ライトファンタジーII

【らいとふぁんたじーつー】

ジャンル RPG
対応機種 スーパーファミコン
発売元 トンキンハウス
発売日 1995年10月27日
定価 9,900円
判定 クソゲー
ゲームバランスが不安定
ポイント 新たな問題点「壮絶おつかいゲー」
やっぱり時間がかかりまくる戦闘
またしても序盤から殺しにかかってくる敵
前回より状態異常の数アップ
だがかわいさやボリュームもアップ
全体的に少しだけ改善
続投多し
色々な意味でお楽しみ過ぎるエンディング
ライトファンタジーシリーズ
I / II / 外伝 ニャニャンがニャン


概要

  • ライトファンタジー』の続編にあたる作品。前作にあった独特の戦闘や、かわいらしさのあるほのぼのとした世界観はきちんと継承されている。またBGMも前作から音源は違えどいくつか続投されている。前作のテイストを忠実に改善点も見られるうえ、本作の特徴である可愛らしさも前作よりかなり上がっており、前作の正当な続編作と言えるだろう。本項は前作と比較しながら説明していく。

前作からの改善点

本作は改善点がかなり見受けられる。

  • 前作でテンポが悪かった戦闘。
    • 今作もかなりテンポが悪いが、移動時キャラが斜めに動くようになったり、全体攻撃のダメージ表示が複数同時に出るようになったり、設定で敵の攻撃テンポを早める設定ができたなど、ほんの少しだけ改善されている。
  • アイテム欄の改善。
    • FFシリーズ等に見られる、アイテム毎に持っている数値が出るようなシステムになり、所持数が大幅にアップした上にアイテムの管理が楽になった。
    • また、重要アイテムが持物欄を切迫することも、だいぶ少なくなった。
    • これにより戦闘は魔法だけでなくアイテムも大きく介入してくるようになった。
  • スカしまくっていた攻撃はやや頻度が減った。
    • 攻撃力が高くなってくればスカは殆どない。
  • 魔法の燃費が少し良くなった。序盤の回復魔法や状態回復魔法等は1ケタになり、とても使いやすくなった。
  • 主人公の成長ぶりが視覚的に分かりやすくなった。
    • 本作も前作同様主人公の成長ぶりが描かれている。……が、本作は、主人公の成長ぶりが見た目の変化で表現されているシステムとなっている。''これにより前作よりストレートに成長を表現するようになった。先へ進んでいくほど見た目が成長していくという点では『星をみるひと』や『モモコ120%』等を彷彿とさせるイベントである。
  • 前作はストーリーが短めだったが、今作はかなり長くなり、ボリューム大幅アップ。魔法やアイテムの種類もかなり増えた。
    • しかし、後述の関係もあり、人によっては問題点と指摘してしまう点でもあるが。
  • カーソル位置の記憶が出来るようになった。
    • 設定でOFF可。
  • 戦闘時の逃走がかなりしやすくなった。しかも確実に逃げられる新アイテム「けむりだま」が追加されている。
  • 前作では「完全回復」の概念がHP回復魔法「ゲンキル」、レベルアップのみだったが、本作は全員のHP・MPも全快できる魔法やアイテムがある。

その他変更点

  • キャラクターの頭身が高くなり、会話時の顔グラも大きくなった。
  • 戦闘時のマス目移動の可否判定が前作と異なる。
    • 1.前作は隣接した敵がいる場合、その背後に回ることは出来なかったが本作はそこまで移動可能な地形があれば回り込められるようになった。
    • 2.敵を倒した後の「壺」を直線状に通り抜ける事が出来なくなった。
    • 3.前作では出来なかったが、隣接した敵を斜め移動で通り過ぎられるようになっている。
  • 魔法やアイテムの有効範囲&対象、ダメージ、回復量等……も殆ど変わっている。
  • 成長Lv.の限界が種族毎に異なるようになった。
    • 経験値が65535に達したら、それがその種族の限界Lv.である。
  • 一部のモンスターにオスとメスがある。
  • 前作は相手が1体の時に1回だけ、モンスターを仲間に誘うものだったが、本作は仲間に誘うコマンドが別に表示され、何度でも仲間に誘えるうえ、相手が複数でも仲間に誘えるようになった。
    • もし仲間にならなくても、大勢の仲間で「誘い攻め」すればいずれ仲間になる……はず。
    • これにより、敵をかなり仲間にしやすくなっている。苦労して仲間にする醍醐味はやや薄れてはしまったが。
  • 酒場内のゲームに「神経衰弱」「大小」「カウント15」「モンモたたき」が追加された。
    • 大小はアップダウン、カウントダウンはブラックジャックである。ここはカジノか。モンモたたきはご想像通り(?)、モグラたたきである。
    • どのゲームをやれるかは町によって異なる。
    • しかし、このゲームごとのバランスがおかしい。ぶっちゃけ「神経衰弱」がダントツで稼ぎやすいゲームである。
  • 宿屋の「食事」と「宿」は分断され、「宿屋」と「食事屋」に分けられた。これにより、宿屋の受付が近くなった。
  • ダメージを与えた・受けた時のセリフ「いって~」「うっひ~」「しぬ~」などの表示レートが前作と異なっている。
    • 前作のレートは「しぬ~」比率が大きかったが、今作は「いたい」比率があがっている。
  • なぜか、氷魔法「フリーズナール」が「アイズン」という名前に、雷魔法「ピカゴラナール」が「ビカゴナール」という名前に変わっている。炎魔法の「ユラズンナール」だけそのままという謎。
  • 「セーブ回数」が追加された。……何か狙ってるのか?
  • 「ゴンゴン」が必中でなくなった。
    • 代わりに必中の「ピョン」が追加された。ピョンはゴンゴンより威力・消費MPも優れているので、「ゴンゴン」はかなり冷遇されてしまった。
  • 今作も運の良さを上げる「ねこまんま」が登場するが、上昇量が減った。また、あるシナリオにおける重要アイテムとなった。

問題点

戦闘面の問題点は前作とほぼ一緒。なので詳しくは沢山問題点が述べられている前作の欄を参照の事。しかし、本作はもう1つ新たな大きな問題点が出てきてしまった。

  • 壮絶なまでのおつかいゲー
    • 恐らく戦闘システムに匹敵する、本作を代表する新たな問題点の一つである。前作でもおつかいはあったが、シナリオが短いせいかさほどでもない。しかし、本作はその道のりや量が大幅に増えてしまい、同じ長い道のりを何度も行ったり来たりされる(特に竜王の城、三ツ山の所は酷い)事もあるので相当タチの悪いものになってしまった。
    • 「物語の9割程はおつかい」というトンデモシナリオ。今作はシナリオボリュームが大幅に増えた事で、それが逆に仇となってしまった。
    • そして本作には瞬間移動・洞窟脱出魔法が無いのは勿論、前作にあった「町間ワープ」「ダンジョン出入口ワープ」が一部の場所にしか無い「入口に戻す」劣化ワープだけに変化になってしまったため、否応でも長いダンジョンを徒歩で行かなくてはいけない。これも本作のおつかいが問題視される大きな部分の1つである。
    • その上、今作のエンカウント率は一般的なRPGよりも高めであり、敵との遭遇からコマンドが入力できるまでの時間も長いため余計にイライラすることになる。
  • 前作同様、戦闘時のテンポの悪さ。
    • 改善欄に書いてはいるが、やはりまだ戦闘時のテンポの悪さは否めない。
  • その他ゲームバランス等もまだまだ調整不足。
    • 前作で見られた「自分のレベルに応じて敵が強くなる」「敵が序盤から殺しにかかってくる」パターンも引き継がれてしまっており、相変わらずの不便さがある。
    • 序盤で無くても、出会った瞬間に高威力の全体魔法・状態異常魔法を連発しヌッ殺しに来る敵配置パターンも沢山ある。
    • バランス超絶崩壊モノのチートすぎる魔法が存在する。
      • 『マリョクトルル』という魔法である。これは相手のMPを完全に吸い取ってしまう効果で、魔法でナンボな本作では絶大な効果を発揮する。
      • だが、この魔法のもっともの問題点は、ボスやラスボスにすら効果を発揮してしまうことである。しかもラスボスの場合は悲惨な事に……*1
    • 移動が不便なパターンも多い。移動が不便なパターンのボスもいて、先述した魔法をうけたそのボスには「ずっと俺のターン!」が出来る。RPGでハメが出来るゲームって……。
  • 期間限定の仲間キャラがいる。
  • 前作では魔法攻撃を「ぼうぎょ」で半減できたが、今作は半減されなくなった。
  • アイテム「カレンの壺」によりセーブがいつでも可能である。が、記録できるセーブデータが2つに減ってしまった。
    • また、いつでもセーブが出来る反面、ボス前でセーブしてしまうと詰むこともある。
  • 発生方法がわかりにくいイベントがある。
    • 特定のイベントが発生するエリアを飛行アイテムでスルー出来てしまう為、次のイベントが始まらず詰んだと思えてしまう事も。
  • 飛行アイテム「ドラゴンのつばさ」のデザインが珍妙。タコが泳ぐように飛ぶ翼だけのコウモリといった風で興ざめモノ。
  • 今作もラスボス撃破してからエンディングに行くまででもセーブ可能になってしまっている。
    • しかし、今作は余談欄の関係で純粋な問題点でなくなっている。
  • ラストダンジョンに行ったら、もう他の所には戻れない。
    • そこでしか手に入らないアイテムや魔法も多数あるので、アイテムコンプにやさしくない仕様である。
  • ゲームオーバーの条件が増えてしまった。
    • 特定のイベントで時間切れになる、マグマ山の岩から落下してしまうなどでゲームオーバーになる。
  • 戦闘に敗北しても画面は暗転しないが、「…まだまだ、力不足だったのかな…ああ…目の前がくらくなっていく…」のメッセージの後「GAME OVER」と表示され、タイトル画面に戻される事は前作とは変わらない。
    • …ところが、運命の星をもつものが倒されたときのメッセージが 「うそーん、げろげろ」 という、プレイヤーの神経を逆なでするふざけすぎたメッセージになっている。こんなとこに拘るならもっと直すべきところが山ほどあったはずである。

評価点

  • 全体的に改善点がみられたこと。少しだけだが。
  • BGMは良好。心地よいものやロック調の曲など、バリエーションもあり。前作の曲を少しだけアレンジしたものも多い。
    • やや押しが弱くなっているものもある反面、ボス戦の曲はかなり盛り上がるアップテンポなものとなっている。
  • 前作に登場した主要人物のその後が判明する。特に前作で長い間パーティにいたミネアが、最後に意外な相手と結ばれたと知ったファンは驚いたことだろう。
  • 特定のシーンで挿入される一枚目は、前作以上に気合が入っている。描写も細かい。中でも物語のプロローグのシーン等は必見。
  • 最終盤においてヒロインであるミンクの正体があかされるシーンは、一枚絵と台詞からプレイヤーの印象に強く残る。そしてラスボスを撃破した後の最後の展開は必見。

総評

『前作に比べれば』様々な改善点はあったものの、RPGとしての根本を為す「戦闘バランス」の問題点を解決しないまま、異様に不便でストレスの溜まるお使いシナリオを用意してしまったRPG。
プレイしているとストレスが溜まりやすく、かなりの時間のかかるゲームであるため、前作をクリアしたプレイヤー、及び、心が広く時間にとても余裕のあるクソゲー愛好家向けの作品といえるだろう。

余談

  • 様々な要素が続投された本作だが、前作に見られた人物配置やイベント、セリフまでとても似たような形で大量に続投されている。その為前作をプレイした人はニヤリとするかもしれない。しかもOPでは、前作のラストバトルシーンが戦闘を除きほぼ丸写しの状態で見る事が出来る。どんだけ続投してんだこのゲーム。
  • ちなみに本作は、とあるイベントであの黒光りするアルファベット7番目のアレが大量に出てくる場所がある。苦手な人はご注意を。
  • 一部メタ要素あり。「○ーブ」「ゲーム○ーバー」「ロ○プレ」など。
  • 本作のエンディングが、色々な意味でお楽しみ過ぎる。 ある意味本作の評価点にしてもいいかもしれない。
+ スタッフロール後に展開される衝撃のラスト。ネタバレ全開なので隠します。

全部で2つある。

  • 1.全員のキャラクターのその後が書かれた後、いかにもこれですべて終わりかと思わせる集合絵が表示されるのだが、ここで暫しリセットせずに待ち続けると、1通の手紙が届く。そしてその手紙を読むと、キャラクターに扮する開発者達のいる「開発村」へ飛ぶ事が出来る。
    • そこでは、「ライトファンタジー2」という作品を作ったスタッフ達の「苦労話」や「愚痴」がかかれているが、何より「お礼の言葉」を沢山のスタッフがかけてくれる。また、ここではある条件を満たすと物語の最初から壺になっていたカレンが元の姿に復活するというイベントがある。この時のカレンのセリフは必見だ。
      • 主人公にとっても、プレイヤーにとっても厳しく過酷な旅を続けてきた中でのスタッフ達の「お礼の言葉」は、何物にも代えがたいものがある。最後の最後でこういったイベントを作って見せるのは素晴らしい事である。
    • ちなみに、ここに行くと全ての所持アイテムが無くなる為、セーブは出来なくなる。
  • 2.先ほど述べた手紙を受け取らないとそのまま終了する……事になっているのだが、実はこの時十字キーで画面が動く。そして画面が盛大におかしくなり、更にある地点に行くと主人公とミンクが透明人間になった状態で世界を歩き回れるというトンデモバグが発動する。
    • 自由に世界を透明のまま闊歩できる。アイテムも使用可。
    • プレイヤーにお礼&透明のまま移動というダブルコンボ。ある意味同じ賛否両論作の『MOTHER3』を先取りしすぎである。
    • ちなみに、開発村には行っていない為、ここの段階に至ってもセーブができる。もうフリーダムかいうレベルではない。
      • 更に、そのセーブ後にリセットして再開すると透明人間バグだけは直る。そして一部イベントがおかしくなったスタッフロールを再度拝む事が出来る。開発村に行くまで何度でもループできる。 恐らく、2周目が無いのにシナリオパート終了後にセーブが出来、かつその後もスタッフロールを何度も見る形でプレイを続行出来るゲームは本作ぐらいではないだろうか。