※本稿では『太鼓の達人12』とそのバージョンアップ版である『太鼓の達人12 ド~ン!と増量版』をまとめて扱っています。
太鼓の達人12
【たいこのたつじんじゅうに】
ジャンル
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和太鼓リズムアクション
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対応機種
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アーケード
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販売・開発元
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バンダイナムコゲームス
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稼動開始日
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2008年12月11日
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判定
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なし
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ポイント
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全体的にガッカリゲー 初心者に媚びすぎた 少なすぎる新曲
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太鼓の達人シリーズリンク
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概要
人気音ゲー『太鼓の達人』。本作は太鼓の達人Wiiの発売日と同日に稼働された。前作は新要素「パパママサポート」がファミリー層からは好評だった。そして本作も期待されたが……
問題点
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前作とほぼ変わらないボリューム。
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前作の収録曲数は114曲とそこそこだったが本作では収録曲数は115曲で、1曲しか増えていない。要は新曲とほぼ同じ数の曲が削除されたのである。
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初心者向け過ぎた収録曲。
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J-POPで顕著。J-POPにおいては、星9の曲が「紅」しかない。
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全体的に逆詐称曲が目立ち、アニメ曲においては、星9の新曲が無いという有様である。
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「夢をかなえてドラえもん」のような核地雷級の詐称曲もあるが、当然、中級者以上には物足りない。
評価点
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上級者向けの曲も少なからず収録されていた。その譜面評価は概ね高い。
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新曲では、上級者に人気の「Rotter Tarmination」「SAMURAI ROCKET」、動画サイトで流行った「ウッーウッーウマウマ」等の曲も入り、人気が高い。
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また、アニメ曲では、高速リズム難「きらきらキララ☆彡」など、難しい曲もわずかではあるが収録された。
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人気曲である「スーパーマリオブラザーズ」のリテイク版が作られ、さらにクセの強い難易度になった。
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「スターソルジャーメドレー」、「六本木~GIROPPON~」など、マニアックな選曲もある。
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また、J-POPでは、当時流行していた「キセキ」、「羞恥心」等を収録。
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「Rotter Tarmination」は裏譜面が存在し、「きたさいたま2000」と並ぶ難曲になり、大きく盛り上がった。
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演出が派手になり、見ている人にも飽きさせなくなっている。
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連打エフェクト演出については、本作のものに、今のものが追加されている。
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ファミリー層に向けたシステム「パパママサポート」は本作でも搭載している。
総評
全体的に細かい工夫はされているものの、やはり楽曲数が前作と変わらないことが致命的になり、コアユーザーからの評価は低い。
しかし、音ゲーとしてはいつもの太鼓の達人ということやJ-POP曲がファミリー層に向けた物になっているため、メインターゲットである子どもやファミリー層には好評である。プレイヤーの層によって評価が分かれていると言えよう。
太鼓の達人12 ド~ン!と増量版
【たいこのたつじんじゅうに どーんとぞうりょうばん】
ジャンル
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和太鼓リズムアクション
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対応機種
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アーケード
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販売・開発元
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バンダイナムコゲームス
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稼動開始日
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2009年7月14日
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判定
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良作
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改善
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ポイント
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幻の譜面登場 J-POP初の星10、童謡初の星9 増量版と言う名の完全版
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概要(増量版)
『12』の完全版。文字通り、前作で少なすぎると批判された収録曲の増量が図られている。
評価点(増量版)
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文字通り増加した収録曲。
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115曲と少なかった収録曲に増量が図られ、 全155曲に増えた。
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もちろん、トータルで見れば40曲程度ではあるが、1曲しか増えなかった旧作に比べれば改善されていると言える。
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個性的な収録楽曲
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シリーズ初の初音ミクの楽曲を採用した。
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J-POPでは初の星10の曲「Punishment」を収録し、ドンだーたちを震わせた。
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また、「366日」はそのカオス過ぎる譜面や本作だけの収録であることから伝説になった。
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難易度順がついに実用性に耐える物になった。
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ボス曲として「燎原ノ舞」が収録され、あまりの難しさに全てのドンだーが驚愕した。
問題点(増量版)
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ソフラン譜面による譜面の暗記ゲー化。特に「エンジェルドリーム」の裏譜面、もりのくまさんの裏譜面が顕著に現れている。
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途中から譜面のスクロール速度が速くなっていき(「もりのくまさん」に至っては開幕から)、最終的に肉眼での判別が不可能になるまで加速してしまうため、完全初見でのプレイが危険になってしまった。
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これには批判が募り、公式も流石にやりすぎたのか、次回作以降では譜面にソフランを使うにしても、ちゃんと目視できる程度、暗記しやすいタイプの緩いものが多くなった。
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前述のボス曲の一部に理不尽な音符配置が含まれており、当時のレベルではフルコンボも全良も無理ゲーに近かった。
総評(増量版)
前作に見られた問題点がほぼ改善され、個性的な楽曲や譜面が光る作品となっており、プレイヤーからの評価は良好。
完全版商法についてはプレイヤー側に特に負担がないとはいえ印象のいいものではないが、評判があまり良くなかった旧版にきちんとフォローを入れた点は評価できるだろう。
余談(増量版)
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ACでは珍しい完全版商法
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ACゲームなのでプレイヤーには関係ないが、オペレーターにとってはかなり負担がかかる仕様である。
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また「トライアングラー」「TE-20」「Let's!フレッシュプリキュア!」の3曲は12増量版のみの収録で、13で削除、家庭用シリーズにも一切移植されていない幻の譜面となってしまっている。
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付加価値があるという意味では12増量版の評価点とも言える。
最終更新:2024年03月21日 19:34