RONDE ~輪舞曲~

【ろんど】

ジャンル シミュレーションRPG
対応機種 セガサターン
発売元 アトラス
開発元 アクセス
(制作)マルチメディアインテリジェンストランスファー
発売日 1997年10月30日
価格 6,800円(税抜)
判定 クソゲー
ポイント 破滅的なグラフィック
足を引っぱる人間キャラ・NPC
不親切な仕様多数
ニムロデ自重しろ
物語・音楽・育成要素は比較的良好
女神転生シリーズ


概要

アトラスの人気シリーズ「女神転生シリーズ」の派生作品『魔神転生』、『魔神転生II』の流れをくむシミュレーションRPG。

  • キャラクターデザインは漫画『真・女神転生カーン』の柳澤一明。悪魔デザインはゲームボーイカラー版『女神転生外伝 ラストバイブル』、同『II』キャラクターイラストの中村久男。

ストーリー

2008年、アステカ展を見に行った際、復活した悪魔モレクに攫われた弟・聡を救うため、主人公・弥勒飛鳥とその仲間たちは時を越えた戦いに巻き込まれていく。

特徴

  • これまでのシリーズ同様に、人間である主人公達が、本来なら敵である悪魔達と契約し、契約した『仲魔*1』達と共に力を合わせて戦っていく流れとなっている。一度に仲魔にできる悪魔の数は15体まで。それ以上と契約しようとすると、いずれかの仲魔との契約を破棄しなければならない。
  • 通常のレベルの他に「ランク」という概念があり、ランクがあがると契約できる悪魔の数が増えたり、移動力があがるといったメリットがある。仲間となる悪魔ならマグネタイト*2の所持上限があがったり、アルカナ*3の使用回数が増える。
    • 「ランク」用のEXPは敵を倒した時には入手できないが、回復魔法を使ったり敵にダメージを与えたりといった方法で入手できる。
  • 忠誠度というパラメータがあり、ほとんどの仲魔は初期値が30。これが50を超えるとユニット化できるようになる。忠誠度は人間キャラが契約して魔法を使ったり召喚攻撃をしたりすると上昇する。
  • 種族『邪霊族』に該当する「悪霊」「夜魔」族は会話が一切できず、誰も契約できない。その代わり加入時から忠誠度が50を超えているので、即ユニット化が可能となっている。
  • 仲魔によっては移動タイプが『大空』や『浮遊』を持つものがおり、これらの移動タイプのキャラはマグネタイトの消費が多いが、ある程度の段差を無視して移動できる・特定の空間に待機できるなどの長所がある。特定の個所の宝箱をとるのにこれらの移動タイプが必須なことがある。
  • MAP上では所謂「拠点」のようなものが複数あり、プレイヤー側のキャラがその上に立つと色が青に、敵が立つと赤になる。拠点を制圧すると攻撃力や守備力にボーナスが入る他、拠点にいるキャラはターンごとにHP/MPがある程度回復するようになっている。
    • 基本的に敵のボスの近くにある拠点ほど、制圧時の上昇値が大きい傾向にある。
  • 一部の人間キャラや仲魔には、一切の武器を装備できず、一部の防具しか装備できないタイプも存在する。
  • 各キャラにはそれぞれ体力・魔力・力・知力・速さ・運の6つの基本パラメータがあり、それぞれが様々な能力と密接に関係している。人間キャラはレベルアップ時には好きな能力を伸ばせるが、仲魔キャラはレベルアップ時にどの能力が伸びるかが決まっている。
    • それとは別に『ダメージコントロール』と『マジカルレジスト』の2つの要素があり、前者は物理攻撃関連の耐性、後者は魔法攻撃関連の耐性となっており、これもキャラごとによって違う。人間キャラは基本的に全てが等倍だが、仲魔によっては『物理攻撃全てにかなり弱いが魔法全般に滅法強い』『特定の属性の魔法を吸収できる』『武器が持てずに移動力も最低だが、全ての属性攻撃魔法を吸収し異常魔法にも非常に強い』といった能力を持つものが多く存在する。
  • 本作の射程2~3武器は、既存のSRPGと違い、射程2~3武器同士でも反撃が出来ないという特徴がある。一方的に殴れるが一方的に殴られる武器でもある為、癖は強いが使いこなせば強い。
  • MAPに高低差の概念があり、武器によって、自分と相手の位置で命中率が変わるというシステムがある。
    • 得意な段差・苦手な段差は武器によって決まっている。たとえば、槍なら「自分の段差より高い位置にいる相手に当たりやすく、低い位置にいる相手には当たりにくい」剣なら「同じ高さ(段差)にいる相手に当たりやすく、段差があるほど当たりにくくなる」など。
  • 一部MAPでは主人公の意識が過去にタイムスリップし、固定メンバーで戦う事となる場所がある。その中で「ティアワナコ」だけは難易度が段違いに高い。
  • ゲーム開始時に難易度選択が出来る。一度決めたら変更は出来ない。
    • ノーマルは毎ターン開始時にセーブできるが、ハードはMAP上のみセーブ可能。また、ハードだと入手するお金とマグネタイトが半分になる。さらに、リミックスステーションで作れる合体悪魔制限が、ノーマルだと飛鳥のレベル+5までだが、ハードだとレベル+3までになる。
    • ハードモードでトゥルーエンドにいくと、5種類のオマケMAPを何度も楽しむ事が可能となる。ここでしか戦えない、本編のラスボスよりも強い敵もいる。
      • 因みにこのゲームに中断セーブはないので、ハードモードではMAPをクリアするまでセーブできない。下記の敵の思考時間の長さもあり、まとまった時間がないとゲームを進めるのが厳しくなる。
  • 悪魔を合体させる施設において稀に「ミューテーション」が発生し、パラメータ増減や変異悪魔の誕生が起こることがある。
    • 変異悪魔は総じて能力・耐性に優れたものが多く、特に「ジャランラーダ」はほぼ全部の攻撃のダメージを大幅軽減or吸収してしまうほどのバランスブレイカーである。
    • また、悪魔を合体させる施設において、A~Eの5種類のカプセルのうち2種類を組み合わせることで「新悪魔」という特殊な種族を作ることが可能。こちらにも強力な能力を持つものが多い。特に「ラシュヌ」はLV36*4で登場し、移動タイプが大空かつ回復魔法のエキスパートなので、ピンチの仲間を回復させる事に関しては右にでるものはいないといっていい。
      • しかも新悪魔は上述した飛鳥のレベルによる合体制限を受けない。該当するカプセルは隠しアイテムだが、攻略本などでアイテムの位置をしりカプセルさえとれれば中盤あたりからラシュヌを作る事が可能。下手をするとゲームバランスが崩れるので自己責任で。
  • 正史ENDを迎えた場合、仲間にしていた悪魔達がプレイヤーを祝ったりねぎらったりするメッセージを送ってくれる。しかもごく一部を除いて使いまわしはなく*5、色違いキャラでも全く違うセリフを言ってくれる凝りようである。

評価点

  • 世界観とマッチした音楽は全体的に評価が高く、OP曲、各種MAP曲・戦闘曲共に安定の出来。
  • シナリオ自体は悪くなく、中盤から終盤への流れや、最後の展開は「魔神転生」シリーズらしいと好評。ゆえに他の部分の完成度の低さが惜しまれる。
    + 以下、ラストのネタバレについて
  • ゲームの最後には進め方次第で飛鳥・聡・T大教授の沢木の3人の内誰かが、アンラ・マンユに転生してしまう。なお、沢木は仲間にはならない。
    • 元々ハッピーエンドが少なく、後味の悪い終わり方の多いことを特色としているシリーズであり、本作もどのエンディングでも必ず犠牲を伴う。
    • 聡がアンラ・マンユとなった場合、飛鳥は消えてゆく聡に別れを告げられ、元の世界で聡のいない日常を歩む事になるという、虚無感漂うエンディングとなる。
    • 飛鳥がアンラ・マンユになった場合はかつての仲間たちを全滅させねばならないという、かなりの鬱展開。しかもこちらの戦力はアンラ・マンユと化した飛鳥をはじめとしてすさまじく強いのに、かつての仲間達のパラメータは固定な上にHPが高いだけで装備もないので弱い。悪魔と人間の越えられない壁をこれでもかとみせつけてくれる。
      • 一方で、後述しているT大教授の沢木(此方では人間の姿のまま)がこのMAPでは敵として出てくるので、ここぞとばかりにタコ殴りにした人もいたという話も。
    • 魔界に乗り込み、魔神に転生することを拒むことで、アンラ・マンユ化した沢木を倒すルートが正史となっており、このルートのみ、聡を取り返せる。沢木はこれまで経験値泥棒・ゲームオーバー条件的な意味で、NPC時代に散々プレイヤー側を苦しめてくれたこともあってか、沢木を倒す事で逆にすっきりするプレイヤーも少なくないのが複雑である。
      • 沢木の名誉の為にいっておくと、彼自身は作中屈指の良識人であり、問題発言などは殆どないに等しい。にもかかわらずここまで叩かれるのは、後述しているがやはりNPCとして出てくる機会が一番多く、どうしても悪い意味で印象に残ってしまう為であろう。
      • なお、何故沢木がアンラ・マンユと化してしまったかの理由については作中の描写では分かりにくいが、攻略本の記載から察するに『アンラ・マンユと化す要素は大小の差はあれどこの世界の誰もが持っており、この時代においては最も適性の高かった聡、ついで適性の高かった飛鳥がアンラ・マンユに転生する事を拒んだため、その次に適性の高かった沢木の中のアンラ・マンユが覚醒してしまった』為であると考えられる。
  • 後のシリーズでのシステムの先駆けともいえるものが搭載されている。
    • 仲魔を消費し、他の仲魔が持っているアルカナ(特殊能力)を好きな仲魔に継承させる事ができる。特に隣接した複数の敵を麻痺させる『パニックボイス』は耐性がない敵には大いに効果を発揮する。
    • 仲魔を消費する形で登録し、登録した仲魔を有料で何度でも呼び出せる、悪魔全書システムの先駆けともいえる「リミックスステーション」がある。
    • 武器や防具に仲魔を封印して強化できる、ソウルハッカーズの剣合体に近いシステム。武器や防具の種類によって封印できる仲魔の種族が決まっており、一部例外*6を除いて強力な武器や防具ほど、封印するのが上位種の仲魔ほど強力な装備品ができる。
      強化した武器や防具にはそれぞれ決められた使用回数があり、使い切ると元の武器に戻るが、封印回数に制限はなし。
      • 本作では店売り装備が中々更新されないので、このシステムを駆使して武器や防具を強化して挑むのが肝となってくる。
  • 仲魔の育成制限が前作より緩く、どの仲魔も育てれば最後まで使えるようになっている。
    • 各キャラにはパラメータがある事は前述したが、序盤で仲間にできる悪魔と終盤で仲間にできる悪魔とでは、実は、レベルが同じなら、6種類のパラメータをあわせた合計値が一緒になっている。よって、序盤から育てた悪魔でも、基礎パラメータは終盤の悪魔にひけをとらない。
    • ただし、後半で作れる仲魔のほうがHPやMPが高く設定されている他、習得魔法・耐性などは仲魔の種類によって固定なので、後半は能力や耐性の高い、即戦力になる仲魔を選ぶ事が多くなる。
    • 本作ではレベルアップ時のHPやMPの上昇率はある程度ランダムなので、へたれると辛くなってしまう。
  • 回復魔法「メディア」があまりに利便性に富んでいる。
    • 十字型の範囲にいる味方を全員回復する魔法で、最大5人まで回復できる。回復量はそこそこ。
    • しかしこの魔法の真価は「回復させるほうの仲間とのレベル差が大きいほど大量の経験値が手に入る」「ランク用の経験値が回復した仲間の分×10と大きい上にレベル差による減衰なし」という点だろう。高レベルの仲間がかすり傷だろうとこの魔法を使うだけで一気に経験値が手に入る。
      • そして本作では攻撃ヒット時には最低でも1ダメージが保証されているので、高レベルの仲間をわざと敵に攻撃させて回復してレベリング…が簡単にできてしまう。
  • 序盤で手に入る古代の剣(攻+5 回数は45回)を使い切ると、アルファソード(攻+80 回数は45回)になり、そこから最終的にオメガソード(攻+180、力+4 使用回数無制限)という、本作最強の攻撃力を備えた武器にパワーアップする。後述の問題点を考えれば、ある意味では抜け道ともいえる。
    • これがあるとないとでは、難易度が大きく変わってしまう。古代の剣の使用回数45は、序盤から地道に敵を殴るだけで達成できる。そこで手に入るアルファソードの攻撃力は中盤以降のユニクロ武器並みに高いので、剣を装備できるキャラは、序盤から中盤に差し掛かるあたりの敵ならほぼ一撃で倒せてしまう。
      • オメガソードへとパワーアップした場合、同レベル帯の物理耐性が低い敵なら一撃で屠る事も可能。
      • 古代の剣に限らず、隠しアイテムなどで最初から使用回数が定められているものは、使い切ることでより強力な武器になる傾向がある。

問題点

  • グラフィックが破滅的。
    • ポリゴンキャラがボロボロで元のデザインにちっとも似ていない。特に飛鳥の友人・慶太が酷く『ドラゴンクエストVI 幻の大地』のハッサンにしか見えない。
    • キャラクターの手足がまるで大根をつなぎ合わせたようないい加減な造形。
    • リアルタイムではなくプレリンダムービーでそのポリゴンが使われている。戦闘シーンではそのポリゴンを2D絵にしたものが動くのだがもっさり気味でカッコ悪い。
    • 悪魔のデザインも破滅的でやはり元イラストとは似ていない。ネコマタやアメノウズメなどは嫌がらせとしか思えない。ヒュプノスに至っては狂気を感じるレベル。
    • グラフィックのあまりの酷さに、体験版を配布したところ予約キャンセルが続出したと言う逸話まである。
  • 3D化した戦闘マップがとても見辛い。
    • 殊更にMAP上のキャラ達は何かの塊にしか見えないほど造形が酷い。
  • ロード時間が長め。
    • また、魔神転生シリーズ共通の問題であった敵の思考時間の長さも改善されていない。下手をするとプレイヤーが操作する時間より敵の思考時間による待ち時間の方が長い。
  • 人間キャラは死亡=即ゲームオーバーな上、強制配置されるキャラも多い。しかも、ステージが始まるまで分からない。また、主人公の飼い犬であるジョーカーも死んだらゲームオーバーである。
    • 第一話クリア後にインプという悪魔が仲間になるが、その際にこの事をチュートリアルで説明してくれる。その際にしれっと「ジョーカーも死んだらダメ。これってなんかえこひいきだよなあ」と漏らしている。
    • 選択肢でトゥルーエンドを進んだ場合、最終面で沢木の友人である勘太郎というキャラが強制出撃する為、育てておかないとラストで詰む危険大
      • ただ、勘太郎は序盤から仲間になり、使い勝手のいい能力や魔法を使える龍族と契約・召喚を行える唯一のキャラなので、使用頻度は高いと思われるキャラではある。
    • 寧ろ問題なのは飛鳥の友人の慶太と桜子だという意見もある。両名は悪魔との契約・召喚が一切できず、決して弱くはないが戦闘能力もそれなりなので、仲間が増えてくると2軍行きになる事も多い。しかし、一部MAPで強制出撃がある他、聡が魔神化した場合の最終MAPでも強制出撃するので、このルートに行く場合は育てないと辛い。
  • ウィリーとソロモンというキャラは二者択一なのだが、獣系悪魔と契約できるウィリーは価値が薄い。ソロモンの契約できる天使系悪魔の方が覚える魔法や召喚戦闘での性能などから使いやすい為である。
  • NPCの思考ルーチン。
    • おそらく本作で最も批判されたor本作がクソゲーと言われる所以であろう要素。
    • ごく一部MAPのみ例外はあるが、基本的にNPCも死亡=即ゲームオーバー。第8話あたりで沢木・勘太郎・シスオペ*7がNPCとして登場するが、ここからこの厄介な仕様が牙を剥き始める。
    • NPCの思考はとにかく敵殲滅なので、残り体力に関わらず敵に挑んで返り討ちにあうことが多い。勿論、NPCが倒した敵の経験値やアイテムは手に入らない。故に、敵よりNPCの方が厄介といわれることに。
    • とあるサイトでは「NPCと書いて略奪者と読む」とまで言われた。実際、その通りの経験値泥棒である。そしてT大教授の沢木は、NPCとして登場する機会が一番多く、どうしても悪印象が残ってしまう。
    • 殆どはボスに突貫する真似はせず、雑魚敵がいなくなると初期位置に移動するなどしてくれるのだが、23話に登場するニムロデというキャラクターは、なんとボスキャラにまで突貫する。しかもそのMAPはボス撃破でクリアになってしまう。もちろんボスの周囲にも敵はいるので、勝手に突貫して袋叩きにされるのがお約束であり、まさに邪魔者以外の何者でもない。
      • MAP上のアイテムをきちんと回収したいなら、上述したラシュヌの解禁もやむを得ないだろう。
  • イベントで離脱する仲間は所持アイテムや装備品を全部持っていってしまう。
    • 再加入するキャラでも、再登場時のパラメータ・所持品・装備品は全て固定。つまり、離脱する仲間に経験値やパラメータアップアイテムを与えるのは全くの無駄であり、もっていかれた装備品やアイテムは全て消えてしまう。
    • ストーリーを進めないと誰が離脱するのかもわからないのも厄介な点で、最初期からいる主人公の飼い犬であるジョーカーも序盤で離脱してしまう。こちらは終盤で条件を満たすとケルベロスとして復活する。
      もっとも、ジョーカーは飼い犬ゆえにステータスは低く、悪魔との契約は一切できず、移動力が高い以外に利点がないキャラなので、多くの人は早期に二軍行きにしている事が殆どなのが実情だろう。
      • 多数いる離脱キャラの中でも、特に引っかかりやすいのが麗華。彼女は4話から加入し16話で離脱する。女性キャラかつ地母神・女神・鬼女系と契約可能という事で育ててしまった人も少なくなかった。後に復帰するが、前述どおりパラメータなどは全て固定である。
      • 最も離脱回数が多いムハマドというキャラは、序盤で数話加入して離脱し、14話あたりで再加入し20話でまた離脱。そして28話あたりで再度復帰し、以後は離脱しない。ムハマドの場合、序盤のアイテム程度ならもってかれても特に問題はないし、中盤の離脱は該当MAP開始直後に行われるので、ロードして装備品を剥ぐのは簡単な為、麗華に比べればだいぶマシではある。
      • 序盤で仲間になるアザゼルという悪魔は、加入から数話すると恋人のリリムの為に離脱し、麗華が離脱する16話あたりで入れ替わるかのようにリリムと共に再加入する。
        この2名は例外的に仲魔側の枠として加入する。リミックスステーションではこの2名のみのペアで合体させることができ、その場合は両者の魔法をすべて覚えており、ステータスも高いシェミハザという仲魔が誕生する。仲魔枠の圧迫という問題もあり、合体させてしまった方が基本的には得をする。
  • 仲間キャラ・エスパーベビーが、魔法を一切、使(覚)えなくなるバグがある模様。もっとも、武器装備が不可能かつ参戦がかなり遅い事から、あまり使うプレイヤーもいない為、被害は少なかったようである。因みに設定上はシリーズおなじみのルシファーが赤子に転生した、というものとなっている。
  • マニュアルに記載は無いが、戦闘マップで99ターン経過すると強制敗北扱いになる。
  • MAP上に隠しアイテムがあり特定地点に待機することで入手できる。説明書には隠しアイテムの記載が一切なく、攻略本や攻略サイトなしで見つけるのは至難の業である。
    • おまけに隠しアイテムは先述したカプセルなどをはじめとして、総じて強く強力な物が多い為、取り逃してしまうとかなりの大損になり不利になる。
  • 悪魔と自発的に会話ができず、とどめを刺したときのみ会話が発生するので失敗するとやり直しが利かない。さらに会話内容もいくつかのパターンからランダムで変わるという厄介な仕様となっている。また、既に仲魔にしている場合、2体目以降は仲魔になる確率が下がるものが多い。
    • MAP上に月齢の概念があり、基本的に満月時は悪魔との会話が発生しない。ただし、ごく一部、隠し武器を入手する為に満月および新月時に倒す必要がある悪魔がいる。攻略本を見ないと先ずわからない隠し要素である。
    • コンダクターという能力を持つキャラクターなら、契約可能な悪魔には100%会話が発生するため、これを把握しておかないとリセットとロードを繰り返すことになる。なお、飛鳥だけは中盤でとあるアイテムを手に入れる事で契約が可能となり、契約できる悪魔の種類が特殊な扱いになっている*8が、全ての契約可能な悪魔に対し80%と高めの確率で会話が発生する。
    • 隣接状態で悪魔を倒さないと会話ができないのも特徴の1つ。射程2~3の武器しか使えないキャラは、隣接してから悪魔召喚をして倒させるか攻撃魔法を使ってトドメをささないといけない。
      • この煽りをモロに喰らった仲間キャラがマリア。彼女は射程2~3の銃しか装備できず、悪魔召喚も出来ない為に悪魔との会話が行えず、削り役として使われる事が殆ど。強制出撃が少ないのがせめてもの救い。
      • 上記のウィリーも、装備武器が射程2~3であり同様の手間がかかる。一方、ソロモンは射程1武器装備なので、直接殴れば済むというのもソロモンの評価を上げている。
    • 条件を満たしてユニット化した悪魔は武器や防具を装備できるが、人間と契約して召喚可能にした悪魔は、システムの関係で武器などを持たせることが出来ない為、素のパラメータで戦闘するしかなく、どうしてもダメージが低めになってしまう。
  • 合体しない事を約束に仲魔にした悪魔が悪魔合体の時に不平を洩らして逃げ出してしまう仕様が追加され、合体に制限が課せられてしまい自由度が下がっている。
    • 一応、回避方法は存在する。また、逃げるかどうかは確率次第なので、選択肢をうまく選べば仲魔次第ではいいくるめて合体させる事は可能ではある。因みに何らかの約束をした仲魔を合体させる場合はミューテーションの発生率が上がるので、狙う場合はあえて約束した仲魔を使う事もある。
    • 或いは、クローニング(前述した、仲魔を消費して登録し、同じ仲魔を何度も呼び出せるシステムの事)した仲魔なら制限もなく、まっさらな状態で合体させるのも可能。お金はかかるが。
  • キャラ間の装備・アイテムの受け渡しがアイテム袋に一度預けてから行わなくてはならないので煩わしい。おまけにUIも貧弱でありストレスがたまる。
  • 戦闘時にキャラ・悪魔にボイスがあるが、攻撃時・魔法使用時・ダメージ時の3パターンのみで、女性キャラ・悪魔に棒読みボイスが多い。
  • 特定のショップに、契約用の宝石である「ダイヤモンド」を9個持った状態で入ると、ここでしか入手できない仲魔である「メフィスト」を交換しないかと持ち掛けられる。
    • しかし、ダイヤモンドは1つだけでも入手が難しい上に、それを9個というのは通常のプレイではまず集めきれない。メフィストの性能も正直言って微妙である為、言ってしまえば要求される素材に対して報酬のメリットが見合ってないとよく批判される。本作でメフィストを仲魔にできたプレイヤーはどれだけいるだろうか…。
  • とあるMAPにおいて、龍族のヤマタノオロチとの会話が、妖精族のエルフとの会話になっており、仲間にしてもヤマタノオロチではなくエルフが仲間になっているというバグがある。

総評

ヤマタノオロチ関連以外に致命的なバグはなく、ゲームとして破綻している訳でもないために普通にプレイする分には問題はない。だが、グラフィックをはじめとして様々な面における出来の悪さ故に魔神転生シリーズの系譜を終わらせた、色々な意味で罪深い作品である。
グラフィックの酷さやCPUの思考時間、NPCの仕様などが改善されていれば、クソゲーとまでは呼ばれなかっただろう。
ストーリーは悪くはなく、ゲームバランスは一部MAPを除けば安定している。難易度もノーマルでプレイする分にはそれほど高くないので、シリーズ未経験者ならばそれなりに楽しめる。今からやるなら離脱する仲間や隠しアイテムの情報などは網羅しておく必要はあるが。


その後の展開

  • 女神転生シリーズから派生したシミュレーションRPGとしては、2009年にニンテンドーDSで『女神異聞録デビルサバイバー』が発売されている。好評を得てシリーズ続編も展開している。

余談

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最終更新:2023年02月11日 12:10
添付ファイル

*1 仲間ではなく仲"魔"。作中でもこの表記である

*2 仲魔キャラを移動する際に消費する移動力で、これがないと仲魔キャラは戦闘MAPで移動ができなくなる。人間キャラには無関係

*3 他ゲーでいうスキルのようなもの。仲魔のみ使用可能

*4 普通に進めた場合のクリア想定レベルの範疇である

*5 設定上は正体が同一キャラ扱いであるケルベロスとソルレオンのみ一緒

*6 ゲームスタート時に持っている「錆びついた斧」に魔獣系最強のオルトロスを封印すると、最強斧の「ハルパー」になる、など

*7 勘太郎の息子で本名は源太。職業はシステムオペレーター。ゲーム上でも名前は『シスオペ』になっている

*8 実は本編をクリアするまで、飛鳥が契約できる悪魔は敵として出てこない