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高機動幻想 ガンパレード・マーチ

【こうきどうげんそう がんぱれーど・まーち】

ジャンル シミュレーション
対応機種 プレイステーション
発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント
開発元 アルファ・システム
発売日 2000年9月28日
定価 5,800円
プレイ人数 1人
配信 ゲームアーカイブス:2010年9月22日/600円
判定 良作
ポイント 独特の自由度が高いシステム
無名世界観リンク

ストーリー

1945年。突如として出現した「黒い月」と、正体不明の生物「幻獣」によって、第2次世界大戦は意外な形で終結を迎えることとなった。
ただ人を狩る人類の天敵、幻獣。人はそれが何であるかを理解する前に、まず自身の生存のために、天敵と戦うことを余儀なくされたのである。

それから、50年。
人類は圧倒的な戦力差の前に敗北を続け、遂にユーラシア大陸から消滅。人類の生存圏は南北アメリカ大陸の一部、アフリカ南部、そして日本のみとなっていた。
1998年、幻獣は遂に日本上陸を開始。九州南部の八代における、陸軍のほぼ全力にあたる48万の人類と1000万の幻獣軍との戦いは、焦土作戦により一応は人類側の戦術的勝利に終わるが、同時に30万以上の将兵の損耗という壊滅的な損害を被る事になった。

1999年、日本国国会において二つの法案が可決される。
一つは、九州中央に位置する熊本県を要塞化しての絶対防衛線の設置。もう一つは、14歳から17歳までの徴兵規定年齢に達していない子供たちの強制召還。
学籍のままかき集められた「学兵」の数は十万人。これを即席の兵士として熊本要塞に投入し、本土防衛のための「大人の兵士」が練成されるまでの時間を稼ぐ……。
これら少年兵のほとんどが99年中に死亡すると、政府はそう考えていた。

物言わぬ幻獣との戦争に飲み込まれた子供達。その内の一人、「5121戦車小隊」に配属された人型戦車のパイロット候補生の少年を主人公として、物語は幕を開ける。


概要

正体不明の怪物と戦うウォーシミュレーションと、仲間たちと愛や友情を育む学園シミュレーションを融合させた、行動の自由度が高いゲーム。
意欲作ながらも「売れる見込みは極小」と判断したSCEからの広告費が何と「0円」で、さらに発売までに取り上げたゲーム誌は「電撃プレイステーション」のみという苦境からスタートした不遇の作品でもあるが
「ほぼ口コミのみ」で充分ヒットと呼べる売上を記録し多くのファンを獲得した、初代PS末期の意欲作である。

本作は『無名世界観』と呼ばれる世界観設定の元に展開するゲーム作品群の内の1つであり、『絢爛舞踏祭』『式神の城』といったアルファシステム制作の他作品と深い繋がりを持っている。


特徴及び評価点

  • 自由度の高さ
  • 本作の特筆点と言えるポイントで、ゲームの一応の目的は「幻獣が休眠状態に入る5月の自然休戦期までの生存」という、世界観を反映した絶望感に溢れたものなのだが、そうした背景とは裏腹に、取れる行動が非常に幅広い。
  • ''人型戦車のエースパイロットを目指すもよし、体一つで戦場を駆ける歩兵となるもよし、小隊指揮官となって采配を振るもよし、整備員その他の後方配置について部隊運営の円滑化をはかるもよし、クラスメイトとの友情を深めるのもよし、アルバイトに精を出すのもよし、気になるあの子を狙うのもよし、二股三股を掛けるもよし、ハーレム(逆ハーレムも可)を作るのもよし、……と、様々なプレイスタイルに対応している。
  • パッケージを開けてまず驚くのは総ページ数120にも及ぶ異様に分厚い説明書であろう。懇切丁寧すぎるほどのプレイ解説と、「学園生活満喫マニュアル」というプレイ方法以外の楽しみ方を紹介したパートが載っているためである。ないのはせいぜいキャラの個別情報くらいである。
  • ゲーム内期間は1999年の3月4日から5月10日まで。プレイヤーはその間、「学園パート」と「戦闘パート」の二つのパートを繰り返し、熊本での激戦を生き延びていく。

学園パート

  • 通常は熊本市中心部の「尚敬高校」を中心として、授業・訓練・仕事を行いながらNPCとの交友を深める「学園パート」が展開される。本作のウェイトはかなりここに置かれており、下記のように膨大な要素が仕込まれている。
  • 1日の開始時には「体力」「気力」(0になると気絶してしまう)が回復し、「体力」「気力」が回復できる弁当をひとつ取得する。月曜日には階級に応じた給料が貰える。
    • その後、平日なら学校に行き、授業・昼休み・授業とこなしたあとは自由行動となる。面倒ならサボってもいい(マイナス要素はあるが)。休日ならフルタイム自由行動で、約束を取り付けてあればデートに行ったりできる。
  • プレイヤーキャラ(PC)の能力向上を行えるのはこのパート。「訓練」を行うことによって、「体力・気力」「運動力」「知力」「魅力」等の各種能力値を高めたり、戦車操縦に必要な「戦車技能」、整備士になるために必要な「整備技能」等の各種技能の取得、ランクアップが出来る。
    • 「知力」が高ければ成績や特定部署の仕事効率が良くなり、「魅力」が高ければNPCから好かれやすくなる。技能は取得することで特定の行動が出来るようになるほか、ランクアップすることで能力補正が高まったり、行動の成功率が上昇する。文字通り、己を鍛えることで出来ることが増えるようになる=ゲームが楽しくなるのである。ちなみに、訓練をサボると一部を除いてステータスは少しずつ下がっていく。
      • また、ステータスは高ければ高いほど上昇しづらくなっていくので、終盤はアイテムによるドーピングの方が手っ取り早い。ステータスがマイナスになるアイテムを大量に所持するという逆行的な手段もあり。
      • 後述のファジー入力と時間を指定すると訓練が開始され、成功判定が行われる。技能訓練などは成功しなければ得ることはできず、たとえ4時間費やそうが失敗すれば水の泡となる。
      • もちろん「一切訓練をしない」という選択肢もある。その分プレイはきつくなるが、努力次第でどうととでもなるバランスであるのが魅力。
      • 各訓練を行う場所が妙に凝ったものになっている。運動力は鉄棒での懸垂、戦車技能は戦車備え付けのシミュレーター、魅力はトイレの鏡の前でポージング、等。何をやっているのかわからないものもある。
  • 配置部署に応じた「仕事」もこのパートで行う。仕事を行うことで部隊の状態を向上させ、後述の「発言力」を獲得出来る。
    • 戦車兵は自分の愛機の調整を行い、整備士は機体を修理する。指揮官と事務官は情報処理等の雑務をこなし、衛生官は部隊の衛生状態をチェックする。歩兵は自らの体を鍛え、無職なら何もすることがない。
      • このゲームでは無職と呼ばれる、配置につかないあぶれ者になることも可能なのである。なお、人員枠と小隊の人数はきっちり同数なため、無職がいる=誰も配備されていない部署があるということなので下手をすると運営に関わる。また訓練と同じく「職務放棄」という選択肢もある。無論、楽にゲームをクリアしたいのならちゃんと仕事をする、無職ならほどほどに他部署を手伝うか配置申請をすることをお勧めする。無職のままでは発言力の獲得量も少ないので、なかなか陳情できない。
      • いっそ部下に仕事の指示を出して自分はのんびり遊び呆けるのもよし。もちろん、そんな提案を通せるように魅力や技能、友好関係などをしっかりとしておく必要はある。
  • 訓練や仕事を行っていると体力や気力が減少していき、0になると倒れてしまう。そうなる前に食堂や弁当などで食事を摂って回復する必要がある。ちなみに、弁当は使わずに日が経つと悪くなってしまう。
  • 主要NPCは生徒21人、教官3人、猫一匹。彼らにはそれぞれ個別に所持品の好みや行動の志向、他NPCとの相性などが異なるAIが搭載されており、独自の判断によって自由に活動する。自由すぎて、朝のHRに全員遅刻という事態もよくある。そのためNPCどうしの間にも人間関係が構築され、これを観察(ストーキング)するのも楽しみの一つである。ちなみに、とあるキャラに頼めば人間関係を把握できる。
    • なお、主要キャラ以外にも隣の女学校の生徒などは存在しており、マップを歩いていることもある。
    • このゲームは展開次第では、同性NPC2名による「Hな雰囲気(後述)」に突入してしまうこともありうる。ゲームキャラであるが、以降話すときはなんとなく気まずくなってしまうだろう。
    • 天才と言わざるを得ないスペックを持つ傲岸不遜なヒロイン(公式的にはヒーロー)、いわゆる相棒的な性格の陽気な少年、戦闘では誰より先に突進する大和撫子、お姉さまな整備班長、半ズボンが眩しい委員長(成人男性)、信頼があれば紙飛行機やてるてる坊主などと引き換えに金の延べ棒をくれる天然御曹司、やたらと自分の感情に忠実な妙にフィクション臭くない女子生徒、おかしなポーズを取りつつ電波発言をする変人、ただのパンチが途方も無い威力を持つヤンキー少女など、個性豊かな面々が登場する。
      • キャラ付け・性格だけではなく、特性という形でも様々な区別が施されている。例えば毎日プログラムアイテムをランダムで入手できたり、腐った食べ物を食べても腹を壊さなかったり、強力な効果を持つアイテムを所持していたりなど。
      • 異性のキャラと仲良くなれば、最終的に屋上で告白し、OKが貰えれば恋人になれる(逆に告白される場合も)。ちなみに、告白イベントは音声付き(2周目以降)である。
      • キャラにはそれぞれイベントが用意されており、条件を満たすことで発生する。内容は様々で、キャラの心情がわかったり世間話だったりアイテムを手に入れたり相手キャラが無一文になったり死んだりする。中にはかなり厳しい条件のものも。
    • PCとNPCには「愛情評価・友情評価」という二つのパラメータが用意され、これらは「提案」を行い、人間関係に働き掛けることで変動していく。
      • 提案の例:「好きなものは?」「あの人はどこ?」等の質問から、「一緒に訓練(仕事)しよう」「デートに行こう」等の誘い、「喧嘩を仕掛ける」等の非友好的なもの、「何か交換しよう」「お金を貸して」等のアイテム関連のものまで多数。また、同じ日に同じ提案をすると嫌われるので注意が必要である。
      • 時間に応じて使用できる提案も多少変化する。昼休みなど食事時ならば一緒に食事に行くことができ、仕事時間に私的な提案をすれば問答無用で却下される。
    • 提案は「発言力」を消費して行う。発言力はその名の通り「部隊内での発言力」であり、階級に応じて毎日獲得できるほか、仕事や訓練、戦闘でいい評価を出すことで貯まっていく、いわば他人に働きかけるために使う通貨のようなものである。イベントによってマイナスになることも。
      • 発言力は司令部に各種要請をする「陳情」でも消費される。陳情には、物資や兵器の要請、任意のキャラの配置変更や昇進、休暇の申請などがある。新兵器の配備陳情には莫大な発言力が必要となる。また、兵器の陳情には開発技能が高くないといけない。
      • 発言力の獲得はほぼ戦闘に偏っており、前線要員以外はあまり稼げないのが難点。一応アイテムでアップさせることができるが、高度な技能が必要となる上に時間が恐ろしく掛かる。一日の終了直前にそれを作成すると短時間ですむというテクニックはあるが。
    • 提案以外でも、「見る」コマンドで相手の状態を把握したりもできる。たまに相手が目線に気づいてリアクションをとってくれる。
    • マップには存在するキャラの状況等に応じて「場の雰囲気」というものが存在し、それによって行動に制約が出る。例えば同一マップ内に教師や司令がいれば「真面目な雰囲気」になり、「デートに行こう」等の仕事・訓練に関係ない提案ができなくなる。なおキャラの中には場の雰囲気に関係なく行動できる、いわゆる「空気が読めない」者もいる。
      • また雰囲気によってNPCとの会話内容も変化する。特に注目すべきなのは、マップ内に親密なNPCと2人きりになった場合の「Hな雰囲気」時の会話(恋人同士でなくても可)。流石に直接的な内容ではないが、18禁な事が行われているとしか解釈しようのない台詞がバンバン飛び出してくる。真面目なあの人もいい感じにカッ飛ぶ。なおこの雰囲気は相手が同性であっても発生させることが可能である……。もっとも、猫や8歳の女児相手に比べれば幾分ましである。ちなみにこの「Hな雰囲気」は発生する場所を選ばず、また店員の存在はカウントされず無視される。
    • 個人向けの提案だけではなく、そのエリア全員に向けた提案もある。例としては、みんなで遊びに出かけたり作戦会議の開催など。結果、全員に拒否されても凹まないように。
    • NPCと親しくすることで、様々な便宜を図ってもらえたり、新たな提案コマンドや戦闘コマンド(後述)が入手できることもある。勿論NPC一人一人にはそれぞれの物語が用意され、様々なイベントを追う事が出来る。また、提案の成功率もアップする。
      • 多彩なNPCが揃っており、キャラ人気も非常に高い。アンソロジーコミックや4コマ漫画が何冊も出ていることからもそれが窺える。
      • なお、仲良くなると好意的な提案が通しやすくなるのだが、代わりにほかのキャラとの会話に割り込んでくることが多くなる。こうなると、本来できるはずの提案ができなくなってしまうので注意が必要。
    • 「同調」技能というものがあり、これを鍛えることで超能力の使用が可能になる。「恋のおまじない」で提案の成功率を上げたり、大抵のキャラに好印象を与えられるプレゼント用アイテムを作ったりと地味に便利。
  • 「情報」技能を習得しているとプログラムを作成出来る。レベルが低いとあまり意味をなさないプログラムしか作れないが、レベルを上げると発言力を大幅に上げる「電子妖精」や、誰がどこにいるかを把握する「テレパスセル」、好きな場所に一瞬で移動する「テレポートパス」といった便利なものが作れる*1ので、可能ならすぐ入手しておきたい。ちなみに、テレポートは同行するキャラも対象となる。
    • テレパスやテレポートは後述する争奪戦を回避するためにも使える。というか、八方美人プレイの場合はないと死ぬ。また、テレポートは後述するように必殺の万引きスキルでもある。慣れてきたらまず手に入れたいアイテムトップ3に入る。
  • 訓練・提案双方で、「ファジー(曖昧)入力」という入力形式が用いられる。この方式は、感情や話しかけ方、訓練の内容を縦横軸のどの辺りに位置するかを指定することで、内容・相手・場に合わせたアクションを行える。
    • 訓練の場合、ステータスランクや技能によって成功しやすいポイントが異なっているので、こまめに調整する必要がある。成功しやすいポイントならば短時間でも成功するが、そうでなければ長時間かけても失敗してしまう。
    • 提案の場合、喜怒哀楽と声の大きさや積極性などを指定する。明るい雰囲気なら楽しく大きな声で提案するなど、リアルの空気を読む能力が必要となる。もちろん、その逆なら失敗しやすくなる。
    • PS版をPS2でプレイすると、このファジー入力がうまく行えなくなってしまうというバグが発生する場合がある。見ての通り、本作の中枢とも言える部分なので注意が必要である。
  • 毎朝、条件を満たしていると出席時に勲章を得ることができ、達成難易度や重要度に応じて発言力が増える。整備兵などでも獲得しやすい勲章もあるので、発言力を稼ぐチャンスである。物によっては何度でも獲得できる。
    • 連続で遅刻したりすると極楽トンボ章という嬉しくない勲章を授かる羽目になる。これのみ、発言力が低下してしまうので極力授業には出ること。
      • ただし、同じ勲章を重複して授かることはないため、一度とってしまえばそれ以降の遅刻は教師に怒られるだけで実害なしとも割り切れる。発言力低下が微小で一度きりなので、この勲章自体さほど気にしないのも良い。
      • 何日サボろうと出席しなければ受章しないので、最後までサボり続ければ無関係という手も一応はある。
      • 連続で、なので1日おきに遅刻(どころかむしろ午前/午後しか出席しない)という普通なら停学・留年は免れない出席の仕方でも、授与を避けることが可能。
    • 中には多くの人と仲良くなるともらえる「手作り勲章」や親友や恋人関係だったNPCが戦闘中活躍した上で死亡するともらえる「傷ついた獅子勲章」のように、微笑ましかったり悲しげなものもある。
    • このうち、ある勲章はSエンドの条件でもあり、入手難度は当然最高レベル。狙わないとどうにもならないことが多いが、慣れればそう難しくない。
  • 訓練や仕事メインというわけではなく、デートとしてプールやボウリング場に行ったり、図書館でこの世界や幻獣について調べたりもできる。ゴミ箱に金の延べ棒が落ちていたりなど、意外なところに便利なものがあるので片っ端から探してみるのもよし。
    • うっかり(もしくは故意に)性別と違うトイレに入ってしまいそれを異性に見られると、発言力が下がった上に悪い噂がたったりする。しかし誰もいなければ問題なく鏡の前で魅力の訓練までできる。
    • 購買や裏マーケットでは様々なアイテムが売られている。ステータスをアップさせるものやプレゼント用、追加物資など実に様々。使うとマイナス効果が発生するアイテムも。それぞれ在庫があり、いくつも買えるわけではない。
      • ステータスアップアイテムは、コーラや牛乳といった普通の食品が多い。裏マーケットで売っているようなレアな品(ドリンク剤)の方が効果は大きい。
      • 所持しているだけでステータスに効果を及ぼすものや訓練効果を上げるものもある。意外なキャラがとんでもないステータスアップアイテムを持っていることも。
      • あるアイテムを使った結果、別のアイテムが生成される場合がある(クッキーの素+砂糖→クッキー、絵かき道具→上手い絵/下手な絵など)。牛乳+雑巾で牛乳を吸った雑巾(いいことなしのマイナスアイテム*2)というネタ要素も。
      • ちなみに、裏マーケットは棚の商品を手に取る→店主のところへ移動→精算、という流れになっている。ここで、精算せずに持ち出そうとすると万引となり、捕まるとゲームオーバーとなる。ただし、テレポートはリスクゼロで確実に成功する。直後にまた来店することも可能
      • ガンパレ攻略本」という、驚異のメタアイテムが存在する。ネタではなく理由があってこんな名前になっているのだが、とあるキャラに話を聞かないと混乱必至。
  • 密かにソックスハンターという変人集団がいる。使用済み靴下を集めてはその嗅いで恍惚感を堪能している、ぶっちゃけ変態性欲者なのだが、およそそうは見えない人がそうだったり設定上12万人いたりと謎の幅広さを誇る。そして、風紀委員と陰で争いをしている模様。
    • 2周目以降にあるキャラをPCにすると、ソックスハンターの一員として小隊員の靴下を集めるという阿呆なイベントを発生させることが出来る。
  • 概要に述べたように本作は『無名世界観』シリーズのひとつであり、シリーズの常として大量の裏設定が用意されている事で有名。
    それらの謎の多くがネットや各種関連書籍等で明かされていくことも多く、多くのマニアをひきつける要素となっている。
    • 本作にも大量の裏設定が存在しているが、これがかなりの鬱、あるいは倫理的にかなりヤバめのものが多くみられる。
      もちろん裏設定なのだから無視して問題ないのだが、ゲームにはまってしまうとその辺も知りたくなるのが人情というもの。調査は自己責任で。
      作中で知ることができるものもあれば、別資料を参照しないとわからないものもある。
      • 並ならぬ過去を隠し平穏に生活している生徒、兵器の隠蔽された秘密、並行世界とそれらをつなぐゲート、全ての世界をまたぐ秘密組織、世界を救うために特殊な能力を身につける人類、謎の敵と人類の共通点……といった中二病的な裏設定は、PSのユーザ層にクリティカルヒットして当時は一大ジャンルを生成する人気作となった。
    • アルファシステムの公式掲示板にて、開発者が一問一答でユーザの質問に答えたり、時間制限つきの対話形式ゲームなどによって裏設定が明かされる等、公式とユーザの対話が積極的に行われた稀有なタイトルでもある。
  • 訓練・仕事・交友のどれにも当てはまるのは「自ら行動すること」。
    このゲームは、「自ら外部に働きかけていくこと」が何よりも重要であり、それこそがプレイを楽しくする秘訣なのである。

戦闘パート

  • 主人公が配属されている「5121独立駆逐戦車小隊」は、「高機動・高汎用性を誇る人型戦車を中核として各戦区の応援に回る部隊」、いわば「火消し部隊」である。
    • そのため、「学園パート中に予告なしに招集→出撃」という流れで戦闘パートに突入する。
      部隊の性質上常に緊急出動となるため、「招集→ブリーフィング→装備選択→最終確認→出撃」といった、おなじみの出撃シーケンスは存在しない。このためプレイヤーには、常日頃から部隊兵力をチェック、変更するとともに、PCの状態を万全にしておくことが求められる。前の戦闘で武器を捨てたままの状態などは言語道断である。
      • 出撃するのはパイロット、司令、スカウト(歩兵)部署についているラインオフィサー(前線要員)。整備士や事務官といったテクノオフィサー(後方要員)達は、戦闘推移のダイジェストを閲覧することになる。
      • PCの部署がパイロットかスカウトの場合は、以下に記述のあるシステムに基づいて操作を行うが、操作可能なのは基本的に自分自身のみ。司令の場合は自軍ユニットに大まかな指示を出したり、ジャミングや応援要請などを行うことになる。
  • 戦闘はターン制シミュレーション方式だが、幾つかの点で一般的な方式と異なる。
    • ヘックスのようなマス目がなく、ドット単位で行動位置を決定する。また、幾つかの遮蔽物が存在する戦場もあり、攻撃の回避や敵の誘引に活用できる。このゲームでは、攻撃範囲に敵を入れる、あるいは逃れるための、ユニット個々の「機動」が重要視されるが、その最大の要因となっている要素である。キャラはスパロボなどのようには表示されず、向き・サイズ・種別を表す三角柱状のアイコンで表示される。機体の姿などは戦闘ムービーで確認できる。
      • 段差による射線障害の影響は非常に大きい。多少の段差の影になっただけで射撃武器が使えなくなる事も。自信が無ければ市街戦では射線障害の影響を受けない格闘武器や範囲武器を使用するのが無難。
    • 1ターン内は「ステップ」と呼ばれる細かい動作単位で区切られており、ターンの初めに戦闘コード(所謂「たたかう」「ぼうぎょ」「にげる」)を入力していくことによって行動が決定する。
      • 例えば、「射撃(GAGW)」→「走る(GFFG)」→「回避(VG)」の順で行動を行う場合、GAGW GFFG VG の、計10ステップが必要となる。
      • 最大ステップ数はユニットの装備状態によって4~10まで変動する。少ないと1ターン中に取れる行動が少なくなる。最大ステップは「機動力の差」を表わしている。
      • 直前のコードの末語と、新しく入力するコードの頭語が一致していれば、それらを重複させてコードを短縮出来る(例:「走る(GFFG)」→「射撃(GAGW)」の場合、GFFGAGWとなり、G一つを省略可能)。
      • また未修得の戦闘コマンドでも、入力したコードがその戦闘コマンドのコードと一致すれば、その未修得の戦闘コマンドでの行動が発生する。例えば「すり足(WG)」未修得の状態で「向きを変える(TW)」→「走る(GFFG)」を入力すれば、向きを変えると走るの間にすり足が行える。
      • 入力可能なコード数は機体の機動性や総重量によって増減する。もちろん重装備をすれば行動数が減り、下手をすれば戦闘もおぼつかなくなってしまう。コマンドを習得すれば戦闘中不要な装備を排除できるので、状況次第では軽装化もあり。
      • 機体によって、移動力などにも差異がある。ある機体の「すり足」が他の機体の「歩く」や「走る」レベルの距離だったりする場合も。
    • 強力な装備を用いてのごり押しも可能であるが、まともにやるならある程度の先読みが求められるシステムである。ちなみにコードは入力後もキャンセルが可能。
    • 火器類には残弾が設定されており、使い切ると捨てるか補給車で補給しないとデッドウェイトになる。予備弾薬を肩や足にマウントしておけば戦闘中でも自力で補給できる。また、補給も残弾がないと行えないので、普段から十分な備蓄を心がける必要がある。
    • なお前述した戦闘コードを入力するモード以外に「安全・自動モード」と呼ばれる、ターン開始時に「移動」「攻撃」といった大雑把なコマンド入力をするモードもある*3*4ただし細かい指示ができない上に手動で同等の行動を行った場合の半分程度しか動けないなど、はっきり言ってこちらのモードの方が難易度が高く、危険である*5
  • 友軍・敵軍共に、(周辺戦域も合わせた)総戦力の20パーセントを失うと撤退を開始する。どちらかが全滅するか完全撤退すると戦闘は終了となるので、撤退する敵を見逃さずにより多く墜とせるかがプレイヤーの腕の見せ所となる*6。もちろん、自軍に撤退指示が出ても確実に従わなければならないわけではなく、残って殲滅に勤しむこともできる。なお、周囲の戦区の戦況次第では、数ターン後に増援が現れる場合もある。
    • 「軍楽」技能を所持していると、戦闘中にランダムで「突撃行軍歌」を歌うイベントが発生する(歌わない選択肢もある)。歌いだすと友軍の能力が上昇し、歌いきると戦局と関係なく敵も味方も撤退不可能になる。撃墜数稼ぎにはうってつけであるが、自分が死ぬ危険も高まるもろ刃の剣である。
    • 本作の機動兵器である「士魂号」は非常にデリケートな設定となっており、被弾するとスペックが落ちていく。しかも、戦闘終了しても回復せず、新たに整備し直さないと次の戦闘ではスペックが下がったままになる。また、ダメージを受けて致命的問題が発生すると廃棄処分となってしまい、ウォードレス(戦闘用スーツ)も含めて予備がないとパイロットは出撃さえできない。
      • スペック低下が深刻なら、無理に修復せずに新しい機体を用意してしまった方が建設的だったりする。ボロボロになった機体が大量の発言力を消費して入手した機体だと泣くしかないが。なお、粗製濫造されているという設定なので、大して被弾・使用していなくても、不具合が出たということでいきなり破棄される場合もある。
  • スカウトまたは兵器から降車したパイロットはウォードレス(戦闘スーツ)で戦場を駆けることになるが、この状態で耐久が無くなると 戦死する 。病院送りになったり後送されるのではなく、本当に以降の物語に登場しなくなり、次の日の教室の空気はお通夜状態になる。
  • 条件を満たすと「降下作戦」「熊本城攻防戦」「熊本撤退戦」という特殊な戦闘が発生する。これは前日の段階で条件判定が決まっているため、セーブしてしまうと回避不可。難易度も高めのため、準備しておかないと死ぬ。*7
  • これらの独特のシステムによって、本作は他のシミュレーションとは一線を画す高い自由度を獲得している。遊び方は千差万別、説明書のスタッフ後記やプレイ日記からもそれが読み取れる。逆にいうと、うまく動かせないとたやすく追い込まれる。
    • 的確に遮蔽物に隠れつつスナイパーライフルで撃ち抜く狙撃手。
    • 高威力だが一発しか打てないバズーカを4本も6本も持って出撃、大型幻獣を確実に潰すバズーカ職人。
    • 二刀流で行動コマンドを駆使し、1ターン内に合計6回もの斬撃を繰り出す阿修羅。
    • 煙幕弾とジャミングで的確に相手を封殺していく堅実派。
    • 最強兵器「NEP*8」を複数装備した、一片の慈悲も無い殺戮マシーン。
    • あえてウォードレスで大型幻獣に立ち向かう戦闘狂。
    • 幻獣の行動パターンを読み切り、僅か1~2ドット差の機動で敵の攻撃を完全に封じる変態超上級者、などなど……。
  • なお、PCが戦死するとゲームオーバーになる。そして5121小隊のNPCが戦死した場合、そのNPCについて葬式が行われ、以後一切ゲーム中に登場しない。
    後述するが、戦闘以外でも死因はある。発言と行動には気をつけよう。君自身も、他人の分も。

一日の終わり

  • 戦闘パートが発生せずに日常パートを終えた、あるいは戦闘パートが終了(もちろんPCが生存している場合)した場合、その日の部隊運営の推移と、人類側と幻獣側の戦力バランスをチェック出来る。なお、セーブは各種チェックの終了後に行える。
    • 今作で戦場となる熊本県内は12の戦区+熊本市中心部の7戦区に区切られており、ある戦区における人類・幻獣双方の戦力は、「前日からの戦力回復の度合い・隣接する戦区の友軍の戦力状況・その日の戦闘結果」によって変動する。
    • 人類側の優勢と戦闘の割合は反比例する。つまり劣勢になればなるほど連戦を強いられ、加速度的に戦局が悪化していくことになる(ただし戦闘が発生するか否かは前日終了時にランダムで決定される)。その逆もしかり。慣れれば四月半ばで熊本から幻獣を叩き出してしまう事も十分可能。
      • 特定の期日までに人類側の戦力が幻獣側を大きく下回っていた場合、熊本の放棄が決定され、5月10日に撤退戦イベントが発生する。
    • 5121小隊は、司令の部署にあるキャラの決定に応じて各線区を転々としていく。この司令の決定にもある程度傾向があり、人類勢力と幻獣勢力が拮抗した地区を優先する者や、人類側が全滅した激戦区に突撃する者もいる。自分が司令ならば決定権は自分にあるが、撃墜数を稼ぎたいならばどの人物を司令に据える(陳情で部署移動させる)かも重要となる。

ゲームの終了条件

  • 5月10日終了時点でPCが生存していた場合、ゲームクリア。エンディングはS、A~Eの計6ランクで判定される。
    • Sランクエンドは唯一5/10以前に発生させられる、所謂「ベストエンディング」であるが、発生には特定の条件が必要である。Sランク以外は基本的に自軍の優位状況次第である。
    • ランクに応じて、次周回への引き継ぎ要素もあり。

二周目以降

  • 二周目以降では四人のNPCの誰かをPCにして、新たな「マーチ」を始めることが出来るようになる。なお、周回カウントは一般的に「マーチ」と呼ばれている(ファーストマーチ、など)。
    • 一周目では発生しなかったイベントも解禁されるほか、序盤のチュートリアルイベントが削除され、完全に自由な物語を進められる。
  • なお、全ての生徒NPCをPCに指定してその人物としてプレイできる裏技(通称、「22人プレイ」)が存在する。これは開発リソースの関係でボツになった仕様だが、開発元のアルファ・システムが発売元のSCEに無断で仕込んだ、いまだ作りかけだったワケありプログラムである。バグも潜んでいるので、実行は自己責任で。
    • 未完成のものがこっそり仕込まれたという性質上、基本的にこの裏技のやり方は「不特定多数の目に触れるホームページ等での公表は不可」となっている。ただし「22人プレイ」でググれば普通に出てくる*9
    • デバッグしていない割には、ゲーム進行に影響が出るほどの重篤なバグは「あるキャラをPCに選んだ場合にのみ発生するイベントにおける1つ」と、1周目のPCと比べると非常に少ない。ただしそのバグは「ゲーム最終日の5月10日まで毎日延々とイベントが再起し続ける」という進行不能バグなので注意。
    • 本来のシナリオ(01.02.05)が全て封印&未完成(詳しくは最下層後述)の為、意趣返しというか苦肉の策で22人プレイを仕込んだ模様。元々は22人プレイ自体はラストゲームになるはずだった05終了後の予定で、01は20人プレイ、02は19人プレイの予定だった模様(プログラムコードからの推測)

問題点

  • 「バグゲー」と言われても仕方がないほどバグが多い
    • 特にチュートリアルも兼ねている1周目のプレイでは、メインメンバーが出揃う前やチュートリアルイベントが終わる前に余計なこと(特殊なイベントの発生条件を満たしてしまう、など)をするとまずゲームが止まったり挙動がおかしくなったりする。
    • バグが多い分、そのバグを利用(?)した裏技も多い。「陳情の次周持ち越し」「無限移動」「土曜日の時間巻き戻し」など。当然使いすぎるとゲームバランスを崩したり、場合によっては進行に不具合が生じる事もあるので注意。
  • 強力過ぎる技や武装、抜け道的な小技が多く、バランスが大味。
    • 代表的なものは膨大な発言力を消費することで発注が可能な「NEP」。
      無限の射程と無限の威力を誇る問答無用のチート兵器であり、開幕ぶっぱでラスボス戦含むほぼすべての戦闘に一瞬で決着が付く。 これは公式に用意された救済措置のようなもので発言力の蓄積も相応に大変なのだが、そこにも抜け道がある(後述)。
    • イベントで入手できる攻撃技「精霊手」もやや多めの気力消費以外は弾数に制限がなく範囲、威力ともに非常に優秀で、これを乱発しているだけで勝てる。こちらは特定のキャラと仲良くなるだけで発言力の消費もなく(二人のうち片方は戦死もしくは大量撃破が条件だがもう片方はそんなこともない)習得は容易。
    • 芝村舞が持つ技能「天才3」。この技能はごく一部をのぞく全ての技能の代用となる効果であり、3は技能の最大レベルなので舞は他のほとんどの技能が不要となる
      当然訓練で入手はできないのだが、相方の技能を入手できる可能性がある「一緒に訓練」で入手することは可能であり、これのために序盤は常時舞にへばりついていても良いくらい。
    • プログラムアイテム「電子妖精」は使用すると大量の発言力を入手出来る強力なアイテム。作成までには相応の技能と知力の訓練が必要で気力と時間の消費も大きいのだが、一日が終了する数分前に作成を開始しても問題なく成功するため、実質5分で作れてしまう。当然睡眠時間と気力は激減するため普通なら倒れてしまうが、救急箱さえ持っていれば回避可能*10で、毎日繰り返せばNEPの発注もそう遠くない。
    • NPCとの「交換しない?」は相手の好みに合ったアイテムであればよほど仲が悪くない限り簡単に成立する。そのため電子妖精や金の延べ棒といった強力なアイテムを持っている舞や遠坂に数百円で買える紅茶などと交換を提案してもすんなり通ってしまう。シャークトレードもいいところである。
    • 強力で高価なアイテムが並ぶ「裏マーケット」では万引きが可能。普通なら一定確率で発覚し問答無用でゲームオーバーになるリスクがあるが、「テレポート」を使ってその場から離脱すれば判定を回避できるため万引きし放題となり、マーケットがただの倉庫と化す。
      • これらの要素は当然ながらプレイヤーの判断次第で利用を控えれば問題にはならないのだが、交換提案や精霊手などはごく真っ当なゲームの要素であるため「縛れば問題にならない」と言うのもいかがなものか。
  • CVには業界の大御所声優から、当時有望な成長株で現在では押しも押されもせぬ人気声優などが大勢参加し非常に豪華なのだが、バグであろうか1周目のプレイでは一切ボイスが鳴らない。プレイ中「説明書やエンディングのスタッフロールで出てくるこの声優達は一体どこで喋っているのか?」と疑問に思ったプレイヤーも多く存在した。
    • 2周目以降のプレイで喋るようになるが、一部イベントや一緒に訓練・仕事をした時などごく限られた状況でしか喋ってくれない。「声優の無駄遣い」と言われることも……。 (元々初期の3部作の時に取った音源で、その3部作のシナリオ全てが封印&未完成なので音源が使われないのも仕方ないかと……そもそも音源取った後にチュートリアル作ってるからファーストマーチに音源がない)
  • オープニングのCGムービーが蝋人形のような出来。
  • 戦闘でも敵と自分やNPCが重なると攻撃が出来なくなる(NPCとNEP、士魂号のミサイルなど自動照準なら可能)スカウトが自走砲に乗ると攻撃できなくなるだけでなく戦力が0になる、天才の技能が戦闘では機能しないなど、無限移動なども含めて戦闘パートでのバグも多い
  • 戦闘以外にイベントだけで死ぬNPCがいる。
    • 個別イベントの選択肢を間違えると翌日に死ぬ(というか消される)、PCも一緒に処断されてゲームオーバー、「食糧難」イベントが発生している時に栄養失調で死ぬ、死なないまでもどんどん精神状態が悪化して最終的に別の人が来るなど。ネタばれ防止のために名前は挙げない。
    • 特に初見殺しとされるものに、士魂号の秘密に迫ろうとするNPCへの対処がある。ある程度プレイすればそれが特大の死亡フラグというのが分かり、何としてでも止めるのが正解、ということまでは誰でもわかると思われるが、肝心の止めるための選択で躓くプレイヤーが多い。
      そのNPCは直情径行な性格で、あれこれ理由付けして説得を受けるより、理由付けは度外視してとにかく止められるのが有効なのだが、必死で止めようとするあまり不正解の選択肢を選んでしまいがちであり、これで多くのプレイヤーが全員生存が条件となるAランククリアを逃してしまうことになる。
    • 他にも食糧難イベントなど、油断していると上級者でも引っかかる事があるイベントもある。
  • そして2周目ではあまりに理不尽に殺されてゲームオーバーになるイベントがある
    • とあるキャラに最初に話しかけた際、多くのプレイヤーにとって意味不明の質問をしてくる。当然クリアしたばかりのプレイヤーの多くは選択肢のうちの一方「は?」を選ぶことになるが、これを選ぶと殺される。これを初見で回避できる人はエスパーか何かと思われる。
      • なお、ソニーが「ゲームにならない」と言ったきっかけはこのイベントの様で、訪問したテストプレイでいきなりこんなイベントになれば誰でもそう言うだろう。故にチュートリアル(ファーストマーチ)は相当いろいろ便宜してしっかり作られた様子。ただし時間もかかったようで、全体の進行がものすごく遅れ、結果としてシナリオが全部没になったのは何ともお粗末である。
    • もっとも、このイベント自体は当該キャラとの接触を意図的に避けなければ開始から間もなく発生するため、ここで殺されたとしても失うものはごく少ない。「2周目からが本番」とも言われる本作の「本番」、そして膨大な裏設定への突入を告げる合図のようなイベントである。それが当初は意図しないものだったとしても。
  • 愛情値が高い状態にある異性NPCが2人いるポイントに入ると「争奪戦」が発生し、険悪な雰囲気の中どれを選んでもアウトな選択肢を迫られる。対象から嫌われるのはもちろん雰囲気が悪化して部隊の運営に大きな支障をきたすことに。もちろん、相手の二人の関係も悪化してしまう。これ自体は雰囲気を盛り上げる要素であるし、技能習得で確率が下げられるので、特に問題(?)はないのだが……。もちろん同性相手なら発生はしない
    • そのイベントがある女性NPCを絡めて発生した場合、彼女と接触すると高確率で刺殺されてゲームオーバーにされてしまう。後年「ヤンデレ」という言葉が生まれたときにもプロトタイプとして話題になった。
    • 問題となるのはこの刺殺イベントの発生条件にある。「感情が嫉妬状態にあるこの女性NPCと会話する」と発生する、すなわち彼女が嫉妬状態になるとフラグが立っていることになる*11。しかもPC以外が原因で彼女が嫉妬状態になった場合でも、何も関係ないはずのPCが刺殺されてしまうのだ。ちなみに、このキャラは戦闘職についている状態で仲良くなると自機の整備状態を大幅にアップしてくれる。
    • これに関して厄介なのは東原ののみというキャラ。外見から分かるように魅力が高くて自然と他キャラの好意度を稼ぎやすく、また性格付けのゆえなのか仮に話しかけず放っておいても勝手にPCへ向けた好意度を上昇させている事が多い。このため意図的に下げるような行動を取らないと争奪戦メーカー状態である。初プレイ者で彼女以外を狙う人は、まず彼女と意中の女性が最初に争奪戦を行うこととなるだろう。
    • 回避不可能かといえばそうでもなく、密会技能を持っていれば発生確率を低下*12させることが出来るほか、争奪戦発生条件は「移動によって対象のキャラ2名が存在するエリアに入った場合」であるため、テレポートでの移動では発生しない(テレポートでも、授業開始前に教室に入った場合などは発生してしまう)。なので、やろうと思えば全員を口説き落とせなくもない。
      • これについては説明書でも言及されており、「複数の異性にいい顔をしない」というごく基本的な対処法から、「好意を持たれた異性を戦場に放り出して謀殺する」という身も蓋もない手段まで指南されている。「みんなと仲良くなれば便宜を測ってもらえて便利だが不利益もある」というつくりになっており、不要な友人・恋愛関係はわざと嫌われる事で精算するというのがこのゲームにおけるテクニックの1つとなっている。
  • パッケージが非常に地味
    • 多彩な登場人物たちもこの作品の魅力の一つであるが、そのようなキャラをアピールするためのイラストやゲーム中に登場する立ち絵・一枚絵といったものは一切パッケージイラストには存在しない。いわゆる「ジャケ買い」したプレイヤーはほぼ皆無と推定される。ゲーム誌などで殆ど宣伝されていなかったにも拘らず、よくヒットしたものである。
    • 手にとって裏側を見さえすればその膨大なシステムの一部を垣間見れて興味も湧こうものだが、表面だけパッと見て裏も見てみようとはなかなか思えない。しかもその裏面もあまりに断片的すぎる。

総評

非常に自由度の高い学園パート、骨のある戦闘パート、そして恐ろしく分厚い裏設定によって今なお熱烈なファンを抱えるPS時代の名作の一つ。
バランスの大味さやバグの多さ、初見では回避困難な不利益なイベントや慣れないうちはたやすく敗北を重ねて負のスパイラルに陥る難易度の高さなど、ある程度人を選ぶクセがあるのも確かだが、それだけにハマる人はとことんハマる危険な魅力のある一本と言える。


その後の展開

  • 前述の「無断で入れたプログラム(裏技モード)」の関係でリメイク及びゲームアーカイブス配信は絶望的と思われていたのだが、何と2010年9月22日、唐突にゲームアーカイブスで配信開始。値段も600円と安価なのでこの機会に是非。
    • アーカイブス版公式ページにはバグの説明が延々と並ぶという異様な光景を見ることができる。
      • 「22人モード」も変わらずプレイできる。ただしPSPではコントローラーの都合で隠しコマンドが入力できず、何かしら特殊な方法を使用しなければならない。VitaやPS3でのプレイならば可能。
      • またPS版と比べて若干フリーズの確率が高め。戦闘デモは切っておいた方がいい。
    • なおPS版も意外と入手難度は低く、新品も今でもAmazonにて普通に(定価で)購入できる。 分厚い説明書はPSPではとにかく読みにくいので、こちらも検討してもいいだろう。

余談

  • 口コミで人気が高まった本作は、ネット各地でゲームファンから知名度の高いゲームサイト運営者などにも高く評価され、より口コミを広めさせる要因となった。
    PCエンジン版『ときめきメモリアル』と並び、「ネットでの教導の成功例」の一つとされる。
    • 想定外のヒットだったため、関連商品の展開はかなり遅速なものとなった。アンソロジーなどには、作中キャラの対話を記したペーパーなどが入っているものも。
  • ヒットの要因としては口コミ以前に電撃プレイステーション誌の猛プッシュが大きい。 宣伝費の乏しさから他誌には見向きもされない中、数十頁に及ぶカラー攻略記事を掲載したり表紙を飾るなどゲーマーへの認知に大きく貢献した。 ネットの影響力など現代には遠く及ばない時代である。
  • 本作で主に使用される機動兵器は「士魂号M型」と呼ばれる人型戦車となっている
  • 芝村一族が世界を牛耳る権力者として描かれるが、気にしてはいけない。他にもスタッフの名前をいじった名称のキャラが数多く登場する。
  • 唯一発売前に特集した電撃プレイステーションのメディアワークスが出版した「電撃ガンパレード・マーチ」が唯一の攻略本なのだが、この攻略本は一般の書店では取り扱っておらず、出版社サイトでの通販が唯一の入手方法である。
    さらにお値段も税込3,300円とかなりの高額。内容はゲームの攻略法の他、ゲームの設定に関する情報が非常に充実(むしろこっちがメインとでも言うべき内容である)しており、ファンならば必携の内容といって問題ない。
    • ただし裏設定に関しては「レベル3(このゲーム単独で分かる設定)」までとなっており、それ以上の「レベル4(他のゲームなどと組み合わせることで明かされる設定)、レベル5(後付け設定)」は記載されていない。そのため、ダミーの情報までしか載っていないものもある。あの猫がただの猫であるはずもなし。
    • 2010年現在は絶版となっており、現物はネットオークションなどで中古本を購入する以外入手方法は存在しない。
      ただしps storeではデータ書籍版として「電撃 ガンパレード・マーチ 復刻版」が950円で販売されている。購入すると、特殊なセーブデータも共にダウンロード可能となる。
  • ゲームディスク内に3本の未使用シナリオのデータが残されている。
    • 没シナリオ、没データともにかなりの量にのぼっており、本作の設定の根幹部分に関わるシナリオも内包しているため、ゲーム自体を遊び尽くしたとしてもかなりの謎と消化不良感が残る。一部のキャラクターに至っては主要イベントがほぼすべてお蔵入りとなったため、ほとんど別のキャラクターと化してしまうこととなった。*13
      • これらのシナリオは後にドラマCDとして発売され、日の目を見ることとなった。
  • 長らく、榊涼介氏によるノベライズが続けられていた。
    • 1作目は別の作者が書いているが、強行スケジュールとメーカー側からの資料提出拒否のために単なるリプレイ小説となってしまい、不評だったため交代、という形である。当該作者にとっては不幸な話だが。
    • ↑に対して、2作目以降を担当した榊氏は、ゲームのキャラクターの性格を作中でよく再現しており、上述の裏設定も匂わせる程度の描写に抑えているため、ファンからの評価も良い。また、大判のファンブックも発売されている。
      • 2015年9月、通算45巻で完結した(上記の別作者版、芝村氏との共著、世界観を共有する『ガンパレード・オーケストラ』シリーズを除く)。これは同名義によるシリーズものライトノベルとしては十分大作の部類であり、総計200万部以上を発行している(ゲームのラノベは長くても3、4巻程度で終わるのが一般的)。
      • ただし、最終巻は度重なる発売延期の末に実質打ち切りとも取れるような急展開で終わってしまっているため、ファンからは残念がる声も多い。
    • 原作で描かれる範囲である5月10日時点は10巻程で終わり、それ以降は独自の展開のために小説版独自のキャラが多数登場する。相互関係などが解らなくなったらここを参照。
      • 新たな兵器や幻獣も多数登場。舞台も九州に始まり、山口防衛、九州奪還、首都クーデター阻止、東北防衛に北海道潜入、更にはロシアやアメリカにまで足を伸ばすことになる。
      • 『ガンパレード・オーケストラ』からゲスト出演しているキャラも存在するが、「九州防衛に成功した歴史のガンオケキャラが、防衛に失敗したガンパレ世界ではどうなっているか」というif展開となっている。
  • コミック版(全3巻)は電撃から発売。
    • 作画の力不足と、ややちぐはぐな展開から評価は低め。
  • 『アナザー・プリンセス』(全4巻)という外伝的な作品も連載されていた。
    • 内容は概ね好評だったのだが、コミックス最終巻の盛り上がっている場面の最後のコマに「詳細は小説で」という趣旨の宣伝が入っていたことが不評を呼んだ。
      • その小説版も概ねコミック版の流れをなぞり、一部キャラの心情などが加筆されている程度で、読者が期待していたコミック版のその後の詳細などは特に書かれていなかった。
  • 本作発売から約2年半後、アニメ版『ガンパレード・マーチ ~新たなる行軍歌~』が放送された。
    • こちらは世界観の奥やキャラの裏設定と言ったものをあえて無視した作風になっており、声優陣も多くが入れ替わっている事も相まって原作ファンの間では賛否両論。
      • 幻獣との戦いを軸に据えたストーリーは少なめでラブコメ寄りの作風となっており、速水厚志と芝村舞の恋愛劇を中心に描かれている。世界観の根幹についても特に触れる事はなく、登場人物達の青春ドラマに終始している。
    • 話自体はよく出来ており、本作の入門編としては丁度いい内容である。こちらから入ったファンからはアニメ・ゲーム共に好評を得ている。
    • そもそも「原作通り」にアニメ化するのは放送期間の尺(12話)の都合や放送コードに確実に触れる設定から考えてほぼ不可能と考えているファンが多数である。
  • 後にシステムが深く共通している『絢爛舞踏祭』、続編として『ガンパレード・オーケストラ』がリリースされたものの、前述の裏情報ネットコミュニティの方面に傾倒しすぎた結果、『マーチ』未プレイ者はおろか、裏情報を知らない経験者も完全においてけぼりな世界観が形成されてしまい、双方共にクソゲーオブザイヤーで話題にされるハメになってしまった(それだけが問題というわけではないが)。
    • 本作の開発の中心人物である芝村裕吏氏は、『無名世界観*14』という多元宇宙的な世界観を下敷きとして、表面的には全く接点がなさそうな『GPM』『式神の城(アルファ・システム製STG。絢爛舞踏祭とは別軸の第六世界群の1つ)』『幻世虚構 精霊機動弾(PS1のガンシュー。第四世界)』といった、自身が手掛けた作品を裏で関連させる手法を使うことで知られる*15。TRPG『Aの魔法陣』を初めとしたこの取り組みはディープな設定マニア達から深い支持を集めたが、後年の『GPO』の失態や芝村氏の不手際も相まって、現在は自然収束してしまっている。
      • 上記の小説版がオリジナル展開から大長編となっていることを考えると、氏の発言はある意味では正しい。もっとも本来意図した意味ではないだろうが。
      • ガンパレ世界は一見、科学偏重な世界のように見えるが、非常に発達した生物工学はホムンクルス創造の錬金術をベースにした魔法的部分のあるものであり、ただの人間のようでも目視できない光翼が展開されていたり、形式はどうあれ英雄が神々と協力して魔物と戦っていたりと、第6世界よりはファンタジー寄りの世界観となっている。
    • 一応、前作にあたる『幻世虚構 精霊機導弾』*16、そして比較的知名度の高い『式神の城』*17は、わりとストレートに時間軸と設定が本作と直結している。
      • そのため「『式神の城』の設定がさっぱり意味不明だったけど『電撃ガンパレード・マーチ』を読んでやっとストーリーが理解出来た」という声もあった。
  • 前述のとおりほぼ電撃プレイステーションでしか取り上げられておらず、それ以外の雑誌ではファミ通2000年10月6日号のクロスレビューで紹介されているのみ。なお31点を獲得しシルバー殿堂入りを果たしている。
  • 前述の通り、ネットで次々と裏情報が明かされ、マニア層から大きな反響をよんだ。
    • 他方で作品の内容を覆しかねない矛盾した情報も少なからずあり、批判も少なくなかった。この件は以後のシリーズ作で顕著なものとなる。
    • 本作内にも一部不明な伏線が残されている。本作だけならまだ脳内で好きなように補完して楽しめるが、他作品と関わってくるとなると……*18
    • このゲームソフトは異世界に介入する機能を持っていて、異世界はループしてしまっているのでどうにかしてループから解放する、という設定。*19
      • しかし、他作品との関わりの中でのこの設定は単なる「ゲームソフト内の設定」。異世界は実在して、登場キャラも異世界の実在の人物を実名で登場させているが、黒幕組織の計画書『史実』の通りの展開を許せば起こるであろう事件をシミュレートしたに過ぎず、ループも起きておらず、本作はただのゲームソフトに過ぎない設定になっている。
      • ただ、このゲーム内容への多くのプレイヤーによる設定考察が異世界に介入を起こす儀式魔術を発動させたことになっていて、公式サイトでその結果を描いた短編小説が掲載されている。(小説に登場する儀式魔術でアップデートされた「OVERSシステム Ver.1.00」は本当に介入できるという設定)
      • つまり「ゲームはゲームである」という、いわば某漫画編集部ミステリー調査班の「事実を元にしたフィクション」のような立場。
    • なんだかんだでこの頃はヘビーユーザー層を中心に大いに盛り上がったのだが、設定の肥大化と続編以降のゲームの質の低下から、これもほぼ沈静化している。
    • 儀式魔術と題したチャットゲームはその後も繰り返し行われている。特に2006年から始まったアイドレスという大掛かりなゲームは2017年まで行われた。
      • 世界観的に重要な出来事がこうしたチャットゲームで展開されており、ファンサイトやwikiやSNSなどである程度まとめられているとはいえ、コンピュータゲーム、小説、漫画などで展開するのに比べて圧倒的に閉じコンと化している。
      • なお本作の黒幕組織「セプテントリオン」もこうしたゲームの中で滅んだ。
+ 真偽不明の為、折畳
  • 実際には【盛大なる未完成品】であり、芝村が総指揮をとっておきながら社会人2年目の矢上を人身御供にした作品である。
    • シナリオは当初は3部作であったが、シナリオ01が完成し、02制作中にソニーからゲームにならないと指摘を受けて急遽チュートリアルの04を作成、03になるはずだったラストゲームを05にして、03を01,02,05へのエンド判定用として用意し、ラストゲームの05の作成に取り掛かったところで、上層部(&ソニー)から未完成でいいから出せとのことで発売日を決定され、芝村がへそを曲げる。(といっても本来は1999年に発売予定を大幅に繰り越していた)監督を降りて矢上に据えた後に、監督を降りたのでとシナリオを全封印することにして01.02は封印、05を放棄、ほぼ完成していた04と作成途中の03を4人に限定して発売した。(バグが多いのはそもそもデバッグをしていないからである。商品としての体裁を整えるので精一杯だった様子)なお、01,02、05のデータはブランクデータとしてCDに収録されており、青の厚志、幼女舞など他シナリオの画像、膨大なる声優の音声データの8割が日の目を見ないことになった。(EDで知らない画像が出るのはその為)3か月前に急遽決まった発売の為、宣伝もできずに当初は失敗作の烙印を押されていた。人気になったのは奇跡という語り草である。 なお、01,02,05の各シナリオは後に【夢散幻想】【少女幻想】【英雄幻想】としてCDにて販売し、ガンパレードマーチのシナリオと芝村を有名にした。完成していれば超大作となっていたかもしれない。
  • ゲームの開発費がどんどん高くなっていってる状況を苦慮したSCEが、1995年頃に開発費を抑える構造を持った次世代型RPGの開発プロジェクトをアルファシステムに持ちかけたのが本作開発の発端になっている。
    • アルファシステムでは先導技術研究としてAIシステムの研究開発をやっていたためAIシステムを使ったゲームになった。
    • 企画の1つに生成系AIによる画像生成技術を使った物もあったが、偶然に頼った仕組みであり卑猥な画像や有名人に似た画像が生成されてしまう可能性などの責任を持てない、という理由でSCEに却下された。
    • 当初は南の島を舞台に「黒い月」の観測任務をこなすゲームを試作開発していたが、SCEに正式なプロジェクトとして承認されて予算が出し直されたため試作版は破棄して本作が開発された。
      • 試作版のシナリオは後に『ガンパレード・オーケストラ 青の章』になった。
    • 「怪獣VS高校生」というコンセプトに決まり、芝村氏はなんてリアリティのないおバカなテーマなんだと思っていたが、その後テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』が放送(1995年10月4日~1996年3月27日)。流行りに乗れる形になった反面、エヴァに比べてロボットがダサイ、エヴァに比べて怪獣が小さいなど、エヴァと比較した批判を多く受けることにもなってしまった。

本作の楽しみ方

本作の楽しみ方には、通常の「なりきりプレイ」「縛りプレイ」はもちろん、「他人のリプレイ鑑賞」という、一風変わったものも存在する。
NPCの独自行動によって予期し得ない偶然が発生するが、その偶然をある程度制御できる学園パート。
自分の腕前がダイレクトに反映される、ストイックな戦闘パート。
この二つが絡みあうことで、同じプレイヤー、同じプレイスタイルでも、同じ展開はまず起こらないドラマ性の高さを持っているのが本作である。
ネット上のプレイ日記を巡ってみれば、それこそ多種多様の「マーチ」を知ることができる。是非、「風を追うもの」となり、本作に挑戦してみてほしい。


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最終更新:2023年11月10日 12:49

*1 一部のプログラムは別に「ネットワークセル」というプログラムアイテムが必要。

*2 所持しているとステータスが下がる。ステータスが下がれば訓練で上がりやすくなるので、完全な役立たずではない。また自キャラの魅力が高くなりすぎた場合に下げて他キャラにつきまとわれにくくするという用途もある

*3 戦闘コードを入力する方は「危険・手動モード」と呼ばれる。

*4 ゲーム序盤の訓練ではこのモードのみで、訓練を進めていくと前者のモードを選択できるようになる。

*5 これは要するに「安全・自動モード」を用いている普通の兵士と、5121小隊メンバー及び彼らを操るプレイヤーの技術が隔絶していることを示すフレーバーであり、安全・自動モードを用いたプレイは推奨されていない。

*6 この20%の損耗で撤退開始というのは、ゲーム中でも語られているとおり「TVゲームならば消化不良な感じだが、現実の戦争では妥当」なものである。因みに現実では一般的に戦力の30%の損耗で「全滅」、50%の損耗で部隊再建が不可能な「壊滅」とされる。

*7 実は「降下作戦」は事前に断れるが「熊本城攻防戦」は断ってもそれが無視されてしまう((熊本城攻防戦は3回戦からなり、最後の1戦だけは回避可能。ただし、その場合はキャラクターが1人死ぬ。))。またこの二つは発表される前なら朝のホームルームに出ないという方法で先伸ばしも可能

*8 正式名称は非エリンコゲート空間追跡機。前方射程無限大・中範囲の幻獣に対して、回避不可能な存在を抹消する砲撃を発射する。ラスボスを含めた範囲内全ての敵をHP残量を無視して確実に抹殺するが、莫大な発言力が必要。

*9 必ずしもルール無視で載せている所ばかりではなく、中にはちゃんと許可を貰って掲載しているサイトもあるので、くれぐれも安易に批判等を行わないように。

*10 これも常備必須の強力アイテムの一つと言える

*11 ちなみにこの状態はデートをすっぽかしてもなるので、この女性NPC一筋だろうがまずい行動をすれば刺される。

*12 1レベルごとに33%。最高レベルの3では99%回避できるが、それでも発生するときはする。

*13 5121小隊メンバーの一人、遠坂圭吾はゲームをプレイしただけでは金の延べ棒を配って回る世間知らずのボンボンにすぎない。教師からは実家に多大な迷惑をかけているなどと揶揄されるのだが、その実態は没シナリオの闇の中である

*14 対話・物語の第一世界「サイレントオデッセイ」、歌唱・詩歌の第二世界「ダンスドール」、微小・生命の第三世界「ハートオブハイドロゲン」、模様・精霊の第四世界「エレメンタルギアボルト」、友情の第五世界「ガンパレード」、工学・混迷の第六世界群「ゴージャスタンゴ」、現実の第七世界「アイドネス」からなる、セブンスパイラルとも呼ばれる世界観。本作は文字通り第五世界に位置するが、第五物理域に位置している世界が第五世界というような感じで、ガンパレ世界も大昔は第二物理域の法則下にあって徐々に変遷してきたという設定だったりと、後々の展開で世界番号は入れ替わったりしている。

*15 氏曰く「ゲームの版権はメーカーのものだが世界観は使いまわせる」。

*16 幻獣の正体や、黒い月の正体などに精霊機導弾のストーリーが密接に関わっている。

*17 敵や黒幕組織の動機はガンパレが起因になっている

*18 大まかに言うと、「レベル1:いつも能天気。隠された秘密の力みたいなものは持っていない。レベル2:''今言ったのは嘘''。本人は気づいていないが、実は世界存亡の鍵を握る超重要人物である。レベル3:''今言ったのは嘘''。外的要因によりそう見せかけられているだけ。」といった感じ。

*19 ゲーム開始時にωドライブがどうこう表示されるが、それこそが介入を行うための機構(という触れ込みの)「OVERSシステム Ver.0.89」である。