アイドルマスター

【あいどるますたー】

ジャンル アイドルプロデュース体験ゲーム
対応機種 アーケード
販売元 ナムコ
開発元 メトロ
稼働開始日 2005年7月26日
稼働終了日 2010年8月31日
プレイ料金 1クレジット200円 3クレジット500円
磁気カード(必須)1枚200円
判定 良作
アイドルマスターシリーズ

概要

ナムコによるアイドル育成シミュレーションゲームで、アーケードゲームとしてリリースされた。ギャルゲーとしての魅力を備えていると同時に、ネットワーク通信を用いた対人対戦にも重点が置かれている。

同社開発の「Rewritable Stage」筐体を用いたアーケードゲームの第二弾*1で、当時としては珍しいプレイデータを記録して続きを遊べるというコンセプトのゲームであり、それ以外にも様々な新機軸が盛り込まれていた。


システムおよび特徴

アイドルを「自分の手で」育てる

  • プレイヤーは芸能事務所「765プロダクション」の新米プロデューサー*2(通称P)となり、個性派揃いの10人*3*4のアイドル候補生から1~3人を選んでユニットを結成*5し、限られた期間の中、レッスンや営業、オーディションを通してトップアイドルへと育て上げる。
    • アイドルとしての成功の基準はファンの人数。これは事実上スコアに相当する。これを増やして「アイドルランク」を上昇させていく事が主なゲーム目的となる。
      • ファン人数を増やす主要な手段は、対戦モードであるオーディションに勝利すること。そしてそのために欠かせないのがアイドルの能力育成である。
    • 活動期間はゲーム内の時間で最長61~62週間。しかし「ランクアップリミット」というルールがあり、一定期間内に一定のアイドルランクに到達できないと、お別れコンサートの開催を経てエンディングに直行する。
    • 原則として1週間につき1クレジットが必要となる。育成状況はユニットごとに個別の磁気カードに記録される。すなわち、本作はある程度の出費を覚悟した上で、じっくりと腰を据えて臨むべきゲームと言える。
    • 育てるアイドルは文字通り十人十色。ある娘は抜群の歌唱力を持ちながら感情の起伏が乏しく、またある娘はまるで少年のような外見。もちろん能力もさまざまで、得意なジャンルも違えば成長タイプも早熟型や晩成型がいる。
      誰をどのように育てるか、どんなユニットを組ませるのか。もちろんプレイヤーの好みで選んでも構わないのだが、ゲームとしての戦略にこだわる者にとっては熟考を要する部分である。
    • 各アイドルは「早熟」「普通」「晩成」のいずれかのカテゴリに属する。簡単に言うと「早熟」は約1年間のプロデュース期間の前半において有利、「晩成」は後半において有利、「普通」はその中間となる。
      • アイドルの能力は、ある時点をピークとしてそこを過ぎると減衰していくという曲線を描く。「早熟」はピークが早く減衰が激しい。「晩成」はピークが遅く減衰も緩やか。
      • ただし「ランクアップリミット」に引っかかって途中引退という結果になれば「後半に有利」という特性に意味はないので、初心者から熟練者まで「早熟」が好まれる傾向が強かった。
      • カテゴリの異なるアイドルが混在したユニットは、能力が平均化された性能を持つ、はずなのだがプレイ上の実感としては、互いの長所を潰しあい欠点ばかりを併せ持った印象を受ける。特に「早熟」と「晩成」を混ぜるのは明らかに不利。
      • ちなみに、トータルではデュオユニットが一番強くなる。ただしデュオユニットにも欠点はあり、後述の「テンション管理」が非常に難しくなる(テンションは一人ひとりが個別で持っているため)。基本的には人数が増えるほど上級者向けになると言える。
  • レッスン
  • レッスンではミニゲームでアイドルの能力*6を高め、コミュニケーションではアイドルとの絆を深めて「思い出」(後述)を獲得する。
    • このコミュニケーション(通称コミュ)は、アイドルとの交流を描いた一種の短編ADVである。まじめにアイドルと向き合うもよし、ふざけて胸などを触る(通称πタッチ)などの悪戯をしてもよしと、従来のギャルゲーの楽しさを押さえつつも一歩先を行くような、独特のプレイ感覚を備えており、本作でも特に魅力のある要素といえる。
  • コミュ
    • コミュで描かれるのは主に、「一般ファンの立場では垣間見ることができない、アイドルたちの本当の素顔」である。仕事に悩んだり躓いたりするアイドルたちと、一緒に悩んで助言をしたり、時には軽口をたたきあったりと、様々な形のコミュニケーションを図ることで、お互いの信頼関係を深めていく。
    • 基本的にコミュはテレビ出演や握手会などのアイドルの仕事やプライベートでのアイドルとPのやり取りである。その影での努力があってこそ、ライブステージでの成功が光り輝くものとなる。
    • コミュニケーションには選択式で、会話を選ぶのと、アイドルの体に触れる2パターンがある。正しい選択の数で「パーフェクトコミュニケーション」「グッドコミュニケーション」「ノーマルコミュニケーション」と評価され、思い出に追加される。
  • シナリオやコミュでは、ほとんどアイドル以外のキャラが登場しないというのも本作の独特の演出である。一応、脇役と呼ばれる人物はいるが「黒子」調のデザインで脇役に徹してアイドルを立てている。

育てたアイドルの決戦場「オーディション」

  • 上述したようにレッスンとコミュによってアイドルと交流しその能力を育てたら、「オーディション」(通称オデ)に挑戦、勝利してファン数を増やすことになる。
    このオーディションはTV番組への出場権を賭けた競技会のようなものとされる。
  • オーディションは一定のリズムに併せてボーカル(Vo)、ダンス(Da)、ビジュアル(Vi)*7のアピールボタンいずれかを押すというもの。
    アピールが成功すれば=タイミング良くボタンを押せれば、アイドルの各能力に応じて対象属性の得点が入る。1曲の間に9アピールを1回として3回の審査が行われ、その都度の順位の高さにより点数が付与、最終的な点数が高かったものが勝利=オーディション合格となる。
    • 点数はアイドルの能力とその時点でランダム設定される”流行”によって大きく左右され、「優れたVo値を持つ(歌が得意)なアイドルなのに、世間はダンスブームなので苦戦を強いられる」というような事態もありうる。
      • 従ってこの点にどう対処するかもアイドルの育成方針に大きく関わる部分であった。
    • ジャンルとしては一応リズムゲーなのだろうが、「いわゆる譜面が存在せず一定間隔で好きなボタンを打つ」という独特のシステムであり、一般的な音ゲーとは勝手が大きく異なる。
  • では流行の属性や担当アイドルの得意属性だけ連打してればいいのか、というとそうではない。オーディションの採点はVo、Da、Vi各分野の審査員が行っており、あまり単一の属性ばかり打っていると 審査員が飽きて帰る *8
    別項でも解説するが審査員が帰った属性はその時点で判定無効となり、残り属性だけで勝負が続けられる。
    • このため如何に狙った属性の審査員を帰さないようにするか、可視化された興味ゲージに注意しながら戦う必要がある。
  • また3ボタン押下以外にも、コミュパートで獲得した「思い出」を特殊アピール、いわゆるボム要素として使用可能である。発動に成功すると全属性に大きな点数が入るうえ、審査員全員の興味値が少し回復して帰りにくくなる。一度のオーディションで撃てる思い出ボムの数は最大3回。
    • 上述したように審査は一度に3回のため、無闇に3連続ブッパすればいいわけではなく、どのタイミングで何発撃つかの戦略性も問われる。さらに思い出の絶対数が足りず3回撃てない、あるいは撃てるにしても次回オデに向け温存すべきというケースまで生じうる。
  • そしてオーディションに無事合格すると勝利の喜びでアイドルのテンションも上昇。後述するようにアイドルがTV番組に出演してライブを披露することとなり、それによってファン数を獲得する訳である。
+ 個性的なアイドル候補生達。
  • 天海春香 16歳 [普通][声:中村繪里子]
    • 歌う事が大好きな普通の女の子。名目上『アケマス』のメインヒロイン。
    • ドジっ子でよく転ぶ。「プロデューサーさん! ○○○ですよ! ○○○!」や転んだ時の擬音「どんがらがっしゃーん」、たまに見せる表情「(のヮの)」などはもはや定番ネタになっている。
    • メインヒロインの宿命なのか個性がないとかいわれているが、そこが逆に受けている*9
    • 能力値も普通(ボーカル寄り)で、会話選択肢でも無難な物を選んでいれば間違いはない。ゲームのコツを掴む為の初回プレイに最適のキャラといえる。
  • 如月千早 15歳 [早熟][声:今井麻美]
    • ずば抜けた歌唱力を持ち、歌に全てをかけている。スレンダーな体形のクールビューティー。
    • 歌以外の仕事には興味を持たず感情もあまり表に出さないが、ランクが上がるとデレてくる。
    • ある事情から辛い境遇に置かれているが、Pの支え次第ではそれを乗り越えてアイドルとして大成し、また生来の明るさを取り戻していく。
      ……というのはいいのだが、歌に対して誠意のないバンドに苛立って一泡吹かせようとする、デレた後もさしてテンション管理の難しさが変わらない、メールの内容が妙に重いなど、どうにも歌への愛情と生真面目さが一周回って過激になる側面も。 誰が呼んだか765の狂犬。
    • 72しかないバストをプレイヤーたちからネタにされている。「アイマスで72といえば千早の胸」と知られているほどに。
    • ボーカル能力値が全キャラ中最高であり、他の能力値も低くない。そのかわり生真面目すぎる性格のせいか、テンションが下がりやすく上がりにくいため、テンション下落からくる負の連鎖「千早スパイラル*10」を度々引き起こす。使いこなせれば強い熟練者向けキャラ。
  • 萩原雪歩 16歳 [晩成][声:長谷優里奈(旧名・落合裕里香)]
    • 引っ込み思案で臆病、男性と犬が苦手で、内気な自分を変えたいと思っている。でも芯はとても強い。他の子より色白。
    • 「穴を掘る」という妙な癖があり、すぐにビビッて穴を掘って隠れようとする(たとえ屋内でも)。
    • 日本茶が好きで、事務所でもよく飲んでいる。Pにも出してくれる。
    • とても厳格な父を持つ。その職業については諸説あるが、公式には明言されていない*11
    • 成長タイプはビジュアル寄りの晩成型。序盤ではビジュアル以外の能力値の低さが目立つが、プロデュース後半に多発する「能力減衰」の影響が小さいという、玄人好みの長所を持つ。芯が強いとある通りレッスンやコミュの対象に選ばなくてもテンションがほとんど下がらない(放置耐性が高い)。
    • ちなみに雪歩のみ、テンションが中くらいの状態でも「ドタキャン*12」が発生するが、全体的な発生率はむしろ低い。
    • なお、ロケテスト時に2回行われた公式人気投票で、2回とも1位に輝いた経歴を持つ。
  • 高槻やよい 13歳 [晩成][声:仁後真耶子]
    • いつでも元気一杯、全力投球のパワフルな女の子。
    • 5人弟妹の長女*13、いわゆる貧乏大家族を支えている。
    • 「うっうー」が口癖で会話の前後によく言う。また右手同士を高い位置で合わせる「ハイタッチ」を好む*14
    • 明るく無邪気な性格だが、姉として弟妹たちの面倒を見ているしっかり者でもある。会話選択肢では「家族」や「庶民感覚」がキーとなることが多い。
    • 候補生の中で体が一番小さい。バストが72だがこちらは年相応という事もありネタにはされていない。
    • 能力値は全て低めの晩成型だが、テンションが下がりにくく常に絶好調を保つという長所を持つため、ユニットのサブメンバーとして好んで起用するPも多い。
  • 秋月律子 18歳 [早熟][声:若林直美]
    • メガネっ子&頭脳派の委員長タイプで、もともと事務員志望だったが人材不足によりアイドルになった勝ち気な女の子。
    • 実はアイドルとしての資質は高いものを持っており、千早に次いでボーカル能力が高く、プロポーションもかなり良い…というパラメータにそれが現われている。
    • Pの言動に対して批判的な態度を取ることが多く、容赦ないツッコミを入れることも。
    • しかしこのように能力に恵まれPに厳しいくせに、自分自身に対しては妙に自信がなく逃げ腰になる側面も。 そのプロポーションはどう見ても寸胴じゃないって!
    • 会話選択肢は「論理的な根拠がある受け応えが正解」という明確な傾向がある。これに気づけば正解を探りだすのは簡単な部類だろう。
    • アーケード版では早熟型で高い能力値を誇り、それでいてテンション管理は千早より楽。あまり構ってやらなくてもテンションを崩しにくいため、他アイドルをサポートするサブメンバーにも向いている*15
  • 三浦あずさ 20歳 [普通][声:たかはし智秋]
    • 短大卒のお姉さん。運命の人を捜すためアイドルの道を選ぶ。候補生の中で最年長であり、Pは彼女に対してのみ敬語を使う。
    • 91センチのバストをはじめプロポーションはピカイチ。
    • おっとりしているが、天然ボケ&方向音痴でとんでもない所に行ったりする。
    • テンションの上下変動が穏やかで、プレイ計画を狂わされることが少ない安定型。そのかわり女心の機微を読むことが要求される会話選択肢から難易度がやや高め。
  • 水瀬伊織 14歳 [早熟][声:釘宮理恵]
    • 大富豪の令嬢(末っ子)で父のコネで事務所に入った、ワガママで高飛車な女の子*16
    • いわゆるツンデレで、ランクが上がるとデレてくる。
    • 笑い方も普通ではなく「にひひ」と笑う。
    • タッチイベントで胸を触った時に、コミュによってそれぞれ違う国の言葉でののしられる。
    • 早熟型で高い能力値を誇り、ソロでは最も「勝ちやすい」キャラと言われる。律子と千早も加えたユニット・通称「無敵艦隊*17」はランキング上位を狙うプレイヤーにとっては定番の選択である。
  • 菊地真 16歳 [普通][声:平田宏美]
    • 見た目は男の子っぽく、一人称も「ボク」で運動神経抜群な女の子。
    • だが内面はかわいいものに憧れるなど女の子らしい。自分がなりたい「女の子らしさ」と、周囲から思われている「カッコいい自分」とのギャップに悩んでいる。
    • 能力、テンションすべてにおいて安定しているが、やはりダンス能力値が高め。会話選択肢は素直に選べば正解できるが、男扱いはたとえジョークでもタブー。その乙女心を汲んであげよう。
  • 双海亜美・真美 12歳 [晩成][声:下田麻美]
    • 最年少の現役小学生アイドル。体力的な問題から、双子の姉妹が入れ替わりで一人のアイドルを演じており、この事は公には秘密にしている。
    • アーケードとXbox360で姉と妹の設定が入れ替わっている*18
    • 小学生らしく悪戯好きで周りを引っ掻き回す。
    • 歌声もかなり個性的で、ハマるとヤバい中毒性を誇る。特に「エージェント夜を往く」を歌わせた時の「とかちつくちて(溶かし尽くして)」はファンに定着した定番ネタの一つにまでなった。
    • ダンス寄りの晩成型で能力値が最も低く、しかも会話場面でもPの想像を越える言動をしばしば見せるため、難易度の高いキャラとされている。
      • 彼女らに加えやよいと雪歩を加えたユニットは俗に「沈没艦隊*19」と言われている。

その他特徴

  • レバーやボタン等の操作デバイスは一切存在しない。操作はすべてタッチパネル式であり、画面を直接触ることで入力を行う。
  • ステーション(ゲーム筐体)4台とライブタワー(いわゆるセンターモニター)1台のセット設置が基本となる。
    • 筐体はナムコの過去作品『ドラゴンクロニクル』と同一仕様であり、『ドラゴンクロニクル』を本作に変更するためのコンバージョンキットも販売された。
  • 原則として、1クレジットごとに「レッスン(アイドル育成ミニゲーム)+コミュニケーション(アイドルとの交流を描いた短編ADV)を遊ぶ」もしくは「オーディション(オンライン対人戦モード)に挑み、合格したらアイドルのステージシーンを鑑賞する」の、いずれか一方を選んでプレイする形となる(他に「休み」という選択肢もある)。これらをどのように織り交ぜるか、それがプロデューサーとしての腕の見せ所となる。

正真正銘の「プロデュース」

  • オーディションでは他店舗とのネットワーク対戦を実装。日本全国のプロデューサー達と、リアルタイム性と戦略性の双方を兼ね備えたアピール合戦を繰り広げてゆく。
    • それに勝ち上がれば、自分が手塩にかけて育てたアイドルがテレビ出演を果たし、ゲーム内設定におけるテレビ出演の効果によってファン人数(スコア)が増えた事が報告される。
    • この際、実際のゲームセンターのライブタワーでも、自分がメンバーを選抜し、曲と衣装を選び、誰にどのパートを歌わせるかを選んだ(パートエディット)アイドルユニットが、ステージ上で歌とダンスを披露することになる。
      ゲームセンターに設置されたライブタワーに、自分がプロデュースしたアイドルが歌い、踊り、それを多くのギャラリーが見つめる。プロデューサーにとってはまさに至福の時であろう*20
    • この3DCGで描写されたステージシーンも勿論本作の大きな魅力である。本作が登場した2005年当時、3DCGによる人物描写と言えば『バーチャファイター』シリーズや『鉄拳』シリーズのようなリアル志向が当たり前であり、アニメのようなタッチの女の子が3Dで歌い踊る映像は、まさに衝撃であった*21
    • さらに全国ランキングに名を連ねるようになると、そのアイドルユニットのステージがライブタワーが空いている時に流される音楽ランキング番組の映像という形で、日本中のゲームセンターで紹介される事となる。プレイヤーとともに、自分のアイドルも全国デビューを果たすのだ。
  • このオーディションのゲーム性も、なかなかに奥深い。
    • オーディションで優位に立つには、普段からのレッスンによる能力育成はもちろん、アイドルのテンション管理、コミュニケーションにより習得できる「思い出」を消費して使う「思い出アピール(通称ボム)」の使用の有無・タイミングや回数、審査員のテンション管理等など、相当に多くの要素が絡み合う。
    • 興味を失ってしまった審査員は帰ってしまい、以降その審査員に関わる項目の得点(ダンスの審査員が帰ると、全員のダンスの得点)は 全プレイヤーが 無効化されてしまう。これを逆手に取り、苦手分野の審査員を追い払って得意分野で一本勝負をかける「ジェノサイド戦法」というものも存在している。
    • システムやルールが独特で理解するまで時間がかかるという意見が一般的だが、一方でゲーム性の本質はむしろシンプルだと評する人もいる。
  • いずれにせよ最も重要なのは「敵も自分と同じプレイヤー」という事実である。読み合いと駆け引きが渦巻き、時には大番狂わせも起こりうる、奥深い心理戦が展開されることになる。

日常生活もアイドルたちと共に

  • さらに特筆すべき独自の要素として、アイドルたちから現実の携帯電話にメールが届くサービス「メール☆プリーズ」が挙げられる。
  • 公式サイトで会員登録を行い、メールアドレスを登録した状態で本作をプレイすると、プレイヤーが所有する携帯電話に、しばしば担当アイドルからのメールが送られてくる(現在はサービス終了)。
    多くはアイドルの日常の姿が垣間見える雑談であり、自分がプレイしていない時もアイドルたちは生きているという印象をもたらして、担当アイドルへの愛着をより強いものとした。ゲーム内でオーディションに勝利もしくは敗北した際に、それに対する感想のメールが届く場合もあり、嬉しさや悔しさをつのらせてくれた。
    • 稀に担当していないアイドルから届く「間違いメール」まであり、届いたメールを見た時に驚かされることも*22
  • ここで攻略上も意味を持つのが「ブーストメール」である。メール内で日時が指定されることがあり、その期間内は1クレジット分だけ極めて有利な条件でプレイできるのだ。
    • 日時指定もキャラクターごとに個性がある。たいていは数日以内というそれなりに広めの余裕があるが、あるキャラは「3時間以内」などという超過酷な指定をしてくることもあった。
  • これらのメールにより、プレイヤーは現実生活を送りながらも、常にアイドルたちと共にあるという感覚を持ち続ける事ができた。
    特にブーストメールは「ゲームのキャラが客をゲームセンターに呼びつける」という前代未聞のアイデアであり、これに(喜びつつも)振り回されたプレイヤーも多かった。

GO TO NEXT PRODUCE

  • エンディング後もプロデューサーのデータカードはそのまま残り、新たなユニットのもとで継続(周回)プレイが可能。
  • プロデュース終了時の成績に応じてプロデューサーランクが上昇(まれに下降することも)。これにより2~3名構成のユニットが解禁される。
  • 獲得した衣装やアクセサリも、次の周回に持ち越される。
    • 周回プレイによって有利になる要素は上記のみ。プロデューサーが経験値を貯めて強くなるような要素はなく、前周で育てたアイドルと同一人物を起用しても能力値は初期化されてしまう。原則として、プレイヤー自身が経験を積んでゲームを乗りこなしていくことになる。
  • プロデューサーのデータとアイドルユニットの育成データは、別々の磁気カードに記録される。
    • 故に、担当ユニットのプロデュースが終了していなくても、他のユニットを並行して同時にプロデュースすることが可能*23

評価点

ADVパートとオーディションパートの高度な融合

  • ADVパートではアイドルのバックボーンが語られ、彼女たちがアイドルを目指す理由の一端が明らかになることで、オーディションの勝敗が大きなドラマを生んでいた。
    • 勝っても負けてもアイドルに対する気持ちが深まり、プレイヤーそれぞれのアイドル像を結ばせることに成功している。
  • 育成・ギャルゲー・音ゲーをミックスしたゲームシステム
    • アイドルを育てる育成要素。アイドルと交流するギャルゲー要素。優れた楽曲から生み出される音ゲー要素はアイドルという舞台で巧みに混ぜられて演出されており、独特な中毒になるシステムとなっている。
    • アイドルのシミュレーションゲームは当時としては非常に珍しく、『信長の野望』や『三國志』などの戦略シミュレーションや『牧場物語』などの生活シミュレーション・経営シミュレーションと一線を画する新しいゲームデザインであった。
    • 育成シミュレーションとしても奥深く、レッスン・コミュ・ライブを意識しながら行動する独特なデザインである。
  • アイドルの魅力
    • 10人のアイドルは誰も個性的で、ギャルゲーの王道ながらテンプレではない、個性的な性格や設定となっている。このキャラクター設定はアイドル設定を最大限に活かしている。キャラによっては素直で褒めれば基本的にやる気になってくれる子もいれば、気難しい性格ややる気のないアイドルをどうやってやる気にさせるなどのただの好感度上げるだけのギャルゲーではなく、ビジネスとしての成功を目指す新鮮なゲームであった。
    • 年齢層も他のギャルゲーのヒロインよりも小学生から大人のお姉さんまで幅広い(当たり前だが)ことも、多くのファンを獲得できた。
      • 後続のメディア展開は練りに練られており、アイドル同士の呼称・家族構成などの設定の監修は徹底的であり、非常に精密であった。
    • アイドルとの交流を描くコミュの内容はアイドルランクの上昇に応じて差し替えられていく。ギャグ系からシリアス系、ちょっとエッチなもの…個々が丁寧に描かれており、それにより、アイドルとしての精神的な成長や、Pとの絆が徐々に深まっていく様子が描写されるわけである。キャラによっては、いわゆる「ツンデレ」的な心境変化が描かれることも。
    • そうして、SランクアイドルにもなるとPとアイドルの絆も最大限となり、恋愛まであと一歩のところまでの関係性までなることも。この絶妙な距離感が多くのプレイヤーを魅了させた。
    • コミュの中には通称「πタッチ」と呼ばれるコミュがあり、アイドルの胸に触るもしくは胸を指すコミュニケーションとなっている。ちょっとしたお色気要素で、イタズラ心をくすぐるようなコミュとなっている。しかも、その「πタッチ」が「パーフェクトコミュニケーション」になることもあり、バカゲー要素としても評価される。
    • ノーマルコミュやバットコミュも笑える内容でアイドルの性格や背景を掘り下げてくれ、パフェを取らなくても楽しめるようになっている。
      • 稼働中だったプレイヤーはノートに選択肢を書いて攻略するほど奥深いものであった。
  • プロデューサーとアイドルでタッグを組み、苦楽を共にしながら頂点を目指して努力して、目標に到達した時の快感と達成感を味わう。
    これが本作の最大の楽しさであり、また同時に、恋愛に主眼をおいた他のギャルゲーとの根本的な違いであると言えるだろう。
    • 加えて「P」と「アイドル」という「大人と子供」「仕事の同僚」という特異な設定である。他のギャルゲーは学校の生徒という立場の設定が多いため、オリジナリティがある。
      • ただの会話のやり取りも仕事上のやり取りであり、芸能界の世界のシミュレーションであるという部分も本作の長所の一つである。
    • 困っているアイドルを応援する。という裏方目線のシナリオは当時は非常に斬新であった。

待ち受ける別れ、そして結末

  • だが、幸せな日々はいつまでも続かない。本作はアイドルとの「別れ」が不可避な作りとなっている。
    己の未熟さやプレイミスが不本意な結末を招く場合もあれば、絶対に負けられない正念場のオーディションで強敵を前に涙を飲まされることもある。
    幸いにして理想に近いプレイができた場合でも、61~62週を超えての活動は絶対にできない。
    • ちなみに、前作「ドラゴンクロニクル」でも同様の制約があった。接触式であり、更に表面の印字を熱で消去して再印字することを繰り返す為、記録媒体のエラーを避ける意味で必要な制約ではある。
    • エンディングを迎えたカードは「活動終了」の烙印が印字され、記念品として以上の価値はなくなる。「ドラゴンクロニクル」と異なり、活動終了カードはゲーム内での使い道は用意されていない。
  • お別れコンサートはゲーム的には回るルーレットを目押しで止めるだけの行為である*24が、プレイヤーの胸には今までアイドルと過ごした日々の思い出がよぎり、深い感慨に浸れることは間違いない。
  • エンディングは、最終時点でのアイドルランクやお別れコンサートの内容などにより、9種類の中から選ばれる。このうち最高とされるエンディング(以下「トゥルーエンド」と呼ぶ)に到達する事が、(ランキング制覇を別にすれば)本作の最終目標だと言える。
    • なお、本作の初期バージョンでは、敗北を続けて減衰が極まると、初期値すら下回る悲惨なパラメータにまで到達する。最低値にまで下がると、アピールしても通常アピールでは得点が入らないほどである。
  • この「いつかは確実に別れが待っている」というシナリオは、本作に独特の味わいをもたらした。期間が限られているからこそ、アイドルたちと過ごす日々は、密度の濃い充実したものとなったのだ。
    そして、別れの寂しさはプレイヤー自身の大切な思い出となる。不本意なエンディングを迎えた悔しさもまた、リプレイへの意欲へと繋がる可能性をもたらしている。
  • 対人対戦ゲームとしての観点から見ると、このゲームデザインは長期間プレイを続けたプレイヤーの戦力を一定間隔で強制リセットすることにより「熟練者が幅を効かせて、初心者~中級者が太刀打ちする余地がない」という事態を回避していると言える*25
    • 『ドラゴンクロニクル』では成長だけでなく老化がパラメータに反映される仕様で、老化が始まるとパラメータが減衰を続ける仕様だったが、今作でも様々な要因によるイメージダウンが能力値の減衰という形で反映されており、特に長期活動を続けて人気のピークを過ぎることによる減衰は避けようがない。全盛期を過ぎたアイドルがフレッシュなアイドルや脂の乗り切ったアイドルとの不利な戦いを続ける様子も、ある意味でリアリティを与えていた。また、つまりは、減衰(老化)というシステムがある以上、戦力リセットがなくても戦力差が固定されることはなかったのも事実である。

魅力的かつ豊富な楽曲

  • ライブ画面で見られる楽曲の数々も、当然ながら本作の魅力である。
  • 曲数は全部で10曲。普通に考えても十分な数と言えるのだが、本作ではこの10曲すべてについて、9人のアイドルが歌唱するボーカルトラックが収録された。つまり実に90曲分の歌データが存在しているのである。この圧倒的な組み合わせ物量に裏打ちされた「歌の魅力」が、本作の人気を大きく後押しした事は間違いない。
    • いかにもアイドル曲らしいかわいらしい楽曲から、しっとりとしたバラード曲、さらには激しく攻撃的でアップテンポなダンスチューンまで様々な楽曲が存在する。ポップでアップテンポな曲は耳に残り、当時ニコニコ動画などで非常に人気が出た。
    • 例えば大人の恋を描写したスローバラードを小学生アイドルに歌わせる事もできる。当然普通に見れば違和感が大きいものとなるが、それはそれで楽しく見どころがある。さらに前述のように、2~3人でユニットを組んでプレイしている場合は、誰にどのパートを歌わせるかを編集することが可能(パートエディット)。ここまで来ると楽曲のバリエーションは無限大と化す。
    • ダンスも曲調にマッチしており、プロの振り付け並のダンスも人気が出る一因となった。

大きなファンコミュニティの形成

  • アーケードゲームというゲーム形態上、いつ撤去されてゲームができなくなるかわからないということ、また各設置店舗でそれほどインカムが芳しくなかったこともあって、コアなファン同士で設置店の情報や攻略情報を共有するための横のつながりができた。
    • 当時流行し始めていたSNS(特にmixi)はファンコミュニティ形成に大きく寄与した。その結果、プレイヤー同士の横のつながりができ、それが現在の状況にもつながっている。
  • 大きなドラマを形成するというゲーム特性もあって、かなり早くからアイマスオンリー同人誌即売会が開催されていた。その同人界隈を中心としたファンコミュニティも形成された。
  • これは、シナリオに関しても恋愛関係からあと一歩で終わるため、ED後のPとアイドルの関係を多くのファンがファンアートのネタとして使い、活発となった。
    • また、アイドル同士のやり取りもファンアートの定番ネタの一つとなった。
  • 育成において計画性あるスケジュール管理が必須なため、多くのプレイヤーがコミュニケーションの正解表や、スケジュール管理用のメモ帳を持参してゲームに臨むという光景が見られた。それを元に、現場のプレイヤーたちの交流を生んでおり、各設置店でもコミュニケーションノートなどを置くところは多かった。
    • アイドルを効率的に育成するためのアイマス専用スケジュール帳が同人誌としてコミケで販売されたりしていた。読み物ではなく、定番の便箋でもない「ノート」が同人誌として制作されるのは極めて異例である。ちなみにスケジュール手帳については、通販で販売されたものや、アニメイトで配布された公式のものも存在する。
  • MADの黎明期を支える。
    • アイドルと曲とダンスというコンテンツであり、曲だけ変更した動画、通称MADの制作が容易であり、多くのMADが制作された。特にニコニコ動画などでは一大ジャンルとなるほどまで定番の存在となった。

賛否両論点

  • 天海春香のSランクEDのみ明確な別れの結末になっている。
    • 「アイドルとプロデューサー」という関係であるなら当然である」という意見や、「春香だけ冷遇されている」と評価が真っ二つである。

問題点

インカムが芳しくなかったことから分かるとおり、アーケードゲームとしては取っつきが非常に悪かった。
特に難易度に関しては、一部の広告媒体で売り文句にされていた「サバイバル」という単語に違わぬ極端な高難度であった。

アイドルの能力減衰にまつわる諸問題

  • アイドルの能力値をあげる手段が乏しいわりに能力値を下げる要素は多く、たった一度のオーディション敗北がきっかけで敗北が敗北を呼ぶ負のループに突入し、そこから上のランクを目指す事が困難・不可能となることも珍しくなかった。
    • 能力ゲージは「明るいところ」と「暗いところ」があり、暗いところはアイドルの実力、明るいところが人気による補正に相当する能力ゲージであった。
      • しかし明るいところは自然に減っていく上、積み上げる方法が新曲をリリースすることとオーディションに勝つことしかなく、新曲は「ゲームを通じて三回しかリリースできない」という厳しい制限がある。そのためゲームが進むと自然減少値が勝利補正を上回り、勝っても減るようになる。そのくせ、敗北時の減少値は半端なく大きく、回復手段がない終盤では「戦えない」ユニットができることになる。
    • 能力補正およびオーディションでの思い出成功率にアイドルのテンションが関わっているが、低・中・高で大きな差がある。負けるとテンションが下がる上、テンションを上げるための手段が一周休むか、オーディションの勝利しかないので、一度負けると非常に勝ちにくい。
      • 特にテンション低でオーディションにでると、思い出の成功率が著しく低い上にアピールポイントも低いため、上級者であっても勝つのは難しい。初心者ならなおさらである。
      • 一応、全く救済がないわけではない。メールプリーズに登録していれば、出勤を促すメールが来たときには強制的にテンションが超高になるため、そのときであればかなり勝ちやすい。また、一周休めばテンションが回復するため、前述の問題は起きない……が、残念ながら初心者はそのことには気づけないまま、破滅に向かうアイドルを手をこまねいて見守るしかない状況に置かれることも多かった。
    • 一方でその仕様は「負けられなさ」に通じており、ゲームに対する緊張感を上げる要素になっていた面もある。勝敗の悲喜こもごもは、この仕様が引き起こしたと考えることもできる。
  • 負けることによる減衰を避けるために、対戦ゲームであるにもかかわらず、対戦を避けるという現象が起きた。
    • 対戦相手がある程度選り好み可能なこと、およびランキングの基準がファン人数(スコア)のみであるため、「人との対戦を回避し続けること」が攻略法として成立してしまう本末転倒な構造を持っていた。
    • この仕様から、ライバルの少ない時間帯をわざわざ狙ってプレイするプレイヤーが多く、極端な例では深夜営業の施設などを狙ってスコアアタックするプレイヤー(「ツチノコ」*26と呼ばれた)もいた。店によっては、客の少ない早朝深夜には客が付いているのに休日の夕方など客の多い時間帯にはプレイされないという異様な状況すら見られた。
      • 人間プレイヤーに勝てば増加ファン数にボーナスがつくが、敗退のリスクと釣り合うほどではない。弱いCPUと戦っている方がずっと安全確実なのである。
      • 他の対人ゲームによくある「レーティング」的な概念は存在せず、超高ランクなアイドルランクを持つプレイヤーと、超低ランクなアイドルランクを持つプレイヤーのマッチングは普通にあった。そのことも対人避けを助長した。
    • ただ、このように時間帯によって極端に異なる稼働率や対戦相手をある程度選ぶことができるこのシステムを逆に利用し、SNSなどを通じて時報マッチを企画して対戦・交流を楽しむプレイヤーもいた。

UI上の問題

  • そもそも、ゲームデザインそのものが難解で、何をすべきか理解するまでには長い時間と多くのクレジット数がかかる。
    • 本来アーケードゲームにとっては手軽さやわかりやすさが重要なのだが、本作は「目の前の敵を倒す」「コース上を進んでゴールに辿り着く」といった直感的にすんなり理解できるゲームではない。トップアイドルの座を掴むためには具体的に何をするべきなのか、プレイヤー自身が手さぐりで見つけ出していかなければならなかった。
    • しかもランクアップリミットのルールがあるので、ゲームのコツを掴めたか掴めないか程度の段階で途中エンドを迎えるという事態がごく当たり前に起こる。
    • オーディションのシステムも直感的・視覚的ではなく、傍から画面を覗きこんでも何をやっているのかよくわからない。
      • ボードゲーム的に言えば、本作のオーディションはエリアマジョリティ系のゲームである。
    • ゲームルールの完成度は高く、ひとたび遊び方を理解できたらアイドルたちと過ごす日々を楽しめるのだが、多くのプレイヤーがそこに至る前に本作から離れていったのも事実である。
    • 初回プレイの際に、否応なしに3クレジット(出荷時標準では500円)が必要なこともハードルの高さに繋がっていた。
      • アイドルとの顔合わせ・衣装選択と最初の営業(作曲家への挨拶)・楽曲選択とチュートリアルオーディションの3週間分を連続してプレイする。
      • 初期バージョンではチュートリアルを終えるために5クレジット必要だった*27
  • 何らかの原因で減衰のひどい「戦えないユニット」ができてしまった場合に、心機一転新しいユニットでやり直そうとしても、引退に相当する選択肢がユーザーインターフェイスに用意されておらず、既定の週までプレイ継続を強いられるという敗戦処理のような行為が必要だった。もちろんその行為にもプレイ料金がかかる。
    • 「敗戦処理」の投資を軽減する手段として、ランクアップリミットまで「休み」を選択し続ける、いわゆる「休み連打」を行うプレイヤーも多かった*28。プレイヤーにとっては何の楽しみもなく時間を無駄に潰す苦行、ゲームセンターにとっては1クレジットのみでゲーム機を長時間占有されている状態であり、誰も望んでない、誰も得しない悲惨な状況であった。
      • これはその後のバージョンアップにより二週連続で「休み」を選択した場合、引退が選べるようになった。
  • ユニットの作成や歌唱パートの編集などを行うためにはプロデューサーランクを上げる必要があるが、最高位のアイドルマスターを取得するためには全国ランクの上位に入らねばならず、非常にハードルが高かった。そのため、多くのプレイヤーが「超売れっ子」以下に留め置かれていた。
    • 「アイドルマスター」はアイドル9人を同時にプロデュースするための条件であるため、決して単なる名目ではない。
    • 全国のプレイヤーがやり込んだ結果、昇格条件は最終的にファン人数(=スコア)300万人を超えるレベルに達した。61週(ソロ)~63週(トリオ)で300万を超えるためにはオーディションの無敗がほぼ前提*29である上、オーディションで複数個思い出を使うことは不可能となり、前述の仕様も相まって非常に厳しかった。
      • 上位を目指す場合、活動週数(ターン数)も含めて、リソース管理が非常にシビアで、オーディションを多く受けるためにパラメータをある程度の強さで妥協する必要まであった。
    • しかもプレイ内容によっては降格もあり得る仕様だったため、ことに高ランクのプレイヤーにとってはいい加減なプレイは許されなかった。中途で前述の休み引退をさせるためには、残留条件を満たした上でないと行えなかった。

ゲーム内の「レッスン」の立ち位置

  • 「レッスン」は能力値を上げるレッスンパートと「思い出」を貯めるためのコミュニケーションパートに分かれているが、ゲーム的に見れば単にオーディションパートを有利にするためのものでしかなく、ゲームのメインパートではないのに1クレジットを消費するというジレンマがある。その上、レッスンパートには多くの問題点があった。
    • アイドルの能力育成「レッスン」は、プレイヤーがミニゲームをプレイした成績に応じてアイドルの能力値が上昇するシステムである。ところが、このミニゲームそのものはあまり面白くない。最初のうちは面白いかなと思っても数十回・数百回と繰り返すうちに流石に飽きてくる。高い戦略性と奥深さを備えたオーディションの面白さとは対照的で、育成シミュレーションで育成がつまらないという致命的な弱点を有している。
      • また、能力上昇は「暗いところ」に限られており、明るいところは回復不能であった。
      • この「単純ですぐ飽きるミニゲームを何度となく繰り返させられる」という問題点は、後の家庭用移植作品・外伝・続編作品などでも長らく改善されなかったが、『ワンフォーオール』でようやく見直されることになる。
      • とはいえ、ボイスレッスンの発声、ポーズレッスンのポーズ&台詞、表現力レッスンの感情表現など、レッスンに励むアイドルたちの姿は魅力的であり、それを眺めるのは楽しい時間でもあった。
    • コミュニケーションパートは、衆人環視の中でギャルゲーをプレイするという羞恥プレイのような状況を強いられる。これはオーディションとは別の意味でゲームをやる上でのハードルを上げていた。
      • しかしもちろん、このコミュニケーションパートなしでは「アイドルマスター」というゲームは成立しないこともまた確かで、そもそもゲームデザインの中に(アーケードゲームとして)難しい問題を孕んでいたといえる。
    • それだけではなく、コミュニケーションパートはその成否およびテンションがスコアや対戦に必要なリソース量に直結する*30。一回のコミュニケーションでの思い出入手個数のバランスも悪く、同じパーフェクトでもテンション高では5個、テンション中では3個と全然違った。
      • ことに初心者は一回のオーディションで思い出を3個は必ず使うことになる。オーディションにでるために、最悪レッスン3回を強いられるということになる。
      • そのため、ギャルゲーでは通常タブーとされる「会話パートの正解表」を堂々と掲載するサイトが、有志により運営されていた。さらに極端な例としては、 ヒントが記載されている公式資料本や、果ては印刷した正解表そのものを、店舗側が筐体近くに配置し閲覧可能にしたケースさえ存在した。
      • 有志による大量の検証プレイが重ねられたにもかかわらず、最後まで正解が見つからなかったタッチイベントが存在する。また、タッチイベントの当たり判定のシビアさには大差があるため、クリアの困難なタッチイベントを回避するための指標なども公開されていた。

以上の問題から、人間同士の駆け引きを存分に楽しめる程度の強さを持つアイドルユニットを育てるためには、長期間のやりこみプレイと、合計総額1万円ほど*31のプレイ料金、そしてアイドルたちの個性をよく理解してやる愛情が必要となる。 そこまでしてなお、たった一度の敗北のために育て上げたユニットが事実上の再起不能に追いやられることもあるのだ。対人戦を行うために育て上げたユニットが、下手すると一度しか使えない。あまりにも過酷すぎる世界である*32。 そのため、バージョンアップのたびに少しずつ難易度が緩和されていくという、アーケードゲームでは希有な経歴を持っている。もしロケテバージョンのままの難易度を最後まで貫いていたなら、評価は今とは違っていた可能性すらあるだろう。

最終バージョンの1.3では以下の緩和が行われた。

  • アイドルレベル減衰の緩和
    • オーディションに負けたときに減るところが暗いところになり、レッスンで回復可能になった。
  • プロデューサーランク昇格条件の緩和
  • レアオーディション等の合格者数の緩和と、増加ファン人数の上方修正 しかしこれらの緩和が行われてなお、ゲームの難易度としては易しいものではない。
  • ライト層にとっての『アイドルマスター』
    • ただし、上述の過酷さは全国ランキングやトゥルーエンドを視野に入れた熟練プレイヤーが直面するものである。そういったものを気にせず普通に遊ぶライト層プレイヤーも当然ながら存在していた。
      ライト層プレイヤーが熱心な情報収集をせず普通にプレイした場合、本作のプレイ目標は迫りくるランクアップリミットから逃れて少しでも長くプロデュースを続けることそのものとなる。
      大抵は志半ばでリミットに引っかかり、低~中ランクのエンディングを見る結果となるのだが、それも高ランクエンディングに劣らぬほどしっかりした造りで叙情的な内容であり、感動とそれなりの達成感を得ることができた(それでもトップアイドルにしてやれなかった悔しさと負い目は残され、それが周回プレイへの意欲を引き立てるものとなる)。
    • ロケテストから正式稼働へ、そしてバージョンアップによる修正と、一貫して難易度を引き下げる方向の修正しか行われていない。いわゆる主戦場の合格人数拡大だったり、減衰した能力値の回復が可能になったり、プロデュース終了時の評価査定の緩和だったり、すべてがである。
      • このような製品はあまたのアーケードゲームの中でも稀有である。通常バージョンアップ版を出すと「易しくなっている部分もあるけど、その分どこかがシビア」になり、部分的に、あるいは全体的に難易度が上がる傾向にある。そういうゲームのほうがはるかに多い。

その他

  • シナリオ
    • せっかくのユニットでありながら、アイドル同士の会話は非常に少ない。好きなアイドル同士を組ませプロデュースする恩恵があまり少ない。
    • 双海亜美・真美は双子の姉妹が入れ替わりで一人のアイドルを演じているという設定であり、二人を同時にプロデュースすることができない。
  • 周回ゲームであるがテンポが悪い。
    • セリフや挨拶などが挟まれ、同じような内容の受け答えをしたり、いちいち場面の切り替えがあったり、残周のアナウンスなど総じてテンポが悪い。

総評

アーケードゲームにギャルゲーの文法を持ち込んだこと、当時一般に大きく普及していた携帯電話サービスとの連動、大型モニター筐体(ライブタワー)を用いた芸能番組さながらのライブ演出など、野心的な仕様を取り込んでいた点が多くあり、ゲーム史の中でも異彩を放つ作品である。

ギャルゲーといっても会話イベントに相当するコミュニケーションは一周目のプレイではすべてを見ることができず、オーディションの展開もマッチング相手によって異なるため、メール連動とも相まって「プロデューサーとアイドルとの二人三脚感」を演出し、アイドルが実在するかのような感覚を生み出すことに成功していた。万人に勧められるゲームではないものの、数々のエポックメイキングな仕様はゲーム史においても貴重な一作といえる。


稼働終了とその後

  • 残念ながら、2010年8月末日26時を以ってオンラインサービスが終了し、アイドルマスターモバイルもアーケード連動機能はもちろんそれに付随するコンテンツ(待ち受け画像やカレンダー待ち受け、『ハプニングロケ』など)も一斉に削除された。
    • このモバイル版サイトは、アーケード版のオンラインサービス終了後も携帯電話用ゲーム『アイドルマスターモバイル』のポータルサイトとして存続していたが2016年3月31日にサービスを終了。同時に『アイドルマスターモバイル』も終了した。
      • オフラインモードになったことから、オーディションが全て対CPU戦になった。故に高位ランクのエンディングにたどり着くのは以前よりも簡単になっている。
  • 一部店舗においては、オフライン状態で稼働を続けているが、カードの供給は終了しているため、ユニットカードは在庫限りということになる。
    • ダイドードリンコのポイントカードなど、同じロイコ式のカードを流用することはできる。筐体でフォーマットする(未排出時は非フォーマット状態)為に可能なことである。
      秋葉原Hey等、一部ロケでは2023年現在も稼働しているが、流石にオリジナルのカードは在庫が尽きているため、汎用カードで延命している店舗のみである。
      またこういった店舗でも常に汎用カードの供給・在庫が安定しているわけではないらしく、ごくまれにカード切れでプレイ停止状態になることもある。興味のある方はぜひ訪問しプレイしてみてほしいが、一応事前に確認しておくことをお勧めする。
      • 過去に配布された特典カードや、ユニットカードを購入して、そのままユニット編成を行わないことで排出可能な生カードはフォーマット済みである。
      • ちなみに2019年には関係者の尽力により、namco中野店限定でカードの復刻が行われた。同店のアイマス「聖地化」記念に伴うもので、絵柄は奇跡的に発掘された10人集合デザイン一種のみであった。

余談

  • 本作のタイトルは、英字表記では『THE IDOLM@STER』、カタカナ表記では『アイドルマスター』となる。英字表記にある「THE」は発音しない。
    • タイトルロゴでは英字表記の「I」が小文字の「i」となっているが、これはデザイン上のもので正式タイトルではない。しかし「A」が「@」に変えられている点はテキスト上も表記されている。
  • 豊かな楽曲群は必然のごとく「CD商法」という副産物を生み出した。が、ゲーム用の曲をそのまま収録して済ませるような安易な手段はとらずに、新録されたフルサイズバージョンやリミックスバージョン、CDのための完全新曲、既存有名曲のカバー、そしてアイドルによるトークやミニドラマを盛り込んだ、極めて充実した内容のCDが続々と発売された。
    その一方で、ゲームそのままのバージョンを完全収録したボックスセットも、ファンの要望に応えて発売されている。
  • ごく初期のロケテバージョン(1.0)にはギャルゲーで言うところのバッドエンド*33が存在し、初期プレイヤーの心をえぐった。
    • 画像もほとんど出ておらず半ば都市伝説と化していたのだが、データ流用である『SP』に隠されたボイスデータが発掘され、Zエンドの存在が証明された。
    • 内容はあまりにも過酷。一方でプレイヤーは自責の念に駆られ、次こそはと奮起するきっかけにもなったとも言われる。
      • しかしあまりにも酷い内容と判断されたためか、製品版には存在していない。
  • 上述した高難易度・シビアなゲーム設計や、1プレイ辺りの料金が高い(稼働開始当初は1クレジット200円、3クレジット500円が標準)、にもかかわらず長期継続プレイが前提となるゲームデザインのため、ライト層お断り的な色合いは非常に強かった。
    そしてそれを乗り越えた熱心なファンも時と共に自然減少するにつれて、ほとんどの店舗では撤去されたり、別ゲーム(主に同じ筐体を使用する新作『みんなで鍛える全脳トレーニング』)に入れ替えられてしまった。
    • ステーション4台+ライブタワー1台のセット販売形式のせいもあり、導入費用は極めて高額であった。その割にインカムが伸びなかった為、客層がマニア層に偏った一部の店を除いては減価償却すら困難であった。
      アーケードゲームとして商業的成功を収めたとはお世辞にも言えないのが実情である。
  • 本シリーズは80年代末期の旧ナムコ時代にアーケード用としてリリースされたアクションゲーム『ワンダーモモの世界観と後付リンクによって関連付けられている*34
    • どういうことかというと、「舞台劇『ワンダーモモ』の主役を演じている主人公・モモ(本名:神田桃)は、765プロダクション社長・高木順一朗がプロデューサー時代に始めて手がけたアイドル」という設定とされ、アイドル候補生たちの先輩として位置づけられたため。それと関連してなのか、DLCのひとつにワンダーモモのコスチュームが配信されている。
    • なお『ワンダーモモ=舞台劇』で主人公の神田桃がアイドルだったというのは当時からの設定。アイドルというキーワードで本作との関連性を結びつけたわけである。
  • ユーザー同士の交流手段として、遠征などでの「名刺(更新済みPカード)交換」などの慣習もあった。これに関しては本作のみならず後続の各アイマス作品のライブ現場等においても引き続き取り入れられており、Pたちが自らデザイン・作成した名刺を交換し合う姿はおなじみの光景になっている。
  • 開発にはアニメ化もされた恋愛アドベンチャー『ゆめりあ』のノウハウが生かされている。
  • 広報を担当していたのは『アイドルマスター2』で盛大にやらかす事になるディレ1ことあの石原章弘氏だが、真面目な苦情や不具合報告まで軽率に対応した結果更に苦情が殺到する事態を招き広報担当から外された
  • アイマスというコンテンツが大きく発展していくなか、アーケードゲームという意味では本作が唯一無二の立場であった(太鼓の達人コラボやパチスロなどはあったが)。
    • しかし2023年2月、まさかの新作アーケード『アイドルマスター ツアーズ』が発表された。765プロはじめ後発作のアイドル達も登場するもので、2023年夏ロケテ、2024年正式リリースの予定となる。
  • アーケード版を原作とした巨大ロボットアニメ『アイドルマスターゼノグラシア』が2007年4月に放送された。
+ しかしこれが物議を醸す事となる。
  • 世界観や、デザインを含むキャラ設定・そして担当声優の違い、そもそもタイトル(ゼノグラシア)が読み方も意味も間違っていた*35(正しくは“ゼノグロッシア”であり真性異言を意味する)事などから拒否反応を起こし、無条件に食わず嫌いして本編を観ない、或いは序盤で視聴をやめるファンが大半を占めた。
    • 尚、その影響か漫画版の単行本化が1巻で打ち切られた
    • 放送当時は「アイドルマスターの名前だけを用いて無関係なロボットアニメを作る*36」という事で、ファンは大荒れになり、設定だけで毛嫌いして本編を観ないばかりか、エアプでネガキャンを拡散するというアンチ活動・印象操作が盛んに行われる事態となってしまった
      • しかしその一方で、バンナム社内では特に扱いが悪い訳ではなく、シリーズプロデューサーの坂上氏が「アイマス10周年だからゼノグラシアにもスポットを当てたいね」と発言したり、その直後にモバイルゲーム『スーパーロボット大戦X-Ω』に参戦を果たすなど、むしろ活発な動きを見せていた。
      • これとは別口でモバイルゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』において、なんと『スーパーロボット大戦OG』とのコラボが実現。アイドルたちがロボットに搭乗して大激闘を繰り広げるという、破茶滅茶な光景が繰り広げられた。このことから「『ゼノグラシア』世界のアイドルと765プロあるいはシンデレラガールズアイドルとの共闘」「『スパロボ』におけるゼノグラシアのさらなる活躍(据置機版タイトルへの参戦など)」を待ち望む声が出た。
        ……などと言っていたら前者、すなわち X-Ω内にてゼノグラシア・765プロ(劇中劇『無尽合体キサラギ』のロボットと共にである)・シンデレラ(劇中劇『鋼鉄公演きらりんロボ』のry)と共演が本当に実現してしまった。 わざわざ「違う作品に同じアイドルがいる」こと自体までネタにするなど、手の込んだ内容は大きな反響を呼んだ。
      • 加えて経年によるファン層の移り変わり*37もあいまって本作を無条件で毛嫌いする雰囲気は年々薄れ、『ゼノグラシア』関連の新たな動きを待望する声が数多くあがるようになっていった。
      • そして、2019年に開催されたバンダイナムコのコンテンツに関連するアーティストが一堂に会するライブイベント『バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル』に、他のアイマス作品と並んで『ゼノグラシア』が見事参戦。橋本みゆき氏と結城アイラ氏がOP/ED曲を歌った。
      • このように、『ゼノグラシア』に対してアンチ活動を行い続けるPは、年を追って減少の一方にあるのが実情である。
      • なお、設定だけで毛嫌いしてエアプで叩いていたPが多いという事情はあったものの円盤売上は低調であったなど商業的に見てお世辞にもヒットしたとは言えなかった作品ではあるが、単体のロボットアニメとしては設定もオリジナリティ豊かでストーリー面も全体的に良く纏っており、こだわりを持たない完走組のPや偏見を持たない新規からの評価は概ね良好である。
    • ちなみに「765プロのアイドル達が、本編とまるで違い過ぎる性格や設定で物語を繰り広げる」という部分自体は、後年のアニメ版やソーシャルゲーム『ミリオンライブ』での劇中劇でしばしば見られる光景となった。内容的にも結構過激な物が多く、 「また」巨大ロボットに乗って戦う映画も普通にやるわ、ヤクザ抗争で死人が出るわ、絶海の孤島で食人スプラッタホラーが起きるわとなんでもありである。
      言うまでもなく「アイドル達がそういうドラマや演劇の仕事をしている」という話だからP達からも好意的に受け入れられている。ゼノグラシアも類似のコンセプトがあったことは上記注釈にもあるが、こちらはどちらかというと 「声優が違うのに役者解釈するのは無理がある」 という批判に繋がりやすく、かえってゼノグラシア論争の一翼を担ってしまっていた。
      • こういった意見は、ゲーム側の声優がライブ活動等も含めて担当アイドルと密接不可分に結びついたていたが故とも言える。ある意味、スターシステムに於けるスターとは何を指すのか?という認識が制作側とファン側で異なっていたといえるかもしれない。
    • 後年の関係者の証言によると、もともと企画初期は『アイドルマスター』というコンテンツ自体がどうなっていくのかがまったく見えておらず、模索した中でたまたま残った結果が「アイドル育成」のゲームと「巨大ロボもの」のアニメだったということのようだ。またそのうえでゼノグラシアの制作については、サンライズ側が自由にして良いと概ねバンナム・サンライズ両者とも合意していたらしい。
      ……のだが、サンライズはロボアニメの大御所ではあるもののロボの出ないアニメも制作していた(後年かつ別IPではあるが普通のアイドルアニメも手がけている)。そんな中でアイドルゲーム関連のアニメがいきなりロボものになるとは 監督も脚本家も 当初全く想像しておらず、サンライズからロボものにすると言われてびっくりしたそうである。 なんかやっぱりゼノグラシアだけ突出して変なのでは?
      • かように賛否と疑問の尽きない作品となったゼノグラシアだが、批判が収まるにつれて正当な高評価が増えつつあるのは事実であり、2023年には主役機インベルのプラモデルが発売予定など何かと人気を誇っている。
  • また、2017年に本シリーズを元とした韓国ドラマアイドルマスター.KR』も放送された。
    • アイドル達やプロデューサーも含めたキャラクターとシナリオは完全オリジナルであり、アイドル役のキャスト達はグループ“Real Girls Project”として実際にライブ等の活動も行った。
    • P達からは、典型的な「韓国ドラマのイケメン」といったキャラ付けのプロデューサーがネタにされる等若干の注目は集めたものの、他作品ほどの人気を集めるには至らず、“Real Girls Project”も2018年以降活動を停止。事実上自然消滅した。
    • 派生作品のソーシャルゲームであるため詳述は控えるが、『シンデレラガールズ』も韓国版が展開されオリジナルの韓国人アイドルも登場したものの、開始から1年強(2014年12月~2016年3月)で早々にサービス終了(サービス提供元のモバゲーが韓国から撤退)。その後も日本版に韓国人アイドルの逆輸入実装は行われなかった。

アイドルマスター(360版)

ジャンル 育成シミュレーション
対応機種 Xbox 360
メディア DVD-ROM 1枚
発売・開発元 バンダイナムコゲームス
発売日 2007年1月25日
定価 限定版:20,790円 / 通常版:7,140円
プレイ人数 1人
セーブデータ セーブ用:4.7MB
推奨HDD空き容量:6G以上(4.69G以上必須)
通信機能 Xbox LIVE対応
レーティング CERO:C(15才以上対象)
コンテンツアイコン セクシャル
廉価版 プラチナコレクション
2007年11月1日/2,940円
同・ゲームオンデマンド
2009年8月11日/2,000マイクロソフトポイント
(2010年7月7日より1,760ポイントに改定)
ツインズ(『ライブフォーユー!』とのセット)
2009年3月12日/5,040円
判定 良作

特徴・評価点(360)

  • 新キャラ「星井美希」の追加、ハードウェアの性能向上に応じたキャラモデリング改善、難易度の更なる下方修正、そして新曲6曲追加などのさまざまな変更・改善が加えられた移植版。
    • 難易度については「選んだキャラのトゥルーエンドに到達すること」が容易になり、シナリオ独自性が高いギャルゲーとして万人に受け入れられる作品になったと言える。
  • 美希については才能があるがやる気のない天才肌のアイドルであり、彼女の性格を理解しないと序盤のプロデュースは至難の業である。一方、アイドルランクを上げていくとどのアイドルよりもPに積極的になるギャップに多くのプレイヤーは魅了された。
+ 新アイドル候補生。
  • 星井美希 14歳 [普通][声:長谷川明子]
    • 360版で初登場した新キャラで、当作のメインヒロイン的存在。アーケード版には登場しない。
    • 中学生離れしたプロポーションとルックス、そしてアイドルとしての天賦の才能を持つが、気まぐれでやる気がないように見える言動も多い。
    • 特徴である見事な金髪は「染めている」と本人が明言している*38
    • いわゆるゆとり脳キャラ。寝る事と食べる事(特におにぎり)が好き。
    • 彼女のみ特別な条件を満たす事でストーリーが分岐し、選択肢によっては髪色を戻して髪型も変化する。
    • 能力値はビジュアルが突出している。「放置耐性」が低く、デュオ・トリオにおいて何週も放置するとテンションを大きく崩すが、それさえ避ければテンション維持は容易な部類。
  • アーケード版の厳しさの象徴である「ランクアップリミット」や「オーディション敗北時の能力減衰」をはじめ、プレイヤーにとって不利に働く悩ましい要素は、そのほとんどが撤廃もしくは緩和されている*39
    • 開発スタッフによると、360版では「より多くの人にアイドルたちの一喜一憂を楽しんで貰いたいから」という理由から、敢えて意図的に難易度を下げたとの事。この件に関して「家庭用はぬる過ぎる」という批判も多数受けたそうだが、「真剣勝負をしたい人はアーケード版をプレイしてほしい」とも語っている。
      • しかしその一方で、トゥルーエンド到達に必要なアイドルランクのボーダーは引き上げられており、決して簡単すぎるゲームにまで落としてはいない。
  • オーディションでの通信対戦も実装したがプレイを進める上で必須のものではなくなっている。対戦重視派とソロプレイ・シナリオ重視派、双方への配慮の結果と思われる。
    • 通信対戦専用の、多種多様な特殊ルールを導入した特別オーディションが実装されたが、これに勝利しても専用の実績は存在しておらず*40、一部は戦略的な意味こそあれど基本的に得られるものは満足感だけであろう。
    • 逆にオフライン専用の特別オーディションも存在する*41。こちらは実績解除に関わってくる。
  • 「メール☆プリーズ」は、ゲーム内の主人公が持っている架空の携帯電話にメールが届くという形になって受け継がれた。「ブーストメール」も健在である。
  • グラフィック
    • グラフィックは大幅に向上し、当時としては高画質高品質のモデリングであった。具体的に髪や表情、体の動きと言ったものが非常に滑らかなアニメーションとなっている。
    • この全体的なグラフィックの強化により、キャラの人気も一新されるほどの衝撃であった。キャラの魅力が再評価されるきっかけとなった。

問題点(360)

  • オフラインプレイにおいて、オーディションの度に意味もなく約2分間も待たされる*42。「360版最大の欠点」と言われることも。
  • 実績の項目が少ない。
    • 10個という総数自体だけでなく、「各アイドルランクへの到達*43」といった普通に考えれば実績の項目にありそうなものが存在していない点、そしてゲーマースコアの配分が10個とも100Gで統一されている点が批判されやすい。
+ ネタバレ。
  • 普通にありそうなもので実際に実績になっているのは「全員を使う」「全曲を使う」の2つだけ。 この他に「プロデューサーランクが『アイドルマスター』に到達する」もありそうに思えるが、実際にはさらに上の「真アイドルマスター」が追加されそちらが対象となっている(ちなみにこの実績のみ隠し実績となっている)。
    • 祭典オーディションでの勝利は「通算での制覇」はあるものの「1ユニットでの全制覇」というものはない。
    • トゥルーエンド到達は1回だけであり、全員のトゥルーエンドを見るという実績はない。
    • 新キャラ「星井美希」には特定の条件を満たすことで進める隠しシナリオが存在するが、これも実績には存在しない。
  • エンディングのスタッフロールの後、トップアイドルをプロデュースできたかどうかを語るプロデューサーの台詞(独白)があるのだが、本来は到達アイドルランクに応じて台詞が変化するはずの所が設定ミスによりプロデューサーランクの方で判断されてしまっているため、プロデュース結果と台詞が噛み合わない例が多発した。

総評(360)

「360」というマイナーなハードでありながらもアーケード版の良い所を伸ばし、新キャラ・新曲の追加などあらゆる面でパワーアップした良作である。
『LIVE FOR YOU!』と共に「シリーズ最高傑作」の呼び声も高く、一部の古参Pから「『アイマス』はこの頃が一番良かった」と回顧されることも多い。

本作はアーケード版と共に『アイドルマスター』という作品がどのようにして広まっていったのかが分かる重要な一作であるといえるだろう。


余談(360)

  • 初動売り上げこそ約2万本と凡庸な数字であったが、下記のような動画サイトを中心としたブームの影響もあり、長期にわたって売れ続ける「ジワ売れ」現象を起こし、最終的な販売数は約10万本(廉価版含む)に至った。今では国産360ソフトの代表的作品としてみられている。
  • この頃になるとコンテンツとしての人気も確固としたものとなり、CD・ラジオ番組・コミカライズ・声優ライブなどのメディアミックス展開も、今に至るまで幅広く行なわれている。
  • 360版は動画共有サイト等で注目を集め、個人が作ったMAD作品等が多数投稿されており、現在ではジャンルの一つとして確立している。
    • 特にニコニコ動画では『東方Project』『VOCALOID』と合わせて「ニコニコ御三家」と呼ばれる大勢力を築き上げ、公式に独自カテゴリが設けられるほどの人気を博した。
    • そのブームのきっかけもたった一つのプレイ動画からと言われており、そのキャラクターのかわいさなどからジワジワと人気を伸ばし、アーケード時代を上回る大きなムーブメントを引き起こし、「日本国内での360普及に最も貢献した」とまで言われた。
    • ブーム当初こそアーケード時代からの古参ファンと動画からのファンとの間での確執などもありMAD動画等も賛否あったが、現在ではファンによる二次創作活動はすっかり定着しており、本作を語る上で無視できない要素となっている。
  • アイドルを題材にした作品はアニメ化された『誕生 〜Debut〜』『らぶドル 〜Lovely Idol〜』『WHITE ALBUM』などこれまでにも存在したが、360版は二次元における“歌うヒロイン”を一気に押し広めた。
    • 実際『ドリームクラブ』『ラブライブ!』など、360版の影響を強く受けたとみられる作品も誕生した。
    • 尚、実は仁後真耶子と釘宮理恵は『らぶドル』にてそれぞれ進藤あゆみと大路しずくの声を担当、既にアイドルキャラを演じていたりする。
  • 360版の人気にもかかわらず、アーケード版はその後いっそうの過疎化が進んだ。それでもなおアーケード版にこだわる多くのプロデューサー達によって、長きにわたって愛され続けた。
    • まさしくファンの愛と熱意と意地によって支えられたゲームであったが、2010年8月末にサーバーの老朽化を理由にアーケード版のオンラインサービスが終了。独特の要素の多くは、もはや永久に体験できないものとなってしまった。
      • しかしオンラインサービスの停止と同時に、現存する筐体のほとんどはオフラインモードに変更されており、今もなお少なくない数のプロデューサーたちが、アイドルユニットを育ててCPUと戦い続けている。
      • 筐体が終末期の低品質ブラウン管モニタ採用なこと、基板のコストダウンのためかインターレース表示であること、カードの供給が途絶えプリンタも機械寿命が近いこと、更に基板やそれに搭載されているHDDが寿命を迎えつつある上に保守対応終了である(HDDはセキュリティのかかった特殊品であるため汎用品での代替ができない)為、いつ起動不能に陥ってもおかしくない。
  • 360版では有料DLCが販売されているが、そのダウンロードコンテンツの売り上げが2007年時点で総額1億5千万円を売り上げ、国内限定販売でありながら世界第3位を記録するという驚異的な数字を叩き出した。ここまでならまだ良かったのだが…。
    • これで味をしめたのかこれ以降のナムコ(バンナム)はあらゆる自社ゲームにおいて様々なアイテム等を有料でDL販売するDLC商法を頻発するようになり、企業として非常に問題視されている。
      • 本シリーズのDLC(衣装・楽曲など)も、全体的に同時期の別ゲームと比べて高額な傾向がある。
      • 360版においてはアイドルから届くメールが有料DLCとなっている*44。実質ゲーム内容の一部と言える要素であり、しかもメールブーストが発生するかどうかでゲームの難易度が大幅に変わってしまうので、これをDLCとしたことには批判の声も多い。
      • 同社の他作品において、『アイマス』のコラボレーションによるDLCなども発売されているが、通常のものより高額で明らかに『アイマス』ファンからの搾取を狙っているような商品もある。
  • 『LIVE FOR YOU!』もそうだが、PS3への移植や最新機種での完全版を望む声も根強い。前者は叶えてくれなかったが。
    • 『SP』での美希の扱いや『2』で設定がリセットされてしまった事、後述の配信終了なども拍車を掛けている。
      • 移植に関しては公式も意識はしていた様で、『2』では「PS3ではじめてのアイマス」とやたらプッシュしていた。
  • ムック*45「いちゃラブ」大全・完全保存版―デレデレな女の子を集大成!!』にて何と360版の美希が紹介された
    • アダルトゲームしか取り扱ってこなかったシリーズだけに驚きである。
  • 360版の発売から15年が経過した2022年2月から4月頃の間にかけ、ゲームオンデマンド(ダウンロード)版とDLCが突如配信終了となった。
    • 購入済みなら再ダウンロード可能だが、配信終了に関して事前告知は無かった為購入を検討していたユーザーは大きく混乱することになった。
      • 『LIVE FOR YOU!』は現在もDL版・DLC共に購入可能。
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最終更新:2024年03月13日 18:11

*1 第一弾は『ドラゴンクロニクル』、第三弾・最終作は『みんなで鍛える全脳トレーニング』。ゲームデータは専用磁気カード(有料)に記録される。またカードの表面に文字やCGを単色印字でき、さらにそれを書き換える機能を取り入れたのが同筐体の特徴である。このこともあって、新規カードの発行・販売機能も内蔵されている。

*2 なお、アイマスシリーズにおける「プロデューサー」とは、「作品制作の最高責任者」という本来の意味ではなく、「ある特定のアイドル等をスケジュール管理したり活動方針の指標を決める人」と言ったマネージャーに近い役割を担っている。実は開発初期は本当に「マネージャー」とする予定だったが途中でプロデューサーに変更となり、一部音声の撮り直しもやったそうである。

*3 双子の亜美と真美は二人一役でアイドル活動を行うため、ゲーム上では実質9人。

*4 最初期の作品だからか、アケマス特有の個性も見受けられる。例を挙げると、「亜美・真美の趣味はゲームボーイアドバンス」「千早とあずさの髪色は黒」「律子は実在の企業『秋月電子通商』を応援している」など。一応律子が工作や発明が得意という描写が残ってたり、千早とあずさは後発作でも「ゲーム・アニメの表現として色味がかるようになっただけで設定上は黒髪」という説もあるが。

*5 1人でユニットを名乗るのもおかしな話だが、ゲーム上は「ソロユニット」と呼称される。なお一周目のプレイではソロしか選択できず、デュオ・トリオのユニット結成は周回プレイでプロデューサーランクが上がった際に可能となる。

*6 正確には「イメージレベル」。アイドル自身が発揮する能力に加えて、世間からの人気ぶりも加味した包括的な概念を数値化したパラメータ。

*7 アイマス世界に於けるビジュアル=Vi値とは単に容姿が美しいだけでなく、それをより良く魅せる表現力なども含めた概念らしい。例えば最大のバスt……美しいプロポーションを持つあずささんのVi値が、上位陣ではあるがトップではないのはこのためと推測されている。この事情を知らず首を傾げたあずさPもいるとかいないとか。

*8 複数のユニットが単一属性を同時に押すと審査員の興味減衰が激しくなるという仕組みも含まれるが、自分以外のユニットが実際にどの属性を撃っているのか直接確認する術はない。逆説的に、やたら興味減少が激しい審査員がいた場合、相手ユニット達はみなその属性をメインにアピールしているのでは?というような推理・情報戦もオーディションの駆け引き要素であった。

*9 一部のファンが、それを逆手にとって「黒春香」「春閣下」等と呼ばれる声優ネタ込みの別人格を捏造したところ、妙に人気が出てしまったという逸話がある。当然、目くじら立てるものもいなくはないのでこのネタは取り扱い注意。

*10 一例:朝の挨拶失敗でテンション低下→衣服変更でテンション低下→低テンションのせいでオーディション敗北→翌日ドタキャン

*11 大きな和風のお屋敷に住み、多くの「お弟子さん」がいるらしいのだが…。そう言った事もあって「ヤクザではないか?」という説もあったが、のちの『[[アイドルマスター2]]』内で雪歩自身がほぼ否定した。現在は建設業という説が有力であり(穴掘り癖もその影響と解釈できる)、最近になって公式は雪歩に関して建設業を髣髴とさせる歌やDLCを公開している。

*12 テンションが低い時にまれに発生する、朝アイドルが事務所に現れず1週無駄になる上にパラメータやファン数が減少するアクシデント。これで減ったファンは取り戻せるが、下がったパラメータは取り戻すことができない。

*13 弟が3人、妹が1人いる。

*14 後述の「コミュ」でも頻繁に片手を差し出してくる。

*15 強すぎると判断されたためか、Xbox360版では美希と並んで放置時のテンション低下が最も大きくなっている。例えばコミュニケーションで相手に選ばなかっただけでテンションがゲージの1/2本分下がってしまう。

*16 但しコネの力を使ったのはプロダクションに入るまで。それ以降はちゃんとPと一緒に努力を重ねていく。

*17 3人とも、テンション管理こそ難しいが高いキャラ性能を持ち、対人オーディションで無敵を誇ったことからこのあだ名が付いた。ただし3人とも早熟型で、総プロデュース期間の半分である30週目を過ぎたあたりで減衰が始まるため、無敵ぶりを発揮できるピーク期間は短い。

*18 アーケードでは亜美が姉、真美が妹。Xbox360では真美が姉、亜美が妹。定着したのは後者。

*19 初期ステータスが低いためにオーディションでの勝利が難しい超上級者向けのユニット。ただし3人とも晩成型で能力減衰の影響が小さく、加えてやよいと亜美のテンション管理は比較的楽で、雪歩もサブならば放置耐性が高くテンションを管理しやすいので、ステータスを充分に育てあげて後半まで持っていければ無敵艦隊をも超えられる可能性が出る。

*20 ただし、育成が不十分であればせっかくの檜舞台で歌詞忘れや転倒などのアクシデントを起こす場合もある。

*21 もっとも、ナムコは以前より『ダンシングアイ』『ゆめりあ』などの作品でアニメ調の3Dグラフィック技術を蓄積しており、本作はその成果であるとも言える。

*22 特に亜美真美からの間違いメールにはビビること請け合いだった。

*23 ただし、同プロデューサーにおいて、同一アイドルを同時に別のユニットに加えることはできない。

*24 ただし、お別れコンサートにはある仕掛けが施されており、その情報を得ているかどうかではっきりと明暗が分かれる。ある意味、少し感動的とも言える展開となる。

*25 これは本作だけでなく、『ダービーオーナーズクラブ』や同じナムコの前作『ドラゴンクロニクル』など、数多くの育成型対人アーケードゲームで採用されている仕様である。

*26 「ハイスコアランキングでは名前を見るのに、誰も対戦したことがない幻のプレイヤー」の意味。

*27 ロケテスト時はサービスクレジットがなかったため、600円でカード2枚と1週目、+400円で作曲家挨拶とチュートリアルオーディションで計1000円かかった。

*28 「休み」とは、本来は一週間分の活動期間を犠牲にしてテンションを大幅に回復させるコマンドだが、これを選択するとクレジットは消費されず、週が一つ進むことになる。

*29 一応、数度は負けても不可能ではない。

*30 会話パートの成績に応じて、オーディションでの特別なアピール1回につき1つ消費される「思い出」が手に入っていた。

*31 出荷時標準である1プレイ200円設定の場合。

*32 この過酷さの例えとして「''お互いの万札を破りあうゲーム''」などと揶揄されることもあった。

*33 通称Zエンド。製品版の最低ランクである「F」を遥かに超え、リザルト画面でも「Z」と表示されることから。

*34 ちなみにこの「世界観の後付けリンク」はディグダグ・バラデューク→ミスタードリラーといったUGSFシリーズを代表として、80年代末期のナムコで頻発されていた。中には当時のキャラクターの設定を変更するようなものもあり、当時の作品のファンには快く思わない人も多い。

*35 公式サイトでは“ゼノグラシア=妖精”と注釈されており、古里尚丈プロデューサーは「妖精や精霊または超自然的な存在の言葉を理解する巫女を指すもの」と言っている。

*36 同じバンダイナムコグループで展開されていた『舞-HiME』シリーズの世界観に基づいた物語にアイマスキャラが役者として参加している、というコンセプトであったとのことで、同シリーズの過去の製作陣が引き続き『ゼノグラシア』にも関わっている。

*37 かつての『ゼノグラシア』に向けられたエアプ批判の激しさを知らず、数ある「アイマス歴史ネタ」のひとつとして受け取っている若いPの増加など。

*38 のちの『アイドルマスターSP』では美希曰く「(美希の学校では)校則とか自由」らしい。

*39 AC版では死活問題であった「千早スパイラル」も、360版では容易に立て直しが可能である。

*40 「通算100勝」は実績に存在するが、オフライン用のオーディションも含めての通算勝利数が対象である

*41 オンライン状態であってもオフ扱いになり、他のプレイヤーとエントリーが重なる事はない

*42 オンラインマッチングのための待ち時間が、その必要のないオフラインプレイでも発生してしまう。

*43 Sランクの前提である「SUPER IDOLでの勝利」は実績として用意されている。

*44 アイドル1人につき100MSP。全員分では標準価格で約1,500円相当。アケ版でもメールをもらうには月315円必要だが、360版はリアルメールの来るアケ版と違いゲーム内のメールが来るものである

*45 雑誌と書籍をあわせた様な刊行物。“m”agazine(マガジン)とb“ook”(ブック)の混成語。