アンシャントロマン ~Power of Dark Side~

【あんしゃんとろまん ぱわーおぶだーくさいど】

ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション
発売元 日本システム
開発元 風雅システム
発売日 1998年4月23日
定価 6,800円(税抜)
判定 クソゲー
ポイント 全要素にわたって凄まじいクソ
PS初期レベルにも及ばないグラフィック
理不尽にも不親切な表示類
戦略不要に等しい戦闘
超展開&電波&スカスカ三重苦のストーリー
「屁が鳴るぜぇ」
「これを買って」「ケチ!」


概要

大ヒットした『ファイナルファンタジーVII』(1997/1/31発売)を真似てみたが、何もかもが本家に遥かに及ばなかったというRPG。
いやそれどころか、とてもプロが作ったゲームとは思えない昨今の同人ゲームにすら遠く及ばない次元の代物である。
ゲームの全てにおける要素が、悉くクソ揃い。下記で多く挙げているが、それ以外にも細かな突っ込みどころは書いたらきりがない程。


特徴(というかほぼ問題点しか存在しない)

本作タイトルについて

  • まず、英語を少しかじった人間ならわかると思うが、タイトルの「アンシャント」は完全にミス
    • パッケージ画像にもある通り、「古代の」などの意味を指す英単語「ancient」のことだが、日本語では普通「エンシェント」「エインシャント」と表記される単語である。
    • 少なくとも「A」の部分は「ア」とは読まないので、カタカナの起こし方の違いというレベルではなく誤表記そのものである*1
    • 英語を元にした架空言語とするにも、本編にそういった内容が見られない以上考えられないだろう。

ムービー

概要で書いたとおり、劇中に挿入されるムービーは本当にヤバい。本当にPSのものかどうか疑わしいほどのクオリティ

  • 特にOPの後の映像は、ホラーゲームと間違えそうなカオスなもの。
    • まず、何故か太陽のような星が紫色に変色し、そこから放たれた光が地球に降り注ぎ…唐突に人類は滅亡する
    • その際の村が破壊されるシーンだが、その時のおっさんが木っ端微塵になるという演出はある意味トラウマもの。
      + 閲覧注意?
    • ちなみに破壊時に多数のポリゴン片になって飛ぶという演出は、PS初期の手法である。
    • そして間髪を容れずに「1000年の時が過ぎ」、城下町破壊シーン。破壊後は荒野の如くむごい状態に。
      • 城(旧ハインローグ城)はムービー上では粉々にされたはずだが、ゲーム中に行くときちんと原形をとどめている。しかもラストダンジョン「魔王の城」とほぼ同じ構造
    • その次の王妃が襲われて子供が奪われるシーンでは、魔物がドアを突き破る際にドアはゴムのように伸び縮みする。さらに、王妃は終始微笑んでいるような表情のまま。少しはリアクションさせようとは思わなかったのか。
  • 本編中でも事あるごとにムービーが流れるのだが、完成度は五十歩百歩な上下記するようキャラの棒読み&饒舌の悪さが酷い為、ただ不可解なシーンと化している。
    • ムービーが挿入される頻度も異様な程多く、特に重要とも思えないイベントでもしょっちゅう挟まれるため、テンポが悪化している。

他グラフィック・表示

  • フィールド上ではデフォルメされたポリゴンキャラが、戦闘では等身大のキャラが表示される。
    • ゲーム画面は『FF7』と言うよりは同年発売の『レガイア伝説』の方が近い。言うまでもなく出来は雲泥の差だが。
  • 町やダンジョンは一画面分の見下ろし画面で表示される。一切スクロールしない。場所によっては、広い範囲が無理矢理一画面分に収められている
    • このような時はキャラクターが豆粒のように小さくなり*2、どんなキャラなのかすら分からなくなる。
      • 建物の中にいる普通の大きさのキャラでさえ、ポリゴンの出来も壊滅的であるため、人のようなカタチをした何かにしか見えず、じっくり見ても性別も分からないことはよくあることだが。
    • また、その建物がどのような建物なのかは、外見ではまず分からない。看板が掛かっていてもほとんど判別不能。しかも店の種類は無駄に多い。
      • あるダンジョンで、木の幹の穴からエルフの集落に向かうイベントがあるのだが、穴自体どう見ても普通の人間には入れそうにない小さな黒いソレがぽつんと開いているだけ。穴自体も木のポリゴンの上に強引に貼り付けたようなやっつけっぶり。
    • 建物に入る際の画面切り替えの判定が不安定で、入口にめり込んだまま画面が切り替わらずにキャラが足踏みをし続けるという光景が度々発生する。
      • 敵とのエンカウントがあるマップでは、足踏みしている最中にもエンカウントする。
    • マップ上では3~4頭身にデフォルメされたキャラが表示されるのだが、これもまた低品質でモーションも壊滅的。常に首の運動をしているNPCが居たり、シリアスな話をしている最中にいい大人が両手をバタつかせることなど日常茶飯事。
      • 細かな動作が実現できなかったのか、ベッドから降りたと思われる動作もベッドの上からワープしたかのように表現されていたり、「ぴと(バークが杖に触れた音)」「ぼこ(バークが杖を殴った音)」とわざわざ説明文で表現するなど、純粋に見苦しいシーンも。
  • フィールドマップは双六のような表示形式で、行き先を指定するタイプなのだが、町などのシンボルは全て黄色い円形という手抜き。駒に該当する主人公のドット絵を移動させるまで、何か全く分からない。しかもこの画面でもスクロールは一切無し。
    • 主人公のドット絵はグラフィックも動きもSFC時代のドラクエの劣化版のようなクオリティで、到底PSのものとは思えない出来。
  • 戦闘シーンは、グラフィックは勿論エフェクトもショボく、加えてテンポまで非常に悪い。
    • 背景画面が数種類しかない。森で戦っているはずが平原のようなグラフィックが表示される等、移動マップとバトルフィールドがまるで一致しない場面が非常に多い。
      • ダンジョンでの戦闘背景は更に酷く、ブロック塀・石畳と言った同じようなものしか無い。
    • キャラのポリゴンは町などとは違いやや頭身の高いものになっているが、出来栄えは五十歩百歩。キャラは一応武器を持っているのだが、何を装備しても武器のグラフィックが変わらない
    • 主人公であるカイ(パッケ絵に一番大きく描かれている青年)は終始刀身が緑色の剣を持っているし、バーク(パッケ絵右端のオッサン)はたとえナイフを装備しても画面上では斧を持っている。更に刃にトゲのような出っ張った部分が2つあるという意味の分からないオリジナリティを発揮している。
      • 「装備のカテゴリが同じならば武器グラが変わらない」ならばまだしも、何を装備しても武器は変わらないというのは、キャラクターのグラフィックを明確にしているゲームとしてはあまりにもお粗末。
    • 敵キャラに至っては「紙工作」「折り紙」のようにしか見えないものが多数。角度を変えて見ることができるが、あのグラフィックで見たいという人はまずいないだろう。
  • 戦闘での攻撃時に斬撃の効果音をいちいち読み込むため、1秒程画面が硬直してしまう。
    • 各キャラが攻撃する度に毎回敵の前で一時停止するわけで、テンポが悪いなどと言うレベルではなく、ただうっとうしいばかり。
    • 別に、キャラクターによって効果音が違ったりする訳でもない。たとえそうであってもこの読み込み時間はおかしいが
    • 戦闘不能になったキャラは、敵味方問わず回転しながらダメージ数字ごと斜め上方に吹っ飛んでいく。その後爆発音が鳴る。
      • あまりにシュールな演出でギャグとしか思えない。なお、この直前にも効果音を読み込む為か画面は硬直する。
      • 変な効果音と共に吹っ飛んでいく死亡演出は『里見の謎』に通じるものがある。が、本作はそれを3D画面で、しかも敵味方問わずやっているのである。
    • ある程度背丈のある敵は、上半身がステータスウインドウに隠れてしまう。
    • キャラが行動し出すと自動的に視点を変えるのだが、明らかにおかしな視点に切り替わることがある。
    • 味方のクリティカルはボイスが出るので判るが、敵のクリティカルは何の表示もされない。
      • 実はダメージを与える直前に、金属音のようなのがわずかに鳴る。そんなものわかるか。
    • 魔法のエフェクトもかなりショボく、爽快感など微塵も無い。
      • しかも効果音も攻撃とズレており、その効果音の出来もお察し。
    • ステータス異常にかかっても体色やキャラの挙動が変わらず、通常状態との区別が出来ない。
      • 「石化」であっても例外ではない。そもそも状態異常の表示すら無いので、次のターンに行動しないことでようやくステータス異常を疑うことができる有様。後述する同じ点でも言えるが、FC時代のRPGでさえ普通に出来ていた事が何故出来ないのか。
    • キャラクターのモーション自体も非常に不自然かつカクカク。当時の技術力やハードのスペック等を考慮してもかなり低水準。
  • キャラの顔の造形でさえ非常に低質で不細工。出来が非常に悪いことで評判の『10101』よりも明らかに酷い。
    • パッケージなどに描かれているイラストはまともで、絵柄的にも当時としては至って健全なものである。…が、実際はこれとは全く似ても似つかない不細工な顔を見せつけられるのである。
    • メニュー画面や戦闘時の顔グラフィックにもよりによってこの不細工モデリングが使われている。イラストを表示するなどいくらでも方法はあったはず。
    • 特にピクシーのファラ(パッケージのロゴの上に描かれているキャラ)の原画と作中のモデリングの落差は爆笑もの。
  • 文章にひらがなが多く、しかも中途半端に漢字と混ざっているため読み辛い。
    • ごりん終」「出る(出来る)」などと書いてあるかと思えば、「親戚」は漢字で書いてあったりして基準が曖昧。
    • 果ては「物見山」のように妙な混在がなされている場合もあり、テキストがかなり読みづらい。
    • 使用頻度の低い漢字を敢えて使わないことで容量を節約するという手法はあるが、それは精々SFCやGBAといった容量の厳しい媒体を使用するハードでの話で、大容量のCD-ROMを使うPSでやるような事ではない。上記の「出きる」などを見る限り、仮に容量削減目的だとしても首をかしげたくなる判断基準だが。
    • かの『FF7』でも簡単な漢字が一部ひらがな表示になっている部分があったが、少なくとも一つの単語を中途半端に漢字とひらがなに分けるような事はなかった。
  • 店で商品を買おうとしても、最低限の効果の説明も無い。
    • 分かるのは装備可能者だけ。わけが分からない商品だらけだというのに。この時期のゲームでこれはない。
    • 「ほしがき」「ぎゅうにゅう」がMP回復アイテムで、「おんせんたまご」や「オムレツまん」(!?)がステータス上昇のアイテムだと、初見でわかるプレイヤーが何人いるのだろう。拾ったアイテムも同様である。
    • 装備品も「誰が装備できるか」しか表示されておらず、どのステータスが、どれくらい上昇するのか全く分からない。自分で素のステータスとの差分から算出するしかない。
      • 一応、「高いのを買うほど性能が良い」というところは最低限守ってはいるが、下記のようなわけの分からない装備品は、買って装着してみるまで分かりようがない。
    • それ以上に無茶苦茶なのが「かざり」(サブ装備品)。
      • 「ももひき」「ブルマ」「セーラー服」「スクール水着」などがある。世界観無視もいい所である。
      • 近年のファンタジーRPGでは類例も見られるようになったが、装備がグラフィックに反映されないのにそれをやられても……*3
      • しかも、「かざり」は複数装備できるので、やろうと思えば「スク水三枚重ね」「ももひき三枚重ね」が普通にできてしまう。さらにその上からキャラクターは防具類を装備するわけで…。
    • 買い物自体とは関係ないが、「ガメ」というやたらダサい名称の貨幣単位もツッコミ所として見逃せない*4
  • アイテムを使おうとしても、効果や残り個数が表示されない*5。使うまで分からない。魔法も同様(後述)。

誰得で不快な要素

  • 買い物時、「これを買ってくれないか?」「これ欲しいなぁ」などとプレイヤーキャラが声付きで催促しだし、何も買わずにキャンセルすると「ケチ!」と文句を言われる*6
    • たとえその通りに買ってやったとしても喜ぶセリフが聞ける以外、何らメリットはないし、催促される商品はランダムのようでそれ自体に全く意味はない。
    • その時点の所持金も当然のように考慮されておらず、そもそも資金的に買えないものを催促され罵られることもよくある。理不尽である。
    • しかも、このボイスがプレイヤーが操作出来る全キャラ(短期間参加のキャラ2名を含む)に用意されている上、バリエーションもそれなりにある。誰得。
      • こんなものを無駄に拘ってプレイヤーをおちょくる暇があるなら、その前に商品として最低限やるべき所が山ほどあっただろうと突っ込みたくなる事請け合い。

ゲームバランス

端的に言えば何もかも劣悪

  • 戦闘は瞬殺するかされるかで、戦略性もほとんどない。
    • 攻撃のミスという概念がないことに加え、補助効果が使い辛く実感しにくいこともあって非常に戦闘内容が大味である。
    • かなり痛いダメージを食らう敵でも、通常攻撃でほとんど強行突破できてしまう。戦闘不能キャラが出ても、戦闘終了後にすぐHP1で復活している。
    • 全く歯が立たない敵も、戦略を練る暇があるくらいなら、少しレベルを上げれば瞬殺できるようになる。レベルはせいぜい5回も戦闘すると上がる
    • 中ボスと思しき敵も例外ではなく、多少育てればほんの2~3発の通常攻撃で簡単に勝ててしまうシナリオ上タイマンで戦う中ボスも多いがそれすら同様。誇張抜きでバランス調整を放棄し、適当にステータスを設定したとしか思えないレベル。
      • ラスボスは多少マシであるが、それでも普通に進めてれば10ターンはまずかからないだろう。レベルが高ければ、2ターン程度で終了する。
      • 魔法は下記のような体たらくであり、ごく簡単にまとめるとレベルを上げて物理で殴ればいい
    • 他にもLVUPに必要な経験値のテーブルやダメージ計算式が不可解だったりと、調整不足な箇所は探せばきりがない。
  • ダメ過ぎる魔法
    • まず第一にシステム自体非常に不親切であり、その時点で魔法を使う気が削がれる。
      • 店で買おうとしても、使おうとしても、アイテムと同様効果も必要MPも表示されない。しかも説明書にも記述なし。たまに魔法屋などで、ごく一部について効果の説明をする台詞があるだけ。
      • 「ヘカル」「ヴァルガ」などとFFとDQを足して割り切れていない無駄に珍妙なネーミングのものが半数以上を占めており、大半の魔法は名前で効果を推察することすらできない。
      • 味方・敵とも魔法を使った際に表示されるデータは、ダメージ・回復数値のみ。魔法名やどのような魔法かさえ表示されず、何をしているのかされているのか分からない
      • MPの足りない魔法は表示されない。従って、買ったのにどこにも表示されないことが起こりうる。
    • 一度何らかの方法で入手したら、MPさえ足りていれば誰でも使用できる(一人一人持つ必要がない)。だが、店で売っているものが直後のイベントで入手できてしまったりする。
    • 攻撃魔法は最初のうちは役立つが、通常攻撃の威力が著しく上がるのですぐに役立たなくなる。
      • 何より、燃費が非常に悪い。やたらにいろいろな属性があるが、そんなことを考えるくらいなら殴った方が早い。
      • ただし、魔法にもクリティカルがあり、敵の攻撃魔法で一撃死することは時々ある(なお、即死系と言われる魔法は存在しない)。
    • 一応終盤でも通用する攻撃魔法もあるが、その威力に反して燃費の悪さが際立っており、魔術師系のキャラでさえMPの大半を持っていかれるほど。身近な作品で例えるなら、ドラゴンクエストシリーズのギガデインの呪文一発でMPが150消費するような状況である。
      • ラスト近くだと、MP回復アイテムを大量に買えるくらいの金は手に入るので、MP回復は容易ではあるが、そんな手間をかけるくらいなら殴った方が(ry
    • すぐ戦闘が終わるので、補助魔法はあっても意味がない。そんな暇があるなら殴った方が(ry また、使っても何が起こったのか判らない。
    • 回復魔法はこれらよりはましであるが、HP小回復にMP7、中回復にMP20などとやはり燃費が悪い。
      • 強力な回復魔法もアイテムで代用できるものが多く、終盤はあまりに金が入るので、それらを買いまくれるという有様。最終的には魔法そのものがお払い箱となる。
    • よって、能力値に魔力とMPぐらいしか見所がない魔法系キャラであるヒロインのミシリアは、初期に回復魔法しか使えないのもあって早々にお荷物になる。
  • パーティーが最大6人と多く装備も大量にできるが、序盤~中盤は手に入る金が少なすぎてろくに買うことができない。
    • このゲームでは経験値稼ぎがあまり必要なく(必要になっても短時間で済む)、その部分だけは一見バランスが良いように見える。しかし経験値と金のバランスは全く取れていない。
    • 一方終盤の終盤になると、上述のように異常なくらいに金が入るので、高価な商品も苦労せず買えてしまうようになる。
  • ダンジョンは、1画面かそれ以下の小さなマップが数層あるだけのものばかり。分岐も少なく迷いようがない。
    • ギミックなども当然なし。宝箱などの探索ポイントも少ない。
    • どこでもセーブできるが、ダンジョンはこのような体たらくで、フィールドは双六のように瞬間移動できるこのゲームでの恩恵は、大してないと思われる。
      • なお、データはメモリカード1枚につき1つしか保存できない。

ストーリー

全編を通して超展開と電波で構成されているような代物
登場した設定や人物、場面に対する説明や描写というものがどこをとってもロクにされておらず、その場面に感情移入するどころか、最低限の理解すらままならないシーンも多く、それでいてキャラ達は当たり前のように(程度はあるが)理解把握しており半ばツーカーな会話や行動を繰り広げる為、プレイヤーは置いてけぼりのままどんどん展開が進んでゆく。
突っ込みどころ云々を問う以前に、真面目に向き合い、突っ込む事自体馬鹿馬鹿しくなるレベルに達している。もはや比較的まともな場面の方が貴重な程…と言えば、その崩壊具合を少しは想像いただけるだろうか?

  • ゲームを開始するとムービーが始まり、まず最初にプロローグが現れるのだが、その文章からして既にある意味ヤバい雰囲気を漂わせている。
    しかも主人公の出自をあっさりネタバレしている
    + プロローグ

    ここより遥かな時空
    永遠に続くと思われた
    ある文明が
    理不尽にも吹き飛んだ

    幾年月も虚空をさまよった
    いわれもなき憎悪が、
    十七年前のあの日
    ハインローグの地に
    襲いかかった。

    カイよ、
    幼い時より全てを失いし
    哀しき王子よ、
    平和を、愛を、
    そして自分自身を取り戻せ。

    少年の冒険が、
    今、始まる。

  • なお、この出来事について本編で言及される事はほぼない。字幕での説明文も無い為、ただただ謎のムービーと化している。ついでにプロローグのワードを象徴する描写も殆ど無い。
  • あらすじは、奴隷の身から決起し自由を手に入れ、元ハインローグ城の召使いだった老人の遺言でヒロイン・主人公ゆかりの土地に向かう途中「怪物になる病気」の存在を知り、主人公の出自が分かった後はそれを解決する手段を探す旅に出る…のだが、具体的な手段の1つも見つからず文字通りのたらい回しにされているうちに、いつの間にか試練や神々の力を探すのが主体となり、その過程で唐突にラスボスの名前や居場所を知り倒しに行くというもの。これに付け足すことも見当たらないような、スカスカのストーリーである。
    • 超展開以前にイベント描写や設定が悉く場当たり的な上に、主人公達の思考や目的、展開も意味無くあさっての方向に二転三転する事も日常茶飯事なので、ストーリーの繋がりはおろかシナリオの主題すら見えてこない。その為『どういうシナリオなのか』を一言で言い表すのはある意味難しい。
    • 一応世界中の隅々まで巡り、異世界らしき場所に訪れるなど冒険の規模そのものは壮大なのだが、下記する問題点の数々のせいでスケールそのものは非常に閉塞的で、「冒険している」という感というものに乏しい。
  • 上記の様な有様ゆえ当然ではあるが、シナリオの要所要所に目を向けてもツッコミどころが絶え間なく噴出する。
    • 当初奴隷の状態から始まる主人公の出自が分かるのはハインローグ城でペンダントを落とすことがきっかけだが、それまでにペンダントをしているという描写は無い
    • ストーリーの流れで、魔術師や学者、隠者といった立場の人物を尋ねることになるのだが、悉くやたらと偏屈かつ不快感を煽る言動をとる。
      • 怪我で寝込んでいて主人公らに薬を買わせた挙句、下記する怪物になる病について「治せる訳がない」とのたまい、ハインローグ城に入る際は自分の名前を出せと言っておいて実際城門で彼の名を出しても全く通用せず門前払いされるホラ吹き同然のマール、いちいち高圧的&人の神経を逆撫でする態度をとる上、「エルフなら何か知っているか、あるいは怪物になる病気の元凶かも」程度の情報(というよりも推測。もっと言えば言いがかり。)しか出さないレイヨンなど、悪辣な態度に見合う実力や見せ場があるワケでもなく、単に主人公達をたらいまわしにする要員にしかなってない不愉快なキャラばかりである。
    • 他にも、今迄一文字たりとも出てこなかったばかりか、それを匂わせる描写すら無かった新設定を当然のように喋り出し、他キャラもそれが今迄十分取り沙汰されていたかのように会話を広げるという、プレイヤーの存在を全く考えていない展開も全編通して当たり前のように出てくる。
      • 一例を挙げると、旧ハインローグ城で戦うサリナの父親であるブロアが「ハインローグの兵士長である事」「魔物に操られていた事」や、サリナが「新ハインローグ城に住んでいた事」が、ハインローグ大臣との会話で唐突に語られるのだが、それらの情報はプレイヤーにとってはこの大臣との会話で初めて知るものである
        しかも前者の台詞は、大臣や国王ではなく仲間の1人であるバークが唐突に「サリナの父親は兵士長だったんだろ?(要約)」と、あたかも以前から知っていたかのようにさらっと言い放つ。何故少し前までハインローグとの縁すら無かったお前が知っている?
        なお、作中でのブロアの出番は、旧ハインローグ城の王の間で待ち構えており主人公達と戦い敗北、直後のムービーで唐突にサリナが彼を父親と呼び、ブロアが一言二言応えてそのまま絶命…以上。それ以前に彼について語られることすら無いので、初見では感慨を抱くに程遠い電波ムービーにしか見えない。
      • もっと酷いものになると、終盤のイベントで主人公が唐突にまだ名前すら出ていない村の名前を平然と出した上で、前々からそこに行くのが決まっていたかのような物言いで次に進む場面まで。ここまで来るとスタッフがシナリオの流れを把握していないのでは?という邪推すら禁じえない。
    • シナリオの進行も主人公達のちょっとした思いつきや、唐突なお使いやほぼ説明無しの超展開によるものが殆ど。先を見据えて計画を練っている様子もなく、とりえあず目先の情報に飛びつくだけ。アポ無しの街歩き系の番組ですらまだ筋道を立てて行動している。
    • 「海に魔物が出ているので船が出せない」状況で船を出してくれる船乗りの仲間が居るのだが、普通に上記のマップで次の目的地に移動出来るようになるだけという驚きの肩透かし。船上でのイベントや強制戦闘の類は一切ない。
    • とある場所で17年前に死亡した主人公の母親の遺体を発見するのだが、17年間も放置されていたのに白骨化どころか腐敗している様子すら無い。この母親はOPムービーにも登場していた王妃なのだが、殺されたような描写は特にない。その際の主人公の独白も凄まじく電波だが、挙げ句の果てには「後で大臣に頼んで弔って貰うから」などとのたまう始末である。息子である主人公が率先して弔うべきでは?
    • それ以外にも、フィクションだという事を考慮しても物理的に無理矢理過ぎる提案を行い、それに全員何ら疑問も持たず賛同する流れなど、不自然極まりない点も数多く見られる。
+ ネタバレ
  • 終盤、あるダンジョンを解放する為に川の水をせき止めている堰を破壊しなければならず、それによって下流にある町が洪水に晒されてしまう事になる。事前に住民を避難させようとするが、動けない老人が居る為迅速な避難が不可能である事が明かされる。その時、仲間の1人が「口に含めば水の中でも呼吸が出来る実を住人に食べさせる」という衝撃的な提案をする。
    • 言うまでもないだろうが、仮にそれで呼吸が解決したとしても、洪水に呑まれれば圧倒的な水圧や漂流物への激突による二次災害で普通に死に至る。現実での津波や洪水被害における死因はこれらによるものも多い。普通のRPGならお調子者キャラの冗談であっても白い目で咎められるレベルの提案なのだが、主人公達はこれを大真面目に実行する。
    • そしてその提案以降、パーティ全員が「村人を洪水に巻き込む」前提で物事を考えているのがまた常軌を逸している。普通に考えれば、時間をかけてでもパーティ総出で住民の避難を率先するべきだし、そもそも主人公達が木の実を食べて堰を通過すれば*7余計な手間もリスクも無く確実に事を進められるのだが…
      • そしてわざわざその実を取りに向かうのだが、そんな暇があるなら住民を避難させた方が遥かに合理的なのも言うまでも無い。少し考えれば解る無茶苦茶な展開なのだが、如何に主人公達が何も考えず物事にあたっているのかが窺える。
    • その結果本当に堰が破壊され、街も住民ごと洪水に呑まれた…のだが、家屋1つ被害を受けてないどころか、まるで何事も無かったかのように変化自体が全くないのである。住人の台詞から洪水に呑まれたが木の実のお陰で助かった事が分かるが、フォローの役割を全く果たしていないのは言うまでもない。…ここまで来ると真面目に考察する事自体馬鹿馬鹿しくなり、なあなあで受け流し淡々と次に進めたくなる事請け合いである。
      • なお、堰を破壊するムービーにもツッコミ所が存在する。仲間の一人が神の力を使い、せき止められた川の水から水龍を召喚して堰を破壊するのだが、そいつがいるのがよりにもよって堰の真下。言うまでもなく洪水に真っ先に晒されるポジションなのだが、当然の様に無傷である。水を操って水害から身を守ったという解釈も出来るが、その場合神の力を攻撃以外の用途にも使えるはずなので、「堰を破壊などせずその神の力で堰の水を移動させるなり、水の上を移動するなりすれば良いのでは?」とツッコみたくなる。
  • 他にも、カイが「関所の壁をよじ登って越える」という国家犯罪級の提案をしれっと出したりもする。彼の出自が判明している後なので、彼の立場ならば尚更冗談でも口に出してはいけない程の行為の筈なのだが。
    • こちらはその矢先に「隊長」というボスが唐突に出現し、倒してみると例の如く何者なのかすら明かされないまま、「関所の先にある堰を壊さなければダンジョンに行けない。さぁ堰を壊すがいい」と意味深な遺言を遺し、カイの「嫌な感じがする」という理由で上記の村に向かう事になる為未遂に終わっている。
  • 「神の力」によって得られる強力な武器の成り立ち、その『神々』について、禁呪が隠されているバーシスの廃墟*8等、シナリオ的に意味深な舞台や設定が多く出てくるが、これらの真相を掘り下げる展開等は一切用意されていない。大体が該当イベントでぽっと出てそれで終了。他イベントで繋がりが伺えるような描写も殆ど無い。
    • シナリオ上訪れる場所は非常に多いが、町や村はイベントが希薄すぎて、ダンジョンは先述のような有様な為、非常に印象に残りづらい。
  • ゲームが後半に差し掛かると主人公たちは前述の「神の力」を集めようとする……のだが、特にそれを求めなければならない程切迫した状況だという描写もほとんど無い(後述)ので、「神の力」を求める必然性が乏しい。見ようによっては「神の力に主人公達が振り回されている」ようにも見える。
    • そもそも「神の力」を求めるきっかけは、新ハインローグ城の聖者から「これからの旅の事を考えて強力な装備を持つべき」と王国に代々伝わる武具が封印された島の事を教えられるが、島にある門の中に入ると「神の力」が必要だと追い返される…という流れである。
    • 少なくとも劇中の描写を見る限り「神の力」には病気根絶の手掛かりやラスボスとの因縁などの類はなく、ただ「冒険を有利に進められる強い武具を手に入れる為の鍵」程度の存在でしかなく、他の目的そっちのけで執着するような代物ではない筈である。しかし、主人公達はいつの間にかそれを集める事を目的にしだし、手段が目的と化し更に頓珍漢な状況に。
    • にもかかわらず、「神の力」と封印された武具を集めてから聖者と会話すると、「(全ての神の力を手に入れられて)それはようございましたな」と、まるで初めから「神の力」を手に入れるよう助言していたかのように振る舞う。実際に戦闘で役立つ武具の扱いがなんとも哀れである。
    • そんな主人公達に「過ぎたる力は害になるだけ」と諭す隠者の台詞が、このテのポジションとしては珍しいぐうの音も出ない正論となっている。だがそれに対して仲間の1人が「これだから頭の硬い奴は…」と吐き捨てるように言った上に、ヒロインの「強い心があれば力には振り回されない」という根拠も無く論点もズレまくりな説得をされた挙句、彼らをあっさりと認めてしまうのだが…。寧ろ頭が硬いのは「神の力」がどういうものか、そもそも何故それを使おうとしているのかというビジョンすらまともに無いままひたすら盲目的に固執し続ける主人公達の方であろう。
    • そして、「神の力」をもらえる神殿のひとつでラスボスの説明がされるので、ここでようやく「神の力」がラスボスにも何らかの形で絡むのかと思えば、上記の通り掘り下げるイベントもなければラスボス一味が「神の力」に言及する事もない。武具が封印された島をラスボスの配下が訪れるも門が開きすらしなかった…というイベントがあるにはあるが、大層な名前のわりにごく一部のイベントと武器入手のフラグとしてでしか機能してない、完全に見掛け倒しな設定である。
    • 「神の力」を得たキャラには夫々それにまつわる強力な専用装備が手に入るのだが、何故か主人公には無い
  • 中盤までの主目的であった「怪物になる病気」の根絶については解決の兆しすら見せないまま後半に、唐突に「ラスボスが起こした」と説明され、そのままラスボス討伐に纏められてしまう
    • それ以降は病気の「び」の字も出てこないまま話が進み、最後まで説明されることなく放り投げられる。エンディングになっても顛末すら語られない。
  • ラスボス自体もぼっと出の域を出ない。存在を匂わせる描写や情報も全く無く、唐突にその存在と名前が明かされる為全くそれっぽい気がしない。
    • 他のRPGでも対戦直前に漸く存在が明かされるラスボスはちらほら居るのだが、ストーリーの中でラスボスの暗躍が見え隠れしていたり町の住民の会話や作中の雰囲気から存在が見えてきたりラスボス本人が自身の打倒を防ぐ為入念に存在を隠している…という形である程度フォローされているのだが、本作の場合その節すら見当たらない、正真正銘のぽっと出である。
    • そもそも何の為に行動しているのかよくわからない。側近らしきキャラクターを放っているが彼らもよく解らないうちに退場するので、そこから推察する事も出来ない。加えて上述したように数ターンであっさり倒れるという有様なので、ラスボスとしての威厳どころか、ラスボスである必要性自体危うくなっている始末。
    • また、ラストバトル前(正確には前哨戦前)に主人公達と信念をぶつけ合うと言う本来なら熱いであろうシーンがあるのだが、主人公側全員の発言が殆ど論点がズレており、会話が成立しているようでしていない。
  • よく解らないバカ要素(?)が多数用意されている。
    • イベントになると、プレイヤーキャラが唐突にふざけ出しちゃらけたやり取りをするのが定番。
    • 先述したような、『摩訶摩訶』を彷彿させるトンデモアイテムや買い物時のキャラボイスもそうだと思われる。
    • 他に店の名前や店員がおかしかったり*9、神殿などの建物が理解不能な外見だったり、塔の聖者がありえない格好で戦ったり。
    • ストーリー内容の薄さを水増しするためとしか思えない。しかし悉くスベっているのは言うまでもない
      • その為か、本作はバカゲーという評価は殆どされない。
  • 脱力もののエンディング
    + 大まかな構成・内容。多少ネタバレ。
  • 構成は、あまり長くないエピローグ的なムービー→スタッフロール→短いムービー。
    内容は主人公が王に、ヒロインが王妃になったということと*10、他のメンバー同士が組んでその後の日々を過ごしている…と思われるシーンが、音声や字幕による説明も一切なく夫々淡々と流れるのみという、無いよりかはマシとしか言えない寂しいもの。
    • その中でも例によって色々唐突で掴みがたいシーンが散見されるが、相変わらずのメンバー間の中でのみで終始されるツーカーな会話のみであり、それに対する説明は何一つ無い。恐らく、此処までプレイ出来た人ならば「はいはい」とばかりに受け流せるだろうが。
    • さらに、その中の一組においては本編中で全く接点が無いペアである。ペアになるような描写どころか、まともな会話すらしていないのにも関わらず。
    • その後のスタッフロールは真っ暗な背景に文字が表示されるだけ。BGMはエルフランドと言う町の曲の使い回し。曲自体、エンディングに合っていない上に質も低い。
      • 最後のムービーに至っては、スタッフロールの中で表示させれば済むような極小ボリュームと、明らかな水増し感が否めない。最後のその一瞬まで、その香ばしさは衰えることは無い。確かにスタッフロール後にエピローグを映す演出は他のゲームでも見受けられるが、本作の場合は酷いムービーと淡々とした演出により、とても余韻に浸る事などできない。

このように全編満遍なく創作の基礎レベルの問題まみれで、シナリオとしての体すらまともに保てていない。ここまで支離滅裂なシナリオは、シナリオ面でクソゲー判定を受けている作品ですらそうそうお目にかかれず、最後までそれが徹底している分、「創作初心者がやりがちな失敗」と言う表現すら生ぬるい。
ちなみに、シナリオライターの名前はスタッフロールに載っていない。シナリオ専属のライターが居らず、他のスタッフ達が合間合間で作り上げたのだろうか?だとしても少しはおかしいと思いそうなものだが…。

その他

  • ご丁寧な事に、クソゲー最後の砦として機能する事の多いBGMのクオリティも半壊気味。まともに聴けるのは一部の街中の曲くらい*11。ダンジョン中の曲に至っては、素人が適当に打ち込んだのかと邪推を禁じえない程に酷い。オマケに音源も悪く、耳に障らない分無音でプレイした方がマシなものも少なくない。
    • 選曲やバリエーションも乏しく、魔物に占領されている町が解放されて正常に機能するようになってもBGMが変わらなかったり、エンディング曲すらも上記の通り使い回しだったりと散々。
    • ボス戦用のBGMはあるのだが、中ボスと思わしき敵でも余程の重要局面(例:旧ハインローグ城での剣士戦)で無いと使用されない。
  • 声優の演技も全体的に拙く、お世辞にも良いとは言えない。
    • ほぼ全員が無名、または新人声優。
      • サリナ役の中島沙樹女史*12はそこそこ聞けるし、カイ役の高橋直純氏も後に『遥かなる時空の中で』などで活躍するだけあり、新人時代と考えればそこまで酷くは無い。ミシリア役の中山真奈美(現:中山さら)女史*13は(発売当時時点での)唯一と言ってもいいプロ声優なので言わずもがな。…が、あとの大半は棒読みである
    • よく槍玉に挙がるのが序盤から行動を共にする重戦士系キャラのバークで、『声の質は悪い(明らかにキャラと合ってない)・滑舌は悪い(クリティカル発生時のセリフ「腕が鳴るぜ」→「屁が鳴るぜ」)・棒読み』と悪い要素が三拍子揃っている。
    • もっとひどいものとして、女エルフのミーナというキャラがおり、その棒読みのひどさは演技力を問う以前のレベルで凄まじい。最早バークですら可愛く見えるほど。
      • 演技の質が良ければ、FF7には無い評価点になった筈なのだが………
  • 戦闘時以外は効果音がほとんど鳴らない。宿に泊まった時や扉をこじ開けた時、HPを回復した時でさえ
    • 一方で戦闘時は、攻撃がヒットした時の音や、負けたキャラが吹っ飛んだあとの爆発音などが鳴るが、どれも質が悪くやかましいだけ。
  • (この出来で)ディスク2枚組なのだが、ゲーム中にディスクを切り替えることができない。
    • 要するに、ディスク変更の指示が出た際は一旦セーブしてからリセットして電源を入れ直し、ディスク2を入れ直さなければならないのである。
    • さほど面倒なわけではないが、技術力不足もはなはだしい。
  • ムービーと移動時、戦闘時でキャラの肌の色が変わるなど、ポリゴンの造形以前の問題がある。
    • 仲間キャラの一人のファラはピクシー(妖精)と言う事もあり、主人公の肩に乗れるぐらいの大きさなのだが、マップ上では明らかに巨大化しており、戦闘中は人間サイズになっている。それに関する説明などもちろん無い。他の技術的な拙さを見る限り、ピクシーのサイズにポリゴンを縮小する技術が無かったのだろう。

評価点

無いに等しい

  • 繰り返すが、本作はRPGどころか、まっとうなゲーム作品においても突出した長所はおろか、まともな点すら殆ど見つからない。RPGとしてのストーリー性や戦闘バランスは悉く壊滅、基本的な操作性やUIも劣悪、酷いBGMに直視に堪えないビジュアル…等、ゲームとして評価出来る箇所がほぼ水準に達していない。どう贔屓目に見てもこう断ずる他無い出来栄えである。
    • 出来そのものは劣悪でも、他の作品には無い斬新な試みや独自のシステム等で僅かながらも評価を得ているクソゲーも多いが、本作にはそういった要素すら無い。
      • 強いて言うなら、上述した買い物時のボイスが他作品には無いシステム…と言えばそうかもしれないが、元から(プレイヤーの心証的な意味で)プラスに働いているとは到底思えない要素故、これを評価点とする事は不可能であろう。
    • 当Wikiでも「評価点なし」「評価点(?)」な扱いなゲームは幾つか存在するが、特筆すべき点は、評価をどん底まで落としている理由が作品全土に渡るパクリ疑惑超弩級の原作レイプ等といったプレイヤーの反感を買うような背後事情では無く、純粋な技術力の低さ・完成度の低さに起因するゲーム内容のクソさに集約されているという事である。いわゆる「ストロングスタイル」に位置するであろう本作は、そういう意味ではまだマシ…という見方は出来なくもない…かもしれない。
    • 強引に評価点を作るとするなら、先述した通り後に大成することになる一部の声優の演技はそこそこの出来であること。また、これも冒頭でも述べた通りパッケージのイラストは時代を考えるとまともであり、それなりに味は出している。無理に3Dに拘らずドット絵やイラスト等を用いてこれを再現出来ていれば、ある程度は評価もマシだったかもしれない。

総評

あらゆる点が『FF7』どころか企業の手がける商業作品としての最低水準にすら達していない有様。
これで、あの名作と肩を並べようとしていたとはおこがましい事この上ない。
スターオーシャン セカンドストーリー』や『ゼノギアス』と言った傑作RPGと同じ年に発売された事が不思議でならない、まるでクソゲー愛好家を狙ったかのような超級クソゲーである。
しかし、内容のクオリティ以前にゲームとしての知名度自体がかなり低く、クソゲー愛好家にとっては非常に魅力的(香ばしいとも言う)な内容に反して、『里見の謎』『黄昏のオード』といった有名なクソRPGの影に隠れがちで、存在を知らないクソゲーハンターは意外と多いと思われる。


余談

  • 97年に行われた東京ゲームショウの日本システムブースに出展。声優を招いてスタッフとのトークイベントなどを行っていた。しかし、この出来で何を話すことが(ry
  • こんな完成度にも関わらず、プレステオフィシャルサイトのソフトウェアカタログではいかにも面白そうに紹介されている。さ、最高レベル…?
  • 別のイベントでは体験版も配布された。戦闘開始時のカットインなど、製品版との違いもチラホラみられる。
  • なんとサウンドトラックドラマCDが発売されている。ゲーム内での評価を鑑みると誰得なのだが…。
    • 一応、サントラ版の音源はゲーム中に比べてある程度マシなものにはなっている。
    • ドラマCDは所謂本編までの前日談なのだが、シナリオ構成はゲーム本編の支離滅裂&電波ぶりが嘘のように整ったものとなっており、ほぼ説明されてなかったラスボスや一部のキャラクター・出来事についてもある程度だが語られている。
      • 声優の演技面も(棒読みなキャラクター達が軒並み登場していないのもあるが)、一部有名な声優も起用されており少なくともゲーム本編よりは上質。単体の作品としてもそこそこ楽しめるどころか、ゲーム本編の理解を深めたければほぼ必聴レベルの一枚となっている。このクオリティでゲーム本編も製作されていれば、と思わずにはいられない。
  • キャラクターデザインは楓牙氏。現在成人向け漫画家として現役活動中。

参考動画

+ 体験版。木っ端微塵シーンに注意
+ 製品版。アンシャントロマンのイベント集

添付ファイル

*1 もしくは英語の「ancient」と仏語の「ancien」(一般にアンシャンと表記される)を混同というかないまぜにした結果かもしれない。

*2 『MOTHER2』の地底大陸のようなフィールド表示、と言ったら分かりやすいか。しかし、あれは広大なフィールドと巨大な敵シンボルを表現する為の演出手法だが。

*3 もっとも、それらのRPGでも大概「異文化の代物」等相応の説明があった上で取り扱っているが、本作ではそのような説明は一切無い。なのでファンタジー世界に現代モノをねじ込まれている違和感しか無い。

*4 ただし有名TRPG『ソードワールド』の貨幣単位が「ガメル」である(この影響で掲載誌『ドラゴンマガジン』初期の読者ポイントもガメルであった(『ファミ通』で言うところの「ガバス」))。おそらくは「がめつい」「がめる(こっそり盗む)」から来ているのだろうが。

*5 移動時に限っては、なぜか残り個数は表示される

*6 催促したもの以外の商品を買った場合は何も言わない。

*7 ダムの様に川の水を溜め込んでいる状態なので、わざわざ堰を破壊などしなくても呼吸の問題をクリアすれば突破は可能と思われる。

*8 1000年前理不尽にも吹き飛んだ文明。普通こう言うのは「遺跡」と言うのだが…。

*9 上記のセーラー服やブルマを売る店(というより個人)の名前が「あぶないおやじ」だったり、イベントで訪れる薬屋の店主が脈略も無く「金じゃねぇー!誠意だ!誠意を見せろ!」と言ってきたり。

*10 これについても例の如く本編中に両者が関係を深めるような描写やイベントが殆ど無く、結婚を約束する伏線も一切無い。

*11 但し、それでもお世辞にも良曲とは言えないクオリティだが

*12 後に『東京ミュウミュウ』『LORD of VERMILION』などで主演。本作の出演声優では一番大成した。

*13 『電車でGO!』の鉄ちゃんなど。後に『ゆめりあ』『グリーングリーン』などにも出演。