遊☆戯☆王デュエルモンスターズ4 最強決闘者戦記 遊戯デッキ/城之内デッキ/海馬デッキ
【ゆうぎおうでゅえるもんすたーずふぉー ばとる おぶ ぐれいと でゅえりすと ゆうぎでっき/じょうのうちでっき/かいばでっき】
ジャンル
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カードバトル
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対応機種
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ゲームボーイカラー(専用)
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メディア
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32MbitROMカートリッジ
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発売元
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コナミ
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開発元
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KCEジャパン(EAST)
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発売日
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2000年12月7日
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定価
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各4,800円(税別)
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判定
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クソゲー
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ポイント
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神のカードが初めて使用できる作品 強引な3分割ソフト それに伴うソフト間のバランス崩壊 王様弱すぎ、社長中間的、凡骨強すぎ 何故かコンストラクションシステム削除 酷さを極めた同梱カード商法 特典効果でキャラゲー史上最高の売上記録
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遊☆戯☆王シリーズ
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概要
『遊戯王デュエルモンスターズ』シリーズ第4作。
初の3バージョン同時発売のゲームで、遊戯デッキ・城之内デッキ・海馬デッキが発売された。
それぞれのキャラが原作で使用しているカードをメインに使えるようになっている。
前作の『三聖戦神降臨』では、そのゲーム名やゲームを起動した時に「神のカードの石版」が登場していたにも拘らず、神のカードそのものは使用できなかった。
今作ではようやく神のカードがデュエルで使えるようになり、期待したファンも多かったのだが…。
前作からの大きな変更点
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今作では下級・上級・最上級のステータスラインが下げられており、攻撃力・守備力の数値がともに1350以下で下級モンスター、どちらかのステータスがそれを超えると1体、2050以上で2体、2800以上のモンスターを出す場合は前作にはなかった3体の生贄が必要になるよう大まかに分けて4種類に増加した。
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前作は遊戯王OCGを再現したものだが、当時のOCGの悪い所であった「下級モンスターに負ける上級モンスター(笑)」も再現してしまっていた。
さらにモンスターの投入コストが全体的に軽く、特に《地雷蜘蛛》《ビッグ・シールド・ガードナー》のような攻撃力か防御力に特化したモンスターは結果として投入コストが安かったため、低デッキキャパシティ戦でも下級の最強モンスターを平気で投入できてしまっており、融合モンスターはカードを多く持っていない序盤の救済要素にしかならなかったのも一つの要因であろう。
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2050未満が上級の上限なのは、《砂の魔女》や《フレイム・ケルベロス》等の融合で作れる2100級を上級に勝てるラインとして設定しているようだ。攻略本にもわざわざ、《地雷蜘蛛》を名指しで「前作での強力モンスターも~」と書いている。
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逆に下級モンスターの上限はなぜか1350に設定されている。もし上限が1400ならモンスターの選択肢がより増える上、《エルフの剣士》といった原作で活躍したカードがそのまま主力にできたのだが…。
一応、上限が1400だと前述の上級ラインとは逆に融合で作れる一部モンスターが脅威となってしまうなどの事情は考えるが、真相は謎である。
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この一方で、上級最強ラインが2000となったことで《ブラック・マジシャン・ガール》や《漆黒の豹戦士パンサーウォリアー》といった原作のバトルシティ編で遊戯や城之内の主力として活躍したモンスターが、本作では上級のエースモンスターとして利用可能となっている。
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ただし、バトルシティ編で攻撃力2000のモンスターを使っていなかった海馬は例外。一応、決闘者の王国編で登場した《復讐のソード・ストーカー》などがエース候補となるものの、これらは原作であまり活躍していないカードである。
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今作ではモンスターの投入コストが全体的に上昇しているため、手札融合による強力下級モンスターの生成・融合召喚の重要性が大きく上昇している。
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にも拘らず、通信対戦の方はキャパシティ「500」「700」「1000」「2000」「9999」のままである。初期デッキですら「1580」のコストが掛かってる今作では「2000」か「9999」じゃないととてもまともに戦えない。
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低コスト戦ではコストも軽いモンスターを大量投入して融合を駆使することが前提と踏まえても、なんとも投げやりな姿勢と見られても仕方がない。
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今作は下級モンスターの上限値である1350のコストが150となっている。デッキコスト的には早々組み込めないがとてつもなく重いわけでもなく、強い魔法や罠でコストが低いカードもあるためコストバランス自体はそれほど悪くはない。
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そのためか、後に今作の計算式を流用した続編が発売されるも、同時にOCGでは極めて高ステータスのカードも登場しており、それらを収録すればコストがインフレしてとんでもないことになるのは火を見るよりも明らかであったのだが…。
問題点
酷過ぎる3バージョン商法
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このゲームにおける最大の問題点。本作は他のポケモン商法のソフトによくあるような「基本が同じで細かいところが違う」ものではなく、『使えるカードがバージョンごとに大幅に制約がかかっている』というもので、強引に3つに分けた形になっている。ちなみに過去作では全てのカードが使用できた。
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全部のカードが使えるバージョンはなく、さらにどのソフトでも使うことができないCPU専用カードも存在する。
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前作と違い、プレイヤーは儀式モンスターをデッキに入れることが出来ない。CPUはデッキに投入している場合もある。
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各ソフトへの使用可能カードの割り当て方も酷い。それにより、下記の対戦バランスの崩壊に繋がっている。
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本作のウリである神のカードは、特定のデュエリストに勝利した時に入手できる。
入手可能な相手は「闇遊戯からオシリス」「マリクからラー」と概ね原作で関連性があったキャラに設定されているのだが、
同時に各バージョンの主人公の対となるポジションのキャラとなっているため、例えばオシリスが使用可能な遊戯デッキでは闇遊戯とデュエルは不可能。
自ソフトで使用可能な神のカードは対戦できないキャラからしか入手できず、デッキに入れるには他バージョンとの交換が必須となってしまっている。
なお、他のカードならばパスワード入力や過去作から引っ張ってくるなどの対策も取れなくはないが、神のカードにはパスワードが存在しないため、単体ではどうやっても入手不可能である。
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制約の仕様上自分では使用できないカードばかり入手する可能性があるので、パスワードを知らず運が悪いとデッキを中々強化できない事も…。
もっとも今となっては収録カードのパスワードはほぼ公開されており、幸い敵はあまり強くないので問題はないが。
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カード一覧では使えないカードまで表示される。色で見分けられるようにはなっているが、どのみち非表示にできないのでデッキ構築が行いにくいという難点もある。
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割り当て方そのものにも問題点があり、「特定のモンスターを強化する専用強化魔法はどのデッキでも使用できるのに、その特定のモンスターは○○デッキでしか使えない」という意味不明なケースが見られる。
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加えてゲーム外の要素とはいえ、遊戯王ゲームではおなじみとなっていた同梱カードも3バージョンで分けられている。詳細は下記にて。
対戦バランスが非常に悪い
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ソフトを強引に3つに分けたため、ソフト間でのカード格差がかなり偏っている。
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このゲームでカードはモンスター・魔法・罠の3種類に分かれているが、下級モンスターは最強の5枚中4枚が全バージョンで使用可能なので、必然的に強さの比重は魔法・罠の強さにそのまま傾く。結果、「魔法・罠が強いソフトはとことん有利、弱いソフトは悲惨なほど弱い」という図式になる。
結果、原作の強さ関係が「遊戯>海馬>城之内」だったのに、「城之内>(越えられない壁)>海馬>遊戯」に。
海馬と遊戯の強さに関しては同等や逆と言った意見はあるものの、少なくても城之内デッキがぶっちぎりで強いことは間違いないだろう。
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また隠し要素としてパスワードを入力することで武藤双六が登場し、デュエル勝利後に追加でカードをもらえるようになるのだが、彼からもらえるカードは魔法・罠のみ。遊戯デッキではもらえる大半のカードが死に札になるためまともに恩恵を受けられるのは海馬と城之内デッキのみと、ここでも格差が生じている。
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デッキの詳細
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遊戯デッキは魔法・罠に使用制限が苦しく効果が強力なモンスター達を駆使するテクニカルな構築を求められる。
原作では「単純な殴り合いに弱いモンスター中心のデッキだが、巧みなモンスター効果・魔法・罠の使用でピンチをチャンスに変える」デュエリストだったが、 本作では「使用可能な効果モンスターが多い代わりに、魔法・罠は過剰なほど使用制限がかけられて頼れるカードが少ない」という、 ややずれたような形になってしまった。
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遊戯デッキの基本戦術は他2キャラが使える魔法・罠を効果モンスターで代用すること。
除去カードはもちろんのこと、ドロー効果や強化関連に関しても全て手札からモンスターを出して効果を発揮させることが必要となる。 専用カードは特に弱体化効果を持つ《マンモスの墓場》、単体除去として使える《死者の腕》が代表的だろう。 フィールド魔法の代用品となるモンスターとして《カース・オブ・ドラゴン》《海竜神》の2枚が遊戯専用となっており、フィールドを生かしたデッキを組む場合は主力となる。 ただし効果モンスター自体は1ターンに1体しか召喚できず、効果を使ったモンスターはそのターン攻撃できないためルール上それだけでは少々厳しい。 そして神のカードである《オシリスの天空竜》を強化するには召喚したターンの攻撃を破棄しなければならず、返しのターンに除去やコントロール奪取のことを考えると事実上効果なしとして使うしかなかった。 召喚魔族が存在しているため一概には言えないが、基本的に遊戯王DMシリーズでは攻撃力が高いモンスターを出すだけで有利になれるため、モンスターとの殴りあいを考えれば他の2人とは異なりどうしても1歩後ろの立ち位置になる。
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遊戯デッキ最大の利点は、原作でも活躍した専用魔法カードの数々。
特に《光の護封剣》《大嵐》《死者蘇生》の3枚はどのデッキでも必須カードとなるくらい強力であり、 フィールド魔法や強化カードをほぼ使えない大きなハンデキャップを覆すほどこれらの存在が非常に大きくなっている。 ただし、これらを揃えてやっと戦えるレベルと言えるため、総合力ではやはり城之内デッキに劣ると言わざるを得ない。
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罠は群を抜いて乏しい。
専用カードはモンスターの攻撃を一回だけ無効にするだけの《メサイアの蟻地獄》のみであり、後は魔法カードに対応するだけの罠だけしか使えないため《トラップ・マスター》のモンスター効果を除けば除去罠は使えない。 ただし魔法カードを含めていけにえを確保しやすいと言えるため上級モンスターを多用して除去の少なさや強化出来ない攻撃力を補うことも考えられる。
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総評としては原作遊戯のような高度なプレイングを求められる玄人好みのバージョン、だろうか。
力で押せない分どうやって逆転するか原作の遊戯のような高度なプレイングを要求されるため、そのような楽しみ方をしたい人にはもってこいと言える。 ただしこれは情報がほぼ出尽くした現在だから言える事で、発売当時では制限がきつすぎてやってられないバージョンと言われても仕方のない仕様ではある。
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海馬デッキは強化・除去・直接火力に長けるが、他2バージョンより強みが乏しいという欠点を持つ。
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海馬デッキの最大の特徴である除去カードだが、数だけで言えば城之内デッキのほうが多く、制限カードの《サンダー・ボルト》・《ブラック・ホール》に加えて《ウィルスカード》と除去魔法カードはこの3枚しかない。
神のカード《オベリスクの巨神兵》も除去効果を持つものの除去はやはり追い込まれたときに真価を発揮するため、 そのような状況で生贄3体など用意出来るわけもなく、4000ダメージの直接火力を狙うフィニッシャーとしての役割が強い。 強化カードも専用カードは《巨大化》のみで城之内デッキと大きな差はなく、直接火力カードも汎用性に乏しいためデッキに入れにくく、強みとは言い難い。 これらのことから海馬デッキは城之内デッキの劣化バージョンと言われてもおかしくはなく、下手をすれば遊戯デッキ以上に構築幅が狭いほど地味なバージョンとなってしまった。 強いて他の強みを言えば下級モンスターで《マーダーサーカス・ゾンビ》が唯一使えることだろうか。
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海馬のエース《青眼の白龍》はコスト0になったものの生贄3体とかなり扱いにくくなってしまい、《青眼の究極龍》を呼ぶために3体出そうとすれば生贄が9体必要ととんでもないことになっている。
そもそも本作で《青眼の白龍》を入手する手段は、パスワードを除けば海馬デッキで戦えない闇バクラからの報酬だけと、社長ごっこすら難しくなっている。
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罠カードは下級モンスター除去が限度だが遊戯デッキよりは選択肢が用意されている。
一部の除去罠を使いこなせるが攻撃力1500以下が対象の《ベア・トラップ》が最高となっており、遊戯デッキ同様《トラップ・マスター》を活用しなければ上級モンスターを除去することができない。 攻撃力が高く範囲外になったとしても《ウィルスカード》で除去はできるため除去カードを増やす意味合いも兼ねて採用するのが無難であろう。
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また、原作では関連性がほぼないにも拘らず、闇バクラが《オベリスクの巨神兵》の持ち主になっている。
上記のようにオシリスとラーは原作で関連性があったキャラに設定されているが、海馬にはそんなキャラがいなかったためか、何故か闇バクラに設定されてしまっている。 そのため本作では闇バクラが《オベリスクの巨神兵》を所持しているという原作とはかけ離れた状態になってしまった。
せめて原作で《オベリスクの巨神兵》を託したイシズにしておけば、違和感はそこまで出なかったと思われるが…。
こうした点も含め、色んな意味で海馬デッキが一番割を食っていると言える。
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城之内デッキは上記で散々説明しているが群を抜いて魔法・罠が充実している。
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格差が広がっている原因としては除去罠カードが充実していることに加えてシステムの変更により圧倒的に有利な面が増してしまったからだ。
『2』から存在した《万能地雷グレイモヤ》を筆頭とした除去罠の驚異的は健在であり、前作から下級モンスターの攻撃力ラインが低下したことに加えて、『4』では発動するまで場に残り続けるようになったため強みを後押しすることになってしまった。 何より敵モンスターのみ全て除去にも拘らず無制限かつコスト60と破格な性能を誇る《激流葬》がバランスブレイカーとなっている。 それに加えて罠カードを除去する手段は手軽で複数投入出来る《ハーピィの羽根帚》があげられるのだが城之内デッキ限定であり、遊戯デッキでは制限の《大嵐》、海馬デッキでは上級モンスターの《カードを狩る死神》だけと他二人は狙って除去する手段が限られてしまっている。 これら2デッキは罠を一度張られてしまうと《激流葬》を警戒してモンスターを並べられなくなり、上級モンスターや強化したモンスターであったとしても単体で罠を起動させて被害を最小限に食い止めるプレイングをしなければならない。 ちなみに今作で登場する《激流葬》を採用したCPUは全員1枚しかデッキに投入していないためもしかしたら本来なら制限カードだったかもしれない。 仮にCPUとは言え複数投入するのは強力すぎるからと控えたとしても、プレイヤー側を無制限にしてしまった点は間違いなく調整ミスと言えるだろう。
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これだけでも十分すぎるのだが罠以外の除去カードも多く使いこなせてしまう。
コントロール奪取の《心変わり》やコストが15と安く3枚投入出来る単体除去の《闇への手招き》や、全体除去の《ブラック・ホール》だけではなく同様の効果を持つ《沼地の魔獣王》が3枚も使えるため海馬デッキが涙目になるほど充実している。 神のカードである《ラーの翼神竜》も《心変わり》と《死者蘇生》を組み合わせたようなとんでもない効果であり、実践では難しいが手札から上級モンスターを捨てて即蘇生も可能であったため重いカードでありながら切り札としては十分であった。
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もちろんモンスターが弱いというわけでもなく隙らしい隙が存在していない。
おまけに城之内だけが《強欲な壺》を使用できるので、ドローソースまで他二人を置いてけぼりにしている。 専用モンスターカードが少々小粒な印象を受けるものの、クリア後にターン毎に成長する効果が罠カードと噛み合うグレートモス関係のカードが使えるだけでも十分すぎると言える。 そもそも主力は共通で使えるモンスターだけで十分なのにもかかわらず、むしろ除去カードが豊富な上にフィールド魔法、強化カードがあるため殴り合いも十分持ち込めるほどデッキ構成幅がとても広い。 結果として「弱いモンスターとポンコツな戦略性を(運任せの)魔法・罠で乗り切る」原作のキャラクター性とはかけ離れるほど充実した戦力を持っていると言える。
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儀式召喚は相変わらず弱い。普通に通常召喚できてしまうので存在価値の無い『3』よりマシだが……。
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プレイヤーは儀式召喚を行わなければ儀式モンスターを使用できないが、CPUは普通に召喚してくる言わば「敵専用カード」となっている。
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そういったCPUが召喚してくる神魔族モンスターは大抵切り札として使用してくるキャラが多いが、マリクだけは主力として召喚してくる。
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そもそも儀式に対応するモンスターと一緒に持っていることが前提となるため、カードの多さからピンポイントで一式揃っているほうが珍しく、デッキが強くなるまでのDCの節約すらできないという過去作の欠点は俄然としてそのままになっている。
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一応、通信対戦の低キャパシティ戦でコスト削減としての使い道はなくもないが。
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ステータスが低すぎる上効果を持たない《ヤマドラン》、素材の《ブラック・マジシャン》からたった300しか攻撃力が上がらない《マジシャン・オブ・ブラックカオス》などといった儀式特有の欠陥とも言えるバランスも、前作から全く改善されていない。
加わえて本作では下級モンスターのラインが変更されたため、素材となるモンスターを並べるのにさらに手間が増えたパターンすらある。
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なお、収録モンスターカードのうち原作初出の《仮面魔獣マスクド・ヘルレイザー》は原作でもれっきとした儀式召喚モンスターであったが、本作では何故か通常モンスターにされている。
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ここは容量の都合か、あるいは前述したマリクのデッキコンセプトの関係と思われる。どのみち儀式召喚が弱いので通常モンスターである方が結果的にマシではあるが。
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とりわけ扱いがおかしいのが、「相手モンスターを吸収する」という強力な効果を持つ儀式モンスター《サクリファイス》。
さらにこれを素材とする融合モンスター《サウザンドアイズ・サクリファイス》も収録されているが、仕様上プレイヤー側はまともに活用できないモンスターとなっている。
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どちらもデッキに直接投入できないモンスターなのだが、敵のペガサスは両方とも直接デッキに入れており、原作通りに脅威として立ちはだかる。
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一方でプレイヤー側は、3バージョンの制限によって《サクリファイス》を儀式召喚できるのが海馬デッキだけとなっており、必然的に《サウザンドアイズ・サクリファイス》も海馬デッキでしか融合召喚できない。
しかし、モンスター効果を使うにはリバースする必要があるのでそのまま融合召喚しても効果を活用できないにもかかわらず、海馬デッキではサポートとして機能するのが上級モンスターの《闇晦ましの城》くらいしかないというジレンマを抱える。
元の仕様からしてプレイヤーに使わせる気のないモンスターではあるが、バージョン制限のせいで余計に実用性が失われている。
その他細かい点
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前作から相変わらず、隠しデュエリスト達と戦うにはキャラごとのパスワードが必要になる。ゲーム中にヒントは何もなく、当時のVジャンプ等の紙面にのみ掲載されていた。
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攻略本には全パスワードが記載されていたほか、現在ならネットを調べれば確認可能ではある。
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エンディングの最後が前作より手抜きで、『1』『2』と同じく「おわり」と書かれているだけである。前作では神のカードの石版の1枚絵が表示されていた。
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これは、前々作までラスボスを倒すと強制的にスタッフロールが流れてテンポが阻害されるという点を考慮した上の判断だと思われる。
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デッキ構築に必要なキャパシティが大幅に増えたにもかかわらずCPU戦で手に入るキャパシティは前作同様たったの5である。
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その為に既定の勝利数だけでステージを進める事が困難でキャパシティ稼ぎを強いられる羽目になる。
評価点
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前作からの改善点がある
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もっさりしていたデュエルのテンポが大幅に改善している。
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罠カードは仕掛けた次の自分のターンに廻ると消滅してしまったが、今作からは発動条件を満たすまで場に残り続けるようになった。
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しかし、これが罠に長けた城之内デッキの強さを助長する事に。
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これに伴いCPUが強化され、前作では使う事のなかった罠カードや、効果モンスターの効果や場での融合も積極的に使用してくるようになっている。
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融合素材の指定が緩やか
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例えば、OCGでは《砂の魔女》を出すには《エンシェント・エルフ》と《岩石の巨兵》に、魔法カードの《融合》が必要だったが、本作では「女性型」と「岩石」を重ねるだけ。《融合》も必要ない。
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プレイング次第では初期デッキでもだいぶ戦える。慣れれば本作のラスボスのペガサスでも、初期デッキで数回に1回は勝つことが出来る。
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ランダムで入手した弱いモンスターカードであっても融合素材としての価値があれば採用する余地が生まれやすい。
DC節約、召喚魔族を駆使した一種の除去カードの役割と地味ながら活躍があることもGB版DMでのウリの1つであろう。
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一部のカードイラスト・グラフィックが前作同様、より原作寄りのイラストに修正・変更された。
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また、遊戯・海馬・城之内とラスボス以降の隠しデュエリストについては、全員に完全新規のキャライラストが設定された。
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隠しを含めた20人以上のキャラ1人1人に固有の戦闘BGMが設定されている。
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新たに録り下ろされたのは9人。ファンの間では「BGMは良い」と言われている。
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ただ、その他半分くらいは前作からの使い回しなのもまた事実。前作もBGMは好評だったので悪いことではないが……。
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本作オリジナルカードの存在
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本作で初収録のモンスターカードは当時の原作エピソードや最新パックからの抜粋が中心だが、OCG側におけるモンスターカードは本作発売の同年の2000年よりOCG初出中心にシフトしていき、ゲーム初出の物は徐々に鳴りを潜めていく事から、結果OCG化の機会にまるで恵まれないどころか以降のゲーム作品でも未登場に終わってしまった不遇のモンスターカードも多く、ある意味では希少価値があると言えよう。
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細かい評価点
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各バージョンのプレイヤーキャラが設定されているため、データの初期化等により始めからスタートする際のネーム入れが不要になっている。
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ある程度強い状態で始まり敵もあまり強くなくルールも簡単、バージョンの違いで戦略が変わる等TCGの雰囲気を手軽に楽しみたい人には向いている。
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当時のジャンプの紙面で登場していた「ごんぶとり遊戯」と「カイザー海馬」と闘えるのはDMシリーズでは本作だけ。
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ちなみにカイザー海馬は、後のWCSシリーズやTFシリーズでも再登場している。
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ペガサスがラスボスに復帰。前作でほぼ強引にPS版と同じカード魔神をラスボスにしたのは違和感が強かったので、マンネリ目ではあるが妥当とも言える。
前作からトゥーン系のモンスターカードやサクリファイス系のカードが収録されるようになったこともあり、今作のペガサスはGB遊戯王シリーズとしては最も原作のデッキ構築に近づいた内容となっている。
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一応だが、各キャラのデッキは再現してある。
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上記のペガサスはもちろん、他にも羽我は昆虫族に装備魔法を使ってきたり、人形が《オシリスの天空竜》や《リバイバルスライム》等スライム系を使ってくる等。
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またパンドラの《キラードール》や《魔道化リジョン》など、当時まだOCG化されていないカードも先んじて収録され、きちんと使用者のデッキに組み込まれている。
総評
OCGから離れて設定された本作独自のルールは、バランス調整不足のせいで良い方向には機能しなかった。
それに加えて、悪い方に分けてしまった3つのバージョンはそれの悪化を助長してしまっており、バージョン販売されたゲームの中でももっとも劣悪な部類に当たる。
それでいてこの販売方式は、結局「それぞれに強力なカードを付けて売る」という同梱カード商法以上の意味を持たなかったため、『遊戯王』シリーズで史上最悪の「カードのおまけ」として語られるゲームとなってしまった。
続編
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次回作はハードがGBAに変更。遊戯王ゲーム初のOCG再現となった。
余談
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前作と同様に、ボスを倒さなくともパスワードを入れればエンディングが出るが…ゲームとしてそれでいいのか?
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ゲーム中、それぞれのデッキ使用者(遊戯、海馬、城之内)が直接登場するのはパスワード選択画面とデータ初期化画面だけなのだが、パスワード選択画面での台詞で遊戯と城之内は(プレイヤーの)サポーターなのに対し、海馬だけは「お前にパスワードが解析できるかな」「(カード名)をくれてやろう」等、ゲームマスターのような立ち位置になっている。ゲームの描写からして海馬がデュエルしてるはずなのだが…
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Vジャンプ編集部から出た本作の攻略本の上巻の闇遊戯が落とすカードの一覧では、磁石の戦士シリーズ(《磁石の戦士γ》、《磁石の戦士マグネット・バルキリオン》)の代わりに何故か本作未登場のカードが記載されてしまっている誤植が存在している。
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掲載されているモンスターは《女神のマンドレイク》と《暗黒魔族ギルファー・デーモン》の2体。後者は本作発売以降のジャンプで掲載された原作漫画で登場するモンスターであるが、攻略本で名前だけが先行してしまう妙な事態になってしまった。
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攻撃力1350が下級の上限ラインという今作特有のゲームバランスにより、今作特有で脚光を浴びたカードが多くある。
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特に有名なのは《レオ・ウィザード》で、攻撃力1350/守備力1200というステータスにより本作最強クラスの下級モンスターの1枚として君臨。黒魔族であったことも強みであり、かなり弱点を突かれにくかった。
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一方、OCGではなぜかレベル5の上級モンスターであり、レベルに比して異常に低いステータスのせいで全く存在意義がないカードと言われ、一部のユーザーからはネタ的な意味で愛されていた。
ちなみにOCGの上級モンスターが本作で下級モンスターに格下げされたのはこの《レオ・ウィザード》ただ1枚であり、本作のゲームバランスを揶揄するネタとして語り継がれており、遊戯王カードWikiでも、カードとしての《レオ・ウィザード》より本作での扱いの方に紙幅が割かれているほどである。
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ちなみに攻撃力1350のカードは他にも4種存在する。その内2種類が海で強化出来るため対戦では海デッキに偏りがちなのもバランスの悪さが出やすい部分と言える。
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Nintendo Switch/Steamで『遊戯王 アーリーデイズコレクション』が発売予定。
同梱カード商法について
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ゲーム内容とは異なるものの、今作について切っても切り離せない話題として、3バージョン毎に分けられた同梱カード商法がある。
本作にはカードゲームで使える同梱カードが付属するのだが、その内容は3バージョンで異なる上に内容は数枚の中からランダムに封入されている。
このため仮に全カードを入手するのなら、ゲームソフトを各最低2つ、計6つ以上購入しなければならなかった。
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各ソフトには、まず神のカードが1枚ずつ付いてくる。ただし、実際の公式デュエルでは使えないコレクションアイテムである。
それに加えてバージョンごとに決められた5枚の中から3枚付属している。そのカードの選定にも偏りが感じられる。
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テレビCMやポスターではこれを「予約限定」と宣伝していたが、実際は同梱カードと一緒に入っており、予約しなくても入手できたため、予約限定の意味がない。この商法は『5』を除いて『7』まで続いていた。
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ちなみにこの神のカードは人気が高く、公式デュエルで使用できるバージョンのカードが全て出た後でも需要が高かった。
一時期は値段が落ちたが、コレクターからの需要が増した現在では再び高騰している。
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同梱カードの詳細
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原作で
遊戯
、
海馬
、
城之内
、
その他原作キャラ
が使っていたカードをそれぞれ色分けしている。見ての通り、城之内のカードを除き原作の使用者はバラバラである。
ソフト
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同梱カード
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短評
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遊戯デッキ
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《イタクァの暴風》 《魔封じの芳香》
《催眠術》
《磁石の戦士γ》
《破壊輪》
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《破壊輪》は遊戯ではなく海馬が使用したカード。本作発売の翌年から準制限カードに指定され、禁止カードにまで指定される程の強力な性能も持っていた(後にエラッタされ緩和)。 《魔封じの芳香》は発売当初は注目されなかったが、その独特な効果から、一部のロックデッキで使われる他、環境によってはペンデュラムモンスターへの強力なメタカードとして使われる。2010年1月に再録されるまでの9年間は、入手手段がこのゲームのみであったこともあり、中古価格が大変高騰していた。 《催眠術》は原作ではエスパー絽場の使用したカードだが、絽場と戦ったのは城之内で、遊戯とは顔合わせすらしていない……
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海馬デッキ
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《アクアの合唱》
《フォース》
《旧神の印》
《磁石の戦士マグネット・バルキリオン》
《ブラッド・ヴォルス》
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《ブラッド・ヴォルス》は当時の下級モンスター最強クラスのアタッカーで、当時の公式大会では3枚投入前提になるほど。原作での使用者も海馬なので、文句なしの目玉カードと言える。 しかし《磁石の戦士マグネット・バルキリオン》は遊戯の切り札カードで、また磁石の戦士シリーズの《α》《β》《γ》を揃えて出すモンスターでありながら、前者2枚は前作の付属カードである。後者の《γ》も遊戯デッキに収録されている。 しかも、翌年には構築済みデッキ(1,200円)で4枚が1セットになってしまったので無理して手に入れた人が報われない結果となってしまった。 《フォース》は迷宮兄弟の使用したカードで、3人の中で唯一無関係である海馬の付録なのは不自然と言えるが、ゲーム内の海馬デッキは王国編の敵役のカードが比較的多く使える傾向にあるので、海馬らしい力押しの効果も含めて説得力は保たれている範囲か。
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城之内デッキ
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《セベクの祝福》 《竜殺しの剣》
《攻撃の無力化》
《マジックアーム・シールド》
《ドラゴンに乗るワイバーン》
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上2人と違って強力なカードや磁石の戦士系列のカードがなく、ゲーム本編で強いせいか割を喰っている傾向にある。 一方イメージ的には城之内が使ったカードが2枚含まれている面で優遇されていると言える。とはいえ《攻撃の無力化》は海馬の使っていたカードであり、やはりズレがある。
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驚くべきは、5枚中3枚付属しているというのは前作や前々作に比べればまだまともな点である。10枚中2枚が強カードで3枚付属している『2』、8枚中1枚が強カードで3枚付属の『3』はもっと引き当てるのが難しかった。
ただし、3ソフト15枚中2枚が明らかな強カードな本作はシリーズで最悪の比率であるとも言える。
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通常版では一部カードにパラレルレア仕様が含まれているが、その通常版の流通量はかなり少なく、後にそのパラレルレア仕様は高額で取引されている。
売上
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原作・カードゲームの人気絶頂期に発売されたためか、本作はなんと250万本もの売り上げを記録。同時期に発売された『ポケットモンスター クリスタルバージョン』やゲームボーイカラー版『ドラゴンクエストIII』といったビッグタイトルすらも圧倒し、2000年の年末商戦で圧勝した。
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この記録は現在のところキャラゲー最高の売上記録である。次点が『遊☆戯☆王1』(161万本/1998年)、その次がファミコンの『忍者ハットリくん ~忍者は修行でござるの巻~』(150万本/1986年)ということを考えると、この記録を打ち破るキャラゲーはこれ以後も現れないだろうと思われる。2010年以降で最も売れたキャラゲーである『ワンピース 海賊無双』(2012年)でも、売上は約80万本なのだから……。
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本作に加え、前述の怪物級のソフト2本のおかげで、2000年の年末商戦は携帯ゲーム機の市場が据置ゲーム機の市場を初めて上回った。
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ちなみに、長年KONAMI作品として日本国内の売り上げ本数が最も多いタイトルでもあった。この記録は2020年12月発売の『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』が20年越しで塗り替えている。
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続編以降の売上は猛烈な右肩下がりが続き、『5』:約40万本、『6』:約26万本、『7』:約24万本、『8』:約12万本~『TF3』:約12万本となった。
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なお、『遊戯王』のゲームはこれ以降も何十本と発売されているが、バージョンが分かれているソフトは今のところこれだけである。
最終更新:2024年03月25日 19:24