スーパーマリオRPG

【すーぱーまりおあーるぴーじー】

ジャンル アクションRPG
高解像度で見る 裏を見る
対応機種 スーパーファミコン
メディア 32MbitROMカートリッジ
発売元 任天堂
開発元 スクウェア、任天堂
発売日 1996年3月9日
定価 7,500円(税別)
プレイ人数 1人
セーブデータ 4個
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2008年6月24日/900Wiiポイント
【WiiU】2015年8月5日/926円(税8%込)
判定 良作
ポイント 任天堂×スクウェア奇跡のコラボ
RPGとマリオシリーズのアクション性を融合させた意欲作
マリオシリーズ・関連作品リンク


概要

マリオシリーズ』の任天堂と『ファイナルファンタジーシリーズ』のスクウェアがタッグを組んで作ったマリオシリーズ初のRPG作品。
現在と比較して珍しかった大手メーカー同士のコラボレーションや、パックンフラワーが歌い踊るCMは当時のユーザーに強いインパクトを与えた。

ポップでかわいらしいキャラクターによるアクションゲーム制作を得意とする任天堂と、シリアスで骨太なシナリオのRPGをお家芸とするスクウェア。
双方のカラーが存分に発揮されつつも上手く絡み合い、マリオシリーズらしさを保ちつつ独特なテイスト溢れる作品に仕上がっている。

プロローグ

平和なある日。
マリオの家に遊びに来ていたピーチ姫を、いつものようにクッパがさらって行きました。
いつものようにマリオがクッパ城に向かいクッパと対決、いつものようにピーチ姫を助けます。

その時、天空から現れた巨大な剣が空を引き裂き、クッパ城へ突き刺さりました。
その衝撃でマリオたちは散り散りになってしまいます。

あの剣は一体?ピーチ姫はどこへ?新たに出現した見た事もない敵は…?
真相を突き止めるべく、今までにないマリオの新しい冒険が始まります。

ゲームシステム

  • マリオらしいアクション性を重視した作りになっており、移動中のフィールド内ではBジャンプやYダッシュなどのアクションが可能 *1 。ジャンプして障害物や段差の上に乗ったり等、お馴染みのアクションを従来どおりの感覚で違和感なく出せる。
    • また本シリーズの宝箱は頭上に浮く?ブロックであり、下からジャンプして叩いて開ける。アイテム・装備やコインの他、本作ではスターなんてものも。
  • ジャンルはアクションRPGだが、戦闘はコマンド式のターン制バトル。
    一方でタイミングを合わせてボタンを押したり連打することによって、攻撃の威力が強くなったり敵からのダメージを防げるという形で、若干のアクション性を持たせている。武器や技などによってタイミングが異なる為、決して単調な戦闘にはならない。
    • 敵の中には攻撃のコマンドを成功させない限り、一切ダメージを与えられないものもいる(テレサ等)。また防御時にボタンを押した時でも、タイミングが概ね合っている場合の普通の防御と、完璧にタイミングが合ったときダメージを完全に0にする「ジャストガード」の2種類がある。一部の敵の即死攻撃は普通のガードだとHPが1になるが、ジャストガードだとこれすらノーダメージで切り抜ける為、これを活用する意義は非常に大きい。
    • このシステムは後続のマリオシリーズのRPG作品はもちろんのこと、のちの任天堂RPG作品の一部、スクウェア系列作品でも『FFVIII』『LRFFXIII』や『キングダムハーツコーデッド』などに導入されている。
    • 消費アイテムを使用した際、一定確率で「オマケ」が付き消費がチャラになる事がある。
      • 種類など制約はなく、消費アイテムであれば全て対象となる。
    • 特定の敵を倒すと、そのキャラを対象に「HP全快(HP MAX)」「攻撃or防御上昇(ATTACK UP)」といった恩恵をもたらすフラワーが出現する事があり、戦闘を有利に進めることが出来る。
      • その中の「LUCKY!」のフラワーを取得すると、戦闘終了後に選択次第でミニゲームが始まり、その結果次第で取得経験値が変化する。
    • シンボルエンカウント方式だが、ジャンプとダッシュのお陰で従来のシンボル方式より戦闘を回避しやすい。また一定時間無敵になる「スター」を取って敵のシンボルに体当たりすると吹き飛ばすことが出来、そのたびに一定の経験値を得られる。
    • レベルアップすると、ボーナスとして任意の能力値を更に上昇させることができる。ステータスはHP、物理攻撃/防御、魔法攻撃/防御の3種類から選択できる。
      • 攻撃は物理・魔法を問わず一度に2、3上がることも稀にある。その気になればレベルアップボーナスを1種類で縛ることも可能だが、本作のレベルは最大30まで''であるため、どの値を上げるかの選択は地味に重要なポイントとなる。
  • A・B・X・Yボタンをそれぞれのコマンドに当てはめた、特殊な戦闘コマンド選択方式を持つ。
    • Aが通常攻撃でBが防御・逃走。Xがアイテムで、Yがスペシャル技(特殊技)となっている。
    • 変わっているのは、それ以降のアイテムや技選択も同じボタンで行う点。例えばXでアイテムコマンドを選んだ際は、その後どのアイテムを使うかの決定ボタンもXボタンとなり、それ以外のボタンはキャンセルボタンになる。
    • 近代では『エストポリス伝記』シリーズの戦闘にもやや似ているが、選択ボタンを縛らないという点ではやはり後の『マリオ&ルイージRPG』シリーズにおけるUIの原点でもあるる。
  • スーパードンキーコングシリーズの流れを汲む、3Dのプリレンダで描かれた美しいグラフィックも特徴。キャラクター達がクォータービューで描かれたマップを舞台に所狭しとアクションをする。
+ 仲間キャラについて
  • マリオ
    • 常にプレイヤーが操作する主人公キャラ。本作のマリオはいわゆる「ドラクエ型主人公」を意識したのか言葉を発することがない。
      その分アクション・リアクションともに豊富であり、プレイヤーを飽きさせない。
    • なお「世界的に有名」という設定があり、各地でジャンプや遊び相手をせがまれたり、遠く離れた雲の上の国にまで噂程度とはいえ伝わっていたりする。
      彼本人も事あるごとに真っ先に飛び出そうとして仲間に諌められたり子供にバカにされてムキになったりと、良くも悪くも直情的な熱血漢として描かれている。
    • 高めの物理攻撃、防御力、HPを筆頭にバランスの取れた性能。しかも本作はタイトル通りマリオをパーティーから絶対に外せないため、どんな戦略をとるにも彼の存在が大きなウェイトを占めることになる。
  • マロ
    • どう見てもカエルではない自称カエルの子。泣き虫だが健気で真面目な性格。マリオの最初の仲間キャラであり、時に逸りがちなマリオを諌めたりと良き相棒的な存在。序盤暫くはマロとの2人旅なので、彼の出番はパーティの中でも多め。
    • 物理攻撃力はやや控えめな代わりに、様々な魔法、もとい攻撃的なスペシャル技を使える魔法使い型キャラ。回復に特化したピーチの登場でやや影が薄くなるが、やりこんだプレイヤーからは実は意外とかなり強いという声も多い。
    • 彼の真骨頂と言われているのが敵のステータスを見るスペシャル技「なにかんがえてるの」である。詳しくは下記参照。
  • ジーノ
    • 今回の事件を収める為に降りてきた星の精が、ヒーロー人形「ジーノ」に宿った姿。知的でキザな二枚目。
      「ジーノ」はあくまで人形の名前であり彼本来の名前ではないが、彼の本名は人間には発音不可能ということで便宜上ジーノと名乗っている。
      • 任天堂のファンシーさとスクウェアのクールさが絶妙にミックスされたそのキャラクターは本作オリジナルキャラの中でも非常に高い人気を誇り、版権上ほぼ不可能でありながらも他作品へのゲスト出演を望む声が多い。
    • 攻撃手段はロケットパンチや腕を銃に変えての攻撃など、マリオと対になるような間接攻撃が多いが、多彩な攻撃技に本作唯一の補助(バフ)系のスペシャル技「ジーノウェーブ」を持つ攻撃特化型キャラ。素早さも全キャラ中トップで、先手を打った行動が可能。その代わりやや耐久に欠ける。
      • スペシャル技「ジーノカッター」はいわゆる雑魚にだけ効く *2 即死技だが、成功時には9999とダメージが表示されることが当時の子供達を大いに喜ばせた。
  • クッパ
    • 殆どのシリーズ作品でラスボスとして出ている彼だが、逆に言えばそれ以外の出番が殆ど無いという極端なキャラであった。
      本作では「ラスボスに居城を奪われた大王」という立ち位置となり、今までの作品では見られなかった多くの一面が描かれるようになった。
    • やや間抜けていたり時々凹んでいたりとヘタレな部分が多いが、所々で手下に慕われるに足る親分肌を発揮したり、マリオとは反目しつつ協力し合ったりと、パーティでも屈指の人間味のあるキャラ付けは多くのファンから好評。
    • ステータスはマリオ以上の物理ファイター系だが、魔法攻撃に関するステータスや素早さはかなり低い…という見た目通り両極端な性能。それらの欠点も本作では装飾品でかなり補える為、頼れる前衛(壁)キャラとして活躍するだろう。
      • ただ素の攻撃力が高いためか武器は最弱であり、最強武器でも+40しかない。スペシャル技はダメージソースとしては微妙だが、「恐怖」の異常状態を与えられる貴重な手段である。
  • ピーチ
    • クッパと同じく今迄はさらわれヒロインとしての描写が大半だった彼女も、本作においては同じポジションながらも様々な性格付けがなされ、後の作品の基盤となった。
    • 冒頭ではクッパに、それ以降はブッキーに振り回されたりとかなり波乱な経緯を経て仲間になるが、明るく御転婆ながらも思慮のある振る舞いは、姫キャラというより正統派ヒロイン色が強く押し出されている。自身の容姿に対してナルシストな一面も持ってたりする。
    • 覚えるスペシャル技はマロ以上に強力な単体回復から全体回復や蘇生、眠りや沈黙のステータス異常をもたらす完全な白魔法系キャラ。しかし彼女のみ使える攻撃系アイテムや屈指の威力を持つ最強武器などを用いれば、攻撃役としても威力を発揮する。

評価点

  • マリオシリーズならではのアクション性を活かした作り。
    • シリーズを活かすという意味ではこの上なく最適な作りであり、キャラクターをマップで動かしているだけでも楽しい。
  • シリーズのお約束を覆す意表を突いたシナリオ設定と、丁寧なキャラクターの作り。
    • 「いつものように」クッパを倒し、「いつものように」ピーチ姫を助けにゆくという序盤の展開は、シリーズお約束展開のメタネタ。(説明書でも「いや~、今回はクッパ城までたどり着くのは早かったなぁ……」などと書かれた始末)
    • そしていつものようにクッパを懲らしめてピーチ姫を救いめでたしめでたし……と思いきや、マリオワールドそのものの侵略を目論む強大な敵が姿を現すという、意表を突いた展開になっている。この序盤の展開は後のRPGシリーズの多くにも新たな「お約束」として概ね引き継がれている。
    • RPGには欠かせない剣や槍と言った武器をモチーフにした敵役もほどよい異物感を持ち、「異世界からの侵略者」という本作の悪役に最適な存在と言える。
      敵の異質さもまた、いつもとちょっとちがうマリオの冒険を演出しており、後のマリオRPGシリーズの中でも際立って異色な趣を放っている。
    • そんな敵の異質さとは裏腹に大半はマリオシリーズならではのほのぼのとした世界観を尊重しており、明るく暖かい雰囲気で綴られるストーリーが高く評価されている。
      そんなシナリオを軸に描かれる仲間キャラ4人の活躍も大きな見所。マリオシリーズに登場していたキャラのさらなる魅力を引き出すなど、本作が後のシリーズに及ぼした影響は大きい。彼ら以外のサブキャラクターも魅力的なキャラが多い。
  • 多数の細かい遊び要素
    • ある道具屋の棚の上に乗ると決めポーズをとって店主に叱られる、オルガンの上に乗ると滅茶苦茶な音が鳴ってこれまた叱られる、初回のイベント後大臣に何度も話しかけるととっとと行けと言われる…などなど、各地でちょっとしたマリオのお遊びアクションに対する反応が散りばめられており、影ながら冒険に彩りを添えている。
    • 手の込んだケースとしては、ある村のホテルのスイートルームに所持コイン以上分の連泊をしてしまうと、その分ホテルでアルバイトをさせられるというものがある。イベント中はホテルから出る事はおろかセーブすら出来ない *3 が、この際にマリオがもてなした客からチップとしてアイテムが貰えるので単なるマイナス要素に終わっていないのもポイント。
  • 任天堂ゲームやFFのみならずアニメのパロディも多く、マリオシリーズでも異色。
    • 裏ボスのクリスタラーに至っては一人だけFF風のグラフィックでFF4のボス戦のBGMが流れ、バトル前にプレリュード、バトル終了時にもFFの勝利ファンファーレまで流れる拘り様。
      • ちなみにこのクリスタラー、デザインは当時FFのモンスターグラフィックを担当していた野村哲也氏本人によるもの。
    • 味方のマロの技「なにかんがえてるの」は敵の現在HPが表示されることに加え、コマンドを成功させるとその敵の心が読める…という技なのだが、一部のモンスターに対して成功させると、様々なアニメ・漫画作品のパロディが散見される。しかも結構マニアック。
      • 本作の発売時もアニメが放送中であった『新世紀エヴァンゲリオン』など、ごく近い年代の作品を元ネタにした時事パロディも多い。
        また、マメクリボーに対して使用した際のメッセージがいろんな意味でアウトな代物になっているのも有名である。
    • ある施設内のベッドでゲストとして「サムス・アラン」や「リンク」が寝ている事がある。
      • リンクに話しかけるとゼルダの伝説シリーズでお馴染みの謎解き音がする。サムスは期間限定でしか登場しないため見落としてしまうユーザーは多かった。
  • ミニゲームが非常に豊富で、必ずプレイするものから寄り道的なものまで沢山存在している。
    • 全体的に完成度が高いものが多く、一例として『爆裂カブトムシ』というシューティング風のミニゲームは単純なルールながら中毒性が高く、後にこれを再現したものを携帯アプリ化させてしまうファンが現れたほど。
    • ミニゲーム以外でも、オプション画面の隠しコマンドやセーブ画面で何度もNOを選択していると怒るマリオなど、小ネタ要素がだいぶ多い多いる。中にはとあるダンジョンで突如、昔なつかしのFCドット絵化してしてしまうマリオなんてネタも。
  • 下村陽子によるBGMも高評価。
    • マリオシリーズのイメージを壊さない質の高いオリジナル曲がそろっており、特にダンジョン「ハナチャンの森」で使用されたBGM「森のキノコにご用心」は作中屈指の名曲として名高い。
    • 本家マリオシリーズの曲も随所でアレンジの上、使用されており、古くからのファンをにやりとさせてくれる。
      • 既に廃版になっている本作のサウンドトラックは、中古市場では常に数万円以上の高値で取引されており、その根強い人気が伺える。

賛否両論点

  • RPG部分の難易度が全体的に低い。
    • 全滅時のペナルティはほぼ無いに等しい *4 のでわざと全滅して一度取ったスター入り宝箱の中身を復活させ、それを何回も取って敵を弾き飛ばし、経験値を荒稼ぎする方法が確立された。
    • 非常にローコストで使えるピーチ姫の強力な全体回復技・復活技や、たった5コインで買える完全蘇生アイテムである「ふっかつドリンク」など、全体的に回復手段がやや手軽かつ強力すぎる感がある。
    • 他にも「戦闘不能は戦闘が終了すれば自動的にHP1で復活できる」「レベルアップ時にHPが全回復する」「ダンジョンの最中にHP・FP回復ゾーンが多くある」等、戦闘面ではかなり余裕を持ってプレイできる仕様である。
    • 攻撃面でも、無属性でかつ敵全員に標準で200、与えるダメージが低下する「きょうふ」状態でも100ダメージを確実に与える「こんぺいとう」を筆頭に、複数入手しやすくなおかつ強力な要素が多い。
    • これらの問題点は、マリオシリーズという万人向けゲームシリーズのRPG化であるため、初心者にもプレイしやすい難易度を想定されているため仕方ない点ではある。
      • ただ、個々の戦闘ごとが極端にぬるすぎるわけではない。後半になると強力な全体攻撃や即死技を使う敵が増え、状態異常もコマンド自体が制限される厄介な物が多くなる *5 ので、そういった濃いバトルに対してバランスを取っているフシがある。

  • そうでなくともゲームバランスを崩壊させるほどの性能を持つ武器・防具が存在している。以下が一例。
    • セーフティーリング
      • 説明には「一撃死をふせぐ」と書かれているが、実際は即死攻撃だけでなく全ステータス異常と属性魔法をも無効化するという極めて強力な効果を持っている。入手場所は分かりにくいが、場所さえ分かれば中盤で入手できてしまう。
    • ひまんパタこうら(武器)・フライパン
      • それぞれマリオとピーチの最強武器で、攻撃力は90と全武器中ブッチギリの一位。ひまんパタこうらは入手に手間が掛かりダメージのムラが大きいという難点があるが、フライパンは入手場所さえ分かれば容易に入手可能で、ダメージのブレもひまんパタこうらより小さい。ちなみにマリオの二番目に強い武器はラストダンジョンで、ピーチの二番目に強い武器はその手前のダンジョンで他キャラの最強武器と共に手に入るため(攻撃力はいずれも70)、クリア時にはそれらを装備している事を想定してバランスが調整されていると思われる。
    • ひまんパタこうら(防具)
      • このアイテムは防具として装備することも可能。攻撃力が大幅に低下してしまうというデメリットはあるが、防御力スペックも最強。セーフティーリングと併用してボス戦などでピーチに装備させると鉄壁の回復役にすることができるので長期戦特化できる。
  • 一方アクション・パズル部分は全体的に難易度が高め。
    • 一番の原因は、本作のフィールドが当時でも数少ないクォータービュー(画面手前から菱形の様に広がる斜め視点)描写であること。
      好きに動き回れる街中等はともかく、アクションマップでは「十字キー斜め押し+B」で精密なジャンプを要求される部分が多々ある。
    • 街と街のつなぎにアクションマップが挿入されている事が多く、最初はここをクリアしないと次の街へ行けない *6 。アクションが苦手な人にとっては本作最大の批判点であろう。
    • また街マップも、きちんと出口から出ないとワールドマップが繋がらず、次のマップへ行けない。
      • 気付いたり知っていればなんて事はないが、初見だと非常に気が付きにくい。
    • レアアイテムが貰えるアクション部分は本当にシビア。何度でもやり直せるのが幸いと言えば幸いなのだが……
      • 特に「スーパージャンパー」というアイテムはRPG全体で見ても屈指の入手難度を誇る。条件そのものはシンプルで「『スーパージャンプ *7 』を100回連続成功させる」というもの。
      • つまりは、目押し系のアクションコマンドを100回連続で成功させなくてはならない。とんでもない長丁場で、タイミングも回数が伸びるにつれシビアになっていく。かなりの集中力が要求されるのは言うまでもない。
      • このアイテムの存在自体はこれをくれるキャラが示唆している。取れずに泣く泣く諦めたプレイヤーも多いのでは?
  • ミニゲーム「爆裂カブトムシ」の操作性
    • ゲーム自体の完成度はシンプルながらも高く、本編を忘れて熱中しかねない中毒性も持つが、レバガチャを頻繁に強いる操作体型である為、長く続けているとコントローラーや指(手)を痛めかねない。適度に休憩をしながらのプレイをおすすめする。
  • マリオをパーティから外す事が出来ない。その為キャラチェンジは実質2人で行う事になる。
    • 主人公なので仕方のない面もある。残りのキャラも4人の中から2人を選ぶので、意外と苦痛になる縛りではない。

問題点

  • 隠しアイテムや隠し要素が非常に多い反面、ヒントが無いなど若干分り辛い部分もある。
    • イベントを過ぎるとかなり入手が面倒な隠し宝箱が最序盤に登場する。しかも、イベントを利用すれば楽になるとは言え、実行チャンスは一回しか無い。
    • とあるイベントを境に入手不可となる期間限定アイテムまであるため、マリオシリーズに惹かれて始めた子供にはやっぱりちょっと不親切な点は否定できない。
  • アイテムの持てる数が少ない。そのくせごく一部のアイテムを除き「預ける」という概念が無いため、特にヨッシーレースの時に貴重なアイテムを泣く泣く手放す破目に陥ることもある。
    • 特に終盤のダンジョンでは多くのアイテムや武器防具が宝箱から入手出来るため、アイテムの管理がかなり煩わしい事になる。「所持アイテムがいっぱいなので宝箱に戻す」という事が出来ないのも手痛い。
  • 装備品の性能に関する説明が不足気味。
    • 例えば「ラブラブリング」や「ブッキーのおまもり」の持つ属性攻撃半減の効果が説明文には一切記されていない。

総評

任天堂の看板作品であるマリオシリーズ初のRPG、そしてRPG作品で著名なスクウェアとのタッグによる制作という事で発売前から大きな注目を浴びていた本作は、
シリーズのカラーや個性とスクウェアならではのRPGのノウハウやテイストを上手く融合した素晴らしい出来栄えに仕上がっており、後のマリオシリーズ本編における世界観やキャラクターの作風や、後のマリオRPGシリーズの礎ともなった。
アクションゲームである原作を活かしたシステムはもちろん、王道RPGの構図に収まらない意表を突いたシナリオ展開の評価も高く、いつもとちょっぴり変わったマリオの冒険というテイストは本作独自とも言える。

後のマリオRPGシリーズの原点とも言える本作をプレイしていなかった方は、ぜひとも触れてみて欲しい。 CMでも歌われているように、 「RPGやったことない人もOK,やり尽くした人も満足させる」 マリオシリーズである。

余談

  • どうやら、ルイージを公式で影が薄い存在とネタにする傾向はこの頃から既にあった模様。
    • 本編で一切出番はなく、スタッフクレジットのカーニバルにてここぞとばかりに指揮者としてトップバッターを飾る。まぁ要するに画面には数秒しか映らず、即効でフェードアウトする
    • 一応、本編中に登場人物達の願い事が集まる場所が登場し、そこで願い主の名は明かされないものの明らかにルイージの物だとわかる願い事も発見できる。その願い事の内容が「兄さんの役に立ちたい」という、本作での彼の扱いを考えるとちょっと切ないものなのだが。
      • と、本作をROM単体でしか所持していなかった人は、ここまでしか分からないだろう。これはまだ序の口。
    • 彼の真骨頂は取扱説明書である。何故か取説内で意味も無く彼が進行役を務めているのだ、ここぞとばかりに。
      • 絵がどう見てもスーパーマリオワールド取説の使いまわしな辺り、ネタ方面への徹底っぷりがうかがえる。
      • 「やあ元気かい! どうやらまた、マリオが冒険の旅に出るらしいんだ。ボクは出ないけど、カゲで応援してるからね!」という発言が哀愁を漂わせる。さらにその説明書でも出番は前半部分のみ。後半は登場すら無くなっている。
        この説明書は2017年10月5日より「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」の発売に合わせてサイト上で公開されている(参照
  • 任天堂はこのゲーム以降、クッパやピーチ姫のキャラクターを意図的・積極的に色付けしていくようになった。
  • 「スクウェア側のスタッフがマリオに剣や斧などの武器や盾を持たせようとした結果、宮本茂を激怒させた」と噂された。
    • 実際に開発に取り掛かる前、スクウェア側は『マントを着て剣を持ち馬に乗ったマリオ』を本作のイメージイラストとして提示していた。しかし激怒したというほどでもなく、そのイラストに対して「マリオが武器を持つならハンマー」と進言した程度のやり取り。(外部リンク)
  • この作品で二大ビッグメーカーとして夢の競演を果たした2社であったが、本作を皮切りに両社の間にちょっと冷めた空気が流れ始めたといわれている。
    + スクウェアと任天堂
  • 本作でのロイヤリティー問題、任天堂とスクウェアのゲームの考えの対立、なども原因と噂されたが、実際に大きな要因となったのは、やはり本作販売後間も無く『ファイナルファンタジーVII』をPSで発売することを発表したため。
    • それ自体については任天堂は「機種の選択なら仕方ない」と言っておりそこまで深刻ではなかった *8 。ところが移籍の際にスクウェアがN64をこき下ろしたことが原因で関係が一気に悪化。
    • 結果、スクウェアが任天堂ハードでソフトを出すのはGBAの『チョコボランド』まで6年以上、新作ではGCの『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』まで8年間を要する事になった。
    • この間の両社の関係を示す逸話は数多く、当時の任天堂の社長山内溥氏が激怒し「スクウェア関係者にはうち(任天堂本社)の敷居をまたがせない」の厳命が徹底されていたという。
    • 結果、スクウェア出資のデジキューブは任天堂系列の製品を取り扱えなくなってしまった。株主に「任天堂に土下座してでも取り扱いできるよう頼め」と言われた際も「土下座ですむならいくらでも土下座する」と返したほどである。
    • 最終的にはスクウェア側が任天堂に歩み寄る形に落ち着いたが、その頃既にスクウェアは合併によってスクウェア・エニックスとなり、両社の社長も和田氏と岩田氏に変わっていたため、「スクウェアソフト」と任天堂の関係が解消する事は無かったと言える。
      • その後、任天堂とスクウェア・エニックスとのタッグで『マリオバスケ3on3』が発売され、マリオとFFキャラの競演が実現した。そしてさらに先、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』で、他ならぬFFVIIの主人公がついにDLCとしてゲスト参戦することになる。
    • その一方、本作を手がけたスタッフ達の多くは後にスクウェアから独立して、アルファドリームやスキップ、バンプールなどの別会社を起業しており、それぞれ任天堂と親密な関係になっている。
      • このうちの1つ「アルファドリーム」は、本作の流れを大きく汲む『マリオ&ルイージRPG』シリーズの製作元となる。この社名は「ファイナルファンタジー(最後の幻想)」の対義を意識して「アルファドリーム(始まりの夢)」と付けられたとのこと。同社の取締役開発部長の藤岡千尋氏はマリオRPGのディレクターでもあった。
      • また、「バンプール」(代表作『もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド』など)も、代表取締役社長の工藤太郎氏(マリオRPGのイベントデザインを担当)が、『マリオストーリー』以降のペーパーマリオシリーズ等にオブザーバーとして深く携わっている。
  • その後、RPGジャンルのマリオが多数生まれシリーズ化していくが、原点である「スーパーマリオRPG」自体により近い形となる続編・直系シリーズ作はない。
    • 当初は本作の続編『スーパーマリオRPG2』が発売予定だったが、最終的に『マリオストーリー』へとタイトルが変更され、ペラペラなマリオを主題にした新たな作風に転換した(参考:当時の開発中告知)。こちらは海外版タイトルが『Paper Mario』であることもあり、後に「ペーパーマリオシリーズ」として独自の路線を進んでいる。
      • とはいえ「アクションコマンド」や「アクションで探索、戦闘はターン制RPG」という要素が、以後のマリオシリーズのRPG系作品全てに引き継がれていることを考えると、本作はRPG系列のマリオ作品全ての原点であり、この2シリーズが直系続編と言えなくもない。
  • 本作のパーティメンバーである「ジーノ」は、後の『マリオ&ルイージRPG』に(ちょい役だが)ゲスト出演している(このため同作のスタッフロールではスクウェア・エニックスの版権も記載されている)。戦術通りマリルイシリーズは本作を手がけたスタッフがいるアルファドリーム制作であり、音楽も本作の後にフリー作曲家となった下村陽子が引き続き担当している。
    • 2015年12月16日『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』にMiiコスチュームとして「ジーノのぼうし+ジーノのふく」が配信された。
  • 本作と同じくスクエニと任天堂のコラボ作品である『いただきストリートDS』では、本作のキノコ城BGM「Hello, Happy Kingdom」がピーチ城のBGMとして再登場している。
  • 本作のBGMの「森のキノコにご用心」は後に海外のファンに歌詞が付けられ、さらに映画「メトロポリス」の1シーンの映像と組み合わされたFlash動画が密かなブームとなった。
    • このFlashの歌詞の空耳から「VIP先生」と呼ばれることもある。