炎の宅配便

【ほのおのたくはいびん】

ジャンル 宅配(デリバリー)アクション
対応機種 プレイステーション2
発売元 サクセス
開発元 ポット
発売日 2006年10月19日
定価 6,090円
判定 バカゲー
ポイント 島本節
ただただ暑苦しい
自重しない
仮面ライダー
キカイダー


君の配達魂は燃えているか!?

『業界初のデリバリーアクション!』としてサクセスより世に放たれた刺客。

既に暑苦しい布陣
キャラクターデザイン 島本和彦
ストーリー監修
サウンド 葉山宏治
主人公・ジロー 声:関智一
ジャーク・ニック 声:宮崎吐夢

あらすじ

町の小さな宅配業者『ドン亀宅配便』に悪の宅配結社『ジャクニク通運株式会社』の魔の手が迫る!
ジャクニクの卑劣な妨害工作により次々に消されていく配達員達
そして最後に残された姉と弟
廃業に追い込まれようとしていたその時、一人の男が現れた!

人呼んで、炎の配達マン・ジロー!!
ジローは改造人間である!
彼を改造したのは世界征服を企む悪の宅配結社ジャクニク通運!ジローは配達の自由と尊厳のためにジャクニク通運と戦うのだ!!

内容

  • プレイヤーは『正義の配達員ジロー』となって、迫りくるジャクニクの社員(戦闘員)や宅配怪人を台車で薙ぎ払い、時には配達車に変形し悪の配達車両を跳ね飛ばしながら御客様に御荷物を御届けするのだ!
    • ガイド(矢印)に従い箱庭型のマップを駆け時間内に目的地で待つ御客様を目指す。まぁ、ぶっちゃけると戦闘のある劣化『クレイジータクシー』。
    • 御客様の中にさらっと牛やら鶏やらが混ざっているが気にしない。普通にボイス付きでお礼言ってくるが気にしない。中には「頼んでないけど?」とか言ってくる人もいるが、気にしない。

特徴・評価点(バカゲー要素)

  • ここまで読んで分かる通り「古き良き特撮ヒーローのオマージュ+宅配ゲーム」という異色の組み合わせ。それに熱血暴走漫画家・島本和彦が加わり、とにかくマンガ的で勢い任せの暑苦しい作品となった。
    • あらすじのナレーション、最初の怪人がクモ男、怪人との対決で場所が唐突に広々とした工事現場に移ったりと筋金入りである。
    • 主人公の名前、ギターを背負っている、敵の笛(ホイッスル)の音を聞くと制御不能になるなど某人造人間のパロディもある。
      • 実は本作の主人公を担当している関智一氏はその某人造人間のアニメ版の主人公も演じており中の人ネタにもなっている。
  • あの格闘ガンダムの主役声優が同作品と似たような温度でとにかく叫ぶ。叫んで頭のあまり良くない敵組織(世界征服を企む宅配業者)の戦闘員をバッタバッタとなぎ倒して配達を行っていく。物語も設定も細かいことは突っ込むだけ無駄。そういうゲームなのである。
  • 戦闘手段は「お客様の荷物を乗せた台車をジャイアントスイングのように振り回して体当たり」「配達車に変身して体当たり」のみ。飛び道具などというものは存在しない。最期までこの2種類。その上、ボス戦のステージでは配達車に変身できないため、ボスへの攻撃手段は1種類のみという非常に漢らしい仕様になっている。
    • ボス戦以外の状況では台車なら敵も台車で、配達車なら敵も配達車で襲ってくる。
    • 主人公を配達車から台車に戻した際に、その場に敵の配達車が居た場合そのままこちらに向かってくるが、その際に普通に台車で敵の配達車をぶっとばせる。
      • ちなみに台車から配達車へと変身した場合は敵の台車は消滅するようになっている。流石に車で人を轢くのは問題があったのだろう。
  • 本作の島本節(バカゲー節)を強く体現したシステムとして「言霊収集」がある。マップ上に点在する「言霊」を拾うと、ゲームに登場する暑苦しいキャラ「おやっさん」が何の脈絡もなく島本節全回の暑苦しい一言を、ボイス(エコー)付きで叫ぶというもの。
    (例)「たかがこれだけと思えば、たかがこれだけ!」「自分探しだと? お前はそこにいるだろうが!!」「LANケーブルは届かないものなのだ!!」「風が吹いても、桶屋は桶屋だ!」「弁当の中身がごはんとチャーハン!」
    • その数、何と100種以上。集めた言霊はギャラリーモードで閲覧可能という、島本ファンでも戸惑う暑苦しい仕様である。ちなみにこのモードでは言霊の意味も解説されている。
    • これが意外と深いこと言っていたりする。単なるネタも多いが。

問題点

  • 特徴の裏返しとなるが「暑苦しいのが嫌い」「島本節だめ」な人にとってはまず合わない。
  • 主人公の少ない攻撃手段、ほとんど同じ風景のステージ、取ってつけたような特定の宅配荷物(荷物を運ぶ際に一部の行動が制限される)、全5ステージで雑魚はすべて同じ戦闘員・敵車両など、ゲームの部分が薄い。物語・設定を作った時点で燃え尽きてしまったのだろうか。
  • グラフィックはかなりチープ。バカノリ優先でそんなのは最初から二の次な気もしなくもないが。

総評

問題点にもある通りゲーム部分は薄く、この暑苦しさを笑い飛ばせることが絶対条件となる作品である。そのため、人によってはクソゲーとみなすプレイヤーもいると思われる。
こんな感じなので「ゲームじゃなくてデジタルコミックで出せばよかったのに」という島本ファンもいる。

余談

  • ゲームディスクを直接PCなどで読み込むとダミーデータが見つかるが、その中に某ゲームのPVなど色々アレな物が混入している。
    • ネットの片隅で話題になり、公式にも謝罪文が掲載された。

公式ホームページ

  • 色々とバカゲーっぽさがわかる(音が出るので、音量注意)

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  • 2006年
  • PS2
  • ACT
  • サクセス

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最終更新:2021年04月07日 17:24