スキージャンプ・ペア リローデッド

【すきーじゃんぷ・ぺあ りろーでっど】

ジャンル スポーツ・バラエティ
対応機種 プレイステーション2
発売・開発元 カムイ
発売日 2006年3月16日
定価 3,990円(税込)
プレイ人数 1~10人
周辺機器 DUALSHOCK/同2
レーティング CERO:全年齢対象
判定 バカゲー
ポイント 原作からしておバカ


概要

スキージャンプ・ペアは映像作家の真島理一郎氏によってデジタルハリウッドの卒業制作で制作され、その後ネットで人気となりシリーズ化したCGアニメーション。
二人組でスキージャンプをして空中でいかにアクロバティックな動きを見せるかを競う、という架空のスポーツの大会を描いたもの。
設定からしてわかると思うが、実現できないような姿勢や動作をしながら飛んでいく様子が非常にシュールなアニメである。

本作はそのゲーム版である。 プレイヤーは選手として大会に出場して賞金を稼ぎ、資金を使って新たな技を開発していく。


評価点

  • シュールな笑い
    • ありえない技がスキージャンプ・ペアの見所。プレイヤーは出場選手の国を選ぶが、その国らしい(?)技が三種類ずつ用意されており、自由に選んで楽しめる。
      • 例えばロシア代表はジャンプ中にコサックダンスを踊り出し、フィンランド代表は組体操のトーテムポールからサボテンの流れを特産品のパンに掛けて披露。
      • ちなみにこれらの技は選手村の本屋で本を買って取得するのだが、「正しいアルファベットの学び方」や「陶芸の里を訪ねて」とスキージャンプ及びスポーツと全く関係ないものばかり。
    • 選手村では各国の選手の会話を盗み聞きにいけるが、会話の内容もシュール。
      • ちなみに選手村の公園にいるフィギュアスケート選手に一定の金額を渡すと、スキーとは関係ない競技の選手なのにスキージャンプの選手として雇える事が出来てしまう。常人離れした演技といい、技の本といい、本作の世界は正に何でもありの世界と言える。
  • 豪華な実況
    • 大会中の実況はオリジナルでもメインの実況を勤めていた茂木淳一の他に、河口博・くわはら利晃・滝口順平・古谷徹・レイザーラモンHGの中から大会ごとにランダムで選ばれる。同じ技でも人によって違う実況を聞くことができる。
  • 試合中の操作は基本的に一人用コントローラーでするのだが、二人で一つのコントローラーを操作する方法を公式自ら推奨している。

問題点

  • ゲームとしてはかなりのヌルゲー
    • まずジャンプ前に使う技を選び、滑走中に画面横に流れてくるコマンドをタイミングに合わせて押していくことで技が成立する。音ゲーに似ていると言えばわかりやすいだろうか。
    • しかしそのコマンドは非常に規則的かつシンプルで、タイミング判定も甘く、普通にやればそうそう失敗しない。
    • 離陸後の動作は自動である。着地するタイミングで一回ボタンを押さなければならないが、こちらも判定が甘い。
    • 得点の付き方も規則的で、審判の好みの技を出していれば安定して高得点を得られる。
  • テンポが非常に悪い
    • スキージャンプの大会の雰囲気をそのまま再現しているため、若干緊張感不足に感じられる。
    • 試合中のBGM等も無いため、そんな雰囲気が強調されている。
  • 解禁は作業ゲー
    • 隠し技や隠し選手を解禁していくには金がかかり、必要な資金を稼ぐにはそれなりの回数、大会に出場しなければならない。
    • フィギュアスケートの選手も大会に参加することになるが、こちらは選手村の公園に行くと一定確率で現れる彼女らに一定の金額を渡さなければいけない。

総評

シュールな映像コンテンツとしてはさすがスキージャンプ・ペアといったところか。
BGMや派手な演出は無いので(あえて無くしているのだろうか)爽快感は無い。ゲーム性も非常に薄い。
ゲームを楽しみたい人よりシュールな映像を見たい人にオススメ。


余談

この手の「荒唐無稽なスポーツCGアニメーション」という作風は真島氏の得意分野として後年発展していく。
近年は動画サイト等で話題となった一見普通の競馬CGアニメだが牛やキリンやダンボールのハリボテの馬が競馬場を駆ける日本中央競馬会公式協力作品『CINEMA KEIBA/JAPAN WORLD CUP』等が著名だろうか。

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最終更新:2022年04月17日 11:28