ドラゴンクエストII 悪霊の神々

【どらごんくえすとつー あくりょうのかみがみ】

ジャンル RPG
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対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 1MbitROMカートリッジ
発売元 エニックス
開発元 チュンソフト
発売日 1987年1月26日
定価 5,500円
プレイ人数 1人
備考 パスワードコンティニュー(最長52文字)
判定 良作
ポイント 前作に比べ世界が広大に
複数対複数の戦闘
RPGの基礎を築いた作品
イベントのヒント及び戦闘のバランスに難あり
ドラゴンクエストシリーズリンク
公式サイト


概要

ドラゴンクエスト』の続編。前作の100年後の世界を舞台に、前作主人公の3人の子孫が邪教の大神官ハーゴンに立ち向かう。
3種類の扉の鍵、船に乗っての大陸間移動、旅の扉など前作から格段に広くなった世界、パーティーが3人に増えたことと敵が複数で現れるようになったことによる戦術性の向上など大幅にゲーム性が向上しており、ドラクエは勿論、その後の日本産RPGの基礎を確立させた一作である。


ストーリー

その昔、アレフガルドの地は、邪悪の化身・竜王に支配されていた。
しかし、伝説の勇者ロトの血をひくひとりの若者によって、竜王は倒され、かの地には平和が戻った。
その後、若者は王女ローラとともに新天地を目指してその地を旅立ち、はるか遠き大陸に新たな国を築いた。
国はその後3つに分けられたが、3国はロトの姉妹国として、ともに発展していったのだ。

ところが、それから百年の後のある日、3国のひとつローレシアの城に、ひとりの傷ついた兵士によって凶報がもたらされる。
なんと、大神官ハーゴン率いる魔物の軍団が、姉妹国のムーンブルクの城を攻撃しているというのだ。
しかもハーゴンは、破壊の神を呼び出して、世界を破滅させようとさえしていると……。
語り終え、息絶える兵士。だが、同時に決然と立ち上がる若者がいた。
彼はローレシアの王子。ロトの血筋が、この世の平和のために送り出した申し子。ハーゴン討伐に今、王子は旅立つのだった。
(ドラゴンクエストII 悪霊の神々 公式ガイドブックより引用)


前作からのシステム変更・改善点

ワールドマップの拡大・移動手段の登場

  • 前作では「アレフガルド」一国……数値換算で100×100マスのワールドマップだったのに対し、256×256マスに大幅に拡大された。
    本作におけるアレフガルドは広大な世界の一地域という扱いであり、町や施設は前作に比べて大幅に簡略化されている。
  • 「大陸間移動」の概念が出来たことで徒歩以外の移動手段が取り入れられ、前作の「沼地の洞窟」のような地下トンネルだけではなく、遠く離れた各地を結ぶワープ装置「旅の扉」や海を渡る「」が登場している。
    • 特に中盤で船を入手すれば、誇張無しに「どこでも行ける」状態になり、プレイヤーはいやが応にも世界の広さを実感できた。
    • 物語のスタート地点である「ローレシア城」には旅の扉が一つ設置されているが、たどり着いた先は周りを海に囲まれた孤島で、隣の島にある町へは渡ることができない。前作の「スタート地点から見える魔王城」の図式がここでもみられる。

複数vs複数=パーティプレイ

  • RPG未経験者のため、あえてRPGの常であるパーティを排除して1vs1の戦闘が行われていた前作に対し、今作ではユーザーがRPGというゲームに慣れたことを考慮して、複数の仲間で冒険をするパーティ制が取り入れられた。
    ここでも更に簡略化を図るため、『ウィザードリィ』等では当たり前だった「キャラクターメイキング」は取り入れず、味方キャラには前もって既定の個性を持たせるという、日本製RPGの特徴の先駆けともいえる形式が採用されている。最初から全員が揃うのではなく、ストーリーが進むにつれて段階的に仲間になる点も同様。
    • 攻撃力・防御力ともに高いが呪文は使えない主人公・ローレシアの王子、剣も魔法も器用に使うがどちらも中途半端のマイペース・サマルトリアの王子、肉弾戦は弱いが素晴らしい魔法使い・ムーンブルクの王女。後者2人の覚える呪文に関しても区別化されているため、後述のゲームバランスも相まって3人の個性は際立っており、プレイヤーに強く印象付けられる。
    • キャラのHPが0になって死んでしまった場合、死んだキャラの移動画面でのグラフィックは棺桶になり、生きているキャラが引きずりながら進む。死んだキャラは教会でレベルに応じた金額を寄付することで復活できる。
  • 今作では敵もパーティを組んで登場するようになり、どの敵を先に倒すかという戦略性が加わった。「敵のグループ制*1」が登場したのも本作からである。
    • 毒攻撃のキングコブラ、怪力マンドリル、火炎吐きのドラゴンフライ、怪鳥バピラス、高火力重装甲のキラーマシーン*2、全体即死攻撃のブリザードとデビルロード……などなど、一癖も二癖もある強敵が序盤から終盤まで(通常モンスターとして)登場し、常に気が抜けない戦闘が展開されるのも魅力(?)。
    • ラストダンジョンでは特別なイベントこそないものの、各階で中ボスが待ち受けている。ブルース・リー主演の『死亡遊戯』を彷彿とさせる登場シチュエーションも相まって興奮間違いなし。

インターフェイスの洗練

  • 後作にも綿々と受け継がれる基礎が完成した。
    • Iの時には常に正面を向いていたキャラクターが、本作では四方を向いて表示されるようになり、話すときに方角を入力する必要も無くなった。
    • 「とる」「とびら」コマンドが廃止*3。代わりに「しらべる」コマンドで宝箱を取れるようになり、扉は「どうぐ」から適切な鍵を使用して開ける方式に統一された。
    • 「かいだん」コマンドも廃止され、階段の上に乗ると自動的に昇降するようになった。
      • 間違えて乗った場合、戻るのに2歩移動しなければならないため余計なエンカウントを増やすことにはなる。
    • 装備品の持ち替えが自由に出来るようになったのも本作から。それまでの装備も手元に残るため、メンバー間での融通も可能に。
      • ただし1人当たりの最大所持数は装備品・アイテム合わせて8個までで、薬草も独自のカウントではなくなった。

寄り道・やりこみ要素の搭載

  • 「冒険とは関係ないミニゲーム」「レアアイテムの存在」が導入された。
    • 買い物をするとランダムで貰える「ふくびきけん」を持っていると、福引所でスロット形式の抽選を行うことができ、揃った図柄次第でアイテムを得ることができる。
    • 福引1等商品の「ゴールドカード」や、はぐれメタルを倒した時のみ得られる「ふっかつのたま」*4などは、手に入れた時に友達に自慢しまくった人もいるだろう。武器や防具にも敵から低確率でしか入手できない強力装備などがあり、これらを手に入れるために繰り返し戦闘したり、クリア後も各地を彷徨ったりと、やりこみ要素として作用している。

装備品の増加

  • 特殊な効果を持つ装備品がぐっと増え、戦闘の戦略性がさらに高くなった。
    • 回避率が通常より大幅に高まる「みかわしのふく」、敵からの呪文ダメージを軽減できる「まほうのよろい」、炎や熱関係のダメージを軽減できる「みずのはごろも」、威力こそ弱いが2回攻撃を繰り出すことができるようになる「はやぶさのけん」等々。単純に上昇数値の高い装備に乗り換えていけば良かった前作とは違い、「有用な効果のためにあえて弱い装備品をつけておく」戦略も(ある程度は)成り立つようになった。
    • 強烈なペナルティを与えてくる「呪い装備」も登場。ステータスの上昇数値自体は実に高いものが多く、プレイヤーを誘惑してくる。
    • 戦闘中に道具として使うと呪文の効果を発揮できる装備品も登場。ベホイミを事実上無限に使えるようになる「ちからのたて」はその代表格。

その他

  • 世界の「扉」が3種類に増加。銀の鍵・金の鍵・牢屋の鍵と、それぞれに対応する鍵を使わないと開かないようになり、「下手に敵の強い所に行けないようにする」という一種のフラグ管理が行われている。また、鍵は使用しても消えることはなくなった。
  • 「教会」が登場。死者の蘇生、毒と呪いの治療を引き受けてくれる。
  • 世界各地で「復活の呪文」を聞けるようになった。また「ルーラ」の呪文も、最後に復活の呪文を聞いたところへ移動するように仕様変更された。
  • 装備品に「兜(頭部防具)」が追加された。
  • 「洞窟」は前作では暗闇状態で「たいまつ」や「レミーラ」を使用することでプレイヤーの周囲が照らされるというシステムだったが、城や町の「屋根の下」のように、暗闇の中に入ると別の部屋に切り替わるというシステムに変更された。
  • 新たなダンジョンの種類として「塔」が加わった。外壁の無い所へ進むと落下するというシステムも実装されている。
    • 「ドラゴンの角」では、早くもこの落下を利用した謎解きが取り入れられている。
  • 敵を倒すとアイテムを落とすようになった。

評価点

シリーズ基礎の確立

  • 既に述べた通り、本作から導入された、あるいは前作から改良され、後の標準となった要素は数多い。
    • そのどれもが前作の良さを殺すことなく、むしろ更に面白くする形で機能している。『DQ3』の大ブレイクの下地を作り出した功績は大きい。

歯ごたえのある冒険・謎解きの面白さ

  • 広大な世界、前作よりもはるかに強力になった敵との戦闘、様々なダンジョンと、征服欲・探索欲を掻き立てる要素が増大している。
    • 雑誌「ドラゴンクエストマスターズクラブ」の『二度と行きたくないダンジョン』アンケートでぶっちぎりの1位を獲得した「ロンダルキアへの洞窟」は、シリーズ最凶の難所として知られる。全7階層の巨大さ・落とし穴・2箇所の無限ループ・行く手を阻む強力な敵・隠された最強武器……。それらを乗り越えた先に広がる未知の光景「雪原」をみて、川端康成の「雪国」の有名な一節のような特別な感情を覚えたプレイヤーも多いだろう。そして中間地点にたどり着く前に撲殺・焼殺・瞬殺されて下界へ強制送還という「お約束」を辿ったプレイヤーも、また多い。
  • やれることが広がったことで、世界の謎も更に深化した。作中で得られる情報をきちんと整理した上で行動しなければ絶対に解くことは出来ないだろう。
    • ドラゴンボール』よろしく世界各地に散らばった「5つの紋章」を集める必要があるが、ヒントが少なく骨が折れる。しかしその少ないヒント自体はストレートなものが多いので、RPGの基本たる情報収集を怠らなければそこまで難しくない。
    • 海の片隅にぽつんと存在する漁村・ザハン。海をくまなく調べないとたどり着けないこの島では、2つの重要アイテムが待ち受けている。
  • 古くからのDQプレイヤーに「シリーズ最難作品はどれか」と尋ねれば、恐らくほとんどが『FC版II』を挙げるだろう。
    とはいえ、当時のPCゲームの鬼畜難易度に比べればだいぶぬるい方であった。しっかりメモを取り、アイテムをしらみつぶしに使う根気さえあれば必ずクリアできる。
    • ロンダルキアへの洞窟の落とし穴も、実は落とし穴を含む地形パネルは一種類しかなく、見抜ければ穴を回避できる*5。そもそも迷路脱出法の「右手法」を知っていれば穴にはまらず通り抜けられるように設計されている(当然ながら、低年齢層のプレイヤーでそれを察した者は少なかったが…)。

音楽

  • 前作同様、すぎやまこういち作曲の音楽も相変わらず評価が高い。
    • 仲間が3人揃う前、揃った後でフィールドマップの曲が変わる仕様になっており、どちらの曲も印象に残る。
    • エンディングテーマ「この道わが旅」は、後にアニメ版『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』のエンディングテーマにもなった。「卒業式の旅立ち・お別れソング」として使用している学校も多い。
    • なお本作は前作より未来という世界観に合わせて、楽曲も近代的なポップス調の物が多くなっている。

賛否両論点

  • 船入手後の自由度が高すぎる
    • そこまでは地続きの部分しか行けずほぼ一本道なのだが、船入手で色々な大陸に足を延ばせるようになり、探索する楽しみはあれど、どこへ行けばいいのかわからず途方に暮れたプレイヤーも少なくなかった。
      • うかつに後半行くべき大陸に上陸して強敵と出くわし瞬殺されるケースも多発した。
      • 一応船入手後に前作の舞台であるアレフガルドが目の前にある(船入手の町でも「東の海を渡るとアレフガルド」という人がいる)のでそっちに向かい、ここでラダトームから丸見えの竜王の城に行けば竜王が「5つの紋章探し」のクエストについて説明し「まずは大灯台に行け」と教えてはくれる。
        (ただし大灯台はボス戦もあって敵もそこそこ強いので、最初にここに行くのが適正かどうかは評価が分かれる。)

問題点

調整不足に起因する高難度

本作の難易度の高さは計算の上で構築されたものというより、調整不足によるバランスの悪さが大きく影響している。
評価点でも述べたように歯ごたえに繋がっているのも事実だが、本作を語る上で避けては通れない問題でもある。

  • 前述の通り強敵が多い。
    • 大体どのモンスターも、プレイヤーの出現地帯への到達レベルを2回りほど上回った強さを持つというアンバランスな状態になっている。
      サマルトリアの王子が集中攻撃を受けて撃沈するのはもはや日常茶飯事。
+ 代表的な強敵たち
  • ホイミスライム
    • (前作もだが)本作ではモンスターにMPが設定されていないため、事実上呪文が使い放題。そのため序盤の1人だけのときにホイミスライムと戦うと、本作のホイミスライムのホイミ使用率が異常に高い*6事もあり、延々HPを回復されて戦闘が長引いてしまい易い。*7
  • マンドリル
    • それまで敵の攻撃力が最大25、HP20程度という時期に、攻撃力48、HP40という破格の能力値で、しかも最大4匹で襲い掛かってくる。序盤なのに受けるダメージが10ポイント近く違うと言えば、その差がお分かりだろうか。初遭遇時点で集中攻撃を受けようものならサマルトリアの王子どころかローレシアの王子さえひとたまりもない。
    • ムーンブルクの王女が仲間になっても尚脅威で、出現範囲も広い為こちらがある程度育つまでの長い間苦しめられることになる。
  • ドラゴンフライ
    • 最大5匹で現れて炎を吐きまくる。本作では炎のダメージを防御で軽減できない上に、炎に耐性のある装備もロトの鎧と水の羽衣しかない。HPは低いのでいかづちの杖を手に入れるかベギラマを覚えていればバギ+いかづちの杖orベギラマで一掃できるのが救いだが、戦う機会が多い大灯台では順当に進めていればどちらもまだ使えない。
      HPを回復させてない状態でこいつの集団に不意打ちされたり逃走が失敗しようものなら即全滅コース…と言っても過言ではない。
  • パペットマン
    • 不思議な踊りとスクルトしかしてこない(要するに ダメージ手段皆無 )ので、こいつらだけならば絶対に死ぬことはない。しかし本作の不思議な踊りは「最大MPの1/3~1/6を減らす」というシリーズ屈指の鬼畜仕様。数回喰らおうものなら大抵MPが尽き、最大4匹のこいつらに遭遇すると一瞬で呪文使い2人のMPが0になる可能性さえある。しかも素早い上に呪文も効きにくいので、踊られる前に倒すのも困難。
    • 特に「海底の洞窟」ではパペットマンに加えてウドラーと悪魔の目玉と、不思議な踊りを踊る敵が3種も出現する。さらに溶岩*8の上を歩かねばならないため否応なく回復呪文でMPを消費する。おまけに他のモンスターも強く前述のドラゴンフライも出現して炎でHPを擦り減らすと、ロンダルキアへの洞窟に並ぶ難所である。
  • メタル系スライム
    • シリーズでは経験値稼ぎの友であるメタル系スライムですら本作では強敵として立ちはだかる。メタルスライムはギラに加えてラリホーまで使ってくる。最大HPも6と高めで、序盤に8匹の集団で現れると普通に全滅の危険もある。しかも経験値も135と後のシリーズに比べると非常に少ない。中盤以降はローレシアの王子なら1撃で倒せるようになるのでカモになるが。
    • はぐれメタルは最大HP35と高いため、倒そうにもベギラマでHPを削られるだけに終わることが多いどころか、運が悪いとはぐれメタルの方から逃げてくれず会心の一撃も出ないまま、はぐれメタルが逃げるのを祈る、はぐれメタルから逃げ出すという他のシリーズではまず見られない光景さえ起こりうる。よしんば倒せても経験値が1050と後に比べるとやはり少ない。
      ただし守備力は後のシリーズのような特殊な処理がされておらず255どまりなので、ローレシアの王子のレベルが高くなり、強力な武器を手に入れればダメージが通るようになる。ラスボスの守備力も255なので、はぐれメタルを楽に倒せるかがラスボスに勝てるかの試金石とも言えるかもしれない。
  • キラーマシーン
    • 守備力230という、ラスボスとはぐれメタルに次ぐ全モンスター中第3位の守備力で、初遭遇時点ではローレシアの王子の攻撃さえ一桁ダメージはザラ。攻撃呪文はまったく効かないのでルカナン重ねがけぐらいしか有効な対抗手段がない。攻撃も2回攻撃に痛恨の一撃、とシンプル故に強力。
  • ドラゴン
    • 最大4匹で現れて威力が高めの炎を吐いてくる。ドラゴンフライと違って耐久力も高くザラキとラリホーもまず効かない、と完全な上位変換。
      • ロンダルキアを目の前にしてロトの鎧も水の羽衣も装備してないサマルトリアの王子が焼き殺され、逃走に失敗し全滅するのが日常茶飯事。
  • デビルロード・バズズ
    • 自己犠牲呪文の「メガンテ」は本作では100%全員死亡… つまり発動されたら全滅確定となる。後のシリーズのように瀕死で生き残るような事も、回避する装備や耐性も一切無い*9
    • こいつはHPが減るとその呪文を唱えてくるのだが、数匹グループで頻繁に登場する上後のばくだんいわと違い炎や甘い息等で熾烈に攻め立ててくる。
    • さらに上位モンスターで中ボスでもあるバズズは、ボスでありながら同様にメガンテを使ってくる。
      • デビルロードにはマホトーン、バズズにはラリホーが有効でメガンテを封じる手立てがあるのがせめてもの救い。ただデビルロードは呪文を封じるとベギラマを使わなくなり、炎と甘い息の頻度が上がるのでこれまた厄介。
  • ブリザード
    • 最大4匹で現れて全体即死呪文のザラキを連発してくる。これだけなら後のシリーズでも同じような敵はいるが、厄介なのは「レベル最大でも確実な対抗手段が存在しない」こと。
    • 本作の行動順はランダムの要素が極めて大きく、すばやさ最大の王女でも先に動けないことも。そしてブリザードは「ザラキかルカナンしかしない」ため、ザラキを使う確率が非常に高い(ほぼ半々)。その上本作にザラキ耐性を上げる装備は存在しないので「遭遇したが最後運ゲー」ということになる。敵から味方へのザラキの成功率自体は1/8と一見低めだが、何度も連発される事を考えると決して低くはない。
      • 攻撃手段がザラキのみである為、運良く効かずに倒すか逃げられれば被害はない。そういう意味でも運ゲーである。
    • 更にこちらが先手を取ったとしても、ブリザードはHPも呪文抵抗力もそこそこあるのでイオナズン+ベギラマでも生き残ることもしばしば。こちらのザラキの成功率も50%なのでリスクが高く、そしてマホトーンは絶対に効かずラリホーもまず効かない。上記のデビルロードが可愛く見えるほどである。
  • ラストダンジョンのボスたちは1体を除いてなんと(パラメータ上最大HPを256以上にすることができなかったゆえの苦肉の策として)全回復呪文「ベホマ」を使用する。
  • ラスボスは前述のとおりベホマを使う上に、攻撃呪文が効かず会心の一撃が絶対に出ない仕様になっているため、「ルカナン」重ねがけくらいしか有効な戦法もない。判断力の数値が最低に設定されており、自身のHPがMAXでもベホマを使用する事もあるのが救いか。
    • このため、やろうと思えば(そして運が良ければ)低レベルでも撃破は出来るので、ひたすらレベル上げしないと絶対に勝てない前作のラスボスよりは弱いという声もある。
  • こちらの使う蘇生呪文「ザオリク」は移動中しか使えず、更に蘇生時のHPは1。しかし悪魔神官の使うそれはHP全回復と、次回作以降の仕様を先取りしている*10*11
  • 守備力を増減させる「スクルト」「ルカナン」の増減値が1回につき「基本守備力の8~17%」しかなく、さらに重ね掛けしても基本守備力の50%~150%の範囲までしか変わらないというのも地味に厳しい。*12
  • 逃げるの成功確率が一律2/3とシリーズでも高めとなっている。
    • これ自体は問題が無いように見えるが、逆に言えばレベルがどれだけ上がろうと成功確率が上がらないのである。その為温存策を取る場合、逃げるよりも殲滅した方がかえって消耗が抑えられる、という逆転現象が発生してしまうことも。
    • もっとも、例えレベルで成功確率が上がったとしても後のような低い確率だったら*13ロンダルキアの洞窟などの難易度が跳ね上がっていたのも事実だが。
      • なお、上記の成功率は大半のボス戦にも適応されており、海底の洞窟とハーゴンの神殿上層部に出てくるものを除き(これらは出現地点に逃亡阻止の処置がされている模様)、同じく2/3の確率で逃げだすことができる*14

一部謎解きの高難度

  • 紋章探しは特に困難。「吹けばそのフロアでの紋章の有無がわかる」アイテム「山彦の笛」を手に入れたところで、前作の「王女の愛」の様にそのものずばりの位置を示してくれるわけではない。笛を吹きまくり、反応があれば床を一歩一歩「しらべる」必要がある(前述の通りヒント自体は分かりやすいが)。
    • この紋章探しに関連して、とある人物が「かつてメルキドと呼ばれた街の南に~」と助言してくれるが、前作未経験者には「?」となるヒントであることは否めない(本作では前作のメルキドは勿論、その跡地にも何もない)。
      • もっともこの助言の場所である大灯台はこの時点では場違いな難易度なので気付かなかったらむしろラッキーである。
    • 紋章を納めに向かう祠の場所については 「海のどこかに」 というアバウトな一言。海上でわずか1マスの祠を探さねばならないが、これには「海上を彷徨いながらレベルを上げさせる」というゲームバランスが組まれている一面がある。
    • とは言え、主要地点同士の動線上にあるため、思いがけず見つけることも多い。
    • 紋章を集めた上で入手する「ルビスの守り」はラストダンジョンで使用するのだが、最後の紋章はラストダンジョンへ向かう途中のダンジョン内にある。
      • その為、紋章を入手した時点で一度戻る必要があるのも面倒であるし、気づかない等でそのまま先へ進んでしまいラストダンジョンで途方に暮れたプレイヤーの姿もあった。
  • ラストダンジョンの1階から2階に移動する方法については完全ノーヒント
    • やる事自体は特定の場所でイベントアイテムを使うだけの事なのだが、ここまでアイテムを使用するイベントには一応はヒントがあった為、全くヒントがない為にイベントアイテムを使用するという考えに至らないプレイヤーも多かった。
      • 加えてアイテムを使用する場所も目立つとはいえただのデザインと見れなくもなく、使用するアイテムも既に別のイベントで使用済みのアイテムである。
    • 流石に公式ガイドブックでもこの点を考慮したか、Q&Aコーナーにほとんど答えも同然のイラストが掲載された。
      • 「意外と簡単だと思うが」などというコメントが付いているが、まったくそんな事はない
      • なお、謎解きと呼べるのはここが最後で、これ以後は比喩でなく1本道が最上階まで続く*15という、歴代でも珍しいシンプルなラストダンジョンになっている。
  • これらの謎解きの難易度の高さは、プレイヤーが学校などで情報交換を取り合うことも想定していた。
    • 当時少し遅れてプレイし始めた人は、そこまでゲームが進行していないにも関わらず、友達から答えを聞いて知っている、という人も少なくなかったのではないだろうか。
    • 完全にノーヒントで一人でプレイすると、謎解きを全てこなすのは困難である。

妙に弱いサマルトリアの王子

  • 仲間にする際のたらい回し、そしてそれを締めくくる「いやー、さがしましたよ」という、こちらの感情を逆なでする迷台詞。
    それに反してステータスの伸びは悪く装備も貧弱で、うかつに攻撃に参加させるとたちまちあの世行きになるその頼りなさは「器用貧乏キャラ」の代名詞として扱われている。安定して使える攻撃呪文は低火力の「ベギラマ」、回復は「ベホイミ」と、こちらも頼りない。装備可能な最高攻撃力の武器が「鉄の槍(序盤、3人揃うより前に購入可能な武器)」とは、流石にロトの子孫としていかがなものか。
    • たらい回しに関しては、王子側もこちらを探している為に起こったすれ違いだし、FC版では勇者の泉で清められた際にフラグがたち、直接リリザの街にいけば仲間にできる*16ためにそもそもたらい回しにならないこともあった。
    • ステータスに関しては呑気者という設定を反映してか、実はレベル30手前あたりからステータスの成長率が急上昇をはじめ、最終的にはやぶさの剣や鉄の槍でもまともなダメージを出すようになるのだが、本作の平均クリアレベルは30強であり、ステータスが上がり始めた直後にクリアしてしまうというケースが多かった。
      • ベギラマはレベル18にならないと覚えないにもかかわらず、設定ミスで王女がレベル4で覚える「バギ」と同威力(17~33ダメージ)となってしまっている(説明書や公式ガイドブックには本来の威力である30~50ダメージと書かれている)。
      • ベギラマの弱さが目立つが本作はベホイミも王女がレベル1から使えるせいなのか妙に弱い。本作のベホイミは移動中と戦闘中で回復量が違うのだが、移動中だと回復量34~66でなんと回復量が薬草と同じである(薬草がシリーズ屈指の強さ、とも言えるが)。ホイミの回復量が25~42なのでヘタするとホイミより回復しない有様。戦闘中も回復量45~85とばらつきが大きい上に、力の盾の使用効果で無限に使えてしまう*17
      • とはいえ、帰還の呪文「ルーラ」やザオリクは彼しか使えないし、序盤のホイミ・ギラ・キアリーは「湖の洞窟」攻略にかかせない。パーティメンバーが多ければアイテムの所持量が増え、敵の攻撃も分散する…と、実際には無くてはならない存在であるのがまた面白い(「蘇生役が真っ先に死ぬ」「ピンチの時ほどルーラ役が死んでいる」といった事情が、余計に「使えない奴」という印象を助長している節もあるが…)。

『ふっかつのじゅもん』の冗長化

  • ゲーム内容の増加に伴って復活の呪文が冒険の進行と共に長くなっていき、最長で52文字にもなる。うっかりメモを取り間違えてしまい、「じゅもんが ちがいます」のコメントを前に絶望するプレイヤーが続出した。
    • 使われる文字は「あ~ぽ」までの64文字分の平仮名。「だ」行の代わりに「ぱ」行が入ったため、前作で生じた「じ・ず」と「ぢ・づ」の混乱はなくなったが、今度は濁音「ばびぶべぼ」と半濁音「ぱぴぷぺぽ」を誤認するケースが多発した。
      • そもそもRF入力(アナログ入力)しかない当時のテレビは「ドットの滲み」が激しいので濁点と半濁点の判別は著しく困難*18
    • パーティメンバーが増えるほど呪文も長くなる。手持ちのアイテム数も長さに関係しているため、アイテムを減らせば多少は短くすることが出来る。
    • 長くなったと言ってもフラグの全てを管理しているわけではないので、その隙を突いて「いかづちのつえ*19」「みずのはごろも*20」などの一品ものアイテムを複数入手するという裏技も存在する。

幅が大きすぎる乱数

  • ダメージ計算や行動順に用いられる乱数に妙に幅がある。また呪文の数値にも大きなばらつきがあり不安定。
  • 特に行動順に割り振られる乱数が極端に大きく(素早さ÷2の値に0~255加算される)、寧ろ素の素早さの影響の方が小さいとすら言える。これにより最高レベルでも序盤の敵に先制行動されたりする。呪文の威力も最低と最大に倍ほどの差がある。
    • この煽りを受け、比較的高い素早さや中級回復呪文を売りとしているサマルトリアの王子の使いにくさに更に拍車をかけている。
  • この辺りの大雑把さはウィザードリィ等も同じであり、この時期としてはそう珍しいものでもない。以降の(日本製)コンピュータRPGでは徐々に乱数の幅が減っていく。
    • もっともウィザードリィはテーブルトークRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の影響を受けまくっているので当然である。そして当時のコンピュータRPG全体がウィザードリィ(及びウルティマ)の影響を受けまくっている。
      • D&Dに限らずTRPG(及びボードゲーム版SLG)は乱数の影響が大きい物が多い。それによって起こる思わぬ事故がまた醍醐味として楽しまれているのだが、アドリブによる物語の修正が効かないうえ、TRPGとは比べ物にならない回数の(正に「桁が違う」)戦闘を繰り返すコンピュータRPGには向いていなかったのだろう。

その他

  • 本作より、敵を倒すとアイテムを落とすようになったが、本作には仕様上、落とし穴がある。
    • 薬草などごく一部以外のアイテムは、1つでも既に所持していると敵が同じ物を絶対に落とさなくなる(リメイク版で修正)。
      • 特に問題なのが「不思議な帽子」。サマルトリアの王子とムーンブルクの王女にとって唯一装備できる兜なのだが、低確率でしか入手できない上に1つまでしか所持できないため、2人同時に与えることは絶対にできない
        この仕様は公式ガイドブックなどにも記載されなかったため、2つ目を入手しようと無駄な時間を費やしたプレイヤーも少なくなかった。
      • 本作にはまだ預かり所は存在せず、仲間をパーティから外すこともできなかった。後の『IV』のはぐれメタルヘルムと違って、複数入手する手段は無いのである。
  • 鍵の管理が面倒
    • 本作は後作の「さいごのかぎ」のような万能キーはなく、ムーンブルクの王女が「アバカム」を覚えるまでは、全ての鍵を持って管理する必要がある。
      • 実際はほとんど利用価値のない銀の鍵等もあるが、攻略情報でも見ない限りどの鍵がいつまで必要かは分からない。結局4種の鍵を持って数少ないアイテム欄を圧迫されながらのプレイになってしまいがち。水門の鍵は使用箇所で消えてくれるので、使ってしまえば枠が一つ空くだけマシだが。

総評

今でこそ昔懐かしのRPGという印象を受ける作品ではあるが、当時はキャラクターに与えられた明確な個性と、複数で戦えるという戦略性は斬新な要素であった。
また乗り物などといった行動範囲を拡げる要素も取り入れられるなど、以降のRPGにおける新たなお約束もここで初登場した。
まさにこの後に登場したRPG全ての原点ともいえる存在であろう。今遊んでもその面白さは全く古びる事はない。

既出の通り、調整不足から来るバランスの悪さと難易度の高さが欠点だが、それがまた良くも悪くも歯ごたえの高さに繋がっている。
ライトユーザー向けの易しい難易度のRPGでは物足りない人は是非とも挑戦してみて頂きたい。


移植・リメイク

  • FCの他、MSX1とMSX2版が発売されている。
    • あるキャラに話しかける際、ムーンブルクの王女をある状態にすると「あぶないみずぎ」が貰えるイベントが追加される。この時MSX1版のみ、水着(モノキニ)を着た王女の一枚絵が(モノクロ画像だが)表示される(一方でMSX2版ではイベント自体は存在するものの一枚絵は無い)。「あぶないみずぎ」は『III』にて装備として正式に採用された。これが俗に言うドラクエ名物「セクハラ装備」の始まりである。
    • モンスターの出現パターンも変更。キラーマシーン3体や悪魔神官4体のように凶悪なパターンもある。
    • 画面スクロールは両機種版共に8ドット単位でガクガクしており、カーソル入力の反応もよくはない。
  • 1993年には『I』と共にSFCにて『ドラゴンクエストI・II』としてリメイクが行われた。難易度等が調整されており、かなり遊びやすくなっている。
    1999年にはGB版も発売。
    • 詳細は上記リンクを参照。
  • 2005年には携帯電話アプリ版、2014年にはスマートフォン版も配信されている。

余談

  • 本作の難易度の熾烈なバランスは前述の通りだが、このような状態になってしまった原因は開発スケジュールの余裕の無さに起因している。
    • 本作の開発期間は『I』発売から数えてわずか7ヶ月しかなく、皆で手分けして各部の作業を行った割を食った結果、「最初から最後まで通しでテストプレイをした人間がいない」状態となってしまったのだ。
      • 要所でのテストプレイは行っているものの、それは予め想定したレベルでのテストプレイであり、その想定レベルが実際の到達レベルよりも、かなり高かったため難易度が上昇してしまったのである。
    • 因みに、当時エニックスからの催促が鬼の様にかかってきて、難航した開発との板挟みになり、ゲーム発売後に堀井雄二氏は胃潰瘍で倒れてしまったエピソードが本人から語られている。
    • 一応の時点だが最初から通して遊べる段階で、スタートからロクでもない難易度だったと、中村氏とすぎやま氏の対談で語られ、すぎやま氏が驚いていた。

参考までに、普通に進めた場合、ロンダルキアへの洞窟はLv24前後での踏破となり、公式ガイドブックの到達レベルは30である。

  • 糸井重里氏はロンダルキアへの洞窟を踏破した際の「思えば遠くへきたもんだ」という感慨から、広いフィールドが特徴の『MOTHER』作成のヒントを得たと語っている。
  • 本作と『ポケットモンスターシリーズ』には実はとある縁がある。
    • 書籍『ゲームセンター「CX」』によるとポケモンの開発者である田尻智は、友人であり後にポケモンのキャラデザを担当することになった杉森建がふしぎなぼうしを2個持っているのを見て「どうにかして1個譲ってもらえないか」と悩んだらしい。その経験が後に「友人同士でデータを交換し合う」というポケモンの発想に繋がったのだとか。
      • しかし、前述のようにFC版ではふしぎなぼうしはどうやっても1個しか所持できない仕様*21なので、このエピソードは成立しない。可能性としては杉森が何らかの偶然でふしぎなぼうしを2個手に入れたふっかつのじゅもんを成立させたか、杉森が見栄を張っていたのか、あるいは田尻の記憶違いか。

有名な裏技・バグ

  • 復活の呪文を「ゆうて いみや おうきむ こうほ りいゆ うじとり やまあ きらぺ ぺぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ ぺぺ」と入力すると、「もょもと」と名付けられた、Lv48からスタートする(おまけに三万近い所持金と、紋章を既に3つ入手している)*22ローレシアの王子が登場する。如何にも制作側の「仕込み」臭い文字列だが、全くの偶然とのこと。*23
    • そもそも文字の組み合わせは無数にあるため、意味が通じる文章の復活の呪文が生成されても不思議ではない。もし仕込みであれば、レベルにせよ紋章にせよ名前にせよ、もっと整ったデータになっていただろう。
      • そもそもこの呪文には堀井雄二氏が2人いるし*24
      • 現在は復活の呪文の生成プログラムが解析され、さらに意味の通ったネタ復活の呪文も多く作られている。
  • サマルトリアの王子とムーンブルクの王女の名前は、ローレシアの王子の名前の文字に割り当てられた数値によって選ばれる。
    • また、ローレシアの王子の名前または復活の呪文の最後の文字(または「おわる」)を入力する時にセレクトとスタートを押しながらAで決定すると、2人の名前を任意に変更できる。ただし再開する度に元に戻ってしまうので、毎回設定し直す必要がある。
      • これはサマルトリアの王子とムーンブルクの王女の名前まで記憶させようとすると、ただでさえ長い復活の呪文が更に長くなってしまうためである。
    • サマルトリアの王子に設定される名前の1つ「トンヌラ」はそのどこか間抜けな響きが話題を呼び、後の『V』でも主人公の誕生場面でネタとして使われた。ちなみに『いただきストリート』シリーズなどに2人が登場した際は本作での名前の1つである「クッキー」「プリン」という名前が使われている。
    • ムーンブルクの王女の名前の1つに「あきな」というものがあるが、それは当時堀井氏が中森明菜のファンだったためである。
  • 今作に限り集団で現れたモンスターとの戦闘には経験値に補正がかかり、出現した敵の頭数が多いほど1体あたりの経験値も余分に手に入るよう調整されている。
    • 1体ならザコでも束で同時に来られると厄介になるのは必然なので納得のシステムだが、後のシリーズどころかSFC以降のリメイク版でも採用されていない。
  • 復活の呪文で再開した時は、必ず全員のHP・MPが全快、毒や死亡といったバッドステータスも回復している。
    • 但し死亡に関しては、教会で生き返らせたときと同じ額のゴールドがしっかりと減っている(手持ちが復活料金に満たなかった場合は、手持ち0で全員復活)。
  • とある裏技を利用すると、2回攻撃能力を持つ「隼の剣」に「破壊の剣」の最高攻撃力が宿り、なおかつ「破壊の剣」の呪い効果も起きない恐ろしい武器・通称「はかぶさのけん」が出来上がる。
    • 同時に呪われた防具の防御力を他の防具に適用することもできる。
    • なお、サマルトリアの王子は「破壊の剣」を装備できないため「はかぶさ」は不可能だったりする。「鉄の槍」の攻撃力を持った隼の剣や悪魔の鎧の守備力で呪われないという程度なら可能。
  • デルコンダルの城で復活の呪文を聞いてから、ロンダルキアのほこらに入らずに直接ラストダンジョンに挑んでラスボス戦でわざと全滅すると、デルコンダルの城で復活してから一歩動いた瞬間に再びラスボス戦が開始される。このラスボスを撃破するとバグだらけのダンジョンに飛ばされてしまうが、すぐに落とし穴に落ちてラストダンジョンに戻されるので、エンディングを見るのに支障は無い。ただしローレシアの王子のHPが何故か800近くになってしまう。
    • もっともこのバグを実践するには、ロンダルキアへの洞窟からラストダンジョンまで回復無しでノンストップで辿り着かないといけないので、難易度はかなり高い。
  • 「鍵」は重要なアイテムだが捨てることが可能になっている。
    • そのため、鍵無しでも扉を開ける「アバカム」の呪文を覚えずにロンダルキアのほこらで復活の呪文を聞いた後に「牢屋の鍵」を捨ててしまうと、アバカムを覚えるまでは下界に戻れなくなるという罠がある*25
    • 因みに説明書には「扉の鍵は、金の鍵と銀の鍵の2種類がある」と書かれていて、牢屋の鍵の事は伏せられている。
  • ラスボス以外を一撃で倒すことができる
    • パルプンテの効果の1つに「おそろしいものをよびだす」という、味方が全員気絶し、敵はすべて逃げ出してしまうものがあり、これがボス戦にも有効で「戦闘終了=倒した」と判定されるため。例えハーゴンであろうとも逃げ出した後きちんと倒した時のセリフを吐いて絶命する。
    • ラスボスのみ「逃げ出した」と表示され敵グラフィックも消えるがすぐに再度表示され戦闘続行となる。

タイアップ

  • 復活の呪文入力画面のBGM『Love Song探して』はタレントの牧野アンナ氏とのタイアップであり、本人歌唱によるボーカル版が存在する。残念ながらタイアップ自体は不発に終わった。
    • 前作の「ちゅん」や「みやおう」のように、劇中で「まちのうたひめアンナ」が登場し、タイアップ曲の「Love Song探して」を歌うシーンがある(BGMが入力画面の曲に代わる)。
    • ちなみに、後に『V』が発売された頃にエニックス公式で結成されたアイドルデュオ『ルーラ』がデビュー。『Love Song探して』の歌詞違いver.を含めて様々な曲を歌ったが、これまた不発に。
  • オールナイトニッポンの特別番組
    • 「オールナイトニッポンスペシャル・徹底追及ドラゴンクエスト2」と題し、ドラクエIIの単一番組が放送された。パーソナリティはのちにドラゴンクエストIIIのヴォーカル版をリリースする鴻上尚史氏、ゲストは堀井雄二氏とさくまあきら氏。ドラクエのラジオドラマ等、ユーザーや原作者堀井雄二氏からすれば色々な意味で「コレジャナイ感」で溢れていた*26
      • 放送の中で、「ホイミという名前のドリンクを出したら?」とさくまあきら氏に振られた堀井雄二氏は苦笑いではぐらかした。後にファイナルファンタジーで「ポーションのドリンク」が出る事になる。因みにこの放送のスポンサーに、後に合併するスクウェアが参加している。今振り返ると「面白い」所も。
    • 放送日は1987年4月4日、発売日から絶妙に経過した頃で難易度的に各種高難度の謎解きについて知りたい時期であり、リスナーのハガキ募集も当然ながら質問だらけとなった模様*27
    • 因みに、ラジオではあるが何気にエニックス全面協力の下ドラクエ単独で初の番組放送である。この放送繋がりで、後にオールナイトニッポンパーソナリティとなる鴻上尚史氏がドラクエⅢ愛の溢れる放送を送る事になる。
  • オリジナル実写ビデオ
    • 「ドラゴンクエストファンタジアビデオ」という実写ビデオが1988年に制作された。セリフの無いサイレントドラマとオーケストラで構成、I~IIIの楽曲からセレクトされたものを使用。楽曲はロト三部作だが、サイレントドラマパートがドラクエIIを踏襲。ただし、主人公の衣装はⅢからで、倒しに行くのは何故か竜王と、初期3作品の要素がごった煮となっている。
      • 音楽は当然すぎやまこういち、演奏は東京交響楽団、企画はガイナックスの岡田斗司夫、小道具はゼネラルプロダクツ*28、監修エニックス、制作費1億5千万円と、かなり本格的な布陣である。*29
    • しかし、いざ実写シーンに移ると「勇者の子がリンゴを丸かじり」、「グロいスライム鍋」「ロープを垂らしたのになぜか崖から飛び降り」「王様の手に勇者がチュー」「凄まじいムーン王女の魔法」「火炎放射器での竜王の攻撃」といった、どうしてこうなった的な珍シーンが連続する。
      • 一方で、当時における最先端の特撮やCGの技術が駆使されているだけあって、一部のモンスターや街や城の雰囲気など、高い再現度で表現された部分も多い。内容的に原作の忠実再現を期待しない方がよいが、ドラクエの世界観に基づいたオリジナルのイメージ映像作品としてみれば、それなりに見どころもある。*30
    • この作品が縁でFC版DQ1~DQ4の【公式ガイドブック】に掲載されている武器や防具、アイテムのイラストはガイナックスによって描き起こされることになった。

その後の展開

  • 『IX』ではローレシアの王子の服アイテムと、サマルトリアの王子とムーンブルクの王女が配信で登場する。
  • ドラゴンクエスト モンスターバトルロードシリーズ』ではパーティーキャラクターが全て登場している。また「はかいのつるぎ」を装備して条件を満たすと「滅・はやぶさ斬り」なる技が使えるという凝った演出がある(実況まで「恐るべき隠し技!」「まさかの2回攻撃!」と叫ぶ徹底ぶり)。
  • 双葉社と旧エニックスからゲームブックが発売されている。
    • 双葉社のものはギャグ要素がかなり多めで、どちらかといえば子供向け。もっともファミコンソフトは子供向けに作られているのが基本だったので、本来のターゲット通りだが。
    • エニックスのものはオリジナル要素が多めだが、かなり完成度の高いものになっている。著者はTRPGや神話・FT関連書籍を多く手掛け、後に『I/O』のシナリオも担当した健部伸明氏。呪文発動時の凝った詠唱など、氏の持ち味が存分に発揮されている。
      • ストーリーも、主人公達が世界を巡ることで、当初はバラバラだった各国が打倒ハーゴン軍を目的に纏まっていく過程が丁寧に描写されており、そのクライマックスとも言えるサマルトリア攻防戦は最大の見所の一つ。更に「はかぶさの剣」や「デルコンダル城でシドーと戦える」バグ(前者は運次第だが、後者はきちんとした理由付けがされている)まで再現しているこだわりっぷりで、エニックス発売のドラクエゲームブックでは『II』が最高傑作だと評する人も多く、かなり大量に流通したにも関わらず、現在ではAmazonでもプレミア価格になっている。
      • キャラクター面では特に、サマルトリアの王子が非常に格好良く書かれているのが特徴。一人称もローレシアの王子が「ぼく」なのに対し彼は「俺」とワイルドな感じになっており、ヘタレのイメージを覆す新たなサマルトリアの王子像が活き生きと綴られている(また、ゲーム本編ではあまり目立たなかった竜王のひ孫も出番は少ないが重要キャラで、普段こそお茶目だが要所では渋い姿を見せてくれるため好評)。上にも書いたとおり現在での入手は困難だが、手に取る機会があればぜひ一読してもらいたい。
  • 前作に続いて小説版も発売された。著者はロト三部作共通で、高屋敷英夫氏。しかしゲームのイベントをいくつも端折っている割に、オリジナルキャラの活躍に尺を取っており、完成度は前作より低い。
    • このオリキャラ魔法剣士「ガルド」はライバル役として登場するが、ローレシアの王子を圧倒するほど強く、サマルトリアの王子が決死の覚悟で唱えたメガンテでも怯むだけ、その動きは大幹部の悪魔神官でも捉えられず、実は前作小説に登場した勇者の仲間(※こちらもオリキャラ)の子孫で、悲劇的な過去を背負っており、終盤で仲間になり、ラストバトルで大活躍し、惜しまれつつ死ぬ…という、いかにもなメアリー・スー系キャラであった。
    • 因みにサマルトリアの王子は、妹や父親に「スライムにも勝てない」と呆れられ、ムーンブルクの王女には振られ、戦闘では悲鳴を上げて逃げ回り、すぐにヒステリーを起こし…と、ゲームでもそこまで酷くはないだろうというほどのダメキャラにされている。最後の最後で報われたが。
    • 締め切りを勘違いしており、急いで書いた」とあとがきにある通り、やたらと改行が多かったり、ゾンビ系モンスターの腐臭の酷さばかりくどいほど強調されたりと、露骨なやっつけ臭すら漂っている。
    • その一方で本作で弱体化されたロトの剣に対して独自解釈を交えつつフォローされた点については好評となっている。
  • 『ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハート』や『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』では、ドラクエIIの世界のその後の世界を冒険することになる。
  • 吉崎観音の漫画『ドラゴンクエストモンスターズ+』でも、本作のその後の世界が描写されている。破壊神を倒し世界に平和をもたらしたはずのローレシアの王子は、その強すぎる力ゆえに(魔法を使えるわけでもないのに)「破壊神を破壊した男」として人々から迫害されるという、メタとシリアスが入り混じった設定が存在する。
    • 更に、救援に駆け付けたサマルトリアの王子が「俺の剣は二度“破壊”の風を起こす……」と言い放ち、“古流剣殺法二文字・サマルトリア仕立て”なる剣術を披露する。バグ技をも取り入れたその設定には古参ファンも吹き出した。前述のように、サマルトリアの王子ははかぶさの剣を装備出来ないのだが、そこは気にしないのがお約束。
  • 2013年のドラマ『ノーコン・キッド~ぼくらのゲーム史~』4話にも登場。主役の礼二と木戸が受験勉強の傍ら今作を攻略、ロンダルキアの洞窟を抜け受験にも合格するという話になっている。
    • ちなみに作中で使われていたパスワードは実際に使用可能である。


*1 主人公パーティから見た各々の敵パーティがいる方向?

*2 今では「キラーマシン」だが、初出のこの作品に限って「ー」(長音)がある。

*3 「とびら」コマンドは、IV以降のシリーズで鍵無しの扉が設定されたこともあって復活している。

*4 実は入手率自体は1/8と非常に高い。しかし今作のはぐれメタルは逃げやすい一方で非常に凶暴なので、倒すだけで一苦労。

*5 インタビュー記事に、「ダンジョンの構成ブロックを2*2キャラにしたらマップが広大になる効果もあったが、落とし穴の位置もブロック内の決まった部分になっているので、それを覚えれば避けられる」という話が出ていた。

*6 ホイミを使う確率が7/8、つまり87.5%という超高確率でホイミを唱えてくる

*7 前作もスターキメラなどでこれが発生することがあったが、あくまで1対1なので実質「ダメージの軽減」に近かったのに対し、こちらは回復個体が複数いるとお互い回復し合って手に負えないことがある。

*8 ダメージ床の一種だが、バリアと違いトラマナで無効化できない。無効化できるのは『水の羽衣』と『ロトの鎧』のみだが、ロトの鎧は海底の洞窟の時点では入手できない

*9 パーティーに死人がいない場合、「デビルロードは メガンテの じゅもんを となえた!」のメッセージが表示される前に突然文字枠が赤くなる。「文字枠が白から赤に」→「呪文のSEが鳴る」→「『メガンテの じゅもんを となえた!』のメッセージが表示される」順番に処理されるので、文字枠が赤くなった瞬間に全滅が確定する。

*10 一応こちら側も「パルプンテ」の効果の一つで、戦闘中に全回復で蘇生というのがある。

*11 正確には全回復ではなくHP158守備力38と悪魔神官と同じになる。実質的に全回復ではあるが仕様かバグかは不明

*12 DQのダメージ計算は「攻撃側攻撃力/2-被攻撃側守備力/4+ランダム幅」なので、スクルトはこちらがレベルMAXでフル装備(守備力170)でも一度で被ダメ7~3減少、ルカナンの方は守備力255の敵相手でも1回で被ダメ10~5増加とHP上限値が低いことを考慮しても変化に乏しすぎる。

*13 後の作品だと、区域ごとに一定以上のレベルにならないと初回逃走選択時の成功率が1/2や1/4と低くなっている事が殆どで、危険な状態になったら逃げる選択がかなりリスキーなものになっている。

*14 この後どうなるかはボスによって異なり、即再戦・消滅(もう一度エリアを出入りすると復活)・王様に怒られる(デルコンダルのみ、怒られる他は消滅と同じ)・戦闘前配置に戻る(話すと再戦)など複数のパターンがある。

*15 厳密にいうと5Fでは「6か所ある屋根下のどれかに隠れた階段を探す」という要素があるが、範囲が狭い上、階段手前の中ボスしか敵がいないので一通り見回るだけ。

*16 リメイクでは修正されローレシアで王の話を聞く必要がある

*17 力の盾は21500Gと高額だが、後述のいかづちの杖の金稼ぎを行えば簡単に3人分揃えられる。

*18 モニター側の問題なので、次世代機のプレイステーション等でも同じような問題が起きている(セーブ方法自体は既に解決してはいるが)だった。問題を解消するには文字自体を大きくするかデジタルテレビの普及を待つ必要があった。

*19 固定エンカウントの敵を倒すと確定ドロップするが、その敵は復活の呪文を入れると復活する。売ると非常に高価なので金策として有効。

*20 引き換え用のアイテムがフラグ管理されておらず、復活の呪文を入れると引換アイテムが復活し、二個目を取り直せる。全キャラが装備可能だが、最強の鎧である「ロトのよろい」と守備力の差はわずかな上に炎と呪文への耐性はより高いため「ロトのよろい」よりも性能が高い。

*21 ポケモンの原型が持ち込まれたのは1990年のことなので、リメイク版ではないことは確実。

*22 ちなみにルプガナでグレムリンを倒したフラグも成立しているが、船は入手していないので取りに行く必要がある。

*23 仕込みと疑われる理由の一つにローレシアの王子1人で所持品皆無なのに異様に長い呪文であることが挙げられるが、これはチェックをごまかすためのデータのない後半部分があるため。「ゆうて いみや おうきむ こうほ りいゆ うじとり やまあ きらな かむらこ ういち すぎや まこうい ちつう のかみ がみがそ ろい」でも上記と同じもょもとが出現する。

*24 「ゆう帝」とは当時の『週刊少年ジャンプ』のファミコンコーナー『ファミコン神拳』内での堀井雄二氏の事。みや王、きむ皇も関係者で、彼らは後にメタルマックスを作る。鳥山明氏は本作のキャラデザでジャンプに連載を持っていた。

*25 意図的に行わなければまず起こらないが、アバカムを覚えていないレベルでラスボスを倒し、その後でロンダルキアにいる間に牢屋の鍵を捨ててしまうと、レベル上げもできなくなるためハマってしまう。

*26 放送中、堀井雄二氏はずっと苦笑状態で、ユーザーの質問も選んだ物が悪かったのか答えに困る状態の連続だった

*27 発売日からの絶妙な放送日なので当然「解答」は殆ど無し。数年前のnamco機関紙「NG」でのドルアーガのハガキ募集で質問だらけとなった二の舞である。

*28 ガレージキットでロトの剣が制作・発売された。当然ながら現在では絶版。

*29 容姿では確認できないが、龍王の役は庵野秀明氏が行なっている。

*30 単体で見れば「濃い」の一言であるが、賛否はあるが街の人々もそれなりに再現されている。