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SIMPLE1500シリーズ Vol.101 THE 銭湯

【しんぷるせんごひゃくしりーず ぼりゅーむひゃくいち ざ せんとう】

ジャンル 経営&恋愛シミュレーション
対応機種 プレイステーション
発売元 D3パブリッシャー
開発元 マックスエンターテイメント
発売日 2003年1月30日
定価 1,500円(税別)
配信 ゲームアーカイブス:2010年8月25日/300円
判定 なし
ポイント 何故全年齢で出した、何故
SIMPLE1500シリーズ


概要

D3パブリッシャーによる廉価版ゲームシリーズ『SIMPLE1500』の1作。若干タイトルから分かりにくいが、銭湯を経営するシミュレーションゲームである。
4月から翌年の3月までの1年間で、つぶれかけの風呂屋に立派な姿を取り戻させることが目標となる。プレイの仕方によっては女性の常連客と恋愛関係になることもできる。
なお、キャラクターデザインは、ベテラン漫画家の佐藤元氏が担当している。

特徴

  • 経営は「『月ごとのコマンド』→『週ごとのコマンド×4週間』」の繰り返しによって行われる。
    • 月ごとに立てる計画では、壁絵・タイル・浴槽・サービス設備など、銭湯の各種設備を購入して設置できる。設備は集客率のほか、パラメーターの増減率や常連客の招致にも影響する。
    • 他には銭湯の増築や資金の借り入れを行うことができるが、月末にそれぞれ地代と利息を取られ続けるのでやりすぎは禁物。
      • 自分が設計した銭湯の内装を、2Dグラフィックで確認することもできる。
    • 週ごとに立てる予定では、7日間にそれぞれ1つのコマンドを割り振って行動を行う。「清掃」「釜焚」「宣伝」「修繕」「番台」の各コマンドでは銭湯のパラメータを上げることが、「休息」では主人公のHPを回復することができる。
      • ただし、行動でパラメータを上げると、他のパラメータは若干下がってしまう。設備の揃っていない序盤では、収支の関係でパラメータは全体に段々下がっていくこともしばしば。
  • 週ごとにミニイベントがあり、40人を超える様々なキャラクターが登場する。銭湯の設備やパラメータが該当キャラクターのニーズに合っていれば、そのキャラクターが「常連客」となるイベントが起きる。逆に、ニーズが合わなくなると怒られてそっぽを向かれる場合もある。
    • キャラクターが常連客となると人気が上がったり、お金が貰えるなどの特典が付く場合がある。また、一部の女性キャラクターとは常連客となった後もイベントが続き、3月までにイベントが進行していればカップルとなるエンディングを迎えられる*1
  • 同じく佐藤元氏がキャラデザを手掛けたファミコンディスクソフト『水晶の龍』の登場人物・ユージンとシンシアのパロキャラが登場する。
    • 前者は『水晶の龍』と同じポーズを取っており、隠しキャラという扱い。
    • 後者は野球拳のチャンピオンという設定で、主人公にジャンケン勝負を挑んでくるイベントがある*2
      • 言うまでもない事だが、勝っても脱がせる事はできない
  • 舞台になる銭湯は「マンション銭湯」「ゴージャス銭湯」といった4つが用意されており、それぞれをクリアしていくことで周回プレイが可能。それぞれの銭湯は、税率や初期パラメータなどの要素に変化があり、難易度が異なる。また、登場するキャラクターの種類や一部キャラクターのコメントも若干だが変わる。
    • 4つすべてクリアすると、5つ目の隠し銭湯をプレイできる。初期状態の所持金・パラメータ・来客数といったあらゆる要素が劣悪で、パラメータも上がりにくいため、油断すると1、2ヶ月も経たないうちにゲームオーバーになる。

問題点

  • セーブデータが1つしかない。
    • 持ち金が0になるとゲームオーバーなので、セーブの仕方によっては詰む事も有り得る。それが何周もプレイしたデータだったら泣くに泣けない。
  • 3月で強制的にゲームが終了するため、何年も継続してプレイすることはできない。
  • 各銭湯のクリア記録や、過去に常連客となったキャラクターのリストは保存できるが、それ以外のデータは次のプレイに引き継げない。
    • 特に、カップルエンディングを見てもそれは記録されないのでやり込み甲斐は若干失われる。
  • スタッフロールがやけに速く、しかもアルファベット表記なので読みにくい。

総評

文字通りシンプルな作りながら一定の戦略性が保たれており、風呂場をコーディネートする楽しみもある。
ただしあくまでもボリュームは1周1時間程度で終わるもので、やれることのバリエーションもそれ相応。恋愛要素もほとんどおまけのようなものなので、それ自体が本作の魅力になるとは言い難い。
値段相応と割り切れば暇つぶしとしてはそこそこの出来なので、肩肘張らず手軽に遊ぶ経営SLGと捉えるべきだろう。

「客が少なくないと常連客にならない」「豪華な設備を揃えないと常連客にならない」などの変わったニーズを満たし、常連客リストを埋めたりカップルエンディングを迎えたりすることに精を出すのも一興。
グラフィックやテキストにそこまで気合が入っているわけではないため、そこまでのモチベーションが出るかは人によるだろうが。

その他

  • 後に佐藤元氏がブログで語ったところによると、条件を満たせば脱衣場を見渡す事もできるようになるというアイディアもあったらしい。全年齢向けのソフトなので、当然実装はされなかった。
  • 風呂屋が舞台ではあるが、エロいグラフィックやイベントは一切無いので、それを期待して買ってはいけない。
    • せいぜい、幼馴染を攻略したエンドで一緒に風呂に入っている一枚絵が出るくらいだ。
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最終更新:2022年03月22日 14:25

*1 あくまでミニイベントの一環なので、本物の恋愛シミュレーションほどの規模のものを想像しないように。

*2 かつて『ファミリーコンピュータMagazine』誌に掲載された「ウソテク」(嘘の裏技)が元ネタ。