ジャンプバグ ~ワーゲンの不思議な冒険への旅~

【じゃんぷばぐ わーげんのふしぎなぼうけんへのたび】

ジャンル アクションシューティング
対応機種 アーケード
発売元 セガ・エンタープライゼス
開発元 アルファ電子、豊栄産業
稼動開始日 1981年
判定 良作


概要

  • 駄菓子屋で遊んだ人は多いであろう、1980年代初期を代表する横スクロールのアクションシューティングゲーム。
    • 縦画面横スクロールの残機制8方向レバー1ボタン式。

システム

  • 自機のバグ(フォルクスワーゲン・ビートルの車種タイプ1の愛称)を操り、ジャンプとショットを駆使して様々な世界を進んでいく。
  • 自機のバグは常に小刻みにジャンプしており、大ジャンプはレバー上で行い、落下中の落下速度制御をレバー上下で行う。ジャンプの挙動は慣性が働いているため操作が難しくなるが、慣れると独特の浮遊感を味わうことができる。
  • ショットは貫通力のあるショット。単発ではあるが弾速が速く画面構成が縦画面の横スクロールということも相まって速射性が高く、それなりに爽快感は高い。
  • 各所に設置されているドル袋・ダイヤモンドを48個取得するごとにボーナス点(最初の1回のみエクステンド)。

評価点

  • 本ゲームを語る上で欠かせないのは当時では群を抜くステージバリエーションの豊富さであろう。
    • ビルの立ち並ぶ摩天楼に始まり、平原、火山、ピラミッド内部、再び火山、海底、宇宙、滑走路と非常に豊富。
      • ゲームのデモ画面に各ステージの概要の一覧が出てくるのも子供心に冒険心を刺激する。
    • 敵キャラクターも魔女・宇宙人・骸骨等々ごった煮ではあるが、ステージ展開の破天荒さもあってコミカルな世界観になかなかマッチしており飽きさせない。
  • 難易度も程よく抑えており、慣れれば先へ進むのも難しくはなく、ところどころにあるボーナスフィーチャーも豊富で奥が深い。

問題点

  • 一部のステージではステージクリアポイントを回避することで永久パターンができてしまう。
    • もっとも、それが可能なステージは難易度が高くメリットも少ないためやる意味は薄いが。

総評

とにかく「不思議」な魅力を持つ作品。システムも類似作品を見ない独自性。固定場面で詰まるところもないので、何も考えずに気楽に遊べる。
現実離れした破天荒な世界観もインパクトが強く、気軽に遊びやすいタイトルとして地味ながら根強い人気を打ち立てた功績は大きい。
後述の通り移植に恵まれていないのが非常に残念なところ。


余談

  • 本作は発売・開発元が3社にも及んでいたが、現在では一個人が版権を所有している。
    • 後述のPC98版を移植する際にも権利所有者が不明だった状態で、苦労の末探し出して許諾を得たそうである。
    • 現時点で移植が行われているのはアルカディア*1とPC98のみ。
    • PC98版の移植はX68Kの『スター・ウォーズ アタック・オン・ザ・デス・スター』やMDの『スラップファイトMD』等を手掛けたマインドウェア*2。サウンドの監修を古代祐三氏が担当している。

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最終更新:2023年07月25日 20:31

*1 『ホッピーバグ』と改題され、ゲームシステムも画面切り替え式になってしまった。なお、コピーライト表記はアルファ電子のみである。

*2 前身だったM.N.M.ソフトウェアが1992年に一度解散し、1995年に復帰した際に現在の社名になった