ウルトラマン倶楽部 戦え!ウルトラマン兄弟!!
【うるとらまんくらぶ たたかえうるとらきょうだい】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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アーケード
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販売元
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バンプレスト
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開発元
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不明(アルュメ?)
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稼動開始日
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1992年
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判定
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良作
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ウルトラマンシリーズ
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概要
2頭身になったウルトラマンを主人公としたゲームシリーズ、ウルトラマン倶楽部のアクションゲーム。
システム
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2D見下ろし型固定画面アクション。2人協力プレイも可能。8方向レバー+2ボタン仕様。
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ゲーム開始時、プレイヤーは使用するウルトラマンを選択する。それぞれライフ、移動速度、必殺技を使用した時に消費されるパワーが異なる。
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選択可能ウルトラマンは初代マン、セブン、ジャック(新マン)、エース、タロウ、レオ、80、グレートの8人。
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ステージ間デモのみだが父、母、アストラ、ユリアン、キングも登場する。
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レバー入力で移動、Aボタンで攻撃、Bボタンで必殺技。AB同時押しでバリアを貼る。
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Aボタンでは射程の短い光線技を使用する。原作中では切り札として活用した光線技だが、本作では通常攻撃として連射できる。
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光線技使用中、自機は動きが止まる。これにより動く床に抵抗する事ができるものの、攻撃中は無防備になる。
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Bボタンで貫通力のある必殺技を撃つ。キャラクターごとに決められたパワーを消費する。
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必殺技は画面端にまで届き、壁や敵を貫通し、消費するパワー分のダメージを一度に与える事が出来るため、殆どの雑魚敵を一撃で倒す事が出来る。使用しても動きが止まるような事は無く、ボス敵には強力な攻撃手段となる。
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AB同時押しのバリアであらゆる飛び道具を一定時間無効化する。しかし敵と接触したり、トラップに触れたりするとダメージを受ける。
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他にも、バリア展開中は攻撃が出来なくなる欠点がある。使い難いが画面内に残り続ける弾を消したい時などに役立つ。
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ライフ+残機制で、ライフがなくなると残機を1失い、ステージの初期位置に戻される。
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各面6ステージ×8面構成の全48ステージ。ステージ中に出現する全ての敵を倒すとステージクリアとなる。
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各面の6ステージ目にボスが出現。ボスは必殺技一撃では倒せない上、強力な攻撃を用いてくる。
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また、ステージ内でもたついていると永久パターン防止として「バキューモン」が出現する。触れると即死。
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全ての敵は攻撃を加えるとアイテムを必ず1個以上落とす(最大5個)。アイテムは消える時間が早いものの、大量に入手できる。
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ハート: ライフが1回復する。巨大なハートは全回復する。
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コイン: 必殺技を使うために必要なパワーが上昇する。青なら1、黄色なら5回復。
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光: 点滅している光。取ると防衛隊の戦闘機が出現し、必殺技と同威力の突撃を行って画面外に去っていく。
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1UP: 残機が追加される。
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防衛隊のエンブレム: 歴代防衛隊のエンブレム。入手するとスコアが増える。同じエンブレムを3つ連続で取ると前述の防衛隊の援護が来てくれる。
評価点
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頻繁にアイテムが出現するため、多少ミスしてもすぐに回復する事が出来、必殺技も簡単に補充できるので連発できる。
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必殺技でまとめて敵を倒したときの爽快感は中々のもの。
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ステージ数が多くボリュームがある。ステージの外観はがらりと変化するため、見た目にも飽きが来ない。
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各ウルトラマンの光線技モーションがそれぞれ異なる、ボスとして出現するメフィラス星人の声やBGM原作を強く意識したものになっていたりと、原作愛が見て取れる。
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コンテニューカウントがカラータイマー音だったり、防衛隊の戦闘機はそれぞれの作品の機体が登場するのも芸が細かい。
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ユートムやムルロアといったファンですら忘れがちな怪獣も出てくる。
問題点
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演出面と兼ねている部分もあるが、ステージ5の背景が目に悪く疲れる。
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ステージ中BGMは2種類。しかも短い物を繰り返すだけなのであきやすい。
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ボス戦は3種類。汎用ボス戦とメフィラス星人戦とゼットン戦。エンディングも含めると7種類しかなく、曲も短い。
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必殺技の消費が少なく、ライフとスピードのバランスに優れたセブンとレオが最も扱いやすく、逆にライフが多いものの足が遅く燃費も悪い初代マンやライフが低く燃費も悪いタロウと、性能格差がある。
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特に中盤以降の敵は一撃でライフ3つ4つ奪っていくので、ライフの多さはあまりあてにはならない。
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初代マンを「移動速度が遅いので精密動作が得意で弾除けに専念でき、ライフもハート小1つ入手で耐えるケースが増える」と解釈したにしても、タロウは同性能でライフが1多い80がいるので擁護出来ない。
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ボスの強さのバラつきが激しい。
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特にところどころ落とし穴があり、地形が不安定な3面ボスのメフィラス星人は最初の壁となる。更に後半面では弾幕を張るように動きまわる5面ボスのブルトンや素早い上に読みにくい動きで高火力の攻撃をひっきりなしに繰り出す7面ボスのエースキラー等も登場し、これらのボスは本作でも屈指の強さを誇る。
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逆に攻撃力が高いが隙が大きい6面ボスのガボラや、弾は多いものの弾速と本体の動きが鈍く、的が大きい最終ボスのゴーデスはさほど強くない。
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アイテムが割と頻繁に障害物にめり込む。
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当然、めり込んだアイテムは回収不可能。特に黄色コインや大ハート、1UPがめり込んだ日には目も当てられない。
総評
ウルトラマン倶楽部が子供向けとしてFCでデビューした事もあって、比較的低難易度な本作は客層にマッチしており、非常に評判がよかった。駄菓子屋を中心に設置され、子供層に受けに受けた。
現在になって見るとやや演出不足は鼻につく。難易度が低くがっつりやりこむようなゲームではないが、さっと遊ぶには適した名作と言える。
余談
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開発元は明記されていない。しかし版権曲を短いサイクルで繰り返す事や、コミカルながらも綿密に描かれた2Dキャラクター等は『SDガンダム ネオバトリング』や『仮面ライダー倶楽部 バトルレーサー』に似ているため、アルュメの可能性がある。
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しかし、ゲームバランスがおおよそアルュメらしからぬ事から、一部スタッフがアルュメに移動した(または協力した)、前記二作は本作を元に作られたという可能性のほうが高い。
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移植はされていないものの出回りが良く、プレイはしやすい。
最終更新:2023年07月16日 20:13