THE KING OF FIGHTERS 2001

【ざ きんぐ おぶ ふぁいたーず つーさうざんどわん】

ジャンル 対戦格闘

対応機種 アーケード(MVS)、ネオジオ
販売元 【AC】サン・アミューズメント
【NG】プレイモア
開発元 ブレッツァソフト
イオリス
稼動開始日 2001年11月15日
判定 ゲームバランスが不安定
ポイント 従来のシリーズから全体的な品質の低下
投げっぱなしのストーリー
公式黒歴史キャラ「K9999」
キャライメージ崩壊のイラスト
調整不足を通り越して穴だらけのバランス
格ゲーの歴史に残る凶悪キャラ「フォクシー」
本作から後継会社へ。むしろ出たこと自体が奇跡
THE KING OF FIGHTERSシリーズ


ストーリー

ザ・キング・オブ・ファイターズ2000』開催中、衛星兵器ゼロ・キャノンにより1つの街が消失した。
これは人工衛星の落下事故と報じられ、各国の新聞の一面を飾った。

何らかの事故がつきもののK.O.F.は中止の声も少なからずあったが、皮肉なことにこのいわくつきの格闘大会は再び人気を取り戻していく。
それは、97年の大会と同等かそれ以上に過熱していった。

世界規模で行われるこの大会だったが、懸念すべき事実もあった。大会にエントリーした、ネスツチームの存在だ!
大会主催の真の目的は?今年も、あの惨劇が繰り返されないという保証はなにもない…


概要

SNKの対戦格闘ゲーム『KOF』シリーズ8作目にして、ネスツ編完結編。
本作は旧SNK倒産後でその年の年内に、その旧SNKの版権(知的財産権)が、プレイモアを始めとする後継会社(企業や版権周辺について詳しくは「余談」の項目にて)に受け継がれた後に発売された、その後継会社における新規ゲームの第一弾。

本来なら旧SNK倒産直後という時期もあって出るはずが無かったKOFの続編であるが、韓国のイオリス社が旧SNKスタッフのいる会社ブレッツァソフトに出資することで実現した*1。以上のような事情や状況下に短期間で開発、発売されたこともあり、前作までは一貫して夏に発売・稼働開始していたが、本作はシリーズで初めて秋に稼働開始したことで伝統が途切れ、以降は作品ごとに稼働開始の時期が異なるようになる。

なお8作目ではあるが、OPではこれまでのネスツ編同様、ドリームマッチの『KOF'98』を除いて「EPISODE 7」と銘打たれている。

キャラクターイラストは前作までの森気楼氏が前作『2000』を最後にカプコンへ移籍したため、新たにノナ氏が担当している。

キャラクター

新キャラには * マークを、復活キャラには * をつけている。

  • 主人公チーム:K' マキシマ ウィップ 麟
  • 日本チーム:草薙京 二階堂紅丸 大門五郎 * 矢吹真吾
  • 庵チーム:八神庵 セス ヴァネッサ ラモン
  • ネスツチーム: クーラ・ダイアモンド フォクシー * アンヘル * K9999 *
  • 餓狼伝説チーム:テリー・ボガード アンディ・ボガード ジョー東 ブルー・マリー
  • 龍虎の拳チーム:リョウ・サカザキ ロバート・ガルシア ユリ・サカザキ タクマ・サカザキ
  • 怒チーム:レオナ・ハイデルン ラルフ・ジョーンズ クラーク・スティル ハイデルン *
  • サイコソルジャーチーム:麻宮アテナ 椎拳崇 鎮元斎 包
  • 韓国チーム:キム・カッファン チャン・コーハン チョイ・ボンゲ メイ・リー *
  • 女性格闘家チーム:不知火舞 キング 李香緋 * 四条雛子
  • ボスキャラクター:ゼロ(オリジナル) * イグニス *
    • 本作も前作『2000』に引き続き、新規参戦の客演キャラクターが1人も存在しない。
    • キャラクターにおいて、エディット専用枠が初登場した『'97』以降としては、初めてエディット専用枠が登場しなかった作品となった(シリーズ全体を含めたら『'96』以来)*2
    • 中ボスとして登場する本作のゼロは、前作『2000』に登場したクローン体のオリジナルと言う設定で、専用ストライカー3人(クリザリッド グルガン 龍)とのチームを組んでいる。
    • 最終ボスはイグニス。こちらはストライカーを持たずに単独で出場する。

システム

  • 前作に引き続き4人1チームだが、出場キャラとストライカーを自由に編成できるタクティカルオーダーシステムが導入。
    • このシステムにより、戦闘に出せるメンバーの人数が1~4人までの可変となり、KOF初の4on4バトルが実現され話題を呼んだ。
    • パワーゲージの最大ストック数はストライカーの数+1本。ストライカー数が多いほど短く(溜まりやすく)&最大ストック数が多くなる。
    • ラウンド総数やダメージ補正も彼我のメインメンバー数に応じて変化する。
    • なお、CPU戦でのCPU側は、ボス2名を除き、戦闘メンバー3人+ストライカー1人の組み合わせで固定されている。
  • MAX超必殺技は2本ゲージを使用していつでも発動可能に。本来の消費ゲージ+1本でスーパーキャンセルも可能。
  • ワイヤーダメージやどこでも判定の追加。
  • 『'99』『2000』にあったカウンターモード及びアーマーモードは廃止。
  • シリーズの中でも本作はカウンターヒットのダメージ上昇幅が大きい。その代わりなのかこの作品のみカウンターヒットのテロップ表示がなく、画面が一瞬フラッシュするだけなので追い討ちするためのヒット確認が難しい。
  • 通常投げはダメージが非常に低くなった代わりに投げ抜けが困難に。
    • 代わりにコマンド投げの威力は従来より高め。
  • 気絶のシステムが廃止された*3
  • 前作の「アクティブストライカー」は「キャンセルストライカー」へと変更された。
    • ストライカーボムは削除され、呼び出しは1回(1人)につきパワーゲージ1本消費する方式に変更。
    • ストライカーを呼び出せる状況が「こちらの攻撃が相手にヒットし 地上仰け反りorガード状態 になっている」のみ(例外有り)と、前作より厳しい制限がかかり、ほぼ攻撃専門のシステムに。
      • さらに、ストライカーヒット後追撃を入れた場合、ダメージとゲージ増加量に大きな補正がかかるようになった。
      • 条件次第でストライカーを2人~3人と連続して呼び出すことができる。
  • その他
    • この作品から、シリーズ恒例の演出であった「控えていた次のキャラクターが登場する際に、画面外から飛んでくるシーン」が廃止された。
    • 控えのメンバーが『'97』以来に名前ではなく顔アイコンで表示されるようになった。また戦闘中のメンバーも名前が表示されず顔アイコンのみで表されるのも本作が初。
    • 半ば仕様となっていた飛び道具をガード不能にするバグが削除された。
    • 『'99』や『2000』で採用されていたバトルアビリティーなども撤廃され、『'98』までの従来のスコアシステムに戻る。
    • 既存の必殺技の多くに調整が入った。京、紅丸などはそれが顕著。
    • 複数のキャラに、インストカードに載らない隠し超必殺技(MAX超必殺技)が追加。その多くは演出、コマンド、性能が独特なものとなっている。
    • ランキングにおいて、『'97』以来に「キャラクター使用率」が復活。しかし以後もまた削除され、その後UM二作(『'98』『2002』のリメイク)で採用されたのみ。

問題点

対戦バランスの調整不足

旧SNKが倒産し後継会社発足直後という体制すら整っていない中でしかも納期(年号通りの年内)以内の発売・稼働に無理にでも間に合わせる急ピッチでの開発だったせいで、対戦バランスが調整に時間をまともに割く余裕すらなかったことがあからさまに解る出来となっている。以下に本作のバランスを壊しているキャラクターや永久コンボの代表例を紹介する。

  • 「フォクシー」
    • シリーズ通して比較的不安定気味なバランスに慣れていたファンをして「KOF史上最強キャラ」「存在自体がバグ」とまで言わしめたキャラクターであり、対戦バランスを完全に崩壊させてしまう程の性能を持つ。
      • 異常に強い空中ふっとばし攻撃、強力な連続技持ちで場合によっては単独即死コンボ可能、小足を連打するとガード不能になるバグ、対空技にほとんど隙がなく完全無敵、地を這わない飛び道具は全て潜り抜けられる等々、対戦システム上弱点といえるものがほぼ無い。
      • 一応、初心者でも猛威を奮うことができるようなお手軽なキャラ*4ではないものの*5シリーズ過去作や格闘ゲーム経験者でさえあれば使いこなすのも割合簡単で、このような使い手にかかればちょっと練習するだけで猛威を奮えた。
    • その強さたるや、大会での使用禁止は勿論、一般のゲームセンターですら「フォクシー使用禁止」の張り紙が珍しくなかった程である。
  • 永久連続技
    永久なので当然だが決まればミスしない限り即死であり、殆ど全ての格闘ゲームで対戦バランス崩壊の要因になるもの。他のシリーズ作品と比べても多く存在してしまっている。
    • 画面端でダウンした相手に、包のしゃがみ前Dやキムの覇気脚が入り続ける。
    • 雛子:(屈B→遠立B)×n。
    • クーラ:(強レイスピン→スタンド→近立C)×n。
    • 他にもメイや、庵なども永久コンボを持っている。
      • これらの永久のほとんどは、ごく初期の時点で発覚した。特にクーラの永久は基本コンボから簡単に派生できるため実戦的で決める機会が多く、入力も簡単なため、やろうと思えば中級者でもほぼ確実に即死に至る。バランス崩壊キャラ・技が多々見られる本作の中でも、フォクシーと並んでよくわかりやすい例として出されるほど。
        逆に包やキムの永久はレシピだけ見れば非常に簡単だが、入力が間に合わないとそこで途切れるため、実際に即死まで至る例は案外少ない(しかも包は画面端へ運べる技に乏しく、強制ダウンを奪える技がDの通常投げしかないため、実戦では決まりにくい)。庵やメイは連続技のレシピ自体が高難度であり実行できるプレイヤーが少ない。
    • 特殊な例としては、アンヘルが「画面端で、{アンチェインフィニッシュ技のクラウン アンダー ザ スカイ→浮かせた相手に弱レプンカムイ(空キャン)→8A→6B}×n」というレシピの永久を持つが、これは本作の連続技の中でも屈指の高難度であり、実戦で完走させようものなら拍手すら起こる事があったほど。
      • 一方でこのアンヘルは食らい判定がおかしく、京、大門、マキシマ、テリー、アンディ、クラーク、チョイ、メイ達からは逆に専用の永久コンボを貰ってしまう。しかもこちらは画面端で同じ技を出し続けるだけで出来るために遥かにお手軽。
      • にもかかわらず、アンヘル自身の技の性能は総じて高い。このキャラだけの独自仕様となる「アンチェインサークル」を使った連携が非常に多彩で、複雑で技量がいるものの使いこなすとかなり強力。加えて先程記した通り、屈指の高難度だが画面端での永久持ち。なのでキャラランクはむしろ高い方である(それでも本作屈指の強さのフォクシーやクーラ、ハイデルン、麟辺りと比べると霞んでしまうのもまた事実だが)。
  • 永久やフォクシーを抜きにしても、技の仕様や性能の調整が行き届いているとはお世辞にも言い難い。
    • 特に例に挙げられるのが『'98』以来久々の復活を果たしたハイデルン。過去作では必殺技が高性能な代わりに溜めを必要とするものが多く動きが制限されがちで、出したい時に出すには慣れと経験が必要なタメキャラだったのだが、本作ではなんと波動昇龍型のコマンドキャラに変貌。
      • 結果「タメコマンドだからこそ割りに合っていた性能の高い技を、いつでも出し放題」という、明らかに誰でも「リスクとリターンの釣り合いが取れておらず、強すぎる」と首をかしげたくなる仕様で登場しており、さらに各技の性能も「弱体化されてないどころか、むしろ強化されている」ため(クロスカッターが『'98』同様の高い位置を飛び、非常に攻撃判定が大きい上に隙まで小さくなっている、ムーンスラッシャーに長い無敵がついた…など)、永久コンボの類は一切ないものの、かなり際立った強キャラとなっている(それでもフォクシーに比べたら霞んでしまうのだが…)。勝利メッセージでも「私にブランクはない」と発言しており、そういった意味では間違っていないかもしれないが…。
      • 本作をプレイしたファンの間ではコマンデルン(コマンド+ハイデルン)、またはコマデルンと呼ばれることもある。
    • 結局それらの技については本作限りとなった。後の作品では一部技を除き、従来通りのタメコマンドに戻されている*6
  • これらバランス面での問題点は、PS2単体の移植版で幾つかが調整を受けて弱体化&仕様の変更や廃止がされた。
    • 例:フォクシーの小足(しゃがみB)連打でガード不能になるバグが修正・削除されたり、クーラのレイ・スピン絡みの永久コンボが削除されたりなど。それでもフォクシーを始めアーケード版で驚異の強さを誇っていたキャラは基本的に相変わらず驚異の強さではあるが、多少はアーケード版よりは改善されたとも言える。

CPU戦の難易度

ボスに辿り着くまでは「難しすぎず易しすぎない」楽しませるためのバランスとなっており特に問題ないのだが、ボスが凶悪すぎる。

  • ラスボス「イグニス」
    • KOFは(主に初期を除いて)基本的にCPU戦の道中の難易度が難しすぎず易しすぎない絶妙な調整で安定している一方で、ボスキャラが『(CPU専用ということもあって)かなり強力な性能またはAIを持つ』のが恒例ではあったが、本作のラスボスである「イグニス」は その双方において最強 と言われる。
      • 追撃判定が残ったまま吹っ飛ばす技を多数所持+ほとんどの必殺技から必殺技にキャンセル可能=波動拳コマンドの技を連発するだけで永久(即死)コンボになるなど、各性能の高さはシリーズ内でも次元が違うレベルに至っている。しかもAIも永久を使用してくることがある。
      • パワーゲージは表示されてないが、『'96』のラスボスのゲーニッツみたいに「超必殺技使い放題」の無制限というわけではなく、単に表示されてないだけで内部でカウントはされている*7。しかしゲージの溜まり具合が異常であり、一例を挙げると「チェーンブレイド・サジタルエッジスライス(昇龍系の対空技)一回でゲージ二本分も溜まる」という、明らかにゲームバランスを度外視したレベル。結局のところ「ゲージ制限があるように見えて、無いようなもの」と言える。そして超必殺技の性能も非常に高い。超反応により一瞬の隙を突かれて画面暗転から超必殺技で葬られたプレイヤーは数知れず。
        また、中ボスのオリジナルゼロも同様に、異常にゲージが溜まり易い。そしてゲージが見えない。
      • パラメータもあからさまに高い。特に防御力が凄まじく、タクティカルオーダーで「1人:3ストライカー」または「2人:2ストライカー」にしないと与えられるダメージは雀の涙になってしまう。こちらのキャラが負けると当然ながら体力回復もあるので、戦う人数を増やせば増やすほど厳しくなるバランス。
        しかし、だからといって1人出場だと、一度立ち回りをしくじるだけで即終了まであるのでリスキー極まりない。
      • 一応、過去作でも凶悪なまでに強いされてるボス達の例に漏れず*8、攻略パターン(所謂「ハメ」)がないわけではない。
        例を挙げると、クーラやヴァネッサ、チャンなどダウンを奪える下段スライディング技を持つキャラは、イグニスがその技を何故かガードしないという弱点を突けるので、それだけでイグニスをハメ殺せる。また、キングに至っては、二連射式飛び道具のダブルストライクをなぜかイグニスがガードしないという特徴があるので、それを出しているだけで簡単に勝ててしまう。
        前述の4人以外のキャラは、一度ダウンさせれば、イグニスの起き上がりにあわせてハイジャンプでイグニスを飛びこすとほぼ確実に技を出すので、その隙を突いて裏から攻撃してダウンを奪う…の繰り返しで勝てる。他にも有効なのは、接近してから後転をするとダッシュで寄ってくるので、そこにダウン可能な突進系の技(拳崇の龍連牙地龍など)を当てる。起き上がったらまた接近して…の繰り返しであっさり倒せてしまう。しかし運が悪いかタイミングが少しでもズレると手痛い反撃を食らうどころか、最悪喰らい判定を残して浮かされた状態に超必殺技や先程で述べたような永久にまで持っていかれて、即死、なんていうことも日常茶飯事である。
    • キャラクターのドット絵は描き込まれており、CVには若本規夫氏を起用していたりと、凶悪すぎるAIと性能はともかく見映えはいい。また彼のBGMも人気が高い。
      • なお、美形デザインは出資したイオリス社からのしつこいまでの命令であった事が後年スタッフから明かされている。
        もっとも、これ以降のSNKプレイモアは後述のメイ・リーも含め「人気キャラを狙ったがウケずに外す」と言うことを何度か繰り返しているので、結果的に正解だったかもしれない。
      • ファンの一部からは彼のことを「天からお塩おじさん」と呼ぶ人もいる。これは彼が放つ超必殺技の一つ「ブルータルゴッドプロジェクト」のモーションの最後に「望み通り・・・天から堕ちよ!」と言うボイスが若本氏の発声の癖やボイスのサンプリングレートの所為か最後の部分が「 天からお塩 」に聞こえてしまうことから来ている。

ストーリーに関する批判

  • ネスツ編を締めくくる最終章であるにもかかわらず、従来のシリーズに比べて作中でのシナリオの薄さが指摘される。
    • ネスツという強大な組織を相手にしてきたネスツ編だが、今作において幹部でありボスではなかったイグニスが他の幹部とボスを粛清して組織を掌握、結果的にイグニスさえ倒せばいい状況に向こうからしてくれるという、打ち切り臭の強いシナリオとなってしまった。
      • 主人公チームのエンディングも抽象的で簡素なもので、ようやく組織から解放され普通の生活に戻っていく際にここから人生が始まる事を指して言った台詞「俺たちの本当の戦いはこれからだ」もあって、まんま少年漫画の打ち切りと揶揄された。
  • 完結を優先したせいで伏線の放置も多い。
    • サイコソルジャーチームはネスツ編だと「龍の気」に関わるストーリーを展開していたが、エンディングではネスツ側にいた龍が、ラスボスのイグニスと共にいた謎の女性のミスティを連れて「龍の気があればネスツなんてどうでもいい(意訳)」と語っている程度で、龍に大きく関わる「飛賊」も大して触れられておらず、結局謎のままで終わっている。
      • 先述の「龍の気」など一部の要素については、後に「あるスタッフが『後で何かに使えるかも』と伏線を張っておいたが、引き継ぎを行わず退社してしまったためストーリーを展開できなくなってしまった」と開発スタッフより内幕が語られている。言うまでもなく、倒産のごたごたも影響しているようだ。
        KOFシリーズポータルサイトの龍の紹介ページでは、「旧SNKの倒産により、龍が生みの親の手を離れることになってしまい、開発を引き継いだスタッフが、元担当プランナーと通勤電車で会う度に設定の聞き取りを行なった」という涙ぐましい経緯が語られている。

描写・演出面

  • 様々なグラフィックが路線変更されているのだが、ファンからは「酷すぎる」という評価が相次いだ。中でも『キャラセレクト・対戦中の顔グラ』、及び『リザルト画面でのイラスト』が特に批判の的に。
    • リザルト画面のイラストは、ジョーが尻出しをしている上にパンツが画面外に見切れてしまっているためもはや規制が必要なレベルの全裸に見えたり、アンディがやたらとデコを強調したり、紅丸がやたら変人扱いであったり、チャンが鼻をほじくってたりと、明らかにデフォルメを通り越してやりすぎ…というか、見るに堪えないレベルのシーンが多々存在する。
    • いくら格闘家になったとはいえ、ユリは『龍虎の拳』シリーズのヒロイン……のはずだが、リザルト画面では口を大きく開けて、鼻の穴を見せるという美少女キャラらしからぬ顔芸を見せる始末。キャラセレクト画面のイラストもアホ面丸出しで、ヒロインらしさは欠片も感じられない。公式絵はこちらを振り向きながら笑顔でウインクを行うというイラストでそこそこ出来がいいだけに悪目立ちしてしまっている。
    • シャンフェイも対戦前および対戦中の顔グラが中々に酷い。前者は中華まん(らしきもの)を食べている最中で食べカスらしきものが飛んでおり、後者は口を大きくあけたアホ面である。リザルト画面のイラストはそこまで悪くなく、むしろ出来が良い方なのだが...。
    • キムに至っては、このシリーズでの偽善者設定が飛躍したのか完全に悪人面になっており、リザルト画面でも偽善者そのものになってしまっている。
      • 開発側がキャラクターをいじると言う事はたびたびあるが、本シリーズではキャラの人気も重視されているのに、『これでは単にキャラ性を損なっているだけ』と感じるファンが多かった。
    • リョウのようにキャラセレ・リザルト両方そこそこ評価がいいイラストもあるが、こういった評価の低いイラストに埋もれてしまった感もある。
    • さすがに非難が集中したせいか、もしくはイラストにあるもはや全裸にしか見えないジョーの尻出しがソニーチェックではねられたのか本当の理由は定かではないが、PS2単体移植版ではリザルト画面のイラストは全て公式イラストに差し替えられている。
    • また、リザルト画面にある勝利メッセージの台詞文章自体にもいくつか、明らかに文法がおかしくてちゃんと文章になっていなかったり、これまでのシリーズの設定的に矛盾していたりする点が散見される。
      • 例:ハイデルンが「格闘技者」と意味不明な単語を使っていたり、ウィップの名付け親であるクラークが、ラルフが呼んでる(と同時に命名しようとして本人から嫌がられた)呼称の「ムチ子」と呼んでしまっているなど。*9
  • 韓国市場を考慮し、スポンサーのイオリスから「韓国版アテナのようなキャラを作ってほしい」と言われて誕生した「メイ・リー」も評価が高くない。
    • 「韓国チームのジョンがしょうもない理由(後述)で入院したため、穴埋めとして参加した正義の味方を夢見るキムの弟子」と言う設定だが、「新キャラと言う点を含めてもキャラクター的に印象が薄い」「イラストが可愛くない」「別に彼女でなくジョンで良かった」などの要素が評価を下げている。
      • 本作のストーリーやエンディングはキムとジョンの確執に終始しており、ここでもう少しキャラを深められれば評価はもう少し高かったかもしれない。
        因みに、KOF発の韓国チーム(キムチーム)の女性キャラクターは『KOF XIV』のルオンを待つことになる。*10
    • デザインは当時韓国で人気のあった『仮面ライダー』と『ど根性ガエル』を組み合わせた色物。日本はおろか韓国ですら人気が低いという噂もあるほど。
      • 無論、彼女が好きなファンもいる…が、本作の評価が悪く、プレイモア以降のネスツ編『2001』~『2002UM』間にしか登場してないせいもあって、知名度やキャラの掘り下げに関しては、はっきりいって悪い。
    • 技名には多くの元ネタがあり、担当声優繋がりでエロゲー等からも取られている。『2002』では更に加速。
      • これは後述のように、メイ・リー並びに『2001』に限った話ではないが。
  • 背景やシンプルかつ明色のインターフェイスは単体として飛び抜けて悪い訳ではないが、これらも従来のシリーズに比べると劣化が見て取れるため評判は良くない。
    • 数パターン存在する「背景にモブが沢山いる背景」はドット単位で描いているような部分が多く、影の配置がアンバランス(明色の部分が多い)で視認性が悪い。近くのモブは顔は描かれていないものの色の主張が激しく、こちらも邪魔になりがち。
      • ちなみに、これらの背景のいくつかは、スタッフロールでの制作者名が「?」になっている。
    • 『2000』では水族館や大きなプロペラのある工場など、大胆かつ影の当たり方を正確に捉えた美麗な背景が特徴的であり、ネスツ編の暗さも相まって視認性・デザイン性共に高いレベルのものであった。ほぼ職人芸の域のため流石にハードルが高すぎるのもあるが。
      • これに関しては、家庭用移植版にて、DC版では旧作の好評だった背景をいくつかそのまま収録、PS2版では3D化してリメイク・あるいは描き直しするなどしてある程度改善された。
  • BGMも前作までから更に雰囲気を一転させ、全体的に暗い旋律が多いミニマル調のBGMが多くなっている。
    • 今まで以上に地味な印象を拭いきれず、一部のファンからは「お経」「チープ」と呼ばれるなど、多くのファンに受け入れられたとは言い難い。
      • 単曲で聴くとループが短かったり個性が薄かったりするが、曲として破綻しているものは少ない。後述のボス戦曲のほか「HIT ME!」や「無敵の炎」など、個性的ゆえ印象に残りやすい曲もしばしば。

その他問題点

  • バグが多いことで有名なKOFだが、それは本作でも相変わらずである。
    • 有名なものは、メイ・リー使用時に起こる通称「ピョン吉モード」と呼ばれるバグ。
      • パワーゲージが3本以上ある状態で三連脚を使用し、その技中にメイ・ジ・エンドのコマンドを入力すると、画面がMAX版超必殺技使用時の反転状態になり、三連脚のような技が出た後に発動する。
        内容はメイ・リー・ダイナミック!のコマンドで流月臨脚を空中で出したような技となり、ヒット時は相手がフリーズし追撃も可能になる。さらにメイ・リーブレイクのコマンド(遠くでも空中でも可能)を入力すると、ゲームそのものがフリーズしてしまう。
+ その他バグ一覧
  • 庵の超必殺技・八稚女の最中に相手の体力が0になった時、追撃として出せる豺華を遅めに出して空振りさせると、相手は体力0のまま生き残る(ゾンビ状態)。
    • また、その状態の相手に八稚女をガードさせると、相手は行動不能になる。ゲージが255(MAX)になる事も。
  • 同時投げを仕込んだ後、ジャンプ攻撃をキャンセルして空中必殺技を出そうとすると、必殺技が出ずにその場で宙に浮く。ジャンプしたり相手の攻撃を受けない限り、浮いたまま移動したり地上攻撃を出すことができる。
  • 画面端でSTユリの攻撃1段目を当てた瞬間に通常投げをすると投げたキャラが空中浮遊する。
  • 香緋でパワーゲージが2本未満の時に、ダッシュ直後に万泊後宴を決め、ACボタンを押しっぱなしにすると、そのままのポーズで横に滑っていく。
    • 雛子も同様の条件で「がぶり寄り→大一番」を入力すると、しばらくの間相手が食らいポーズのままで行動不能になる。
  • ヴァネッサで残り体力が0の相手にMAXクレイジーパンチャーをガードさせると、相手は行動不能になる。
  • ハイデルンのD投げがなぜかクラークの声になる。

賛否両論点

  • 非常に癖の強いノナ氏へのキャラクターグラフィック担当の変更
    • 「画力は高いがデフォルメが強い」と評価されているが、絵師としての実力自体は問題ないレベルである。しかし、写実的な絵を描く森気楼氏に比べると非常に個性的・独創的で、今までの絵に慣れてきたファンに受け入れられたとは言い難かった。
      ちなみにノナ氏は、KOFに携わるのは本作が初だが、旧SNK時代からの社員の一人ではあり、かつては同社の『餓狼伝説』シリーズにおいて主にデモグラフィックのデザインを担当しており、そちらの評価は高かった。
    • 例:八神庵
    • 一因としてはスタッフ間の連絡不足があったようで「初期設定やスタッフの『こういうイメージで描いてほしい』という要望」と「シリーズを重ねるうちに確立された個性やファンの持つイメージ」のうち前者しかノナ氏に伝わっていなかった模様。
      • 例えばロバートは「財閥の御曹司」「女性に関してはユリ一筋」と言う設定なのだが、公式ムックでは「マフィアの息子で女たらし、らしいんですけど」と発言をされている。恐らく、スタッフからの指示が「マフィアっぽい色男をイメージして描いてください」といった感じのものだったのだろう。
        「『あしたのジョー』の矢吹丈と『デビルマン』の不動明を足して2で割った感じのデザイン」の京については「『デビルマン』の不動明がモチーフになっていると聞いたので悪人顔に描いたら没になった」という旨のコメントをしているため、(倒産直後のゴタゴタも影響したのだろうが)ノナ氏に十分な資料が渡らなかったことが窺える。
      • 公式ムックのスタッフインタビューでは、『'94』からスタッフとして携わってきた今作チーフデザイナーの山崎氏が「京についてはデザイナー間では(悪人顔の)没絵の方が評判が良かったのだが、森気楼氏の描いた京のイメージが定着していることもあり『行き過ぎ』と判断された」「『(お前が描いた一枚の絵に合わせたら何百枚ものドットが描き直しになるわけだが)どっちを取るんだ、分かってるのか』とノナ氏と衝突することがあった。結局包の帽子やアンディの衣装などは『こっちの方がいい』となったので数百枚描き直したが」といった旨の発言をしており、ノナ氏の描く自由な絵と、ドット絵修正の手間やファンのイメージとのすり合わせに苦労したことが覗える。
      • 『’94RE-BOUT』の初回特典と付属した冊子のノナ氏のインタビューからもスタッフから聞き取った情報を頼りにしていたことが覗え、「『(キャラクターのイメージを)一度開発当初のコンセプトに戻そう』という方向性で話が進められていたこともあり、結果的に現在のファンのイメージとは大幅にかけ離れてしまった」と語られている。
      • なお、『2002』でもこの問題が尾を引いたらしく、イラストとキャライメージの乖離はさらに加速した。
  • 急にベリーショートへの変貌を遂げたアテナ
    • 過去作からの通例でほぼ毎回衣装が変わり、ネスツ編からは作品毎に髪型も変わっていた、KOFの女性キャラの中でも一際高い人気を誇る麻宮アテナだが、本作ではなんとベリーショート(通称ベリショ)というこれまでのイメージとは程遠い髪型に変貌。その急激な変わりぶりは特に過去作からのファンからは賛否が大きく分かれた。
    • 勿論この2001のベリショアテナを気に入っているファンも存在するが、長年続いているシリーズでその中でも特に人気の高いキャラの一人、そして基本ストレートロングヘアであることが多かったキャラであり今回それが急にベリーショートに変わったため、ファンの中には拒絶反応を示した人もいた。
      • なお、髪を切ったのはこれが初ではなく、『'99』ではボブカット姿を披露しており、こちらも多少の賛否が見られた。
    • ちなみに本作においてスポンサーから「韓国版アテナを」という注文で作られたメイ・リーもベリーショートであり、「それとタメを張らせるためにベリーショートにされたのでは」という噂も流れた。
    • 不評な意見も目立ったのか、本シリーズにおいては次回作以降は衣装変化は引き続き行われていながらも、髪型は『'98』以前と同様のストレートロングヘアで固定となっている*11
      • もっとも、以降の作品でも、実在するアイドルのパロディが随所に目立って盛り込まれたりなど、アテナというキャラへの賛否両論が飛び交う状況が続くことになるのだが...。
  • ワイヤーダメージシステム
    • システム自体は評価されているが、元々強い技に付加してしまったのがまずかった。
      • ただでさえ強いフォクシーの空中C+D(カウンターヒット)や紅丸の反動三段蹴りなどの技のリターンをさらに激増させ、バランスを崩す原因となった。
    • 次回作以降はしっかり調整されて受け継がれ、以降のシリーズの定番となった。
  • タクティカルオーダーシステム
    • ガチの対戦では攻撃力・防御力補正やゲージシステムの関連上、「[メイン2]:〈ストライカー2〉」の組み合わせが鉄板。次点で、従来と同様の形式である「[3]:〈1〉」が何とか入り込んでくる程度。
      • ストライカーが使えず、ゲージがたった一本しか溜まらないせいでMAX超必殺技も使えない上にそのたった一本のゲージも溜まるまでが長すぎるせいで大幅弱体化する「[4]:〈0〉」は効率が悪すぎて、ゲージ効率や攻撃力・防御力補正は目を見張るものがあるものの1人倒されただけで敗北となる「[1]:〈3〉」はあまりにもハイリスクなせいで、どちらも出番はほぼ無しとなってしまう。結果としてオーダーの自由度を広げることはあまりできなかった。
      • ただ遊びや手加減、CPU戦では他の組み合わせを選ぶ余地は出てくる。尤も、肝心のCPU側はボスを除き「[3]:〈1〉」の組み合わせしか使ってこないが…。
    • 「[2]:〈2〉」や「[1]:〈3〉」は人数の少なさから、選択した側がやられると試合がすぐに終わってしまう。特に「[1]:〈3〉」同士の対戦は1Rだけで決着するので、プレイ時間があまりにも短くなってしまう。
    • 一方で一人プレイでは乱入対策の他、練習キャラやストーリー用のキャラに重点を置くためなど少なからず役立つ事もあった。
  • キャンセルストライカー
    • 呼び出せる条件や各種補正が厳しいため、前作のように適当に呼び出すだけで脅威ということは無くなり、戦力にするにはそれなりの知識と腕が求められるようになった。
      だがゲージを使えばストライカーを一度に複数呼び出せる事から、うまく使用する事でほぼ「1:3」限定だがリンチのようなコンボを作れる。実際に弱キャラである京も、腕さえあればストライカーで補って10割コンボ、という事ができる。
      公式ムックのスタッフインタビューでは「実戦でのきっかけ作りが難しければ即死コンボもありだと考えているが、ストライカーなしでも戦えるようにはバランス調整している」と語られているのだが、実際には複雑な仕組みを理解できた上級者ほど強力なコンボを扱えるということになり、初心者お断りな感が強くなってしまった。
      • 多人数コンボも一部が強力すぎ、バランスを崩す要因に。しかも強キャラ陣は揃いも揃ってストライカーとの相性がよく、それらの凶悪さを加速させてしまった。
    • 『'99』で導入されて以来常に賛否両論を巻き起こしてきたストライカーシステムだが、本作での評価も微妙なものに留まり、不要論を跳ね除けるには至らなかった。
      • もちろん、「独自の連続技を作れる自由度の高さ」「複数メンバーが一度に干渉するからよりチーム戦を前面に出した演出ができる」などの特徴もあってか、このストライカーシステムを気に入ってるファンも存在するが、やはりバランス面で対戦ツールとしての実用レベルに仕上げるのは数作品に渡って手を施しても叶わなかったようで、結局以降の作品でも導入されていない。
        開発期間があれば『'97』と『'98』が、『'96』までのシステムを発展・調整を施し見事に昇華させた結晶の成り得たものだったように、ネスツ編のストライカーシステムも昇華させることもできたのかもしれないが…。

評価点

  • 一部のキャラ人選は評価されている。
    • 旧キャラが幾らか復活し、その中でも『'98』を最後に欠場していた大門五郎やハイデルンの復活は喜ばれた。
    • アンヘルは性格と極めて露出の高い衣装がそこそこの人気を獲得し、風当たりの強い新キャラ勢の中で気を吐いた。声優にも富永みーな氏*12を起用しており、力の入れ具合は窺える。次回作以降は声優を変更されているため、「本作の声のアンヘルが良かった」というファンもそれなりに多い。
    • 操作キャラクターの総数は40人。これは裏キャラクターを除けばシリーズ歴代最多であり、これを越える作品はリメイクを含めた場合でも2008年発売の『'98 ULTIMATE MATCH』(通称『'98UM』、『'98』のリメイク版)、2009年発売の『2002 UNLIMITED MATCH』(通称『2002UM』、『2002』のリメイク版)。リメイクを除外した場合はなんと15年後の2016年『XIV』(14)まで待つことになる。*13
    • その一方で根強い人気のある藤堂香澄の不参加、ネスツ編の新キャラとして登場しつつも「アテナの幻覚を見て自ら車道に飛び込んで入院」と言うあんまりな理由で退場したジョン・フーンには非難の声も。
      • もっとも、KOFシリーズは「(格ゲー出身キャラが中心だが)全SNK作品のオールスター大会」をコンセプトに始まったシリーズ、つまりSNK出身のキャラなら基本誰にでも参戦のチャンスがあるとも言えることや、オロチ編以降はストーリー上で死亡・消滅した、封印されたキャラも出て来たりしたこともあって、固定されたメンバー以外の入れ替えはかなり激しく、新キャラ登場や欠場していたキャラの復活に伴い既存のキャラがリストラされることは仕方ないとも言える。
      • ちなみに2003年に発売された『EX2』でもジョンは事故で入院している。本作の事故の入院が長引いたと言う訳ではなく、「もう一度」入院したと言う事である。
  • 新キャラの格ゲーキャラとしての楽しさ。
    • アンヘル、K9999、メイ・リー等の新キャラは癖があるもののやり応えのある独特の操作感であり、操作キャラとしての人気は高い。
  • ストライカーを絡めた戦法、連続技も、バランスはともかく組み合わせが非常に多彩で、プレイヤー間での研究はそこそこ盛り上がっていた。
  • 本作で変更及び追加されたシステムのいくつかは、後のシリーズに良い影響を与えた。
    • ワイヤーダメージやスーパーキャンセルがそれにあたる。特に後者の仕様は本作で確立されたと言えよう。
    • 複数のキャラに追加された超必殺技(MAX超必殺技)も、庵の豺華などは好評により以降の作品でも使用された。
  • 基本的にシリーズ内でもあまり評価されなかったBGMだが、光る曲がないわけでもない。
    • 特にシンプルな旋律ながら最終決戦前の緊迫感を表現している中ボス戦BGM『0』と、本作の中では派手な曲調のラスボス戦『我こそ最強』の二つは、『2002UM』で完全新規曲に差し替えられたことについて「新曲のクオリティ自体は非常に高く不満はないが、若干の寂しさを感じる」という声もあった。
    • これまで曲を担当していた新世界楽曲雑技団は旧SNK倒産に伴い解散しているが、本作も一応元新世界メンバーである幡谷政彦(PAPAYA)氏と幡谷希久子(KIDON)氏が曲を担当している。
      その影響か、本作の楽曲は初期作(特に'94)の面影を感じさせるものが多い。尚、本作から幡谷政彦氏が『2003』までメインコンポーザーを務めている。
  • 少し気の利くユーザーへの配慮がある。
    • チームごとのカラーでキャラセレ画面で色分けされていたり、KO後の演出をスキップできたり、2回戦目以降のメンバー設定の時に前の設定を引き継ぐか選べたりなど。
      • 一部の設計は後のシリーズにも受け継がれた。
  • そして何よりも、短期間でゲームを作り上げ後作に繋いだ事は評価されている。
    • 会社倒産によりシリーズ継続は完全に絶望視されていた中で突貫でも作り上げ、現在に至るまでシリーズを継続させた功績は大きい。
      • 同じ旧SNKの『餓狼伝説』シリーズも、現時点で最終作となっている『餓狼 MARK OF THE WOLVES』の続編が実は倒産間際まで開発されていたが、倒産に伴うスタッフ離散や資料消失などの影響で最新作の開発が頓挫している。
        本作についても資料消失の影響があったのか、多くの伏線が放置(あるいはなかったことに)されてしまったが、一応の決着を付けられただけでも奇跡的だと言えるだろう。
    • シナリオについても上記のように薄さや伏線放置の問題はあれど、ネスツのボスとの決着も付け、ネスツ編完結編として一応の形にはなっている。
      • ここで一応とはいえシナリオを完結させた事で次回作『2002』でのシナリオなしのお祭作品や『2003』以降の新章にも違和感なく移行できている。

総評

KOFシリーズは元々対戦ツールとしてよりも(これまでのうち、バランス面でも非常に優れた『'98』は例外とする)、キャラクターやストーリー、サウンドなど演出面の魅力によってファンに愛されたシリーズである。
本作は、主要な問題点であるバランスの悪さに加え、そういった良質なBGMやドット絵の表現力などが失われ、多くのファンの反感を買う結果となった。

本編シリーズ中で最低クラスの評価を受けることが多い本作だが、最低限のものは受け継ぎ、独自の光るものも確かに存在する。
バランス・ビジュアル・ストーリーどれもが問題だらけだが、一部の新キャラクターや必殺技・新システムなど、本作で生まれた新要素の中には確実にファンの心を掴み、その中には現在の最新作にも採用されているものもある。名作シリーズの後継作としては大問題だが、何もかもが否定されたわけではない…そんな表現がピッタリだろう。

だからこそ当時のKOFプレイヤー達は本作を「KOF」の新作として受け入れ、今後の作品展開に期待と不安を抱いていた。
会社やスタッフの当時の状況はもはや窺い知れないが、ここまでの完成度にもっていくだけでも並々ならぬ苦節があったのだろう。
低レベルとなってしまったが、紛れも無いKOFの正統シリーズ…それがKOF2001であった。


余談

  • 小説版KOF2001
    • 後に嬉野秋彦氏による公式小説「MORE THAN HUMAN(上巻)」「THE GODS THEMSELVES(下巻)」が発売され、ゲーム本編より遥かに設定を理解しやすいためこれを正史として扱うファンも多い。
      • 特にK9999やウィップについてはかなり詳しく補足説明がされており、2人の出自に関する詳しい設定は小説版が初出である。
      • 嬉野氏はMVS版の発売直前、大阪まで行ってスタッフの方々にいろいろとお伺いしてきたとのことで、それが大きく反映されている。特にウィップについては、あとがきにて「裏設定のような感じでウィップの出生の秘密をスタッフの方から聞いた」と語られている。
      • また、小説版に書かなかった裏設定として「クーラ+保護者ふたりはもともとロシア支部の人間だった」等の世に出ていない情報も存在するとブログで語っている。
  • ガチ対戦では先述通り「2:2」チームが多かったため1戦のサイクルが早く、オペレーターにはインカム面で好評だったらしい。
  • 発売前には新キャラクターは「ジェラルド・コークス」「エレン」「神崎宗摩(かんざき・そうま)」「パース」の4人という誤情報が広まった。
    • 実際の製品版とはかけ離れた完全にガセ情報であったのだが、上記のように旧SNK倒産直後でKOFの続編が出るかどうかも疑問視されていた時期であったこともあってか、不確かな情報ながら広く拡散されてしまった。
    • 後に『THE KING OF FIGHTERS XIV』で「ース」という新キャラクター(もちろん上記のパースとは全くの無関係)が登場した事でこの事を思い出した当時のプレイヤーもいた。
  • 発売前に、とあるメーカーの直営店でないレンタル部門管轄にて、営業所が都市圏・関東・東北・北海道合わせて一本しか入荷しないというので怒鳴り合いの取り合いにまで発展した事がある。これはレンタル部門が限界ギリギリの状態で予算削減しての結果だったが、いざ発売されると売り上げが芳しくなくたらい回しにされたという逸話がある。
  • 韓国企業出資ということもあってかテキストに韓国語が追加、韓国チームに至ってはキャラクターボイスも韓国語で収録されている。
    • ただし、MVS起動時のソフトディップで特定の設定をしたときだけテキスト項目にKOREAが表示される、ボイスもテキストを変更したときに連動で変わる仕様のためほぼ知られていない機能となっている。ちなみに2002にも引き継がれている。

SNKの版権と各後継会社について

  • 本作の販売を受け持っているサン・アミューズメントやプレイモアも、旧SNK社員が立上げた会社であり、ブレッツァソフトの起業とほぼ同時期に事業を開始している。*14 なお、プレイモアは設立当初は旧SNKの系列会社という立ち位置であった。
    • そして、プレイモアは会社設立から約3ヶ月後の2001年10月30日*15の入札で、旧SNKの所有していた知的所有権を破産管財人より一括で譲渡を受けている。これによりプレイモアは前述のサン・アミューズメント、ブレッツァソフトと共に、旧SNKの後継会社として本格的にスタートを切った。
      • その後は2003〜2005年にかけて、プレイモアはSNKプレイモアに社名変更、ブレッツァソフトとサン・アミューズメントもSNKプレイモアの元に吸収される形で合流し一本化。
        さらにその後に紆余曲折を経て2015〜2016年、中国の某企業が筆頭株主になったことで中国資本が参入、社名も旧SNKと同じSNKになり、ここで名実ともに2代目SNK(新社)となって今に至る。

問題キャラ・K9999

+ 長いので畳み
  • 草薙京の9999番目のクローンという設定*16で登場する新キャラ「K9999(ケイ・フォーナイン)」だが、名作漫画及びアニメ映画『AKIRA』に出てくる「島鉄雄」そっくり。
    • 「そっくり」と一言で述べても、その度合いは想像を遥かに超えているもので、具体的に挙げると、
      声優が同じ佐々木望氏である事もさることながら、セリフ、プロフィール、動き、技名、勝ちポーズと、なんと全てが露骨に似せられている。あまりにも高い原作再現度を評価している『AKIRA』ファンさえ存在する
      • そのことに関連しているのかは不明であるが、2002年に『AKIRA PSYCHO BALL』という、『KOF』側のキャラのアテナの技名「サイコボール」からとったと思しき『AKIRA』のゲームが出されている。
    • 元々は『装甲騎兵ボトムズ』の主人公、キリコ・キュービィーの様なキャラになる予定だったという。髪の色や衣装にその片鱗が見て取れる。しかし続編の2Pカラーは…。
  • なお、格ゲーにおけるパクリパクられはこの作品、あるいはSNKに限った話ではない。イメージの借用、技名のパロディネタはもはや常態化していると言っても良い。
    特に同じ格ゲーメーカーであるカプコン相手はほとんどお互い様と言えるレベルであり、むしろ両社が互いのパクリを許容しあっていると言っていいくらいだろう。
    • 本作でもK9999以外にも数多くのパクリネタが存在するし、『2000』以前のKOFシリーズや、『月華の剣士』など他一部の作品もそれは同様。
      もちろん、SNK以外の格ゲーメーカーも、多くのパクリキャラを登場させている。
      そして、そんな業界でさえ、K9999だけは黒歴史化したと言う所に本作の凄まじさはある。
      • 例えばKOF公式サイトでは、スタッフによるキャラの裏話や個人的感想などのコメントが書かれているのだが、かつてK9999のページではスタッフのコメントも伏字だらけと色々な意味で触れるのが怖いキャラとなっていた(参考・当時のアーカイブ)上に、サイトリニューアル後はさらに自粛で文章が大幅に短く編集され、終わりには「う~ん、本当にコメントが難しい…」とお茶を濁すようなコメントで締めくくられている(参考)。また、キャラ紹介でもリニューアル後は彼一人のページのみイラストが消された上、キャラクター紹介本である「キャラクターエンサイクロペディア」でも彼だけがシルエットのままなど、事実上の黒歴史となっている。
  • そのためK9999は『2002』を最後に登場しなくなり、リメイク版の『2002UM』ではよく似た性能の新キャラ「ネームレス」に出番を譲る形になった。
    • 例外としてPS2版2002UMに収録されているネオジオモード(無印2002)では普通に登場している。
      • これ以外にも、(後述の「移植」でも紹介するが)2007年にNEOGEOオンラインコレクションシリーズのうち一つとして発売された『KOF ネスツ編』に『2001』が、筐体をミニ化しての復刻が2016年頃から流行った際にSNKからも発売したネオジオミニシリーズ(2018年〜)やネオジオアーケードスティックプロ(2019年)にも『2001』『2002』が収録されており、配信サービスであるアーケードアーカイブスのアケアカNEOGEOシリーズのうち一作として『2001』と『2002』も配信されたりなどでK9999登場作の移植はされており、K9999本人も確りと登場している。少なくとも彼の登場作2作の移植自体に関しては問題ないようである(完全NGなら移植すら不可能なはずである)。
    • さらに、約15年後に発売されたナンバリング14作目の『XIV』には完全新キャラの一人として、「ネスツの残党であり、かつてはネスツ内で不良品扱いされていたが後に隠されていた潜在能力を開眼させた」という、K9999と似たような境遇・設定を持つシルヴィ・ポーラ・ポーラが登場している。前述のネームレスが「性能」を継承し似せたのであれば、このシルヴィは「設定」が似ている、といったところだろうか。
    • 格闘ゲーム以外では、恋愛ゲーム『デイズオブメモリーズ(DOM)』シリーズにK9999らしき面影が少しだけ出ている。こちらも名前が出ているわけではなく、あくまでそれらしき描写に留まっているが…。
      • 『僕と彼女の熱い夏』(DS版では『DOM1』収録)では、名前や姿こそ出ないがK'と対立する不良として「あっち行ってろぉ!」や「てめえも往っちまえ!」などK9999のような台詞を喋るモブ不良が登場している。ちなみにアンヘルっぽい不良もいる。
      • 『僕と彼女と古都の恋』(DS版では『DOM3』収録)では、相棒アンヘルがヒロインとして登場した際にK9999っぽい姿のヌイグルミが登場している。あくまでヌイグルミなのでギリギリセーフだったのだろうか。
    • DOM以外の作品ではソーシャルゲーム作品『SNKドリームバトル』『KOFバトルフェスタ』の2作品でK9999本人がまさかの参戦を果たしていた。
      • ちなみに、後者の作品で参戦が決定した際に、同作でナビゲーターを務めている舞から「いろいろと大丈夫かしら…(汗」とコメントされていたのだが、彼の参戦後に両作同時にサービスが終了する事になってしまった。本当に彼が原因なのか、終わりかけだから彼を参戦させたのかは不明である。

一方で『2003』や『KMAXIMUM IMPACT』シリーズに関わったFALCOON氏は 「みなさんが思っている理由で彼が封印されたわけではない…ということです。」「みなさんが思っている理由が本当の理由なら封印されるべきキャラクターは他にもゴマンと居る。」「そういう意味でもK9999の封印理由は実に特異でした。」とTwitterにて述べており、KOF公式サイトでの扱いも控えめな理由が『AKIRA』絡みの問題ではない可能性もある。 参考リンク1 2

  • リメイク作品である『2002UM』を除いてもアンヘルが『XIV』で、メイ・リーほかの『2001』出典キャラがスマートフォン向けアプリ『KOFオールスター』や『KOF'98 UMOL』で再登場している現在においてもK9999の封印理由は不透明なままである。
  • 『XV』で意外な展開を迎えるまでK9999については多くの議論が交わされることになった。
  • また、彼に関する余談・ネタとして、超必殺技の「てめぇも往っちまえ!!」をCPU戦で相手にヒットさせた時、入るスコアが異常に高いというものがある。
    • そのため、一人プレイでハイスコアを狙うスコアアタック目的の際は必須のメンバーでもあった。
    • これによりランキングもK9999一色に染まる結果になり、元からある鉄雄そっくりな存在感に加えてランキングにおいても稼げるメンバーとしての存在感を誇り、より目立つことになってしまったとも言えるが…。
    • ちなみに、彼の超必殺技のコマンドは前述のものと「月…」の2種類とも、あのギース・ハワードのレイジングストームと同じ独特なコマンドとなっており*17、「レイジングコマンド」と呼ばれるくらい他のキャラや技に採用されるのが非常に珍しいため異例であった。

移植(ネオジオROM以外)

【DC】THE KING OF FIGHTERS 2001(2002年12月26日 発売元:プレイモア)

  • DC版ではパズルゲームモードや過去作の背景、今作のアレンジ背景などが収録されている他、ボスキャラも使える。
    • ボスのイグニスとゼロはサバイバルモードを全42人抜きで解禁される。ただし使えるのは対戦・プラクティス・サバイバルのみ。
      • チームも組むことができず、ゼロは他に誰を選んでも強制的にチームメイトが専属ストライカー3名に変更、イグニスは誰を選んでもイグニス一人固定になる仕様。
        その後の移植版はボスを使えるモード等は異なるものの、これらのボス絡みの特殊システムに関しては共通仕様である。
    • パズルモードは前作DC版のジグソーパズルから打って変わって、本格的な対戦型落ちものパズルゲームとなっている。
      本編のシングルモードのように使用キャラクター1名を選んで勝ち進んでいく対戦形式の内容で、さながらカプコンの『スーパーパズルファイターIIX』のようにキャラクターがブロックの設置や消去に応じてアクション演出を繰り出すというもの。背景などは本編のグラフィックをそのまま流用している。
      • 正方形型に組まれた4個1組のブロックを落とし、同じ色を4つ以上つなげると消えるルール。試合開始時に予め配置されたフィールド内のブロックを先に全て消すと勝利。フィールド自体は『テトリス』等の一般的なパズルゲームに準じているが、画面が上下分割されてフィールドが横向きかつ互い違いに配置されており、1P側は左から右に、2P側は右から左にブロックを落とすという独特の画面構成になっている。ターン数経過とともに1段ずつ徐々に底がせり上がっていくという要素もある。
      • 連鎖や、ゲージを消費するキャラクター別の超必殺技*18などの逆転要素などもあり、中々に遊べる出来である。何故唐突にKOFの落ち物パズルが収録されたのかという疑問点はあるが。
    • ステージが多数追加されており、本作での各ステージの別バージョンの他、過去作からの復活ステージも収録している。
  • のちに「ドリコレ」として廉価版が発売。

【PS2】THE KING OF FIGHTERS 2001 (2003年10月23日 発売元:SNKプレイモア)

  • PS2単体版は新規OPに差し替え、背景が3D(というより多重スクロール)化されて綺麗になっている。
    • 問題点の項目のバランスにおける問題点で記したように、このPS2版単体版では幾つか対戦バランスを壊していたバグや技や性能の仕様に修正や調整が入り(フォクシーの小足連打でガード不能になるバグやクーラのレイ・スピン絡みの永久が削除されるなど)アーケード版よりは多少は改善されている。
    • 後述の隠し要素として解禁されるボス2体が下記パーティーモードを除く全モードで使用可能になった。それに加え、ゼロ専属ストライカーだった3名(クリザリッド・グルガン・龍)を他のキャラのストライカーにも使用可能になった(これらはPS2単体版限定の要素)。
      • ゼロとイグニスはDC版同様、任意のチームを組めない特殊なキャラクターとなっている。
      • ゼロ専属ストライカーの3名はキャラクター選択画面にきちんと並ぶものの残念ながらメインキャラクターとしては使用できず、オーダーセレクト画面で自動的にストライカーに回される。
    • PS2単体版の独自要素として、キャラクターセレクト画面、試合中の顔アイコン、勝利デモ画面の絵が全て公式イラストと同じもの(ドット絵ではなく高画質取り込み)にことごとく差し替えられている。
      • アーケード版のグラフィックは上述のようにジョーのほぼ全裸や一部の表情が特徴的な変顔過ぎて不評だったこともあり、差し替えについてはやむなしと言われる一方で、あらゆる場面で全て同一の公式イラスト流用になってしまったことで面白みがなくなったと取られることも。
    • 隠し要素はパーティーモード(いわゆるサバイバルモード)で何人抜きしたかに応じて解禁されていくが、全ての要素を解禁するためにはなんと200人抜きしなければならない。
      • これだけ読むとじゃあ単に200人抜きすれば全要素が一気に解禁されるかというとそうではなく、実際は初回から200人抜きしたとしても解禁されるのは最初の10人抜きのものだけとなるので、全ての要素を出現させるために都度プレイ数も重ねて何度も繰り返さなければならないため(最低でも14周)、とんでもなく面倒な作業になる。*19
      • DC版のサバイバルとは違いCPUは非常に弱いため(特に序盤の敵は棒立ちして何もしてこないことも多い)倒し続けるのは楽ではあるのだが、このせいで単に相手が多いだけの作業になってしまっており、解禁作業が終わった後はサバイバルモードとしてもあまり役に立たないので存在意義が薄い。さらにこのモードに限り隠しキャラは使用不可。

【PS2】ザ・キング・オブ・ファイターズ~ネスツ編~(2007年4月19日 発売元:SNKプレイモア)

  • 後に発売されたPS2のNEOGEOオンラインコレンクション『ザ・キング・オブ・ファイターズ~ネスツ編~』は、『'99』『2000』とともにネオジオ版ベースとDC版ベースの移植版が両方収録されている。こちらには上記のPS2単体版の追加要素はなく、OPやイラスト等もAC準拠のまま。
    • DC移植版については隠し要素が最初から全て解禁されている上、ボスキャラクターが全モードで使用可能になっている。
    • もちろんDC版限定だったパズルゲームもそのまま収録されており、格闘ゲーム本編だけでなくパズルゲームの方もオンライン対戦することができた(オンライン機能は2010年終了)。
    • その一方で、本作収録のDC移植版3作共通事項として原作よりも音質が低下しており、特に『2001』については一部音割れが見られる等、この点では評価が低い。
    • ネオジオ移植版はネオジオモードとして収録しており基本的にそのまま。というか今作はDC移植版がメインのためか、移植版はそのまんますぎるほどベタ移植であり、設定項目も非常に少なく不親切なため、あくまでもオマケである。
      • 特に今作については差異が少ない上に、ネオジオモードはキーコンフィグすら出来ないので、ネオジオ版をプレイする意義もほとんどない。
    • 過去のDC版やPS2単体版に存在しなかったアレンジBGMが追加されているが、原曲より良いとはいえ、元の曲の事もあって評価は微妙な所である。

【PS4/Switch/One/Win】アケアカNEOGEO ザ・キング・オブ・ファイターズ 2001(2018年9月27日 配信元:ハムスター)

  • アケアカNEOGEOとして配信。
    • 同シリーズの他タイトルと同じくアーケード(MVS)版ベースの移植。

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最終更新:2024年04月16日 20:12

*1 未だにこの件から「SNKは倒産後韓国の会社に買収された」、「プレイモア(SNKプレイモア)は韓国企業」、「KOF2001の発売元はイオリス」などという間違った認識を平気で記述している内容がWebで多数散見されているが、前述の通りイオリスはあくまでKOF2001と2002のスポンサーとして出資をしたことと開発者を派遣しただけに過ぎず、公式にも否定されている。

*2 続編『2002』以降では隠し及びタイムリリース/追加DLCと形態が異なる場合があれどエディット専用枠が復活している。

*3 タクマの「MAX版龍虎乱舞」や、イグニスの「ブルータルゴッドプロジェクト」など、技の演出としての喰らっている側の気絶モーション自体は存在している。

*4 シリーズ過去作では『'96』の鎮元斎やマチュア、『'97』のテリー・ボガードなどが主に該当。

*5 特にガード不能バグやそれを絡めた連続技・連係は強力だがタイミングが問われる為、真価を発揮するにはある程度練習が必要。

*6 ネスツ編総集編でもある『2002UM』(『2002』のリメイク)でも、従来のタメキャラ仕様に戻されている。

*7 ストライカーはいないものの、戦闘メンバー本人一人だけのためか最大ストック数は4本。

*8 『'97』のオロチや『2000』のクローンゼロのようにそもそも「弱い」という例は除く

*9 もっともこのような誤記・誤植や設定への矛盾は、これまでの旧SNKの頃から、初代『餓狼伝説』の作中デモの「許"る"さーん!!!」や、『餓狼伝説スペシャル』においてリョウの必殺技である虎煌拳(飛び道具)の模様を「虎の模様」にしてしまったりなど、本作に始まったことではない事を注意されたし

*10 KOFの派生作である『KOFマキシマムインパクト』には韓国人女性キャラのチェ・リムが出ているが、言動やモーションから「キムの女性版」に近く、オリジナリティに乏しい面が見られた。

*11 外伝の『マキシマムインパクト2』のみ『2000』の衣装と髪型のアレンジ。本編では『XV』で実に本作以来約21年ぶりに髪型が変更され、『'99』を彷彿とさせるボブカットに変更された。こちらは多少賛否がありながらも独自の衣装と相まって評価はそこそこ高い。

*12 彼女は有名声優でありながら、滅多に格闘ゲームに声を当てない。本作が出るまで、格闘ゲームで出演した例はセガの『ラストブロンクス』の草波リサぐらいしかなかった。また、SNK系列のゲーム出演はこれが初ではなく、ジャンルは変わるが、旧SNK時代にPS版『メタルスラッグ』のオリジナルモードにてソフィア教官を演じてる。

*13 タイムリリース/追加DLCキャラクターの数を除き、最初のバージョンの時点で本作を凌駕している。

*14 当初はサンアミューズメントがネオジオやMVSの販売とメンテナンス、プレイモアは版権の管理、ブレッツァソフトが開発という体制で再興の足場固めを進めていくこととなった。

*15 旧SNKの破産宣告と同日

*16 ただし、京がネスツから脱出した後に生み出されたため「劣化コピー」となっており、能力・性格ともほとんど失われている。なお、クローン人間自体はネスツ編全体に登場するもので突飛なものではない。

*17 テンキー表記で「1632143」

*18 発動すると画面中央で派手に攻撃演出が展開される。効果は「一定時間相手フィールドのブロックを見えなくする」「自フィールドの底を1段階下げて戻す」「自分のネクストブロックの自然落下を防ぐ」等さまざま。

*19 内訳は、10人:STグルガン → 20人:ST龍 → 30人:STクリザリッド → 40人:AC韓国ステージ → 50人:AC日本ステージ → 60人:AC中国ステージ → 70人:ACアメリカステージ → 80人:ACブラジルステージ → 90人:ACイタリアステージ → 100人:ACメキシコステージ → 110人:ACゼロステージ → 120人:ACイグニスステージ → 150人:ゼロ → 200人:イグニス