Dokuro

【どくろ】

ジャンル ギミックアクション

対応機種 プレイステーション・ヴィータ
Windows XP以降
Nintendo Switch
発売元 【PSV/Win】ガンホー・オンライン・エンターテイメント
【Switch】SEモバイル・アンド・オンライン
開発元 ゲームアーツ
発売日 【PSV】2012年7月5日
【Win】2014年12月8日
【Switch】2018年9月27日
定価 【PSV】パッケージ版:2,400円 / ダウンロード版:1,800円
【Win/Switch】980円
判定 良作

ある日、魔王によって囚われてしまったお姫様。
魔王軍の下っ端であるドクロは悲しみに暮れるお姫様を不憫に思い、牢の鍵を開けてしまう。
ドクロの姿が見えないお姫様は開いた牢から不思議そうに出て、魔王の城からの脱出を目指すのだった…。
お姫様の脱出路を懸命に切り開く裏切り者のドクロ。
ドクロが一時的に変身する仮の姿(どこからともなく現れるイケメン)に惹かれていくお姫様。
二人の危険で、不思議で、少し切ない逃避行が幕を開ける。


概要

  • ラグナロクオンライン』『パズル&ドラゴンズ』を代表作に持つガンホー・オンライン・エンターテイメントが贈る骨太ギミックアクション。
    • 横スクロール形式の進行で様々なギミックを解きながら姫と魔王の城から脱出するパズルとアクション性を兼ね備えたゲーム。
    • かよわいヒロインとギミックだらけの城から脱出するという点から一部では2D版『ICO』とも呼ばれている。

特徴・評価点

  • 魔王城からの脱出を目指す姫を導き、共にステージを攻略してゆく。
    • 姫は道があれば勝手に進んでゆく。姫と共にゴールに辿り付けばクリア。
    • 姫は少しの段差でも立ち往生してしまい、また敵への対抗手段を持たないか弱い存在。ギミックや後述の能力を駆使してエスコートしてゆこう。
  • チョークタッチで描かれる絵本のようなグラフィックによって温かみのある世界観をうまく作り出せている。
    • 主人公の下っ端ドクロとお姫様はとても可愛らしく描かれており、シンプルなストーリーの構図にもとても感情移入しやすい。
      敵キャラも何処か憎めないデザインの敵が殆どで、ダークな世界でありながら柔らかいイメージとぬくもりが伝わってくる。
    • チュートリアルなどは黒板にチョークで書かれた絵のみで説明されるためここも上手に世界観に合わせることに成功している。
  • BGMの質もよく、雰囲気にマッチした曲を流してくれる。各ボス戦などでも曲の使い回しがないためここも地味にうれしい。
    • 特に最初のステージとEDで流れる「きおくのかなたに」は名曲扱いされている。
  • 解き方がわかりさえすれば一つ一つのステージは短いため、少し空いた時間でも気軽にプレイすることができる。
    • 失敗してもメニューで何時でもステージの最初からやり直せる上に、ミスをしてもゲームオーバーやテンポを削ぐロード画面も無く再スタートできるので快適にゲームを進めることが可能。
  • 画面を指でなぞることによって3種類の異なる性能を持つチョークを使うことができる。
    • 一例をあげると白チョークは線を引くことで物を釣り上げる、赤チョークは導火線の役割をするため爆弾に着火させ壁を壊す、青チョークは水を張ることができるため木箱を浮かせて足場にするなど。
  • 主人公のドクロはそれぞれ異なる性能を持つ「ドクロ」と「イケメン」に変身できる。
    変身の際に姫にはドクロの状態の姿が見えないためイケメンに変身したときは喜び、ドクロに変身したときは困惑するなど細かいところでも設定を上手に生かしている。
    • 変身はタッチパネルをダブルタップすることで変身できるが、Rボタンで変身する設定に変えることもできるので設定を変えておくと、タッチパネルによる操作ミスが起こりにくい。
    • ドクロ時には空中ジャンプが可能になり、攻撃で敵を倒すことはできないもののイケメン時より遠くに敵を吹き飛ばすことができる。
      そのためギミックを駆使して敵を倒したり突き落としたりすることができる。また一部の敵の飛び道具に攻撃を当てることで跳ね返すことができる。
    • そしてイケメン時には敵を吹き飛ばす距離はないものの攻撃を相手に当てることで例外はあるが敵を倒すことができ、姫を抱っこして運ぶことができるようになる。
      イケメンに変身できる時間は決まっており、時間切れになると強制的にドクロの状態に戻ってしまう。
  • Vitaカード版で2,400円、ダウンロード版に至っては1,800円と他のゲームソフトに比べてかなり安価だがボリュームはなかなかあるため、価格の割には長く遊ぶことができる。

問題点

  • 姫が猪突猛進
    • 段差や落とし穴を利用した強制や停止敵の出現による後退などを除いて姫が前進をやめることがないため、後半になると勝手にギミックに引っかかって死ぬ、謎解きの邪魔になることがよく起こる。
  • アクションの難易度が高い
    • 本作をただのパズルゲームだと思ってプレイすると痛い目を見ることになる。具体的には即死攻撃の重りが複数設置されている場所があり、床が高速で動くため潰されて死にやすい。
      また即死する歯車が複数あり間をすり抜ける時間がシビアである場所があるなど。
    • アクションゲーム、あるいは謎解きが苦手なプレイヤーのために救済策としてステージのスキップ機能があるが、全ステージ共通で10回までしか使えず当然ラスボスでは使えない。
  • 一部ボス戦でギミックを利用できない
    • パズルという要素があるゲームでボス戦でもギミックを用いて攻略するのはほぼ定石である。
      本作でも例に漏れず鈴をたたいてボスを近づけさせるなどのギミックを利用した戦闘はあるが、とあるボス2体はギミックを利用することはなく敵の攻撃を回避して攻撃を当てるただのアクションゲームと化してしまっている。
  • ステージ選択するのにタイトルに戻る必要がある
    • 一度クリアしたステージをやり直す際でも、ステージをクリアすると自動的に次のステージに進んでしまう。
      またステージ攻略中にステージ選択画面に直接戻れず、一度タイトルに戻る必要があるので好きなステージを転々とプレイしたい時に不便を感じる。
  • カード版のみ体験版のデータ引継ぎ不可
    • 発売前に体験版が無料でダウンロードでき、ステージ3まで進めることが可能で製品版に引き継ぎ可能と宣伝されていた。
      しかし発売されてみるとダウンロード版は引き継ぎ可能だったが、Vitaカード版は引き継ぎができずまた同じステージを繰り返すことになってしまった。

総評

他のソフトと比べると非常に低価格であるにも拘らずソフト自体の出来は上手にまとまっている。
シンプルで王道なストーリーであるが、演出とBGM、グラフィックの表現が非常にマッチしているため印象に残りやすく上記の低価格もあって他人にお勧めしやすいゲームと言えるだろう。


余談

  • 発売してからしばらくたっても公式HPの壁紙を更新するなどガンホーが力を入れていることがよくわかる。
  • 2014年12月8日にPC版がSteamで配信された、日本語にも対応している。
  • スマートフォンアプリでも配信中。本作は細かくステージが分かれているため短時間で遊べるアプリとは相性が良く、何度かダウンロードランキングでも1位を獲得している。
  • 2018年9月27日にはNintendo Switch版が配信された(980円)。「難易度選択」機能と「開発資料閲覧」機能が追加されており、最初は難易度が低い「Normal」モード、クリア後はリリース当時の「Original」モードで遊べる。
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  • 2012年
  • PSVita
  • ACT
  • ガンホー
  • ゲームアーツ

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最終更新:2020年06月23日 02:15