仮面ライダーBLACK 対決シャドームーン
【かめんらいだーぶらっく たいけつしゃどーむーん】
ジャンル
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横スクロールアクション
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対応機種
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ファミリーコンピュータ ディスクシステム
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発売元
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バンダイ
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開発元
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ヒューマン
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発売日 ()は書換開始日
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1988年4月15日(1988年6月14日)
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定価
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3,300円
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判定
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クソゲー
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ポイント
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遅すぎるBLACKと普通に動けるゴルゴム 絶望的なラスボス戦 原作の展開とニアミスするエンディング
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仮面ライダーシリーズ
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概要
日食の日に生まれた好青年、南光太郎。
彼は同じ日に生まれた親友の秋月信彦と共に暗黒結社ゴルゴムの三神官に誘拐され、組織の次期首領候補である世紀王「ブラックサン」「シャドームーン」へと改造されてしまう。
光太郎は信彦を救い出し、ゴルゴムの野望を打ち砕くため、仮面ライダーBLACKとなって戦いを挑む。
石ノ森章太郎原作の特撮番組『仮面ライダーBLACK』(1987年10月~1988年10月放送)を原作とする横スクロールのアクションゲーム。コンシューマーゲームでは初となる、リアル頭身の『仮面ライダー』のゲームである。
本作の発売は本編の中期にあたり、本編では未登場であったシャドームーンが先行登場した。
特徴
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全6ステージ構成の横スクロールアクション。このうち第2・第4ステージは愛車のバトルホッパーで進む。
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十字ボタンの左右で移動、Aボタンでジャンプ、Bボタンでパンチ、十字ボタンの上でキック。移動・振り向きとパンチ・キックを同時に出すことはできず、ジャンプ中に移動することもできない。
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ジャンプ中に左右に移動するにはジャンプの頂点でタイミングよく左右キーを押すという格ゲーのコマンド入力のような操作が必要である。必殺技であるライダーキックを出すときは、ジャンプの頂点でキック=十字ボタンの上を入力する必要がある(ジャンプ中だとチョップになる)。
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1ステージには3つのエリアがある。道中では怪人のモチーフになった動物がザコ敵として出現し、エリアの最後に待ち構えている怪人を倒すと次のエリアに進む。
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怪人との戦いには100カウントの制限時間が存在する。勝利後には残り時間に応じて得点が入り、体力も回復する。
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3つのエリアをクリアすると、ボス級怪人との戦いになる(このときはライダー・怪人ともに通常の倍のサイズになる)。この戦いに勝利すればステージクリアとなる。
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ステージ4はボス級怪人がおらず、ステージ5は三神官・シャドームーンとの戦いのため、すべてのエリアがボス級戦となる。
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残機の概念はなく、体力が0になった時点でゲームオーバー。ゲームオーバー後はセーブ・コンティニューが可能で、ゲームオーバーになったステージの最初のエリアからやり直しとなる。
問題点
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操作しづらいBLACK
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移動・ジャンプ・攻撃が同時にできない時点で操作しづらいのだが、これに加えて本作のBLACKは移動速度が遅いのに走ることができない。
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ダッシュの代わりとして左右キーとAボタンで発動する「前転」と「バック宙」が用意されている。これも入力のタイミングがシビアで、連続して出すのが難しい。
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方向を変えるときにわずかなラグがあり、このときはボタン入力を受けつけないので、とっさに振り返って攻撃をすることができない。
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バトルホッパーの操作は加速が早いことと振り向きにラグがあることが相まって小回りが利きづらい。通常ステージではあまり気にならないが、画面の狭いボス戦では攻撃を当てるのもよけるのも難しい。
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強すぎるゴルゴム
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敵の動きと弾速が速く、見てから避けることが難しい。BLACKの攻撃の当たり判定が小さいこと、無敵時間が存在しない(後述)ことで、位置取りを誤るとこちらが一方的にダメージを受けるだけになる。
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この仕様のおかげで、画面の半分を覆う不可視の衝撃波を放ってくる大神官ダロムが最強の敵である。動きの遅いBLACKが避けることはもちろん不可能で、そのままハメ殺しされかねない。
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ラスボスのシャドームーンは三神官がノロマに感じるほど素早く、こちらの技を全て使用可能という完全な上位互換である。行動パターンは意外と単純なので、壁際に追い詰めての連続攻撃や、ライダーキック連発などであっさり勝てることも多い。
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シビアすぎる仕様
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怪人を倒すこと以外に体力の回復方法が存在しない。回復量は怪人戦での残り時間に依存するため、苦戦を強いられる後半になるほど体力の回復量が少なくなる。
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無敵時間が存在しないため、攻撃の激しいところで一度ダメージを受けると、連続ダメージを受けてごっそりと体力を減らされる。これに対して、ボスにはわずかだが無敵時間が存在する。
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ジャンプしなければ回避不可能な地雷が、屋根が恐ろしく低い洞窟に設置してある(=必ず地雷を踏む)箇所がある第4ステージなど、確定で体力を減らすトラップが仕掛けられているところがある。
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ボス戦では体力を減らす代わりに必殺技の威力を上げる「バイタルチャージ」が可能だが、増やせるのは技1つにつき1回きりのうえに、攻撃を外すと体力は完全に無駄になる。本作の体力の仕様とは、かなり相性が悪い。
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シャドームーンに負けると、「シャドームーンが創世王になり地球はゴルゴムに征服される」というバッドエンド扱いとなり、コンティニューできない(不便だが、手前のステージでセーブすれば回避できる)。
評価点
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原作の再現
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光太郎がポーズを決めてBLACKに変身するOPのエフェクトは、原作に忠実でかっこいい(変身中に強い光の点滅が起こるので、目には良くないが)。
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ファミコンにしてはグラフィックが精巧であり、動作も多彩。バイクのアニメーションにはこちらを向いた中割りが用意されている。
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原作に登場した怪人、ゴルゴム三神官にシャドームーンと、戦える相手が多いのも『仮面ライダー』のゲームとしては嬉しい。
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音楽
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主題歌を彷彿とさせるフレーズで、原作の雰囲気に合ったシリアスな仕上がりになっている。
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バイクステージのスタイリッシュさ
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スピードが速く、全体的にもっさりしている本作の数少ないアクションゲームらしさが楽しめる箇所である。
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ボス戦もバイクに乗って戦い、怪人も轢き殺す。この攻撃には一応、「ダイナミックスマッシュ」という技名がある。
総評
BGMの再現性やリアル頭身のボス戦、原作要素を踏まえたストーリー展開、ライダーキック、バイタルチャージを出せるところと、キャラゲーとして評価できるところは多いのだが、操作性の悪さに起因する難易度の高さがすべてを台無しにしてしまっている。
特に苦痛度では大神官ダロムの厄介さという一点だけで後の『仮面ライダー サモンライド!』とも良い勝負を演じられるだろう。
『仮面ライダーBLACK』のゲームなのにライダーがボコボコにされる…。もしやこれは、ゴルゴムの仕業か!?
余談
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本作で先行登場したシャドームーンはBLACKの色違い(紫)のような姿で、TV版のものとは異なっている。
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TV版のシャドームーンは「本来はBLACKと瓜二つの姿だが、改造中の不慮の事故で眠りについてしまい、姿が変わった」という設定なので、これはこれで間違いではない。
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石ノ森章太郎の漫画『仮面ライダーBlack』では、秋月信彦はBLACKと同じ姿のバッタ怪人として登場している。
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エンディングは本作オリジナルだが、その後の原作の展開とも重なるものになっている。
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一応、ネタバレ注意
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崩壊するゴルゴム基地からロードセクターで脱出するエンディングは、奇しくもTV版最終回と全く同じものになった。
また、その後に表示されるエピローグは、漫画版を読んでいる人には余韻が残る文章となっている。
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第4ステージは水中をバトルホッパーで進むのだが、『BLACK』本編にそのような場面や設定はない。スタッフは『仮面ライダーX』のゲームを作りたかったのだろうか?
最終更新:2023年12月11日 10:16