種兵装(後述)の交換が出来る。長丁場の作戦が多い本作では弾切れを起こす可能性も高くなるため、よい難易度調節要素となっている(補給に戻るには時間がかかるため、いかに効率のよい攻略法をものにするかも問われる)。
    • 「巨大兵器を相手にする」「無数のレーダージャマーを有視界飛行下で機銃のみで破壊する」等シリーズ恒例のトンでも任務や、やはりシリーズ恒例の「敵軍の超兵器」「トンネルくぐり」も健在。
      • また、これまでのゲーム性を見直し発展させる形で「通常飛行では追いつけない超音速攻撃機」や「コブラ機動を繰り出す敵エース」などの新要素も加わっている。
    • クリア後にはそれぞれのミッションを選択してプレイ可能。また、全五つの「トライアルミッション」も登場する。

機体について

  • 使用可能な機体は現用機18機+試作機2機+架空機1機の計21機。一部の機体はライセンスの関係上正式名称が使用できないため、略称を用いている。
    • 西側機:F-4E(初期機)、F-5E、F-14A、F-15C・E・ACTIVE、F-16C、F/A-18、F-22A、F-117A、A-10A、F-2A
      欧州製:MIR-2000(ミラージュ2000)、TND-IDS(トーネードIDS)、EF-2000(ユーロファイター タイフーン)、R-M01(ラファールM)
      旧共産圏:MiG-29A、Su-35・37、S-37A(Su-47)
      架空機:X-02A
    • 各機にはそれぞれ、標準武装の「ミサイルと機銃」の他、長距離空対空ミサイルや爆弾、ロケットランチャー等2~3種類の「特種兵装」が用意されており、機体と別途購入することで使用可能となる。購入した特種兵装は携行するものを任意で選択して出撃できる。
      • 『3』の「主兵装・機銃選択システム」の流れを組む。万能型の通常ミサイルに特種兵装をプラスする方式となり、『3』よりも汎用性が増した。ただし機銃は固定式。
      • この特殊兵装が採用されたことにより、基本的に機銃と万能ミサイルしか武装がなかった本シリーズに新たな戦略性が生まれた。以降の作品では、標準的なシステムとして定着している。
    • 各機にはそれぞれ3つのカラーバリエーションが存在。「一定以上の難易度で特定ミッションでランクSを取得する」「2周目を開始する」「2周目以降で登場するネームド機を撃墜する」等の条件を達成することで二つのカラーが解禁される。ただし使用するには別途購入が必要となる。

ゲーム性

  • 操作性は以前の作品よりも格段に向上している。
    • 特に失速しにくくなったのと、機銃の使い勝手が大幅に向上したのがポイント。より初心者にも扱いやすくなった。
    • 「HUD視点」「後方視点」に追加される形で「コクピット視点」が登場したのも本作から。技術力の進歩が窺い知れる。一部だが計器も稼働する。
    • 『3』で導入された「機体と独立したカメラ機能」はグラフィックの向上によってより効果的に。敵機追従視点機能もHUD視点のズーム機能追加により使いやすくなった。
  • 敵の配置がよく練られており、タイム&スコアアタックが非常に熱い。
    • 空中 or 地上のどちらを優先するか、特殊兵装をいつ使い、補給はするのかしないのか、するならどんなルートを通るか等、自分なりの攻略方を組み立てていく面白さが生きている。パターンとアドリブのウェイトが秀逸で、単に決めた攻略手順をなぞるだけでなく、残り時間と相談して目の前の敵をどこまで追うか、というような「常に考えるプレイ」が出来る。
    • マップ中の攻略順序を縛らず、さらに補給も存在するこのゲームのバランスを取るのは難しかったと思われるが、見事なレベルデザインを構築している。
  • ミッション後のリプレイ機能とデブリーフィング画面も進化。より分かりやすく、様々なアングルから戦闘を見直すことが出来るようになった。
    • リプレイは後の作品に見られる過度に機体をなでるようなアングルがなく、ダイナミックかつシンプルなものに仕上がっている(後作では「細部が分かるのはいいが、全体の見映え・爽快感が04に比べて薄い」と苦言を呈する人もいた)。
    • デブリーフィング画面も同じくシンプルに仕上がっている。こちらは後作と比べるとカメラアングルが固定され、自機周辺の様子がクローズアップされている。移動ラインやマーカーは大きく、後作よりも自機の行動が把握しやすい。

ストーリーテリング

  • ゲーム性の部分が良作であることはもちろんだが、ブリーフィング会話、デモムービー、作戦中の無線でお話の背景や現状を語るストーリーテリングの手法もよく出来ている。後述の無線演出と合わせ、ミッションモードでは最小限の説明のみで状況を表現することに成功している。
  • 各ミッションの特徴づけも見事に行われており、それぞれをより想い出深いものとしている。
    • 撃墜しやすい爆撃機がTGTで初心者に自信をつけさせるのには打ってつけであるミッション1「張り子の基地」、重厚なBGMのなかISAF初の大規模反攻に挑むミッション6「無敵艦隊封殺」、ストーンヘンジの脅威にさらされるミッション7「大陸深部の目標」、20分間大量の戦車を相手にする「ウィスキー回廊の戦車戦」など。
    • 中でも、大規模制空戦のミッション8「ソラノカケラ」は、ミッション内容、シチュエーション、BGM、無線内容から非常に高い評価を得ている。フライトゲーム屈指の空中戦ミッションと名高く、シリーズ一熱い空戦を楽しめると評判。

サイドストーリー

戦果を確認する撃墜者の機体に、黄色で『13』の文字が描かれていたことを 私は、決して忘れない――――

  • エルジア軍に占領された中立国サンサルバシオン。開戦から間もなくして家族を失った一人の少年を主人公に、エルジアのエース飛行部隊『黄色中隊』の隊長「黄色の13」と、「13」の右腕の女性パイロットである「黄色の4」、中隊の溜まり場である酒場の主人の娘を交え、異国の占領下にある都市での出来事がミッションの合間に挿入される形で綴られる。
    • 間接的にとはいえ家族を奪った「黄色の13番機」に憎しみを抱くが、当の「13」を始めとした黄色中隊との触れ合いの中で、自らの居場所を敵軍の中に見出してしまう少年。高潔な空の戦士である人格者だが、自分たちが侵略者であることを自覚していない「黄色の13」。「13」に教えを受け、いかなる時も彼のそばを離れない「黄色の4」。「13」に想いを寄せながらも、彼の侵略への無自覚さを知り幻滅していく酒場の娘。ISAFの反攻によって徐々に悪化していく戦況に伴い、彼らもまた、それぞれの変化を迎えていく。当然ながら、その変化の原因は主人公たるメビウス1、つまりはプレイヤーである。
  • セル画調の紙芝居方式で語られるこのサイドストーリーは、そのどこか物悲しいシナリオと演出がプレイヤー達から高く評価された。セル画といってもリアルタッチなものであり、作品世界にうまく溶け込んでいることも評価を上げる一因になったのだろう。 緊迫した軍事的ムードが続くミッションとは真逆の内容であるため、クールダウンにもつながっている。
    • ちなみに制作担当はSTODIO4℃。監督・脚本は次回作の『5』で脚本を務めることになる片渕須直氏。

その他のモード

  • 各種基本操作が学べるチュートリアルモードも搭載。ロールやピッチアップが苦手でも、ここで練習すれば大丈夫。
  • 今作からの新要素として「フリーフライト」がある。ゲームクリア後、制限や敵も何もないマップを飛ぶだけのモードである。マップの構造をじっくり見て考察を行ったり、カッコいいリプレイを撮るための研究に使える。シリーズおなじみの「隙間くぐり」ポイントを探すのもいいだろう。
  • 第一作目以来、3作振りに対戦モードが復活。いくつかのルールの下でライバルと遊ぶことが出来る。

サウンド

  • 前作では世界観に合わせたテクノ感溢れるBGMが使用されたが、今作では『2』の系譜に連なるエレクトリックギターとシンセサイザーを中心とした「ギターサウンド」にやや回帰しながらもオーケストラ風の表現が加えられるという、以降のシリーズでも用いられる路線になった。
    • 作曲担当の小林啓樹が初参加。開放感のある曲展開が特徴の「Blockade」や、後述する最終面のBGMなどを制作し高い評価を得る。以降の作品ではシリーズの看板作曲家となり、数々の名曲を作り出すことになる。
    • 前述の「ソラノカケラ」のBGM「Comona」は、シリーズ最高峰のロック調BGMとして、『2』の「Fire Youngman」と共に有名。
    • 最終ミッションで使用される「Megalith -Agnus Dei-」はラテン語のコーラス付きのレクイエム。BGMに歌詞のあるものが使用されたのはシリーズ初。ラストに相応しい荘厳な曲調が特徴の名曲。
    • エンディングテーマ「Blue Skies」はシリーズ初のボーカルつきテーマソングである。
  • エンジン音は航空自衛隊百里基地の協力を得て、同基地所属の機体から直に録音が行われた。位相の変化などによる音の違いを捉えるため、一つの音につき数十回のリテイクが行われたとか*1
  • 今作から加わった大きな要素として《無線の演出》が挙げられる。戦闘中は敵味方問わず多くの無線が流され、プレイヤーはあたかも実際に作戦に参加しているような臨場感が得られるのである*2。無線のワード数は約3000にも及ぶ。
    • 敵機をロックオンすれば《くそ、敵に狙われてる!》と敵の台詞が流れたり、自分がミサイルで攻撃されると《ミサイルだ!急旋回しろ!》と味方から警告されたりする。今までになく、戦場で戦っているという感覚を覚えやすい。
    • この無線演出のもう一つの功名、それはプレイヤーの分身であるメビウス1が「大戦の英雄」として評判になっていく様をスムーズに感じることで、プレイヤーを作品世界に深く引き込むことが出来るというもの。例えば、メビウス1はとあるミッションで『黄色中隊』と相まみえるが、その際には圧倒的な技量差により、撤退を指示される。その後黄色中隊と再び遭遇した時には、友軍管制官はメビウス1の技量を認め《大丈夫だ。こちらのエースはやつらより速い!》と交戦許可を出すのである。
    • ゲーム後半において、メビウス1は「最強の黄色中隊と互角に渡りあったエース」であると敵味方に知れ渡る。すると、味方地上軍からは《上にメビウス1が来ているぞ、あれだ!》《メビウス1が来ていると言っとけ!嘘でもいい!》などと期待され、敵軍からは《リボン付きの飛行機だ。あいつは死神だ》《あいつの下じゃ、戦車も鉄の棺桶だ》などと、メビウスの輪を模したエンブレムをもじって「リボン付き」と揶揄されるようになる。つまり、ミッションを進めるうちにメビウス1(プレイヤー)の技量向上を実感し、あたかも凄腕のエースパイロットになったような気分に浸ることが出来るのである。
    • この手軽にエース気分を味わえる無線演出は本作からシリーズの定番となる。主人公が敵味方からコールサインやTACネームとは別の二つ名で呼ばれるようになるのも同様。
    • 本作はミッション中にランダムで流れる無線が多く、『5』以降と比べるとストーリーに沿った台詞が少ない。しかし、それが逆に臨場感を高めており、シリーズでも特に「自分は作中のパイロットである」ことを実感しやすくなっている。

グラフィック

  • ハード性能の向上に伴い、機体の3Dモデルが非常に精巧なものとなった。
    • F-14Aで加速を続けると主翼付け根のグローブベーンが開く、F-22やSu-37のような推力偏向エンジン搭載機で上昇・下降をするとノズルの向きが変わるなど、細かい演出もある。
    • 『3』までは武装のグラフィックは存在しなかった。本作以降では飛行中に機体下部を見ると、ハードポイントにきちんと武装が搭載されていることを確認できる。ステルス機のウェポンベイも特殊兵装のスイッチを入れるとドアオープン、通常ミサイルに戻すとドアクローズなどきっちり再現されている。
    • 本作から機体選択画面で、カメラを操作しながら機体を自由に眺められるシステムが搭載された。
  • 「空」の表現は見事としか言いようがない。上空から見下ろす地表も美しい。とある軍事評論家がCMをみて「思わず本物の映像かと思った」と感想を漏らすほど。
    • 僻地の大規模発電所、南の島のロケット発射基地、オーロラ輝く流氷地帯、夜景が映えるビル街、隕石落着によって水没した市街地…多彩なロケーションもミッションを盛り上げる。
    • 各地に存在するユリシーズのクレーターが無常観を漂わせる。ちなみに劇中で登場するクレーターは5つ。興味のある人は探してみよう。
  • 今作ではインターミッション以外すべての場面がリアルタイムレンダリング。下記のOPが変化する演出もこれを利用した物。

オープニング

  • 長さは一分数秒。シリーズ最短のオープニングムービーである。だが、そこに込められたメッセージは他作品に勝るとも劣らない。
    • 空を舞う海鳥たちを追い越すように飛来するF-22。舞い散る海鳥の羽。突如視界に入るアンダーソンクレーター。その上空でアローヘッド編隊を組む三機のF-22。音楽の盛り上がりと共に戦闘機と海鳥の群れがフラッシュバックしながら移りかわり、F-22は遥か上空へ去っていく。そこに表示される「ソラノカケラ」―――
  • なお、クリアデータを読み込んで改めてOPを見たときには、F-22が最後に使用した機体に代わる心憎い演出がある。

賛否両論点

  • ミッション
    • 全体的に地上目標が多めの傾向にある。「気になる量ではない」と言う人もいれば、「もっと空戦ミッションを増やして欲しかった」と言う人もいる。
    • 今作から新たに加わったミッション成功条件に「作戦時間内に○○ポイントの戦績を達成」というものがあるが、それが条件となるミッションが多い。
      • 単に「目標の全破壊」と命じられるよりも、更に強く「時間との戦い」を意識しながらプレイすることになる。
      • 長いものでは20分もの間戦い続けなければならないミッションもあり、初心者は集中力を維持するのが難しくなる。
      • しかし、この時間制ミッションの多さは本作の魅力の一つでもあり、決められた時間内でのスコアアタックの面白さを評価する声もある。
    • 全部で18(+5のおまけ)のミッション。
      • 数的に多いとは言えず、分岐がないので、ボリューム不足と言われることがある。
      • 難易度は全部で6つ。難易度が違うとはいえ水増しを感じる。
      • 一方で、程よくまとまっている、大規模ミッションが多いので実質的なボリュームはさほど少なくはないと肯定的な意見もある。
      • その大規模ミッションだが、MAPが非常に広く敵も分散しているため、移動に時間がかかって疲れる。MAPを小さくしてミッションを増やして欲しかったという意見も。
    • 最終ミッションは壮大な演出が高い評価を受けているが、それに反して低めの難易度に肩透かしを食う人も。恒例の「トンネルくぐり」もここまで来たプレイヤーならそこまで難しくないだろう。
  • HUD
    • リアリティ重視のため、計器類表示がややわかり辛くなった。
      • 『3』では非常に分かりやすい表示形式だったため余計に感じる。もっとも『3』は未来的な世界観だからこそあのような表示法も自然に感じられるのだが。
  • 操作性
    • 前作『3』が重量感がよく出た操作感(あくまでエスコンシリーズ中では)だったため、『3』ファンのなかには操作系の軽さを指摘する人もいる。これ以降の『エスコン』シリーズは、よりシューティングとしての快適さと爽快さを追求していく。

問題点

  • グラフィック
    • 何もない平地で低空飛行を行うと流石にテクスチャの粗さが気になる。また、都市部の建物の数は先行して発売された『Falcon 4.0』や『FLANKER 2.0』(共にPC専用タイトル)と比べるとやや劣る。
    • 敵の爆発エフェクトが使い回しで、少しあっさりしすぎ。
    • 機体選択画面では、背景の日光に白色で描かれた文字や情報コンテナがかぶって見えづらくなる時がある。
  • 機体
    • 登場機体数はやや抑え気味。計21機はシリーズの中では少ない方に入る。
    • 『初代』『2』などで外見や性能が特徴的だったMiG-31,YF-23,JAS-39などが未登場。
    • F-15C・E、Su-35・37など、外見が似た組み合わせがあり、機体のバリエーションがやや乏しい。
  • サウンド
    • ボイスは英語のみ。選択不可。
      • 慣れない内は無線の字幕に気を取られて被弾したり地面に激突したりという事がある。それを受けてかどうかは不明だが、『5』以降のほぼ全ての作品で字幕を気にすることなくプレイできる日本語版が選択可能となっている。
    • ミッション中のランダム再生ボイスの管理が徹底されていないのか、たまに既に流れた無線が再び流れることがある(例:《オメガ11が黄色にやられた》が時間をおいて二回流れる)。
      • ちなみにこのオメガ11、「1ミッションで2度撃墜される」「いくらミッションでやられても次のミッションでまた出てくる」などの最弱かつ不死身っぷりが一部でカルト的な人気を得ている。例を上げればニコニコ大辞典にもピクシブ大百科にも単独で項目が立てられている…のはわかるが、なんとwikipediaのAC04ページの中でも単独で説が作られているほど。ついにはTwitterのProject ACES公式ツイッターでも「あれはネタキャラ」と語られるほど。
  • システム
    • フリーミッションをクリアしても、報酬や出撃回数は加算されない(ランクは更新可能)。
    • 同じ機体でも別カラーで出撃すると別機体として出撃回数が集計される。

総評

結果として本作は、エスコンシリーズ最高の販売本数264万本を達成し、以降のシリーズ展開の路線を決定づけた、PS2初期におけるフライトシューティングの名作となった。
本作を「シリーズ最高傑作」と評するエスコンユーザーは今なお数多い。本作から採用されて、以降標準的になったシステム、ゲーム展開、演出は多い。実験段階の部分もあるが、実質的にシリーズの完成形・標準とも言うべき作品である。
後のシリーズ作品が「一人の無名パイロットの英雄譚」路線にやや傾いていったのに対して、「兵士の英雄譚」と「悲しみ」が入り混じった、『3』とは別の意味合いで他シリーズには見られない異色さが感じられる『04』は、今なおプレイヤーの心に残り続けている。


余談

  • 本作はシリーズで唯一、ナンバリングに「アラビア数字のゼロ」が付く作品である。何故本作が『4』ではなく『04』なのか、一説にはゲーム内時間が20“04”年からの物語だから、製作者が「PS2にハードが移り、0から作り直す意味を込めた」等、様々な説がある(それを示すかのようにジャケットを飾る機体も第一作と同じF-22である)。
  • 本作の発売2日前にアメリカ同時多発テロ事件が発生したため、テレビCMは一時的に自粛された。あわや発売中止かとも噂されたが無事発売された。
  • 舞台となるユージア大陸は前作、前々作でも舞台となったが、三作品間に明確な世界観のつながりはない。その一方、本作以降の作品は舞台となる地域こそ異なるものの、同じ世界観、時系列上に存在するものとされている。
    • 続編『5 ジ・アンサング・ウォー』では「アーケードモード」として本作の後日譚を描いた『オペレーションカティーナ』が収録されている(ちなみに同作のサウンドトラックには、本作のED曲のリミックス版が収録されている)。
    • 『6 解放への戦火』では『04』のユリシーズ落下事件がストーリーに大きく絡んでおり、世界観の繋がりを強く感じさせる。
  • 本作の主人公メビウス1はあくまでプレイヤー自身としているため、一切の台詞がないばかりか、顔や本名などの個人情報すら不明なキャラである*3。にもかかわらず、ファンからの人気は高く、それは前述した無線演出によるものが大きい(これは他作品の主人公にも言えることでもある)。後発の作品でゲスト出演したり、メビウス1に関連したグッズが発売されたりもしているため、公式からも特に大切に扱われていることが良く分かる。現在ではシリーズを代表する名主人公、「エースパイロット」の代名詞として知られている。