アーマード・コア ネクサス

【あーまーど・こあ ねくさす】

ジャンル 3D戦闘メカアクション
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対応機種 プレイステーション2
発売・開発元 フロム・ソフトウェア
発売日 2004年3月18日
定価 8,190円
廉価版 PlayStation2 the Best:2004年8月5日/3,990円
判定 シリーズファンから不評
ポイント 熱管理シミュレータ
調整不足な新要素と仕様変更でファン離れが発生
続投の多いデザイン、不便になった各システムetc
OPムービーは相変わらず高品質
アーマード・コアシリーズ


概要

『アーマード・コア』とは、パーツを様々に組み替えられるロボット「アーマードコア」を乗りこなす傭兵「レイヴン」となり、企業からの依頼を引き受けて資金を稼ぎ、時には他のACと衝突しながら、荒廃した世界を生き抜く3Dアクション・シューティングである。

各作品において様々な問題が発生しつつも、どの作品もゲームとしての完成度は比較的高く、クソゲーとは明らかに一線を画す良作であることは確かであった。しかし、前作『SL』では大量のパーツ増加に伴って対戦でのバランスが悪化し、一部のファンから批判の声が上がっていた。

そして2004年。タイトルにナンバーが付いておらず、プロデューサーも名作『AA』を担当した鍋島氏に変更される事となった『アーマード・コア ネクサス』(以下『NX』)の発表である。多くのレイヴンが発売を心待ちにしていた。


特徴

  • 『マスターオブアリーナ』以来の2枚組ディスク。1枚目は本編のストーリーが、2枚目はリメイクされたPS1時代のミッションと、過去作のオープニング、ラフスケッチ、BGM、再販ポスターなどの資料が収録されている。
  • 従来の操作方法である「タイプB」の他に、2つのコントローラスティックを移動と視点移動、LRのボタンを攻撃に使うというFPS的な操作方法「タイプA」を選べるように。
  • 新要素が追加。
    • チューン :外装とジェネレータ、ラジエータのパーツを計10段階まで強化ができ、痒いところに手が届くようになっている。
    • マガジン :連続発射数を制限する「マガジン装弾数」が設定され、特に高い攻撃力を誇っていたマシンガン等に調整が加えられた。
    • 格納 :一部のコアパーツは小型の右手・左手武器をコアに格納でき、予備武装として携行することができる。
    • ECM :濃度として追加され、対応能力の低いACのレーダーとロックオンを妨害する。
    • 暗視機能 :頭部の機能として追加。深夜など、光量不足で視界の利かない状況下で自動的に発動する。
    • ブレード光波 :ブレード使用時にブーストボタンを押す事で、条件を必要とせず光波を発射する事が可能になった。
    • 武器パーツのカラーリング :これまで固定だった武器パーツの色を数種類から選べるようになった。これに伴い、前作で登場した大量の色換えパーツは消滅。
    • エネルギー武器の熱量 :これまで熱量がほとんどなかったエネルギー武器に熱量が追加。この変更に戸惑うファンも多かったが、よくよく考えると今までが不自然という声やバランス化が進んだという声も。
    • 武器腕に防御力 :ダブルトリガーによって存在感が減っていた武器腕に防御力がついた。良采配。

問題点

本作のゲームデザインは概して『3』『SL』と共通しており、わかりやすく言えば骨組みが同じものに新たな要素を加えたシステムとなっている。
細かい部分の演出も含めて従来よりもリアリティを重視しているのが特徴なのだが、このリアリティに偏重し過ぎたのが仇となり、新要素の多くがゲームバランスの悪化を招いているため、多くのユーザーから批判的な意見を受ける事になった。
以下で述べる点も大半が新要素に絡んでいる。

熱暴走
本作を象徴する問題点の一つ。
これ自体は従来からあった要素で、機体温度がコアパーツの耐熱温度を凌駕すると「OUTPUT DOWN」という 熱暴走状態 になり、温度が規定値に下がるまでダメージを受け続けるというシステム。
このダメージは装甲で防ぐことができないため、与える熱量の高い武器やラジエータの選択が戦略の一つとなっていた。

  • 本作では、移動の基本であるブースタ使用時に発熱が追加された他、熱暴走時のペナルティは「緊急冷却に伴う機体消費エネルギーの増加」に変更された。
    • だが、ブースタ・ジェネレータが生み出す熱量は過去作とは比較にならないほど高い値に設定されており、かなり厳格に組まないと自ら熱暴走に陥る
    • そして熱暴走中はエネルギーの供給が停止しつつ緊急冷却にエネルギーを消費するとんでもなく極端なペナルティに変更されてしまった。
    • このため熱暴走が発生する事は(基本的に)敗北に直結するのだが、実際の戦闘では敵の攻撃による発熱が加わるため熱暴走の完全回避は不可能。エネルギーはブースタの使用にも使用する事から、ある程度の条件が重なると熱暴走により迂闊にブースト移動ができない→敵弾を回避できず被弾→被弾によりさらに熱量増加という負のサイクルが成立する。いわゆる「熱ハメ」である。
  • さらに問題なのが数値設定で、とにかくバランスが極端。
    • アセンブリによって自ら熱暴走に陥ると先述したが、これが序盤にすぐ手が出せる範囲でも起こる
    • 基本的に、熱源となるブースタ・ジェネレータと、冷却性能を得るラジエータ・外装パーツによって機体の調整を行うが、十分な機動力・エネルギー供給を得られるパーツは総じて発熱が高く*1設定されており、高い冷却性能を持つラジエータは平時のエネルギー消費とパーツ重量が跳ね上がる(或いは緊急冷却時のバランスが極端に犠牲にされる)。
      • このバランスにより、エネルギー供給を求めてジェネレータを強化したら発熱が悪化 → 発熱を抑えたいのでラジエータを強化したらエネルギー消費が悪化……といった事態が頻繁に起こる。性能が上がれば重量も増え、結果的に積載量やブースタ速度を圧迫して弱体化する事も少なくない。
      • 結局、少し良好な性能を得ようとするだけで他のパラメータが犠牲になるため、アセンブリは最後まで調整に終始する事になる。一人プレイでも中途半端にはできない。
    • また、発熱の計算が大きく変わったためか武器等に設定されている熱量の数値も変わっており(例:初期装備のライフルで90→約1800ほど)、ややインフレ気味でもあるため『2』から前作まで続けて慣れていたプレイヤーにはかなりわかりづらいものになっている。
    • さらに、前作までは熱暴走中(緊急冷却中)は熱量がほとんど増加しなくなる補正があった。しかし、本作では熱暴走中も熱量が増加するため、熱ハメの脅威や強化人間(後述)の優位性を助長してしまっている。
  • その他、付随する問題点としては以下が挙げられる。
    • 従来のような熱暴走によるAP減少効果も存在してはいるのだが、そのボーダーラインが従来の比ではなく、温度計が限界突破しつつ熱量を加えないと発生しないほど極端に高い値に設定されてしまっている。熱量攻撃に特化したアセンブリでなければAP減少に持ち込む事自体が難しく、従来の重装甲に対する戦術的効果が望めなくなってしまった。
    • 発熱計算も極端な面が目立ち、例えばブースタ使用時に被弾すると被弾武器熱量とブースタ熱量が加算された熱量になる。従来作でも熱に関しては上限が途方もないレベルにあったが、本作の「50℃と50℃を混ぜたら100℃発生」というような合成計算はさすがにやり過ぎと言わざるを得ない。
    • また、これは被弾した瞬間にブーストボタンが押されていたかどうかでしか判定されず、ブーストのかかり始めや噴射炎の多寡も一切考慮されない。例えば小ジャンプ移動*2の最中に被弾すると、同じ弾なのに熱量の増加が激しく上下する。
    • オーバードブーストに「準備熱」パラメータが追加され、入力後発動するまでの間に発生する熱量が実装されたが、これもブースト使用と重なると直接累積される。その熱量たるや一瞬で温度計が振り切れるとてつもないもので、ここまでくると真っ当なテストプレイをしたのかさえ疑わしい。

パーツバランス
全体的に短所の多いパーツでもいずれかに長所を持たせるような調整がなされており、下位互換と呼ばれるものは殆どない。
これだけを見ると良好なバランスに思えるが、実際はほとんどのパーツで物足りない点・許容しがたい欠点が持たせられており、中途半端なパーツばかりで逆に選択肢が減ってしまっている。
重要パラメータが増えているため、例えばカテゴリの中で「冷却性能」の低いパーツはその時点で大半が候補から外れてしまうし、更に他の固有パラメータや付加機能、水準を保てるパーツを探すとなると、まともな運用に耐え得るパーツは数えるほどしか残らない。
結果、ショップや報酬で新たなパーツを入手してもなかなか機体のパワーアップに繋がらない。
買い換えて弱体化する事も日常茶飯事で、内装の初期パーツ以外は順当に強化する事さえ難しい。

  • カテゴリ別では主な点が挙げられる。改善された点については評価点の項を参照。
    • 頭部パーツはもともと各種センサーやレーダー、「安定性」「マッピング機能」と重要項目が多いのだが、そこに新たに「対ECM性能」が追加。
      ECMは後述するが、新たに追加された「安定性」も脚部の被弾時安定性に寄与する重要なパラメータである(安定性が足りないとハンドガンなどの反動値の高い攻撃を受ける度に動き止まる。通称固め)。…なのだが、シリーズの悪癖で武器の反動値が隠しパラメータになっている上に、頭部の安定性がどれほど寄与するかは数値差を見てもさっぱり分からず、実際に頭部・脚部の組み合わせで総当たりで検証しないと分からない。もちろんパーツの多さを考えればとても現実的ではない。
    • 腕部パーツでは「照準精度」「照準調整時間」が追加。
      「照準精度」は名前の通りで、これ単体の重要度はやや低めだが、これが低いパーツは大抵「照準調整時間」でも劣る。結果的に水準以下のパーツは軒並み産廃に。
      「照準調整時間」は連射系の武装に露骨な制限がかかる。これ自体はマシンガンに適・不適となるパーツ毎の個性になるはずなのだが、なぜか軽量腕ほど性能が高く、重武装が期待できる重量腕ほど低いという不可解な設定がされている。*3
    • 脚部パーツは冷却以外に目立った追加パラメータはないが、なぜか初期パーツのAP・積載・実弾防御力・冷却性能・修理費の5点がトップクラスの優秀さという不可解な設定にされており、同じ中量二脚タイプの大半がデメリットばかりのパーツになってしまっている。修理費はまだしも、冷却に関しては買い替えのリスクを高めただけで序盤の豊富な同世代のパーツの存在意義を軒並み消し去った。
    • ラジエータは本作で最もバランスが悪く、本質的には武器以外のパーツバランスの悪化を招く根本になっている。過去作よりも装備負荷がかなり増大しており、しかもその重量や消費エネルギーに対して絶対的な冷却能力不足からほとんどのパーツがダメすぎて選択に困るという状態。*4
      冷却が低い代わりに負荷も軽いといったようなパーツでは即熱ハメされるため半数以上が産廃となり、残ったパーツは「冷却は高いが一度熱暴走するとそのまま熱ハメされる」「冷却も熱ハメにも強いが装備負荷が致命的」の二択という有り様。
      バランスのいいパーツが存在しないので、必然的に機体が特化型に偏っていく原因にもなっている。
    • ジェネレータは「出力」「発熱量」「コンデンサ容量」などで最も選択幅が増えたカテゴリであり評価点(後述)でもあるのだが、新たに生じた問題もある。
      通称「レッドゾーン」と呼ばれる緊急コンデンサ容量(エネルギーゲージ)の仕様変更。従来ではエネルギー武器で緊急容量分のエネルギーを使ってしまうとその分の回復が遅くなる、明確にギリギリまで容量の使いすぎのペナルティとして機能していたのだが、今作ではそれがなくなり通常容量と変わらなくなった。
      これにより一部のパーツのコンデンサ容量の表示が表示詐欺のような状態で、見た目では通常容量が多いのに総容量はワーストレベルであったり、逆に通常容量が非常に少ないのにレッドゾーンのおかげで実は総容量が多かったり、似たような容量値だと思ったら大差が開いているといったパーツが目立つ。内部的には緊急容量は通常の約3倍になるのだが、当然ながらゲーム中に説明は一切無い。
    • ブースタはジェネレータと共に「出力」「発熱量」で差別化されており、こちらも従来よりは選択肢が増えている。これによりカスタマイズの余地が広がった……のだが、悪い事にラジエータのバランスの悪さをもろに受けるパーツでもあったため、折角のバランスが活きる事はなく、逆に一部の組み合わせのみ強力で限定されてしまう。
  • 武器関連
    • 前作『SL』に比べ、武器の装弾数が総じて少ない。更に追加弾倉の仕様変更(下記)も重なり、余計に弾切れしやすくなった。戦闘シチュエーションの大きな変更がないのに継戦能力だけが大幅に低下している。
    • 従来のシリーズから概ね3~5割の減少と、格納機能や両手銃が前提のような極端さ。
      • 例として初期ライフルの装弾数は従来の200前後から120にまで減らされてしまい、汎用性が皆無に。
      • シリーズ恒例の武器「カラサワ*5」は、ただでさえ機体負荷や連射性が悪化したのに、装弾数まで50発→30発に減らされてしまった。
      • 過去作品では補助的な役割が強くとも主力武器としての扱いは変わらなかったハンドガンやパルスライフルも、コア格納装備を前提としたのか予備武器としての扱いにされ、同様に弾数が低下してしまっている。
    • 弾数を補充できる追加弾倉は、ほぼ全ての武器に対応可能だった背中版のものが削除され、代わりにエクステンション版が追加。パージ可能になった反面、「右手用かつ標準型のライフル・レーザーライフルにしか使えない」「電池(後述)などの有用なエクステンションと引き換えになる」「暴発のリスクがある」など癖が強い。
    • この装弾数低下や追加弾装の仕様変更は、前作SLから主流になった両手に銃を装備する「ダブルトリガー」の戦闘スタイルがあまりにも優遇され過ぎ、猛威を振るったためのバランス調整や、新機能のコア格納装備を無理矢理使わせて目立たせるためとも考えられるが、結局は従来のスタイルで続けて遊ぶプレイヤーに対する配慮がなかったために、余計にバランスが悪化する結果を招いてしまった。
    • 新登場のマガジン仕様はお世辞にも上手く機能しているとは言い難く、マガジン制である必要性のない武装も多い。特に酷いカテゴリではマシンガンが10~12発ごとにマガジンリロードを必要とする。撃つ→止まる→撃つ→止まる……、爽快感の低下に多くのレイヴンが悲鳴を上げた。
      • ミッションで登場するエネミーなどはこれと同じような仕様で攻撃を仕掛けてくるためにAC側もそれに合わせたと考えられるが、無理に合わせる必要もなく、プレイヤーとCOMの区別ができていないことがうかがえる。
      • その一方で「マガジンリロードと引き換えに2連射できるスナイパーライフルグレネードランチャー」など、どこかおかしなパーツもある。どちらも本作屈指の強パーツ。
    • 前作まではミサイルなどの一部を除いて実弾タイプの武器のエネルギー消費は少なめだったのだが、本作では例として肩キャノンで300~500台とこちらも負荷が大きくなっていてエネルギーを食いやすい。序盤のジェネレータ自体の出力は前作から底上げされているのに、そのまま長所が帳消しにされてしまっている。

対戦バランス関連

  • 本作の対戦派ユーザーからの評価は非常に悪い。
    • 積載量に余裕があると速度が上昇する仕様(積載余剰)が強化された事で、積載に余裕を持たせた中量脚が軽量脚に迫る機動力を得るという問題が発生している。本作の軽量脚は旋回性能が非常に悪化しており、速度まで奪われては存在意義がない。重量脚も然りで、一部の重二パーツで軽装化を施すと中量脚と遜色ない機動力になってしまう。
    • 上記のようにジェネレータの出力の余裕が無くなったことや、機動性が低下調整されて全体的に回避の難易度が上がっており、重量機での火力ゴリ押しや熱ハメが猛威を振るった。
    • コアの数は前作からさらに増えたが、格納機能と基本性能の高い通称「無機能コア」と、前作では日の目を見なかった「実弾イクシードオービット搭載コア」が強化された反面、基本性能が低く発熱で大幅に使いづらくされた「オーバードブースト搭載コア」は相当厳しい立場に追いやられている。このため、前作のような高い機動力の対戦は望めない。
    • 仕様変更されたインサイドのECMは、その凶悪さと対策を強いられるアセンブリへの悪影響でまず使用禁止に。詳しくは後述。
    • 弱武器筆頭はライフルで、『NX』ではカテゴリ丸ごと産廃に。
      • 装弾数が異常なほど減らされた上に発射間隔も長く、どのラインナップも単発火力が低い。さらにサイトが標準~特殊(前作でのST・SP)に限定されて広角のものが無くなり、よりにもよって比較的良好な性能を持つライフルばかり特殊サイトにされている。
      • 仕様の変更により熱暴走によるダメージを狙いづらくなった事もあるが、とにかく総火力が低くどうしようもない性能。結果、次回作『NB』以降、火力と発射間隔が性能が大幅に強化される事になった。
    • 一方で凶(狂)パーツとまで呼ばれるなど強いパーツはとことん強い。
      • 通称「ガトマシ」ことCR-WH79M2は説明通り、ライフル並みの攻撃力・熱量の弾を10連射するぶっとんだ性能のマシンガンで、両手に持って熱ハメ蹂躙するACが大暴れする事に。マガジンリロード時間は長めだが、それでも一部のアサルトライフルより早く、時間火力はなんとチェインガン以上。おまけに広角サイトなので狙いやすい。
      • 武器腕のマシンガンCR-WA69MGも二次ロックがまともになった影響で強パーツ以上に仲間入りし、ガトマシほどではないがガン攻めスタイルの強い『NX』の仕様とマッチしている。
      • クレスト製ホバータンクこと通称「クレホバ」CR-LHT92は、タンクとは思えないほど重量が軽く、防御力も高いうえに異常に高いブースタ性能と旋回速度を持つ。対戦シーンでは疑う者なく「最強」の座を恣にした。
      • 上記クレホバの強さをさらに磐石にしたのがCR-WB87GLL・通称「軽グレ」。マガジン式の二連射可能なグレネードという触れ込みだが、マガジンリロード自体も遅くないため強烈な瞬間火力を発揮。機動力の足りない本作では有り得ないほど命中しまくるゴリ押しに最適なパーツで、ガトマシと並ぶ『NX』の凶パーツと恐れられる。
      • ブースタはB05-GULLが異常なほどの高性能で、高発熱を代償に高出力・超低燃費というピーキーながら、冷却を満たした際のとてつもない超燃費と高出力から「基本ブースタ」と言わしめた。これも冷却性能の高い重二の余剰積載と相性が良く、クレホバほどではないが大暴れする事に。
      • エクステンションはENパックのJIREN・通称「電池」が台頭。熱暴走や長時間のブーストなど様々なシーンで役立つ反面、強力すぎて禁止パーツに指定されることも多い。
      • この他にも、豊富な弾数と異様な瞬間火力を持つ二連射可能なスナイパーライフル「マガスナ」WH02RS-WYRMや、シリーズ屈指の性能を誇るフロート「葉」LN04-WALRUS2、後述するECMへの忌避感を更に強めたインサイドのHOHSHIなども『NX』屈指の強パーツ。
    • しかし、実際のところ本当の問題はこれらの強パーツそのものより、これらの強パーツを制限してもバランスが取れない事にあるとも言える。たとえ強パーツを制限しても次の候補が順次強パーツに繰り上がるだけで、最終的には微妙なものしか残らなくなる。
      このどこまでを禁止したらいいか決める事が難しいという状況により、『NX』の対戦シーンではついぞメジャーな統一レギュレーションが生まれなかった。

その他の装備・強化関連

  • ブレードの冷遇
    • 「ロボットもの」において近接戦闘武器は人気が高く、本シリーズにもレーザーブレードの熱狂的な使い手こと「剣豪」が存在していた。
      が、PSACシリーズで猛威を振るった反動か、『2』以降タイトルを重ねる毎にレーザーブレードは弱体化。前作『SL』ではブレード装備箇所の左腕にも右腕とほぼ変わらない数の射撃武器が追加され、対戦におけるブレードの価値は消滅していた。
    • そして本作では地位復権がなされるかと思いきや、威力減少・使用消費エネルギーが激増・使用時に相手を自動追尾する「ブレードホーミング」機能がほぼ消滅*6と散々な調整を浴び、剣豪達にとっては泣きっ面に蜂であった。
    • さらに空中でブレードを振る速さもむやみに速くされ、ブレードの攻撃判定が出る前から振ってしまうので密着させてから発動しないと止まってる敵相手ですら命中させるのが難しくなってしまった。
    • 光波のみ全てのブレードで使用可能になった*7ものの、『2』以降の「低威力でレスポンスが悪い」「機体の正面・同高度にしか飛ばない」「接地時にしか使えない」といった劣悪な性能はそのままで改善されておらず、実用に堪えない。
    • 結果としてブレードはますます隅に追いやられ、ほぼ完全に射撃武器に立場を奪われた。
      • 特定の超大型機体に対しては伝統的に有効だが、通常ミッションでは活躍の場がない。弾切れ対策として無機能コアに格納しようにも、取り出す時点で半分詰んだようなものである。
  • 左腕銃の増加によるゲームバランスの悪化
    • 本作では一部の右腕武器が左腕にも装備できるようになり、さらに左腕銃の数が増加した。元々、左腕銃はあくまで右腕武器の補助という役割が大きく右腕銃よりも性能は控えめというのが多かったが、今作では右腕銃と同性能のものが装備できるようになった結果、余計にダブルトリガーが優遇されるゲームバランスになってしまった。
      • 元からある左腕専用銃のほとんどが右腕銃の下位互換というものばかりになり、それらのパーツを選択する意義が薄れてしまった。これが次作『NB』『LR』でもさらに新規の右腕銃のほとんどが左腕にも装備できるようになり、既存パーツが新規パーツに喰われてしまうことになってしまった。
      • 特に上記のガトマシや連装マシンガンWH03M-FINGERの二丁装備は極めて強力で、あっという間に敵ACをスクラップにできてしまう。
  • 強化人間の廃止(プレイヤー側のみ)
    • シリーズ恒例の公式チート要素。過去作では初心者救済処置やクリア後のお遊びとして用意され、レーダー追加、発熱量の軽減、キャノンの構え撤廃、ブースタの使用EN半減、EN回復速度上昇など非常に強力な恩恵を得られた。
    • 本作では敵専用となった。恩恵自体は『3』『SL』とほぼ同じだが、熱仕様によってアセンブリに高い完成度が求められる本作において、あらゆる熱を軽減という恩恵はシステムを根底から覆してしまう危険な仕様である。にもかかわらず、本作ではストーリーに絡むACが軒並み強化人間という状態で、不公平感が非常に大きい。
      • この熱軽減効果はかなりの物で、チートで強化人間化させたデータ同士での対戦は思った以上に遊べた、と言う笑えない逸話があったりする。
    • 本作ではランキングの1/3、補充ランカーの半分以上が強化人間と割合も大きめ。プレイヤーが熱によってアセンブルを制限される中、多くのCPUランカーが好き放題自由に機体を組んでいる。
      • 特にフリーアリーナの真人間・強化人間両方のランカーと対戦するとその異常な差が顕著に表れる。前述した軽グレやガトマシなど高発熱の凶武器を使うと、真人間機は文字通り一瞬で熱暴走するのに対し、強化人間機はそこまで機体温度が上がる前にAPがゼロになるという有様。同じ機体構成で比較すると体感でも3~4倍差ほどにもなる。
      • 余談だが、ランク3のジャック・Oは上記の恩恵+重量過多*8無視という非常に強力な補正があるにもかかわらず、超鈍足・爆熱という凄まじい機体をしている。プレイヤー側で再現すると驚きのブースト速度2桁+即熱暴走。本作最高発熱のブースター+ジェネレータという考え得る限り最悪の内装だが、そんな彼ですら熱暴走に追い込むのは困難なほどに強化人間の恩恵が大きい。強さはともかく、不平等感はシリーズ随一。
  • ECMの仕様変更
    • 機体の対ECM性能がこれを下回っていると、レーダーとFCSに障害が発生し、敵をロックオンできなくなる仕様。本作では敵ACにも効果があり、効果範囲も作戦領域全体に拡大された。
    • 問題はこれが前作『3』『SL』で禁止武器の筆頭だったステルスと同様の効果という点。端的に言えば無敵に近い時間を一時的に作れる狂った代物であり、外装で最高級の対ECM性能を持つパーツで固めてなお高位の重装型肩レーダーを装備しなければ絶対に対抗不能という凶悪なもの。これを解禁しようものなら対戦は同じ頭部が並び、肩武器はレーダー1つか両肩レーダーのACしかいなくなる。
    • ちなみにECMで妨害されている間は手動で敵を狙うしかないのだが、 そもそも本作まで共通してFPS(TPS)にあるような「照準」は存在しない 。つまり無駄弾を撃ち、その弾着確認と修正をプレイヤーの手で行う必要がある。せめてサイト中央にマーカーだけでもあればいいのだが、そんなものは存在しない。肩キャノンやロケットのみ三角ガイトがあるのでまだマシだが、これも信頼性が低い上にそもそもキャノンは無駄撃ちして補正できるものではない。*9「無敵に近い時間を作れる」とはそういう意味である。
    • 常時インサイドが使用可能な操作タイプA(後述)では弱点がないに等しい。適当にばら撒いているだけでも鬼のような強さを発揮する。
    • 特にECM濃度に特化したHOHSHIは1発で即座に効果があるため対戦では何がどうあっても間違いなく禁止される。もっとも他のECMが解禁される事自体が稀だが…(2発使えばHOHSHIの1発分を上回るものや、連続使用で対策不能レベルまで引き上げるものすらある)。
    • このような強力な効果ながら、ミッションでも数回に渡り登場する。これらのECMは効果時間が無限とさらに理不尽で、しかも自敵を含めAC以外には効果がない。その他の敵はプレイヤーの設置したECMすら無視し、ロックオンと同等の予測射撃を行い、ミサイル攻撃さえ行う始末。
      • ミッションは対戦と違い避けようがないため対策を余儀なくされるし、その割に平気で対策不能なECM濃度が普通に登場する。「対策しないと絶望的に困るのに、対策してもロック不能を強制される」という誰得なストレス要素になっている。
      • 他にも作戦領域でかかる磁気嵐などがACにしか効果のないECM扱い、各種妨害中でも通信は可能等、不可思議な点も多い。
  • ガレージ・ショップ関連
    • 世界地図を背景とした新しいUIは見た目こそ新鮮だが、カーソル操作のユーザービリティが未成熟で少々使い難い。
    • 各メニュー画面やガレージのフレームレートが半減したため、特に前作『3』『SL』と比べた時に表示の粗さが目立つ。単純なレートでは『2』にさえ滑らかさで劣る。
    • ロード時間はシリーズに共通する悪癖だが、本作では3機のACの読み込みが全て完了するまで操作不能になったため、より長めに。新パーツやチューンの効果をテストする度に機体の読み込みにけっこうな時間を待たされてしまうのは辛い。
    • ショップでの不満も多い。
      • パーツリストの一覧が削除された。全体数の把握や目的のパーツを探すだけでも不便になっている。カテゴリの一覧が削除されているのも地味に不便。
      • 対戦モードでパーツの売買ができなくなった。対戦派のユーザーに嫌われる要因となっている。チューンのし直しも不能。
      • パーツ売却が機体構築中に行えなくなった他、肩武器が左右共用から個別に変更され、それぞれ購入しなければならなくなった。
      • 中古仕様が新たに追加され、使用済みパーツはUSED(中古)扱いとなり、売却時に10%減額される仕様に変更された。テスト出撃のみなら中古扱いとはならないのだが、後述するパーツチューンによる強制中古仕様がこれを殺してしまう。
      • 初期パーツが売却不可に。これにより借金状態でも初期装備のアセンブリは保障されるようになったが、速度が重タンク並みの初期ブースタなど予備機としての意味が無い。そもそも本作は報酬が多めに調整されており、普通にプレイしていて借金になるような事態が考えられない。しかもこの仕様変更に至ってもなお、初期パーツではないコアは全ACのアセンブリから外してからでないと売却ができない。
    • 新規登場したパーツチューンだが、チューン済みのパーツは売却しなければ初期化できない。いちいちショップと往復しなければならないためかなり煩わしく、強制的に中古となるため所持金が減っていく。後述する劣悪なセーブシステムと非常に相性が悪い。
      • 熱の仕様とも絡むが、本作のチューンはしばしば「冷却一択(全振り)」と揶揄される。これは冷却性能の確保が重要である事は勿論だが、基本的に熱量が高いパーツほど実用に耐え得る性能を持っている事、そして冷却性能のチューニングの上昇値が大きい事にその理由がある。初期値が高いほど、そして限界までチューンしようとするほど上昇させられる値は減る仕組みにはなっているものの、それでも冷却性能の上昇値は他と比較して量も効果も大きい。

システム関連etc.

  • 操作タイプ
    • 特徴の項で記した通り、本作では従来とは異なる新たな操作方法が登場したが、従来型のタイプBと比べて新操作のタイプAが有利な仕様になっている。
      • 決定的なのは「タイプAのみインサイドが常時使用可能」という点。これは武器切替の事情だけなら良かったのだが、タイプBはインサイドのリロード時間が他の武器に影響する(発射直後に武器を切り替えても、変更前の武器のリロード時間が過ぎるまでは変更後の武器が使用できない)という全く異なるシステムになっている事が問題。
      • 前述した通り、インサイドはECMやデコイに代表される強力な装備が複数あり、火力ゴリ押しが有利な対戦バランスも手伝ってタイプAvsタイプBの対戦では手数から圧倒的な差ができてしまう。
    • このような事態ながら、オプションの「キーアサイン」設定もあえて制限しているのかと思えるほど自由度が低い。
      • スティックを移動以外に割り当てられない上に、タイプBからのキーアサインではスティックそのものが使用できない。タイプAを基に移動や視点のいくつかを従来の操作に…といった調整も不可能。
      • せめてインサイドの発射ボタンをスティック方向に割り当てたりといった事ができれば話は違ったかも知れないが、当然のように設定不可。
  • タイプAのキーアサイン初期設定に一部難がある。
    • 配置上、視点移動しながらの視点リセットが難しいため、その一瞬にロックオンが外れてしまいやすい。タイプBでは視点移動しながらできる仕様であったため、余ったボタンに適当に割り振っているのでは?と手抜きを疑わざるを得ない。
    • 『LR』までこの初期設定であったが『4』以降で改善されて初めからスティック押し込みでリセットの設定となった。
  • セーブ関連
    • 本作は「ゲーム終了」を選択した際に保存できるデータのみを「正規」としており、ゲーム途中でのセーブを「仮」として扱う。仮データをロードするとペナルティが課せられる。
    • 安易なセーブ・ロードを抑制するための仕様だと思われるが、結局は遊び方を制限される上、ゲーム途中でも終了を選択し正規セーブを行うだけで回避できるので仕様の意味がない。
      • 後述する一部の隠しパーツはフリーミッションでは入手できないため、ある程度はどうしても失敗の保険のためにセーブ&ロードを繰り返す事になり、無駄に手間と時間がかかる。
      • DISC2はこれまでの作品と同じ方式のため、うっかりゲーム終了を選択しデータをパーにしてしまったプレイヤーも…。
  • アリーナの消滅
    • 『PP』から伝統的に存在するCPU対戦モードであるアリーナは本作からミッションと同格になり事実上消滅。興行として取り仕切られている為、タイミングは不定期で、対戦相手も対戦ステージも選択できなくなった。本作の世界観には合っているが、資金調達や気軽な操作練習などが出来なくなった点は痛い。
    • エンディング後には「フリーアリーナ」という恒例のモードが追加されるが、こちらには前回の周回で生き残った・登場したレイヴンしか対戦できないという欠点がある。これは倒してしまったレイヴンだけでなく、ストーリー進行でランクから消えるレイヴンも除外される為、前周でどんなルートを通ろうと対戦できないレイヴンも存在する。
    • 前作で非常に優秀だった敵ACのロジックが著しく劣化している点も痛い。
    • フリーアリーナでも対戦ステージはランダム選択な上、ステージ数も4種類と少なく、どれも障害物の少ない似たり寄ったりな地形で、しかも狭い。障害物に乏しいという事は「熱暴走が発生したら時間を稼ぐ手段がない」という事であり、熱ハメがどれほど有効かすぐに想像がつくだろう。
      • しかもプレイヤー対戦におけるステージは14種類と豊富なため尚更疑問。もっとも、それらの舞台も『3』系からの引継ぎが多く、障害物に乏しい地形が多いのだが。
  • ミッション関連
    • 報酬が大幅に増額された上、殆どのミッションに前金が用意されたため、失敗しても赤字になる事はほとんど無い。その反面、さっさと任務放棄して前金だけをふんだくるという悪行が効率的手段になってしまった。依頼主は涙目である。
      • 本作は任務放棄時にも失敗としてフェイズが進行する上、任務の成否が本筋シナリオに影響しないため、「クリアしなければ進行しない」フェイズに到達するまでは任務放棄の繰り返しで楽に稼げてしまう。
        また当シリーズは元々機体修理費や弾薬費の占める割合が莫大なため、最初から放棄してしまえば出費がなくなり丸儲け。
    • 敵の射程圏内で始まるという理不尽なミッションが激増している。
      • 行動可能となった瞬間にレーザーやミサイルが飛んでくる。なぜもっと離れた位置で戦闘モードに入らないのか。
      • 中には『生物兵器を駆除するために出撃したら、何故か生物兵器に囲まれた状態でスタートし、即座に自爆され大ダメージ+熱暴走』というミッションもある。こちらはネタとして笑えるだけマシだが、どちらにせよ理不尽極まりない。
    • 本作では前作までと比べてミッション内のフィールドが全体的に狭くなっており、あまり自由に動くことができない。
      • 例えば探索型のミッションでは、通路は前作まではやや開放的でジャンプやブースト飛行を行ってもそれなりに飛び回れる余裕があったのが、本作ではちょっとジャンプをしただけでも天井にぶつかってしまう。横幅も狭くなったので通路上の敵を避けて戦闘を回避するという手段が取りにくくなり、戦闘での排除を強制される。このフィールドの狭さは次々作の『ラストレイヴン』まで続いており、自由に動き回れない窮屈な雰囲気になってしまっている。
      • このため狭苦しい通路や小部屋の中で複数の敵と交戦すると、まともに攻撃を回避することは不可能で被弾することは免れない。特にこちらの動きを止めて妨害してくるような敵と出会うと固められて中々脱出できず、非常にストレスが溜まる。対処法も単調なゴリ押しになりがちで、プレイの選択の幅も狭くなってしまった。
      • フィールドの狭さは、好意的に考えれば、設定上二脚型ACで10mほどあるACのサイズに従い、リアルさを重視した結果と捉えることもできるが、結果ゲームとしての面白さを著しく削いでいる。典型的な失敗例と言わざるを得ない。
  • 隠しパーツ
    • 前作『SL』でも批判されていた大量の隠しパーツは本作でも健在。数こそ減ったものの、それでも60個以上。
      • ミッション中に拾得したり、特定条件を満たすこと等で得られる。シリーズ恒例としてゲームを進めるだけで簡単に、あるいは自動的に入手できるものもあるが、基本的には特定の手順が必要。
    • しかもこの内9個はフリーミッションでは入手できない。そのため周回プレイを行わなければならないのだが、「特定のフェイズから始める」といった救済措置は無く、いちいち最初から進める必要がある。そしてそこで障害となるセーブシステムの改悪については前述した通り。
    • また、企業の勢力(プレイヤーの成功失敗で変動する)によって派生するミッションなどもフリーミッションに収録されないため、下手をすると何周しても挑戦すらできない。中には失敗からの派生ミッションでしか入手できない隠しパーツもあるため、攻略サイトなどを参照しない限りコンプリートはほぼ不可能。
      • 隠しパーツの入手条件を満たしても手に入らないということもある。バグなのかさらに隠された条件があるのかは不明だが、よりによってフリーミッションでは手に入らないパーツのため、下手するとこのパーツのために何周もやる羽目になる。
  • デザイン
    • 「新生」のキャッチコピーが打たれていた本作であったが、基礎デザインは『3』系から変更がなく、各パーツはほぼ全て続投
      • 大量の色違い武器パーツによるあからさまな水増しとして非難を浴びた『SL』でさえ、コアや脚部など外装パーツでは相当な数の新デザインのパーツが追加されていた。しかし本作は『3』系とは直接関わりが無いにもかかわらず流用ばかりで変わり映えがない。挙句この方針はN系最後の『LR』まで続くという手抜きぶり。
      • 同様に、デザインが同一のままにパーツ名や命名規則が変更された事も、『3』系のユーザーを戸惑わせる。特にクレスト製パーツは似たような名前ばかりであまりに覚え難く、ゲーム中で修得した・追加されたパーツ名が並んだ時など理解しづらい。パーツ名の個性化は企業の性質を表現する評価点ではあるのだが…。
    • 企業名とその対立構図にも『3』系から変化がない。このためパーツを製造している企業と、デザインを流用しながら性能が別物に設定されている各パーツが違和感を生んでいる。
    • 流用はパーツデザインだけでなく攻撃エフェクトまで多岐に渡る。
    • 効果音も続投が多い。ゲームを開始してすぐに耳に入るであろう新鮮なシステムメッセージ表示音が聴こえたかと思えば、後は射撃音、爆発音、カーソル移動から決定・キャンセルまでそのほとんどが『3』系と同一。
  • その他システム
    • 『3』『SL』で好評だった僚機システムが廃止(エクストラ・アリーナ含む)。ごく一部のミッションの強制僚機のみになってしまった。
    • ロックサイトが厳しく調整され、全体的に狭い。空中を飛び回る敵の多い本シリーズではミッションの難易度を上げる一因となっている(逆に対戦では「二次ロック」の仕様調整もあってプレイヤーに不利な調整というわけではない)。
      • 両手に銃を装備する「ダブルトリガー」スタイルはリスクとして更にサイトが縮小する。これ自体はバランスに一役買っているのだが、前述の通りブレードの大幅な下方修正に加え、装弾数や射程の全体的な低下調整などが重なって継戦能力が削られており、相対的に選ばざるを得ない状況になっている。また、ダブルトリガーでサイトサイズが縮小するのも例外があり、一部のFCSを除けば左腕に広角武器を装備する方がダブルトリガーの方がサイトが広くなったりもする。その意味でも調整不足感が大きい。
      • 前作までは武器毎に設定されている射程以上にはロックオンできない仕様になっていたが、本作からはFCSの捕捉距離がこれに影響する事でより遠くまでロックオン可能になった。ところが武器の限界射程はそのままのため、特に敵の射程外から攻撃を行おうとした時にしっかりロックオンして射撃を行っているのに敵の目の前で弾が消えているという理不尽な現象が起こる(初期機体の標準ライフル・FCSの組み合わせですら発生する)。
    • 新登場の格納機能は「パーツは一種類一つまでしか所持できない」仕様のため、右手・右格納ハッチや左手・左格納ハッチに同じ武器を装備する事が出来ない(逆なら可能)。装備の際の操作UIも劣悪で、手と格納の部位の装備の入れ替えなどが非常に面倒。
      • また、「コアの大きさに対して、明らかに武器を2つも格納できるスペースがない」「武器をコアに格納したらパイロットはどうやって乗っているのか」というリアリティに欠ける点が指摘されている*10
    • 『SL』で産廃認定されたバースト武器の斜め上の性質*11が未改善のまま。マガジン武器があるのになぜなのか。
    • 頭部パーツのコンピュータータイプが「新鋭」の場合、COMボイスが敵パイロットの台詞を邪魔しやすい。この「人物の台詞とCOMボイスが同時再生されない」という仕様は『3』の僚機システムで既に指摘されていたものである。『LR』でようやく解決した。
    • エンブレムデータのコンバート対象が『SL』のみに限定されている。『3』以前のものを使用するには『SL』を起動してコンバートした後、本作を起動して再度コンバートするしかない。不要になった『SL』側のデータを消す作業も含めると三度手間である。
    • レーザーライフルやパルスライフルの弾が命中した時の効果音が何故かレーザーキャノンやカラサワなどの武器と同じ爆風音に設定された。迫力はあるのだが非常にうるさく、特に連射をするパルスライフルの場合は騒音が連続で響くのでかなり耳障りである。上記のように頭部コンピュータや通信の音声を阻害してしまう要因になっている。

ストーリー関連

  • ディスク1
    • ミッションの音声付依頼文*12、CPUレイヴンの経歴の説明などが消滅。両者とも味気ない紹介になった。淡々とした事務的なやり取りはレイヴンに相応しいと言えなくもないが、プレイヤーが依頼の背景を読み取りにくくなってしまった。
    • 依頼文が削減された代わりに他の情報が増えたという事もなく、本当に一文のみ。一部には生体センサーや暗視機能を推奨してくれる情報など前作より親切になった部分もあるが、同等以上に重要なECM濃度については全く触れないため、こちらは完全に初見殺しと化している。
    • マルチエンディングがあるかのように宣伝されていたが、エンディングは一種類のみ。そのエンディングもあまりに唐突で、無数の特攻兵器になすすべなく自機を嬲られながら画面が暗転し、スタッフロールという投げっぱなしな内容で終わってしまう。
    • 現在からすると『LR』への伏線となっているが、単体で見ればあまりにも救いのない鬱展開であるため、この状況から『LR』にてストーリーを収拾させるのは乱暴すぎると言わざるを得ない。
    • 前のミッションの成否によって次に出現するミッションが異なったり、途中経過や内容が微妙に変化(バージョン)するが、ミッション分岐の条件が細かすぎて攻略情報無しではまず把握できない。しかも大まかな筋に変化は無く、敵の戦力数の変化ばかり。
    • クリア後に出現する恒例の「フリーミッション」では全ミッションの1割以上がプレイできず、かつ前周で未プレイのミッションはUNKNOWNとなっており選択できない。また、一部を除いて各ミッションの派生バージョンのうちの1つしかプレイできないため、実質的な総数はかなり少なめ。
      • 従来作ではクリア後にほぼ全てのミッションを何の制限もなく再プレイできた。当然、隠しパーツの回収も容易。
  • ディスク2
    • 全体的にシリーズ経験者向けになっており、説明を省いている箇所が目立つ。
    • 復刻ミッションのチョイスやアレンジ方法が微妙で、シリーズファンが満足できるとは言い難い。
      • 3作目『マスターオブアリーナ』のミッションは「潜水艦を護衛するミッション」ただ一つのみ。同作最大の敵でありPS1シリーズを代表する最強AC「ナインボール」に関連するミッションが一つも無い。
        名物レイヴン・スティンガーの活躍する2作目『プロジェクト・ファンタズマ』の扱いも微妙。リメイクの仕方もさることながら、大ボスの試作機である「プロトタイプファンタズマ」を登場させておきながら、その完成系の「ファンタズマ」と戦えるミッションが用意されていない。
      • ただ、ナインボール関連についてはあまりにも露骨に外されていたため、ネット上のコミュニティにおいては「次回作の目玉として温存しておくつもりだろう」という予想が支配的だった。そのため、本作で登場しなかったこと自体はそれほど問題視されていなかった。蓋を開けてみれば予想の斜め上をいく代物で賛否両論出ることになってしまったが……。
    • ミッションをクリアするごとに「エクステンドサイド(そのミッションに関する新たなエピソードを描いたミッション)」「リバースサイド(そのミッションの裏側を描いたミッション)」が登場するのだが、派生元のミッションとの関連がいまいち分かりにくい。特に達成条件が敵勢力を全滅させるものばかりで、敵が入れ替わっただけの感が強く、ストーリー背景が読みにくいのも難点。
    • 全体的に高い難易度は従来のシリーズより不自由になった熱・機動力・弾薬不足などに起因する面が大きく、シリーズ経験者には無意味な制限プレイに近いものがある。
    • 難易度の高さの割に、本作の厳しいアセンブリをクリアするのに欠かせない隠しパーツが多数存在する。
    • ファンにとってコレクションの価値のあるアーカイブだが、これの解禁には達成率が関係する。その達成率の内訳は、ミッションクリアの他に、出現ACの撃破、そして前述の面倒な隠しパーツの取得(コンプリート)と、悪名高いSランク取得が名を連ねる。ランク査定の基準も『SL』と同じく理不尽。
      • 査定条件にやはり「弾薬費」が入っている。「被ダメージ」「クリアタイム」と合わせれば、強力なレーザーライフル以外使い物にならない。装備だけでレイヴンの格付けが決定されてしまうとは…。

既知のバグ

  • 致命的なものは少ないが、一部バランスに重大な打撃を与えているバグ・理不尽な仕様が存在する。
    • 「フリーミッション」でクリアしたミッションは必ず失敗にカウントされる。
    • 「フリーミッション」で挑んだミッション中のBGMの音量が跳ね上がる。
    • 左腕に火炎放射器を装備するとロックオンサイトが拡大される。
      • 実際はFCSの本来の範囲となる。広角FCS装備時はあらゆる武器が広角サイトになり、キャノン系の武器などがとてつもない性能になる。

評価点

  • OPデモの進化が著しく、格好よくACの活躍を印象づけてくれ、映像自体が世界観のイメージを表現している。現在の水準で見ても非常にクオリティが高く、PS2ACシリーズで最高との声もあるほど。
  • 2枚組であるためボリュームが豊富であり、各種資料などのファン要素も充実している。
  • ゲームメニュー画面が一新。世界地図を背景とした擬似GUI方式は評価するプレイヤーも多い。
  • ミッション前のリアルタイムデモが激増し、演出力も向上した。随所でストーリーを盛り上げる。
  • オープニング曲「Shining」は『3』同様メイン・テーマのクワイア音を否とする意見もあったが、それでも依然として高い評価を維持。デジタルサウンドを駆使したアップテンポ調の激しい曲は人気が高い。担当は星野康太氏。
    • 一方で環境音楽的な曲も少なからず含まれてはいる。ある程度は好みの問題ではあるが、冒頭ミッションやランカーACの登場するシチュエーションに合った熱く激しいBGMに魅了される一方、単一でのんびりとした緊張感のない通常アリーナ戦のBGMや、時間制限のある襲撃ミッションながらスローテンポで変化のないBGM等も散見される。
  • パーツの改善・修正された点
    • パーツパラメータの日本語表記化と、ダミー/隠しパラメータのほぼ全廃。とっつきにくさの代表例ともいえたこれらの点が改善されたことで、パラメータ画面がだいぶ見やすくなった。
      解説やFCSなど、一部余計に分かりづらくなったパラメータもあるにはあるが、パーツを選択する上で基本となる『重量』や『消費エネルギー』『積載量』に加え各種防御力などパーツの性能をある程度直感的に判断できるようになった点は大きい。
    • 頭部パーツの生体センサーが一元化され、かつ可視化されており、生体タイプの敵が登場するミッションのアセンブリで失敗しにくくなった。前作までは生体タイプの敵は「ロックオンの可否」「レーダーに表示」でそれぞれ別パラメータになっており、しかも一部は隠しパラメータだったために無駄な初見殺しになっていた点が改善。
    • コアのオプショナルパーツ用スロットの底上げがなされている。前作では「有力なコアのスロット数が多すぎ・実弾EOコアのスロット数が極端に少なすぎ」と歪な状態だったが、調整により平滑化された上で底上げされており、組み合わせの幅が広がった。
      • また、イクシード・オービット(EO)が予測射撃を行うようになったため実用性が上がった。『3』シリーズの新要素として鳴り物入りで追加されたEOだが、自動照準ではあるものの予測射撃を行わない為、照準の苦手な初心者の救済措置のはずが実際にはそうなっていなかったのが改善された。
      • オプショナルパーツ自体の消費スロットもやや控えめになり、融通が利くようになっている。問題点で挙げた通り消費スロット数の割に効果が減少したものなど新たな問題も多少あるが、他のものを外して付けたいパーツにスロットを廻すといった事がやりやすくなった。*13
    • 初期のジェネレータの出力が大幅にアップ。ラジエータの消費増大を差し引いても1000以上増加しており、従来の初期ジェネレータ=産廃の図式が改善。中盤までは買い替えなくとも通用するほどの水準になった。*14
    • FCSのバランスが改善され、選択幅が広がった。
      • 「予測照準」パラメータが撤廃。前作まではこのパラメータのせいで基準値に満たないFCSはそれだけで産廃扱いされていた。これによりECM禁止の対戦に限って言えばシングルトリガー・ダブルトリガーの使い分けの他、予測照準のパラメータが撤廃された事で産廃が減少。
      • ダブルトリガーを前提にしたとしても、タイプの組み合わせでFCSごとに最大サイトサイズが異なるため得手不得手がある。また特殊タイプ絡みの射程にも相性があり、プレイヤーの戦術次第で複数の候補がある。
  • その他改善・修正された点
    • フリーミッションにて選択できるミッションに限り、隠しパーツ未取得の表示が追加された。入手条件は非公開だが、これまでのシリーズでは全ての隠しパーツの入手が攻略本やネットの情報に頼らざるを得なかった為、一部とはいえ非常に嬉しい仕様である。
      • だが、何故かこの仕様は『NX』のみで、次回には引き継がれなかった。
      • 仕様の複雑化などにより初心者に厳しい面も多いが、熱の重要性さえ分かればミッション自体の難易度はそれほどでもない*15
    • ゲームオーバー(強制的にタイトル画面に戻される)が存在するミッションは無く、神経質にこまめにセーブする必要がなくなった。
    • ミッションの難易度が引き下げられている。大幅な仕様変更と前作『SL』の難易度に対する救済的な意味合いか、報酬が増額し、失敗してもかなりの額が貰え、自動的にストーリーも進行することから、クリアだけなら難易度は低い。
    • 従来の「難易度」設定項目が削除され、対戦する際に大きな弊害となっていた、難易度設定によるサイトサイズ問題が解決した。
    • 前作『3』シリーズに存在した通信ケーブルを用いた対戦のバグ(2Pラグ)は解消している。
      • また、新たにネットワークアダプタを通じたLAN対戦にも対応した。公式で用意されている手法ではないが、パソコンのVPNソフトを使用すればインターネットを通じたオンライン対戦も可能である。
  • 個性豊かなキャラクター
    • 後続作『LR』に出演する個性的なキャラクターは人気が高い。本作の時点では名前や声のみのレイヴンもいるが、突然アークから脱退し行方を晦ます同期のエヴァンジェや、二代に渡ってプレイヤーと生死を賭した激戦を繰り広げるファイアー親子とシリアスな路線から、ロケットオンリーの機体で挑むアモー、渋い設定とは裏腹にシステムに嫌われた装備でトップランカーを務めるジノーヴィー、俗に言う「ウホッ」ネタで笑いを齎したジャック・Oなど後世でも愛されるキャラクターが多い。
      • 逆に言えば伏線を投げたままで、本作の時点では微妙なキャラクターも多いのだが。
  • 格納機能は本作の時点ではまだアセンブリに若干工夫は必要なものの、これまで右腕・左腕それぞれ一つずつしか持てなかったメイン武器のバリエーションの増加に一役買っており、パージ(装備解除)によって重量を軽くする戦術にもより深みを持たせている。
    • ブレードを格納して弾切れ時の保険にするといった堅実な戦術から、プラズマライフルなどの派手な武器を仕込んで相手の意表を突くスタイルなど、様々なアセンブルを楽しめる。
  • 両手銃でそれぞれ広角タイプと遠距離タイプの武器を組み合わせると、広角タイプ側のサイトが狭くなってしまう代わりに遠距離タイプ側のサイトが拡大でき、従来使いにくかった遠距離タイプ武器の地位向上に一役買っている。
  • 本作で導入された幾つかの新要素は後のシリーズ作品にも受け継がれることとなった。
  • プレイヤーを悩ませ続ける熱暴走だが、これは敵も同じ条件のため、(強化人間が相手でなければ)同じ方法で敵を苦しめる事が可能である事は見逃せない。熱暴走がしにくい機体であれば必ず別の弱点があるため、そういった予測も立てられる。
  • 暗視機能などの特殊なカメラタイプが生きるミッションがある。自分で暗視機能のON/OFF切替ができないのが玉に瑕だが、赤外線視界戦闘のような画面は一見の価値あり。
  • ファンにとってはDISC2のアーカイブ資料もうれしいものである。過去作品のアレンジBGMも多数収録。
  • エネルギー兵器にも着弾時に相手に与える熱量が設定された。これまでのEN武器の長所は弾薬費がかからない事位しか無く、同程度の性能を持った実弾武器(プラズマキャノンに対する実弾キャノンなど)より見劣りするものがほとんどだったが、その差異が縮まった。
    • ただ、熱暴走の悪影響で使用時にエネルギーを消費するリスクはむしろ高まっており、かつ相変わらずAC以外には熱の概念がないので、救済には至っていない。
  • 頭部パーツのコンピュータボイスが大幅に進化し、あらゆる状況で喋ってくれるようになった。特にコンピュータタイプ「新鋭」にもなると、敵ACの武装や戦闘スタイルなどの有益な情報まで知らせてくれるようになる。

総評

批判点で挙げられた各項目を見て分かる通り、本作への批判は過去シリーズ作品との比較に因る部分が大きい。また、致命的なバグを持たず、演出やグラフィック等で依然として高い品質を保持しているため、新規参入プレイヤーからの視点や、作品単体の品質から本作をクソゲーに分類する事は早計である。
しかしながら、リアルさを重視し過ぎて旧来より不便になったシステムや、調整作業を欠いたとしか思えない極端な数値バランス、制限ばかり増えた仕様や新規参入の初心者を意識し過ぎたような仕様などに振り回され、シリーズプレイヤーの多くが言葉を濁す程に暗い影を落とす事になったのもまた事実である。

評価すべき点はある。N系の試金石としての役割も果たした。だが、代償は大きかった。
折しも前作『SL』での不安*16や、同作対戦で環境が変遷する前後の時期だった事、2枚組フルプライスに対する期待感、そして後続がトレーニングしかない『NB』であった事もあり、結果としてプレイヤー層の入れ替わりを誘発する事になってしまった。

総括としては、素材は決して悪くはないが、抜本的な数値調整が粗末に過ぎたという点。
それは調整によって『LR』で一定の実を結んだ事が証明しており、良くも悪くもシリーズの過渡期を担ったものと言えるだろう。

余談ながら、本作が発売された当時は、それまで以上に各地で大掛かりな大会が開催され、ACシリーズは非常に賑やかな時期でもあった。


余談

  • シリーズファンの間では有名なソフトバンクパブリッシングのオフィシャルガイドブック(攻略本)は本作でも健在。
    • ミッションからパーツまで詳細に攻略し、一部には編集の茶目っ気も見せてユーザーからの人気も高い名著シリーズだが、本作のミッション攻略ではなぜか普通に不可能な推奨パーツでの攻略が掲載されていたりする(どう考えても資金不足、その時点ではどう足掻いても入荷されていないはずのパーツ等)。
    • なお、近年の研究で「周回プレイ時に企業勢力が引き継がれる」事が判明しており、前述した隠しパーツが入手できないケースの原因と考えられている。こちらは攻略本でも網羅しきれていない。
  • 本作は開発の試作段階ではプロデューサーは鍋島氏ではなく『3』シリーズを手掛けた佃健一郎氏が続役しており、リリース後とは全く異なるゲームデザインとなっていた。雑誌でも紹介されていたことがあり、当初は 「10000発の銃弾戦」 のキャッチコピーとして謳われていた。ファンからはプロデューサーの名前を取って「 佃ネクサス 」と呼ばれている。
    • この初期バージョンはパーツデザインこそ前作の流用であるものの、どちらかと言えばファンディスクのような扱いで、 「周りの敵の動きを遅くするコア」 「一度に20発を同時発射するマイクロミサイル」 「サイレンサー機能で発砲音がしないハンドガン」 といった特殊能力を持つパーツが登場していたり、「建造物の大半が破壊可能」といった新要素が導入される予定だったとされる。
    • パーツ名や数値も『3』シリーズからの継続で、新武器のリニアライフル「CR-WR93RL」は当初 「実弾型のカラサワ」 と紹介されており名前も「CWG-RF-CHROME」という印象的で分かりやすく性能もまったく別物で優秀だった。
    • 完成版の内部データにはこの試作段階バージョンのパーツが没データとして残っており、次々作の『LR』までにも確認されている。
      • しかもその没データの中には『3』シリーズで 強化人間の恩恵を受けられた 禁断のオプションパーツまでもが存在。
    • 完成版の評判が悪かったこともあってかファンからは「この初期バージョンも面白そうで遊んでみたかった」という声も挙がっている。
      • 一説では途中でプロデューサーが変更された際の混乱が原因でゲームデザインを一から作り直した結果、開発期間やバランス調整等を行う余裕が無くなって散々な出来になってしまったのではとファンから指摘されている。
+ タグ編集
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  • 2004年
  • PS2
  • ACT
  • フロム・ソフトウェア
  • アーマード・コア

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最終更新:2023年09月04日 07:13

*1 一部例外はあるが、そちらは他性能が犠牲にされ用途が限定される。

*2 地上でブーストを小刻みに使用しながら移動し、エネルギーゲージの消費を抑える脚型の基本テクニック。小ジャンプを繰り返しているように見える事からこう呼ばれる。

*3 そもそもマシンガンは近距離掃射が持ち味の強力武器であり、バランスもリアリディでも普通は逆である。

*4 前作では一番負荷が軽い初期装備ならば100弱、最大でも500未満だったが、本作では最小の数値ですら1000以上、高性能品では最大で何と2000という莫大なエネルギーを消費してしまい、すぐに出力不足になってしまう。ましてや、ただでさえ消費エネルギーの多い四脚型にとっては死活問題となってしまい、装備の選択が狭まってしまっている。

*5 機体負荷と引き換えに抜群の総火力を誇るレーザーライフルの通称。『2』及び『2AA』ではシリーズ屈指の強武器として名高い。

*6 地上斬りは完全撤廃。空中斬りも大幅な下方修正を受け、今までのシリーズが方向調整と接近→攻撃だとすると、『NX』では方向調整のみ→攻撃となった。

*7 従来は「光波射出型」という専用のブレードか、強化人間のみの特権だった。

*8 脚部の積載限界を超えると、超過具合に応じて機動力が大きく低下するペナルティ。

*9 可能性があるのはチェインガンだが、これも集弾性が悪く設定されているため難易度はかなり高い。

*10 こうした指摘は後継作の『4』で改善される。

*11 1トリガーで3連射するのだが、2発目以降の狙いが1発目から更新されないため、動く目標に対する命中率が非常に低い。

*12 ディスク2には存在する。

*13 前作までは消費スロット数の差が大きすぎて重要パーツを外してもほとんどスロットを空けられなかった。

*14 もちろん中盤用のジェネの出番を奪う結果にもなっているが、「とりあえず一番の産廃である初期ブースターさえ買い替えればなんとかなる」という点で初心者に分かりやすくなっている。

*15 ヌルいという訳ではなく、初見殺し・初心者殺しのミッションは多数存在する。

*16 『SL』は発売直後から暫くは賛否が多く、評価もしばしば揺れていた。本wikiにおいても対戦が煮詰まるまでは評価変更に時間を要している。