BORDER BREAK

【ぼーだーぶれいく】

ジャンル ネットワークロボットウォーズ(TPS)
対応機種 アーケード(RINGEDGE)
販売・開発元 セガ
稼働開始日 2009年9月9日
稼働終了日 2019年9月9日
判定 良作


ストーリー

西暦21XX年。 増え続ける世界人口により深刻なエネルギー不足に直面した人類は宇宙空間にその解決策を求めた。
「ソテル計画」
国際研究機関「GRF」による、太陽系全域を対象とした 新資源探査プロジェクトである。

軌道上の巨大研究施設「エイオース」を軸として行われたこの計画は、 10年の後、ついにある物質の発見をもって実を結ぶ。
「ニュード」――そう名づけられたその物質は、 高いエネルギー価値と、自己増殖性を併せ持つ性質から、
エネルギー問題への救世主として脚光を浴びる一方、 人体への高い毒性という負の側面はGRFによって隠蔽された。

そんな折、エイオースを襲う突然の爆発事故。 爆散した施設の一部とともに、貯蔵されていた大量のニュードが地上に落下してしまう。
ニュードの毒が地上を蝕み、恐怖と不安におののく人々。 他組織へのニュードの拡散を恐れたGRFは、大規模な回収作業を開始する。

一方、事故によるGRFへの不信感は国際的な抗議運動へと発展し、反GRF組織「EUST」が発足。 ニュード汚染の除去と平和利用のための活動に乗り出す。
ニュードを奪い合う2組織の対立は、 ついに二足歩行型汎用兵器「ブラストランナー」とその搭乗者「ボーダー」を使った武力衝突に発展。

そして今、1人の新鋭ボーダーが 戦場へ降り立つ…。

  • ……とあるが、ゲーム中ではここいらの説明は全くないし、ストーリー要素も一切ない。せいぜい「GRFとEUSTがニュードを巡って戦争している」とだけ考えればOK。
    • バージョンアップに従いある程度ストーリーは進行しているが、それでも上記に加えて「戦争終結のために新兵器が投入されるが泥沼化するだけだった」「第三勢力『エイジェン』が乱入する」「傭兵斡旋会社『マグメル』が所属する兵士達の技術向上のため個人戦*1を開催・運営する」「地球のニュード汚染の原因となった『エイオース』に二大勢力が到達。始まりの地であるここでも主導権争いが勃発する。」ことを知っておけば、本作の時間の流れや大抵のモードでどういう状況なのかは把握できるだろう。

概要

「ブラスト・ランナー(ブラスト)」と呼ばれるロボット兵器を操作するTPS形態のアクションシューティングゲーム。
圧倒的な数のパーツを取捨選択して収集し、それらを使って自分の愛機を組み立て、チームで陣取り合戦を繰り返す。業界初となる20人一斉対戦の密度はほかのゲームではそう得られない。

ちなみに本作は、セガがタッチパネル内蔵型として開発した「RINGEDGE」筐体を最初に使用したゲームでもある(後に『シャイニングフォース・クロス』『初音ミク Project DIVA Arcade』などでも使われている)。
2017年4月から、最終バージョン『エックス ゼロ プラス』が稼働。 略称は『BB』『ボダブレ』『ボブレ』など。

2019年9月9日26時にサービス終了。公式サイト


ゲーム内容

大まかなゲーム内容はEUST・GRFの両陣営に分かれ、互いの陣営の拠点に設置されたニュードの塊「コア」を守り抜き、相手の「コア」を破壊するというもの。
ボーダーには階級(クラス)(低い順にD、C、B、A、S、SS、EX、ACEクラス。DからEXまではさらにクラス内に低い方から5~1の段階分けが設けられている)が設定されており、戦闘は主にクラスの近い人間*2同士で行うことになる。 料金設定はプリペイド方式となっており、プレイ開始前に「GP」を購入する。1GP=1秒と換算され、GPが無くなるまでは何度やられてもリトライできるようになっている。~戦闘中にGPがなくなった場合、カウントダウン以内にクレジットを投入しないとそこで終了となる。 このGPは他にもアバター(後述)の衣装や機体カラーにエンブレムの変更、機体パーツや武器の購入にも消費されるため必要。

ゲームルール

  • コアには耐久値が設定されており、敵陣営のコアに直接攻撃を行うことでコアの耐久値を減らすことができる。最大600秒の制限時間終了時にコア耐久力の残量が多い陣営が勝利し、コア耐久値が0になるとその時点で勝敗が決する。
    • 敵機の撃破でもコア耐久値は減少するが、その値は1%以下(一機当たり約160分の1)。そのため、ボーダー達はほぼ必然的に敵軍コアへ侵攻して直接攻撃を狙っていくこととなる。また、コアは周囲を壁に囲まれたベース内部にあり、上部から傘が被ったような形で守られているため、遠距離からコアを攻撃するのは一部の例外を除いて不可能。このおかげで「キャンパー*3」が意味をなさなくなっている。
    • ただし、敵味方共にベースの守りが固くコアに攻撃が届かない、双方ともコア突撃によるダメージが同程度の状態で終盤戦に差し掛かる……といった場合は、前線での敵撃破によるコアへのダメージで競り合う「キルデス戦」へともつれ込むこともある。
  • プレイ中の獲得スコアや功績から成績が算定され、プレイヤーのクラス変動に関わるポイント「CP」や、機体パーツや武器パーツの生産に関わる「素材」、Ver.2.7からはチップの開発に必要な「開発値」を入手できる。
    • CPはボーダーのクラスに影響し、素材は新しい武器やブラストのパーツを作るのに必要。上のクラスになるほど査定は厳しくなり、Bクラス以上ではCPが減少する「降格」も発生する。
    • ポイントはゲーム中に「味方の勝利にどれだけ貢献する行動をとったか」で加算されるようになっている。自爆・自機損壊や味方への度重なる攻撃などではマイナスになる。
    • CPが上限に達すると昇格することができるが、Bクラス以上になると昇格試験を課せられるようになる。制限時間内に特定の条件を満たして10枚の認定バッジを獲得するというものであり、時間内に10枚集めることが出来なかった場合は失敗となり昇格はできない。
  • 現在のバージョンでは指定の装備のみが使用できる「装備限定戦」や「1つのコアを壊すor守りきる」ことが目標の「大攻防戦」、「エックス」から実装された占拠しているプラント数の差に応じて継続してコアダメージが蓄積される「拠点制圧戦」など特殊なルールで行われることがある「イベントバトル」、Ver.3.0から実装された最大10人チームで強化CPU軍と戦う協力プレイである「ユニオンバトル」、Ver.4.0からは戦場内のニュードを参加者全員で奪い合う本作初の個人戦「スクランブルバトル」、スクランブル武では地形が対称な小規模マップでの4vs4人マッチ「スカッドバトル」と、ゲームルールが異なったバトルがたびたび開催される。なお、これらの「全国対戦」以外のバトルにおいてはCPは変動しない*4

操作形態

  • 左にあるスティックの小レバーとボタンで自機を操作(歩行・ダッシュ・ジャンプ・アクション)、右にあるマウスで照準・攻撃・武器変更を行う。チュートリアルも有料ながら実行できる上、始めてからしばらくは全国対戦ではなく、CPU相手の言うなれば「お試しモード」のような形で戦うことになるため、ある程度操作をやってみてから全国対戦を行える。
    • 「武器の切り替え」はマウスのCボタンを使う。超遠距離から至近距離まで様々な武装があり、後述する「兵装」の違いによって様々な武器が使用可能。中には修復を行ったり罠を仕掛けたりというものも存在する。ワンアクションで武器を持ち変えられることもあり、臨機応変で切り替えて活用することが肝となる。
  • 画面全体がタッチパネルになっている。ボイスチャットは実装されていないが、必要に応じて画面をタッチすることで味方に簡易的なボイス付きメッセージを送ることが可能。
    • 敵機をタッチすることで索敵を行えたり(もちろんそれ以外の方法でも可能)、相手に「かかってこい」と挑発する(あるいは1対1の勝負を挑む)ことが出来たり、あるいはオブジェクトをタッチして修理や攻撃の依頼を出せたり……と、単なるパターンチャット以外の機能も多彩。

カスタマイズ

  • 前述した素材とGPを消費することで、プレイヤーは各種兵装に応じた4つの武器(主武器・副武器・補助装備・特別装備)やブラスト・ランナーのパーツ(頭部・胴体・腕・脚)を購入し、機体をカスタマイズすることができる。様々な条件を満たしていくことでプレイヤーが選択したアバターをカスタマイズするアバターパーツや、ブラストのカラーパターンが手に入ることもある。
    • この他、Ver.2.7では第三のカスタマイズ要素として「チップ」が登場。これはブラストの性能を強化したり様々な機能・動作を付加したりする「オプションパーツ」的な存在であり、ブラストのフレームパーツごとに設定された「スロット」の合計によって装備できる数が異なる。付加機能を重視するか、基本性能を重視するか自由。
  • ブラストのパーツは頭部・胴体・腕部・脚部の4つに分けられ、軽量・中量・重量とカテゴリ分けがされている。
    • カテゴリ別でも性能には大きな差があり、カスタマイズが固定化されることは少ない。どの兵装を中心に戦うか、どのような戦術で戦うのかで同じカテゴリでもカスタマイズには大きな幅が生まれる。
  • パーツにはそれぞれブランドがあり、同ブランドのシリーズでパーツ一式を揃えた場合には特定の能力値が上昇する「セットボーナス」の恩恵を受けることができる*5

兵装説明

  • ブラストには強襲・重火力・遊撃・支援の4つの兵装グループが設けられている。プレイヤーは事前に各兵装の装備を設定しておき、出撃時かリスポーン(再出撃)時にこれらの兵装を選択・変更させる。
  • ブラストが装備している武器は4種類あり、兵装の主力となる射撃武器「主武器」、苦手分野の補助や火力の底上げを目的とする「副武器」、
    再出撃か特定のチップでしか補給出来ない装備や無限に使える近接武器が当てはまる「補助装備」、専用のSPゲージを消費して様々な効果を発揮する「特別装備」の4つのカテゴリーに分けられる。
    機体本体は使いまわし、武装は選択式と考えればよい。
+ 各兵装の特徴
  • 強襲兵装
    • 全兵装の中でも特に癖がなく、このゲームの基本となる兵装。アサルトチャージャーの機動力を用いた縦横無尽の活躍が期待される。
      • 主武器にはサブマシンガンやアサルトライフルなどが選択でき、副武器には手榴弾にグレネードランチャーと、どちらかと言うと中~近距離で真価を発揮する武装が多い。
      • 剣・槍・刀・電磁ロッド・光波ブレード・鉤爪・ビーム薙刀・ビームサイズ(大鎌)・砲剣・ニュード製短剣と格闘武器が充実しているのも特徴。相手を一刀のもとに切り伏せるハイリスク・ハイリターンの破壊力は、閉所での戦闘や死角からの不意討ちで猛威を振るう。
      • 特別装備は「アサルトチャージャー」1種類のみ。平たく言えば「追加ブースター」で、SPゲージを使用して高速移動が可能となる。モデルによって出せる速度や移動できる方向が違う。
  • 重火力兵装
    • 火力に重点を置いた兵装で、強力な射撃武器が揃う。反面武装は総じて重量が重く、機動力が低下しやすいことから一般的には重量級機体向けの装備とされる。また、一部の主武器は連射を続けるとオーバーヒートして、一定時間射撃が出来なくなってしまう。
      ECMや榴弾砲など、高い支援能力を生かした後方支援活動が期待される。
      • 主武装には機関銃(実弾orニュード)といったほど良いサイズの物から機関砲・ガトリングガンといったデカ物まで取り揃えている。副武器はロケットランチャーやプラズマカノンという爆発武器や、チャージ機構を持ち威力が変化する「チャージカノン」「インパルスカノン」、「MLRS」といったロック誘導武器のほかに、爆発こそしないがバリアを貫通する光弾を放つ「PNC」などを使用可能。
      • 補助武装には相手の視界を妨害する「ECMグレネード」、敵機を強制的に吹き飛ばす「インパクトボム」、敵の防御力を減少させる「AN手榴弾」と、敵への妨害・弱体化を狙う手榴弾が豊富。それ以外にも直接攻撃の手段として、通常の武器より姿勢を崩しやすいショットガン「ハウルHSG」、一点火力に特化した近接兵器「パイク(パイルバンカー)」、敵の動きを鈍らせつつ斬り付け続ける(と言っても大抵の敵機はものの1~2秒で倒せてしまうが)「チェーンソー」が選択可能。
      • 特別装備が充実しており、1.マップをタッチすることで攻撃圏内であれば好きな場所を爆撃できる「榴弾砲」と「エアバスター」、2.自機への攻撃をSPゲージで肩代わりできる「バリアユニット」、3.ターゲットの周囲まで飛んで行き攻撃する自立子機「UAD」、4.射角を手動で調整して砲弾を直接撃ち込む「重装砲」、5.敵やバリアを貫通する極太レーザーを放つ「NeLIS」と多種多様。これらから好みに合う物を選ぶことで前衛から後衛といった自分に合ったスタイルが実現できる。前述の補助兵装も含め、ある意味最もプレイヤーの好みや個性が現れる兵装であろう。
  • 狙撃兵装(スクランブル・武まで)
    • 文字通り狙撃に特化した兵装。ヘッドショット技能が要求される操作難易度の高い兵装だが、他にない長距離攻撃能力はこの兵装のみの特権。
      真に「この兵装にしかできない」能力を持っており、熟達したスナイパーは圧倒的なプレッシャーを持って戦場に影響を与える。
      • 主武装には多種多様なスナイパーライフルが揃っているが、ごく一部の系統を除いていずれも中~遠距離戦を前提としたテクニカルなモデルばかり。副武器には護身用の射撃武器としてハンドガン「マーゲイ(セミオートor三点射)」「レヴェラー(フルオート)」「ワイドショット(水平拡散弾)」のほか、ダメージを与えつつ敵の動きを鈍らせる「ディスクシューター」といったものも。吸着爆弾の「スティッキーボム」や跳躍地雷「ジャンプマイン」もある。
      • 補助武装として、本家強襲兵装には劣るものの高威力な近接武器「超振動ブレード」と、強力なエイム能力で敵を捉える自律砲台「セントリーガン」「エアロセントリー」、自分で操作して周囲を攻撃出来る浮遊砲台「リモートシューター」を選択できる。なお、「セントリー」と名のつくこれらの装備は、そのエイム能力の高さでプレイヤー本人よりも良い戦果を出すこともあり、「先生」の敬称で呼ばれることも。
      • 特別装備は囮としても使える設置式の盾「シールド発生装置」、姿を一定時間消せる「光学迷彩」、敵機の動きを鈍らせる設置型トラップ「マグネタイザー」、遠距離でもロックオンを可能とする「照準補正装置」、自機周囲の敵を感知して自動で迎撃する「EUS」、障害物の向こうにいる敵をサーモグラフィーの様に見通す「NDディテクター」など、敵の裏をかいたり自機や味方の戦闘を補助する装備が揃っている。特に光学迷彩は面白く、これを活かすことで相手の裏をかいて立ち回れば闇討ちや奇襲もお手の物。ゴルゴ的な迷彩スナイパーに対し、狙撃を捨て設置武器とマグネタイザーで直接戦線を荒らしまわるスタイルも可能。親切にもそういうスタイル向けに近距離でもある程度の命中率が見込める主武器「バトルライフル」「LBR-ムーンレイ」も登場している。
  • 遊撃兵装(エックス以降)
    • 『エックス』にて狙撃兵装をベースに新たに作られた兵装で、従来の狙撃兵装にも可能だった攪乱からこれまで(要請兵器の使用を除き)支援兵装の専売特許だった偵察まで出来るようになった、強襲とは違った意味でオールラウンドな兵装。
    • 主武器は前バージョンで強襲兵装の装備だったデュアルマシンガンに加え、狙撃兵装にて副武器であった各種拳銃も2丁持ちという仕様に変わったうえで主武器に昇格している。拳銃や小型サブマシンガンという小型の武器ゆえ射程は強襲や重火力の主武器と比べて控えめだが、リロード速度が短くて済むモデルが多い。明らかに1マガジンの弾保ちが貧弱なものもあるが
    • 副武器は狙撃兵装の時から据え置きで使用できるジャンプマインやスティッキーボムに加え、狙撃兵装の顔と言える狙撃銃も全種類丸ごとこのカテゴリーに移動。それによって、マインによる防衛・攪乱、スティッキーボムでのコア凸、そして狙撃銃による超遠距離攻撃など、装備の選択により多彩な立ち回りを可能としている。
    • 補助装備も狙撃兵装で使用していたものがほぼそのまま引き継がれているが、支援兵装から「偵察機」「レーダーユニット」の偵察装備2種類がこちらの兵装に移籍している。稼働直後に支給された投擲して何かに接触した瞬間に周囲を索敵する「クリアリングソナー」のほか、狙撃兵装の特別装備であった「NDディテクター」もSPゲージを消費しない仕様で移籍しており、副武器と同じく装備の選択次第で多様な役割を担えるようになった。
    • 特別装備に関しては狙撃兵装で実装されていたもの(説明は狙撃兵装の項目に譲る)に加え、占拠範囲に設置する事でプラント占拠能力を発揮する「PHユニット」と、攻め手を増やしたり搦め手で翻弄するタイプの武器が並ぶ。ただし、「NDディテクター」は上記の通り補助装備枠へと移動し、「照準補正装置」に至っては狙撃銃を必ず装備する仕様ではなくなったためか系統ごと廃止されている。
    • なお、ここで挙げるオールラウンドとは「この兵装に乗って出撃するだけで多彩な役割をこなせる」訳ではなく、あくまで「プレイヤーの目的に合わせて使用する装備(主に副武器・補助装備)を選択できる」という点に注意。装備枠の違いこそあれど武器の選択次第では狙撃兵装の時と全く同じ組み合わせで出撃する事も可能だが、その場合は後述する狙撃兵装のシビアさに加え、副武器への移行に伴い狙撃銃の総弾数が激減している点にも向き合う必要が出てくる。
  • 支援兵装
    • 衛生兵・工兵的な兵装。このゲームにおいてかなり重要な役割である「特定地点の持続的な索敵」を可能とするチームの要。上記の遊撃兵装でも一応可能ではあるが、装備の充実さにおいてはこちらのほうがはるかに上である。
      • 本作では、敵機や敵の設置したセンサー類は最初はマップ画面に写っておらず、画面で敵機をタッチしたり照準内に捉える事で初めてマップに反映される。しかしこの兵装の補助武器である「索敵センサー」「滞空索敵弾」「ND索敵センサー」「Vセンサー投射機」といった索敵装備を使うことでも、対象をマップ画面に表示させることが可能となる。攻めにも守りにも、支援の存在は欠かせないと言ってもいい。
      • 補助武器では他にも、敵味方問わずブラストが拾うと主武器・副武器の弾薬を補給できる「弾薬BOX」に、ダメージとともに敵の動きを完全に封じるチャージ式の近接武器「スタナー」などがあるが、索敵装備の重要性から全国対戦ではあまり使われることはない。
      • むしろ「個人戦ゆえ索敵をそこまで気にしなくても良いスクランブルバトルで輝く武装である」と評される事が多く、追加と同時にリリースされていればもう少し評価されていたのでは……と惜しむ声も。
    • 「リペアユニット」を始めとする、味方(自分も)の体力を回復できる特別装備を持つのも支援だけ。その他にも、ショットガンや大口径リボルバーにネイルガン(釘打機)、敵を感知して起爆する地雷や機雷、さらには自身の好きなタイミングで爆発させられるリモコン爆弾など、一風変わった変則的な武装が揃う。超高威力の爆発物と自身に使うための弾薬BOXを効果的に扱い、索敵を捨てて対ブラスト戦闘に特化するボンバーマンスタイルも可。今でこそ遊撃兵装にも多種多様な設置武器が存在するが、多様なトラップ(何種類かは投げつけたり投射したりする武器もあるが)から装備を選び、敵が来そうなところに仕掛ける、というスタイルはやはり支援の特権。

要請兵器

  • Ver.3.5から実装された、戦闘中に条件を満たすと使用可能になる通常のブラスト用装備とは一線を画す性能を持つ「ブラスト第五の武装」。戦闘中に徐々に専用のゲージが溜まって行き、ゲージが完全に溜まった状態でタッチパネルの「要請」ボタンを押すことでその場で要請姿勢を取り、兵器が転送される。
    • 使用時間に限りがあったり、重量による速度低下の影響を受けたりと欠点もあるが、どの兵器もその欠点に見合う強力、いや凶悪な物ばかり出揃っている。

評価点

新規参入者への幅広い窓口

  • 最初に配属されるDクラスでは少しのGPを払ってチュートリアルを行うことができる。これはオフラインのシングル戦で、他人から邪魔をされることはない。基礎的な移動方法からゲームの勝敗条件といった習得必須の事柄を、コンピュータ相手の模擬戦で分かりやすく学べる。強制ではないのでサブカード組はスルー出来るのもよい。
  • 全国対戦ではクラス別で対戦を行うため、必然的に同ランク同士=同じくらい腕前の者同士で対戦することになるので、極端な初心者狩りが行われにくい。
    • 撃破するだけでは勝敗貢献度が非常に微小なので、勝ちに行こうとすると初心者狩りは可能であっても効率が悪い(尤もコア凸と防衛という問題はあるが)。
    • 逆に言えば撃破されただけなら敗因となる度合いは非常に低い。また孤立しなければそうそう一方的にやられることは無いので、戦闘に自信がなければ味方と一緒に行動すればいい。
  • もし撃破されたとしても、GPがある限り何度でも再出撃できるのもポイント。積極的に前に出て活躍することが求められるゲームシステムなのでこれはありがたい。
    • GPは被撃破では減少せず(10秒ほどの行動不能時間があるので実質ロストは僅かに有るが)、時間経過のみで減少する。対戦ゲームでよくあった「100円が5秒で消えた」ということは無い。初心者でも一定時間は必ず遊べる仕様となっている(問題もあるが後述)。
  • Dクラス、Cクラスの間はどんなに悪い成績でもCPが減少することはない。何となくでやっていてもとりあえず昇格はできるわけである。
  • ゲームデザインの点から言っても、比較的親しみやすい雰囲気が作られている。
    • ストーリーや設定面、第一印象は比較的ハードな部分が多いが、あくまでゲームの世界観としてガイドブック等で語られるにとどまり、ゲーム中にはほとんど登場しない。そんなハードな設定面に対して、各種カスタム要素やロボットによる派手なアクションなど、見栄えのする多彩な要素を盛り込むことで新規層の獲得に成功している。この絶妙なさじ加減はかつて『電脳戦機バーチャロン』を世に出したセガのノウハウと言ったところか。

対戦環境の充実

  • 昇格試験やCP査定が厳しくなっていく関係上、上位クラスは本当に上手い歴戦のボーダーしか集まらないようになっている。そのため、プレイヤーは自分の力量に合わせてとことんガチな対戦を楽しむことが出来る。
    • この手のオンラインゲームでよくある「積極的に対戦せずただ馴れ合うだけ」「味方ばかり攻撃する」「自爆・自殺を繰り返す」などと言った行為も、上位に行くにしたがって殆ど存在しないようになると言っていい。マナー違反行為はしっかり勝敗やポイントに反映されるし、そもそもいつまでも昇格できないため対戦で一緒になることもないからである。
    • それでも、事前に警告されたにもかかわらず、戦果を度外視して上に挙げた様な行為を執拗に繰り返した場合、悪質と判断した運営サイドによってそのカードの使用が凍結される。(いわゆる「垢BAN」)このように、本作は運営側が迷惑行為を積極的に取り締まっているため、そのような「自殺行為」に及ぶプレイヤーは非常にまれである。
  • 上記のとおり非常にシンプルなゲーム内容だが、高階級になると勝利のためには各種テクニックはもちろん、進行ルートをあらかじめ予習しておいたりすることも必要になってくる。
    • CP査定が厳しくなり簡単に降格するようになるため、プレイヤーは1試合ごとに全力を尽くすわけである。こういったシビアな点もこのゲームの「熱さ」を支えている。
  • タッチ式という利点を生かしたチャット機能は、常に変化する戦況に対応できるだけの会話文が用意されている。戦闘開始前の待ち時間でも送ることができるので、簡単な作戦を立てることもできる。
  • 月額課金制の携帯サイト「BB.NET」に加入することで、紛失したカードの再発行や「クラン」というプレイヤーグループを作成できる各種の支援を受けられる。ゲームの進行や結果に直接影響するメリットはない*6ため、未加入でも不利になることはない。

高い戦略性

  • プレイヤーは自軍のベースから出撃し、敵ベース内のコアを目指す。途中には拠点となるポイントがいくつかあり、この「陣取りゲーム」の熱さこそ、本作が人気を集める所以となっている。
    • 両軍のベース間には「プラント」と呼ばれる施設が点在している。ブラストがプラント内に留まることで自動的に占拠作業が開始されるのだが、自軍の制圧下となったプラントは撃破された時のリスポーン(復活)地点となり、前線を大きく押し上げることができる。敵に制圧されたプラントは同じ手順で中立化→奪取することになる。
      • コア攻撃を行い易くするためにより敵ベースに近いプラントを目指した駆け引きが面白い。数機で一斉になだれ込む強襲もよし、手薄になった他のプラントを奪う別働隊もよし。あるいは敵陣内を通り抜け、プラントを一切無視して敵コアへ向かう(コア突撃。通称「コア凸」)のもよしと、取りうる戦略は非常に多い。ドンパチも楽しいし、敵に見つからぬよう潜むスネークゲームをしても楽しい。そしてそれにどう対処するかを考えるのもまた楽しい。
      • このゲームでは敵機が常にミニマップに映らず、画面上の敵機をタッチorマウスのボタンでロックオンしてマップに映し、味方に知らせる必要がある。この「索敵」でもポイントがもらえる。前述した索敵装備を持つ支援兵装がチームに求められる所以である。
    • プラントの他にも、戦域の高速移動が可能とする「カタパルト」や、ブラストが乗り込んで使用する固定砲台「ガン・ターレット」など、戦場には様々な設備がある。こうした装備をうまく使うことでさらに戦略の幅が広がる。
      • また、ベース周辺・内部には感知範囲に入った敵機を迎撃する「自動砲台」や、敵機のベース侵入を警告する「レーダー施設」も設置されている。これらを潰しておくことで後続を通しやすくするのも重要な仕事。こうした設備を破壊する、もしくは修理することでもポイントがもらえる。
      • 上に挙げた施設に加えて、Ver.2.0で実装された3機乗りの大型飛行兵器「ワフトローダー(通称、わふー)」や、Ver.2.7から使用可能になった人工衛星からの極太ビームで地上を攻撃させる「サテライトバンカー(通称、サテバン)」が使用出来るマップも存在し、わふーによるブラスト3機同時凸やらコア耐久力を4割消し飛ばすサテバン凸といった一発逆転を狙える戦術も実現した。さらには重量が2倍になりさらに運びにくくなった代わりに、再出撃時の拠点になる機能が追加された「サテライトバンカーR」も追加され、ゲーム内容の項目で触れた要請兵器と合わせてより多くの戦術が研究・実戦投入されている。
  • また、スクランブル武ではブラストが占拠する事で周囲を常時索敵する「索敵施設」に加え、範囲内でエリア移動すれば兵装の変更も行える「兵装換装エリア」が追加された。
  • これらの要素が合わさり、戦場では非常に速い展開で戦闘が繰り広げられる。兵装の独自性を生かし、目まぐるしく変化する戦況を読み、あらゆる戦略を各個人の判断で実践することでチームの勝利へと結びつけていく必要がある、「RTS」ないし後の「MOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)」的要素が強いのも特徴である。
  • 前述したようにゲームの目的は敵コアの撃破である。敵を倒すのは基本的に二の次で、同じ相手を一定以上倒しても評価ポイントは打ち止めとなる。このため「粘着*7」行為は自己満足以外の何物でもなく、そんなことをやっている時間があったらプラントを守ったり敵コアを攻撃した方が、チームのためにもなるしGPの節約にもなるということである。無論、何度でもあきらめずにコア攻撃を狙ってくるようなプレイヤー相手はその都度迎え撃たないといけないが…。
    • ポイントの評価基準は細かく、プラントを占拠する、友軍の敵機撃破を支援する等と言った間接的な行動でも加算されるため、ボーダー各人のチームプレイへのモチベーションを高める重要な要素となっている。
      • さらに特定の戦績を収めると勲章がもらえて上位装備が解禁される*8ことが、更なる技術向上を促すスパイスとして機能している。

多彩なカスタマイズ性

  • 強襲、重火力、遊撃、支援の4兵装には「その兵装でしかできないこと」がある(強襲であれば機動力に優れているため敵陣への特攻、支援は味方の回復や偵察機を利用しての偵察…など)。多彩な機体パーツと合わせて、プレイヤーは「自分の戦いたい機体」を自在に作り出すことが出来る。
    • ……とはいえ、やはりポイントがないとそれもできない。「あの装備が欲しい! そのためには素材とポイントを集めなきゃ」という一種のJRPG的な楽しみもあると言えよう。
  • 多種な武器・装備があり、兵装によって使用可能な武器が全く違う。これも兵装毎の特徴づけになっている。
    • この作品における「初期装備」というのは単に後発武器の劣化版などという立ち位置ではなく、これらにも一つの武器としてその武器特有の「強み」を与えられている。
    • 中には後発版より初期装備の方が高い評価を与えられているものがあったり、或いは初期装備でも上級者が使ってこそ真価を発揮したりするあたりにうまさを感じられる。
    • 初心者向けモデルは使いやすさやバランス面に優れたものが多いため、装備が揃っている上級クラスであっても使い慣れていない兵装の初期装備にお世話になる機会は意外と多い。そしてそれが意外と活躍できたりする。
  • 機体は兵装によらず共通で使用する。頭部・胴体・腕・足の4パーツがあり、組み合わせは自由。パーツも多種あり組み合わせは非常に多種に渡る。そのカスタマイズも楽しみのひとつ。
    • 他ゲームだと様々な組み合わせのいわゆる「キメラ」が原則的に強いが、本作は同系列パーツで揃えると一部ステータスがアップする「セットボーナス」がこの風潮に一石を投じている。
      • 中には戦闘能力を度外視して、外見のカッコよさを追及する者やネタとしての機体構成を突き詰める者*9も存在する。
    • もっとも後述の死にステ、高速高火力化などの関係で、ガチで使える武器やパーツはある程度限られてしまうのが問題だが…

やりこみを裏切らない調整

  • 稼動してから8年が経過した今作だが、これまで何度もゲームバランスの調整が行われている。しかしこれまであからさまに強すぎた、俗にいう「バランスブレイカー」級の武器や「テクニック」が大幅に弱体化した例は少ない。
    これは 開発側の「今まで使ってきた武器が弱くなったて使えなくなったら悲しいから」「安直に修正はしたくないから」という意向 の為で、そのためプレイヤーによるやりこみをゲームに確実に反映させやすく、これもモチベ維持の一因となっている。
    • もちろん「バグ」や「ゲーム性を変質させてしまうほどの深刻な裏ワザ(AC慣性*10、スタナーサンシャイン*11、振動ネリス*12など)」はしっかり修正はしているが、「テクニック」と認められた仕様の抜け穴は残され続けている(「4ptシュート」や「屈伸(タックル)キャンセル」「ブレード慣性」など)。

多彩なアバター

  • ゲーム開始時にブラストに登場するキャラクター(アバター)を選択することになるのだが、それ以降もアバターの外見をカスタマイズする事が出来る。
    • アバターの設定などは一応公式にある程度記載されてはいるが、「クールタイプの彼は誰かを追っていると噂されている」「少年タイプと少女タイプの二人は同じ孤児院育ち」「冷静タイプの女性には殺された恋人その仇を追っている」などと断片的なことしか記載されておらず、プレイヤーの想像力に任される部分が多い。つまり「プレイヤーの脳内設定」でどうにでもなるので感情移入しやすい。
    • アバターのカスタムパーツは多種多様なものが揃っている。世界観に合ったミリタリーチックなものや一変してネタ色の強い個性的なものなど、もはや魔境。最近は季節感のあるアイテムも追加されており、どの様なプレイヤーのニーズにも対応できる。
  • オフィシャルブック内インタビューでの本作のプロデューサーである下田紀之氏によると、ゲームの世界観に反してアバター辺りを賑やかにすることでよりユーザーが親しみ易い空気を作りたかった、といった話がある。
  • これらのアバター周りの雰囲気は上記にあるロボットのアクションやカスタム要素などと共に、本作に親しみやすい印象を与えている。
    硬派すぎるほどでもない、ある意味でなんでもありなボーダーブレイクのカジュアルな雰囲気をより強く作り出している部分と言えるかも知れない。
    • ただいわゆる萌えパーツを豊富に揃えたアバターはほぼ2種類のみと少ない。その点ではスティールクロニクルなどには及ばない。が、それもイベントや関連サイトの『BB.NET』で全キャラではないが度々追加されている。(後者は月額課金制)

良い意味でカオス

  • 10対10のバトルで面子はイロイロ。展開スピードも早く、セオリーはほぼ存在しないと言っていい。
    • 戦場の絆のようなガチガチ・ギスギスと違い、目の前の敵を倒すだけに勤しんでもとりあえず意味はある。(それだけでは小さいが)
    • 味方の回復に勤しんでも良し、敵の隙を待ってコア凸を仕掛けても良し、その敵を自動で撃退する用のトラップを仕込んでも良し。敵プラントを味方と合わせて攻め上げても良し、敵の後方プラント奇襲を狙っても良し。
    • 敵もさながら味方もイロイロなので、自分のみがセオリーをやるだけがベストではない。
  • 無論ある程度の必須はある。それがポイントにならないのが問題なのだが…。(詳しくは問題点にて後述)
  • マップも多種あり大体1週間で交代するため、ちょっと飽きる頃には新しいマップになる。
  • 『戦場の絆』のように「コレをやれ」「ここはこの機体だろ」とガチガチを強制されることもない。これも初心者の入りやすさに貢献している。
  • 人間軍対CPU軍戦である『ユニオンバトル』は更にこのフリーダムな傾向が顕著になる。
    • サテライトバンカーという戦術兵器の運用を間違わない限り、戦局へ大きな悪影響を及ぼすようなミスプレイはほぼ存在しない。
      逆に言えば、初心者はサテライトバンカーを他に任せておけば味方から要求されるハードルはかなり低いので、入りやすさは更に大きくなる。
      極端な話敵の自律兵器を狩ることに勤しんでも、それはそれで味方全体からすれば「火力と物量だけはすごく鬱陶しいのを排除してくれる」として十分役に立っているのだ。
    • こちらにもきちんとクラス分けがあり、ミッションの成功可否で上下する。単体の成果ではなくチームとしての成果本位なので、貢献など裏方の仕事でも評価されやすい。その分クラス間の格差は大きく、ほとんど何やっても勝てるノーマルと、装備を整えた熟練者のみが留まれるベリーハード(及びベリーハードから低確率で派生するスーパーハード)の差はかなりのもの。

問題点

GPの料金形態

  • アーケードゲームである以上仕方のないことではあるが、GPの料金形態は昨今の音楽ゲームなどと比べると流石に厳しい。
    • 一般的には大体「500円で1550GP」となっている。オンライン対戦時では「1秒で1GP減少=約30分=約3試合」となり、初心者でも超上級者でも上下することは無い。一見多いように見えるが、実際は兵装・武装選択などもあって結構カツカツ。高い階級になるには(プレイヤースキルにもよるが)それなりの資金が必要となる。
    • プレイヤー間では「俺の財布がボーダーブレイク」という冗談も流行、多くのボーダーの涙を誘った。
  • また、キャラの着替え、機体の塗装変更などにいちいちGPが必要(実質有料)など一々金がかかるのも煩わしく、無料でカスタマイズなどができる時間の追加も短い(600GP戦って18秒追加で最大60秒。60秒でも迷えるヒマはあまり無く、オーバーすればGPが減っていく)、更に画面切替の間でもこの時間が削られてしまう。
    • キャラ等の変更GPの半減(100GP→50GP)、初期サービス時間設定(ゼロ→60秒)など少し改善されてはいるが、変更等は全て無料・最初から1ミッション毎に無料カスタマイズ時間があるスティールクロニクルに及ぶべくもない。
    • ネット会員であるBBNetに入ればこのカスタマイズ等の問題は緩和されるが、結局これ自体が月額で有料。

対戦時のラグ

  • オンラインゲームにはつきものではあるが、このゲームも少なからずラグが存在する。
  • 「自分の武器の爆発がどう見ても当たってるのにダメージが入らない(道連れ覚悟で爆発に巻き込んでも自機にのみダメージが入るケースさえある)」「近接武器の攻撃をどう見ても避けているのに直撃ダメージ」等はザラに起こる。
    • 稼働初期から強襲兵装のソード系武器「SW-ティアダウナー」の特殊攻撃のラグの酷さはよくネタにされる。ただでさえ高威力・広判定に加えて「2機分以上離れているにもかかわらず吹っ飛ばされる」こともある。おかげで「次元斬」「過去を斬る剣*13」「魔剣」という愛称で呼ばれることもある*14。やられたほうは本当にたまったものではないが。
    • 一応補足すると、ティアダウナーは強襲兵装の武器でもトップクラスに重い代物(威力や特殊攻撃のスキなど)で誰でも簡単に扱える代物ではない上、勲章に関する条件などから買うまで一苦労。更にVer.1.5で追加された“受け身”によって「倒しきれなかった場合は反撃を受ける」というリスクも負っている。
  • 爆発属性持ちの副武器は逆に、攻撃を受ける側の位置情報を基準にしてダメージが算出されるといわれており、ある程度の爆風範囲がなければ、爆心地に敵がいても損傷軽微orノーダメージということが頻発するので、その点だけで使いにくい武器になってしまう。
    • 重火力兵装が装備するロケットランチャー「サワード」系統は直撃ではダメージが何故か無く、判定は爆発だけなうえに殆どのモデルで範囲が狭い。そのためこの現象が頻発し、「サワバグ」「サワラグ」という言葉が広く用いられている。
    • そのため、上記のサワード系統やグレネードランチャーといった爆発物を発射する武器で、移動する敵機に対してクリーンヒットを狙う場合は、「爆発する瞬間に敵がいる場所」ではなく「爆発して1テンポ遅れた後に敵がいる場所」を狙って偏差射撃するテクニックが求められる。
  • 弾の雨から逃げ切って障害物に隠れた直後に撃破される*15、高威力の攻撃(近接や爆発)で敵を撃破したのに実際に撃破状態になるまで1~2秒の不自然な間が空く……なんてこともたびたび起こる。
    • Ver.3.5のデモでは敵の射撃を機動で回避しているが、あまり本気にしない方がよい。なにしろ「回避した結果、明らかに自機の数メートル横を飛んで行ったはずの弾が当たっていた」というポルナレフ現象が発生するのだから。(特にインファイトではもともと高速で飛んで来る弾に反応して避ける事など無理に近い)
    • 実際のゲーム中での回避機動は「敵の照準から逃げるように、左右へのステップとジャンプを組み合わせて動いていれば大体当たらない(はず)」という、FPSやTPSではありがちだが格好悪い光景である。
    • ラグを差し引いても判定は怪しく、射撃武器での攻撃は対象との距離や銃弾飛翔エフェクトなどを無視して瞬間着弾しているとされている*16こちらの動画(ニコニコ動画)では実弾属性の武器のみの検証となっているが、回避側視点にてダメージを受けてから飛んでくる弾丸が確認出来る。なおオンラインだから仕方ないかというと、人数は違うが「戦場の絆」があるので一概に言えない。
    • 本ゲームはネットワーク"協力"ゲームの「シャイニングフォース・クロス」のオマケとしてしか開発を許されなかったため、ネットワーク"対戦"レベルの仕様要求に無理があるのは開発側に同情できる点だが、「高速」で「対人戦」というのがこのマズさを何倍にも増幅してしまっており、醍醐味を損ねているのも確かである。
    • 即死確実なダメージのトラップが高速なダッシュ等で抜けられるのもラグと言われていたが、これはスタッフにより爆風が徐々に広がっていく全武器共通の仕様によるものと説明された。

狙撃兵装のシビアさ

  • 「狙撃兵装」だけは初心者お断りとよく評される癖の強い性能になっている。
    • 「遠距離狙撃」という性質がシステムと上手く噛み合っていない。前述の通り「プラントの占拠」が重要な要素なので、プラントを奪うべく近距離戦が否応無しに要求されるためだ。
    • 初期武装の性能が全武器でも最低レベル。後から開発出来る武装の方がよっぽど初心者向きな性能なのはどういうことか。
      • 初期装備の狙撃銃は全体的な性能が全狙撃銃でも一二を争うほど低く、ヘッドショットができないとまともに敵を撃破できない。
      • 特別装備のシールド発生装置は「正面からの攻撃を防ぐシールドを設置する」というものなのだが、シールドはその独特な色からとにかく目立つため「隠れて狙撃する」戦闘スタイルと全くかみあっていない。「仲間のそばに置いて仲間を支援する」という使い方も考えられないこともないが、狙撃兵装は前線から一歩引いた位置で単独行動を行うことが多く、仲間との連携というシチュエーション自体がまず起こらない。強いて使用例をあげるならば「目立つ」事を利用して囮にする事は可能ではあるが、それも有効射程内なら短時間で除去される。
    • 装備を揃えても機体自体の貧弱さはいかんともしがたく、また高い技術が要求される点も変わらない。一般的なTPSやFPSでは「遠距離をスコープで見渡す」ことによる偵察役として貢献もできるが、本作ではそうした機会はない。「芋砂*17」が嫌われるのは毎度のことだが、本作で下手に狙撃兵装に手を出すと必然的にそうなってしまうので、新規参入者には「狙撃はある程度機体と装備を整えてからにしろ」と声をかけるのがお約束になっている。
    • エース級の狙撃プレイヤーは近距離の脆弱さをテクニックでカバーし、兵装の独自性を最大限に活かす事で高クラスのチームにおいて上位をキープしている。実際、狙撃兵装メインでSSランクに到達したプレイヤーも数名確認されている。この辺りも妙バランスといわれているところ。
      • ただしその戦闘スタイルの中にはほぼ透明化できる光学迷彩でこっそり近づき、近距離から不意打ちで削り、相手の動作を遅くする武器を使って蹴りで転がし続けてハメ殺すなどという「忍者」「砂空手」とも揶揄されている「狙撃」はどこに行ったと言わざるを得ない戦術が一時期猛威を振るっていた。
    • ゲームシステム上「敵を倒すこと」だけでは貢献度が微小で、その点だけな狙撃(特に定点に居座る「芋砂」)は味方から嫌われる傾向がことさら強い。
      • 初心者はそれをよりしがちなのが更に「初心者は使うな」の風潮を強めている。
  • また狙撃銃が意図的に弱く調整されているのも一つ。
    • 狙撃銃なのにレティクル(照準の精度)が異常に悪く、収束するのも遅い。構えて時間を置いてから撃たないと、ほぼ確実に明後日の方向に飛ぶ(スタッフも意図的に弱くしたことを明らかにしている)。
    • このため、長距離狙撃するには長時間座る=芋砂することが効率的になってしまう。移動したら、またしばらく待たねば撃てないからだ。
    • また携帯弾数がかなり少なく、単発火力もそれほどではないため総火力も低い。結果すぐ補給できる自陣内に居座るのが(自分が効率的に撃つという点だけで考えれば)やはり選ばれがちなので、初心者が芋るのはシステム的に当然の流れといえる。
  • 「狙撃兵装」はVer.5.0「エックス」において廃止、遊撃兵装へと変更された。これによって狙撃「も」できる兵装へ変わり、光学迷彩や自動攻撃兵器などの搦め手を活かした前線での貢献が期待できるようになった。

武装のバランス

  • パーツ数が多いため、他の武器に比べて利点が見いだせない「産廃」と呼ばれるようなパーツや、バランスブレイカーとまではいかないものの明らかに強すぎるパーツは確かに存在する。
    • 稼働当初から凄まじいハイペースで次々と新武器・新パーツが支給されていき、現在では全部で600を超える程に増えた。パーツの多さがこのゲームの人気の一つでもあるのだが、その代償として産廃扱いになった旧型モデルも少なくない。
    • 初期に手に入る意図的に低性能に設定された武器・パーツはまだしも、高額な素材・GPに見合った性能でない高位のパーツ・上位互換に近いものがあるという武器における産廃が特に問題視されている。幾度かのアップデートで減ってはいるものの、それでも改善されない武器は多い。酷いものでは武器カテゴリごと産廃扱いされているものも…。
      • 一応本作では、装備作成の手間や、重量・性能バランス・攻撃効率といった明確な個性付けによる住み分けがなされていることから、純粋な意味での産廃ではないとも言えるか。ただ必要とされない・運用と咬み合わない点が良くても、意味がほぼ無いのは容易に想像が付く。
      • ヘヴィマインSなど稼働初期から産廃と言われ、今まで一度も修正されていない(前述ヘヴィマインSの場合は重量が若干軽くなったりはしているが、威力や爆発範囲にはノータッチ)武装もある。
    • Ver.2.7のアップデートからは、機体パーツに関しては「低性能に見られていたパーツには多いチップ容量を与える」という方向でバランス修正が行われている。(その2.7以降でもVer.3.0や4.0など、バージョンの数字が変わると大体修正が行われている。)
    • また、現在では高機動な機体であってもある程度の装甲を持たせたり高火力の装備が組めたりすることが可能な為、全体的なゲームスピードの上昇につながり、鈍重な重量型機体では、後述のマップの広大化・複雑化もあって戦況に対応しにくくなりつつある。
  • 機体パーツの中でのステータスの重要度の差が大きい。
    • 特に重要度が低いステータス(通称「死にステ」)が高いパーツは概ね重要度が高いステータスが高くないため、そういったパーツはほぼ確実に産廃扱いされてしまう。
    • 死にステは産廃増産の要因である。それに対しバージョンアップの際に死にステに付加価値を与えること*18で重要度を高めようとしたのだが、あまりに微妙すぎて大勢に変化がないのが現状。
      • Ver.4.5へのバージョンアップでは、それぞれ頭部から順に「N-DEF*19回復」「N-DEF耐久」「予備弾数」「加速」という新ステータスが追加された。その結果、「鈍重な重量級の腕は装弾数の少ない武器でも補給なしで多く使用出来る」「ダッシュと重量耐性のバランスに優れた脚部は巡航ダッシュをしても加速するのに時間がかかる」など、ある程度の住み分け・差別化は実現した。ただし、以前から優先されていたステータスが今も重要視されている点は変わっていないので、その差を軽減こそ出来たが埋めきるには至っていない。
      • Ver.5.0「エックス」において、索敵パラメータのランクに応じた自機周囲の自動索敵機能*20やランクB+以下のダッシュ速度の底上げとリロードの速度差をやや小さくする*21調整、爆発のダメージ判定の変更*22にくわえ腕部パーツへの攻撃命中時の判定正確化*23が行われ、他のパラメーターもある程度重視しなければならなくなっている。
    • 産廃扱いされる武装の改善についてはプレイヤーの要望が強い点なのだが、そういった修正は殆ど約8ヶ月周期で行われる大型アップデートの時のみにしか行われず、また修正箇所も決して十分な量であるとは言えない。上記の「安直に修正はしたくないから」が裏目に出た形といえる。

マップの問題

  • プレイバリエーション増加の為、基本的にマップは陣営ごとに地形が異なる非対称のものが多い。これ自体は良いのだが、コア凸やそれに対する防衛のしやすさなどが偏りすぎ、振り分けられた時点で勝敗が半確定状態のマップが少なくない。
    • 初期に開放されたとあるマップは「開始40秒足らずでコア攻撃されて敗色濃厚」「陣営の勝敗差が8:2」という有り様。それも誰もが使うルートで誰もが思いつくようなやり方で、一方的に蹂躙出来るレベルで、である。結局このマップは公開から5日で封印される「伝説」と化した。
  • 近年の追加マップで顕著な傾向として、マップが広大化・複雑化したあおりをうけて敵コア凸に対する索敵・迎撃が困難、またコア凸のルートが主戦場から大きく離れているために、コア凸をする・迎撃するプレイヤー(共に勝敗への貢献度が高い)が、主戦場で戦闘をしているプレイヤー(勝敗への貢献度低い)よりも獲得ポイントで不利になりやすい、といったケースが多くなっている。

下位ランクの高難度化

  • 上位プレイヤーがサブカード(サブカ。2枚目以降のICカード)を持ち、下位プレイヤーに混じってスコアを稼ぐことが常態化している。これ自体はある意味自然な流れであるが、稼働開始から年月が経過したこともあり、新規参入者の割合が減ったことでD・Cランクプレイヤーの平均スキルが上昇しており、本当の初心者にとって険しい環境になってしまっている。
    • 上級プレイヤーは当然のことながらマップにおけるセオリー(コアへの侵攻ルート、狙撃ポイント、各種施設の位置や使い方)を知っているため、これを知らない初心者が彼らについていくのは並大抵のことではない。この状態が続いてしまうと「勝てない→素材がたまらない→機体を強化できない→勝てない~」という最悪のループに陥りかねない。
    • 初心者狩りこそ非効率であるためあまり行われないが、コア凸について上級者のそれを初心者が纏まっても阻止するのは非常に困難。よってコア凸を繰り返す間接的な初心者狩りは頻繁に行われている。
    • 逆にそうした熟練プレイヤーがチームにいれば勝率が大幅にアップし、CPや良質な素材が沢山もらえるかもしれない、という何とも言えない現象も。こう見れば差引+-ゼロだが…。
  • これもこの手のアーケードゲームでは避けられない問題である。このような行為に対し、公式側は「成績上位者は極端にCPが増えるようにしてサブカの(低ランクに留まっていられる)寿命を大幅に短縮させる」という措置をとり、改善を図っている。
    • プレイヤーによっては「CP増加ボーナスよりも『頭文字D ARCADE STAGE』シリーズのように成績上位者は低ランク帯から高ランク帯に急昇進する特別昇格制度を設けるべきでは?」という声も存在している。

獲得ポイントの問題

  • 獲得ポイントが戦闘メインであり、勝利への貢献度をあまり反映していない。
    • コア凸はまだ成功すればポイントになるが、防衛側はかなり美味しくない。上手く行ってもかなりの時間をかけて1機程度の撃破だけ、下手しなくてもその時間はポイントがゼロ。前線でドンパチしたり、安全な後ろから遠距離砲撃や狙撃している方が、敵コア凸を迎撃するより遥かにオイシイ。
      • もっとも、砲撃の場合は状況に合わせた砲撃のタイミングや地形の把握、狙撃ならば敵を確実に仕留めるエイム能力が必要になるので、ただ漫然とやってウハウハ稼げる訳でもない。また、ベース防衛をした際にも通常の撃破・撃破支援ポイントに貢献ポイントが上乗せされるので、全くおいしくない訳でもなかったりする。ただ、ベース防衛で大量に稼げるほど敵が頻繁にコア凸を仕掛けてくるという事は、前線や索敵網がスカスカで敗色が濃くなっているとも取れるのが悲しいところでもある。
    • 特にゲームとして成立させるためにほぼ必須である自陣内への索敵センサー設置が、致命的な程ポイントにならない。
      • 元からボランティアとも揶揄される行為だが、そこに追加されたのが要請兵器による絨毯爆撃。前方一帯を焼け野原にできるので、狙っては勿論巻き添えでせっかく設置したセンサーがバシバシ消される始末。ボランティアの結果も不毛にしてどうする…。ただし、時が経つにつれて要請兵器の種類も充実化し、相対的に絨毯爆撃可能な兵器の使用率も下がってはいる。
    • 勝敗がCP増減に影響するように、ベース防衛・コア攻撃や敵地での陽動ポイントの追加など、少しずつ改良はされているのだが、大勢に影響がない。
  • 他に問題なのが、上位クラスでは「勝率を維持しつつも他のプレイヤーよりもポイントを稼がないとクラス維持ができない」という点である。
    • 高い意識で勝利に貢献しようとすると、上記のようなポイントになりづらい行為も積極的に行う必要があるため、ポイント稼ぎで不利になりやすい。
    • 勝敗査定も「勝ったか負けたか」「制限時間までにコアが破壊されたか否か」だけで判定されているため僅差でも大差でも判定に差はない。これが勝利への貢献度があまり反映していない要因の一つになってしまっている。
    • これについては、バージョンアップによって獲得ポイントの調整がされたことや勝敗査定の比重が高まったことにより、そういった不満はあまり聞かれなくなった。

最上位戦の問題点について

  • このゲームにおける最上位戦というのは、SS3~ACEまでの高レベルボーダーだけを集めたマッチング幅のことであるが、ここでは最上位プレイヤーを悩ませる様々な問題点がある。
+ 最上位戦のあれこれ
  • Ver.2.7まではA1も参加圏に入っていたが、A2から上がってきたばかりの「新人」がいきなりハイレベルな戦場に放り込まれてもお荷物にしかならなかった。最上位プレイヤーはおろか、Aクラスプレイヤーからの不満も大きかったためか、Ver.3.0ではAクラスがマッチング幅から除外された。
    • もっとも最上位とA上位との実力差がさらに広がったため、根本的な解決になっているかというと疑問があるが。そもそもS5昇格試験の内容が非常に楽である上、2.7のときよりも更にレベルの下がったA上位であれば「少し上手い」程度の力量なら昇格は容易。このため時間がたてば同じような現象が起こるといわれているためである。
    • Ver.4.5で最上位戦はS4クラス以上となった。A1と比べればS5は査定も昇格試験も厳しいためそれなりの効果はあるとみられる。もっとも最上位戦の一番下のクラスであるS4ですら維持には最上位戦の平均程度の実力が必要であるため、「最上位に常駐しているプレイヤー」と「S4とS5をループしているプレイヤー」の格差はいまだに大きいと言わざるを得ない。
  • また、最上位戦では当然SSランクやEXランクなどのとびぬけた実力のボーダーも登場するため、それに伴うチーム間の実力格差を無くすために「マッチング操作」システムを導入しているのだが、試合終了からマッチングが始まるまでの時間が短かったことや、それを利用してわざとマッチング確定後に再戦ボタンを押すといった引き伸ばしもあり、その結果片方に高ランクが固まる時もあったため、有効性を疑問視されていた。
    • こちらもVer.4.5でマッチング時間を長めにとることでこうしたことは殆どなくなったが、チーム分けが単純にランクが高い順から交互に振り分けていくという形式のため、層の薄いSSクラス以上の高ランクは何試合やっても高ランクのプレイヤーが毎回敵、という新たな問題が生まれた。

シード関連の問題

  • スクランブル武において、イベントバトルで獲得でき、一定数で素材・キャラクターアイテム・機体ペイントと交換できた「EP」やユニオンバトルでユニオンキューブを10個集めるともらえた各種報酬が「シード」という交換アイテムに一元化された。シードは全国対戦やBB.NETのログインボーナスでも獲得する事ができ、素材・キャラクターアイテム・機体ペイントの他に武器の色違いも交換できるとの触れ込みだったのだが……。
    • シードと交換できる素材はレア1、レア2、レア7(後述)のみ。従来のEPやユニオンキューブとの交換ではレア3~6の素材もある程度の確率で獲得が出来たのにもかかわらずである。そのため、レア3~6の素材を手に入れるためには、全国対戦しか方法はないのが現状である。
    • 直前のバージョンであるVer.4.5ではユニオンキューブ10個で素材セットorキャラクターアイテム2個or機体ペイント1個と交換できたのだが、スクランブル武では当初ユニオンキューブ10個でシード3~4個しか獲得できず、それを10回程繰り返してようやくキャラクターアイテム2個or機体ペイント1個と交換できるレベルに悪化した。その後獲得個数は増えたものの依然として獲得効率はVer.4.5の時より著しく悪いままである。
    • レアリティ4(最高は現バージョンで5)のシードであるディープシードは、その週での初勝利時とイベントバトルの最終結果発表以外での獲得方法は著しく困難な割に、スクランブル武以降の新機体・武器の入手に必要なレア7素材を獲得するためにはディープシードと交換するしか方法がないのもプレイヤーの不満を強めている。

データの保存に関して

  • 稼働から9年経っている2018年11月時点で未だに保存出来るカードは専用カードのみ。Aimeカードやバナパスポートカード、アミューズメントICカード、ICカード付き携帯電話には非対応である。
    • MJは4EVOLUTIONからタッチ式カードに切り換えられており、WCCFは11-12からFOOTISTA2021*24まで、頭文字DはZEROからAimeカードに切り換えられているが、これらは全てタッチ式カードに対応する新型筐体を採用したが故のもの。*25
      既に稼働から9年が経過している一方で現在に至るまで同じ筐体を使い続けている為に筐体の陳腐化の問題も避けられず、「バージョンアップではなくAimeやバナパス対応の新型筐体を採用した正統な続編作品に移行するべき」との声もある。
      • 事実、終了予告にも機材の老朽化と、それに伴う補修部品の調達コスト増大。専用ICカードの製造終了による新規ボーダーの受け入れ不能などが上げられていた。

総評

初心者から超上級者まで対応する充実した対戦環境、良好なバランスや豊富なやりこみ要素など、高いレベルでまとまった新機軸のアーケードゲームである。
稼働直後からセガ久々の大人気となり、最終的にセガ・アーケード部門の主力タイトルにまで成長を遂げた。
このゲームシステムなどが、自社の類似のみならず他社の模倣が多々あることも、優秀さの証明といえるだろう。

しかし遅々として進まない改善などから、年月によるプレイ頻度の低下を食い止めることができず、タイマンの火力押付け化、装備がモノを言う環境などから新規も参入しなくなった(昨今のゲーセンの環境的に仕方ないところもあるが)。

数少なくなったプレイヤーもPS4版発売により分割され、年月によるハード的な劣化もあって、刷新されず後継が出ることもなく終了となってしまった。

しかしゲーセンの一時代を築いたゲームであり、10年という長き年月を稼働し続けたゲームであることも間違いない。


余談

ゲームの攻略wikiサイトが作られるのは現在ではおなじみになったが、その中でも『ボーダーブレイク』の攻略wikiは特に情報量が多く濃い。
プレイヤーにゆだねる部分が多い設定や、ロボットをカスタマイズすると言うゲームの性質上、又ゲームの設定と背景から「フロム脳」に似た思想を持ったファンも多いが、こうしたファンが攻略wikiに創意工夫あふれるネタ成分を投下しまくった結果、正規の攻略wikiの姉妹サイトとして「ネタうぃき」なる専門のサイトが出来てしまうという珍妙な事態が起こった。
「ネタうぃき」といってもその情報量は凄まじく、いろんな部分を面白おかしく解説しており、読むだけでも楽しむことが出来るだろう(特に狙撃兵装のページはネタ以外の部分がない)。なお、過去にBB.NETで掲載されている【牛マンの一言】というコーナーでネタうぃきに関しての記述もあり、ほぼメーカー公認となっている。
まじめかつすっきりとして読みやすく、データベースとしての性能に優れる本家wiki。「ぼくのかんがえたさいきょうあせん」から「ゲーセンに行く上でのマナー」まで網羅し、パーツ一つ一つに使い方を考察*26しているネタうぃき。『ボダブレ』を始めてみたい、または知らないけど興味があるという人は、一度二つのwikiを覗いてみてはいかがだろうか。

他機種への展開とその後

  • 本作の世界観を元にした派生作品「ボーダーブレイクmobile 疾風のガンフロント」がスマホアプリとして配信されていた(こちらは本サイトのルール上、レビュー等の投稿は禁止)。
    • あくまでアーケード版の移植作品ではないためゲームシステム等は一切異なっており、いわゆるポチポチゲーとなっている。まあこれをスマートフォンに移植するなんてスペック上無茶もいいところだろう。こちらは2018年12月20日にサービスが終了している。
  • 本作品そのものの家庭用ゲーム機移植は長い間行われていなかったが、アーケード稼働9年目の2018年1月11日に、PlayStation4版が基本プレイ無料タイトルとして発表。同年8月2日、サービス開始。
  • スマホゲーム『スーパーロボット大戦X-Ω』にて2016年10月にアーケード版が、2020年4月にPS4版がそれぞれイベント期間限定参戦している。

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最終更新:2023年05月24日 18:54

*1 つまり、全国のプレーヤーとバトルロイヤルを行う。性質上「集団戦」の技術はそう上がらないだろうが、それでも1対1や1対少数の訓練には最適だろう。

*2 D4~C1、B5~B1、A5~S1、S3~SS4、SS5~SS2、SS3以上の6段階のマッチング帯が存在する。D5のみ、相手だけCPUオンリーの「集団演習」を代わりに遊ぶことになる

*3 FPS・TPS用語。一定の攻撃されにくい場所に留まり、視界内に入った敵を遠距離から狙撃する戦術・プレイヤーを指す

*4 スクランブルバトルのみ、全国大戦とは別にマッチング帯に関する数値が存在し、「このモード専用のCP」のようなものが最終成績によって増減する。もちろんこちらも可視化されている

*5 ボーナスのほとんどはそのブランドの長所をより強化するものである

*6 強いて言えば「条件をクリアできれば報酬がちょっと良くなるアイテムが貰えるクエストを受注できるようになる」「限定の機体カラーやアバターカスタマイズアイテムが存在する」「キャンペーンに参加できるようになり、首尾よく条件を達成できれば限定の機体カラーやアバターカスタマイズアイテムを貰える」程度。最初のもちょっと新装備が買いやすくなる程度であり、残り2つに至っては本当にプレイヤーの好みの領域である。一応カラーバリエーションという形で上位装備を入手できるが、このゲームでは下位装備にも何がしらわかり易い強みがあるため直ちに有利とはならない

*7 特定のプレイヤーを付け狙い、執拗に攻撃・撃破を繰り返すこと

*8 大抵の上位装備は「特定の勲章を一定数入手している」事も購入条件になっているため、特定の勲章を集めることも立派な目的たりえる

*9 極限まで許容積載のオーバー量を突き詰めた、通称「シュラゴン系」など

*10 強襲兵装のアサルトチャージャーを用いて少しダッシュジャンプするだけで、ACにより加速した速度を維持したまま長距離ジャンプが出来る

*11 支援兵装のスタナーで攻撃した直後に屈伸を繰り返すことで、攻撃した敵へのダメージ判定が何度も発生し大ダメージを与える

*12 重火力兵装のNe-liSにあった「レーザーに接触した瞬間に『毎回』固定値のダメージが入る」という仕様を利用し、サテライトバンカー照射時のカメラブレと併用して驚異的なコアダメージを叩き出す

*13 "変な判定"の原因が、通信のタイムラグにより「自機の過去の位置」を斬られる事で発生すると予測されている為。つまり相手の筐体(もしくはセガのサーバー)内では自機がその位置から動いていないと言う事である。

*14 ちなみに同社『ファンタシースターポータブル2インフィニティ』『オンライン2』にコラボアイテムとしてディアダウナーが出た際のアイテム解説文もあり、このネタは半ば公式化している。

*15 似た事例として、「本来ダメージを受け付けなくなるはずの搭乗兵器に乗り込んだ直後に撃破される」というケースもある。

*16 この事は公式ムックの武器データにも記載されており、着弾の項目で射撃武器には「瞬間着弾」、爆発属性持ちの副武器や設置武器には「飛翔弾」という設定が割り振られている

*17 FPS・TPS用語。一箇所にとどまって狙撃のみに専念し、戦況を考えないプレイヤーのこと。寝っ転がって狙撃銃を構える姿が芋虫を連想させることから「芋」という蔑称が生まれた。

*18 「頭部パーツの索敵のランクが高いほど、照準を重ねた時に敵機発見が成立するまでの時間が短くなる様になった」「歩行のランクが低すぎると、アクションチップによる格闘攻撃の踏み込み距離が短くなる」など

*19 自機が最初から搭載しているバリア装備。自軍ベース・プラントの近くにいると自動回復する。

*20 通常の機体識別機能と比較して1割程度(パラメータが最大でも半径30m強)の範囲なので、さすがに支援の索敵センサーいらずとはいかないが。

*21 基本的に1ランクごとにリロード速度5%の増減だったが「エックス」で4.5%ごとに修正され、平均値から離れたランクほど強化・弱体化の度合いが大きくなっている。

*22 地面からの爆発を受けた際に脚部装甲のランクが大きく影響するようになり、装甲の薄い脚部は地雷やロケランの地面撃ちなどに極端に弱くなった。

*23 胴体への銃弾を遮るように腕部へ命中した場合旧Ver.では胴体装甲でダメージ判定されていたが、今Ver.からはしっかりと腕部の装甲でダメージ判定が行われる。

*24 2022年4月1日2:59サービス終了

*25 これらの3機種はアミューズメントICカードが実装された2018年10月25日からアミューズメントICカードも使用可能になっている。

*26 一部のパーツに至っては愛用者が「詳しい使い方」だけで一席ぶつためのページまで存在している