PC原人2

【ぴーしーげんじんつー】

ジャンル アクション
対応機種 PCエンジン
メディア Huカード
発売元 ハドソン
開発元 ミュウテック、レッドカンパニー
発売日 1991年7月19日
定価 5800円
プレイ人数 1人
判定 良作
PC原人シリーズリンク


概要

  • 前作「PC原人」の続編で、アクションやステージ、敵キャラなど様々なものがスケールアップした2作目。

評価点

  • アクションが増えた。
    • ボンク攻撃やスピンボンクといった基本的なアクションに加え、今作は壁にボンクすることでジャンプする「三角飛び」、横に伸びた蔦にかぶり付いてぐるぐる回る「大車輪」、「花の種」で頭に花を咲かすことで空中を自在に飛びまわるといった新しいアクションが増えた。
    • マンガ肉による変身パターンも一新され「PC美人」「PC噴人」に変化するようになり、火を噴く、投げキッスするといった攻撃も可能になった。
      • PC美人は前作と同様敵の動きを止めるだけの能力だが、PC噴人の強さはケタ違い。変身直後は一定時間無敵状態であることに加え、地面にグランドボンクすると画面中の敵を全滅させることができる。中でもグランドボンクの威力は強力でうまく応用すればボスを2発で葬れるチート性能。
    • ばね花のバリエーションも増えた。
      • 前作の色に加えて青色も追加された。青は1UPを出すばね花である。中には叩くたびに色が変わる変り種もいる。
      • 黄色いばね花は横にずらすことができるようになり、好きな位置から大ジャンプが可能になった。
  • ボーナスステージやラウンドクリア後のボーナスのリニューアル。難易度に応じたモードも追加。
    • 前作よりボーナスステージが一新され8種類になった。花を取ることでボーナスステージに行く事になる。
    • クリア後のボーナスはニコちゃんマークを取った数(10個、20個、30個、50個)に応じて各コースが用意される。どれも列車風のコースだが数が増えると共にどんどん豪華になっていき、良いアイテムになっていく。
      • 50個のコースだと全部のアイテムが貰え、さらに1ラウンド飛びが出来るという豪華仕様になっている。がんばってニコちゃんマークを集めよう。
    • 初心者、中級者、上級者に応じたモードが搭載され、各モードによって目指すラウンドとライフ数が異なる。
  • 各ステージや敵キャラクターのバリエーションも増大。
    • 最初こそ前作同様自然の多いステージを進んでいくが、そのうちに古代遺跡、雪山と温泉、ビーチに戦艦チックンの都市にロケット発射塔、そして月の上半分にぶら下がった空中要塞と時代にそぐわないものがいっぱい出てコミカル感じが増した。
      • 古代遺跡に何故か得点アイテムとしてドリンクカップ、ハンバーガー、フライドポテトが置かれているが気にしてはいけない。
    • 敵キャラもバラエティ豊かに増加。特に「ちっくん」の種類が多い。
      • おひるねしているかわいいヤツから、虫取り網と麦わら帽をつけたヤツ、釣りをしているヤツ、レンジャーの格好でツタを一生懸命上るヤツ、帽子とマフラーを纏って雪球を投げてくるヤツ、旗を振るだけの海兵姿のヤツ、そしてふとましい姿のチックンママと多岐にわたる。
      • 他の敵もツッコミどころが多いモノ揃いで、古代魚のくせにゴーグルをつけてるヤツや、触れるとキスを強要するギャル、ハンマーが飛んでくるレーダー、カモメにしか見えない翼竜と種類も多い。
    • ボスキャラもどこかヘンなものばかり、中には前作同様パロディを織り交ぜたものも。
      • 火山の甲羅を持った巨大亀、レーダーを持った何しゃべってるか分かんないヤツ、プリマドンナの格好をしたフィギュアスケーター、某宇宙戦艦の様に波動砲を撃ってくる船長全身黄金の鎧を纏った謎の戦士など数多い。
      • ラスボスは毎度おなじみキングタマゴドン三世。前作はぷりんせすどらごんの王冠を奪い、原人の手によって取り戻されたのだがどこから手に入れたのか再び王冠と杖を持って登場。炎の海をバッグに原人と戦うアツイ場面がある。
  • クリア後のエンディングのおまけ。
    • エンディングはカラオケ調のPC原人の絵描き歌と共にスタッフロールが流れる。これを参考に原人を描いて楽しんだ者も多いのではないだろうか。
    • スピンオフ作品の『PC原人シリーズ PC電人』では一部のBGMにこの要素が受け継がれている。

問題点

  • 前作に比べて現代風の時代錯誤したものが増え、コミカルでごった煮な感が増した反面「原始時代らしさ」があまり感じられなくなった。下手をすると原人自体が浮いて見えることも。
    • 前作では「雰囲気が暗い」という指摘があったものの乗り物、ステージの雰囲気、敵の立場を極力原始的なものに表現していたためかえって原始時代らしさが出ていた。このコミカルな作風は後の原人シリーズを決定付けることになる。
  • アイテムが取りにくい。
    • 前作ではばね花から出るアイテムは真上に飛び出したのだが、今作以降は左右のななめ上どちらかに飛び出す。そのため、特に足場が狭いところでは、飛び出したアイテムが下に落ちてしまい、取れなくなることが多々ある。
  • 一部のボーナスステージが難しい。
    • 「ちっくん たたき」と「ぴらにー はこび」が特に難しく、ノルマによって得点やニコちゃんマーク入手数が変わるのでとても難しい。コンプリートを目指すならなおさらである。
  • スピンボンクの高速回転ができなくなった。
    • 前作では連射パッドを用いることで高速回転と空中浮遊ができたが今作は「三角飛び」の要素が増えたための措置だと思われ、スピンボンクの回転がゆるくなってしまった。
  • 一部の攻略が面倒。
    • 殆どのボスは連続攻撃やごり押しといった戦法で早くケリが着けられるのだが、ラウンド3のボスは回転中は無敵で立ち止まった時でしか攻撃を与えられない。攻撃してもすぐに引っ込んでしまい、また回転といった感じでいちいち待たなければいけないので少々面倒。
    • ボーナスステージの「だいふんか」は落ちてくるアイテムをただ拾うだけで、全部拾うのに待ちぼうけになること請け合い。
  • ボーナスステージへ移動する花の移動が遅い。
    • 3では苦情が多かったのか改善されている。
  • 最終ステージが厳しい。
    • 今作もボスラッシュ。ただし、ほぼボス戦のみだった前作と違い、それぞれステージを突破してからボス戦、という流れのうえに、隠されていたとはいえちゃんとその都度大きく回復できるアイテムが用意されていた前作と違い、 回復アイテムがショボい。 大きいのは4つのうち1つのステージのボス戦前に大ハートが置かれているくらい。しかもステージの1つ1つが結構な難易度で、ダメージを受けやすいため、全てのボスに対してほぼ全快の状態で挑む、なんてことは不可能に近い。
    • さらに悪いことに、4体目のボスを倒した後、 回復一切無しで5体目のボスへの入口が出現。 倒しても、 なんと連戦でラスボスが登場。 拷問である。
      • 今作ではラスボスがかなり弱めなのが救い。
  • 難易度のモードセレクトの存在。
    • 全クリを目指すなら「いちにんまえ」だが「はんにんまえ」4ラウンド「れんしゅう」は1ラウンドでクリア扱いになる。しかしクリア後で再び残ったモードセレクトが表れ、どれもスタートすると1ラウンドからのやり直しとなるのであまり意味を成さない。
      • そもそも前作に比べて難易度は低く、残機も増やしやすい。モード毎のエンディングが用意されていればまた違っていたのかもしれない。

総評

  • 前作よりバリエーションが増えたことで遊びの幅が増え、初心者にもとっつきやすい作風と難易度でうまくバランスのとれた出来となった。
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最終更新:2023年05月02日 11:29