【しんがためだろっと かぶと/くわがた】
ジャンル | ロールプレイング | |
対応機種 | ゲームボーイアドバンス | |
メディア | 64MbitROMカートリッジ | |
発売元 | イマジニア | |
販売元 | ロケットカンパニー | |
開発元 | 不明 (バレット?) | |
発売日 | 2004年12月16日 | |
価格 | 5,040円 | |
判定 | シリーズファンから不評 | |
ポイント |
キャラクターデザインの失敗 中身も安易な流用 とはいえ十分遊べる出来 |
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メダロットシリーズ |
『メダロット』は、ポケモンの後を追うように登場したRPGシリーズタイトル。
近未来的な世界観と独自の戦闘システム、魅力的なキャラクター、ストーリー性を重視した内容、音楽からポケモンフォロワーの中でも多くの差別化が図られ、当時は高い人気を誇っていたシリーズである。
しかしアニメ放送終了後人気は低迷。『メダロット5』以降シリーズナンバリング本編も出ず、発売元もイマジニアからシリーズ開発元であったナツメにバトンタッチし、外伝作品でシリーズを繋げていた。
その後の作品もかつての人気を取り戻すほどではなく、コミックボンボンでの特集も終了してしまい、このままシリーズ終了かと思われた矢先、突如元々の販売元であったイマジニアから本作の発売が発表された。
シリーズに大きな変化が必要な時期と考えた公式は第1作『メダロット』(以下『1』と称する)を『リニューアル』、つまり「リメイク」したということだが…そのやる気のなさと外見の変貌ぶりは多くのファンを激怒・困惑させた。
『1』と比較したイベント進行・シナリオ面
本作の追加・変更点に関して
パーツやメダルに関して
ファンを激怒させた、キャラクターデザインの改悪。不評の主因はこの一点に尽きる。極端な話「キャラデザが全てをダメにした」とも言える作品でもある。
ただしデザイナーの責任ではなく、既存シリーズとあまりにも方向性の違うデザイナーを起用した制作陣側のミスと言えるだろう。
本作の少し前に出た外伝作品『メダロットnavi』も既存シリーズとは異なるキャラデザインであったが、こちらはファンに概ね受け入れられている。
キャラデザインを脇において『弐CORE』の流用部分に注目しても、機体数の削減等ボリュームが削られた印象が強い。『1』のリメイクという観点からは改善された部分があるとはいえ、殆どが『弐CORE』由来のものであるため結果的に本作独自の改善といえる点があまりないことに加え、過去作のストーリーの枠組みを流用しながら新規キャラに差し替えるなどの疑問符の付く点もあるなどの要因もあって、リメイク作品としても中途半端な出来となっている。
ただし、既存シリーズを考えず作品単体としてみた場合、完成度の高い「弐core」のシステムを流用していることもあり内容自体はそれほど酷くもない。もしもファンが望んでいたような今まで通りのキャラデザであれば、ここまで酷評されることはなかっただろう。
たかが絵、されど絵。シリーズを重ねていればいるほど、グラフィックひとつだけとってもサジ加減次第でこうも大きな問題と化してしまうと言うことを改めて浮き彫りにしたと言えよう。
*1 『1』ではオオカミメダルが「索敵」属性のメダルであったが、『2』『弐CORE』ではネズミメダルが「索敵」属性のメダルである。
*2 移動用アイテムのショートカット。
*3 メダロットの骨格にあたる「ティンペット」は『ブリキのペット』という意味があるにはあるが…。
*4 例として「攻撃パーツのステータスを回復パーツに置き換えた結果威力の高い実戦向きのパーツに生まれ変わった」ものもあれば、「妨害系行動なのに対応熟練度が『なおす』になっている」ものが挙げられる。
*5 『1』とは異なる場所で販売されている。こちらもラスボス前から購入可能。
*6 シリーズおなじみのサウンドテスト+セーブデータ消去画面の出し方。
*7 過去作では女型は男型総数の半分以下であることが殆どである。リメイク元のメダロット1だと男49、女11だった
*8 システムの流用の都合か、タイトルのクレジットには「オリジナルコンセプト」としてナツメの名前が記載されている
*9 ちなみにセルヴォを模したアイテムも登場している