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双恋島 ~恋と水着のサバイバル~

【ふたこいじま こいとみずぎのさばいばる】

ジャンル ラブコメ(アドベンチャー)
対応機種 プレイステーション2
メディア CD-ROM 1枚
発売元 メディアワークス
開発元 アルファ・ユニット
発売日 2005年8月26日
定価 7,140円(税込)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:15歳以上対象
備考 2万本限定でフィギュア同梱付き
判定 クソゲー
ポイント 攻略本無しでは遊べない
攻略本があってもそれに従うだけの作業ゲー
フィギュアのおまけ
電撃G's magazineシリーズ・関連作品リンク


概要

『電撃G's magazine』で連載されていた読者参加企画『双恋』のゲーム化第二弾。
その二ヶ月前にマーベラスインタラクティブからもアニメ『フタコイ オルタナティブ』のPS2ゲームが発売されていたが、あちらはアニメからして原作『双恋』とは全くの別物*1
原作『双恋』は白鐘姉妹以外は双子の明確な差別化が出来ていない、読み物としての質も低い、アニメがアレだったと散々な評価であったが、このゲームの前作に当たるPS2『双恋』は結構遊べる良作であった。
そして続編の今作は、主人公と6組12人の双子が「何故か」無人島に流れ着くところから始まる。


ゲームシステム

  • 1日の初めに一緒に行動する双子を選び、島内を歩き回ってアイテムを探索し、その見つけたアイテムをヒロインにプレゼントする。と同時に、特定条件下でイベントが発生する。
  • パラメータには「ラブ度」と「ハートポイント」の二種類がある。
    • ラブ度は双子単位で設定されており、前作『双恋』同様イベント内での「ツインビュー」と「バキューン」によって上昇。
    • ハートポイントは個人単位で設定されており、アイテムをプレゼントすることによって増減する。
    • ハートポイントは本作最大の売りである「着せ替え」に影響し、各ヒロインに本人の好みでない衣装を着せるには、ハートポイントを上げておかなければならない。
  • エンディングは以下の通り。
    • バッドエンド:無人島から脱出できない(双子が主人公と一緒に無人島にいたい、と言う。主人公もそれに賛成し、脱出失敗。攻略本無しだと大体このバッドエンドで終わる)。
    • ハッピーエンド:無人島から無事脱出。
    • トゥルーエンド:いずれかの双子と結末を迎える。
    • フェイバリットトゥルーエンド:双子のうちのどちらかと結末を迎える。
  • 前作のセーブデータを用意すると、前作で出てきたキャラがゲストとして出てくる。

問題点

  • 導入が恐ろしく長い。というかこのゲーム全体的にイベントが長い。
    • 既読スキップを駆使してもかなりの時間を要する。
      • というのもキャラの立ち絵が入れ替わる時も、その都度カメラがパン(視点が移動)して別のキャラを画面に映すという手法をとっている為。これでは余計な時間を食うのも当然である。
  • 島内の探索であるが、イベントの発生数が少なすぎる。
    • その一方で行動可能数が多過ぎるため、「移動→移動。また移動」と島内を探索する作業がダラダラと間延びして続いてしまう。
    • さらに、何時・何処に・誰と行けばイベントが発生するのかは全くのノーヒント。総当たり推奨で全てのイベントを見るのは相当な強運が味方しないと無理である。
  • その割にはツインビュー・バキューンが発生するイベントは各双子につき3回ずつしかないが、その3回全てを発生させないとトゥルーエンドはおろか、ハッピーエンドすら到達は難しい。
    • 全イベントを発生させた上でラブ度の満点は110点であり、トゥルーエンドの条件は100点以上と事実上殆どノーミスが要求される。
    • 特に配点15点の五択バキューンは一回でも外すとバッドエンド直結である
    • トゥルーエンドの条件を満たせば、フェイバリットトゥルーエンドへの到達はさほど難しくはない。但し、たいそうな名前がついている割には双子の片割れとの最終イベントはCGすらないオマケ程度でしかない*2
  • 着せ替えシステムだが、探し出すことが難しいレア衣装も存在し、衣装をコンプリートすること自体が非常にやっかいである。
    • 特定の双子と一緒でなければ見つけ出せない衣装もあり、1周しただけではコンプリートは不可能。一応、2周目以降はクリア時に持っているアイテムを引き継げるようになっているが。
    • さらに衣装を着せるのにも各々の双子に難易度があり、嫌がる服を着せるにはかなりハートポイントを上げなければならない。
      • かつ嫌がる衣装をプレゼントしたらハートポイントは激減するので、その服を着せるためだけと割り切って1周をこなさなければならない。
    • 肝心の衣装も種類が少ない。しかもゲームのサブタイトルが「恋と水着のサバイバル」にもかかわらず、ほとんどが水着ではない。
    • 衣装も起床時のお披露目イベントでしか着ない為、着せ替えの存在意義がかなり怪しい。
      • トドメとばかりに着せ替え後の立ち絵は固定。
      • グラフィックも全般的に色気に欠ける。水着題材を活かせていない。
  • つまり、CGコンプリートを目指すには相当な時間と労力が必要となる。
    • セーブ・ロードを上手く使えば作業量は軽減されるだろうが、それでも面倒なことには変わりはない。
    • 途中で島での移動先を失敗した場合、もう1回セーブしたところからやり直させられるので、毎回の夜(プレゼントを渡す前)と、バキューンタイムや選択肢がある時にセーブをしなければならない。
      • お披露目ポイントがある場合毎回出てくるが、それをスキップすることが出来ない(会話のスキップをすることは可。)。
  • 最難関衣装である「美少女戦士」を全員に着せると隠しシナリオが出現するのだが、肝心の隠しシナリオの中身が粗末で、そこに至るまでの膨大な作業の苦労に見合わない。
  • パッケ絵やディスク表面等のイラストで着ている水着は一切登場しない。
  • OPが前作と一緒。CGを今作のCGに変えて、双子全員を水着姿に変えただけ。手抜きにもほどがある。
    • だが、OPに出てくる海や生き物(イルカ等)は何故か実写である。

評価点

  • 声優がアニメと同じ豪華な布陣。
    • ー条姉妹*3の堀江由衣氏と小清水亜美氏等。
  • 桃衣姉妹が、隠しキャラでは無くなった。
    • 前作は「他の双子のラブ度(他のゲームにおける好感度)が低い場合に桃衣姉妹のストーリーが出来る」という少々面倒なものだった。
    • 今作では最初から選べるようになったので、いきなり桃衣姉妹攻略も可能になった。
  • 好きな服を、好きな双子に着せる事が可能な事。
    • ただし上記に書いてある通り相当な時間と労力が必要である。

総評

攻略本無しではまず遊べない。かといって攻略本があれば、それに従って黙々と操作するだけの作業ゲーである。
『G's』のインタビューによると、スタッフは「やり込める作品を作りたかった」とのことだが、やりこんで楽しめる作品にはならなかったようだ。
前作『双恋』の出来が良かっただけに残念である。


その後の展開

  • 後に前作の『双恋』と、今作をセットにした『電撃SP 双恋/双恋島 双恋COLLECTION』が発売された。
  • 本作発売から4日後に発売された『G's』で、原作『双恋』も連載終了となった。

余談

  • 2万本限定でー条姉妹のフィギュアが付属していた。
    • 本作の出来もあり、「ゲームはフィギュアのおまけ」とも言われた。
  • 攻略本には、ハッピーエンドでの攻略法が無い。ハッピーエンドにも1枚CGがあるのに……。
    • しかも全てのCG(衣装はなし、イベントのCGだけ)が掲載されている。それでも、そのハッピーエンドでの会話は当然見られないため、少々複雑に思う。

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  • 2005年
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最終更新:2023年05月14日 20:50

*1 キャラはある程度一緒だが、設定や世界観が完全に別物。派生作品ではあるが、『双恋』とは別の作品と考える人が多い。

*2 双子の片方と少し会話するだけ。その後、エンディングを迎える。

*3 パッケージ画像の左上と、左下のキャラ。