BIOHAZARD 2

【ばいおはざーど つー】

ジャンル サバイバルホラー
高解像度で見る 裏を見る
対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM 2枚
発売・開発元 カプコン
発売日 1998年1月21日
定価 7,140円
配信 ゲームアーカイブス
2007年12月26日/600円
判定 良作
BIOHAZARDシリーズリンク


概要

『バイオハザード』シリーズのセカンドタイトル。基本的なゲームシステムは前作を踏襲しつつ、多数の敵に襲われるという「数の恐怖」を追求する方向にシフト。
2人の主人公によるザッピングシステムや、クリア後のエクストラゲームなど、続編らしい新要素も多数追加されている。


プロローグ

アメリカ中西部、広大な森林地帯に囲まれた小さな街「ラクーンシティー」。
大手一社の薬品産業に支えられ、普段はほとんど人の訪れることのない、静かなこの街が奇妙な猟奇事件で取り沙汰されて2ヶ月…
街は今、新たな惨劇の舞台へと変わろうとしていた。

ラクーンシティーに向けて夕日に染まったハイウェイを走る一台の車があった。
レオン・S・ケネディー。 ラクーン市警に新しく配属が決まった新米警官だ。
配属初日を派手な遅刻で飾ることになりそうだが、市警察からは何の音沙汰も無い。
というより、何度となく交信を試みているのだが、まったくつながらないのだ。
「まあいい」レオンは呑気に構え、愛車を走らせる。

同じ頃、クレア・レッドフィールドは、音信の途絶えた兄の消息を追っていた。
ラクーン市警に身を置く兄からの連絡がなくなって2ヶ月…。
兄の身に何が起こったのか? 未だ解明されないあの猟奇事件と何か関係があるのか?
異様な胸騒ぎを感じながら彼女はラクーンシティーを目指してバイクを飛ばす。

圧倒的な恐怖と絶望の支配する世界が待つことを二人はまだ知らない…。

(取扱説明書より)


評価点

ザッピングシステム

  • 本作には「表シナリオ」と「裏シナリオ」が存在し、「レオン表」「レオン裏」「クレア表」「クレア裏」の4種類のシナリオが用意されている。
    • カプコンが発売前から売りにしていた新要素であり、この手のゲームとしては破格のボリュームを誇る。
    • 「レオン表」と「クレア裏」で1つ、「クレア表」と「レオン裏」で1つの、2つのストーリーが存在する。*1
      • 最初は表シナリオしか選べず、クリアすると対応する裏シナリオがプレイ可能となる。「レオン(クレア)が行動していたとき、クレア(レオン)は何をしていたのか」という視点を味わうことができる。
    • 表シナリオと裏シナリオではストーリーの他にも、登場する敵の種類やアイテムの配置などが大幅に異なるため、新鮮な気持ちで楽しめる。
      • 表シナリオにて一旦エンディングを迎え、仕切り直しと言う形になる事でボリュームが増しながらも中弛みせずにプレイできる点も評価できる。
    • 表シナリオで取った行動が対応する裏シナリオに影響を及ぼすことがあり、これらをザッピングと呼ぶ。これにより裏シナリオへの影響を考慮した戦略が必要となる。
      • ザッピングポイントの例としては、表シナリオで武器庫のアイテムを回収してしまうと裏シナリオではそのアイテムが無かったり、表シナリオでゲスト登録をしておかないと裏シナリオでゲスト登録をしても入れない部屋があったりする。

主人公能力の平均化

  • 前作では主人公によって体力などの性能が異なっていたが、本作では差異が全く無く、専用武器・アイテムやストーリーなどで差別化されている。
    • これにより、初心者でも自分の好みで主人公を選択でき、ストーリー展開の違いが際立つようになった。

難易度の簡易化

  • 前作と比べて難易度が抑えられてプレイしやすくなった。
    • 本作の敵は出現数こそ増加しているものの、個々の敵の弱体化が図られ、特に攻撃面で下方修正がなされた。
      • 前作のハンターのように、まだ残り体力が多いのにもかかわらず即死するような攻撃を繰り出す凶悪な敵は、ボスを除けば皆無。本作にも似たものとしてリッカーのジャンプひっかき攻撃があるが、主人公の体力が少ないほどダメージが下がるように調整されているほか、繰り出すまでの隙が大きく、ハンターほどの脅威は無い。
      • ゾンビの噛みつきに関しても簡単に振りほどけるようになったうえ、一度振りほどくと周りを巻き込んで倒れるので追い打ちを喰らいにくく、振り切りやすくなった。また、前作よりも攻撃範囲が狭くなり、捕まりにくくなった。
    • ただ、前作は敵の対処法さえわかれば難易度が大幅に低下する部分もあり、一概に易しくなったとは言えない。もっともこれは前作が極端すぎたのであり、ゲームバランスの面では今作のほうが優れていると言える。

敵の増加

  • 技術的な面の改善により同時に多数の敵を表示できるようになったため、多くの敵に襲われるシチュエーションが増えた。
    • 前作では控えめだったショットガンの威力が上がり、敵の同時出現数が増えたため多数の敵をなぎ倒す爽快感も生まれた。
      • ただし、ショットガンでゾンビを撃った場合、下半身のみ吹っ飛び上半身が這いずり襲ってくるというデメリットも追加された。*2この仕様は『3』『CODE:Veronica』にも引き継がれている。

演出の強化

  • HPによって主人公の移動モーションが変化し、腹部を抑えたり足を引きずったりする。移動速度も低下し、瀕死状態では通常時の50%にまで落ちる。
    • ステータス画面を開かなくてもHPの減り具合が解るようになり、同時にHPの減少による危機感や緊張感を味わえるようになった。
  • 敵の登場やビックリ系演出が凝っており、多くのプレイヤーに恐怖を与えることに成功している。
    • ゾンビの腕、目の前でゾンビ化する警官、Gの各形態の登場シーン、タイラントの壁破り、天井から落ちてくるリッカーなど。

エクストラゲームの追加

  • 特定の条件を満たす事により、2種類の隠しシナリオをプレイできる。
    • 「The 4th Survivor」は、Gウィルス奪取のためにアンブレラに雇われた傭兵の一人「ハンク」を操作してゴールを目指す。
      • ハンクが「4人目の生存者」であることは公式設定であり、後の作品でもゲストキャラクターとして操作できたり、作中の文書に登場したりする。
      • マスクを着けており、クリア後のランク画面でも素顔は見えない。*3
    • 「The 豆腐 Survivor」は、豆腐を操作してゴールを目指す。冗談や比喩ではなく、本当に豆腐
      • 「4th(フォース)」と「とーふ」を掛けたダジャレが由来。シリーズを通しても珍しいお笑いシナリオだが、その分出現させるのは少々面倒。
      • ルートや敵の配置はハンクと同様だが、武器がナイフのみのため難易度は非常に高い。
      • 移動中の効果音、ダメージボイス、断末魔などが非常に特徴的。HPの減少に応じて体色は赤くなってゆく。
      • 凶暴な敵が跋扈する警察署内を豆腐が駆け抜ける姿は、非常にシュール。クリア後のランク画面も必見。
      • この「豆腐」、元々はデバッグ用のオブジェクト。ちなみに、独特な関西弁のボイスは開発スタッフによるもの。
      • 後の作品で「トーフサバイバー」としてまさかの復活。そちらでは敵としての登場で、ゾンビ全てがリアルな豆腐に変化。火の中から焼き豆腐となって登場したりと、やけに演出が凝っている。

多彩な隠し要素

  • 前述のエクストラゲーム以外にも、多くの隠し要素や小ネタが存在する。
    • シリーズ定番の隠し武器は3種類。その内の1つはシリーズでは珍しいガトリングガンである。
    • 隠しコスチュームも健在。さらにそれを手に入れる経緯や場所は前作や『3』のストーリーとも結びつけられている。
    • 警察署内に前作の登場人物達が使用していた部屋があるのだが、ある人物の机を50回調べると隠しアイテムが手に入る。その人物の意外な好み?が分かる。
    • 主人公を画面側に向けて発砲させると、まれに画面に穴が開く演出がされることがある。
      • 爆発系武器などでは見られないほか、固定カメラ視点の位置関係の問題もあるため、狙って見ることは意外と難しい。見ることができたらラッキー?

賛否両論点

ホラー性の減少

  • ハリウッドホラー映画に見られるビックリ系の演出にやや偏っており、前作にあった雰囲気重視の恐怖感が感じられる場面は少ない。
    • 前作の舞台が気味の悪い館だったのに対し、今作では武器や生存者が存在しそうな警察署である為それなりに安心感がある。
    • ただ、『1』とは舞台そのものが異なる上に同様の演出に執着してしまうと「進歩がない」とも受け取られるので、こういった変更は妥当だったとも言える。
  • ゾンビの数が大幅に増加したことを、数の恐怖というよりも、恐怖の安売りと受け止めたユーザーも少なくない。
    • ただ、ホラー作品はジャンル問わず、大概慣れとの戦いになるものであり、特に本シリーズに限ったことではないだろう。方向性はともかく、演出の質自体はハード性能に伴ってこの後も向上してゆく。
    • 実際、完全に開き直って(?)アクションに重きを置いた*4作品が『4』であり、それまでの殻を破った名作として評価されている。
      • また、ハードの進化やクリーチャーの設定で恐怖を演出する描写は『BIOHAZARD REVELATIONS』等に受け継がれている。

キャラクターの格差

  • 前作ほどではないがやはりキャラクター間の格差はある。
    • レオンはショットガン、マグナムともに使いやすく、主要武器をカスタムによって強化できるので戦闘面でも有利。*5パートナーのエイダもある程度の戦闘力がありシナリオも比較的簡単。
    • 一方、クレアはボウガンが使いづらく、必然的にハンドガンとグレネードランチャーを駆使して戦う必要がある。
      • そのハンドガンとグレネードランチャーにしても、ハンドガンはレオンより装弾数が少なく、グレネードランチャーは射程が短く弾速が遅いという欠点を抱えている。
    • シェリーは庇護対象ということもあって戦闘力は皆無。走るスピードも遅く、引き離してしまうと座り込んでしまうので移動スピードの調整も必要。表シナリオでは、ワクチン作りのイベントで回り道を強いられるのでやや難易度が高くなる。

ハードな難易度設定

  • あくまで「前作よりは簡単」というだけで、単体でみた場合の難易度はかなり高い。
    • 前述の通り、敵は概ね弱体化しているものの、全体の出現数や同時出現数はかなり増加。また、中ボスに相当する新たな強敵も追加されている。にもかかわらず弾薬数はほとんど増えていないため、弾数管理はよりシビアに。
      • 前作の敵は今作より強かったものの、強力な武器で一撃撃破していけば安全に攻略することができた。が、出現数が増えた今作ではそんなことをすれば当然弾薬が足りなくなるため、どの武器を使うか考えながら攻略しなければならない。
      • さらに敵の種類も増え、まだ武器が揃わない序盤から中級のザコ敵が登場したりするため、武器の選択に関してはより難しくなっている。
    • 回復アイテムに至っては、前作よりも手に入りにくくなっている。特に序盤が苦しい。
    • つまり「倒す必要のない敵は放置する」ということを前作以上に意識しなければならなくなっているが、初心者にはラジコン操作という壁が立ち塞がる。
      • しかしながら、前作ではゲーム開始時にある程度操作を練習する余裕があったが、今作ではいきなり複数のゾンビに囲まれた状況からスタートする。操作確認もままならないままゾンビの餌食となったプレイヤーは数知れない。
      • 序盤のシビアさを乗り越えられるようになると、中盤以降はむしろ余剰弾薬が出てくるほどゆとりが生まれるようになる。

ツッコミどころが多いシナリオや設定

  • 今作の設定だけを考慮してもラクーンシティは本編開始の数日前から既に壊滅的状況に陥っており、当然外部にも(ゾンビやクリーチャー云々は別にしても)何らかの形で情報や立ち入りに関する警告は伝わっていたと考えるのが自然なはずである。
    • にも拘らず、どちらの主人公もその事を全く知らないままラクーンシティに到着、ゾンビに襲撃されていた。
      • レオンに関しては公式設定*6上、ラクーンシティについて調べられる状態ではなかったと解釈できなくもないが、クレアに関してはムービーを見る限りラクーンシティの惨状を全く知らないまま兄を探しに来ていた。
        リメイク版である『BIOHAZARD RE:2』では設定が変更され*7、違和感が軽減されている。
  • 今作も銃火器が多数登場するが、今作の主人公であるクレアは「女子大生」という戦闘とは無縁の一般人である。にもかかわらず、ハンドガンはともかくグレネードランチャーの様な重火器まで普通に使いこなしている。
    • 一応、攻略本等では「クリスが手ほどきした」とされているが、いくら元軍人の特殊部隊所属とは言え「法律上、一般人には扱えないはずの火器の使い方を教えていいのか?と言うかそもそも教えられるのか*8?」「一般人に無縁の兵器関連の使用方法を教えるのは守秘義務違反じゃないのか?」というツッコミどころが出てくる。
    • また、キーピック技術をどうやって身に着けたのか*9も気になる所である。
      • 「ゲームの設定」といえばそれまでだが、「フィクション」とはいえ現代世界を舞台にした話である分、リアリティの観点から言えば地味に目立つ点だろう。
      • ちなみに後に主役を務める『CODE:Veronica』では「兄を探してアンブレラのヨーロッパ支部の建物に潜入して捕らえられた」というまるでスパイのような設定で、オープニングムービーで「 ビルの外に滞空するヘリからの機関銃の掃射からダッシュで逃げ切り非常階段に向って思いっきりダイブして転がり落ちるも無傷で無事 」「 両手を挙げて降参する振りをして銃を落としすかさずかがんで銃をキャッチし立ちふさがった追っ手を背後のガスタンクを撃ち抜き爆風を利用して一掃 」というアクション映画俳優張りのスタントプレイを見せてくれたりするあたり、やはりどこか女子大生離れしている。
  • 前置きも入手イベントもないのにクレアに通信機を渡すレオン、ザッピングの関係で何度も火事になる屋上など細かいツッコミどころも多い。
    • 同じラクーンシティを題材にした作品で、民間人が主人公なのに銃火器をぶっ放せる『OUTBREAK』を見る限り、早い段階から設定やシナリオの統合性よりもゲームとしての面白さやユーザーフレンドリーを重視する方向でゲームデザインを突き詰めていく事にしていた、と考えられなくもないが…。

問題点

ザッピングシステムの甘さ

  • 一方が他方のシナリオに絡むことが少なく、途中で再会しても少々会話するだけ。『0』のように「協力して脱出を目指す」というコンセプトで作られた作品ではないためとも言えるが、それにしても若干不自然。
  • 表シナリオと裏シナリオで、ストーリーに細かな矛盾が散在している。
    • 両方のキャラでまったく同じ仕掛けを解かなければならないという場面も多々ある。
  • アイテムのザッピングポイントが非常に少なく、その場所以外では片方が入手したはずの弾薬をもう一方が同じ場所で入手できるため、違和感がある。ザッピングする部分は殆ど寄り道イベントに近く、攻略にほとんど影響しない点も残念。
    • 尤も、アイテム面のザッピングポイントが多すぎると初心者は表編で拾いすぎて余らせた挙句、裏編では苦戦したり最悪詰んでしまうことも考えられ、ザッピングイベントを増やしすぎると違うイベントを見る為に何度もプレイする必要が出てくると言った問題もあるので調整されたとも言える。
    • 終盤の舞台である研究所では、表と裏の両方で条件を満たしておかないと入れない部屋があるが、そこで入手できるのは終盤では微妙な武器であるサブマシンガン(またはその弾)のみ。手間をかけてまで入手しても…。

飛ばせないイベントシーン

  • 各シーンでのイベントはCGムービーと本編準拠のポリゴンキャラの演技によるリアルタイムムービーに分かれるが、後者は全てスキップ不可。
    • また会話は全てフルボイスなので、たいてい数分の間が発生し、何度もプレイしているとイベントでテンポを削がれ易い。
    • これは前作にもあったが、時間制限カウントの表示がやや不親切でムービー中もカウントが進む*10
      • 隠し要素解禁を目指してプレイ時間とセーブ回数を節約したい場合、ムービー中に小休止をするという手はある。
      • 一応、GC版のみイベントスキップ機能が追加されている。

隠し条件の出現条件

  • ロケットランチャーとコスチュームチェンジを除いて全て裏シナリオでしか条件を満たせないので、コンプリートを目指す場合は表シナリオが消化試合と化してしまう。
    • また「The 豆腐 Survivor」に関しては上記の通り、かなり面倒な…というより事前情報無しだとほぼ解らず、かつ偶然発生させるのも困難な条件*11であり、コンプリートに関してはシリーズでもかなり面倒な部類となる。
      • アナザーシナリオに関しては、本編と別のデータとして保存しなくてはならない点も地味に痛い。
      • のちの作品では隠し要素が簡略化されたり、本編と独立したミニゲームで条件が満たせるようになるなどして作業感が軽減され、ミニゲーム等はタイトル画面からのメニュー選択でプレイできるように配慮された。

やはり面倒な謎解き

  • 攻略本などの情報源に頼らないと解き方が解りづらいものが大半を占めている。
    • 特に警察署に関しては謎解きが多いので行ったり来たりが多い、そして警察署以降はそういった要素が無くなってやや戦闘面が重視されるようになるので(ここまで進めるなら大抵装備なども整うので)プレイが楽になっていくなど、難易度の緩急がイマイチである。

謎解き要素の演出の非現実性

  • 前作は郊外にひっそりと建つ謎の洋館が舞台であるためまだ納得できる範疇だが、本作では一般市街の施設である警察署の中にトラップや隠し扉が仕掛けられている。謎解き要素は欠かせないとはいえ、リアリティの観点からするとやはり違和感がある。
    • 一応、建物が警察署らしくない理由として「元美術館を署長の趣味で改装した」、やたらとややこしい仕掛けについては「署長が下水道を通じてアンブレラの施設に出入りしており、カモフラージュも兼ねている」と言った設定で後にフォローはされたが。一方、署内にトイレが存在しないことに対するフォローはされなかった(『BIOHAZARD RE:2』では設置された)。
    • この違和感は続編『3』で舞台が街全体に広がるとますます強まり、市役所やガソリンスタンドや変電所など町中あらゆるところにややこしいパズルが組み込まれるというおかしな事態になっている(こちらは何のフォローもない)。一部はスタッフからもツッコまれつつ「これが『バイオ』らしさ」と言われていた始末。

総評

前作から正当進化を遂げた続編。ゲームシステムを発展させつつ不評だった部分に調整を施し、多彩なシナリオやおまけ要素といった新要素も追加された。
数の恐怖を追求したことでホラーテイストが幾らか薄れた部分はあるが、演出面でカバーしており、前評判に違わぬ完成度の高い作品と言える。
シリーズのゲームシステムは本作をもって完成されたとみることもできる。

グラフィックや、アクション面でのシステムが難ありであったり、リメイク版においても難易度が上がってしまった第1作よりも、難易度が比較的抑えられプレイしやすい本作をシリーズの入門編としてプレイしてみるのもよいだろう。


余談

グレネード弾の仕様

  • 本作のグレネード弾は『1』とは違い、発射された弾が5つに拡散した後、それぞれ爆発するという性質を持つ。
    • 硫酸弾や火炎弾に比べると射程が短いが、大型の敵や密集した敵に対しては有効な攻撃手段となる。
    • グレネード弾にこのような仕様があるのは本作と『GUN SURVIVOR』『CODE:Veronica』のみで、他作品ではほとんど単発仕様となっている。
    • グレネード弾に相当する弾の名称も「榴弾」「炸裂弾」など作品によって異なる(本作は「ベアリング弾」)。
    • ちなみに「硫酸弾」なる弾種は実際には存在しないが、「榴散弾」は存在し、本作のグレネード弾に似た性質を持つ。「硫酸弾」の着想は「榴散弾」の変換ミスから得たという説がある。

アイアンズ署長

  • 本作で初登場したR.P.D署長の「ブライアン・アイアンズ」だが、実は前作のキャラ選択画面にあった警察の身分証明書の中に、崩れて読みにくいが「Brian Irons」のサインがすでに見られる。
    • また、SS版の初代に特典として付属したハードカバー本『BIO HAZARD -The True Story Behind BIO HAZARD-』に掲載された書下ろし小説の中にも登場しているため、設定の段階ではすでに存在していた模様である。
      • ただし、こちらでは「アイアンズ」ではなく「アイアン」となっており、『2』本編での設定に基づいた描写などは存在しない。

没になった『BIOHAZARD 1.5』

  • 一度メディア露出まで行ったバージョンがキャンセルされている。『2』になりきれなかった作品として、『1.5』と呼ばれている。本作との主な違いは以下の通り。
    • 女性主人公は金髪で女子大生レーサーのエルザ・ウォーカー。男性主人公はレオンだがパートナーとして『2』にも登場するマービンが最後まで付き添う。
    • 警察署は近代的なビル。ゲームシステム的にシャッターを降ろせるようになっていたなど、後の『OUTBREAK』に受け継がれる要素もあった。
    • マンスパイダー”などのオリジナルクリーチャーが登場。霊長類クリーチャーは続編でリファインされて登場している。
  • 結局『1.5』は陽の目を見ることはなかったが、開発に使用されたゲームエンジンは「勿体ないから」という事で稲船敬二氏に引き取られ、それを元に『鬼武者』が世に出ることとなる。
    • 『4』も途中で一旦作りなおされ、そこから『デビルメイクライ』が生まれた。作り直されると名作が生まれるのは、ちょっとしたジンクス?
  • あの『月刊コロコロコミック』でも『2』として紹介されてたりする。
    • ユーチューブではプレイ動画の様なものがアップされている。
  • リザルト画面が、「その後…」的な事だと思われたが、後作で無かった事にされてしまっている
    • レオンはその後に警察に戻ったかの様だが、後作ではエージェントになり、クレアはシェリーと旅に出ている様だが、その後直ぐに別れている。

その後の展開

  • レオンは『4』、クレアは『CODE:Veronica』で再び主人公として抜擢される。
    • 他にも『DARKSIDE CHRONICLES』では本作の熾烈な戦いをクロニクルズシリーズのシステムで追体験出来るほか、『4』以前のエージェント時代のレオンを見ることができる。 
      • ちなみに『DARKSIDE CHRONICLES』では、クレアがゾンビをナイフ投げで仕留めるシーンや、本作に沿うなら本来開かないはずの扉を蹴り破って進むシーンがあり、シリーズファンの誰しもが一度は心の中で思ったであろう行動を実現してくれた。あの兄あってのこの妹か。
  • 因みに『月刊コロコロ』のゲーム人気ランキングに本作が入っていたりする。
  • 2019年1月25日にPS4/One/PC向けリメイク『BIOHAZARD RE:2』が発売された。
    • 7』のために開発されたRE ENGINEを使用したフォトリアルなグラフィックとなり、視点も固定カメラから『4』以降の主流であるビハインドビュー形式へと変化している。

初版以降の作品について

BIOHAZARD 2 DUAL SHOCK Ver.

対応機種 プレイステーション
ニンテンドーゲームキューブ
高解像度で見る 裏を見る
メディア 【PS】CD-ROM 2枚
【GC】GC専用光ディスク 1枚
発売日 【PS】1998年8月6日
【GC】2003年1月23日
定価 5,040円
判定 良作

『ディレクターズカット』と同様のアッパーバージョンである。以後『DSVer.』と表記する。
タイトルのとおりデュアルショックに対応した以外にも、以下のような変更点・追加要素がある。

  • ミニゲーム「EXTREME BATTLE」の追加
    • 研究所から警察署に向かい散逸した対ウイルス用の爆弾を回収するという内容。本編に登場するレオン、クレア、エイダに加え、クリスが使用可能。
      • アイテムや爆弾の位置がランダムで変化する(法則性はある)ため固定の攻略が通じないのが最大の特徴であり、セーブできる回数も限られるなど、難易度は高くやりごたえがある。
      • 特に最高レベルの「LV.3」の難易度は強烈。多くの敵の攻撃力が通常の5倍になっていたり、強敵タイラントや表プレイのラスボスがそこかしこに出てきたりするので、LV.2をクリアできたからといって軽い気持ちで挑むとひどい目に遭う。
    • また「The 4th Survivor」「The 豆腐 Survivor」はプレイ中にタイムが表示されるようになった。
  • 難易度の追加
    • 北米版準拠の難易度(自動照準無し、敵の配置変更、敵の攻撃力・耐久力上昇etc.)でプレイできる「U.S.A.バージョン」が追加。
    • オリジナル版のEASYモードをベースに、初期装備が無限サブマシンガンに変更され、他2種の隠し武器がアイテムボックスに用意された「ROOKIEモード」が追加。
    • さらに、すべての武器の弾数が無限になる隠しコマンドが用意されている。このコマンド入力はやり方さえ知っていればいつでも使え、再度コマンドを入力すると解除することも可能。コマンド使用によるデメリットも一切無いため、初心者でも簡単にプレイを楽しめるようになる。
      後にも先にも隠しコマンドによる弾数無限はこの作品だけである。ちなみに、このコマンドを使用すると、ナイフにまで∞マークが付く。
      • 同様の隠しコマンドはオリジナル版から存在しているが、効果が異なり(北米版のように武器を構えても敵をサーチしなくなる)、難易度を上げる縛りのようなものであった。『DSVer.』では上記U.S.A.バージョンの存在もあり元々の効果は削除されている。

Windows版

対応機種 Windows 95/98
Windows 2000/XP
メディア 【Win 95/98】CD-ROM 2枚
【Win 2000/XP】DVD-ROM 1枚
発売日 【Win 95/98】1999年2月19日
【Win 2000/XP】2006年2月17日
定価 【Win 95/98】6,090円
【Win 2000/XP】1,980円
判定 良作

『DSVer.』をベースに、グラフィックの高解像度化、開発資料などを閲覧できる「ギャラリー」モードの追加、移動中の演出スキップが可能となっている。

ドリームキャスト版

対応機種 ドリームキャスト
メディア GD-ROM 3枚
発売日 1999年12月22日
定価 5,040円
判定 良作

上記Win版がベースで、最凶最悪の難易度「Nightmare」を追加している。
弾薬無限技もコマンドは違うが使用可能。
クリア条件で解放されていたミニゲームが全て初めからプレイ可能。
『CODE:Veronica』の体験版とBGM12曲が収録されたスペシャルディスク付きの「Value Plus」として発売された。

ニンテンドウ64版

対応機種 ニンテンドウ64
メディア 512MbitROMカートリッジ
発売日 2000年1月28日
定価 8,190円
判定 良作

DSVer.で追加された難易度「U.S.A.バージョン」「ROOKIEバージョン」や、ミニゲーム「EXTREME BATTLE」はいずれも収録されていないが、64版だけの追加要素がある。
拡張パック(ハイレゾパック)を使用することで、高解像度でのプレイも可能。

  • EXファイルの追加
    • 『2』以降の作品に登場した一部のファイルを、ある場所で閲覧できるというもの。中には、当時開発中だった『0』の内容を匂わせるものもある。
  • 操作法の変更
    • 従来のラジコン式の操作と、『メタルギアソリッド』のような直感的な方式(スティックを倒した方向に移動する)のいずれかに切り替えることができる。
  • 隠しコスチュームの変更
  • 暴力描写の表示切り替え機能
    • 敵やプレイヤーキャラの血の色を赤・緑・青の内いずれかに変更可能。
      • ゲームオーバー画面の「YOU DIED」の文字にも反映される。
    • 身体欠損/出血描写の激しさを3段階から切り替えることが可能。
      • 「HIGH(通常の設定)」、「MIDIUM(欠損描写なし)」、「LOW(敵が死んだ時の血だまりを除いた、一切の出血描写カット)」のいずれかから選択。
  • 他にも、ボウガンの仕様変更などの細かい調整点あり。


*1 すなわち両者はパラレルワールドとなっている。公式ガイドブックの開発スタッフのインタビューによると、正史ストーリーは定めていないとのこと。(ただし、シナリオ設定上続編ではクレア表、レオン裏が基準になったシナリオが組まれることが多い。) 

*2 倒した扱いになっているので別マップに移動すると消える。

*3 後発作であれば、『3』のエピローグファイルにて素顔を確認できる。

*4 ただし、これまでのシリーズでおなじみのゾンビではない「人でなくなったもの」が多数襲ってくるという恐怖描写はあり、完全なアクションとは違う。

*5 ただしこのカスタムは一長一短で、ショットガンとマグナムはさらなる高火力化を図れるものの、その代償として連射速度が大幅に低下する。

*6 ラクーンシティ配属を巡って当時の彼女と大揉めし、就任前日に破局してしまった。この一件でヤケ酒を煽って眠りこけてしまったことが街への到着が遅れた原因だった。

*7 レオンの場合、ラクーンシティに到着する前の週の時点で電話による待機命令を受けていたものの、連絡が途絶えたことなどからラクーンシティ行きを決めたことになっている。

*8 銃の所持が認められている国でも、自衛の範疇を超える、或いはテロや犯罪時に重大な被害が及びそうな銃火器は一般人が所持できない様に法律で決められているケースが大半である。グレネードランチャーは明らかに自衛に使うにはオーバースペックであり、とても一般人が入手・使用できるような火器ではない。

*9 これまでの描写を見るに少なくともクリスの手ほどきではないと思われる。

*10 戦闘中に変形するG第4形態などは、5分の制限時間がある(それも撃破して即終了ではなくゴール地点への移動も必要)にもかかわらず出現と変形ムービーだけで30秒ぐらい消費される。

*11 「The 4th Survivor」を出現させたあとで同一の表→裏シナリオを3セットクリア、裏シナリオは1回でもSランクを取る。