この項では360版『ドリームクラブ』と、PSP/PS3移植版について言及しています。
判定は360版/PS3版がバカゲー判定、PSPが劣化ゲー判定です。


ドリームクラブ

【どりーむくらぶ】

ジャンル 恋愛シミュレーション
高解像度で見る 裏を見る
対応機種 Xbox 360
メディア DVD-ROM 1枚
発売元 D3パブリッシャー
開発元 ドリームエックスクリエイト
タムソフト
サウンドエイムス
発売日 2009年8月27日
定価 7,140円(税込)
プレイ人数 1人
通信機能 Xbox LIVE対応(通信対戦、ダウンロードコンテンツ)
レーティング CERO:C(15才以上対象)
廉価版 プラチナコレクション: 2010年3月11日/2,940円
配信 ゲームオンデマンド版: 2010年10月27日/2,600円
判定 バカゲー
ポイント 「夜のお店」で働く女性ヒロインという異色のギャルゲー
ヒロインとひたすら会話できるシステムや「酔い」の再現
「カラオケ」で行われる美麗な曲やダンスも魅力
ゲームとしての戦略性はやや乏しい
選択肢によっては理不尽で唐突な暴走を見せる主人公
メインヒロイン「最高のお友達です!
ドリームクラブシリーズ

概要

SIMPLEシリーズや女性向け恋愛シミュレーション(乙女ゲー)で有名なD3パブリッシャーによる恋愛シミュレーションゲーム(ギャルゲー)。

タイトルにある「ドリームクラブ」とは、いわゆる「夜のお店」である。
本作はその「夜のお店」を舞台に、「飲酒」をしながら「ホストガール」と呼ばれるお店の女の子達とコミュニケーションを取って仲を深めていく。
このギャルゲーとしてはかなり特異な設定が、本シリーズの最大の特徴となっている。

これは同社が過去に発売したホストクラブを題材にした乙女ゲー『ラスト・エスコート』シリーズの男女逆転版と言える。
また同社の過去作『Love Songs』『THE ホストしようぜ!』などを昇華させたとみられる部分も一部に見受けられる。

キャラクターは全員3Dモデルで描かれている。
キャラクターデザインはライトノベル『とある飛空士の追憶』(挿絵)やアニメ『輪廻のラグランジェ』で知られる森沢晴行氏。
同社の看板キャラクターである「双葉理保」もヒロインの1人として出演している。


ストーリー

プレイヤーの分身である主人公(名前入力可能)はある日、街で「ドリームクラブ」の受付嬢*1に呼び止められて、半ば強引にクラブの会員へと指名されてしまう。
そこは大人の社交場であり「ピュアな心の持ち主だけが週末の夜に入店できる」という、存在自体が都市伝説となっている不思議なクラブであった。

主人公は突然のことに戸惑いながらも、ドリームクラブに通い始め、そこで働く「ホストガール」と呼ばれる女の子達とお酒を楽しく飲み交わす。
いつしか彼女たちも、仕事を超えた親愛の情を主人公に寄せ始める。
しかし、会員権が続くのは1年間でしかない。その期間中、あなたは本懐を遂げられるだろうか…


世界観やキャラクターについて

  • 都内某所にあるという設定の、「ドリームクラブ」という会員制のクラブが本作の主な舞台となる。
    • 10人のヒロインは全員、「ホストガール」と呼ばれるその店の店員。
      • まあ要は「ホステス」という呼び方を避けた結果なのだが、明るく可愛い「女の子」という表現の似合うキャラクターが多い本作では、こちらの呼び方の方がマッチしている。
    • ドリームクラブは非常に煌びやかな雰囲気の外観で、夜のお店というよりパーティー会場のよう。内装も同様である。
      • 周りをよく見ると、普通に住宅街の中に建っているのがシュールさを漂わせるが。苦情とか来ないんだろうか。
    • 前述の通り、「ピュアな心の持ち主」しか入会できないとされる。
      • …という設定ではあるが、主人公が時折見せる行動・言動は「本当にピュアか?」「(欲望に)ピュア」などとしばしばネタにされる。
      • 本作のファンを「ピュア紳士(淑女)」と呼ぶネタも定着している。
    • 後述の会員期限を過ぎると、ドリームクラブが消滅してしまい物理的に二度と行けなくなる。
  • ドリームクラブ内では、お酒を飲みながらホストガールと会話をする。合間にカラオケやフードを頼むことも可能。
    • 全て「夜のお店」価格であり、グラス1杯が基本的に1000円超、1回の来店で軽く2万円~3万円を請求される。
      • いずれもゲーム内の通貨を要求されるのであり、リアルマネー課金を要求されるものでは無いのでご安心ください。
  • ドリームクラブにはメイド服とウェイトレスの制服を組み合わせたようなデザインの制服があり、店内ではいずれのホストガールもそれを着ている。
    • このため、作中でホストガールと会う際は多くの場合この制服姿で、ということになる。デートなど店外で会う時だけ、そのホストガールの私服が見られる。
    • パッと見程度では気付かないが、それぞれの制服のデザインは各ホストガールで大きく異なり、それぞれ別物。足はタイツだったりストッキングだったり素足だったり、スカートは長かったり短かったりズボンだったりスリットが入っていたり、胸元は谷間が見えていたりアップリケが入っていたり……といった具合。
    • 大半のホストガールが「胸元開き+ミニスカート」であるため、露出度は結構高い。スリットからパンツの紐が見えているホストガールも何人かいる。
    • この制服がドリームクラブの象徴にもなっており、販売会社であるD3パブリッシャー内の客演、ファンアートなどで別作品のキャラクターに着せられているケースも散見される。
  • お店で指名できるヒロインとなるホストガールは全部で10名。
    「アイリ」「魔璃」の2人は隠しホストガール扱いであり、実績の達成数が一定数を超えることで指名できるようになる。DLCで解放することも可能。
    + ホストガール紹介
    • お嬢様「亜麻音」(CV:小清水亜美)
      • 本作のメインヒロイン。特に他のホストガールと扱いが違う訳ではないものの並び順で先頭、種々のイラストでもセンターに据えられていることが多い。
      • 裕福な家に生まれたお嬢様。趣味が映画鑑賞や読書と文学的な造詣が深いが、箱入り娘であるために内向的な性格で生活力も低く、特に料理は壊滅的。
      • 本人も気にしており、何時か今までの自分を飛び出して、映画の登場人物のような経験ができることを願っている。
      • 元々甘えたがりなところが見られるが、酔うとぽけぽけしたさらに甘えがちな性格になる。
      • 中の人が「喉的にギリギリの声」と述べたハイトーンな声質も特徴。
    • 発明家「みお」 (CV:喜多村英梨)
      • 眼鏡と緑髪のパイナップルヘアーが特徴のホストガール。京都弁で、「はんなり」なおっとりした性格。
      • 発明家で、発明と名の付くものなら化学分野にも機械分野にも精通している。発明で人を幸せにすることが生き甲斐。
      • ドの付く天然で、よく転ぶわ、まるで役立たなそうな発明品を自信満々に持ち出すわと失敗を繰り返しているが、立ち直りは早く日夜発明に励んでいる。
    • 毒舌娘「雪」  (CV:水橋かおり)
      • 「セツ」と読む。どう見ても成人には見えない、童顔幼児体型のホストガール。いわゆる 「合法ロリ」(お酒が飲める的な意味で) 的なキャラクター。
      • 作中では主人公や他のホストガールから専ら愛称の「セッちゃん」で呼ばれ、自称も「セッちゃん」。彼女は彼女で主人公のことを「お兄ちゃん」と呼ぶ。
      • 外見だけではなく、言動や趣味も外見相応に幼く我を通すところがあり、言動も直接的で遠慮がない。
      • 自活能力が高く、特に料理が得意で、将来の夢はパティシエ。ドリームクラブ内のフードメニュー調理も一部彼女が手伝っている。
      • 亜麻音とは対照的な性格だが、ドリームクラブに勤める前からの友人。亜麻音のことは「亜麻音チン」という微妙に引っ掛かる呼び方をする。
    • 姉御肌「玲香」 (CV:早水リサ)
      • 関西出身のお姉さん系ホストガール。フランクな話しやすい性格で、明るく会話をリードしてくれる。
      • プロボウラー志望で、日夜練習に励んでいるが、目下のところそこまでずば抜けた実力がある訳ではなく、なかなかプロテストに合格できないでいる。
      • 本作トップクラスの常識人なのだが、「私服がジャージ(そこまで野暮ったいデザインではないが)であり、 デートにもジャージ姿で来る 」「酔って唐突にハイテンションな『ボウリングクイズ』を始める」など、その微妙なズレっぷりは多くのプレイヤーからネタにされた。
    • ツンデレ「魅杏」 (CV:真堂圭)
      • ツインテールが特徴のホストガール。職業はモデルだが、人見知りな性格とはあまり合致しておらず苦労している。
      • 主人公に対しても常につっけんどんで、主人公の軽口に呆れ果てたりキツい言葉攻めを掛けたりする。ありがとうございます!
      • 自身の人に懐かない性格を本作では「猫のよう」と形容しており、「みあん」というホストガール名はここから来たものと思われる。
      • そんな彼女だが、メールでは素直な感情を返してくれることが多く、プレイヤーからは「メルデレ」と表現されたことも。
      • 「実は結構毛深い」と告白するシーンがあり、悪ノリしたファンに毛深いを通り越して毛で覆われた動物のマスコットのようになった魅杏「もこみあん」が描かれたこともある。
    • 女教師 「るい」 (CV:原田ひとみ)
      • 男子校の教師。容姿・性格ともにセクシーなお姉さんといった感じで、主人公にもお姉さんとして接してくる。
      • 本作の時点では妖艶に振舞いプライドの高さも見せるが、実際のところは真面目な性格で軽すぎる男性は苦手。
    • アイドル「理保」 (CV:後藤邑子)
      • D3パブリッシャーの多数作品に出演している看板娘、「双葉理保」その人。恋愛シミュレーションとしては久方振りの出演となる。飲酒描写のため、本作では20歳に成長して登場。
      • 過去作と同様、天然で人懐っこい性格のグラビアアイドル。そのほか、本作では女優活動にも挑戦していることが窺える。
      • ゾンビを相手に暴れまわった話とか、48mに巨大化した話とかの過去作品ネタも聞ける。お馴染みの水色ビキニも水着のコスプレデーで着て貰える。
    • 男勝り「ナオ」 (CV:又吉愛)
      • 実家が道場をやっている、体育大学に通う格闘技大好きなボクっ娘の女子大生……だが、童顔・小柄でスレンダーなせいかよく男の子と間違えられるのが悩み。
      • 女の子らしい趣味を持たず、あまり飾り気のない生活を送って来たため、どうすれば女の子として見て貰えるのか主人公に相談してくる。
      • 女の子離れした異常な強さと身体能力を持ち、熊を倒した*2だの、ドリームクラブには毎週埼玉から走って出勤しているだのといったエピソードをさらりと言い放つ超人。
    • 厨二病「魔璃」 (CV:石毛佐和)
      • ゴスロリ系の制服アレンジと、ゴスロリ調のヒラヒラの付いた黒い眼帯が特徴のホストガール。
      • 私生活ではインディーズバンド「ブラッディマリリン」のボーカルを担当しており、彼女自身もセッちゃんやシリーズファンから「マリリン」と呼ばれる。
      • 常に落ち着いた口調だが、いわゆる邪気眼的な会話で主人公を煙に巻く。一方、容姿は童顔で低身長のトランジスタグラマーと、「可愛い」寄りの姿とその会話が大きなギャップになっている。
      • 独特の感性を持っており、会話ではちょっとひねった選択肢が正解になることが多い。他のキャラと同じ感覚で会話していると好感度ダウンの「ポヨヨーン」音が頻発する。
      • 異様に酒に強く酔っても言動があまり変わらなかったり、競馬を「動物と会話した」と悠々と当ててしまったりなど、多くのことを淡々とこなしてしまうミステリアスな一面を持つ。
    • アンドロイド「アイリ」(CV:児玉明日美)
      • 人間ではなく、「ROSA零式」という型のアンドロイド。「~なのです」が口癖。
      • よく見ると関節に継ぎ目があったりメカ的な小物が付いていたりするが、造りは極めて精巧で、パッと見では普通の女の子にしか見えない。でも動力は電池で、しかも普通に口から食べる。
      • 人間の感情を「データ」として取り込むために、研究機関からドリームクラブに派遣されてきた。そのため無知かつ純粋な性格で、何でも受け入れてしまう。
      • アンドロイドだが、お酒には普通に酔う。むしろ結構酔いやすい方だったりする。
      • 私服はTシャツ姿で意外とラフなのだが、「火気厳禁」「浅草」「万力」などの勘違いした外国人が来ているような文字Tシャツを着て来る。
  • 未成年お断りの場所が舞台となる関係上、攻略対象のヒロインは全員20歳以上*3
    • 18禁ゲームならいざ知らず、一般的な恋愛シミュレーションゲームは学生恋愛、すなわち未成年の恋愛をメインに扱うものが多数を占める中、その舞台設定と合わせてかなり奇特な設定であるといえる。
      • ヒロインの多くがしっかりとした職業持ち*4であるほか、何よりヒロインを酔わせてその反応を楽しむという点が特に画期的である。
      • もっともこれは業界初の試みというわけではなく、冒頭の通りD3P自社の過去のギャルゲーより受け継がれたアイデアではある。
  • あくまでドリームクラブであり、キャバクラだとは言ってない
    • 岡島信幸プロデューサーが広報の場では「ドリームクラブはキャバクラではありません」だの「今度キャバって言ったら私もう帰りますよ」といった発言をしている*5
      • とはいえ、こんな「理想的(ギャルゲー的)な」女の子がいる「理想的な」キャバクラなんかねーよ、という意味では「キャバクラではない」というのは一面の事実ではある。現実のキャバクラのような打算のない綺麗なお店という設定で、高額なお酒やプレゼントを露骨にねだられることもない。製作側の発言も、そういった意図も含まれているのだろう。
    • 「リアルなキャバクラを再現しようとしたゲーム」という微妙に誤った理解をされることも多いが、飽くまで「女の子と好きなだけ喋れる」というゲーム内容を実現するために、キャバクラ的なシステムを紐づけたというのが実際のところのようである。
    • 本作のファンたちも制作側の意図とノリを理解して、「ドリームクラブはキャバクラではない」とあくまで言い張ることが「ピュアな紳士のお約束」となっている。
  • 本作というよりタムソフト系の3D全般に言える話なのだが、3Dのモデリングは全体的に肉感的。雪やナオのようなスレンダー・幼児体型なキャラクターでもどこか色気が感じられる。

ゲームの進行

  • ゲームは平日コマンド → 休日コマンド → 平日コマンド →…の繰り返しで構成されている。「平日 → 休日」1セットで1週間が経過。
    • 冒頭に受付から説明される通り、ドリームクラブには1年間=52週間の会員期限がある。12月の末週の時点で、いずれかのホストガールに告白されて恋人関係となっていなければ「期限切れ」のバッドエンディングとなる。
    • 主人公の自宅がメインメニューとなり、平日・休日共にメニューから指定した行動を行うことで終了となる。
      • ただし店へ顔を出すのは強制ではないので、オープニング後に一度も店へ行かないまま1年を過ごすことも可能。さすがにバッドエンドになるが。
  • 平日コマンドは、基本的にお金を貯めることが中心となる。
    • ドリームクラブは資金が無ければ入店すらできず、入店後の各サービスにも全てお金が必要なため、平日は必然的に金を稼がないといけない。
    • 当初は「コンビニ」(バイト)「ギャンブル」(パチスロ?)しか選択できない。
      コマンドとして選択した後は、結果と主人公のセリフが表示されてお金が入る。
    • ギャンブルは大勝ちもあればマイナスもある。期待値がプラス(しかもコンビニより良い)なのを除けば妙にリアル。
    • 後々選べる仕事が増えて行くのだが、選択肢が「コールセンター」(派遣)と「謎のお仕事」である。
      • 「コールセンター」は2週間拘束で6万なので一応コンビニよりはいいが、1回分来店できなくなるのが痛い。
      • 「謎のお仕事」は、一定確率でヤバイ人たちに軟禁されたりする危険な倉庫の見張り番のこと。3週間拘束で収入のランダム幅が大きく5万(コンビニより損)から40万となっている。しかし、40万だった場合5週間も拘束されスケジュールが危うい。
    • 資金繰りは結構シビアで、計画的な運用をしなければヒロインを攻略できない。
      • ただし、会員期限切れのバッドエンディングとなること前提で1周を捨て、次周に大量のお金を引き継いでお金の心配をせずプレイするということは可能。
  • 休日コマンドでドリームクラブに行く。
    • お金が無い場合、節約したい場合や目当てのホストガールが休みの場合(後述)は、行かずにスルーして次の週に備えることも可能。
    • ドリームクラブ退店後は平日コマンドに戻る。また、ホストガールから会話の内容を踏まえたメールが届くこともある。
    • ドリームクラブでデートの約束をする場合があり、その場合は次の平日がデートイベントとなる。この場合、通常の平日コマンドは実施不可。
  • 周回プレイ制で、どんな形であれエンディングに到達するとデータを引き継いで2周目、3周目…を始められる。
    • 周回回数に制限は無い。ゲームの進行度やホストガールの好感度についてはリセットされるが、それ以外は全て引き継ぐことが可能。
    • 誰とハッピーエンディングに到達済かは実績として記録される。

特徴的なシステム

  • 来店から指名まで
    • 来店すると、受付の女の子にその週に相手してもらうホストガールを指名することになる。
    • 各ホストガールは毎週出勤している訳ではなく、それぞれ異なるスケジュールを持っており、概ね1ヶ月強に1回くらいのペースで休みとなり指名できない。
      • 出勤スケジュールは、その月の最初に店からメールで自動で受け取られる。
      • うっかり攻略しているホストガールが休みの際に来店してしまった際は、じゃあちょっと違う女の子を選んでみよう…ともできるし、そのまま帰ることも可能。もちろん、指名したならそれなりの料金は発生するが。
    • 接客の際はいつもの制服のほか、衣装やアクセサリーを解禁してある場合は入店前に試着画面で選択し、指定したコスチュームで接客して貰うこともできる。
      • コスチュームは、お気に入りの組み合わせをプリセット登録して保存しておくことも可能。
    • 1ヶ月に1度程度のスパンで「コスプレデー」が開催される。コスプレデーでは、「(学校の)制服」「浴衣」「水着」「サンタ」といった、時期毎に決まったコスプレ衣装で接客して貰える。
  • ドリンクの注文
    • 来店すると、まずドリンクの注文が必要。ドリンクは自分の分とホストガールの2人分を両方選んで頼む。それぞれ何を頼んでもいいが、料金は両方とも自分持ち。
      • 現実の「そういうお店」のように、高いドリンクを催促されたりとかそういうことは一切無い。何だったら無料の「サービスドリンク」(要はただの水)だけを2人分頼み続けても何も言われない…ただ、その場合酔うことはないので、後述の進行上メインストーリーは一切進まなくなるが。
      • 主人公かホストガールが1杯飲み終わってグラスが空になると、自動的(強制的)に次のドリンクの注文になる。ただし、グラスが残っている間の飲むペースや飲むか飲まないか自体は自由で、飲まないでいても催促はされない。
      • お酒はシングル(グラス1杯)で頼むほか、ボトルで頼むことも可能。ボトルで頼むと5杯分をもっと安い価格で飲むことができるが、その間他のお酒は飲めなくなる。
    • 「ドリームカクテルライト」「ドリームカクテルマグマ*6」という、本作オリジナルのカクテルも置いてある。前者は一番弱い酒、後者は一番強い酒という分かり易い役割。
  • 入店中は時間の概念がある
    • 入店一回あたりの持ち時間は60分であり、ドリンクのおかわりに5分、会話一度につき20分が消費される。
    • リアルタイムで時間が進んでいくというわけではないが、ホストガールに話しかけず放置していると「喋らないけどどうかしたの?」などと自動的に発生するイベントまであり臨場感が高い。
      • 追加料金(通常5千円)を払うことで、40分の延長ができる。好感度を稼ぎたいときに有効。
  • ドリンクの飲み方
    • ドリンクはボタンではなく、コントローラーのスティックを手前に傾けるという操作で飲む(グラスを傾ける動作を再現している)。一気飲みしたい場合は深く倒せば良く、軽く倒せばちびちび飲める。
      • 主人公には「飲酒レベル」が設定されており、初めはかなり酒が弱く簡単に酔ってしまうが、入店毎に飲酒量分の経験値を獲得してレベルが上がり、強い酒にも耐えやすくなる。
    • ホストガール(ヒロイン)も一定のペースでドリンクを飲む。プレイヤーが注文したのがアルコール度数の高いお酒だと、すぐ酔っ払ってしまう。
      • ホストガールにも主人公と同じくお酒への強さの概念があり、各々のホストガールで強さは異なる。そんなに強くない酒1、2杯で酔いモードに入るホストガールや、一番強い酒を1、2杯酔わずに飲みきれるホストガールもいる。
      • また、ホストガール別に「ワイン」「ビール」といった好物となるお酒の種類が設定されており、そのお酒を頼んであげると好感度が上がったり飲む速度が変わったりする。
  • 会話について
    • ドリームクラブでのメインは会話。会話コマンドを選ぶことで、時間の許すだけいくらでも会話することができる。
      • 会話は「こちらから話しかける会話(会話の内容が選べる、選択肢はない)」と、「相手が話しかけて来る会話(会話の内容は選べない、選択肢があり回答で好感度が変動)」の2パターンがある。
      • ホストガールは酔っているかどうかで口調も大なり小なり変化する。同じ会話でも台詞は当然異なり、会話の方向性やオチが変わってくることもある。
      • 酔うとホストガールなら身体から湯気が出て、主人公なら視点がおぼつかなくなり、会話のフォントもふにゃふにゃになるため、視覚的に酔ったことはすぐ分かるようになっている。
    • 主人公とホストガールが互いに酔うと、「ETS (エモーショナル・トーク・システム)」というモードに突入。BGMが変わってムードも変わる。
      • ETSでは酔っているので判断力が落ちることを表してか、会話の選択肢が「○」(肯定)「×」(否定)「△」(曖昧)の3択になる。
      • 季節毎のデート等は素面でも発生するが、メインストーリーは後述のようにETS状態にしないと進行しない。そのため、自分は飲みつつホストガールも積極的に酔わせて、通常の会話とETS状態の会話をバランスよく行うプレイが基本となる。
    • 会話せずにホストガールを主観視点で眺めることも可能。アップにすることもできるが、露骨に見ていたり、胸を見ていたりするとホストガールに怒られる。怒られたいがためにわざとやるプレイヤーもいる。
  • 会話中、主人公もしくはヒロインが酒で酔いつぶれて気絶してしまうことがある
    • 飲酒状態はRPGの戦闘のようにバー(数値)で管理され、数値が振り切れると「酩酊」となり、「倒れる」「まともに会話できない状態になる」「寝てしまう」などで会話が継続できなくなり、強制退店となる。
      • うまく飲酒量を調整しながら、ある程度は慎重に会話を進めなければいけない。やっていることはまるで刑事の取り調べ?
  • 酒の弾みでヒロインが情報を漏らす
    • プレイ開始当初は、ヒロインの設定・スリーサイズ・エンディングに関わる重大情報は、一部を除いてプロフィール画面でも公開されていない。
    • そのため主人公自身が会話イベントの中で少しずつ聞き出していくことになる。時には、酒の力を借りて。
      • ストーリーを進め、ヒロインとの仲を進展させるには酒を飲ませて酔わせ、かつETS状態にならなければフラグとなる会話イベント自体が発生しない。
      • ただし「フラグとなる会話」は基本的に選択肢が黄色文字で表示されるため、一度理解すれば進行は楽になる。
      • 各ホストガールが店内で名乗っているのはいわゆる源氏名であり、ゲームを進めていくことでそれとは全く違うちゃんとした本名が判明する。
  • ボーカル曲を流して遊ぶ音ゲー「カラオケ」
    • ドリームクラブには、ちょっとしたライブハウス並みに豪華なカラオケ用の舞台が設けられている。
    • ホストガールはそれぞれ自分の「持ち歌」を持っており、会話の合間に「カラオケ」としてリクエストすると、その曲を歌ってくれる。
      • ただし、好感度が低いと理由を付けて断られることも多い(1度断られたらその来店中はダメ)。中盤以降、攻略が進んだ後の好感度であれば、大抵の場合歌って貰える。
      • 好感度が高いと、他のホストガールの持ち歌(既に歌わせたことがあるもののみ)を歌ってもらうことも可能。
    • 「カラオケ」と言うが、歌うだけでなくダンスも行う。動きの激しい曲は、マイクでなくヘッドセットで歌うことで両手を空け、身体全体で踊ってくれる。
    • ホストガールが酔った状態でカラオケをリクエストすると、通常と違う歌い方、踊り方になるという珍しい要素もある。
      • この酔ったバージョンのカラオケには、「カワオケ*7」という公式の通称が付けられている。
      • カワオケではホストガールの担当声優が遊びまくっており、(キャラを壊さない範囲で*8)酔って適当になった歌い方をしてくれる。
      • また、「ホストガールを応援する」という体裁でカラオケ中に音ゲーのミニゲームを遊ぶことが可能。
  • フードの注文
    • 飲食店なので、食べ物も置いてある。頼むと、ホストガールにふーふーして食べさせてもらうことができる。
      • 別に主人公の腹具合のパラメータは無く大きな意味は無いのだが、微量だが好感度が上がるため、攻略的には好感度の足りない時に使うことになる。
    • 一部のフードはミニゲームが付いており、結果によってホストガールの好感度が大きく増減する。
      • 「オムライス」を頼むと、オムライスに主人公がケチャップで絵を描くミニゲーム「オムライスラブ」が始まる。…なんで客が描くんだろう?
      • 「チョコレート」を頼むと、ホストガールが咥えたチョコレート棒を端から食べていくゲーム「チョコレートラブ」…要はポッキーゲームが始まる。
  • ホストガールとの関係性の変遷
    • ホストガールを初指名した段階では対面での会話となり若干の距離感があるが、ストーリーが進むと隣に座れるようになり、距離が大きく縮まる。
    • さらにストーリーが進むと、「VIPルーム」で接客してもらうことができる。VIPルームでは他の客がおらず、完全に2人きり。
      • VIPルームになると、入店時の料金が1.5倍になる。その代わり頼めるフードが増えたり、所持金以上の料金も次回来店へのツケにする形で払える(足りない分は所持金マイナス扱いになる)という特典が付く。
    • 関係が近くなるにつれて、単なる世間話からより踏み込んだ話が増え、恋人同士っぽい会話やちょっとセクシーな会話も少しずつ増えていく。
  • プレゼント
    • ストーリーを進めると、ホストガールが何かを欲していることを匂わせ、主人公がプレゼントすることになる*9イベントが発生する。進行のフラグとなっており、成功させないとベストエンドには辿り着けない。
    • フラグとなるアイテム以外にも、平日のショッピングでアイテムを買っておき、任意のタイミングでプレゼントすることが可能。
    • 香水などプレゼントっぽいアイテムもあるが、ホストガールのキャラクターに合わせたかのような変なアイテムも多い。
      • 例えば格闘家のホストガールに竹刀を渡したり、スタイルを気にするホストガールに青汁を渡すとやたら喜んでくれるあたりが、色々とツッコミ所に満ち溢れている。
    • プレゼントするアイテムにはイヤリングやブレスレットといったアクセサリーも含まれており、プレゼントすると次回から接客時に付けて貰えるアクセサリーに追加される。
    • 指名したホストガールの誕生日を祝うイベントもあり、事前に仲の良いホストガールから誕生日を聞いておき、誕生日用のプレゼントを買っておくと祝う会話が発生する。
  • タッチイベント
    • ストーリー中に何度か、手を握ったり頭をなでたり、肩を揉んであげたりといった「お触りイベント」が発生する。
    • 言われた通りの場所を触ってあげると喜ばれて好感度が上がるが、あんなところやこんなところを触るセクハラプレイに走ることも可能。
  • 好感度を上げていくと後日、ヒロインとのデートイベントが発生する
    • エンディングにも必須となるデートの誘いがあり、週末にデートが行える。デート中は、他の行動はできなくなる。
      • スケジュールを調整しつつ、可能な限りヒロインを同時攻略しても、誰か1人のエンディングを見た時点でその周はクリアとなる仕様。
      • 上記のシステムのため、複数のヒロインを同時攻略することが事実上不可能となっている。

評価点

  • 妙にリアルなキャバクラ(に似た)通いを擬似経験できる。
    • 現実にキャバクラに通うことに比べれば、比較にならないほど安価で済み、ある意味では非常に良心的なソフトと言えよう。
  • 主人公を除きフルボイスとなっており、ボイス数は膨大。
    • プレイ時間の中で「会話」のシーンが占める比率が大変高いゲームであるため、ゲームソフト全体から見ても非常にボイスボリュームの大きい部類である。
    • 今も第一線で活躍する人気声優の「酔ったときの演技」をたっぷり楽しめるのは本作くらいのものだろう。
      • カラオケでは呂律が回っていない、ダンスで足がもつれる、歌詞を勝手に変える、必要以上にエロくなる、中には酒乱同然の状態で歌いだす娘までおり抱腹絶倒。ホストガールたちの意外な魅力を表現すると同時に、本作のネタゲー性も大きく後押した。
    • 会話の選択肢の当たりハズレで好感度が上下するものの、基本的に上がる方が大きく下がりにくくなっており、会話以外のメニュー注文等でも好感度は簡単に上げられる。
    • そのため、基本的にはそこまで緊張感を持って選択肢を選ぶ必要はない。単純に自分と合った選択肢を選ぶも良し、ホストガールの好みを予想して選ぶも良しである。
  • ゲームの基本設計思想として、製作者が用意した明確なシナリオをプレイヤーに提示する(読ませる)のではなく、断片的な会話や短いイベントの積み重ねで女の子たちのキャラクター性を表現するという手法を採用している。
    • このような手法は、固定シナリオ型のギャルゲーよりもはるかに手間がかかるのだが、うまくやればプレイヤーにもたらす感動はより大きなものとなる。
    • ヒロインの趣味や性格といったものはどんな恋愛シミュレーションでも描写されているが、最近ハマっていること、困っていることなど、ヒロインの「生活感」が見えてくる恋愛シミュレーションは少ない。
    • 本作が充分に成功しているかどうかは、受け手の感受性によるところも大きく、一概に断言しづらい。だが少なくとも「敢えて困難な手法に挑戦した志の高さ」は評価すべき点として触れておきたい。
  • キャラクターも多彩で、特に女の子が「酔う」ことでの魅力は本作だけの特権。
    • 一見テンプレート的なキャラ付けと思わせておいて、指名すると意外な魅力を発見できるという例も多く見られた。
      • 関西弁キャラという属性から押せ押せな事前イメージを持ちがちだが、実際は「近所のお姉さん」的な親しみやすい性格の玲香、いわゆる邪気眼的な発言で主人公を引かせるが、その後は家庭的な一面や可愛さと妖艶さを両立した独特の雰囲気を覗かせる魔璃などが好例。
      • ネタバレは避けるが、ゲームを進めると意外な過去が明らかになるようなキャラクターも複数いる。
    • 逆にベタなヒロイン像を直球で放り込んで来るようなホストガールもいるが、それはそれで本作の会話システムや飲酒要素で広げられた結果、個性として成り立っている。
  • 3Dモデルが歌い、躍り狂うカラオケシーンとボーカル曲のクオリティが高い。
    • 背景も3Dポリゴングラフィックで表現される。360の優れた3D表示能力を存分に活かした、極めて美しくて可愛らしい映像であり、本作の大きな評価点となっている。
    • ダンスの振り付けは非常に本格的で、実際に歌手のライブで行われるものに全く劣らないクオリティで展開される。
      • 足ならば左右に揺れたり、バックステップをしたり、官能的に開いたり、腕ならば指を差したり、手招きしたり、敬礼をしたりと動きは多彩で、3Dグラフィックとしての制約や固さ、ネタ切れ感を感じさせることはない。
      • 曲ごとに特徴のある動きも多く、ロック調の曲はエアギターをしたり、サイバーテクノ調の曲はロボットダンスをしたりといった見せ場もある。
    • アイドルマスター』シリーズなどの大手メーカー製の類似ゲームと比較しても全く遜色は無く、かつそれらの後追いにならず肉感的な造型で差別化が行えている。
      • PS時代は『チョロQ』シリーズや『闘神伝』シリーズ、PS2時代はSIMPLEシリーズが活動の中心というマイナーメーカーであり、グラフィックに定評のあるメーカーでは全く無かったタムソフトが、大手メーカーのダンスゲームと比較しても全く遜色のないグラフィックを突如として持ってきたことは驚きをもって迎えられた。
  • シンガーソングライターでもあるMOMO氏が作曲した各ホストガールの持ち歌の数々は、そのクオリティの高さに加えてバリエーションも非常に多彩であり、大きな魅力となっている。
    • 昭和のアイドルソング、しっとりしたバラード・ロック調・テクノポップ・子供番組風・大正浪漫調(歌詞の内容は現代の横浜)と、大半が同一人物の作曲・編曲とは思えない凄まじい引き出しの多さを誇る。
      • 曲の半分はDLC扱いとなっているが、DLC無しでも各ホストガールの持ち歌1曲ずつ、合計10曲を各ホストガールにそれぞれ歌ってもらうことが可能。
      • つまり、DLCなしでも「10曲×10キャラ×酔いと通常の2パターン」で200通りのボーカル曲が収録されている訳である(作中BGMやメインテーマ曲などを除いて)。
    • 曲調や歌詞もキャラクターに合っており、しっかりとストーリー中のキーワードが歌詞に入っているものが多い。
      • 恋愛シミュレーションのキャラテーマソングとは思えないような、一見ネタに走ったかのような曲も少々あるのだが、それも本作のキャラクターの強烈な個性とはむしろ調和している。
      • もちろん正統派なヒロインにはちゃんとした恋愛ソングを用意。
    • MOMO氏の作風は「昭和感がある」とネタにされるような、ちょっと懐かしさも感じるものであることが多いが、それもややオッサンが多いプレイヤー年齢層の高い本作には好評をもって迎えられた。
    • ちなみに、バッドエンドでは本作のメインテーマ曲『恋・KOI☆week end!』を男性スタッフ達(素人)がカバーした替え歌が流れる。
  • 本作の時点では種類もさほど多く無いものの、コスチュームやアクセサリーの着せ替えも可能。
    • 公式ラジオからDLCなどのネタを拾ったりと、積極的にプレイヤーの意見を取り入れる姿勢も見られた。
    • DLC限定だが、ホストガールの衣装だけでなく店内の内装を丸ごと取っ換えるようなものもある。

賛否両論点

  • バイト要素が面倒で、決してSLG的な奥深さを備えたものではない。
    • だが「酒池肉林のひとときを味わうために地道な(あるいは危険な)稼業を続ける」という世界観は一種独特のペーソスをもたらし、楽しさ一辺倒のギャルゲーとは一味違う作品となった。
  • アイドルマスター』に登場するキャラと似ているホストガールがいる。
    • 基本的には容姿の一要素が似ている程度でほとんど言い掛かりに近いものが多いのだが、『アイマス』の真と本作のナオは瓜二つレベルで似ている。
    • カラオケシーンがあるのも類似性を叫ばれる理由の1つになっている。
      • ちなみに、本作の販売元であるD3パブリッシャーと『アイドルマスター』の販売元であるバンダイナムコゲームス(現:バンダイナムコエンターテインメント)は、同じ経営母体(バンダイナムコホールディングス)を持つグループ企業であり、発売当時はともかく今となっては問題視されていない*10
  • 喋りまくる、プレイヤーにとって制御不能な主人公
    • 本作は男性主人公の一人称視点で描かれており、プレイヤーの分身というべき存在である。ところが、しばしばプレイヤーの意図を超えた発言を行う。
    • どう考えても「ピュア」ではない件についても、よくプレイヤー達からツッコミが入れられる。
      • 一応、基本的な性格は常識的な人間ではあるし、ヒロインに優しく格好いいところを見せる場面もたまにはある。
      • Hな話はもちろん、意外な発言が面白さ・笑いに繋がることもあるが、プレイヤーに強い不快感をもたらすことも珍しくないという主人公の叛乱が起きる。
  • 一例として、ヒロインの1人がバイクを買うお金が無い…と嘆くシーンで、主人公(プレイヤー)がなんと高額なスクーターを購入してプレゼントするというイベントでのこと。
    • プレゼント後、ヒロインに「本当に嬉しいけど、高かったんでしょう?」という趣旨の質問をされ、見得を切って選択肢で×(いいえ)を選ぶと、「事故車だったから安かったよ」とかいう話をしてしまう。もちろん彼女はドン引きし、好感度は下がる。
    • つまり、本作のライターがどんなオチを用意しているか予想して選択肢を選ばないといけない。
  • 以上は本作中でも最もヒドい一例。だがこれほどではないにせよ、同じ傾向の不快感・違和感を感じさせる場面が頻発する。プレゼント周りで多い。
    • この点は「バカゲー要素」だが、プレイヤーに強いストレスをもたらして「重大な欠点」「クソゲー要素」として批判されることも少なくなかった。
    • 「わたしといると楽しくないの?」のように、○×どちらで答えれば自分の意図に沿うのかわからない選択肢を突きつけられることもあった。
    • もっとも、選択肢を外してもほとんどの場合は女の子の好感度がわずかに下がる程度で、ゲーム進行に重大な影響を与えることはほとんどない。
    • エンディング分岐を分けるほどの重大な選択肢は、結果が容易に予想できるわかりやすいものになっている。
    • 製作側も「あれは "欲望にピュア" って意味で」とネタにしており、意図的に主人公に個性を持たせるためそうなっているのだろう。
    • 後にスタッフが続編のインタビュー記事で「プレイヤーの分身である主人公が予想外すぎてユーザーから幽体離脱してしまっているところがあったので、『ドリームクラブ ZERO』(次作)の主人公には、ある程度の範囲内にまとめることを意識したぞ。」とコメントしている。

問題点

  • セーブ機能の問題
    • 週の開始時にオートセーブがありこれがやや長く、初出の360版で特に長い。
      • 頻繁かつ長めのロードとあいまってテンポが悪い。これは残念ながら、本作の最も目に付きやすい欠点と言わざるを得ない。
    • オートセーブゆえにリセットによるやり直しが許されない点も、多くのプレイヤーから否定的な評価を受けた。
  • やり直し不可能な仕様
    • 攻略途中でプレイを放棄して、最初からやり直す事が許されない*11
      • ちなみに来店時にリセットをするとその際の来店は無かったことにされ、次回来店時に「前回はどうして途中で帰ったの?」という趣旨の特殊な会話(+好感度ダウン)イベントが発生する。プレイをやり直せない点も含めて、ある種の雰囲気作りとも受け取れる。
      • DLCにコスプレデーの衣装や海でのデートイベント時の水着などが存在するため、セーブデータを複製できてしまうとそれらのイベント直前のセーブデータを残しておけばDLCを買う必要が無くなってしまうため仕方ない面でもあるのだが。
      • このあたりの過酷なデータセーブ周辺の仕様が、本作を人に安易にオススメできない最大の要因。イベントを見返す機能なども無く、バックログさえも無い。
      • これらに関しても実際に交際している感を出すための演出の一環とも取れなくはないが、不都合なのは否めない。
      • どうしても残したい場合は、セーブデータを別のストレージにコピーする必要がある。
  • レスポンスの悪さ
    • 着替えやコスチューム選択のレスポンスの悪さもテンポを削ぐ要因になっている。これに関しても「実際に女の子が着替えている感」を出すための演出と思われるが。
      • 頻繁に使う機能ではないので、上記のロード問題と比べればそこまで問題にならないレベルではある。
  • 会話の選択について
    • 初出の360版は会話の選出が完全にランダムであり、結果として「既に聞いた会話をもう一度してしまう」ケースが目立った。
    • 次作やPS3版『Complete Edipyon!』では、まだ聞いていない会話が優先されるよう配慮されている。
  • シナリオ上、特定のプレゼントを適切なタイミングでしなければ攻略不能になり、ノーマルエンド確定になる。
    • 大抵の場合は主人公が「買ってあげたら喜ぶかな…」などと分かり易く独りごちるものの、それでも微妙にタイミングが掴みづらかったり、プレゼントの時間制限が厳しかったりといった例がしばしば起こる。
      • 前述の通りやり直しが不可能な仕様のため、フラグの重要なところでミスを起こしてしまうと1周最初からやり直しというのは非常に億劫。
      • 特にナオの攻略は、他のキャラと異なるやたらと分かりづらいフラグ*12が必要で、繰り返しプレイで辟易してしまったプレイヤーも多かった。
  • その一方、戦略性の要素はかなり低めで、「ゲームを攻略する」楽しさは薄い。
    • システム的には、「双方酔ってETS必須イベントを進めて、女の子がキーアイテムを匂わせてきたらそれをプレゼント」という定石を理解すれば、どのキャラも単純作業も同然のプレイでグッドエンドに到達できてしまう。
    • ゲーム中では様々なドリンクを注文できるものの、いざ攻略に励むとなるとETSというシステムとの絡みで、アルコール度数の高い「ドリームカクテルマグマ」かコスパが良い「ウイスキー」ばかり注文するプレイになりがち。
  • エンディングが大分あっさりとしており、いまいち物足りない。
    • 愛の告白と受諾の会話を終えて、ホストガールが画面(主人公)に向かってキスをしてくれた後、「その後」を描写した主人公のモノローグが流れてそのままスタッフロールとなる。
    • 告白~キスまではともかく、その後が1分ぐらいの文章をただ読んで終わり、背景は黒画面というのはどうも寂しさが拭えない。多くは恐らく結婚した後であろう、それだけでも充分エピソードになりそうな内容なのだが、演出が全く付いていけていない。
    • 10人全員の専用ムービーというのも酷だが、せめて描きおろしの一枚絵ぐらいは出して欲しいという要望が多かった。
  • グラフィック関連は優秀な出来だが、それでもいくらか指摘されている部分はある。
    • 初出の360版について、各キャラクター1種類しか私服が無い点が特に挙げられる。10キャラ個別で制作する必要があるとは言え、デートの楽しさをやや損なっており、季節感が無い点でも違和感がある。
      • 続編『ZERO』→ PS3版『Complete Edipyon!』と進むにつれて私服が追加され、最終的には各季節ごとに移り変わるようになった。
    • 「浴衣」の衣装は「全然浴衣に見えない」「忍者かなんかの装束みたい」とネタにされ、こちらも次作で見直されることになった。
    • グラフィック自体の問題ではないが、3D制作の都合としてサブキャラがほぼ出て来ない。結果として、ストーリーに違和感を覚えるケースが少しある。

もしかして鬱ゲー?

  • 鬱…といってもNTR要素…なのだが、ヒロインの1人「亜麻音」のノーマルエンドが少なからず衝撃的な内容であり、ファンの間で話題になった。
    • 互いに親睦を深めていくうちに、亜麻音が「自分には親に決められた結婚相手がいる…」と話す。
      • もちろん主人公は相談に乗り、以降も店外デートなどでどんどん仲を深めて行く。
+ しかしその結末は……?
  • そして最後の告白イベント。直前まで良い雰囲気だったのに、亜麻音は言い放つのだ。「あなたは最高のお友達です!
    • さらに追い討ちをかけるのが直後のエンディング。そこには散々嫌だ嫌だと言っていたのに「結婚後は良い夫婦仲のようだ」と書かれていたのだ。ピュアなプレイヤーが受けた心のダメージは計り知れない。
    • もっとも、恋愛作品で攻略失敗時に他の男性と…というケースは決して珍しいものではないのだが。
    • 制作サイドもこの台詞がユーザーに大きな衝撃を与えたことを察知して、後に「I AM BEST FRIEND」という文字がレイアウトされたTシャツを公式販売するなどネタにしている。
      • なお、厳密に言えばこのエンドは「NTられた」のではなく「NTり損なった」というべき内容である。
  • これはノーマルエンド(友達エンド)であり、フラグをちゃんと立てていればそれとは別にちゃんと亜麻音と恋仲になるベストエンドを迎えられる。
    • だが始末の悪いことに、この亜麻音はメインヒロイン扱いでありながら、微妙に攻略難易度が高いのだ。そのため、何度も何度も亜麻音ノーマルエンドを見せられた挙句、本気で「実はこれって鬱ゲーなのでは?」と思ったプレイヤーもいた。
    • また亜麻音に限らず、期限までにヒロインとのエンディングを見られなかった場合に発生するノーマルエンド(内容的には実質バッドエンド)は、どれも高いネタ性はあるがプレイヤーを奈落の底に突き落とすシビアな内容であり、笑いと涙とを同時に呼んだ。
      • さらに、全員上記の「定石」どおりに進めていけばクリアできる…と思い込んでいると、実は1人だけ特殊な攻略法が必要だったりする。これに気づくまでは何度周回してもそのたび「お友達」認定されてしまう。
      • ちなみに、このゲームではノーマルエンドの背景は必ず公園と決まっており、女の子からの「このあと時間ある?」で今回こそはとドキドキし、固唾を呑んでローディング画面を見つめた末に公園の背景を見せられて、落胆するプレイヤーを多数生んだ。そこから生まれた異名が絶望公園である。

総評

「キャバクラ(に似た店)」という設定と「酒を飲む」という要素が非常に特徴として突出している。
実際にその設定が「お酒を飲んで話す」という、他のゲームではあまりないヒロインの個性の引き出し方、特徴的なゲームシステムに繋がっている。
「正統派」とは余りに程遠い色物的な設定に、ヒロインたるホストガール達にも身構えてしまうプレイヤーもいるかもしれない。
だが、(ごく一部の展開を除けば)その点は問題なく、魅力的なヒロインも多く登場し、恋愛シミュレーションゲームとしての根本的なイメージや楽しみ方から外れてしまうようなことにはなっていない。
他にもグラフィック、カラオケの楽曲やダンス、膨大なボイス量などといった演出面の拘り・ボリュームはシリーズを通しての主力武器となり、次作以降にも引き継がれている。

一方、実際のところあまり根本的なゲーム性は高くないものも多い恋愛シミュレーションゲームというジャンルだが、本シリーズもその傾向は強い。
「とにかく一杯女の子と喋れる」という高い独自性に魅せられたファンも多い反面、「『ゲーム』としての面白さは薄い」という点で微妙に感じたというプレイヤーも散見され、評価は分かれる。
初出となる360版については、UIやバラエティ性等での物足りなさもやや否めない。

丁寧に作りこまれており「良作」としての側面も持つが、それ以上の「ネタゲー」「バカゲー」要素に満ち溢れており、そして明確な欠点もいくつか持っている。
とにかくおよそ他に類のない、特異なゲームであることだけは間違いない。

なお、現在は後述の通り移植版となるPS3版が発売されており、この無印に関しては基本的にそちらのプレイを推奨する。


ドリームクラブ ポータブル

【どりーむくらぶ ぽーたぶる】

ジャンル 恋愛シミュレーション
対応機種 プレイステーション・ポータブル
発売元 D3パブリッシャー
開発元 ドリームエックスクリエイト
(メイン開発)タムソフト
(音響・ボーカル曲)サウンドエイムス
発売日 2010年10月28日
定価 5,040円(税込)
判定 劣化ゲー
ポイント 無茶移植だが頑張って移植はされている
しかしやはりロード時間や描画に余波が
PSPしか持っていなければまぁ…な出来

概要(ポータブル)

第2作『ZERO』の発売を控えた中販売された、PSPへの移植版。
ゲーム内容に大きな変更は無く基本的には単純移植となるが、ハードに合わせた細かい修正や追加要素はいくつか存在する。


変更点(ポータブル)

  • 360版では「○」「△」「×」の3択で示されていたETS(酔い)状態での選択肢が、「笑顔」「無表情」「沈んだ顔」という、表情での3択に変更された。
    • PS系列ハードの場合、ボタン位置と名称の関係上「△」にあたる選択肢を×ボタンで、「×」にあたる選択肢を□ボタンで押さなければならず、記号のままだと混乱が起きるためだろう。
  • カラオケシーンは縦持ちに対応しており、横持ち表示と縦持ち表示をカラオケ中にも入れ替えられる。
    • 縦持ちにすれば、ホストガールの全身をいっぱいに画面に入れるような形でダンスを鑑賞することが可能。
    • カラオケ中のスクリーンショットを撮り、PSP本体に残せる機能も追加されている。
  • PSPはハードに実績の記録機能がないため、本作は「メモリアル」という独自の実績がゲーム内に設けられている。
    • 360版では実績の獲得数に応じて登場していた隠しホストガールの2人は、このメモリアルの達成で登場するようになっている。
  • エンディングでは各ホストガールの1枚絵が表示されるようになった。
    • 殺風景だったエンディングは若干だが緩和されている。
  • 新機能として、時計機能「ドリーム☆クロック」が追加。
    • 現在の時刻と共にドリームクラブの受付が表示され、ボタンを押すと受付が年月日、時分を読み上げてくれる。
    • 当日の「今日は何の日」的なプチ情報も数行読める。

評価点(ポータブル)

  • ハード性能的にはかなり劣るPSPへの移植だが、特に機能や演出が削られたりといったことはない。
    • 毎日起動して1日1回ホストガールに会いに行く、というプレイスタイルも取れるゲームなので、携帯機移植されたことに十分な意味は存在する。
  • 分割にはせず1タイトルにまとめ上げている。
    • あれこれのように、記録メディア容量の少ないPSPだから3タイトルに分割しました3本買ってね、などということはなく1本のソフトでちゃんと全キャラを楽しめる。

問題点(ポータブル)

  • 3D描画の画質問題。
    • 断っておくと、本作はPSPとして見れば画質はそこそこであり、360版からの劣化は見られるもののハード相応程度である。
    • しかし、「可愛いゲームの女の子とお酒を飲む」というコンセプトの本作にとって、ジャギの目立つ本作の3Dはややマイナスになってしまっている。
  • 非常に長いロード。
    • 360版でもややロードで引っ掛かる部分はあったが、PSP版はロードがその倍近い。
    • おまけにお酒の選択時など、場面転換以外のところでも読み込むようになり、かなり快適性に影響を与えている。
    • データインストールにも対応しているのだが、あまり大きな効果は無い。
  • DLCがほとんど配信されなかった。
    • 配信されたのは、コスプレデーで着ている体操服やチアガール等のコスプレを常時着て貰える解禁DLCと、追加キャラクターを実績の条件を無視して解禁できるDLC、それ以外はシステムボイスやカラオケ中のカラーバックといった機能追加のみ。
    • DLC自体に抵抗があり買わないプレイヤーには関係のない要素だが、新曲やコスチューム等が楽しめないというのはやはり問題点となる。
    • 性能や容量の劣るPSPへの移植ということで技術的な制約があった可能性も低いとは言い難いが、とにかく配信されなかったのは事実。

総評(ポータブル)

『アイドルマスター』に続き360を代表する萌えゲーのひとつとしての立場に収まりつつも、プレイヤー層のやや狭い360という場から飛び出したいというメーカーの意図、自分の持っているハードに来て欲しいというユーザー需要のマッチした作品ではある。

しかし、やはり3Dキャラオンリーの本作に、360 → PSPというハード性能差は大きかった。
確かにPSPも当時の携帯機では最も高性能なマシンではありそれ以上の選択肢は無く、移植自体も若干の改良は見られる。
だが、本作を語る上でロード時間と描画の問題はどうしても評価から外れ得ない。

一応、移植元から削除されたのはDLCぐらいであり、ロード時間をそういうものだと割り切って満足しているプレイヤーもそれなりには存在する。
ただ、基本的には勧められる出来とは言えず、携帯機でプレイするとしても次作『ZERO』のポータブル(PSV版)の方が良いだろう。


ドリームクラブ コンプリートエディぴょん!

【どりーむくらぶ こんぷりーとえでぃぴょん】

ジャンル 恋愛シミュレーション
対応機種 プレイステーション3
発売元 D3パブリッシャー
開発元 ドリームエックスクリエイト
(メイン開発)タムソフト
(音響・ボーカル曲)サウンドエイムス
発売日 2012年11月15日
定価 通常版:7,140円(税込)
ダウンロード版:6,090円(税込)
判定 バカゲー
ポイント 追加要素の加わった完全版
UIの逆輸入により遊びやすさも改善

概要(コンプリート)

PS3への移植版。
続編である『ドリームクラブ ZERO』のシステムが逆輸入されている。


変更点(コンプリート)

  • 『ZERO』に合わせたシステム
    • ゲームの進行形式に『ZERO』のものが取り入れられ、快適性が改善されている。
    • 特に「アルバイト」が『ZERO』仕様に変更されたことで、平日コマンドの作業性は幾分和らいでいる。
    • 『ZERO』に存在したメンバーズカードも導入され、進行度合いが確認しやすくなった。
  • 衣装の追加
    • デートイベントに着て来る衣装が追加され、各キャラクターの春・夏・秋・冬それぞれで全て別々の衣装を着てくれるようになった。
  • デートイベントの追加*13
    • 360版では季節に合わせたイベントばかりだったが、それ以外のデートイベントが追加された。
    • ビリヤード場やフィットネスクラブなど、定番からちょっと外したデートスポットも新たに追加されている。

総評(コンプリート)

360版からプレイアビリティが向上し、追加イベントや追加衣装もありと、ハードの違いを除けば完全な上位互換となる。
いわゆる完全版ではあるが、移植元の発売から3年が経過しているため追加要素の導入は必然だっただろう。

あくまで移植であり、360版からのファンがまた買い直す程の内容ではないが、新規ファンならこちらを買うべきと言える。
ただし、追加キャラの存在や温泉デート等のイベントから、続編『ZERO』を先に勧められることも多い。


余談

  • タイトルは『DREAM C CLUB』と綴るが、Cを抜いて「ドリーム クラブ」と読む。
    • なぜこんなややこしい真似をしているのかは公式から全く説明されたことが無い*14
  • 起動時に「ドリームエックスクリエイト」のロゴが表示されるが、それ自体は実在の企業ではなく、「ドリームクラブ制作委員会」的なニュアンスである。
  • 本シリーズの宣伝では、本作のプロデューサーであり、SIMPLEシリーズや『地球防衛軍』シリーズ等の総監督でもある岡島信幸氏が「ドリームエックスクリエイト代表」(通称「代表」)と称して様々な媒体に登場している。
    • 「代表」は黒いジャケットに黒い帽子、マスクとサングラスを掛けるという、どう見ても不審者そのものの格好。声は明らかにボイスチェンジャーなのだが、本人は地声だと言い張っている。
      • しかし、インタビュー写真などでは岡島氏と代表が一緒に写っているケースが多く、やっぱり別人だろうという声も出てきている。え、どうせ合成だって?
    • 特に、ナレーターの森一丁氏がMCを務めるXbox Liveの情報番組『インサイド Xbox』で初登場した際のシュールな振舞い、双葉理保役として本作を含めた多くのD3のゲームに出演している後藤邑子氏と対面した際の開口一番「岡島さんですよね?」などのやり取りが笑いを呼んだ。
  • 本作の主人公は、良識があって細かい気配りもできる人物なのだが、女の子にそこそこの頻度でセクハラじみた言動を行うスケベ人間でもあるため、「これでよくドリームクラブに入店できたな」とプレイヤーから頻繁にネタにされる。
    • 後に発売されている本作のドラマCDにおいては「ドリームイチロウ」なる名前が与えられ、CVを務めた羽多野渉氏の好演によって、その突き抜けっぷりに一層の磨きがかかっている。
  • 主人公の状況に合わせて「飲酒プレイ」を行うという声もあり、ネットのゲーム実況動画などでも同様の遊び方をするケースがしばしば見られる。
    • まあ、完全にゲーム中の主人公に合わせようとすると退店した時点で酔いをリセットしなければならないため、一週分プレイする度に中断する必要があるのだが。
    • 女の子と会話・デートする部分が大半で占められており、ゲーム的な黙々と進行する過程に時間があまり費やされないため、元々実況向きな側面は見受けられる。
  • 「ETS」システムはD3が過去にリリースしたギャルゲー『Love Songs』(同社看板キャラである双葉理保のデビュー作)から受け継がれたものである。
    • 元々は、文章としての選択肢にありがちな「どれも自分の言いたいことと合致しない」という問題への答えとして、「肯定」「否定」「曖昧」という肯定⇔否定のベクトルのみで表したものとして用意されたシステムである。
  • 最初の宣伝PVに致命的な誤字(D 3 PUPLISHER)があった。これを理由に一時的にPV公開が取り下げられたというエピソードを持つ。
    • 折悪しく、本作発売の直後に『ラブプラス』が発売。話題を完全に奪われる格好となった。
  • レビューのためにファミ通編集部に送られたROMが開発途上のものであり、ロードに約30秒もの時間を要するバージョンであった。
    • 『ファミ通』のクロスレビューでの評価が6/6/6/6の24点と伸び悩んだのは、これが原因だったのではないかと言われている。
    • 製品版ではロード時間は約7秒まで短縮。それでもやや長いという印象は受けるが。
      • 『ファミ通Xbox360』での評価は8/9/7/8の32点を叩き出す(今度はちゃんと完成版ROMを送付したのだろうか?)。
      • ちなみにこの9点を付けたレビュアーは元ゲーメスト編集長の石井ぜんじ氏である。
  • ゲーム雑誌「CONTINUE」の企画「クソゲーオブザイヤー2009」で3位入賞。
    • だが批判しているというよりは、キャバクラのシステムを再現したネタゲーっぷりを指摘(評価?)しての入賞だと思われる。
      • 余談だがCONTINUEは以前もアイマスを4位に格付けしており、この時は単調なゲーム性と高額なDLCを「キャバ嬢に貢いでいる気分」と指摘している。
  • 初週売上は48000本以上、月末には6万弱まで増加。
    • 日本国外での販売が見込めない360専用ギャルゲーとしては、優秀な成績と言える。
    • ちなみにこの時点での360普及台数が100万台ちょい。
    • DLCの売上も『アイドルマスター』に次ぐ年間2位となった。
      • 360のビデオマーケットやニコニコ動画に全キャラクターの歌唱PVをアップしたり、公式ラジオを放送したりラッピングバスを走らせたりするなど、非常に力の入った広報活動も大きく功を奏したと言える。
      • ニコニコ動画での公式PVは30万以上の再生数を記録し、カラオケPVなどの関連動画も、多くが数万~10万単位の再生数を得た。
  • 2010年3月11日に、廉価版「プラチナコレクション」が発売。
    • 発売から1年も経たずに廉価版が出るのは比較的珍しい事例と言えるが、多くは良作・ヒット作に見られる現象である*15
  • おそらくこのゲームが発売されたことにより最も評価されたのは「るい」役の声優・原田ひとみ氏であろう。
    • この原田氏だが、驚くことなかれスリーサイズは92・59・86のGカップである。これは演じた「るい」をも凌ぐナイスバディ*16であり、ドリームクラブのラジオにゲスト出演した際ネタにされたことから「ハラダチャーン*17」の呼び方が定着した。
      • また、その経歴ゆえ*18全ホストガールの中でも群を抜く歌唱力を持つ。
  • 同じくD3P発売・同プロデューサーの『地球防衛軍』シリーズはしきりに本シリーズとのコラボなどが行われている。
    • 本作のPV2(ゲーム内容をテレビの特番風に紹介する内容)では、EDスタッフロールに「地球防衛軍のみなさん」がクレジットされ、直後にEDFの勧誘CMが始まるという内容で視聴者の爆笑を誘った。
      • 当時の最新作は本作同様360で展開されていた『地球防衛軍3』で、360は本作と『EDF3』の専用機というファンもいたほど。『EDF3』では隊長の台詞に「いつもの店で一杯おごってやる」というものがあり、「いつもの店=ドリクラ」とファンからネタにされていた。
    • その後『地球防衛軍4』でホストガールの雪と魅杏を模した囮用バルーン「ピュアデコイランチャー」が購入特典として登場。以降の作品でも恒例となった。
    • また『EDF』のPVでニュース風の形式の場合には冒頭で天気予報が入るのだが、天気予報部分の素材は上記の本作PV2の流用で、ジングルは本作の日数経過時のジングルが使われている。
+ タグ編集
  • タグ:
  • シミュレーション
  • SLG
  • ギャルゲー
  • ドリームクラブ
  • D3パブリッシャー
  • タムソフト
  • サウンドエイムス

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月05日 22:54
添付ファイル

*1 シリーズほぼ全作に登場している謎のキャラ。単なる一従業員と思いきや、続編以降では運営役員クラスの権限をもっていると思しき描写も…。

*2 本人は「ツキノワグマだから大したことない」と言い張る。

*3 アンドロイドの「アイリ」を除く。

*4 「本職」や「将来の夢」を持っており、ホストガールはあくまで一時的な仕事、という娘がほとんどである。

*5 別に本気で怒っている訳ではなく、あくまでネタの範疇である。

*6 七色の層になったカクテル。見た目にも綺麗で、再現したファン動画等も存在する。

*7 「可愛いカラオケ」「可愛いからOK」等の意味を込めた略称とのこと。

*8 亜麻音役の小清水亜美氏がはっちゃけて歌ったところ、「流石にメインヒロインなので…」と止められたいうエピソード有り。

*9 高価な宝石だとかそういったものではなく、多くは若干値の張る日用品やグッズの類。

*10 それ以前にD3パブリッシャー自体、本作発売の約1ヶ月前にバンダイナムコゲームスの完全子会社となったので発売時点でも特に問題視はされていなかった。

*11 どんな形であれ、ひとまずEDまでプレイを続けないと周回が行えない。

*12 事前にアクセサリをプレゼントしておいて、店内で付けて貰った時にだけ聞ける会話がベストエンドに必須となる。

*13 理保のみ、担当声優である後藤邑子氏が入院療養中であったためイベントは追加されていない。

*14 「DREAM CLUB」という英字表記が他社に商標登録されているからという憶測があるが真偽不明。

*15 廉価版が早期発売される主な理由は、中古市場での売れ筋商品となってしまいメーカーに利益がもたらされないという事態を回避するためである。

*16 参考までにるいは88・62・90。これでも充分すぎるほどナイスバディである。ちなみに、るいは全ホストガール中3番目にナイスバディであり、一番は理保の96・59・85。いくらゲームとはいえ無茶苦茶であるが、それに迫ってしまっている原田氏も凄い。

*17 もちろん「ルパンIII世」から。

*18 原田氏は『Piaキャロットへようこそ!!3』のイメージソングで歌手デビューし、同年に声優デビューも果たしている。