悪魔城伝説

【あくまじょうでんせつ】

ジャンル アクション
対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 3MbitROM+64kbRAMカートリッジ
発売・開発元 コナミ
発売日 1989年12月22日
定価 6,500円
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2009年4月21日/500Wiiポイント
【WiiU】2014年4月16日/514円
判定 良作
悪魔城ドラキュラシリーズリンク


概要

FC版『悪魔城ドラキュラ』シリーズ3作目。他機種での初代『悪魔城ドラキュラ』リメイク移植作なども含めたシリーズ通算では6作目にあたる。FC版3作の制作スタッフは同じであり、当初タイトルはゲーム雑誌で『ドラキュラIII』と発表されていた*1

FC版2作目『ドラキュラII 呪いの封印』はアクションRPGだったが、再び初代同様のステージクリア型の純アクションとして作られた。
従来の作品同様、意図的に融通が利かなくなっている操作性から来る高い難度と全体に漂うゴシックホラーな世界観がウリ。
仲間になるパートナーキャラクターやステージ分岐、VRC6音源によるFCとは思えない驚きのBGMなど、数々の新システム・要素が惜しげもなく詰め込まれており、シリーズの中でも屈指の人気を誇る作品となった。

ストーリー

15世紀、ヨーロッパ。この暗黒の世に、恐るべき人物がいた。
トランシルバニアの「ヴラド・ツェペシュ」またの名を、ドラキュラといった。
 
殺戮をよろこびとし、破壊の限りを尽くすことに飽き足らなくなった彼は、
遥かなる太古に失われし魔法を復活させ、暗黒邪神をこの世に呼び覚ました。
狂王は邪神の力を借りて、忌まわしき魔物を次々と世へ送り出し、
ワラキア全土を暗黒と、殺戮の地へと変えていった。
 
そして自らの野望に狂った王は、
ついにはその魔の手をヨーロッパ全土に広げようとはかったのであった。
この地を汚し、血で染めようと…

このことを重くみた正教会は、ただちに手を打って、軍隊を送り込んだ。
また、かの地でも、ドラキュラに対して、戦いを挑もうとする者たちがあった。
だが、しかし、誰一人として生きて戻ってきた者はいなかった…

なす術の無くなった正教会は、
ついに、真正ヴァンパイア・ハンターと呼ばれるベルモンド家に、ドラキュラ討伐を委ねることを決意した。
ベルモンド家とは太古まで遡る古い血筋を持ち、
忌まわしき者たちとの戦いの中で生き延びてきた一族であった。

しかし、そのあまりにも人間離れした能力のために、人々からは恐れられ、うとんじられてきた。
そのため、いつしか人々の前から姿を消し、久しい間彼らを見たものはいなかった…
教皇はあらゆる手を尽くしついに、ベルモンド家の血を受け継いだ人間に巡り合うことができた。
その若者の名は、「ラルフ・ベルモンド」であった。

シモン・ベルモンドの時代を遡ること100余年、
ドラキュラと人間の戦いが、今ここに始まろうとしている…

(※デモ画面より抜粋)


主人公とパートナーになる3人の特徴

  • ラルフ・C・ベルモンド
    • 本作の主人公。鞭と5種類のサブウェポンを駆使して戦う。
      • 初代のシモンとほぼ同じだが、鞭の振りと連射性能が上がり、振ってからしゃがむ(立つ)ことで範囲攻撃出来るようになったりと扱いやすくなった。特別飛び抜けた性能は持たないが、どんな場面でも対応しやすいバランスの良さは主人公ならではである。
  • グラント・ダナスティ
    • 移動速度とジャンプ力に優れ、空中制御も可能。壁や天井に張り付いて移動することもできる。小柄なため当たり判定も小さく、1マスの隙間があればどこへでも入っていくことができる。
      • メインウェポンはサブウェポンの短剣(1連射のみ)と同等で回数制限がない。サブウェポンは斧(2連射まで)と懐中時計の2つ。
  • サイファ・ヴェルナンデス
    • 打たれ弱いが、攻撃力で他の追従を許さない魔法(サブウェポン扱い)が使える。
      「炎」、放射状に放ち触れた敵を凍らせる「冷気」(凍った敵は足場にもなり杖の一振りで粉砕できる。また、流水のギミックを一時的に凍らせることができる(流されなくなり上に乗れる))、敵を自動追尾する「ライトニングオーブ」の三種類。
      特に冷気魔法を使ってアックスアーマーやホワイトドラゴン、ケセランパサランを粉砕するのは病み付きになる楽しさ。
      • メインウェポンは杖で、リーチは短いが振る速度が速いため、単位時間でのメインウェポンによる火力は最強である(接近するリスクが非常に高いので、これが活きる場面はあまりないが)。
  • アルカード
    • ドラキュラの息子にして父親によって強引に悪魔の洗礼を受けさせられた元人間。
    • ハートを消費してコウモリに変身し、空中を自由に飛び回ることができる。ラルフが攻撃を受けて吹っ飛んでいる状態でも交代して変身できるため、落下死回避能力にも優れる。
      • メインウェポンはショット弾で、パワーアップすると最大3方向に打てるようになるが、一発の攻撃力は低い。さらに階段に乗っているときは攻撃が出来ないという欠点があり、サブウェポンは懐中時計だけしか使えず、他の二人よりも戦いには向かない。但し、メインウェポンのレベルが上がると、最終ボス戦で足場に乗ることなくダメージを与えられるなど、応用次第で多様な攻撃ができる。

新規、古参プレイヤーに対する配慮

FC版前2作はディスクシステムでの発売だったこともあり、本作で初めて悪魔城シリーズに触れるプレイヤーも多かった。
その点を考慮したのか、『悪魔城ドラキュラ』と同じシチュエーションが存在したり、ストーリーが一新されてシリーズ未経験、古参プレイヤーどちらにも受け入れられやすい内容となった。例を挙げると…

  • 本作のストーリーが『悪魔城ドラキュラ』よりも昔の設定になっているのは新規プレイヤーを考慮しての事であろう。
  • 悪魔城城内2番目のブロックは『悪魔城ドラキュラ』のブロック1と似た雰囲気で、BGMも「Vampire Killer」のアレンジである「Dejavu」(こちらはゲームのサウンドテストでの曲名で、後述の完全版サウンドトラックでタイトルが正式に定められ、「Dejavu -Vampire Killer-」に改題)が流れる。
  • 『悪魔城ドラキュラ』で登場したボスは「類似、同一の者だがパターンが変わったり変身したりする」、あるいは「別の存在だが行動パターンが似ている」という形で全員登場する。

評価点

  • 特定のステージをクリアするとルートが分岐し、任意に選択できる。
    • 寄り道的なものから中盤の展開がガラリと変わるものまであり、単純に比較すれば、初代が全6ブロックなのに対し、本作はなんと全15ブロックと大幅にボリュームが増した。
    • ルート分岐は専用の画面で行われ、地図や分岐先のイメージ絵も表示されるので視覚的に解りやすくなっている。
  • 様々なステージギミック。
    • 乗ると回転する床、巨大な歯車や時計の振り子に乗って進む場面、シーソーのような仕掛け、立っていると体が沈んで行く沼地、床を溶かす水滴、徐々に崩れていく床、強制的に上や下へスクロールさせられる場面(取り残されるともちろんミス扱いとなる)、徐々に水没していくステージなど多彩。
    • 雷雲が光っているときに短剣を投げると、短剣目掛けて落雷が発生し、ボスに大ダメージを与えるというような仕掛けまである。
    • ただひたすらにストイックであった初代に比べ、その良さを削ぐことなく程よいアクセントとなっている。
  • 世界観にマッチしていて、かつ個性的な敵・ボスキャラクター。
    • 複数の棺の中の怪物に次々と憑依する形で連戦になるボス「デスファイア」「デスファイアキング」は特に印象深い。
    • 凄まじい耐久力を持ち行く手を邪魔するケセランパサランや、パートナーを含むプレイヤーキャラと同じ姿・攻撃をするドッペルゲンガーなど、後のシリーズで度々登場する敵も本作初出。
    • 『悪魔城ドラキュラ』で登場したボス達も容姿や攻撃方法などを変えて再登場。「死神」は今回も終盤の難関ボスとして立ちはだかる。
  • 特定のステージでパートナーを加入させることが出来るようになった。ただし同時に連れていく事が出来るのは一人のみ。
    • パートナーはセレクトボタンでいつでも交代でき、特長を活かせる場面で交代していくことで有利に進めることができる。
    • パワーアップ状態やサブウェポンは個別に管理されるので、サブウェポンの使い分けもできる。
    • ライフとハートは二人で共有する。これによってより一層「協力しあっている」感が演出されている。
    • パートナーはそれぞれ長所・短所はあるものの、総じてラルフの欠点を補える便利な能力を持っているので、初心者の救済措置に一役買っている。
  • セーブ機能はないが、4×4のマスに3種類のアイコンを配置するという単純で解りやすいパスワード方式を採用している。
    • 3種類のアイコンもメモ帳やノートに描きやすいものが使われている*2
  • 大容量(当時)3MbitROMに加え、独自に開発した拡張チップ「VRC6」を搭載。
    • グラフィック面のみならず、音源も拡張させることができる。実際に曲を聴くとそのレベルは別次元であり、それによって生み出された「Beginning」は「Vampire Killer」、「Bloody Tears」と並ぶシリーズ三大名曲と呼ばれる。
      その他の曲も総じて高いレベルでまとまっており、「全ての曲が名曲」と言っても過言ではないほど。 具体的には「Aquarius」「Clockwork」「Riddle」「Mad Forest」辺りの人気が高く以後のシリーズで何度もアレンジされて使われている。 前述の「Dejavu」は音源によって原曲に比べて同じファミコン作品とは思えない程、厚みのある曲にグレードアップしている。機会があれば聞き比べてみてほしい。
    • VRC自体は以前よりコナミ製のゲームに搭載されていたが、音源が拡張されたのは今回が初めてとなる。
    • 「SCC」という拡張チップも搭載されている*3。64kbRAMとしても使えるので3M+64kbというように記載されたりもするが、これは単純にバンクメモリとして使われているのみ*4

賛否両論点

  • 初代に劣らずの高い難易度。
    • 求められるアクションスキルは高いものの、パートナーの存在により難易度を抑えることは出来る。
    • また、初代は4面以降は敵の攻撃に4回当たるとミスになっていたが、ラルフ基準で見ると本作ではボスを含めて敵の攻撃力が全体的に抑えられており、回復アイテムが隠されている場所も増えているので、パートナーも駆使すれば難易度は初代より格段に落ちるだろう。
  • グラントの能力が高いため、彼をメインに使っていると難易度が落ちてしまう。ただし、これは初心者への救済措置と好意的に捉える意見が多数である。
    • しかし、グラントはメインウェポンを外した時に隙が大きく、他のキャラに比べて動きに若干癖がある。また、ジャンプ攻撃が他のキャラであればジャンプの頂点で出していればほぼ事足りるが、グラントの場合は頂点より少し低い場所で攻撃しないと当たらない場合がある(ドラキュラの第一形態がわかりやすい)ので、グラントのみだと却って難しくなる場面もある。
    • 因みに海外版ではグラントは大幅に弱体化されている。スタッフ側は調整不足と認識しているようだ。
  • ゲーム本編に関わることではないが、ストーリーに従来作品の設定とは異なる部分が存在する。
    過去に一度、ドラキュラはこの世に復活した。しかし、ドラキュラの全世界を暗黒の雲でおおい、闇の世界に君臨しようとする野望は、英雄クリストファー・ベルモンドによって打ち砕かれたのであった。
    ドラキュラがクリストファー・ベルモンドとの死闘に敗れ、トランシルバニアの片田舎に再び眠りについて百年がたとうとしていた。
    (悪魔城ドラキュラの説明書より引用)
    
    • 今作は「シモン・ベルモンドの時代をさかのぼること100余年」というストーリーであるが、初代『悪魔城ドラキュラ』ではシモンの100年前はクリストファーであり、「過去に一度ドラキュラはこの世に復活した」となっていた。
    • ドラキュラ伝説』ではクリストファーが主人公だが、ドラキュラが復活するのではなく「ドラキュラが魔王になった時代の話」となっていた。
    • つまりこの三作品のストーリーにはそれぞれ異なる設定があり、「ラルフ→クリストファー→シモン」という系譜は本来ならありえないのである。
    • ただし、この矛盾に関しては一つ興味深い説があるので、下記に挙げさせていただく。
+ ...
  • シモンの100年前はクリストファーであり、ラルフ・C・ベルモンドの「C」はクリストファーのCである。先述のように本作は初代『悪魔城ドラキュラ』『ドラキュラII』と同じ開発による正統続編であり、本来タイトルは『ドラキュラIII』、主人公は「クリストファー・ベルモンド」になるはずが、別の開発チームの『ドラキュラ伝説』の出現によって名称変更を余儀なくされたと思われる。
    • 同じシモン主人公でもストーリーは多少異なる作品が複数作られているように、『悪魔城伝説』も『ドラキュラ伝説』も本来はクリストファーの話なのである。
    • なお「3作目で過去にさかのぼった原点話かつ集大成」という手法は当時『ドラゴンクエストIII』でも見られた。
  • というもの。いかにもありえそうな話だがあくまで矛盾を解消するために考察された説に過ぎない。仮に制作者が肯定するようなことがあっても、コナミ公式では後にラルフとクリストファーは別人ということになっている。
    • 2000年前後頃は作品毎の矛盾にしっかりとした整合性をとらず、公式サイトのシリーズ紹介でも「パラレルワールドなのかもしれません」とコメントしていた。
      • その頃まではシリーズを統括する部署が存在しておらず開発チームの一存で設定が作られていた。シリーズ設定が管理されるようになったのはPS『悪魔城年代記 悪魔城ドラキュラ』でIGA(五十嵐孝司)氏がプロデューサーに就任して以降。
      • 年表も『悪魔城伝説』と『悪魔城ドラキュラ』の間の出来事として『ドラキュラ伝説』を置き、「ドラキュラが魔王になった」という矛盾については触れないという曖昧な扱い。
    • 現在の公式の年表でも『悪魔城伝説』内ではあくまで元のままシモンの約100年前としつつ、全作の整合性をとった年表では本作をシモンの約200年前に置いている。
      • 血筋ではラルフ・C・ベルモンドとサイファの子孫がクリストファー・ベルモンドであり、クリストファー・ベルモンドの息子ソレイユの子孫がシモン・ベルモンドになっている。結末が4つ存在し、その後をプレイヤーの想像に任せる『悪魔城伝説』において、その後を公式自らがどれか一つに確定させる行為は本来するべきではないとする意見もある。
      • ただし、後に探索型アクションRPGとしての側面を強めていくことになる悪魔城シリーズにおいて、統一したストーリーラインを設定する必要に迫られていたのも事実である。
      • ちなみに『Grimoire of Souls』では「ラルフ達の戦いは文献等の記録にほとんど残らなかったことで大衆から忘れ去られ、シモンの時代では『クリストファーこそがドラキュラを初めて討伐した男』という認識が広まっていた」という設定が加えられた。

問題点

  • パートナーチェンジにかかる時間が概ね5秒ほどと少々長い。
    • 単独でならそう長いわけでもないのだが、頻繁に行う場合はややテンポを損ねてしまう。
  • サイファの「ライトニングオーブ」のバグ(?)。
    • 「ライトニングオーブ」を撃った際に、攻撃判定が消えた光弾が画面内を延々と飛び続けることがある。画面から全ての光弾が消えないと次を撃つことが出来ないため、厄介な現象である(特にボス戦でボスに密着して撃つと起こりやすい)。
    • パートナーチェンジをすれば強制的に消すことが出来るので致命的ではないが、前述のようにチェンジする時間が少々かかるので鬱陶しい。
  • アルカードルートの操作キャラによる難易度の違い
    • アルカードルートには空を飛べば楽に行けるよう調整されているステージがあるが、アルカードが居なかったり飛べなかったりすると難易度および所要時間が極端に変わる。
      • 特に顕著なのが上から落ちてくるブロックの積み上げを待つ場面*5で、飛べばすぐに抜けられるのだが、飛ぶ手段がないとかなり長い間ブロックの積み上げを待たなくてはならないため、途中で死んでやり直しになるとダレやすい。
      • ちなみにこのステージは積み上げを考慮しないとしてもトップクラスの長さと難しさを誇っている。
      • ブロックの落ちてくる順番は固定(途中から落ちてくる順番が変わるため2パターンある)なので、それを覚えてしまえば時間は掛かるが難しくはない。また、一列ずつ積み上がっていくため、直前に落ちてきたブロックの上にはみ出さないように乗れば、その列が埋まるまでは安全である。
  • ブロック7のボス「デスファイアキング」の3体目は「レッサーデーモン」なのだが、大ジャンプしてくるこの敵をジャンプの頂点(画面最上部)でトドメを刺してしまうと、デスファイアキング本体の魂が爆裂した後、出現するはずの魔力の玉が出現しなくなり、タイムアップを待つしかなくなってしまうという不具合がある。

総評

FC三部作の最後を飾るにふさわしい素晴らしい作品。
「FCでもここまでできる」というグラフィックとBGMは、観るだけではなくぜひとも実際に体験してその凄さを感じてほしい。
難しさは相変わらずだが、これだけ毛色の違うパートナーが3人もいれば、きっと自分のプレイスタイル(腕前)に合ったキャラクターがみつかるはず。


海外版

  • タイトルは『Castlevania III: Dracula's Curse』。
  • 主人公の名前が「Trevor(トレバー)・C・Belmont」になっている。
  • 「聖なる鞭をポルターガイストキングなる者から授かった」とされる妙な設定が追加されている。
  • 難易度大幅上昇。敵から受けるダメージ量が全体的に増加、敵弾の高速化等。アイテムの配置などにも変更があり、サブウェポンが短剣に置き換わっている場所が多い。
    • 特に二周目から登場するメデューサヘッドに代わる敵の動きがランダム化されているため、一部の箇所は突破が完全に運に左右される。
  • ネームエントリーでは全5種のチートコードネームが追加された。
  • 拡張チップに音源が搭載されていないため、楽曲のアレンジが違う。これは海外版FC、つまりNESはカートリッジからの音声入力ができず、拡張チップもVRC6からMMC5へ変更されているため。音のみならずグラフィックも若干パワーダウンしている。*6
  • グラントのメインウェポンが近距離攻撃のナイフに変更され(別途サブウェポンに短剣が追加)、壁や天井に張り付いての攻撃にサブウェポンとハートが必要になる等、若干弱体化している(通常攻撃の連射がよかったり、サブウェポンが三連射できたりと強化されている部分もある)。
  • 右手と左手で交わしていたパートナーとの奇妙な握手は修正された。

移植・配信

  • Wii/Wii Uのバーチャルコンソールにて配信されている*7。また、携帯電話アプリにも移植されている。
  • 海外では、本作を含むNES三部作とNES版魂斗羅2作のセット『Konami Collector's Series: Castlevania & Contra』(Windows版)が発売された(『Castlevania』と『CONTRA』で「C&C」というコラボ的なパッケージである)。
  • 2019年5月16日発売、ダウンロード専用「悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション」(PS4,XBOX ONE,STEAM,NINTENDO SWITCH)に収録された。

関連作品・外部出演

  • 後のシリーズ作『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』はアルカードが主人公。
    • 『悪魔城伝説』ではドラキュラもアルカードも暗黒邪神崇拝の儀式によって吸血鬼になったこの時代の人間だったが、『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』ではリヒターの時代に800歳(=ラルフと戦った時点でドラキュラは数百歳)という設定になっており、『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』はこれを反映してアルカードは産まれながら吸血鬼ハーフということになった。以降の作品ではドラキュラXの設定が継承されていく。
    • アルカードの設定だけでなく、外見を含め有り得ないくらい大幅な変化を遂げている。
    • 同作内ではリヒター・ベルモンドについての話を振られたアルカードが、悪魔城伝説のゲームグラフィックそのままのラルフを連想しているというネタが有る。
    • ラルフ、グラント、サイファの姿に化けたフェイクのボス敵も出る(グラフィックも作品に合わせてリファインされている)。
  • 後に本作の前日談としてGB『悪魔城ドラキュラ 漆黒たる前奏曲』、後日談としてPS2(海外ではXbox版も)『悪魔城ドラキュラ 闇の呪印』が発売されているが、どちらも本作の制作スタッフは1人も関わっておらず、ゲーム的にもほぼ無関係な別物である。
    • 『漆黒たる前奏曲』ではアニメ風デザインによる新たなアルカード、『闇の呪印』では小島文美氏デザインによる新たなラルフが登場。
    • 『闇の呪印』ラルフはパチスロ版『悪魔城ドラキュラ』シリーズでも登場する。パチスロ機「I」「II」は「闇の呪印のラルフ視点」という半ばオリジナル設定なのに対して、「III」は『悪魔城伝説』ベースとなっていて、ストーリーも同じものが使われている。
      • 「III」では新たにサイファ*8とアルカード*9も味方キャラとして液晶演出に登場するが、グラントだけはストーリー文にしか登場しない*10
        なお、グラント自身はその見た目のせいか、後述のアニメ版では存在そのものが抹消される等、外部出演の機会に恵まれてない。
  • また、後の『ロードオブシャドウ』シリーズは本作を含めたリ・イマジネーション作品でもある他、Netflixで配信中のアニメ『悪魔城ドラキュラ-キャッスルヴァニア-』は本作をモチーフにしている等、キャラクターの外部出演の多さも相まって近年ではシリーズの中でも最も優遇された作品と言えるだろう。
    • アニメ版ではトレバー・ベルモンドを置鮎龍太郎氏が、アルカードを三木眞一郎氏が演じており、悪魔城ファンからは「配役が逆では?」とツッコまれたとか。*11
  • 『悪魔城ドラキュラ ジャッジメント』にはラルフ、グラント、サイファ、アルカードの4人も参戦している。
    • この作品ではキャラクターデザインを漫画家の小畑健氏が担当しており、グラントがデスノートの死神レム似で頭にバンダナを巻かず代わりに全身に包帯を巻いている、サイファに至ってはきつい性格の女騎士風などデザインは従来のイメージとは大幅に異なる。
      • 一方でアルカードは『月下の夜想曲』がベースとなっている。
  • モンスター烈伝 オレカバトル』のドラキュラ戦のBGMにおいてこのゲームのBGM「Beginning」のアレンジが使われている。原曲はドラキュラにアイテム「壊れた懐中時計」を持たせると聴ける。
  • ゲームブック『悪魔城伝説 真正バンパイアハンター』ではラルフの数百年後が舞台で、オリキャラのシド・ベルモンドが主人公。仲間はグラントの子孫、サイファの子孫、アルカードの子孫。

余談

  • 徳間書店のファミコン情報誌『ファミリーコンピュータMagazine』1990年7号(4月6日号)では「地下道のブロックが降ってくる区間で、そのブロックを使ってテトリスができる」というトンデモなウソテクが掲載された。
    • この号は創刊100号の記念号でもあり、まさしくそんな号を飾るかのような豪華なウソテクであった。
  • 上述したアルカードルートにおけるブロック積み上げステージの難しさは、CS番組『ゲームセンターCX』にて有野課長が挑戦した際にこのステージだけで 8時間 も費やしながら結局クリアできなかったというエピソードからも窺える。
  • 評価が高いのにサントラに曲が個別収録されたことがない作品でもある。
    • サントラ収録は「悪魔城ドラキュラ ベスト」が初出で収録方法が場面毎に分かれ、ラルフが階段を登る音・教会の鐘の音・軋みながら開く扉の音などが間に差し込まれた曲のみを聴きたいユーザーには不満の出る構成になっているのだが、以降のCDでも何故かこの音源を再録している。*12
    • 値段の高い完全版であるはずの「悪魔城ドラキュラ Best Music Collections BOX」でもやはり再録の使い回しとなっていた。
    • Amazon.co.jp限定となるが、2021年12月15日に「Music from 悪魔城ドラキュラ 黒」にてついに、分曲による完全収録が実現した。
      • ただしこちらは13枚組ものCD-BOXにもなるのでこれだけのために買うのは少々厳しい。(全タイトル分揃える場合、別売りの赤の13枚組も合わせた26枚組にもなる。)
  • シリーズプロデューサーの一人であるIGA氏が後にリリースしたBloodstained: Curse of the Moonは、パートナーキャラの存在や、画面構成など、本作を意識している部分が見受けられる。
  • コナミは後にパチンコ、パチスロに事業拡大しドラキュラシリーズも看板シリーズだけあって起用されることとなる。
    • ドラキュラシリーズのパチスロ第1弾『悪魔城ドラキュラ』は2009年1月にホールに登場することとなるのだが、その主人公にはシモンではなく本作のラルフが起用された。

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最終更新:2024年04月23日 14:31
添付ファイル

*1 二周目のエンディングで「DRACULA III」の表記を見ることができる。また、海外版では『Castlevania III』となっている。

*2 鞭のアイコンは半月の形をしている。鞭だと気付かなかった人もいるかもしれないが。

*3 念のため、コナミのMSX用ソフトで使われている同名の波形メモリ音源とは別のものである。

*4 別の資料では単なるキャラクターデータのROMという説明もある

*5 アルカードのステージを通った場合、グラントでも来ることになる。また、仲間を引き継ぐ2周目であればサイファでも来られる。

*6 NES本体には海賊版対策のためのセキュリティチップが搭載されており、本体側とカートリッジ間でのセキュリティチェック信号ピンが設けられている。この影響でFCでは音声入力に使われていた信号ピンがNESでは削除されてしまった。

*7 i-revoでも配信されていたが、現在はサービス自体が終了している。

*8 「性別を隠している」という設定が無くなり、ミニスカートにブーツと一目で女性とわかるデザインに変更されている。

*9 デザインはほぼ『月下の夜想曲』のもの。

*10 一応プレミアム演出にのみファミコン版ドットのグラントが登場する。

*11 置鮎氏は今作以降の悪魔城シリーズでアルカードを担当、三木氏もドラマCDでリヒター・ベルモンドを担当している。

*12 「Beginning」等の一部の人気曲のみ「パチスロ悪魔城ORIGINAL SOUNDTRACK」シリーズで個別に収録されてはいた。