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このページではPS2版『花と太陽と雨と』、DS移植版『花と太陽と雨と 終わらない楽園』を紹介します。判定は共に賛否両論。
花と太陽と雨と
【はなとたいようとあめと】
ジャンル
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アドベンチャー
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対応機種
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プレイステーション2
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発売元
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ビクターインタラクティブソフトウェア
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開発元
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グラスホッパー・マニファクチュア
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発売日
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2001年5月2日
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定価
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7,140円(税5%込)
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判定
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賛否両論
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ポイント
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世界観が全て?
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シルバー事件シリーズ
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概要
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ロスパス島と呼ばれる南国の島で、探し屋(サーチャー)を生業とする主人公モンド・スミオを操りテロリストが隠したという爆弾、そして島の秘密を探していく、若干の謎解き要素のあるアドベンチャー。
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シナリオおよびディレクション担当は、PS『トワイライトシンドローム』などを手掛けた須田剛一氏。氏が過去に手掛けた『シルバー事件』の続編となる。
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氏の手掛けた作品は、その独特の雰囲気から俗に「須田ゲー」と呼ばれる。本作もやはり、まごうことなき須田ゲーに仕上がっている。
ストーリー
主人公であるモンド・スミオはロスパス島と呼ばれる南海の孤島唯一のホテルの支配人エド・マカリスターの依頼で、テロリストが隠したという爆弾を探してほしいという依頼を受ける。
愛車に乗ってホテルに到着したスミオは、観光案内パンフレットを手渡されながらエドから島の名の由来を聞く。
島の名前の由来は「ロスト・パスト」―過去を失った島。その名が示すように、島では奇妙な現象が起こり始める。
幾度となく繰り返される一日、夢に出るピンクのワニを連れた少女、そして徐々に明かされる島の秘密…
そしてそんな中出会う様々な人の願いを聞き届けつつ、モンドは少しずつ爆弾が仕掛けられているという空港に近づいてゆく―
特徴
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淡々殺伐としていた前作とうって変わり、南国らしい華やかな空気に、主人公は人助けを中心に活動するというほのぼのとした作品となっている。
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だが相変わらず須田節は健在であり、突然シリアスになったかと思えばまたギャグのノリになったりとカオス極まりないシナリオである。
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一応『シルバー事件』と話は繋がっているが、知ってたら知ってたでさらに混乱する恐れがある。
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キャラクターはこれまた一癖も二癖もある人物が揃っている。中にはゲームの仕様にツッコミを入れてゲームの世界観を壊そうとするメタなキャラも。
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上記のストーリーや個性的なキャラクター達をどこまで許せるかによって、このゲームの評価は大きく変わると言える。
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ポリゴンモデルは全体にのっぺりとしていてポリゴンのカドも目立つ。単に粗雑な作りというのではなく、人物モデルなどはデフォルメを効かせた造形にはっきりとした配色と、一風変わった仕上がりになっている。
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技術力の問題もあるだろうが、過去の須田ゲーから察するに、これも意図された造形であると思われる。「これしか作れなかった」のではなく、技術的に可能な範囲で、アーティスティックな表現を試みたものと見るべきだろう。
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登場人物がこれらのローポリ表現をボロクソに貶すなど、メタ演出にも一役買っている。
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背景もやはりローポリだが、遠景美術は南国「らしさ」が際立っており、島の外の長い道を走っている間はBGMも相俟ってまさに南国でドライブしているような空気を味わえる。
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人物のセリフには日本語字幕が付くが、話されているのはノイズやスクランブルが掛かったような謎の言語。
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シュールと不気味の境目を攻めるような、かなり癖のある表現になっている。
評価点
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OPなどに見られる、ゲーム離れした映像表現。ミュージックビデオ風の実写映像、細かく描き込まれた実写風CG、鮮烈な色使いのポスターカラー絵画風CGなど、様々な映像が組み合わせられている。
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前作的位置づけの『シルバー事件』でのシナリオごとの画面効果ほどではないが、一部で前作を彷彿とさせるサイバーチックでスタイリッシュな視覚効果が挿入されている。
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クラシックの名曲を大胆にアレンジしつつもクオリティの高いBGM群。
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これもパクりだなんだと作中で自虐ネタが入るが、各楽曲極めて特徴的でクセになるアレンジ揃いである。
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曲目自体も多く、繰り返し聞くことになるシーンは多いもののシナリオ毎に数曲は新規楽曲を聞けるため飽きさせない。
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謎解きに使用されるガイドブックはかなり内容量が多くリアリティがあり、実際のリゾート地のパンフレットのように読み込ませる事でそれが作品世界への強い没入感をもたらすことに一役買っている。
賛否両論点
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あまり歯応えのない謎解き。
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本作の謎解きは「キャサリン」と呼ばれる暗号解機を使って行う。キャサリンで出来るのはコードを接続し数字を入力すること。
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謎解きは全て数字にまつわるものであり、その謎解きの解決法は「序盤に渡されるガイドブックにほぼすべて書かれている」という斬新すぎるもの(中にはまんま答えが載ってたりする)。
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ぶっちゃけ数字しかないので総当たりでどうにかなったり、ガイドブックをしっかり読めば答えが自ずと分かるので謎を解いているという実感が薄い。しかしストーリー的にその実感の薄さが意味を持ったりする。
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とにかく移動が面倒。
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作中でも「ワープとかないのか」と言われるほどに島のあっちこっちを走ることになる。謎解きに入るまではひたすらフラグ立てが続くので尚更。
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開発者曰く、「歩くだけで楽しいアドベンチャー」を目指していたとのこと。風景などはよく出来ているので、あとは感性の問題だろう。
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電波と超展開寸前のストーリー。
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とにかく唐突な展開や説明のない描写、前作を踏襲しているのかしていないのかよく分からない登場人物等、難解というよりは理解させる気のないような奇怪なストーリーでプレイヤーを混乱させる。
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最後まで説明されない部分もあり、またファンブックなどの媒体でも解説もあまりされていない為、最終的にはプレイヤーの脳内補完に任せるより無い様な部分もある。
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しかしながらそれこそが本作の魅力と見る向きもあるのは事実で、『シルバー事件』と同じく一部プレイヤーには鮮烈な印象を残している。
総評
単なる謎解きゲームとして見れば肩透かしを食らってしまうような作品だが、プレイした者を作品世界に引き込むパワーがあり、それでいて兎に角プレイヤーを困惑させて来る作品。
つまるところ「世界観にハマれるか」が全てであり、単なるムービーゲーとはまた違う「ゲーム部分の必要性が薄い、しかしゲームでしか味わえない世界」という不思議で狂ったゲームである。
余談
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『シルバー事件25区』にて本作で活躍する暗号入力機キャサリンの改良型キャサリン・ナノが登場する。
花と太陽と雨と 終わらない楽園
【はなとたいようとあめと おわらないらくえん】
ジャンル
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アドベンチャー
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対応機種
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ニンテンドーDS
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発売元
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マーベラスエンターテイメント
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開発元
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ハ・ン・ド
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発売日
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2008年3月6日
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定価
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5,040円(税5%込)
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判定
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賛否両論
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概要(DS)
変更点(DS)
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ストーリーとは無関係の謎解きや新コスチュームが追加されている。
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さらには隠し要素にも関わる万歩計も追加。万歩計で解放される要素ではあるが、移動速度を速くできるようになったため移動の手間が若干低減された。
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グラフィックに関してはDSレベルの3Dに落とし込まれている。
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PS2版と異なり、BGMが生音源ではなくなった。DSの音源に合わせてアレンジされている。
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未だに根強い人気を誇るOP曲の変更に関しては色々噂されているが、詳しいことは不明。
賛否両論点(DS)
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万歩計が追加されたものの、移動が面倒な仕様などは変わっていない。
総評(DS)
追加要素や変更点はあるが、基本的にはPS2版と変わらない仕様である。
自分の所持するハードで選んで構わないだろう。
余談(DS)
移植はハ・ン・ドによる目コピで行われている。参考リンク
最終更新:2022年10月29日 06:05