ドラゴンクエストIII そして伝説へ…

【どらごんくえすとすりー そしてでんせつへ…】

ジャンル ロールプレイングゲーム
高解像度で見る 裏を見る

対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 2MbitROMカートリッジ
発売元 エニックス
開発元 チュンソフト
発売日 1988年2月10日
価格 5,900円(税抜)
プレイ人数 1人
セーブデータ 3個(バッテリーバックアップ)
判定 良作
ポイント 転職システム初登場
前二作も巻き込んだシリーズ完結作
バッテリーバックアップ機能初搭載
RPGの一つの到達点
ドラゴンクエストシリーズリンク
公式サイト


概要

ロト伝説三部作完結編。プレイヤーは勇者オルテガの息子(娘)として、世界を支配しようとする魔王バラモスを倒すため旅立つ。

DQI~IIIは、シナリオ的なつながりがあるだけでなく、ゲームとしても「RPG」という新たなジャンルを段階を追って世間に浸透させるべく考えられた作りになっている。
『DQI』でRPGの基礎を知り、『DQII』で仲間たちと協力しての戦い方や乗り物の獲得による行動範囲の広がりを学ぶ。
そして、キャラメイクなどを採用し、自由度を最大限まで高めた集大成として発表されたのが、本作『DQIII』である。

特徴

前作『DQII』を下地に様々な追加要素が加えられ、ボリュームも大幅に増大している。

冒険の書

  • 本作ではバッテリーバックアップ方式を採用しており、前作のようにコンティニュー時に復活の呪文を入力する(パスワード方式)必要はなくなり、時間を空けても快適に遊べるようになった。
    • ちなみに、従来通りパスワード方式にすると200文字を超えてしまうと説明されていた。

キャラクターメイキング

  • パーティ制を採用した前作『DQII』では、仲間になるのは個性を持った固定キャラだったが、本作では(当時の)一般的なRPGと同じく、名前・職業・性別を自分で決めたキャラをパーティに入れて冒険できる。
    • 主人公の職業は「勇者」固定で、メンバーからも外せない。残りの3人がメイキングしたキャラとなる。
      • メンバーを3人以下にすることもできる。行動回数こそ減るが、一人当たりの獲得経験値が増えて早く成長するため、慣れると3人のほうが有利という話も。ただしさすがに2人以下まで減らすと、クリアの難易度がかなり上がってしまう。
    • 仲間キャラクターの登録やパーティの入れ替えができるのは、スタート地点の街「アリアハン」にある「ルイーダの店(ルイーダの酒場)」。このルイーダの店は、後のシリーズでも度々登場している。
  • 前作までと同じく本作にも「あなた」、つまり主人公が存在する。主人公は勇者という職業で固定であり、残りの3人を任意で決めることができる。戦士・魔法使い・僧侶という組み合わせが基本だが、それ以外にも個性的な職業が用意されている。
    • 勇者以外の職業は「ダーマ神殿」で転職が可能。転職するにはレベル20が必要だが、転職後はレベル1になるのでレベル上げをやり直す事になる。以降のシリーズでも、職業システムがある場合は「ダーマ神殿」で転職を行うことが恒例となっている。
      • なお、本作における転職は「呪文も使える前衛職」を作るためのシステムという側面が色濃い。たとえば、武道家や商人から戦士にしてもメリットはほとんどないが、魔法使いから戦士にすれば呪文を使いながら前衛も務まる万能キャラになる。
      • ただし僧侶、魔法使い共に全ての呪文を覚えるのはゲームを終える頃になるので、クリアを目指すだけなら使用する必要のないシステムである。むしろレベル上げが大変なので、稼ぎ手段(はぐれメタル退治等)が確立されるまでは転職せずに進んだほうが無難。実際、公式ガイドブックでも中途半端な転職はやってはいけないこととして記載されている。
      • その一方、成長させなおす手間以外のリスクはほとんどないので、旅の過程を楽しむためのフレーバーとして、積極的に転職させてしまってもさほど問題はない。もちろんクリアにかかる道程は長くなってしまうが。
  • 性別は移動画面でのグラフィックが変わるほか、一部性別限定の装備品がある。
    • 各職業の男女両方に鳥山明氏による公式イラストが存在しており、いずれも人気が高い。
+ 職業

どの職業もそれぞれ特徴があり上手く釣り合いが取れている。
主人公専用職業「勇者」、RPGでは一般的な「戦士」「僧侶」「魔法使い」、上位職業の「賢者」、通好み(?)な「武闘家」「商人」「遊び人」とバラエティ豊か。
基本の編成は「勇者・戦士・僧侶・魔法使い」で、ルイーダの酒場に初期からいるのもこの3職業。これをベースに好みや慣れでメンバーを変える。
一見、役立たずに見える商人や遊び人もレベルの上がりやすさと装備品の優秀さで序盤は物理攻撃要員としてそれなりの活躍をし、賢者は呪文系職業の最上位だが転職前提の上、レベルの上がりにくさで強力な呪文が使用しにくい等バランスが取れている。

勇者

  • いわゆる主人公、当然他職業への転職はできず、主人公以外が勇者になることもできない。
    • そのポジション上、クリアするまではルイーダの店に預けることもできない。
    • 主人公が不在になっては困るためか、バシルーラ(対象1人をパーティ内から吹き飛ばしてルイーダの店に戻してしまう凶悪呪文)を100%回避する。ただしクリア後、パーティから外せるようになって以降はバシルーラにもかかる。
  • ステータスは戦士系で力、HPが高く、MPが低い。レベルアップは最初遅いが、レベルが上がるにつれ速くなる。
    • 上記の特性上、序盤は他の職業と比べると得意分野がなく、能力も抑え目な為にいまいちパッとしない。
    • ただし後半は強力な専用呪文を覚え始め、終盤では勇者専用の武器防具も入手できる。このため戦士並みの攻撃力とダントツの守備力、耐性を持ち、強力な呪文も使用可能という、PTのリーダーに相応しい戦闘力に成長する。
  • 呪文は一通りの攻撃・回復・移動呪文から、最終的には勇者専用の特別な攻撃呪文や最強の回復呪文まで幅広く覚える。ただし専用呪文は消費MPが多く、また当人のMPも低いために乱発できない。
    • デイン系の攻撃呪文には、ごく一部の敵を除いて大抵の敵に通用するという特徴がある。アストロンは行動不能になるが無敵状態となり、相手の行動パターンを把握するのに役立つ。合わせて初見の敵に対処するのに適している。
  • 性別の選択が可能だが、女性を選択しても移動時のグラフィックは男性と同じで、母親からも「勇敢な男の子のように育てた」と言われるように女性扱いされることはほとんどない。
    • ただし、主人公が女性の時にそれを指摘する人物が1人だけ登場する。また、この時の会話内容を見るに、主人公自身も女性ではないと振舞っているようである。『ゼビウス』で知られる遠藤雅伸氏はこのイベントに感心していた。
  • 前述の観点から職業中1番有利に思われがちだが、転職による能力の底上げや呪文の習得ができず、覚えられる呪文も(特に補助系に)穴がある等、必ずしも完璧ではない。

戦士

  • 典型的な肉弾戦のプロ。力とHPはトップクラスだが、それ以外の能力値はほとんど伸びない。
  • 他の職業と比べ強力な武器防具が装備でき、ことダメージに対しての耐性面で優秀な前衛役となる。ただしその性質上、武器防具を揃える必要があるので、多くのゴールドが必要になりがち。また素の守備力となる素早さが低いため、重装備を整えなければ見た目より脆い。
  • 素早さは最低クラスだが、その遅さはかえってメリットともなる。本作はシリーズでも特に「殺られる前に殺れ」という面が強いが、終盤に手に入る「味方全員を回復し、無制限に使える『けんじゃのいし』」を合わせることで「次のターン開始を安定した状態で迎える」ことができ、もっとも使用に向いている職業とされる。
  • 他職からの転職により目覚ましい強化をされる職業でもある。素早さを底上げし、魔法職で呪文を覚えさせることで行動の幅も増え大幅に強くなる。呪文を覚えた戦士は、先頭に立たせた際に防御攻撃(後述)ができなくなるので迷うところだが。
  • 屈強な外見の男戦士に対し、女戦士はビキニアーマー着用で妙に露出度が高く、人気も高い。男女とも、後の『VIII』『IX』の一般人キャラクターの中に再登場する。『VII』にも一部のイベントキャラで登場するが、女戦士は髪の色が金髪になっている。

武闘家

  • 体を使っての闘いを得意とする職業。レベルの成長に伴い会心の一撃が発生しやすくなる(確率はレベル/256)という特性を持ち、終盤はバシバシと会心の一撃を出して敵を屠る。
    • 上記した特性に加え能力成長の癖もあることから、全体的にやや大器晩成型の傾向を持つ。中盤くらいには独自の強みを見せ始め、終盤になると再び他職に追いつかれるが。
  • 力、素早さはダントツ、他の能力値も賢さ以外全般的に高いが、レベルアップ速度は遅め。装備も弱いのが苦しく、打たれ弱さで戦士に遅れをとっている感が否めない。
    • こと最初期は力や素早さすらもパッとせず、戦士・勇者はもちろんのこと、僧侶にすら物理戦闘面で見劣りする。
    • 武器は一見そこそこ装備できるように見えるが、実際は装備すると逆に攻撃力が下がってしまう。きちんと機能する武器は攻撃力30の「てつのつめ」か、攻撃力55の代わりにエンカウント率が極端に上がってしまう「おうごんのつめ」のみ。防具も「みかわしのふく」が最強 *1 。女性の場合は「まほうのビキニ」を装備できるがかなりのレアアイテム *2
    • 裏を返せば装備に金をかけなくても済む。最初期は「けいこぎ」一着だけでそれなりの働きをしてくれるし、中盤以降もほとんど金がかからない。
    • 素早さはダントツに伸びるので、先制で行動することが多い。打撃攻撃以外でもアイテムを活用すれば活躍の場は多い。盾や兜は一つも装備できないので、逆にその分、アイテムを多く持てるのも大きい。
      • また、素早さの1/2が防御力になるシステムのおかげで、素早ささえ伸び切れば前衛職相応の物理防御力が得られる。ただし、ブレスや呪文に対する耐性が得られないので、結局は守備面に不安を抱えることとなる。
      • 実はイメージ程HPが高くなく、戦士はおろか勇者よりも低い。この微妙な差が痛恨の一撃を受けた場合に明暗を分ける事もあるため、先頭を任せるには、やや不安が残る。
  • 男女とも拳法着を着用した中国風の外見。男のみ、後の『VIII』『IX』の一般人キャラクターの中に再登場する。

魔法使い

  • 文字通り、多数の魔法を使いこなす職業。
    • 攻撃呪文は固定ダメージのため、守備力の高い敵に対して力を発揮する。序盤のヒャド(敵単体に約30ダメージ)とギラ(敵1グループに約20ダメージ)、最終盤のメラゾーマ(敵単体に約180ダメージ)は、ダメージソースとして非常に優秀。ただ、メラゾーマの習得はかなり遅いので、人によっては習得前にクリアしてしまうこともありうる。
    • 攻撃ばかりではなくバイキルト(通常攻撃のダメージを倍増)やスクルト(味方全員の守備力を増強)などの補助呪文、リレミト(ダンジョン脱出)やルーラ(街まで帰還)などの便利な呪文も覚える。
  • MP、運の良さには秀でるが、HPや力の伸びは小さい。装備できる武具にも乏しいため、呪文抜きでの攻撃力には期待できず守備力も低い。呪文が不要な場面ではパーティの最後尾で出番を待っていることが多い。
    • ただし、単純な殴り合いの苦手さを補える専用装備も存在する。
      • 毒針は常に1ダメージしか与えられないが、一定確率で敵を即死させる。また確実に1ダメージは通すため、HPが1ケタで守備力が非常に高いメタルスライム系に効果的。
      • 水の羽衣はそれなりの守備力を持つとともに、耐性だけなら勇者専用の最強防具・光の鎧に匹敵する。守備力もそう低くはない。
    • 終盤では素早さが劇的な伸びを見せるため、弱点である守備力はある程度改善される。先攻で賢者の石を使いたい時にも役に立つ。
  • 男魔法使いは全職業唯一の老人である一方、女はとんがり帽子におかっぱ、小顔、華奢な小娘ドットキャラ。裾の広いロンスカとのコントラストがお嬢様っぽくて可愛らしいという定評。

僧侶

  • 回復呪文のエキスパート。HP回復、状態異常の回復、はては蘇生まで一手に引き受ける。
    • 特にパーティ全員のHPを回復させる「ベホマラー」、味方を確実に完全蘇生させる「ザオリク」は他の汎用職では代えが利かず(賢者も覚えられるが、下記の通り習得はかなり遅くなる)、中級以上の回復呪文は勇者の習得が極端に遅く、パーティーにいるといないとでは難易度は雲泥の差
    • 持ち運べるアイテムの総数に厳しい本作(装備品込みで8個)では回復アイテムを多数持ち歩く必要がなくなるという点でも、ありがた味が実感できる。もし、僧侶がいない場合、回復呪文を使えるのが最大MPが低い勇者のみになってしまう為、大量の薬草を持ち込まないと厳しくなってしまう。
    • またルカニ(敵の守備力を0にする)やラリホー(敵1グループを眠らせる)、マヌーサ(敵の通常攻撃の命中率を激減)など、魔法使いと同様サポート呪文も強力。
    • 攻撃呪文も、風で切り裂くバギ系や即死呪文のザキ系を覚えていく。ニフラムもアンデッドなどを消し去るので強力(ただし経験値は得られない)。
      • ただし、バギ系はダメージがばらつきやすくやや不安定な上に、習得も魔法使いの攻撃呪文と比べかなり遅め。ザキ系やニフラムは効く効かないが極端で、耐性により高確率で無効化してくる相手が多いと、呪文攻撃はあくまでおまけ程度。
  • また、能力は平均的に伸び、装備品もある程度充実しているので、魔法使いとは違って呪文以外にも戦闘に参加していくことができる。ただし、その魔法使いと比較すると、終盤にかけてやや能力が伸び悩んでいく。
  • 男女ともぴっちりした全身タイツに貫頭衣状の上着を重ねるという、露出度は低いながらセクシーな格好。男はオッサンなので見向きもされなかったが、女は清楚な雰囲気のある若い女性でそのギャップからか人気が高い。
    • 女は緑のドット絵なので、リメイク版を見ると違和感を覚えるかも。男のみ、後の『VIII』の一般人キャラクターの中に再登場する。

商人

  • アイテムの鑑定能力を持つ。また戦闘後、その戦闘で入手したゴールドの1/6程度を追加で入手することが結構な頻度で発生し、意外にこの積み重ねが馬鹿にならない。
  • 他の職業にない特徴として、ストーリー進行上、パーティーに加えた商人と必ず別れる必要がある点があげられる。
    • もちろんルイーダの店で登録したばかりのレベル1の商人でも可能なので、損をさせられることはない。
  • 役割としては前衛系。レベルアップが全職業中最も早いため能力値も伸びやすい。
    • 序盤は「ターバン」「てつのまえかけ」など安価な専用装備も充実しており、中盤までは戦士を凌駕した性能を発揮できる。
    • ゴールドを追加獲得する能力も合わせ、金欠になりやすい序盤の財布事情を幾分か解決してくれることが最大の魅力。転職させるかイベントで離脱させるまでと考えても十分すぎる活躍をしてくれる。
    • そうした「序盤限定のお助けキャラ」という立場を裏打ちするように、中盤以降に出てくる装備品はほとんど装備できず、船が手に入る頃にはほぼ戦力外となる。ダーマ神殿で商人に転職することもできるが、ガイドブックにも「後半商人に転職するのは無意味である」とか書かれており、まさに正鵠を射ている。
    • なお実用性はともかくとして、最終盤でも他の職業と差別化できる要素は持ち合わせている。2回攻撃可能な「はやぶさの剣」を装備できるのは、勇者と賢者の他には商人のみ。勇者と賢者は転職に制限があるため、自由につける職業としては商人の特権。
  • 男は僧侶と同じくオッサンキャラで、ターバンを巻いた中東風の姿はその辺の店のカウンターにいそうな風貌。女はポニーテールの可愛らしい女の子なのだが、商人自体の使用率の低さから他の女性キャラに比べて人気は伸びていない節がある。

遊び人

  • 運の良さのみ爆発的に伸びるが、それ以外のステータスは全て平均を下回る。おまけにレベルが上がると戦闘中に勝手に遊んで何もしなくなるなど、いい所なしの職業。
    • 一応、運の良さはこの作品では状態異常にかかる確率に影響するため、遊び人は他の職業に比べて状態異常にかかる確率が低いというメリットは(役に立つかは別として)存在する。戦闘中もひたすら遊びまわってるだけなので、常に状態異常に掛かってるのと大差ないが。
  • 隠された真価として、無条件で賢者に転職できるというのが遊び人最大の強みとなる。遊び人以外の者が賢者になるには、「悟りの書」という一品物アイテムを使わなくてはならない。
    • この仕様は半ば裏技扱いで、攻略本などでも公開はされていなかった。
    • なお、他の職業から遊び人へ転職することは不可能。遊び人から他の職業へ転職した者が再び遊び人に戻ることもできない。その性質上、遊び人以外の職業でスタートしたキャラは、悟りの書を使う以外で賢者になる方法が存在しない。
  • 他には商人と同様、序盤に限りそこそこ強い装備が持てる。安価な商人専用装備の一部をこちらも利用できたり、戦士・勇者用の強力な武器を一部は共用できたり。
    • 序盤は遊びの種類が少ない分、戦闘にもそこそこ真面目に参加してくれる。ダーマへついたら賢者へ転職するのを前提に、初期メンバーとして連れて行くのも悪くはない。…残り3人への負担は通常よりもかかってしまうが。
    • 遊びはレベルが上がるにつれて種類が増えていくため、シャレと割り切りそのまま育てていくのも一興。実際ルイーダの酒場の客も「充分強くなってからシャレのつもりで仲間にしろ」とアドバイスしている。
  • 男は道化師、女はバニーガールの格好をしている。

賢者

  • ルイーダの酒場で初期登録することは不可能。転職でのみなれる幻の職業。転職するにも他の職業より条件が厳しく、事実上一品物 *3 である「悟りの書」を使用するか、遊び人として修行を積んで転職のどちらかを満たさない限りなれない。
    • なお遊び人の項にもある通り、遊び人に転職することはできない。つまり原則としては、悟りの書を使わない限り賢者になれない。
  • 僧侶と魔法使いの呪文を習得し、最終的には双方の呪文全てを習得できる。ステータスも安定して伸び、装備品も僧侶の装備+α(草薙の剣、隼の剣)を装備できるので、ある程度は肉弾戦も可能な万能職。
  • 弱みとしてはレベルアップが非常に遅く、しかも転職によってしか就けない職業であること。そのため呪文の習得が全体的に遅くなる。また、MPは同レベル帯の僧侶や魔法使いにくらべると低くなる。
    • 初期から育て続けた魔法使いや僧侶は「ゲームをクリアする前後あたりで全ての呪文を覚えるかどうか」といった形に調整されている。裏を返すとレベルが大きく遅れる賢者の場合、普通にクリアする範囲では覚えきれない呪文が出てくるため、気軽に転職させるのも考えもの。
  • クリアレベルは40程度だが、賢者はレベルが50を越えても成長が鈍ることなく能力値が伸び続ける。成長吟味なしに唯一MPは500に達し、力が十分に伸びてから隼の剣を装備すれば戦士並の物理アタッカーともなるので、そこまでやり込むなら本当の意味での万能職となる。
  • 男女ともにルックスは抜群で、男はストイックさと爽やかさが同居したイケメン。女は「エロカワイイ」をそのまま表した様な本作屈指の人気キャラである。

世界を渡り歩く物語

  • ワールドマップは前作からさらに大きくなっており、1つの街が単なる中継点・通過点ではなくなった。
    • 本作では呪文「ルーラ」の効果も変わっており、行った事のある町や城から任意に行き先を選び飛べるようになった。 *4
  • 世界各地に散らばっているオーブを探すといったワールドマップ全体を使ったお使い要素は今作でも登場。いわゆる「王道的シナリオ」の原点を築いた。
    • 前作と違い、近場かつ解り易い位置にある祠で各地に何があるかを教えてくれるので、手探りで各地をうろついていきなり強敵に襲われる可能性が減った。
      • 勿論、苦戦覚悟で重要アイテムを入手する為に高レベルを要する地域を強行突破という遊び方も可能。自由度とゲームバランスの両立が前作よりも改良されている。
    • なお、本作のワールドマップは現実の世界地図によく似た形であり、地名も現実の地理や世界史などを元にした名前が使われている。
      • 分かりやすいものも多いが、インドに相当するバハラタや胡椒屋のグプタはバーラタ族と王朝グプタ朝、アープの塔は西部の開拓時代の保安官ワイアット・アープ、地球のへそはエアーズロックの別名、ガルナの塔は仏教用語のカルマ(業)からなど奥が深い。
      • 最初の目的地であるロマリアは現実のイタリアにあたり、そこから東方を目指すシナリオは東方見聞録を思わせ、大航海時代の幕開けとなったポルトガルにあたるポルトガで船を手に入れるなど、地理から歴史的旅情を味わえる。また、暗黒大陸と言われたアフリカ大陸はバラモスの拠点だったり、アメリカ大陸で開拓の町を作れたりと世界史通にはニヤリとさせられる。もちろん日本に相当するジパングも登場する。

昼と夜

  • ワールドマップを歩き続けると時間が経過し、画面が暗くなって夜になる。夜になると街は静まり返り、エンカウントするモンスターは昼よりも強力になる。
    • 街も昼と夜で大きく異なるので、仕掛けを使ったイベントが数多く入れられている。
    • 歩かなければ時間は経たず、ルーラで移動すると必ず昼になる。

ギャンブル要素

  • 闘技場及びギャンブル要素が本格的に登場したのもこの作品から。
    • 今作の場合は自分が持っているお金を勝つと思うモンスターに賭けてバトルを見物するといったもの。
      • シンプルながらかなり面白く、以降のシリーズでも更に改良されたものが搭載されることになった。

パーティーアタック

  • 戦闘時、各コマンドの使用対象枠の上に矢印が付き、通常指定できる相手以外の対象への指定が可能になっている。
    • 主に眠った味方をこれで起こしたりするという説明がされているが、これがあるためラスボスへのベホマアタック(後述)も可能になっている。

評価点

  • DQ特有の手応えのあるゲームバランスは本作でも健在。
    • 初めて相まみえる魔物との戦い、厳し目の数値バランスにより緊張感ある戦いの連続、パーティーが成長することで行動範囲は広がり、見えてくる未知の土地と新たな敵……という誰もが確実に手応えを感じながら進められるバランス調整が徹底されている。
    • 強敵は数多いものの、バランス調整がしっかりと行われており『II』のように理不尽な域ではなく、終始安定したゲームバランスが保たれている。
    • 補助魔法の一部が顕著な効果を表わし、目に見えて役に立つようになった。
  • すぎやまこういち作曲によるBGMは非常に評価が高い。
    • フィールド曲「冒険の旅」、通常戦闘曲「戦闘のテーマ」、城の曲「王宮のロンド」等、物語の雰囲気を盛り上げるためにも、曲単体として聞くにも十二分なものばかりである。
    • 特にラーミアの曲『おおぞらをとぶ』や最終バトルの曲『勇者の挑戦』はシリーズでも1,2を争う人気を誇る名曲とされている。
  • 王道的ながら当時のプレイヤーを驚かせたストーリー展開。
+ ネタバレ注意。ただし現在ではかなり有名な内容
  • 当初、物語は魔王バラモスを倒すことを目的に進んでいくが、バラモスを倒した後に大魔王ゾーマの存在が明らかになる。「後に真の黒幕の存在が明かされる」という展開は今でこそよくある手法だが、当時としては斬新でプレイヤーを驚かせた。
    • ただ、戦闘時のBGMが通常の戦闘と同じだった為、ここで真のラスボスがいることに勘付いた人も結構いた。もっとも、前2作からして冒頭でラスボスとされる者については変身・召喚で2連戦になってはいたが。
      • この点に関してすぎやまこういち氏は「ROM容量の都合でBGMを削らざるを得なかった」とコメントしている。リメイク版では専用BGMになった。
    • そのラスボスのゾーマは、威風堂々とした圧倒的な存在感、ビジュアル面、バトル曲のかっこ良さからDQシリーズでも屈指の人気ラスボスになっている。また、その後のシリーズで定番となった「いてつくはどう」を初めて使用したことでも有名。
      • 余談だが、当初はゾーマに第2形態がある予定だった。しかし、外見が余りに酷かったからか没になってしまった。詳細を知りたい人は検索してみるといい。
  • ゾーマの居城がある場所は闇に包まれて常時夜になっている地下世界だが、探訪するとそこが『DQI』の舞台であるアレフガルドであることがわかる(ただし、いくらか地理関係が異なっているが)。ゾーマを倒すために必要なアイテムを手にするイベントも『DQI』に登場する人物との繋がりがあり、印象深い。
    • そのアイテム「光の玉」が無ければ難易度がかなり上がるが、倒せないわけではない。その場合、攻撃力が550・守備力300・素早さ255と格段に上がり吹雪も強いもののみになる一方で、HPや自動回復量に変化はなく、行動は完全ローテーションで相手の行動がつかめ、光の玉使用後より効く呪文が多くなる(特にマヌーサが効く様になるのは大きい)。従って、相手の後に行動することを前提にした詰め将棋的なバランスで、闇雲に攻めても勝てないが、ちゃんと作戦を練れば驚くほどアッサリだったりする。ある意味『DQV』以降恒例となる裏ボスの先駆けとも言える存在でもある。
  • そしてエンディングでは、前作まで伝説として語られてきた「勇者ロト」の正体が明らかになる。このシーンで流れるBGMは代々タイトル画面用のBGMとして使われてきた「ロトのテーマ」。かくして「そして伝説は始まった」のである。
    • エンディング後にクリアしたデータで再開すると、データの一部に変化がある。そして、勇者をパーティから外すことができるようになる。
      • これを使って意図的にハマり状態を起こすことができる。詳細は割愛。
    • なお、ゲーム開始時に主人公の名前を「ろと」にすると「じぶんのなまえをいれてください」として受け付けてくれない。ルイーダの店で仲間に「ろと」と付けようとしても「これはおそれおおい!」と断られてしまう。上記のエンディングを知っているとニヤリとさせられる心遣いである。
  • 今でこそ誰もが知っている「ロト三部作」だが、その事実は本作発売当時はメーカーの意向で雑誌などでも情報が伏せられていた。前作までとのつながりは序盤では一切描かれず、マップも異なるために世界観を仕切りなおしたもの、と思わせていた。それゆえに、ストーリーが進行して前作までとのつながりが垣間見え、すべてが明らかになるラストはシリーズを通して遊んできたプレイヤーには感動モノであった。
    • 実は当時のCMやパッケージ裏で「アレフガルドの謎」とはっきり明示されていたりするのだが、『I』での「アレフガルド」という言葉は説明書で「アレフガルドの地」と記述があるのみでゲーム内では使われていないため、その単語を見ただけで『I』と関連していると気づいてしまう人間は少なかったようだ。

問題点

  • セーブデータがとても消えやすい。
    • 本作におけるバッテリーバックアップ機能には、セーブデータ破損時の対策として「ソフト側のプログラムにより壊れたセーブデータを自動的に削除する」という機能が搭載されているのだが、特に問題のないデータを壊れたものと誤認識して消してしまうことがあり、その頻度・確率が半端なく高い
      また、接触不良で読み込めなかった際にもデータ破損と認識されて消去されてしまうことがあるなど、非情なまでにデリケートである。
    • その際に真っ暗な画面で表示される「おきのどくですが ぼうけんのしょ○ばんは きえてしまいました」というメッセージ、同時に流れる不気味なジングル *5 がプレイヤーにトラウマを刻みつけた。
      • 次作『IV』からSFC以降も継続してこの演出が採用されたが、これほど冒険の書が消えやすいのは本作くらい。記録媒体が別売りのPSやフラッシュメモリによる記憶媒体となったDSの登場によりようやく解消された。 *6
    • 誤動作によるデータ破損を避けるため、公式に「電源切断時はリセットボタンを押しながらスイッチを切る」というやり方が指示されており、説明書にも書かれている。しかし、もちろんこれを守っていても消えるときは消える。
  • 説明書には、「パラメータの体力・賢さは、最大HP・MPの上昇しやすさに影響する」と書かれており、実際対応はしているものの、種でこの2つを上昇させると、かえって最大HP・MPの成長が鈍ってしまう。
    • これは最大HP・MPの上昇量がレベルアップ時の体力・賢さの上昇量に比例しているため、種で上昇させると「パラメータが基準値(10+レベル×定数)より高くなっていると次のレベルアップの際に上昇しなくなる」仕様により、本来上がるはずだったパラメータが上がらなくなるため。
    • 逆にカンスト値の255の時に種を使うとオーバーフローによってパラメータが1桁まで下がる。さらにこの状態でレベルアップすると前述の仕様により平均値に追いつこうと猛然とパラメータが上昇するため、体力と共に最大HPが凄まじい勢いで上昇する。
      • とはいえこの技が可能かどうかは職業とレベルによって決まっているし、逆に一度のレベルアップで体力が129以上上がるとHPは増えない。
      • また賢さに関しては、MPの上がる職業ではこの現象は発生しない。これらの事から、体力と賢さを上げる種は、ほぼ罠アイテムと思ってよい。
  • 状態異常回復として設定されたと思わしきパーティアタックだが、その回復率がすごく低い。むしろ味方を死亡させてから復活させる荒療治のほうが安定する。
    • 公式ガイドブックでも「混乱した味方をラリホーで眠らせるのに利用しろ」程度のテクニックしか紹介されていない。
  • レベル上げの約半分はほぼ無意味
    • 本作において、レベルの上限がパーティメンバー全員、99に固定された *7
    • しかし、後半(レベル50以降)は殆どの職業において、ステータスがほとんど伸びなくなる。ごくまれにだが全く上昇しないこともある(「○○はレベルがあがった!」のメッセージの後に何も表示されない)。上がったとしても2でいえば終盤のローレシアの王子の力ぐらいの上昇量しかない。
      • にも拘わらず、レベルの上限は99と、50の時点からしてみればまだ倍の伸びしろがある。それまでの常識から考えてみればレベル50時点での能力がほぼ倍化すると意気揚々に経験値稼ぎをしまくった結果、肩透かしを喰らった当時のプレイヤーは少なくない。
      • もちろん、必要経験値はレベル45以降は全レベル帯で約10万必要なのは変わらず、僅かな能力上昇のために膨大な経験値を稼ぐことになる。
    • 補足すると、ゲームクリア標準レベルが45前後であるため、レベル99までレベル前半と同じステータスの伸びに設定してしまうと、単純なレベリングだけでヌルゲー化してしまため、これを防止したものと思われる。
      • だとしても、それならレベルを上がりやすくし、成長ピークとゲームクリアレベルを70付近に設定することで自然な成長曲線にする、等の対策もあったのだが…

総評

ロールプレイングゲームの醍醐味ともいえる広大な世界の冒険は、現実世界の地理を反映させたことでさらに旅情味豊かなものとなり、プレイヤーの想像力をかきたてるほど奥深い。演出面でもさらなる強大な敵の登場、前二作のファンをニヤリとさせてくれる嬉しい演出の数々、緊張感溢れる最終決戦、三部作を締めくくるエンディングなど、王道ながら見どころが詰まっている。

ゲームバランス面でも練りこみ不足だった前作の反省を生かし、緻密なパラメータ調整により、最後まで一貫して確実に手応えを感じながら徐々に先に進めるJRPGの理想系を提示した。名実ともに日本を代表するシリーズの完成形となった。

その完成度の高さは多くのJRPGに多大な影響を与え、「前衛寄りで、全ての能力が満遍なく高めな主人公」、「主人公、戦士系、魔法使い系、僧侶系というパーティバランス」、「特定のアイテムを使って弱らせるボス」、「以前の作品の過去の話」などのフィーチャーが、現代においても未だなお、定番として取り入れられている程である。
日本中を熱狂に巻き込んだことに頷けるその完成度の高さには、現在においても目を見張るものがある。まさに、名作の名に相応しい一作である。


リメイク・移植


有名な裏技・バグ

  • 「防御攻撃」というバグ。
    • 戦闘中に「ぼうぎょ」を選択した後にBボタンを押してキャンセルしてから別のコマンドを選びなおすと、防御の効果が残ったまま攻撃を行うことができる。
    • ただし、最後尾のキャラはコマンドを選んだ時点で戦闘が開始されるためキャンセルして選び直すことができない。また先頭に呪文を使えるキャラを配置した場合はコマンド枠の関係で「ぼうぎょ」がなくなるため、呪文を覚えていないキャラを先頭にし、勇者を二番目以降にすることになる。
    • この裏技は当時の公式ガイドブックにも掲載されていた。
  • アイテム無限増殖技が存在する。さらにあることをすると、全セーブデータが消える。詳細は割愛。
  • ラスボスの色が闇の衣を剥ぎ取る前と後で逆になってしまっている。これはスタッフが色指定を間違えたため。リメイク版では修正されている。
  • 「幸せの靴」を装備したキャラを戦闘中にバシルーラで吹っ飛ばして、ルイーダの店で再び仲間にすると、フィールドに出て1歩歩いた瞬間にレベルアップする。これを利用すれば全員を簡単にレベル99にする事も可能。
    • とはいえ「幸せの靴」を入手する事自体が結構大変ではあるのだが(はぐれメタルのドロップアイテム)。
    • このバグはリメイク版では修正され、さらに「幸せの靴」で溜まった経験値は戦闘に入らない限りレベルアップしないように修正されている。
  • オルテガのキングヒドラ戦勝利時会話
    • オルテガとキングヒドラの戦いはキングヒドラが勝ち、オルテガは力尽きてしまう。しかし、勝利した場合の会話も用意されており、チートで確認は可能。(ただしその場合でも、キングヒドラは何事も無かったかのように復活している。)
      • オルテガが「高いダメージを出し続け、呪文はベホマ(回復)のみを使う」、キングヒドラは「火炎の息のみを使う」という行動を取れば勝てるので、当初は極低確率で勝利するパターンもあると思われていたが、後にこの戦闘の乱数で起こりうる256パターンの展開にそれを満たしてオルテガが勝利するものは1つもない *8 という事が判明した。
      • 乱数で勝つ可能性を考慮して入れたが、勝つ可能性がなく見るのが不可能になってしまった、というところだろうか。
  • この他、大層なバグというほどではないが、設定ミスと思わしきものが散見される。
    • 「あやしいかげ」というモンスター。他のモンスターが擬態しており、何が化けているかは先頭キャラクターのレベルと各モンスターに割り振られているモンスターNo.によって決まる(高いほど強い)。だが、後半に登場する「エビルマージ」に何故か若いNo.が割り振られているため、遭遇した場合はまず勝ち目がない。
      • しかも都合の悪いことに、エビルマージ付近のNo.は直前の地域のモンスターのもののため、遭遇してしまう確率は低くはない。リメイク版ではNo.ではなくモンスターレベルを参照するようになったが、今度は別の問題が発生した。
      • 一方で、前述の闘技場にもこのNo.が適用されるため、エビルマージに賭ければまず負けることはない。
    • 魔法使い・賢者の呪文の習得テーブルでヒャダイン(冷気で敵全体に約70のダメージ)とマヒャド(冷気で敵1グループに約100ダメージ)が入れ替わってしまっている。
      • 本来Lv32で覚えるマヒャドをLv26で使えるようになるため、非常に強力。逆にヒャダインは非常に影が薄くなってしまった。 *9 。SFC版では修正。
    • ゾンビ系の敵に攻撃するとダメージが上乗せされるという触れ込みの「ゾンビキラー」という武器が登場したが、実際はゾンビではなく「ニフラムに耐性が無い敵」にしか上乗せされなくなっている。
      • ただし本作のニフラム耐性は、ゾンビ系モンスターでは低くそれ以外のモンスターでは高い傾向が強いため、一部の例外的なモンスターを除いては概ねイメージ通りに特攻が発動するようにはなっている。

余談・その他

ゲーム内

  • 本作のオープニングは黒画面に白文字で『DRAGON QUEST III』と小さく表示されるだけである。容量ギリギリまで詰め込んだために、ゲーム開始画面でのいつものファンファーレやタイトル表記が削られたとのこと。
    • このOPカットにより、街2つ分とイベント数回の容量を稼ぐことができたという。
    • これは堀井氏も発売直後に雑誌のインタビューで問題点として真っ先に挙げており、『IV』以降では毎回のように秀麗なOPムービーが作られている。
    • 逆にこの白文字OPが「シブくていい」というファンもいる。「序曲」が流れなかったことについては、最後までプレイした後に意図的な演出だと解釈した人も多いだろう。
    • 容量の増えた海外NES版『DRAGON WARRIOR III』では、火山でのオルテガと魔物の戦いを描いた新規のプロローグデモが追加されている。
  • ルイーダの店には最初から戦士・魔法使い・僧侶が登録されており、彼らの名前には自分で作った場合には使えないカタカナが使われている。
    • 戦士の名前は「ハンソロ」「スタロン」「ベンハ」など映画にちなんだ名前が多い。
  • グラフィック関連
    • 主人公の父親・オルテガが出てくる場面があるが、そこでのオルテガのグラフィックがモンスターから使いまわされている。それが「さまようよろい」とかならまだしも、「カンダタ」や「さつじんき」など、パンツマスク系の外見をしているのであんまりなことになっているのはよくネタにされる。
      • リメイク版では固有の歩行グラフィックのみになった。にもかかわらず、『バトルロードビクトリー』ではFC版のオルテガが登場していたりする。
      • 北米で発売されたNES版でのグラフィックは鎧を纏った戦士といった固有のものに変更されている。
    • 女商人は先述のイベントでパーティーを離脱した際、男商人と同様に汎用の商人のグラフィック(ヒゲ面の太ったおっさん)に変わってしまい「性転換」したかのような状態になってしまう。こちらはリメイク版では修正された。
  • アイテム関係
    • 「黄金の爪」という隠しアイテムがあり、攻略本やジャンプなどの雑誌でその存在がまことしやかに語られていた。とあるダンジョンの何の変哲もない1マスを調べると隠し階段が出現し、その先の宝箱に入っている。ただし、このアイテムには呪いがかかっており、持っているとエンカウント率が大幅に上がる。
    • アカイライを倒すと「悟りの書」を落とすことがあるとされているが、その確率は1/2048。つまり、まず期待出来ない。
      • この関係で、悟りの書を用いた賢者への転職は幸運に恵まれない限り1回限りになる。
      • リメイク版ではドロップアイテムが削除され、唯一アイテムを落とさない通常モンスターとなった。
    • 重要アイテム「最後の鍵」の入手にかなり苦労するプレイヤーも多かった。スーの村の西とは言われるが、そこは現実の世界では北極海にあたる場所。大海原の中(北極点)にある浅瀬をいちいち、くまなく探さないと見つからない。
    • とある町の真南だが、スーの西と言われて思いついたプレイヤーは少ないだろう。ゲーム内で世界地図を見られないのも大きい。
      • 本作の世界地図が現実の世界地図を元ネタにしてるとはいえ、細かい形を見ると違いは多い。スーの村の位置は現実の地理に当てはめると北米の五大湖のあたりであるが、スーの西にある海は現実の五大湖の西にある太平洋ではなく、五大湖の北にある北極海がスーの西に位置する形となっている。現実の地理から類推してしまうと、目的地が北極海だと気付けなくなってしまう罠なのである。
      • 『ドラゴンクエスト4コマ漫画劇場』の作家・すずや那智氏も、この浅瀬を見つけるのにかなりの苦労をしたと語っている。もっとも、氏が初めてプレイしたFCソフトは本作である。
      • 魔法使いが「アバカム」という呪文を覚えれば鍵無しで扉を開けられるようになるが、習得レベルは終盤ながら、最後の鍵が必要なのは中盤。ただしリメイク版においては、とあるストーリー上必須なイベントを進行させるフラグの1つに「最後の鍵入手」があるので、苦労して覚えた所で結局は手に入れなければならない。
  • 闇の衣を剥ぎ取ったラスボスには、実は回復呪文でもダメージを与えることができる。最も強力なベホマなら約170ポイントのダメージを与えることが可能。しかもベホマは消費MPがたった7で済むため、通常攻撃や他の攻撃呪文で攻撃するよりも効率が良い。このためこれを利用した戦術では僧侶や賢者が攻撃役になり、戦士や武闘家が賢者の石で回復役に回るという変わった状況が見られる。
    • SFC版では修正され与えられるダメージ量が大幅に減少した。が、その後のGBC版ではほぼFC版と同水準に戻っている。これは仕様であり *10 、2014年のニコニコ生放送番組で堀井雄二が自ら語っていた。

ゲーム関連

  • 発売日は平日だったのだが、そのせいで「学校を休んでまで買いに行き、警察に補導される子供たち」が日本中で(公式で分かっているだけでも)392人にまで達してしまった。また小学生から本作品を脅し取ろうとする者が多数現れ、刑事事件にまで発展してしまい、ニュースでも報じられる程の社会現象を引き起こしてしまった。こうした現象は当時、「ドラクエ事件」または「ドラクエ狩り」と呼ばれた。
    • ついには警察庁が、文部省と業者に対して再発防止策を出すよう命令する事態にまで発展。この一件を問題視したエニックスは、以降新作ソフトの発売日を休日に固定するようになった(ただし、「ナンバリングのオリジナル版新規タイトル」に限る)。なお『X』は(夏休みではあるが)平日の木曜日に発売された。
      • 当時は問屋も休日が休みだったので、その後のゲーム流通のあり方にさえ影響を及ぼした形になる。→参考動画
    • 本作の発売以降、子供や青少年に対する「テレビゲーム悪影響論」が日本で本格的に論じられるようになった。→参考1参考2参考3(pdfファイル)参考4(pdfファイル)
  • 雑誌『ファミコン必勝本』や書籍『知られざる伝説』では、「遊び人をレベル99にするととんでもない遊びを覚える」という複数の関係者のコメントが載っているが、実際はそんなことはまったくない。真に受けて実際に99まで育てた人はとんだ骨折り損である。
    • 後のWii版の書籍『みちくさ冒険ガイド』で、「そういう都市伝説があるため実際に育ててみたがガセだった」とネタにされている。
  • 当時発売されたエニックスの公式ガイドブックには、アレフガルドに登場する「回転する床」の仕掛けに付いての説明はあるものの、ネタバレを防ぐためか、アレフガルドにしか登場しないアイテム(勇者の最強装備や攻略に必須なアイテム含む)、アレフガルドに登場するモンスター、ゾーマの城内部はおろかアレフガルドの地図すら載っておらず、アレフガルドに関する攻略情報は事実上記載されていなかった。
    • バラモス討伐前でも入手可能な光の玉と、理論上は地上世界でも入手できる雷神の剣は記載されている。あとは公式ガイドブックの表紙の柄が『王者の剣(I、IIでのロトの剣)』であることぐらい。
    • ちなみにSFC版の攻略本でもアレフガルドの存在については記載がない。ただし、FC版とは違い装備品全種・通常モンスター全種は掲載されている。GB版は袋綴じ内のクリア後のお楽しみの1つという形でアレフガルドの概要が掲載されている。Wii版では神竜戦まで普通に載っている。ファミ通でもFCとSFCではバラモスを倒したところまでだったが、Wii版ではゾーマ直前まで掲載された。
  • 2010年のファミ通の桜井政博氏とドラゴンクエスト モンスターバトルロードシリーズのプロデューサーのインタビュー時に「DQMBのIIIのラスボスのとどめの一撃は氷系にして欲しかった」というIIIのオールドファンの意見が結構多かったという。ちなみにDQMBのIIIラスボスのとどめの一撃は炎系のメラガイアーで、これにした理由はメラガイアーの派生魔法のメラゾーマからの洒落だという *11あまりにも遠すぎるシャレ。

ゲーム以外

  • 本作の通常戦闘BGM『戦闘のテーマ』はゲーム外で最も有名な曲の1つで、高校野球選手権(甲子園)にて、毎年一定数の高校がチャンステーマとして演奏している。
  • エニックスからゲームブックが発売された。前2作は双葉社から既に発売されていたのだが、同書を皮切りにエニックスから新たに『II』→『I』、あとはナンバリング順に『IV』~『VI』と世に出る事になる。
  • 前2作に続き、小説版も刊行された。著者はロト3部作共通で、高屋敷英夫氏。しかし…。
    • イベントの端折り具合やオリジナルキャラの無双ぶりなどは前作よりマシになっているものの、主人公にセリフや心理描写が殆ど無かったり、登場人物の設定が途中で急に変わったり *12 、固有名詞をいくつも間違えていたり、地の文で「これまでにない手強い魔物」と紹介された敵をその直後に勇者が瞬殺したりと、非常に行き当たりばったりで、完成度は正直低い。
      • ゲームに登場する8種の職業が総出演していたり *13 、8人とも名前がゲームで実際に名付けられるような「濁点を含めて4文字以内」になっていたり、リメイク版に先んじて盗賊が最終決戦に参加していたりと、芸コマなところもあることはあるのだが。
      • この小説では主人公に「アレル」という名前が与えられており、『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』や『ドラゴンクエスト 精霊ルビス伝説』など、3の描写が出てくる関連作品では、この名前がよく使用されている。
  • テレビ朝日の『題名のない音楽会』ではFC時代に問題が起こったり、2010年には本作の曲2つや『XI』の序曲を演奏している。詳細は、クソゲーまとめ@Wikiの「用語集 > サイト、コンテンツ等2」を参照。
  • yahooゲーム、DQMBVコンテンツ内での「一番思い入れのある(ナンバリング限定)主人公は?」の2010年8月から9月に行なわれたアンケートでは、全9作中、本作の主人公がトップであった。更に同日行なわれた「お気に入りの大魔王は?」のアンケートでは全9作品中、本作のラスボスがトップだった。
  • トヨタのハイブリッドカー『AQUA』のCMにて、本作の曲が使用されている。
    • 『冒険の旅』を使用したバージョンと、『おおぞらをとぶ』を使用したバージョンと、『そして伝説へ…』を使用したバージョンの3種類が存在している。
    • 車体色に勇者パーティーの色を選んでいたり、ナンバープレートの表記がドラクエ関係のもの *14 になっていたりと、随所にこだわられており評価は高い。
      • 『おおぞらをとぶ』編では、30秒のCMに使うためにソルトレークシティーの湖内をほぼ丸一日車を走らせて撮影したとのこと。「遠くまで行こう」のキャッチプレーズもよく合っており、映像美も素晴らしい。
  • 2016年に舞台版『ドラゴンクエストライブスペクタクルツアー』が行われた。ストーリーは本作のものをベースにしているが他のシリーズのキャラクターも登場している。
    • 日本テレビが制作に関わっており、テレビ番組の「笑ってコラえて!」等において情報が発信された。



*1 数値上の最強は「ぶとうぎ」だが、守備力の差はわずかなので、回避力も上がる「みかわしのふく」のほうが実質的に強い。

*2 キングマーマンのドロップ(1/64)でしか手に入らない。

*3 一応モンスターが落とすのだが、その確率は1/2048。よほどのリアルラックの持ち主でないかぎり、遊び人をLv20まで上げたほうが早い。

*4 1では出発拠点のラダトーム城のみ、2でも「最後に復活の呪文を聞いた町」への帰還で固定されていた。

*5 元々は呪われた武具を装備した際に流れるもの。初出は『I』だが、使用されているのは『II』以降のアレンジ。曲名はそのまんま「呪いのモチーフ」で、作曲者曰く「嫌われるよう一生けんめい作った」「僕も嫌い」だそうだ。

*6 ただし、メモリーカードやDSのカード共に、自動削除機能は存在しいないため、破損の度合いが酷いと最悪、破損したデータそのものを消せなくなり他のデータに影響を与える可能性が出るという新たな問題も生じている。

*7 以降、オフライン専用のドラクエは全て、レベルの上限は99となる

*8 キングヒドラには自動回復があるため、オルテガの勝率はどうあがいても0%でしかない。

*9 一応イオナズンを習得するまでは最も強力な全体攻撃呪文であるが、Lv32ではすでに威力不足な上、ヒャド系に弱いモンスターが複数グループで現れるということもあまりないので、だったらマヒャドでいいや、となってしまう。本来のLv26で習得していれば、ちょうどその時期に出現する敵を一掃するのにぴったりだったのだが。

*10 魔王相手ではないが、元祖RPGである『ダンジョンズ&ドラゴンズ』でもアンデッド(死霊)系のモンスターに対して回復呪文を使うとダメージを与えられると言う設定があり、『ファイナルファンタジー』にも採用されている。

*11 もう1つの理由として、アーケード版の段階で先に実装したDQVのラスボスに氷系のマヒャデドスを使わせていたため、被りを回避したという説もある。

*12 初登場時に「故郷のアッサラーム」と言っていた僧侶が突然バハラタ出身に変わるなど。

*13 遊び人と賢者はサブキャラ扱い。

*14 それぞれLV-XX(Xは数字、4台とも数字が異なる)、LA-3A(ラーミア)、ゆ-610(勇者ロト)。