スーパーマリオサンシャイン

【すーぱーまりおさんしゃいん】

ジャンル アクション
対応機種 ニンテンドーゲームキューブ
発売・開発元 任天堂
発売日 2002年7月19日
定価 6,800円(税別)
プレイ人数 1人
セーブデータ 3個
(メモリーカード使用ブロック数7)
判定 良作
ポイント 異色だが奥が深いポンプアクション
操作の複雑さも含め難易度は高い
マリオシリーズ・関連作品リンク


概要

ゲームキューブで発売されたマリオシリーズの正統派3Dアクション。名作と名高い『スーパーマリオ64』(以下前作、『64』)のシステムを踏襲した続編的作品でもある。

本作のテーマは「南国」。南国の観光地ドルピックタウンを舞台に、落書き犯の濡れ衣を着せられたマリオが名誉を回復するべく、新機軸の『ポンプアクション』を引っさげて縦横無尽に島を駆け巡る。

ストーリー

バカンスでドルピック島を訪れたマリオとピーチ姫。
しかし島全体がおかしな絵の具でラクガキされており、島は光の源「シャイン」を失って薄闇に包まれていた。
マリオは覚えのない落書き行為の罪で逮捕されてしまい、無実を訴えるも裁判で有罪になってしまう。
罰として島の掃除をさせられる羽目になったマリオは、オヤ・マー博士が開発した「ポンプ」をパートナー代わりに、
島の掃除をしつつ真犯人を捜し出すことになったのだった。

システム

  • 基本システムやゲームの流れは前作『64』と同様。
    • 拠点であるドルピックタウンのあちこちにあるラクガキから様々なステージに進める。コースには複数の「ストーリー」*1があり、ストーリーごとに手に入るシャイン(前作のスターにあたる)が異なる。また、拠点からアスレチックコースに挑むこともでき、こちらも異色である
  • 新アクション「ポンプアクション」。
    • 「ノーマルノズル」を使えば、マリオが背中に背負ったポンプから放水できる。自由な方向に水を打ち出して、ラクガキを消したり、ラクガキから生まれた敵への攻撃に使用できる。
      • これまでのシリーズにはなかったTPS的な要素と言える。
      • 操作によっては、放水しながら移動したり、回転しながら放水することで広範囲に水を散布できたりとアクションの幅は前作同様幅広く奥が深い。
    • 「ホバーノズル」を使うと、水を下向きに放水して空中を一定時間移動できる。
      • マリオの基本操作であるジャンプを補助するアクションと言える。
    • 他にもストーリーを進めると、高くジャンプできる「ロケットノズル」や高速で移動できる「ターボノズル」が使用可能になる。
    • ポンプを使うには水を消費するので、島のあちこちにある水場や海で補充しなければならない。
    • このようにポンプがメインとなっているため、本作はシリーズで珍しい「マリオが変身することのない作品」となっている。
    • ポンプアクションが従来作のアクションの代替的位置づけとなっているため、アクション面では幅跳びやパンチ・キックなどが廃止されており、敵への攻撃手段が若干減っている。
    • ちなみにこのポンプ、制作者は『ルイージマンション』にも登場したオヤ・マー博士である。
  • ヨッシーも使用可能。乗ることも可能な他、小さな敵を食べたり口からジュースを噴射して攻撃することもできる。
    • しかし、一定の条件を満たした状態になるとドルピックタウンに現れる「タマゴを持ったニセマリオ」を追い詰めて捕らえなければヨッシーのタマゴ自体が出現せず、また乗るためには「タマゴが要求するフルーツを探してタマゴの側まで持ってくる」という若干面倒な手順を踏まねばならない。さらに水に落ちたり長時間何も食べさせないままにしておくとバラバラに溶けて消滅してしまう
    • これはドルピック島のヨッシーはラクガキから生まれたという設定によるもの。なので他作品のヨッシーとは似て非なる物と思ってよい。
  • 今作では水中での空気の残量が体力とは別枠になった。
    • 前作では体力と同じ枠を使用していた為、水に飛び込むだけでマリオが全回復するという仕様がある。ポンプアクションという仕様上、水に飛び込むことが多々ある今作では問題となる仕様と判断されたのであろう。

評価点

  • ステージ構成
    • 堅実な作りと練り込まれた各アクションステージが健在。アスレチックなステージ、個性豊かな敵や登場人物など飽きさせない構成はさすがの一言に尽きる。
      • 高いアクション性とパズル面もしっかり継承されており、やり込み要素や収集要素が多くなった。
  • ポンプアクション
    • 操作はやや複雑で使いこなすには慣れが必要だが、放水による射撃や、ホバーによる空中制御など、テクニック次第ではマリオのアクションを大きく補助してくれる。
    • 水を登場人物に掛けると何らかのリアクションを取ってくれるのもまた面白い。
  • 作り込まれたグラフィック
    • プラットフォームの移行に伴って、グラフィックの美麗さ・滑らかさはお墨付き。
    • 特にメインテーマでもある水の表現の美しさは現在の観点から見てもレベルが高い。
    • 観光地が舞台となっているだけに景観も非常にいい。他にもホームであるドルピックタウンの街並み、港、遊園地、避暑地など舞台も多く、南国気分が存分に味わえること請け合い。
  • カメラワークの自由度の高さ
    • これも特筆すべき事項の一つである。前述の通り、作り込まれたフィールドを自由に見まわせるのは大きなポイントと言える。アスレチック系のステージではこのカメラワークが最大限に生かされている。
  • BGM
    • 南国の雰囲気にマッチした良曲揃い。勿論マリオシリーズお馴染みのテーマ曲やヨッシーに乗るとBGMが若干変化するといったファンサービスも。
  • シャイン集めの動機付け
    • 本作では、シャインを集めるほどドルピック島の太陽の光が強くなる。薄暗い島が徐々に明るくなっていく他、おまけ要素としてマリオがサングラスをかけたりアロハシャツを着たりといった変化もあり、シャイン集めのモチベーションを高めてくれる。

賛否両論点

  • アクションの変化
    • 『64』と比べるとアクション面での細々とした操作感の変化が大きく、「幅跳び」がなくなったことなどもあって、慣れないうちは「行ける所が少なくなった」「取り回しが不便になった」と感じやすい。水中ステージや、浮かぶオブジェクトの上に乗っての移動など、制御が非常に難しい操作を要求される場面が多い事も批判される一因となっている。
    • 前作の格闘アクションがなくなり、攻撃は基本的にポンプによる放水か踏みつけに限定された。旧マリオに回帰したと言えなくもないが、やはりパンチやキックが繰り出せなくなってしまったのは寂しいものがある。
    • ただ、「幅跳び」以外の移動系アクションの変化については遠距離カメラワークによる相対的な面が大きい。キャラクターの身長を元にすれば本作の回転ジャンプは『64』のいかなるアクションより高いトンデモなジャンプ力であるし、濡れた状態での匍匐滑りやジャンプ→飛び込みの速度も遜色ない程に速い。慣れれば十分にスピーディな操作が可能である。
  • 過去作の矛盾点や、これまでのマリオシリーズとはやや違った雰囲気の演出
    • 本作中盤のとあるイベントにおいて、クッパの息子という肩書きの「クッパJr.」というキャラが新登場し古参ファンを混乱させた。
    • ギラギラと照りつける太陽の下でこれでもかと異物感を放つ毒々しい色の絵の具や、前述のヨッシーがバラバラに溶ける演出など、本作は南国という舞台に似合わぬブラックな雰囲気を漂わせている。
    • シナリオの都合上仕方ないとはいえ、ピーチ姫らによる異議を認めず一方的に有罪を言い渡される冒頭の裁判シーンを始めとした、冤罪を晴らすというストーリーの根本自体も世界観の明るさと裏腹にシビア。
      更に、最後までマリオの冤罪が明確に晴らされるような描写が見受けられないなどのフォロー不足も、人によっては気になる点だろう。

問題点

ステージの減少

  • 『64』では全15ステージだったのに対して、本作は全7ステージ+ラストステージに減少。ラストステージを除く各ステージは8つのストーリー(シナリオ)に分けられており、そこに+αの要素などを含めると相当なボリュームになるため退屈する事はそうそうないが、それでも以前と比べると少々寂しい所もある。
    • また舞台が南国の島ということで、ステージのシチュエーションが統一された。『64』の雪原やお化け屋敷など、様々なシチュエーションが用意されていたのに比べるとバリエーションの少なさを感じるかもしれない。
    • ちなみに、過去作では『マリオワールド』でも同じくひとつの島が舞台であったが、此方は統一されたシチュエーションの中でも洞穴や橋、森などマンネリ化しない程度のバリエーションを確保できていた。

ステージの選択

  • 前作ではステージ開始時に選択したシーン以外の「スター」(本作のシャインに相当)を取る事ができた*2
    • しかし、本作は選んだストーリーとは別のストーリーのシャインは、一つの例外を除き*3正攻法では取得できなくなっている。
    • 従ってクリア順序は従来のマリオと同じ型に戻っており、「難しいステージはパスして別のシャインで穴埋め」といった攻略はできない。ゲームクリアには全てのステージでストーリー7までのクリアが必須となっている。

全体的に難易度が高い

  • 減少したステージ数などに反し、その難易度や密度はかなりのもの。完全クリアはおろかエンディングを迎えるだけでも相当な力量を要求し、単純な難易度だけなら『64』や次作『ギャラクシー』と比べても比較にならないと言われる程のハードルの高さを誇る。
  • 各ステージのシナリオを順番に7つクリアする事がエンディングに必要となっているが、どのステージも難易度がかなり高いシナリオが満遍なく組み込まれており、どこかで躓いてハマったまま先に進めずに挫折するプレイヤーも少なくない。その上、後述の通り隠しステージ攻略やアイテム収集の難易度は鬼畜、理不尽としか言いようがない程の代物揃いであり、相当3Dアクションゲームや探索ゲームに慣れているプレイヤーであっても(少なくとも攻略情報抜きでは)シャインコンプリートはほぼ不可能。その結果、完全クリアを目指す熟練ゲーマーからシナリオ完走を第一目標とするライトゲーマーまでかなり苦しめられる難易度となってしまっている。
    • 『64』にも存在した赤コインはルールこそ踏襲しているが、その一部は時間制限付きであり、タイムオーバーで即1ミス扱いに変更された。後半のステージでは嫌らしい配置や無茶苦茶な配置で出される場合も多く、相当な難易度となる。
      • この手のパターンの場合赤スイッチが置いてある。後述するヒミツ系ステージの2個目のシャインはすべて制限時間付き赤コイン系である。
    • 『64』のノコノコレースと同様にかけっこで勝負するステージもあるが、負けると1ミス扱いになる。

通常ステージでは特に以下のものがよく話題に挙がる。

  • 「リコハーバー」
    • 常時猛スピードで前進する停止・離脱不可能なイカ型のサーフィンボードを使ったストーリーはどれも難易度が高い。旋回性能があまり良くないため操作性はかなり悪く、更にジャンプや回避のタイミングを間違えて障害物や壁に少しでも当たると即1ミスになる。
      • 前半ストーリーの「GO!GO!イカサーフィン」で挑む事になる時間制限性タイムアタックでは、ショートカットが不正と見做され1ミスになってしまう理不尽な面がある上、シャインコンプリートまで目指す場合は制限時間がより厳しいものになった状態でもう一回挑まなければならない。
      • 後半ストーリーの「すいじょうのあかコイン」ではこのイカに乗りながら海上の障害物を避けて赤コインを集めなければならず、おまけに8枚集めた後は陸上に出現するシャインをイカに乗ったまま入手しなければならない。
  • 「ピンナパーク」
    • ジェットコースターに乗ってシューティングを行うシーンが2回存在しており、そのどちらも難易度が高い。射撃の照準がなく、慣れるまでは標的を狙うだけでも一苦労。しかもコースターのレールに回転が多く、3D酔いしやすいプレイヤーにはきついものがある。
      • ちなみに2回目の「ジェットコースターでフーセンわり」は3周するまでにシューティングで風船を全て割る必要がある。こちらはストーリー8扱いなので、ゲームクリアを目指すだけなら攻略必須ではないのがせめてもの良心というべきか。
  • 「シレナビーチ」
    • 最初のストーリー「ふしぎせいぶつ マンタ しゅうらい!」で登場するボス敵「マンタ」戦がいきなりの高難度。放水だけで戦える数少ないボスであるため人気も高いが、広範囲への放水操作(回転、ショットガン)を活用できないとあっという間に追い詰められてしまう。移動した跡に痺れてダメージを受ける泥を撒き散らして来るため、マンタ自身の弾き飛ばし攻撃も重なって連続でダメージを受けやすい。最終的には放水を受けて分裂した小型マンタが一斉に襲い掛かってくる地獄絵図となる。
  • 「モンテのむら」
    • 3番目のストーリー「ほのおのなか そんちょうはどこだ?」では開始直後にニセマリオにポンプを盗まれ、村の一角に投げ捨てられてしまうため、途中まではポンプを使用できない。その上触れるとダメージを受ける燃える泥が村中を覆っているため村を自由に歩くことはできず、正攻法で攻略する場合は村の地下エリアに張り巡らされた金網部分を移動することになる。地下エリアで足場を踏み外せば奈落の底まで真っ逆さま=即死確定な上、金網部分の移動やそこのギミックも中々に難易度が高い。
  • 上記の各ステージには「~のヒミツ」という、所謂「ヒミツ系」コースが存在する。
    • 初回の挑戦ではポンプをニセマリオに奪われて使用を封じられ、ポンプアクション禁止縛りで様々なギミックがちりばめられた一本道を走破しなければならないなど、そのステージにおける他のストーリーと比べても高めの攻略難易度となっている。
      • その中でもピンナパークの「ヨッシーゴーランドのヒミツ」と、マーレのいりえの「かいのなかのヒミツ」の2つは取り分け高い難易度を誇っている。前者は様々な色の移動ブロックを渡りながら先に進む必要があり、後者はカベキックを始めとしたポンプに頼らないアクションテクニック全般の習熟が求められる。
      • どのステージでもギミックの内容はステージ外にはじき出したり落としたりするものが殆どであり、僅かでも操作ミスすると大抵の場合1発でアウト。安全な場所も細長くて狭いことが多い為慌てるとうっかりステージ外に転落する事も少なくない。何度もミスして最初からやり直しながら覚える所謂「死にゲー」要素が極めて強い。
      • 中にはコース内を歩いているモンテ族の男に投げてもらって先に進むなど変わった攻略方法が必要なステージもあり、一筋縄ではいかない。
    • 幸い、ヒミツ系コースには複数の1UPキノコが用意されているため、それなりに操作できればゲームオーバーになることはない。…のだが、逆に「クリアできないまま残機が増え続ける」という事態になることも。
    • 一度クリアした後はポンプが解禁されるが、前述通り2個目のシャインは時間制限付きの赤コイン8枚集め。ポンプ使用とアクションをフル活用して挑んでも制限時間ギリギリだったりする。
      • 1周目では通らなかったルートに赤コインが配置されている事も多く、そもそものステージ難易度も全体的に高め。この為此方でも何度も失敗を繰り返し、ステージギミックに慣れながらルートを少しずつ構築していく必要がある。
  • 特殊ステージ
    • 各ステージのペイントシンボルからの侵入ではなく、ドルピックタウン内の特定のシンボルに入る事で行けるヒミツ系コースの発展系の隠しアスレチックコースが幾つか存在している。
      その中で問題となるのは「パチンコ」をモチーフにしたステージと、通称「毒の川下り」の二つ。この二つのアスレチックコースは他の難ステージすらも可愛く見える程の超凶悪な難易度で、多くのプレイヤーを絶望に追いやった。
    • 「パチンコ」はマリオ自体が玉となって特定のチャッカーにある赤コインめがけて移動するというもの。
      • シューターによるジャンプで一番上から落ちる仕組みになっており、その勢いが強すぎるせいでホバーによる制御が難しい*4。ただでさえ移動が難しいにも拘らず、どのチャッカーにも入れずに一番下まで落ちると強制的にステージ外へと落とされ一発アウト。1度でも失敗したら最初からやり直し確定なのである。
      • ステージの構造から察したプレイヤーも多いだろうが、シャインが出てくる場所も入り口の狭いチャッカーでくくられた部屋の中のため、最後まで気が抜ける場面が存在しない。
      • 赤コインの内3枚は簡単に手に入る事と、シューターから打ち出される際に何も操作しなければ、必ず同じ場所(ただし細いピンの上ではあるが)に着地するようになっている点がせめてもの救いか。
    • 「毒の川下り」はコース入り口に到達する事すらテクニックを要する*5。入り口までの道のりでさえ他の難関ステージに匹敵する難度だというのに、その先のアスレチックコースは本作最高レベルの極悪難度を誇っている。
      • 内容は時間経過や僅かな壁との接触で崩壊するリーフボートに乗って川下りをしながら赤コインを集めるというもの。…なのだが、通常のリーフボート操作の難易度の高さに加えて、後戻り不可の急流が常にかかり、カーブ中の制御が恐ろしく難しい。
      • 水に触れただけで一発アウト、故にコインを1枚でも逃したらやり直し確定、赤コインの内1枚はリーフボート上でのジャンプが必要、川の外側は奈落(縁を歩くことは可能だがそんな状況では赤コインを取る事はほぼ不可能)、ドカンの罠*6等々、アクションゲームが得意なプレイヤーでさえ降参する程の無茶苦茶な難易度と化している。→参考画像
      • ステージ名の通り川の水は毒になっているらしいが、見た目は普通に透明で毒々しさはなく、落ちて初めてその川が危険だと気づく初見殺しにもなっている。
      • 実はとある操作をすると川底を歩けるようになり、水面の赤コインなら川底からジャンプするだけで入手できる。
        ただし、その状態になると水面より上には戻れない*7ので意味はないが…

ヨッシーの仕様

  • ヨッシーが必要となる箇所が限定的で、かつ水中に入ったり空腹になると即座に消えてしまう仕様のため、単発で求められる箇所でしか使われないギミックと化している。
    • ポンプアクションと絡める必要があったとはいえ、口からジュースを出すという後付け設定に対しても「もっとやりようがあったのではないか?」と意見を述べるユーザーが存在している。

青コイン

  • 街やステージのあちこちに配置または隠されている収集要素。通常クリアを目指すだけなら1枚も必要ないのだが、この青コインを10枚集めるとシャイン1つと交換できるため、シャインをコンプリートするには必然的に青コインもコンプリートしなければならない。
    • そしてこの青コイン、兎にも角にもその数が非常に多い。見える形で存在するものや、ニセマリオの落書きを消すなど分かりやすいヒントが存在するコインが多数ある一方、特定の箇所に水をかける(又はかけ続ける)、特定の敵を倒すなどノーヒントのものも相当な枚数に上る。
      基本的に手探りかつ手当たり次第に探さねばならず、しかもステージによっては特定のシーンでしか入手できないものまで存在するため、攻略情報無しで青コインを全て見つけ出すのはほぼ不可能。シャインのコンプリートを阻む最大の要因となっている。
      • 中でも、ステージを飛び回る青い小鳥に放水し続ける事でドロップするもの、チョウの群れの中の青いチョウやハチの大群をヨッシーで食べる事でドロップするタイプは対象が小さく見つけにくい。発見しても移動周期やパターンに気付けないと入手は困難。
      • 複雑な構造をしている場所に隠されているマーレのいりえ、シーン別で差が大きいシレナビーチ等が特に難易度が高い。
  • 「ペアの落書き」による青コインも人によっては困難である。これは同じマークの落書きが2か所用意されており、A地点の落書きを消すとB地点に青コインが出て、B地点の落書きを消すとA地点に青コインが出る、というもの。
    • このタイプの青コインは時間制限付きであり、対となる落書きから青コインが出現する。再挑戦は容易なのでまだ楽な部類だが、制限時間はかなりシビアに設定されており、特に中盤以降のステージでは操作に熟達しても割とギリギリ。また、片方の落書きをクリアするともう片方の落書きは消えてしまう(つまりクリアした落書きの場所も覚えておかないと対の落書きの青コイン出現位置を見失う)のも地味に厄介。青コイン出現時は一時的に周辺の視点に切り替わるが、ホテル・デルフィーノなどはこれがなくノーヒントで、時間も厳しいためかなり難しい。
  • ステージごとの獲得枚数こそ確認できるものの、ステージ中のどの青コインが獲得済みなのかまでは分からない。たとえ攻略本やサイトを見ても、既にどの青コインを取得しているか記憶に無いと虱潰しに探す破目に陥る。収集要素のシステムでありながら、独自にメモを取る必要に迫られる点はさすがに不親切と断じられても仕方がない。
    • ちなみに全240枚、各タウン含む全ステージに30枚*8ずつ存在する。

総評

ゲーム自体は致命的なバグもなく、十分に良作と呼べる出来であり、随所にちりばめられた丁寧な作りが光る作品。
誰でも手軽に手を取れる程度の難易度が特徴的なマリオシリーズとしては珍しく、余りにも強烈過ぎる難易度やフルコンプリートを阻む壁などにより否定的な意見も多く、決して手放しで賞賛できるゲームではないが、同時にその手応えに魅了され、良作として推す声もまた多い。
従来とやや異なる雰囲気の世界観や演出も多いが、なんだかんだでいつものマリオのノリは保っている。ご家庭にWiiがあれば互換機能によってプレイ可能なので、『64』や『ギャラクシー』をやり尽くした、又はあえて高い難易度に挑みたい往年のマリオファンはこの機会に挑戦してみてはいかがだろうか。

余談

  • 任天堂は本作での賛否両論の評価を基に、ここから先の方向性を「誰でもクリアできる」「ストーリーなどは『マリオらしい』展開にする」という方向性を固めたらしく、以降3Dマリオシリーズはステージクリア型の形式への回帰に舵を切ることとなる。
    • 宮本氏いわく、「3D『箱庭』はゼルダシリーズに任せる」とのことであったのだが、『64』や本作のような「箱庭をジャンプ・ダッシュ等の直感的なアクションで自由に駆け回る」楽しさに魅せられたプレイヤーも一定数存在しており、そうしたプレイヤー達の受け皿となる作品が(少なくとも『64DS』以降の任天堂作品においては)存在しないという状況を惜しむ声も多かった。
    • 結果的に、箱庭系の3Dマリオ作品の新作は2017年の『スーパーマリオ オデッセイ』の発売まで15年間もの空白が空くことになった。
  • 当時任天堂はGCを「ドルフィン」というコードネームで開発しており、最終的に「ゲームキューブ」に改名されるまで公でも長らくこの名前が使われていた。本作のイルカ形の島である舞台「ドルピック島」からは様々な憶測が可能であろう。
  • 本作の制作において、任天堂公式ホームページ内で「マリオのために何ができるか?」と題して宣伝広報部員の募集イベントが行われた。
    • 優秀賞受賞者には宮本氏含むマリオシリーズの制作スタッフとの京都での食事会招待が、落選者には本作のソフトが商品として贈られた。
  • 問題点の項で「青コインを全て見つけ出すのはほぼ不可能」とした通り、ごく僅かにだが自力コンプリートした恐るべき猛者もいる。
    • 青コインを除く全てのシャイン入手までなら自力達成できたというプレイヤー*9の間でも膨大な数の青コインを全て見つけるのは非常に難しかったらしく、青コインを含めた全コンプリートはまさに畏怖の対象であったようである。
  • コクッパの設定変遷に関連して、『ドンキーコング』でマリオの恋人だったポリーン(レディ)は、『マリオvs.ドンキーコング2 ミニミニ大行進!』で再登場した際、マリオの友達という肩書きになっていた。
    • ただし、こちらはゲームボーイ版にて、(公式設定かは不明だが)「キノコ王国に辿り着いたマリオがポリーンからピーチに乗り換えた」というスタッフのインタビューが存在する。
  • ゲーマガの読者イラストコーナーには『キン肉マン』のキャラである「サンシャイン」と合体したようなマリオのネタ絵が定期的に届いたとか。
  • ポンプは『大乱闘スマッシュブラザーズX』以降のスマブラシリーズでマリオの使う下必殺技に追加された。
    • ダメージは与えられないが、当たった敵を向こうに押し出すというテクニカルな性能を持つ。
  • 前作『マリオ64』程ではないが、本作でもタイムアタック等のやりこみが行われている。
    • 各コースでストーリー7をクリアしなければならない都合上シャイン0枚クリアは不可能となっている上に「ケツワープ」等のぶっ飛んだテクニックも没収されてしまった…かと思いきや、やりこみ勢によって「移動系のノズルで速度を溜めて、一気に放出する」という、まさにサンシャイン版ケツワープとでも呼ぶべきテクニックが発見されてしまった。
      • 特に猛威を振るうのはロケットノズル入手後。溜まった速度を一気に放出し、自由落下するよりも早く上昇移動する様は紛う事無き“上に落ちる変態”。100%クリアは勿論、シャイン最小枚数でのクリアを目指す場合でもラストステージで活用の機会があるそうな。
    • バグに近い挙動だが、ポリゴン抜けでいきなりとあるステージのストーリー8をクリアしてしまったり、ピンナパークのストーリー5を飛ばして「ヨッシーゴーランドのヒミツ」のシャインを入手*10してしまったりといったテクニックまで見つかってしまった。
      …そのうちシャイン0枚クリアもあっさり成し遂げられてしまうのではなかろうか。
  • どういう訳か一部コミュニティにおいてピンナパークのストーリー4における空耳がネタにされる事が多く、特にニコニコ動画にアップされたプレイ動画では「弾幕」化しているケースが多々見られる。オォウwwwwwマッサラデスwwwwww
  • Wiiソフト『おどる メイド イン ワリオ』のナインボルトステージに本作のミニゲームが登場する。
    • 内容はポンプで消火するアクション。BGMも再現されている。
  • 「水を発射して街を綺麗にする」アクションがキモである本作だが、後に任天堂は「インクを発射して街を塗りたくる」という本作のコンセプトを逆にしたようなゲーム『Splatoon』を世に送り出す*11。当然『Splatoon』の発表当初から本作との比較やコラボネタが流行したが、「社長が訊く」によれば『Splatoon』の開発スタッフは本作を全く覚えておらず、ゲームがほぼ完成した段階で「そういえばマリオサンシャインとかぶっている」と気づいたらしい。

*1 稀に「シーン」などと間違えている人がいるが、正しくは「ストーリー」

*2 「やまのうえの ボムキング」のシーンを選択して「ワンワンの いぬごやで」のスターを取るなど

*3 ビアンコヒルズのストーリー1を選択して、ストーリー2のシャインを取る事が可能。

*4 足場として釘の上に乗ることができるが、ここからジャンプする際になぜか勢いよく加速してしまうこともある。

*5 ヨッシーを連れて西の小島まで下水道を通って移動し、そこから船に乗って移動しなければならない。その船も途中にある櫓を経由して乗り継ぎもしなければならない。この船に乗る時間が長いうえに、海に落ちたらヨッシーが溶けて最初からやり直しになるのでかなり手間がかかる。なお多少のテクニックがあれば中継点の櫓に直接マンホールジャンプから到達できる

*6 入ったらミスしてもコースの最初からやり直しができるのではなく、ドルピックタウンに戻されてしまう。

*7 水面をハイジャンプ等で突き抜けると即死する。

*8 エアポートとドルピックタウンは同一マップ扱い

*9 この時点で、他のマリオシリーズ作品を難無くクリアできるヘビーユーザーであるとは思われるが。

*10 やり方は二通り存在しているが、どちらも紫色のジュースで敵を固めた足場を利用する。通称「Early Yoshi Goround(EYG)」

*11 もっとも、あくまでその一点が比較対象になるだけで、ゲームとしては両作品は全く違うジャンルである