ドラゴンクエストIV 導かれし者たち

【どらごんくえすとふぉー みちびかれしものたち】

ジャンル RPG
高解像度で見る 裏を見る
対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 4MbitROMカートリッジ
発売元 エニックス
開発元 チュンソフト
発売日 1990年2月11日
定価 8,500円(税抜)
プレイ人数 1人
セーブデータ 3個(バッテリーバックアップ)
判定 良作
ポイント 新シリーズ1作目
AI初搭載だが命令できない
単なる勧善懲悪でないストーリー
キャラの人気はシリーズの中でも高い
ドラゴンクエストシリーズリンク


概要

ドラゴンクエストシリーズの第4作目にして、『I』~『III』の「ロト3部作」から世界観を一新した「天空シリーズ*1」の第1作。
FCで出された最後のドラクエであるとともに、チュンソフトが直接開発に関わった最後の作品となった(『V』では監修のみ)。

ロト3部作はストーリーだけでなく「RPGの面白さを浸透させる」ために段階を追って製作されたもので、それによりRPGというジャンルは一躍有名となり、フォロワーも数多く登場した。
シリーズの目的を果たし、ロト3部作の人気に押されて登場した本作では、「ドラクエならではのRPGの進化の方向性」を打ち出すべく新たな試みが行われた。

特徴・評価点

全5章のオムニバス形式
本作のシナリオは1章ごとに主人公と舞台を変えながら展開するオムニバス形式で展開され、第1章~第4章の主人公たちが、第5章で勇者のもとに集結するという構成になっている。
下記のように章が進むごとに難易度やシナリオの特殊性は上がり、各シナリオがRPGのチュートリアルとしての機能も持つ。
また、「未熟な勇者を熟達した仲間が支えていく」という仲間の合流に必然性を持たせる展開となっている。
どの章も単体でもミニRPGとして十分楽しめる内容になっており、比較的短いプレイ時間で仕切り直しとなる事や章毎に基本戦略や仕樣の変更があるので、常に新鮮な気持ちでプレイしやすい。

さらに4章までの各章に一つずつ、物語の重要ワードが存在している。

+ 長いので格納
  • 第1章「王宮の戦士たち」
    • バトランド王国の領内で相次いで子どもたちが行方不明になる事件が発生。王宮戦士のライアンは王の命を受け、事件の解決に挑む。
      • ライアンは魔法は使えないが肉弾戦に強く、途中で加入するNPCのホイミンは戦闘力に乏しいがホイミによる回復が得意。このため複雑な戦術は必要ないし、難易度もそこまで高くない。『I』同様のオーソドックスなRPGとなっている。
      • 「勇者が活動する前に抹殺するために暗躍する魔王の手先」「人間に友好的な魔物の存在」「ただ魔王に忠実に従うのではなく、独自の思惑の元に立ち回る魔王の側近」といった、これまでのドラクエとは異なる描写があり、今作の方向性を暗に表現することに成功している。
      • この章では「天空の勇者」が裏のテーマとされている。
  • 第2章「おてんば姫の冒険」
    • サントハイム王国の王女アリーナは格闘が得意なおてんば姫。武術大会の噂を聞きつけたアリーナは父の目を盗んで城を脱出。心配してついてきたお付きのクリフトやブライとともに冒険の旅に出る。
      • アリーナ(物理攻撃)・クリフト(回復呪文・補助呪文)・ブライ(攻撃呪文・補助呪文)の3人パーティーとなり、『II』と同様に役割分担が必要になる。
      • 序盤こそお忍びの旅をする姫とその付き人…と言ったよくある展開だがその中にも伏線が散りばめられており、唐突な終わり方もあって魔王側の描写を引き立たせている。
      • この章では「魔族の王 デスピサロ」が裏のテーマとされている。
  • 第3章「武器屋トルネコ」
    • レイクナバに住むトルネコは大きな町で店を開くことが夢の見習い商人。町の近くの洞窟にお宝が隠されていると聞きつけたトルネコは、宝を見つけ出そうと冒険に出るのだが…。
      • 目的の関係上、武器防具を仕入れたり宝物を入手したりしてお金を稼ぐことに重点が置かれており、ダンジョンは全てクリアしなくても問題なく、これまで何気なく倒していたモンスターが意外なアイテムを落としたり*2フィールドで旅の商人とエンカウントしたり(道具屋か宿屋のどちらか)、ちょっとしたミニクエストもある、サブキャラクターを雇って財宝のある洞窟探索等、ボスもおらず極端な話レベル1でもクリアすることが可能という様にTRPGやフリーシナリオRPGを意識した造りになっており、今作の章の中でも当時のドラクエとしても異色のシナリオである。
      • 雰囲気も他の章と比べてシリアスさがほぼ皆無でほのぼのとしており、シリアスさを増してくる次章以降のエピソード前の箸休め的な立ち位置にもある。一方で、これまでの章とは無関係のようで、以前の章で登場したライアンやアリーナの軌跡を垣間見れたり、さりげなく魔王の行動が本格化してきた事をうかがわせる台詞等、本編に関わる描写も抜かりなく入っている。
      • この章では「天空の剣」が裏のテーマとされている。
  • 第4章「モンバーバラの姉妹」
    • 踊り子のマーニャと占い師のミネアは、モンバーバラの町で営業を続けながら父の仇を探し続けていたが、仇はなかなか見つからなかった。業を煮やした2人は仇を求めて情勢不穏なキングレオ大陸を旅する。
      • 序盤は魔法使い系のマーニャと僧侶系のミネアの2人旅になるため、これまでの経験を活かさないと厳しい旅になる。途中から戦士系のNPCオーリンが加入するが、それでも難易度はやや高め。
      • 物語の核心を担うキーワードが登場するエピソードゆえに悪の勢力の悪行も本格化してより深く描かれていくことになり、身内の仇討ちというシナリオ設定も相まって先の三話に比べてシリアスかつ憂鬱な展開が多い。
      • この章では「進化の秘法」が裏のテーマとされている。
  • 第5章「導かれし者たち」
    • 主人公は山奥の村で育てられた勇者。あることがきっかけで目的もないまま村を出ると、その先で出会ったミネアに勇者としての自らの使命を知らされる。
      • これまでは一地方や一大陸で終わった冒険も世界すべてに広がり、導かれし者たちとともに魔王討伐を目指していく、これまでの集大成で王道的なシナリオながらも、本作の勧善懲悪ではない独特の暗さや冷たさが垣間見える。
        「馬車」「AI」など本作を象徴する戦闘システムにはここから触れることとなる。

本作のオムニバス形式は、キャラクターの背景を描くというストーリー的な意味のほかにも、
RPGで最も楽しいタイミングと言われる序盤~中盤を連続して遊ぶことができる」「伏線や設定を多方面から描写する事で深くプレイヤーに印象付ける」という意図の下で設計されており、RPGでしばしば指摘される「長すぎて過去の展開や伏線を忘れてしまう」「中盤以降に中だるみする」「最後までプレイする気力が萎えてしまう」という問題に一石を投じる試みとなっている。

馬車による大人数での冒険

  • 第5章では最大10人が同時に仲間になる。
    • 戦闘に参加できるパーティは前作同様4人であるため、残りのキャラクターは馬車に乗せて連れ歩くこととなる。
  • 前作のように特定の施設まで戻らなくても、町の中や馬車の入れない一部のダンジョン以外なら、いつでもパーティの編成を行うことができる。
    • ただし、戦闘中は1ターンに1人ずつしか交代することができない(これは次作『V』で改善された)。
    • 戦闘中に現パーティー全員が死亡すると、編成の先頭から順に4人が自動的に飛び出して総入れ替えとなる。
  • 章によっては導かれし者以外のキャラで戦闘に参加するNPC(ノンプレイヤーキャラクターの略)がパーティーに加わることもある。第1章のホイミン(ホイミスライム)や第4章のオーリンなど。
    • 彼らのコマンドは導かれし者同様、AIによって制御され常に自分の判断で行動するためどの章でも手動入力はできず、第5章では「さくせん」による指示の影響も受けない。またNPCの装備は固定されており、アイテムを所持・装備させることができない。更に経験値でレベルアップすることもできない。
    • 更にNPCが生存していても、導かれし者全員が死亡・状態異常(麻痺か混乱)で行動不能になった場合は全滅扱いとなる。
    • 総じて使いにくさが目立っているが、導かれし者にはできないことができるためにキャラによっては重要な戦力だったり、そうでなくとも世界観を深めてくれる存在が多い。

AIによる「個性的な」戦闘

  • 第5章で加入した仲間は「AI」によって行動を自動的に制御されているため、戦闘中は行動が完全にオートになる。
    勇者が直接指示することはできないが、次の6つの「さくせん」を通じてある程度行動をコントロールすることが可能。
    また、AIは戦闘を重ねるごとに敵の弱点や行動パターンなどを学習するように設定されている。
ガンガンいこうぜ HP・MPの残量を気にせずに、最大限の攻撃や呪文を連発する。
みんながんばれ 状況に応じて攻撃・補助・回復を臨機応変に使い分ける。
いのちをだいじに HPの残量を常に気にする。HPが一定以下になると優先して回復呪文や補助呪文をかける。
じゅもんをせつやく MPの残量を常に気にする。呪文と同じ効果を持つアイテムを使うこともある。
じゅもんをつかうな 名前通り一切の呪文を使わなくなる。
いろいろやろうぜ 戦闘中に効果のないアイテムを使ったり、効くかどうかわからない呪文を使ったりと普段なら絶対に行わないような行動を取る。

システムの進化

  • 『III』よりメニューを開く際のボタンを押してからのレスポンス速度が改善し、道具や呪文コマンド選択時にカーソルに合わせてキャラクターの所有する情報が表示されるなど全体的なユーザービリティの底上げがなされている。
  • 「とびら」コマンドの追加により、これまで持ち物から鍵まで選択し使用する必要のあった手間が大幅に軽減。元々『I』にもあったのでただの先祖返りともいう。
  • 本作から重要アイテムを入手した時にBGMが鳴るようになったため、「謎解きに必要なアイテムだな」と理解しやすくなった。

グラフィックの進化

  • 前作よりもさらにグラフィックが進化しており、FCのRPGとしてはかなりの高水準を誇る。
  • 『III』で削られたOPタイトルも派手めの演出付きで復活。曲も無限ループでなく終わりのあるアレンジになった。
  • また、エスターク神殿及びラストダンジョンでは、シリーズで初めて背景のあるダンジョンが使用された。

暗さのある物語

  • 「勇者と魔王の戦い」といった基本はそのままに、明るい冒険譚のイメージや王道的な勧善懲悪路線からの脱却が試みられている。
    • 5章最序盤の旅立ちの際にはある場所を調べることで「はねぼうし」が入手できる。勇者は装備できない弱めの装備品で、手に入れることには意味がないとも言える。しかし、入手時に表示される単なるシステムメッセージがプレイヤーに様々な感情を呼びこむ、堀井雄二の巧みさが見られる名イベントとして知られる。
    • 鉱山の町「アッテムト」でのイベント、人間による迫害の描写、本作のラスボスが全てをなげうち狂気に至る経緯など、プレイヤーに暗く複雑な感情を抱かせるイベントがいくつも挿入されている。また、魔王の城に潜入して内情を探るイベントや、ある場所で見ることができる「夢」など、敵側にもスポットが当てられている。
      • これらの描写は今までのドラクエでは経験できなかった「勇者であることの悲哀」、「微妙な後ろめたさ」をプレイヤーに与えた。エンディングも解釈によっては後味の悪いものになるため、しばしばファンの間で議論の種となっている*3

寄り道要素の追加

  • カジノ
    大国のエンドールの城下町にはカジノがあり、前作の「モンスター格闘場」に加え「スロットマシン」「ポーカー」の3種類のギャンブルが用意されており、ゴールドでコインを購入して遊ぶことができる。*4
    物語の進行とは関係ないが、マーニャよろしく本筋そっちのけでカジノに熱中するプレイヤーが続出。後のシリーズでも定番の要素となった。集めたコインは強力なアイテムと交換できるため、カジノで遊ぶことにも意義がある。
  • 小さなメダル
    「メダル王」という人物に渡すことで、メダル王がこれまでに集めたレアアイテムと交換してくれる。世界の探索という要素にアクセントがつき、これも後のシリーズで定番の要素となった。

サウンド面のこだわり

  • 主人公が変わるオムニバス形式に合わせ、各章の主人公にテーマ曲が用意されているなど、楽曲にも力が入れられている。
    • 曲数・収録時間では次作の『V』を凌いでおり、すぎやまこういち氏も「シリーズ中最も冒険をした(新しい感覚を取り入れた)音楽」と認めるほどのこだわりを持っている。
    • 残念な点としては全曲最大で3和音になってしまい、前作までは一部の曲に使われていたドラムパートがなくなってしまったこと。しかしドラムが無くても十分に聴きごたえのある曲を提供できたのはすぎやま氏とサウンドプログラマーの努力の賜物だろう。

金策面の苦労の緩和

  • 本作は金稼ぎのしやすさと有用な宝箱のおかげで今までと違い、資金不足で悩まされる事が減った。
    • ドラゴンクエストシリーズは程度の差はあれど資金不足に悩まされる事が多いのだが本作ではシリーズの中ではモンスターから手に入るゴールドが多めであり、5章中盤からはゴールドを多く落とす「ミステリドール」を狩る事ができる為に更に資金面での不安はなくなる。
      • 今作は8人パーティーであり、全員の装備を用意しようとするとやはり金額的に厳しくなるので、その為に多めにゴールドが入手できるようになっているのだと思われる。
    • 勇者とライアンは金のかかりそうに見える印象に反し宝箱から良い装備が手に入る事が多いし、戦闘メンバーの能力差によりメンバーが固定されがちなことも重なって、資金不足に悩まされる事があまり無い。
      • とはいえ、限られた資金の中から購入する装備を上手くやりくりするのも楽しみ方の一つである為、その点ではシリーズ内の他の作品と比べて薄いとも言える。
  • なお、1章~4章で稼いだ資金は次の章には持ち越せない。しかし、各章をクリアする直前に高価なアイテム、あるいはカジノのコインを購入しておけば、それらは5章に持ち越すことが出来る。

賛否両論点

自由編成から固定キャラクターへの回帰

  • キャラクターメイキングと自由なパーティ編成・転職システムでやりこみ度の充実に重点をおいていた『III』に対し、
    本作ではストーリー性重視の作風に転換するとともに『II』のような固定キャラクター性に回帰した。このため『III』ですでにシステムの完成を見出していたプレイヤーは戸惑うことになった。
    • この点については堀井雄二氏もリメイク時のインタビューで、「当時はやたら『縛りっぽくなった』と不評が多かったが、今になって『キャラゲー』として見直されてきた」と語っている。参考動画

難易度の低下

  • 本作は装備とレベル上げで全てのボスを力押しで倒すことができ、またレベルアップに必要な経験値も少ないため、前作までと比べて全体的に難易度が低い。遊びやすさが向上したということもできるが、手ごたえのある難易度を好むゲーマーからは「ヌルい」と評されることも多い。
    • ただし、後述の通り、本作でシリーズ初導入されたAIには欠点も多く、ボス戦で自由操作できるのは勇者ただ一人であることから、詰みゲーを回避するための予防線として難易度を落としたという見解もある。
  • ラスボス戦もキャラのレベルアップが早いことや馬車が使えること、アリーナに二回攻撃可能になるキラーピアスを装備させて高ダメージを与えられること、ベホマズン、ギガデインが低燃費であることにより撃破は容易。味方が完全AIで思うように動かせないというハンデを考慮しても前作並であり、シリーズでも弱い方に入る。
    • PS版ではラスボス到達時の平均レベルが下がったことや、各形態の能力強化により、かなり難易度が上がった。
  • 馬車による移動だが、街の中ではその場に馬車がいないにも関わらず、馬車内のキャラクターも道具や呪文を使用できる*5
    • 問題はこれがラストダンジョンなどでも通用するという事で、気付いたプレイヤーはボスの直前や、(実際に馬車と切り離される)出口を抜ける前で馬車内のメンバーに回復を任せるとかなり楽ができる。

問題点

AIに関して

  • ザコ戦でいちいち面倒な指示を出さなくて済む、AIの行動を見越して行動を練るといった独自の戦略性を生み出すとともに、「仲間とともに闘う」という独特のプレイ感覚を作り出す画期的なシステムであったのだが、ファミコンの性能では限界があったのか、ストレスを生じさせる問題点も多い。
    • 行動に融通が利かず「クリフトがボスに通用しない即死呪文のザラキを連発」に代表されるマヌケな行動が多い。プレイヤーの判断で好きなように戦術が組めない、キャラクター固有の呪文などがなかなかお目にかかれないという問題もある。
    • 学習は一定確率でなされるため、狙うならターン数を経る必要がある。そのため特にボス戦では学習がなされていない状態のことが多い。
      • 以降の作品ではこの解決案として、プレイヤーが直接行動を指示できる作戦「めいれいさせろ」が追加されている(事実上「さくせん」の仕様は形骸化してしまった)。
    • 逆にアリーナやライアンといった呪文や余計な特殊行動を持たないキャラクターは、倒した敵への二重攻撃を回避するなどAIの有利な特徴を活用してくれる。余計な補助呪文を持っていないマーニャも比較的有利な行動をとってくれやすい。しかもこれらのキャラクターはステータスも優れ、他のキャラクターと扱い易さで大きな差を生んでしまっている。
  • キャッチコピーでは「戦うたびに賢くなるAI」とされているが、実はこれは正確ではない。
    • 段階が4あり、一定確率で上の段階に移行するといった学習をする。つまり乱数運が悪いといつまでも段階が上がらず学習がなされない。
    • ラスボスなど何段階かに形態変化する敵の場合は各形態ごとに別モンスターと認識されており、それぞれ1戦しないと学習しない*6

キャラクターの強弱

  • 5章では勇者に加えて7人ものメインキャラクターが仲間になり、勇者以外は前衛系・僧侶系・魔法系に大別されるが、同じ系統のキャラでも格差が大きいためにバランス良くパーティを組みたい場合パーティが固定されやすい。
    • また、馬車の入れないダンジョンでは戦闘に参加しているメンバーにしか経験値が入らないため、馬車要員はレベルアップの面でも立ち遅れ、ますます主力との差が開いてしまいがち。
+ 役割別キャラの強弱について
  • 前衛系(ライアン・アリーナ・トルネコ)
    • ライアンの加入が遅すぎて、先に加わっているアリーナの前にかすんでしまう。合流時点のライアンは大抵の場合レベルがかなり低めであるため、アリーナを差し置いてライアンを使う気になりにくい。よりによって、ライアンが仲間になるのがアリーナの装備の充実しだす時期というあたり救いがない。
      • 普通にプレイしているとライアンが仲間に加わる時のレベルは12付近なのに対し、勇者やアリーナはレベル20近くまで上がってしまっている。更にレベル22以降はアリーナのほうがレベルアップに必要な経験値が少なくなってしまう。
      • とは言え、育てれば十分強いし、別にアリーナと択一というわけでもなく、両方起用することも可能。また、アリーナやトルネコほどではないがレベルアップも速く、他の仲間には追いつく事が可能である。上述の通りAI戦闘との相性の問題もあって、ライアンを使うプレイヤーは多い。
    • トルネコも前衛系ながら、ライアン・アリーナに比べると全体的に能力が劣るし、時たま命令とは違う『III』の遊び人のような特殊行動をする、ドラゴンキラーを装備できないなどの点から単純な戦闘要員としては使いにくい。一応、特殊行動は遊び人に比べたら役に立つが狙って出てくるものでもない。移動時には道具を鑑定してくれる便利な「みる」のコマンドが使えるが、それがあるせいで尚更死なせられないところもある。
      • アリーナより先に加入するので、一時的には物理攻撃要員として活躍できる期間がある。ライアンと違い、加入直後から馬車送り固定になるわけではないのが救い。また、レベルアップが早めな点も利点。クリアレベル以降の話なので、通常プレーでは何の意味もないが、高レベル帯でのHPの成長が抜群に高いという特徴がある。
    • ただし前衛系に関しては打たれ強さと攻撃力の高さ、取れる行動の少なさによる安定感の為に複数運用が行い易く、2人あるいは(呪文面が大きく不安になるが)全員運用する事も可能なので他の系統ほど不遇にはなりにくい。
      • とくに本作の勇者は前作の勇者と比べてMPが高く呪文の習得レベルも早いので、僧侶系か魔法使い系のどちらかの代役くらいは務められる。そのため、前衛系2人運用程度ならば十分実用的である。
      • また呪文の威力が前作から据置なのに対してキャラクターの力は前作よりも高くなっている。具体的には平均クリアレベルである40の時点で前作の同じ職業のキャラよりも20~30程高く、前作ではレベル99まで上げても武闘家以外カンストしなかったのに対し、アリーナはレベル60、勇者はレベル70、ライアンもレベル80もあればカンストしてしまう。さすがにトルネコはレベル99まで上げてもカンストしないがそれでも前作の勇者や戦士と同じぐらいまで強くなる。この点でも次回作以降顕著になる物理優遇の兆候が本作でも見え始めている。ただし、本作のそれはまだ軽度なものであり本作の呪文はシリーズでも強い方である。
  • 僧侶系(クリフト・ミネア)
    • 回復役としてのミネアはキアリー、ザオリク、ベホマラーを覚えないことからクリフトに大きく劣っている。ステータスの伸びも悪く、ことHPの成長が極端に悪いのも大きな弱点。HPは終盤でも150に満たない。
    • ミネアに期待できるのは力の伸びが良い・バギ系の呪文を覚えることから攻撃役にもなれる事と、フバーハを覚えるという点。ラスボス戦でのフバーハは非常に重宝する。フバーハと水の羽衣が重なった場合、100オーバーダメージのブレスが、なんと1/3の30~40ダメージにまで低下する。
    • とはいえ装備できる武器の差で、クリアレベル帯を大幅に上回るレベルアップをするか、一品物かつ最強武器のはぐれメタルの剣をミネアに与えない限り、奇跡の剣装備のクリフトのほうが攻撃力は高くなってしまう。
    • クリフトがベホマラーとスクルトを使用する条件が異様に厳しく、普通にプレーしていても中々唱えてくれる機会がないので、実質移動中専用呪文に激レア呪文になっている。このため、戦闘中回復なら、多少回復力は落ちるが条件が緩い賢者の石のほうが頼りになる。
    • 実は、ミネアにも「クリフトのザキ系なみにラリホー系を連発する」という悪癖があるのだが、ネタとしてすら認識されていない。
    • と、実はこの二人、どちらか片方が一方的に優れているとはいいがたい。とはいえ、この辺りの事情は、発売から時間がたって耐性の重要性とAIの特徴が分かってきたからこその話。発売当時、はぐれメタル鎧がむしろ罠といっていい防具と知っていた人間がどれほどいたのか…。
  • 魔法使い系(ブライ・マーニャ)
    • ブライが補助呪文重視型、マーニャが攻撃呪文重視型という位置づけなのだが、先述した通りAIがコマンド入力するという5章のシステムが痛い。
      • ブライが特に有用な補助のバイキルトを使う基準はイマイチ不明瞭で、思い通りに使ってくれないことの方が多い。*7。結果、マーニャのほうが圧倒的に使いやすくなっている。今作の補助呪文は全体的にかなり高性能(特に「スカラ」「バイキルト」はシリーズでも屈指の有用性)なだけに、なんとも勿体ない。
    • ステータス・装備品でもマーニャが上回り、例によってマーニャのほうが仲間になるのが先なため、ライアンの例と同様ブライを使おうという気になりにくい。
      • ブライ側の長所としては、意外と無効化されやすいマーニャの火炎系に比べ、ブライのヒャド系呪文のほうが安定して通じる。が、全体的に呪文の消費MPの少ない本作ではその恩恵を実感できる機会は少ない。
    • 一応ブライはアリーナ、クリフトよりも僅かに早く合流する。その時点では前衛枠が行動が不安定なトルネコか息切れが目立ち始めるNPCのホフマンしかいないため、僅かな期間ではあるが前衛枠を外してブライを2人目の魔法使い枠としてパーティに加えるという選択肢もある。
    • 余談だが、前作で散々不遇のネタにされていたヒャダインは本作では実用的な性能に調整されている。だが、ブライを積極的に使うプレイヤー以外にとっては関係のない話であって、結局影の薄い不名誉を拭うには至らなかった。

物語に説明不足な点がある

  • 解消されないまま終わる伏線や、提示される情報が断片的すぎて理解し難い箇所も少なからず残る。
+ 解明されない謎の一例(ネタバレ注意)
  • 第1章で登場したホイミスライム「ホイミン」が第5章で人間になって再登場するが、なぜ人間になったかは説明がない。
    • 小説版および短編集「知られざる伝説」で人間になった経緯が明らかにされたが、公式設定ではない。
  • 第2章の武術大会にラスボスがエントリーしているのだが、決勝戦では姿を消しているため、彼が何のために参加したのかは不明なまま。
    • リメイク版では「勇者が参加すると思ってエントリーしたが、いなかったから棄権した」とラスボス自身の口から語られている。
  • 同じく第2章のラストで突然行方不明になったサントハイム城の人々が、エンディングでは何事もなかったかのように戻ってきている。
    行方不明になった理由については一応ゲーム中で語られているものの、そこから何事もなく戻ってきたことについての事情は一切説明されない。
    • 第2章は主人公が謎の解明と行方不明になった人々を探しに旅立つことを決意するという形で幕を閉じるだけに、消化不良の感は特に強い。
  • 第四章のラストで突然登場するキングレオがいったい何者なのかの説明が一切なく、最期まで正体が判らないまま終わる。元々魔物でデスピサロの部下なのか、バルザックのように進化の秘宝で生まれた魔物なのかすら不明。
    • 「知られざる伝説」や小説版では彼がキングレオ城の王子だったという設定になっており、後のリメイク版でもこの設定が逆輸入されている。
  • 終盤、ある人物の口から勇者の父親と母親についての話を聞かされるものの、2人が引き裂かれてしまった理由が釈然としないものであり、納得のいく説明はされていない。当事者の1人であるマスタードラゴンもその件については何も語ってくれない。
    • 小説版ではマスタードラゴンが原因ではあるものの、故意ではなく事故だったことになっている。

その他の点

  • 耐性のある盾と鎧を同時に装備すると、盾の耐性が鎧の耐性で上書きされる(=盾側の耐性が消滅し、鎧側の耐性のみ有効になる)バグ。
    • 例えば、ドラゴンシールドなら敵のブレス攻撃を減少させる効果があるが、同時にブレス耐性の無い鎧を装備しているとダメージが減少しなくなる。当然、鎧を装備しなければ盾の耐性は発揮されるが、守備力から考えて実用的ではない。
    • 耐性のある盾を装備できるのは勇者、ライアン、クリフトで、勇者には全ての属性に耐性のある天空の鎧が、ライアンにはヒャド、バギ系以外に耐性のある魔神の鎧があるためそこまで影響は大きくない。
      • クリフトは耐性のある盾をミラーシールドしか装備できず、魔法の法衣で同等の耐性が得られるのだが、耐性が正常に機能した場合魔法の法衣+はぐれメタルの盾よりもはぐれメタル鎧+ミラーシールドの方が強い。また、それらの鎧よりも先に耐性のある盾を手に入れた場合はこのバグの影響を受ける事になる。特に早い段階で宝箱からドラゴンシールドが手に入るため、そのタイミングで被害を受け易い。
      • この副作用により、本来なら敵の攻撃呪文のダメージを2/3に軽減した上でダメージの1/4を相手に跳ね返すという効果のミラーシールドが、鎧を装備している時はダメージ軽減効果が消滅するため素のダメージの1/4を跳ね返すようになっており、結果的に相手に与えるダメージも本来より上昇するという現象も起こっている。メタル狩りをする時はこのダメージ量の差が決定的な差になる事も多いため、プレイヤーにとって利用価値のあるバグとも言える。
  • パラメータの「たいりょく」がほぼ死に数値となっている。前作と同じく体力の上昇率がHP上昇率に反映されるが、ただの2重表現でしかない。
    • 開発側も無駄なパラメータだと判断したのか、DQ5からはたいりょくは存在しなくなってしまった。
  • 「うんのよさ」は攻撃回避率に影響するが、最大で2%程度しか変わらないため、こちらも死に数値と言っていいだろう。こちらもDQ5でドーピング不可能となり、DQ6からは削除された。
  • 気球を手に入れた後、どうすればいいかがノーヒント。天空の剣の入手場所は間接的なヒントがあるが、天空への塔のある島は完全なノーヒントで、説明書の世界地図にも記載が無い。
    • ただ、船入手後に自然に海上を動き回る事になり、自然に怪しい場所として目星を付ける事はできる(見た目からして岩礁に阻まれ空からでしか赴けない、いかにもな島である為)。
    • また、リバーサイドのシスターから「気球で世界中をまわれ」という趣旨のアドバイスは貰える(ほぼノーヒントみたいなもんだが)。
  • 「とびら」の存在。
    • 鍵を持っていなくても開く扉に対してもいちいち「とびら」を選択しないと開かないので、煩しさを感じる。城の扉を開けた際にアニメーションする演出は凝っているのだが…。
  • 「いのりのゆびわ」は移動中に使用した際の破損する確率は1/8なのだが戦闘中に使用すると何故か破損率が逆転して 7/8 もの高確率で壊れてしまう。リメイク版では修正された。

総評

キャラクターメイキングを主軸としたやりこみ要素をメインとしてシリーズの完成形を掲示した前作から一変、キャラクターの個性とシナリオを重視した作風に転換した本作。
シナリオ・AIには賛否両論もあったが、前作からの順当な進化を感じさせる作品であり、ファミコンRPGを象徴する作品の1つとなった。
難易度は全体的に低めだが、レベルアップに必要な経験値が低いことや攻略を容易にする裏技が多いことなどから前作以上にプレイヤー層の間口を広げた功績もある。
本作で導入された新たな要素や改善されたシステムは、続く『V』でさらなるパワーアップを遂げる。


その後の展開

  • 後にPSとDSでリメイクされた。最大の変更点は「めいれいさせろ」が追加され、AIを任意で選択できるようにしたことと「第6章」の追加だが、どちらも柱となる部分の大幅改変であったため、ある意味かなり大胆なリメイクといえる。
    『VII』のシステムがベースであるため、「移民の町」が追加されていたり、追加ダンジョンと一部モンスターが『VII』の使い回しだったりする。また、PS版からはエスタークとラスボス以外のボスにも専用の戦闘曲が使用されるようになった。
  • トルネコは、旅する商人というキャラクター性を見込まれ、スピンオフ作品『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』シリーズの主役を張ることになる。
    • その後も『VIII』ではライアンとゲスト出演し、『III』のリメイクではすごろく場にトルネコの格好をした老人が登場している。
      また、FFとDQのキャラクターが共演した『いただきストリート』では商人という立場から重要なポジションにいる。
  • 次作『V』とは世界観が共有されており、「天空城」「天空の装備」「マスタードラゴン」「エスターク」などの言葉が登場する。ただし、ロトシリーズのように明確なつながりがあるかと言われるとそうでもなく、世界地図は大幅に変わっているし、「天空の塔」を除いて本作の地名は『V』には一切登場しない。
  • 『IX』では「導かれし者たち」が配信キャラクターとしてゲスト出演。中でもブライは配信クエストでちょっと役に立っている。勇者は登場しないが、コスチュームを装備品として入手できる。

余談・ネタ要素

キャラクターの個性を重視した本作はゲーム上の仕様や不具合、同時期に始まった『ドラゴンクエスト 4コママンガ劇場』を巻き込んでさまざまなネタを生み出した。リメイク版に逆輸入されたものもいくつかある。

キャラクターに関するネタ

ライアン

  • お供をするホイミンに愛着がある人も多い。ライアン自身が壮年・中年の風貌をしていることもあって『4コママンガ劇場』でもその相思相愛っぷりがよくネタにされていた。
    • ホイミンにかなりの人気が集まったため、『V』でモンスターを仲間にするシステムが採用されるきっかけになったともいわれている。

アリーナ

  • 『4コマ漫画劇場』で行われたDQ1~4までのキャラクター人気投票で1位に輝いたほどの人気者。「可愛い」「強い」「会心の一撃を連発してくれる」などがその理由とのこと。
    • 後に2章を元にした漫画作品『プリンセスアリーナ』が連載されたほどなのだが…この作品に付いては後ろ暗い話題が存在する(詳細は各自検索されたし)。

クリフト

  • いのちをだいじに→クリフトはザラキをとなえた!
    本作のAIの頭の悪さを象徴する有名なネタ。効かないことを学習するまではひたすら唱える。これはザキ系が「味方の被害を減らすためにもっとも効果的な行動」として選択されているためなのだが、ボス戦でザキ系を唱えてターンを無駄にする、道中でザコに連発しすぎてMPが足りなくなる…など、クリフトが回復役であることを考えるとありがた迷惑になりやすい。
    • 「さくせん」の「じゅもんを使うな」で容易に封印できるが、今度は回復魔法まで使わなくなってしまうためたちが悪い。あまりのザラキ魔ぶりに半公式設定になってしまい、リメイク版でも優先してザラキを唱えるように調整されていたり、外伝作品でも得意呪文がザキ系になっている*8
  • よく見ると名前が「クりフト」と、リがひらがなになっている(「アりーナ」等も同様)。
    • 本作にはカタカナの「リ」が用意されておらずひらがなと共通になっており、文字一つ分でも容量を削減するための努力である。
  • アリーナへの片想い
    ゲーム中ではそれとほのめかすような台詞が一つあるだけであまりはっきりしないが、書籍『ワールド漫遊記』で「彼の好きなアリーナ」と明記され、更に『4コママンガ劇場』で再三に渡りネタにされた。リメイク版では会話の中でアリーナへの想いを聞くことができたり、アリーナに優先して回復呪文をかけるように調整されていたりする。

トルネコ

  • DQシリーズでも一二を争うネタキャラ。ゲーム中でも「さくせん」を無視してダジャレを言ったり不思議な踊りを踊ったり転んで会心の一撃を出したり…と『III』の遊び人のような好き勝手な行動を取る。
    • 遊び人と違い何もしないような無意味な行動は基本的に無いが、カジノに連れて行くと、試合に手を出して流れを変えることもあるなど欠点も目立つ。
    • 特に扱いがひどいのが『4コママンガ劇場』。FE聖戦のアーダン並みかそれ以上の、愛されているのかいないのかよく分からない扱いを受けている。その活躍たるや「いらないものと判断されて気球から捨てられる」「馬車で待機したままLv50達成」「ガーデンブルグで人質になることがすでに決まっている」*9「ダジャレでスタンシアラ王に完敗」「太りすぎて落とし穴にフタをする」…などさまざま。初登場から二十数年、幾多のマンガ家にネタにされ続けた。
    • とはいえ逆に言えばそれだけファンから愛された証拠でもあり、『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』シリーズでは主役に抜擢され、日本におけるローグ系の顔の一つとなった。
      • リメイク版では「くちぶえ」「しのびあし」などの移動時に便利な特技を覚える様になった。

モンバーバラの姉妹

  • 『マイコンBASICマガジン』の堀井雄二氏のインタビューによると、第5章のバルザックとキングレオに対してマーニャとミネアの魔法がかなり有効であることを公言している。表には出ないが熱い設定である。
  • 妹ミネアに稼がせておき、自分はひたすらカジノにハマっていたマーニャのダメ人間的な行動はよくネタにされた。それに伴い「お金に弱い」という設定も。
    • ゲスト出演した「ドラゴンクエストヒーローズ」でのメンバー加入時の会話シーンでもこのネタが取り上げられている。
      パーティへの同行を渋るマーニャを彼女の性格を熟知しているかの如く言葉巧みにその気にさせるクリフトとのやり取りは必見。
  • 他にもマーニャが下半身につけている踊り子の服が「ふんどし」呼ばわりと、これまたよくネタにされる。お色気キャラの割にはあまりにも扱いが酷い。
  • アニメ版『ドラゴンクエスト 勇者アベル伝説』では本作のパーティメンバーがゲスト出演しているが、ほとんどがモブ程度のチョイ役なのに対し、マーニャとミネアは物語に深く関わる立場で登場している。

女勇者

  • その特徴的な髪型ゆえ「ブロッコリー」だの「ギズモ」だのさんざんネタにされた。「天空の兜かぶれねえじゃん!」というのも多数。
  • 外部作品では男勇者の方が圧倒的に出番が多いため、女勇者は影が薄くなっている。

ラスボス

  • ネタバレになるので詳細には触れないが、4コママンガ劇場ではこの手の美形キャラの例に漏れずネタキャラ的存在になっていたり、恋人との関係で多くのネタが描かれていた。
  • そのカッコよさや悲哀性などから、リメイク版でデザインが描かれなおされたことで、外伝作品では他のラスボスとは異なるような立場をもらうことが多い。

ブライ

  • こうも特徴的なキャラクターが揃いに揃っている中で、ブライのみが特に何もないことを一周回ってネタにされている。
    • 強いて言うなら、混乱中に「イオナズン」を唱えようとするもど忘れして発動しなかったり(※忘れるも何もそもそもブライはイオナズンを覚えない)、本来使えないはずの「スカラ」を敵に掛けてしっかり防御アップ効果が発動する等ぐらい。スカラに関してはきちんと覚えて味方にも使ってほしかったところである。
    • 現にオールスターの『DQH』シリーズでは勇者は例外として導かれし者の中で唯一出演できていないし、これまたオールスターの舞台版でも他の導かれし者が総出演している中で登場していない。カードゲームの『DQR』でも第五弾現在未実装なのだが、同弾で実装されたカード「導かれし者たち」というカードのイラスト及び使用時のカットインでも何故かハブられるという事態が発生した。これに関しては非難の声もある模様。
    • やはり、頑固爺さんというキャラクター性に難があるのだろうか……?
  • なおギャグ4コマなどでは、常識枠のツッコミ役やオチ役として重宝され出番がそこそこ多かったり、ブライの特徴的な髪型のシルエットがザコ敵の「コンジャラー」を始めとする様々なモンスターを彷彿とさせるとしてしばしばネタにされていた。

裏技・バグなど

上の2つの裏技が有名で、リメイク版でもこれらのネタがセルフパロディとして取り入れられている。

838861

  • 第5章のカジノでこの枚数でコインを買おうとすると4ゴールドで買えてしまう。これは24ビット数値のオーバーフロー(24ビットで表せる限界である16777215を超えると数値が0に戻る)現象を利用したもので、コインの値段が安すぎてオーバーフローを起こせない2章以外ではさまざまな組み合わせで安く買えるようである。
    • 例えば第5章で838861枚購入しようとすると、本来の値段は838861×20=16777220ゴールドとなるはずが、この結果が24ビットからあふれ16777220-16777216=4ゴールドになってしまう。
  • ちなみにPS版ではゴールドの最大値を5桁(99999)にしてオーバーフローが起こらないようにしているためこの裏技は使えないのだが、データ上は6桁まで用意されている。また、移民の町をグランドスラムにすると「838861」という枚数に言及する移民が登場する。

8回逃げると会心の一撃

  • 正確には「1回の戦闘で8回逃亡に失敗すると以降の攻撃がすべて会心の一撃になる」。本作では1回の戦闘での4回目の逃亡が100%成功するようになっているので、実質的にボス戦でしか使えないがもちろんそこでうってつけの裏技。しかし、その間は当然やられ放題になるので成功させるのは難しい。
    • 基本的な原理はバトル中の状態に関連したデータのオーバーフローによる各種状態の書き換えである。
      下2ビットが逃げようとして失敗した回数のカウントで使われており、本来は下2ビットが11になっていれば必ず逃げられるのが、ボス戦だとそれでも失敗するのでさらにカウントが増えてオーバーフローを起こし状態データが書き換えられ、2^3(=8)のビットに「チカラがみなぎってきた」のフラグがあるために8回目で会心の一撃乱発状態となる、というものである。
    • 馬車がいる状態であれば、控えメンバー4人をだしておいてこの裏技を行い、全滅するに任せて主要メンバーが飛び出させれば楽に成功できる。これを知っていると、馬車がいる状態で戦えるデスピサロがそれまでの中ボスより格段に弱く感じるという逆転現象が起きてしまう。
    • また「時の砂」を使えば逃げた回数が4回加算される*10ので4回逃げるだけで会心の一撃が出るようになる。また時の砂によって無かった事になったターンに逃げた分も加算されたままなので、時の砂を使う前のターンに逃げれば実質的に3回逃げるだけで会心の一撃が出るようになるため成功させられる確率が大幅に上がる。それでも成功させるのは簡単では無いが。

幻のモンスター

  • 海のモンスターの中に通常はエンカウントしないモンスターがいる。「たこまじん」(ダゴンと同種)「じごくのざりがに」(さそりアーマーと同種)「シャークマンタ」(レイギガースと同種)「ピラニアン」(エビルアングラーと同種)の4種で、データも設定されているのだが、特定のダンジョンの出口を抜けたタイミングでエンカウントしないと出現しない。リメイク版では普通に登場するようになった。
  • 海のモンスターには上記の他に、「シーライオン」「フライングデス」「マリンリバイアサン」など没になったものがいくつかあるが、これらもリメイク版で日の目を見ている。(マリンリバイアサンのみ「マリンワーム」に名称変更)
  • また「しじん」(ラゴスの色違いでブーメランを持っていない)、「しょうにん」(3章に登場するものと同グラフィック)というモンスター(?)も存在するがこちらはほぼすべてのパラメーターが0である為完全な没データである。
    • さらに「しょうにん」の行動パターンには「あまいいき」が設定されている。甘い息を吐くってこの爺さん何者なんだ…?

透明気球

  • 海の一番北西(X,Yの座標が0,0)でAボタンを押すと、グラフィックでは見えないが気球に乗った扱いになる。これを利用して船を入手した時点でデスパレスや世界樹、ゴットサイドに行くなど大幅なシーケンスブレイクが可能になる。
  • 非売品である防具「はぐれメタルヘルム」は1つでもパーティメンバーが持っている状態では敵がドロップしない。盗むでも不可能。
    • 預かり所に預けていれば「持っていない」と判定されるため一応対策は可能だが、果たして当時気付いたプレイヤーはいたのだろうか…。
  • 「まどろみの剣」の追加効果はラリホー耐性を無視するため、ラスボス含むあらゆる敵を眠らせることが可能。
    • このためこの剣を装備できるライアンの株が上昇……するかと思われたが、AIにこの剣を持たせると、効かないことを学習するまで使用効果のラリホーマを連発するようになる。かえって使いにくくなってしまうのだった。
  • 3章で入手できる「鉄の金庫」「銀の女神像」*11は、3章で入手しなければ5章で入手可能…だが、5章ではこれらのアイテムは何の意味も無いガラクタになってしまう。
    • ちなみに「鉄の金庫」「銀の女神像」以外にも、1章の「空飛ぶ靴」や4章の「静寂の玉」は5章には持ち越されずに消滅している*12

せいすいについて

  • 戦闘中に使うと全ての敵に十数程度のダメージを与えることができる効果なのだが、シリーズでは唯一メタルスライム系にも有効(一撃で倒すことが可能)となっている。このため、シリーズで最もメタル狩りによる経験値稼ぎがしやすい作品である。
  • バグだったためか後期出荷版ROMでは無効とされているが、実際に無効となっているROMを所有しているという報告例が無いため真偽は不明である。また本作のリメイク版や以降のシリーズでも本作と同様の設定のものは出ていない。

その他

CM

  • 本作のTVCMは歴代DQの中でも、ゲーム画面やイラスト等をほとんど使っておらず、実風景をただ流すのみという(数パターンのうち、ひとつだけはスライムが合体するゲーム画面を使っている)特異な演出となっている。
    • 中でも下記の1パターンは、「殆どが電車の走行風景」という、歴代CMの中でもかなり異質なもの。ちなみに撮影されたのは東京都の渋谷周辺と京王電鉄の京王線。
      +...

キングスライム

  • スライムの合体によって誕生するモンスター・キングスライムは本作が初登場である。発売前は雑誌記事などで「これまでで最弱の敵だったスライムがパワーアップ!」などと盛んに宣伝されていたが…実際にキングに合体できるのは「合体スライム」と呼ばれる特殊なタイプだけであり、第4章にしか出現しない。
    • 上記のCMでは5章で出現しているが、開発段階の映像であるためか、実際には出現しない。
    • リメイク版では5章でも出現するようになった。また、モンスター図鑑でも「合体スライム」は普通の「スライム」とは別枠になっている。

発売日

  • 前作『III』は平日に発売されたため、学校をサボる学生が続出したせいか、本作は日曜日に発売された。以降『IX』まで「ドラクエシリーズの発売日は休日」となった。
    • 発売当日は民放で特番が組まれるほどの熱狂ぶりであった。
      • 近年は予約販売や通販の普及により発売日を休日にする必要性が薄れていると指摘されることも多い。現に『X』では発売日が木曜日になったがその日は学校が夏休み中だったので問題がなかったためである。

公式ガイドブック

  • 前3作同様、発売元のエニックスからガイドブックが発売されたが、本作は初の上下巻で、上巻は町やダンジョンマップなどを紹介した世界編、下巻はアイテムや敵を紹介した知識編となっていた。
    • 後にNTT出版など、他社も同じような分冊式で攻略本を出すことになるが、本作はそれに先鞭を付けたソフトとなった。

小説版

  • 本作でもエニックスから小説版が発売された。著者はロトシリーズを担当した高屋敷英夫氏に代わって久美沙織氏。
    • 巻数が前作『III』の倍の4巻構成となり、著者もそれまでSFやファンタジーを手がけてきた本職の小説家ということもあって、小説としての完成度は前3作より高い。
    • 一方でゲーム原作とはかけ離れたキャラクター造形(僕っ娘のアリーナ等)、耽美的な作風などにより、前3作とは別ベクトルで賛否両論存在している。
    • 「デスピサロに面従腹背するエビルプリースト」は本著が初出だったが、後にリメイク版に(そのままの設定ではないが)逆輸入されている。

幻のスピンオフ

  • アリーナが主人公のサントハイム一行を題材にしたアクションゲームが企画されたが、版権問題でキャラを変えて出来上がったのがスーパーファミコン用アクションRPG「レディストーカー」*13。主人公レディのパーティから名残を感じとれる。

抱き合わせ商法

  • これ以前にも行われていたことだが、売れ残りの不人気ソフトとセットで買うのでなければドラクエシリーズを販売しないという、いわゆる「抱き合わせ商法」が問題視されるようになった。
    • 代表例として、卸売業者である藤田屋がこのソフトを小売店に卸す際に強制していた件を切掛けとして公正取引委員会が動き、法的に禁止される判決が下っている(通称「藤田屋事件」)。
      • これは、当時ゲームソフトは主に玩具店であり、玩具の仕入れは全て買い取りで返品不可システムだった事による末端の玩具店が弱い立場であるのが原因か*14
      • 当然この件は氷山の一角であり、これ以外にも小売店が同様の手口で販売を行っていたケースもある。
    • 『III』のカツアゲ事件と共に、シリーズの人気を裏付ける有名なエピソードとなった。

読売新聞デスピサロ掲載事件

  • ドラクエIV発売後しばらく経って、読売新聞に「ドラクエIVのラスボスのしょう体・デスピサロ」という読者投稿がデスピサロのイラスト付きで掲載されてしまう事件?があった。しかも、その後に多数のゲーム雑誌が転用や記事を紹介してしまい、あっという間に晒される事に。
    • その後、読売新聞がメーカーに謝罪する事態にまで発展する事になる。当時のエニックスが比較的ゲーム後半情報にはナーバスになっていた事もあるが、その新聞掲載がゲーム発売1カ月程で平謝りだったという。

ハイスコア廃刊の最後っ屁事件

  • ちょうどドラクエIVを含む「ファミコン4大RPG」と銘打たれたソフトが集中して発売されたと同時期に、ゲーム雑誌「ハイスコア」が廃刊となったが、最後の胸の内を吐き捨てるかな様にドラクエIVをけちょんけちょんに酷評して幕を閉じた。
    • 「仲良しこよしの勇者御一行様の世界旅行、気球の旅もあるでよ~」「ドラクエIVなんかとっとと売っぱらってFFIIIを買いましょう」等、闇を抱えた様な記事が物議を醸した。そして次の号は…出なかった。告知も何も無く、突然の廃刊に実質的な最後のハイスコアは、闇を吐き出してこの世を去って行った。


*1 当初はロト3部作と区別するためのユーザー間での俗称だったが、後にメーカー側がこの呼称を正式採用した。

*2 実はこの章に限り、モンスターの落とすアイテムが豊富かつ高価になっている。

*3 詳しくはネタバレになるので割愛するが、その解釈の真偽を雑誌にインタビューされた堀井雄二が「そういう解釈もありですね。」と、真相をぼかした点が原因とされている。

*4 2章・3章でもカジノに行くことは可能だが、3章ではクリア寸前になるまでカジノは休業状態となっている。

*5 これらの特徴は後の作品にも踏襲されており、6ではすべての場所で馬車とやりとりが可能

*6 ブレス攻撃をする形態に対してのみ率先してフバーハを唱えるなどメリットがないわけではない。

*7 『ブライにピオリムの呪文を使わせる研究』などジャンプ放送局でネタにもされていた。

*8 わざわざ「最初から賢いAI」の例外として、効かない敵に対しても使うよう設定されている。

*9 ちなみに、リメイク版ではこのネタが人質になったトルネコの台詞で使われている

*10 2^2(=4)のビットが使用済フラグとして扱われているため

*11 前者は全滅してもゴールドが半分にならない、後者はある人物に高価で引き取ってもらえるアイテム。

*12 ただし「静寂の玉」はあるボスモンスターを倒すと100%の確率でドロップする。

*13 「スーパーファミコンクソゲー番付」より。やはり、きれいな独立で無かったからか。

*14 玩具問屋の最も売上のあった頃は、ゲームソフトだけで70%も占めていたとされる。それだけ問屋の立場は玩具店にとっては異常な程高かった。