光の戦士フォトン 惑星ゾルディアスの戦い

【ひかりのせんしふぉとん わくせいぞるでぃあすのたたかい】

ジャンル アクション
対応機種 ファミリーコンピュータ
発売元 タカラ
発売日 1987年8月28日
定価 5,500円(税別)
判定 クソゲー
ポイント 独特の擬似3D
不快サウンド
全体的に理不尽


概要

タカラ(現・タカラトミー)の初のキャラゲー以外のゲーム。
上記のタイトルが正式名称であるが、タイトル画面には「フォトン」としか表示されないためタイトルを間違われる事が多い。
相変わらず『コンボイ』並みに難しい。

ストーリー

宇宙の彼方に存在する知的生命体は活性のフォトン(フォトニアン)、不活性のダクラに分離した。
後に闇の生命体へと進化したダクラに宣戦布告され、敗北したフォトニアンは惑星型宇宙船ゾルディアス号で脱出した。
しかし、ゾルディアス号はダクラに取り込まれてしまい、ほとんどのフォトニアンは死に絶えてしまった。
フォトニアン最後の生き残りとなったバイオソルジャーはダクラ打倒を目指し、中枢部を目指すのであった。

システム

  • メトロイド』に代表されるような、探索重視のアクションゲーム。
  • 擬似的に3Dを表現した画面構成になっている。ある程度進むと、画面が切り替わる。1画面ごとに画面を切り替えるといえば『ゼルダの伝説』を思わせるのだが……
    • ウィザードリィ』方式の3Dダンジョン表示に、画面下の現在地1マス分の表示内へ無理やりアクションゲームを組み込んだ作りとなっている。
    • 階層構造になっており、隠し扉も多い。
  • ダンジョン内にはアイテムが落ちており、それを集め攻略していく。
  • 敵を撃破すると、ライフが増えていく。
    • 攻撃は一種類で、前方のみ撃つ事ができる。
  • パスワードによるセーブが可能。

問題点

  • 操作が独自で慣れるのが大変。
    • キャラをある程度上に進ませれば次のマスへの前進に、左右画面端か下だと向き変更+1マス前進になる少々ややこしい仕様。
    • 前に進もうが後ろに戻ろうが主人公や敵のサイズが変わらないのでまったく3Dに見えない。
      • 一応、後述のアイテムのみ距離によって大きさが変化していく演出がある。しかしそのせいで今いるマスに落ちているのか、もっと奥のマスなのか分かりにくい。
    • アクションは歩行と攻撃(射撃)のみ、ただし真上にしか弾が撃てない。せめて横に撃てるようしてくれ。
    • 雑魚は1度に1種類しか出ず、殆どが一定時間ごとに画面奥から手前に飛び去るだけで単調。
      • 奥ではなく真横から這って来る敵も居るが、自キャラが上方向にしか攻撃できないので逃げる事しか出来ない。
      • ボス戦も存在するが、全体的に攻撃にランダム性が強いうえ、弾を大量にバラまいてくるので回避しにくく難易度が高い。
      • 「エネルギータンク」を入手する事でライフの最大値が上昇するのだが、3つ目を取得すると4000からいきなり9999になるやけくそな仕様。だがそれでも厳しい難易度だったりする。
      • しかも、パスワードによりゲームを再スタートすると、増やしたライフは初期状態の200に戻ってしまう(最大値は戻らない)。
  • マップは隠し部屋や落とし穴が多く、迷いやすい。
    • 疑似3D表示上マス内での向きの概念が有るのに、その場での方向転換が不可能。
    • 敵の配置がマス+向きで決まっているので、同じ位置でも向きで敵が違ったり出なかったりする謎仕様。
    • エレベーターもあるのだが壁が点滅してるだけでそれっぽいグラフィックも無く、主人公がただ上下に浮いたり沈んだりするというカオスな画面。
      • エレベーターを利用するには「イエローストーン」「グリーンストーン」といったアイテムが必要なのだが、どのエレベーターでどのアイテムが必要なのか分からない。
  • この手のゲームにしてはお約束の、ヒントの無さ。
    • 一応アイテムを取ると位置情報が分かったり進めなかった所に進めるようになるが、どのアイテムが何なのか一目ではさっぱりわからない。
      • 取得していく事で向いている方向、現在地の座標などが確認できるようになっていくので、取っておいて損はない。
      • 一応、迷宮のヒントを教えてくれる「ディスク」がある。
      • ディスクは全部で12個あるのだが、中にはまったく役に立たないものもある。「フォトニアン ニ エイコウアレ」なんてヒントですらない。
  • パスワードの情報管理がやや雑
    • システムとしてアイテムの入手フラグ、イベントの進行状況をパスワードで保存するのは当然なのだが、このゲームでは一文字、二文字間違えても普通にパス出来てしまう。
      • 手書き文字のミスを回避出来るというメリットはあるが、間違えても通ってしまうがゆえに重要アイテムが取得出来ていない事に気づかず詰んでしまう可能性が生まれる。
  • BGMがもはや電波。
  • ラスボスを倒すとエンディングだが、スタッフロールが無くクリアまでに通過したマスの数が「ツウカキューブ」として表示されるのみ。

評価点

  • 探索系アクションゲームを3Dでやろうとした、先駆的なコンセプト。
  • エンディングの曲は一応それなりに聴ける。
    • ゲーム中にくらべて非常にまともな曲になっている。なぜ本編でやらないのか。

総評

難解な操作性と不可解なマップ描写のおかげで、不快さを感じるクソゲーといえる。敵との戦闘も単調で、面白みがない。
説明書や攻略本に記されたストーリーですら電波を感じる。ゲームの出来次第では傑作と言われたのかもしれないが……
探索型アクションゲームを、3Dゲームとしてファミコン上でやるには、技術もアイディアも足らなかったようだ。

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最終更新:2021年11月22日 14:07
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