珍道中 ポールの大冒険
【ちんどうちゅう ぽーるのだいぼうけん】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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Wii(Wiiウェア)
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発売元
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セガ
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開発元
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セガ モバイル&ゲームスタジオ フラットアウト
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発売日
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2009年2月3日
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定価
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500Wiiポイント
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レーティング
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CERO:B(12才以上対象)
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備考
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2019年1月31日に購入期間終了
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判定
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バカゲー
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ポイント
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ネタを楽しめるかどうかが鍵 アクションとしては微妙な内容
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概要
セガが突然放ったWiiウェア用ゲーム。
セガ側が推奨する通称は「珍ポ大」である。絶対に声に出して読まないように。
ゲームとしてはオーソドックスな右スクロールアクション。
グラフィックやフォントの雰囲気などから「スーパーマリオブラザーズ」を意識していると思われる。
何者かにさらわれた恋人シャロンを助けるべく、主人公のポールが世界を駆け巡る。
全6ワールド、20ステージ。各ワールドの最後にはボス戦もある。
バカな点
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ステージ内の所々にネタ(ボケポイント)が存在する。それに対してボイスと字幕によるツッコミが入るのが、本作最大の特徴である。
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ネタは普通に進めば獲得できるものから、ある条件を満たすことで獲得するものまで様々存在する。獲得したネタの難易度と数に応じて、クリア後にスコアが入る。
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一度見たネタは、タイトル画面のおまけで何度も見る事ができる。ネタは全部で100個用意されており、これをすべてコンプリートする事こそが、本作の真の目的といえよう。
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ミスすることがネタ獲得条件となっているものもあるため、1UPアイテムは多めに出現する。
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ネタ一例。これ以外にもたくさんあるので、是非自分の目で確かめてみよう。
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得点アイテムであるリンゴが腐っている、異様に硬い、食べかけ、など。得点も損傷度に応じて減点されている辺り芸が細かい。
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土管の中に入ると主人公が全身黒ずんで出てくる(地下マップに移動はしない)。土管の中がすすまみれだったらしい。
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謎のキノコを取ると、巨大化しすぎて自滅、股間の危ないポイントにチーン!とキノコが生える、など。
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緑色の缶飲料がアイテムとして出現し、取ると一気に残機が7機増える。
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ゴールがスタート地点の目の前。
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メインステージを全部クリアすると、裏ステージをプレイできる。敵や敵弾の数が増えて攻撃が苛烈になり、ボスの攻撃パターンがよりシビアに変化するなど、主人公であるポールの動かしにくさも相まってかなり難易度が上がっている。
公式ブログによると、「1周目はネタを、2周目はアクションを楽しめるような作りにした」とのこと。裏ステージでのみ獲得できるネタもある。
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裏ステージのとあるボスについて(ネタバレ)
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ほとんどのステージのボスが大体大きくてそこそこ強そうな外見をしているのに対して、日本ステージのボスはプレイヤーよりグラフィックが小さく、実際弱い柴犬である。こいつの行動パターンは左右に動くだけで、普通に銃を撃ちまくっていれば開幕数秒で倒れる。
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このボスそのものがネタの1つであり、「ええー!? 日本のボスしょぼ! 柴犬て!」とツッコミが入る。
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ところが、裏ステージではこいつの行動パターンが変化し、なんと左右に飛び回りながら自機狙いの手裏剣を大量に投げてくる最強のボスとなる。グラフィックの小ささもそのまま逆に攻撃の当てづらさになり、多くの人がそこで沈んでいった。
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とはいえパターンがあるのでアクション慣れしている人ならばそれほど難しくはないのだが、初見・初心者殺しも甚だしい。公式ブログでも「最凶のボス」とされていたほど。
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にもかかわらず、表と同じ「しょぼ!」というツッコミが入る。ツッコミにツッコミを入れたプレイヤーも多いだろう。
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評価点
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ネタシステムという斬新なシステムを取り入れている。
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基本的にレトロなゲーム画面にボイスとテロップが表示される形式である。
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そのため、本作はある意味では「動画サイトでお馴染みの実況プレー動画を自分でプレーしている」様な錯覚に浸る事が出来ると言えよう。
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レトロでシュールな世界観を表現したところは大いに評価できる。
問題点
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純粋にアクションとしては、あまり洗練されていない。
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悪く言うと大味で雑な内容であり、ネタ元の1つである『スーパーマリオブラザーズ』と比べると、単調かつ退屈といわざるを得ないだろう。
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前述したネタも笑いを重視するあまり、ゲームバランスがおざなりになっている面もある。
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ネタの一例として紹介した残機が7増えるアイテムだが、本当に残機が7増えるため、このアイテムを取得→わざとミスするを繰り返すことで簡単に残機を増やせてしまう。
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終盤のステージで土管に入ると序盤のステージに大幅に戻されるというプレイヤーにとっては迷惑極まりないネタもある。
総評
あくまでもネタを楽しむ事に意義があるゲームである。
もし、純粋に完成度の高いアクションを求めるならば、他をあたった方が無難といえよう。
おそらくスタッフもそういうものだと割り切っていると思われる。
余談
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一応、レーティングがCERO:B(12歳以上対象)のソフトである。その為、エログロなネタが多々ある。
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Wiiポイントの安さと、見た目のインパクトが幸いしたのか、配信当初から人気が高い。
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なんと、当初はWiiウェア配信順位のベスト10に入る程の人気であった。
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この人気に便乗して(かどうかは知らないが)、Wiiジャケットソフトにて本作の関連シリーズ『珍スポーツ』が発売された。
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こちらは完全な続編ではなく海外Wiiソフト『Wacky World of Sports』のローカライズ作品である。
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本作のおバカっぷりがよく分かる公式の紹介映像
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最終更新:2023年06月19日 16:39