TOBAL 2

【とばる つー】

ジャンル 格闘アクション
対応機種 プレイステーション
発売元 スクウェア
開発元 ドリームファクトリー
発売日 1997年4月25日
定価 6,090円
廉価版 レジェンダリーヒッツ
2007年1月25日/1,575円
判定 良作
ポイント 前作よりもさらにパワーアップ
個性的な性能のキャラクター達
遊び甲斐のあるクエストモード
充実のオマケ要素


概要

1996年8月2日に発売された3D格闘ゲーム『トバルNo.1』の続編。
前作に引き続き、開発はドリフことドリームファクトリー、キャラクターデザインは鳥山明。
ドリームファクトリーが良メーカーとして輝いていた頃のゲームであり、当時、『バーチャファイター』や『鉄拳』を製作したスタッフ達が開発に携わっていた。


ストーリー

第99回大会、いよいよ迫る!!

トバル星にて開催されたウダン皇帝主催の闘技大会『トバルNo.1』は、第98回大会を終えた。
並いる8人の強力な格闘家を倒し、見事スーパートバルマンの称号を手に入れたのは、カッツ財団の御曹司グリン・カッツであった。
が、しかし、そのグリンでさえもウダン皇帝を倒すことはできなかった。グリンをはじめ、8人の格闘家たちはこの結果に屈辱を感じる。

そして2049年、第99回大会が開かれることになった。
予選を勝ち進み、選抜されたメンバーは、第98回大会に出場した8人。そして、新しい顔ぶれも勝ち残っていた。
それぞれの思惑を胸に、総勢10人が第99回大会『トバルNo.1』へ出場する。


ゲームシステム

  • 空中コンボ・ジャストフレーム・奥義などは、いずれも前作には存在せず今作で新たに追加されたシステム。
  • 逃げによる時間切れ勝利狙いを防止するため、バックダッシュ時にランダムでよろめきの動作が入るようになった。
  • 空中コンボ
    • ほとんどのキャラには相手を打ち上げる「浮かせ技」が存在しており、空中に浮かせた相手を落とさないように次々とコンボを繋げることができる。
    • 本作の舞台(トバル星)は地球よりも重力が軽い惑星という設定のため、相手を身長の2倍以上、場合によっては3倍以上の高さまで簡単に浮かすことができる。
      • この設定は選手がクエストモード(トバル星が舞台)で戦いやすいようにと、ウダン皇帝が設定したものである。
    • 空中で特定の技を食らった相手は、やり過ぎなほどに空中で回転しまくる。一見シュールだが空中コンボの見た目が楽しいことになる。
  • ジャストフレームシステム
    • 攻撃ボタンを連続でタイミング良く入力することにより、通常より攻撃力の高い技や素早い技を繰り出すことができるシステム。
      • ジャストフレーム成功時はキャラが黄色の光を放つという特徴的な演出が発生する。これはジャストコンボの見栄えの良さに一役買っている。
    • 前述の空中コンボと合わせて、自分で様々なコンボを研究する楽しさがある。どちらかと言えば玄人向けの要素だが、対戦に必須というほどのものではないのも好印象。
  • 掴みからの攻防
    • ガード不能の掴みに成功すると、そこから様々な行動に派生できる。
    • 投げ技だけでも何パターンもあり、投げ始めの動作だけを見せてフェイントすることもできる。また相手を押したり引いたり、マウントポジションに持ち込むこともできる。
      • 一部のキャラは倒れている相手も投げたり、つかんだり、頭上に持ち上げたりすることができる。頭をつかむか足をつかむかで出る技も変わる。
    • 一定回数の掴み打撃に成功すれば相手をグロッキー状態にすることができるが、一発でもガードされてしまうと掴みが解除される。
    • 投げられる側は、タイミング良くボタン入力で投げ抜けできる。投げ抜け後、場合によっては相手を逆に掴み返して攻守逆転することもできる。
  • 起き上がり時の攻防
    • ダウン直前に受け身を取るのはもちろん、ダウン後に特定方向に転がってから起き上がったり、起き上がり時専用の攻撃を繰り出したり、わざとダウン時間を長くして相手の起き攻めをスカしたりできる。
  • 最初から使える10キャラ(+α)はいずれも奥義(必殺技)という特殊な技を使用可能。
    • どの奥義も「ガード不能」「タメ可能」「溜め続けるほど自分の体力を消費して威力増加」「相手を吹っ飛ばす」といった特徴がある。
      • 奥義はこのゲームにおける飛び道具的な位置付けの派手な技であり、肉弾戦主体の対戦にアクセントを持たせている。
      • 十分に溜めて威力を強化した奥義はまさに一撃必殺の威力を誇り、場外まで吹っ飛ばしたり、体力満タンからKOすることもできる。
  • クエストモードなどで一定条件を満たすと、各種モードで使用可能なキャラクターを増やすことができる。 総キャラ数は約200体 (ただし、コマンドやモーションの使い回しも多いのだが…)
    • 一定条件を満たすと『ファイナルファンタジーシリーズ』のチョコボが使用可能になる。使用すると対戦中BGMがチョコボのテーマになる。
      • ちなみに後述のクエストモードでも某所にてチョコボが登場する。チョコボもトレーニングモードでカラーを変更可能。
    • モンスターは自分で操作する以外にも、CPU操作で戦わせることも可能。
  • 充実のトレーニングモード
    • 位置リセット、ゲームスピード低下、2P側操作、1P2P同時操作、投げ抜け練習など多彩な設定が可能。
    • どのボタンを押せばコンボが発展するかを示すインターフェイスが常時表示されている(ジャストフレームにも対応)。これにより自分でコマンドを探しやすくなっている。
    • キャラのカラーリングを服装の各部位ごとに変更する機能もある。キャラによっては体色の変更も可能。
  • メモリーカードバトラー
    • バーコードバトラー的な要素。このゲームでは「試合の記録(リプレイデータ)」をメモリーカードに保存することができる。メモリーカードバトラーは、保存した試合の記録のデータ内容を基にモンスターを作り出し、対戦で使用することができるというもの。
    • 作成されるモンスターは種類やステータスが千差万別。通常はメモリーカードバトラーでしか登場しないモンスターも存在する。
    • 作成されたモンスターは、最初は自分で操作できず、AIに戦わせることしかできない。クエストモードで同種のモンスターを捕獲している場合のみ、そのモンスターを自分で操作することもできる。

クエストモード

  • 概要
    • 3D格闘とローグライクを融合させたようなゲームモード。町やダンジョンを舞台に冒険を進めていく。
    • クリアまでに掛かる時間は8時間以上。やり応えのある内容で、本作の核心に迫るストーリーも語られる。
    • 前作のクエストモードの発展形だが、足場を飛び移ったりトラップを潜り抜けるといった、格闘以外のアクション的要素はほぼ廃されている。
  • ダンジョン
    • ダンジョンの構造は基本的にランダム自動生成。エンカウントシンボルの火の玉に触れると、モンスターとの1対1の戦闘に突入する。
      • 「火の玉」なのがミソで、「透明人間の薬」によって敵とのエンカウントをなくせば、手持ちのアイテムを焼くことができる。腐った肉を焼いてジューシーな肉にしたり、薬を焼いて別の薬にしたりすることができる。
    • 各ダンジョンはやり直し不可能の一発勝負となっている。一度入るとクリアするまで脱出できない。ダンジョン内で死ぬとゲームオーバー。一度クリアしたダンジョンには入り直せない。
  • アイテム
    • 薬・食べ物・投擲武器・石(装備品)などのアイテムがあり、これらのアイテムをどう活用するかが攻略の鍵となる。
    • 薬の中には、一時的に何らかの状態変化を起こす効果も多い。
      • 特筆すべきは「ハイパーの薬」の効果で、ハイパー化中はハイテンションなBGMが流れ、『ストZERO2』のオリジナルコンボのように全ての技がキャンセル可能になり、爽快感抜群の怒涛のラッシュが繰り出せる。
      • 全ての薬には赤・緑・青の3色からなる色が設定されており、2つの薬を混ぜ合わせる(薬に薬をぶつける)ことで色を合成して別の薬にする事が可能。3色全ての色の濃さを最大値にすると、解毒&呪いを解く&ランダム効果1つ発生の「白い薬」になる。
    • 食べ物は満腹度を回復するだけでなく、上限を超えたぶんの満腹度はガード(防御力)の経験値になるので、食糧に余裕があるなら満腹でもどんどん食べて行った方が良い。
      • 腐っている食べ物は毒におかされて体力が減るので、食べてすぐに解毒するなどの対処が必要になる。
    • 石は装備することで体力・攻撃力・防御力などステータスをアップさせるものが大半だが、モンスターを捕獲するための「捕獲の石」や、体力0になった時に復活する「命の石」などもある。装備できる数は5つまで。
      • ステータスアップの石は初期値マイナスで呪われている(外せなくなる)ことが多いが、モンスターに投げつけて装備させることで能力値マイナスを減らすことが可能。またプラス能力は石同士の合成により伸ばすことができ、違う種類の石も合成可能。
      • 体力の石は敵にぶつけた場合に最大HPが増加する(マイナスでも減少はしない)ため、プラスかマイナスかを見分けやすい。防御の石も同じ技で相手に与えるダメージ値を確認する事で見分けが可能。
      • 捕獲の石は体力を減らして弱らせたモンスターに投げつけて捕獲することができ、捕獲したモンスターは他のゲームモードにて自由に使えるようになる。回数制限があるが、捕獲の石同士をぶつけて回数を合成できるのでかさばらなくてすむ。
      • 命の石は体力満タンの時に装備して内部に体力をチャージする(現在体力は1になる)ことで効果を発揮するようになる。自分の体力を込めることもできるが、モンスターにぶつけて体力1にしたあと捕獲することで危険を冒さずチャージできる。
  • モンスター
    • 様々な特徴を持ったモンスターが登場する。下半身がないため下段技が当たらない浮遊系の敵、姿勢が低いためほぼ下段技しか当たらないトカゲやムカデ、防御力が高いが投げ技や奥義には弱い敵、投げられないが動作が単純な機械系の敵など。
  • プレイヤーキャラの成長
    • 頭、手、足といった各部位ごとにレベル及び経験値の概念が存在する。
      • その部位の攻撃を敵に命中させることで経験値が入り、レベルが上がるとその部位の攻撃の威力が増加する。
    • クエストモードで作成したキャラは、他のゲームモードでも使用可能。各部位ごとの攻撃力などのステータスがしっかり反映される。

評価点

  • ゲームバランスは割とまともで試合のテンポも良く、基本的な対戦ツールとしての出来は良好。
  • 個性的な性能のキャラクター。
    • 十数名の通常キャラクター達は、地球人やそれに類する異星人もいれば、何らかの身体的特徴を持つ異星人やロボットなどの人間以外のキャラもおり、バラエティに富んでいる。
      • いずれも様々なファイティングスタイルで戦う。現実的な格闘技で戦うキャラだけでなく、長い尻尾を振り回したり機械の体をグルグル回転させるといった、人外ならではの個性的な戦い方をするキャラもいる。
    • 総勢180体以上ものモンスター達。鳥、犬、熊、大猿、ゾンビ、ゴースト、ゴーレム、木人、ムカデ、機械、エイリアン、女型モンスター、魔法使い、恐竜、ドラゴンなど、実に多彩。
      • 熊や木人は『鉄拳』由来かもしれない。
  • モーションが多彩かつ非常に滑らか。常時60fpsで、キャラを動かすのが楽しい。
    • 後述のコンボの爽快感や掴みからの攻防の楽しさは、このモーションの美しさに裏打ちされている。
    • 前作ではキャラグラフィックはややカクカクが目立っていたしモーションも動きが固い部分があったが、今作では大幅に進化している。
    • 技によっては、技をガードされるとその時点で技のモーションが止められるという、当時珍しかった技術も使われている。
  • 空中コンボやジャストフレームコンボといった、派手なコンボを上手く決める爽快感。
  • 掴みからの攻防が熱い。
    • 相手を掴んだ後に取れる選択肢が多く、掴みからの展開が豊富なので、相手との読み合いで何を仕掛けるか考えるのが楽しい。掴まれた側も、相手が何を仕掛けてくるか読んで、上手くノーダメージに済ませたり、逆に反撃を狙うこともできる。
    • 投げ抜けのモーションもスムーズで、上手く投げ抜けを成功させたり、逆に掴み返して反撃できると気持ちいい。
  • 非常に遊び甲斐のあるクエストモード。
    • ローグライク3D格闘という全く新しいジャンルの革新的なゲームモードであり、新鮮な感覚で楽しめる。
    • このクエストモードをメインとして遊ぶだけでもどっぷりやり込める。
    • 基本的なことは最初のダンジョンで敵が説明してくれる。「石やお金は食えないからおまえを食う」とか、袋にアイテムを入れる説明のあとで「胃袋におまえ入れる」など、なかなかシャレが効いている。
    • 普通にキャラを強くして戦うだけでなく、マイナス効果のある薬や装備品を敵に投げつけたりと、知恵を使った戦法が取れるのも面白い。
  • トレーニングモードの機能が充実しており、コンボのバリエーションなどの研究のし甲斐がある。
  • 色々なおまけ要素も楽しめる。
    • クエストモード以外では、裏技でキャラの大きさを対戦中にいつでも変えられる。
      • 小人から巨人までサイズを自在に調整可能で、ハチャメチャな対戦が可能。攻撃力などのステータスは変わらないが、当たり判定は見た目通りに変化する。
    • 隠しキャラもチョコボや犬や、エヴァンゲリオンのようなロボットなど色々。犬が吠えたり仰向けポーズで鳴いたりと、対戦では何の利点もないネタ技も。
      • 前作と同様、鳥山明の自画像キャラも使用可能。今作ではTORIXという名前で、グラフィック違いのSUPER TORIXも存在する。
    • 振付師の南流石氏が振り付けを担当したダンスを、なぜか各キャラに踊らせることができる。ダンスは3パターン用意されている。
      • チョコボや犬などの人外のキャラクターにも、人間と全く同じモーションで踊らせることができる。

問題点

  • ゲームバランス
    • ガチの対戦ツールとして見た場合、それなりにキャラランクの差は存在したり、実戦ではあまり使えない死に技のような技もある。
    • 奥義(必殺技)によってゲームバランスが大味になっている。
      • 相手の起き上がりに奥義を重ねたりすると避け辛く、上手く使えばかなり強力。それを避けるために一定時間寝っぱなしにして相手の奥義溜めによる体力消耗を狙う等の駆け引きが存在する。
      • 溜め時間による威力の上昇度合いが激しく、ほんの1秒ほど溜めただけでほぼ一撃必殺の威力になる。上級者同士の対戦では溜め奥義はそうそう当たるものではないが、それでも大味すぎると言わざるを得ない。
      • 対人戦では、奥義の使用を禁止するといったローカルルールを設ける人もいる。
      • ちなみにクエストモードでの奥義は「体」のレベルに依存するのだが、この部位のレベルを上げられるのは尻尾を持つキャラくらいのものなので成長させにくい。長丁場でわざわざHPを消費するのはリスクが高く、レベルが低いと大してダメージを与えられないため、奥義の利用価値はかなり低い。
    • モンスターの中には、通常のキャラに比べて技のバリエーションに乏しかったり、動きが遅すぎたりと、通常キャラとのまともな対戦は無理があるモンスターも多い。
      • そもそもモンスターは、クエストモードでの敵としての扱いがメインなので、この点は仕方ないといえる。
  • ダウン技を受けて地面に倒れ込んだ際に体力が減少する。
    • 受け身を取れば体力は減らないのだが、受け身ばかり取っていると奥義の格好の的となってしまう。
    • せっかく多彩な起き上がり方法が用意されていて駆け引きが熱いのだから、もっと気軽にダウンできるシステムにならなかったものか。
  • 細かい操作方法が説明不足。技のコマンドは自分で発見するしかなく、投げフェイントの操作などは攻略本にも載っていないので、気付かない人はいつまでも気付かない。

クエストモードの問題

  • やや難解でハードルが高い。
    • 未識別(詳細不明)のアイテムの扱い方など、色々と攻略上のコツがあり、それらを把握しなければ2番目か3番目のダンジョンで大体詰む。
      • 一度識別した薬も、セーブして中断すると再開時にまた未識別になってしまう。色も変わるのでメモしておいても無駄。
    • 同じダンジョンに何度も潜り直してキャラを強化するという普通のRPG的な育成方法が不可能で、各ダンジョン一発勝負の攻略を強制させているのは、いささか玄人仕様すぎるきらいもある。
    • 前作と違い、ダンジョン内にショップが無いのも高難度の一因となっている。
    • ダンジョン外のフィールドでも満腹度は減少し続けるので、街の探索はすればするほど損をする。一部の探索が必要なシーンでは、行く場所が分からず迷っていると餓死する。
  • 部位ごとに攻撃力の成長が別れているシステムは、あまり有効に働いているとは言い難い。
    • 同じ部位の技ばかり使っていればその部位がどんどん強くなる一方で、その他の技が使い物にならなくなり、せっかく多彩な技が使えるのに攻略が単調になってしまう。
    • といってバランスよく能力値を上げていくと、当然一極集中より技の攻撃力は下がるので、それはそれで苦労する。と言うよりそもそも使用する部位に偏りがある事が多いので、バランスよく能力値を上げると言う事自体が難しい。
    • 獲得できる経験値は攻撃の「命中回数」によって決定するので、攻撃力を上げるほど少ない手数で敵を倒してしまい、入手経験値が減ってしまう。
      • 攻撃用アイテムでダメージを与えた場合も当然体の部位への経験値が入らないので、鍛えたいならせっかくのアイテムも片っ端から捨てていくことになる。
    • 他のモードで使うためにレベルを上げたキャラを作りたくても、普通に鍛え上げるのには限界がある。店で攻撃力・防御力アップの薬を購入しまくるのが単純かつ手っ取り早い。うまくやれば全部位レベル99のキャラも作れてしまう。
  • 装備品(石)の欠点
    • 攻撃力が上がる石は腕力・脚力・握力(投げ)の3種類ある。攻撃力が上がるのは良い事ばかりではなく、前述通り少ない手数で敵を倒してしまい入手経験値が減るという問題がある。アイテム所持数の問題もあり、強敵に備えて持ち歩くというのも現実的ではない。
    • 満腹の石は装備すると満腹度の最大値が上がるが現在満腹度は増えない。最大満腹度が上がると満腹以上に食べてガードの経験値を上げにくくなる。そもそも最大満腹度が初期値であってもかなり長持ちするし、もし足りなくなっても食糧を食べれば済む事である、とほぼデメリットしかない。実質他の石にプラス値を合成するくらいしか役に立たない。
      • 結局装備するなら体力の石か防御の石の2種類だけとなってしまう。体力も初期値の2倍でカンストしてしまうので、特に欠点がないのは防御の石(と保険用の命の石)だけ。
  • 薬は30種類もあり非常にバラエティに富んでいるが、半数以上がマイナス効果だったり、ほぼ意味のないものだったりする。
    • とはいえ前述の通り白い薬以外の全ての薬は合成材料となるため、全く活用方法のない薬はないと言っても良い。むしろそうした使えない薬を使える薬に作り変えていくのが、攻略のコツ。
      • 特筆すべきなのが「レモン色の薬」で、赤と緑が最大値(255)で青のみ低いという非常に偏った色であり、作る事が容易な反面青くない薬を混ぜてもまたレモン色の薬が出来上がってしまうため合成にはとことん向かない色となっている。レモン色の薬が役に立つ薬だった場合と、そうでない場合とで難易度が結構変わってしまう。
    • 最初は全ての薬が未識別なため、自分で飲んで識別するのは非常に危険。敵にぶつけて識別しようにも、無敵の薬やハイパーの薬をぶつけてしまう危険もある。
      • 識別の薬で識別する以外では、ダブった薬を投げつけるのが比較的安全。無敵の薬だった場合、もう一本を飲めば良い。
    • 呪いを解くのに必要な白い薬は、副作用として何らかの薬の効果をランダムに引き起こす。呪いを解いたと思ったら悪魔の薬の効果でまた呪われたり、能力ダウンの効果が出て弱くなったりすることもある。
  • ダンジョン内にアイテムが落ちていたりはせず、アイテムは敵を倒して入手するしかないので、あまり探索のし甲斐がない。
  • 空中コンボで敵を倒すと、空中で敵が落としたアイテムが落下して、その落下したアイテムに接触して自動的にアイテムを使用してしまう可能性がある。
  • 最終ダンジョンは入った瞬間に初期レベルに戻されて所持アイテムも全て失われた状態で始まる、本家ローグ形式となっている。
    • 長丁場にもかかわらず、途中でセーブができない。死んだらもちろんゲームオーバー。
    • ダンジョン内にお店はないので、お金は投擲武器としてしか使えない。また薬の購入によるドーピングができないので、非常に難易度が高い。
  • 基本的に不自由が多く、難易度が高い。とはいえ一応、楽になる攻略の抜け道もある。
    • 防御力の非常に高い一部の敵に対し、組み付きからの殴りもしくは蹴りを延々と繰り出す事で、ダメージを与えずに経験値を稼げる。育てられるのは右足か両腕のみだが、敵を倒すのがかなり楽になる。
    • クラゲ系の敵は上段攻撃しかしないため、ガードボタンを固定するだけで自動的に防御力を高められる。防御力無視攻撃をしてくる敵以外なら、まず倒されなくなる。
      • どちらももちろん食糧の確保は必須だが、簡単に経験値を稼ぐ事ができ、難易度が大幅に下がる。
    • 店に入って安い薬を買い、合成して売る事でお金を稼げる。セーブ&ソフトリセットによって店の品揃えがリセットされるので、それを繰り返せば無限に稼げる。もちろん最終ダンジョンでは使えない。
  • 捕獲が非常に面倒くさい。
    • モンスターを弱らせ、素早くメニュー画面を開いて石を投げる。もたついていると反撃されて死ぬし、外れたら急いで拾い直さなくてはならないと、非常に手間がかかる。
    • そもそも捕獲の石を用意するのが手間。モンスターをコンプリートするためには、気の遠くなるような回数プレイする必要があるだろう。
      • また、とある場所で出てくるプレイヤーの姿に変身する敵の捕獲はその選手でないとできないので、集めたければ全選手でそこまで行かなければならない。
  • クエストモードでは、ボスキャラであるムーフー、ノーク、ウダンは使えない。

総評

全体的に高いレベルでまとまった、3D格闘ゲームの隠れた名作。
普通の対戦ツールとしての楽しみ方は勿論、クエストモードやモンスター達やその他おまけ要素による多彩な遊び方も可能という、純粋な対戦格闘ゲームの枠に留まらない稀有なゲームである。
普段対戦格闘ゲームをやらないという人にもおすすめできる。


参考動画

+ 紹介動画

紹介動画(5分24秒からゲーム内で閲覧可能なマニュアルムービー)
https://www.youtube.com/watch?v=AbuOWVoZtkk

+ 開発中の紹介映像

開発中の紹介映像 TOBAL2(トバル2)FIGHTING PREVEW WITH FF7 MOVIE SELECTION PART1


その他

  • チョコボの不思議なダンジョン』に同梱の「不思議なデータディスク」にて、本作の最強データが収録されていた。
    • 最強データの内容は、クエストモードでチャコLV99(全パラメータカンスト)でスタート、全モンスター使用可能、というもの。
    • チャコLV99はあらゆる対戦相手を一発で彼方までぶっ飛ばし瞬殺するというドラゴンボールじみた強さであり、その光景はプレイヤーに強烈なインパクトを与えた。
      • クエストモードに挫折したプレイヤーでも楽々進むことができる…のだが、最後のダンジョンの攻略に際しては強制的に全ステータスが初期化されてしまうので、ここにきてやっぱり挫折したプレイヤーも相当数いたと思われる。
    • このデータの「全モンスター使用可能」というのは、本来なら捕獲できずメモリーカードバトラーで作成してAIに戦わせることしかできないモンスターも含めて、全185体がトーナメントモードとVSモードで操作可能になるというもの。
  • 上記の最強データは、2000年発売のCD-ROM付きムック『スクウェア メモリーカードデータコレクション』にも再録されている。
    • こちらではそれに加え、「クエストモードのキャラクター8人全員の全能力99・満腹度250」「クエストモードの8人それぞれに効果の違う薬を7個ずつ&石を5個ずつ装備(能力は初期値)」といった特殊データも収録されている。

余談

  • クエストモードには相当な没があったことが窺える。
    • 発売前、『月刊 Vジャンプ』に掲載されていた開発途中のゲーム画面には、クエストモードにおける「グリンの屋敷の中」や「橋の架かった複雑そうな構造の城」を冒険している画面もあったが、結局製品版にそんな場所は一切登場しなかった。
    • 開発中の紹介映像にも、製品版のクエストモードには無い場所などが確認できる。
  • トバルシリーズを語る上で欠かせないのが、「『ファイナルファンタジーVII』のオマケのゲーム」という認識。
    • 前作トバルNo.1の初回購入特典として、当時発売を半年後に控えていた話題作・FF7の体験版が遊べるというオマケがあったのだが、あまりにも有名タイトルすぎたためFF7体験版を買うとオマケでトバルNo.1が遊べるという、真逆の認識をされることになってしまった。
      • 前作は販売本数92万本というヒットを記録したものの、FF7体験版目当てで買った人も相当数いたと思われる。
    • そして本作トバル2の初回購入特典は「FF7のイメージビデオ」であった。既にFF7発売から3ヶ月後である上、体験版に比べると遥かに劣るためか、販売本数は半数以下の40万本となってしまった。ゲームとしてはこんなにパワーアップしたのに。
    • なお、後に同様の事例が『ブレイヴフェンサー 武蔵伝』(『ファイナルファンタジーVIII』の体験版が付属)でも起こっており、セットで語られることも多い。

その後の展開

  • 本作のシステムは、後に同じくドリームファクトリー製である『エアガイツ』へと継承されている。
+ タグ編集
  • タグ:
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  • ドリームファクトリー

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最終更新:2024年02月10日 23:18