サイコチェイサー
【さいこちぇいさー】
ジャンル
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シューティング
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対応機種
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PCエンジン
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メディア
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2MbitHuカード
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発売元
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ナグザット
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開発元
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スティング
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発売日
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1990年4月6日
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定価
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5,800円
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配信
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バーチャルコンソール:【Wii】 2008年3月11日/617Wiiポイント(2019年1月27日配信終了)
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判定
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なし
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ポイント
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自機が歩行型のシューティング サイコエナジーで自機強化 ゲームとしては非常に大味
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ナグザットSTGシリーズ
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概要
ナグザット(現:加賀テック)リリースのPCエンジンソフト。開発は後に別メーカーから発売された『オーバーライド』にも関わったスティングが担当。現在は本作がスティングの処女作としても知られている。
ジャンルとしては縦スクロールシューティングだが、PCEのシューティングとしては珍しく自機にあたる存在は飛行をせず徒歩での移動を行う。
人類の殺戮を繰り返す「アウラ帝国」の暴走を止めるため、人類が望みをかけて作り上げた超戦闘アンドロイド「サイコチェイサー」が戦いに挑むというストーリー設定。
一人プレイ専用。全6ステージ構成の周回制。
ゲームルール
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操作体系
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十字キーにてサイコチェイサー(以下:自機)の移動。ボタンは各自、ショットボタンとショット切り替えボタンに使用する。
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十字キーで8方向移動操作。本作の自機は徒歩移動という性質上、行動できる地形に制限がかかる場面がある。
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ショットボタン押しっぱなしで切り替え中のショットを撃つ(ボタン連射は不要)。
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ショット切り替えボタンで今使用しているショットの切り替えを行う。切り替えや各ショットの発射回数に制限はない。
ボタンを押す度に「ファイヤー → マルチウェイ → バスター → サンダー → 以後ファイヤーからループ」の順に変化し、それぞれ性能が異なるショットを撃てる。
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以下4種類のショットの性能を表記する。
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ショット性能の詳細
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ファイヤー
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前方1方向に敵貫通性能と高攻撃力を誇る弾丸を撃つ。レベルアップすると連射数が増える。 前方に対して圧倒的な性能を持つショットで、全編通して使用頻度が高い。
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マルチウェイ
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前方1方向と後方左右斜め2方向に拡散弾を撃つ。レベルアップすると後方側が最大6方向まで増える。 自機の後ろにいる敵を倒すのに向いているが、前方側の攻撃範囲が貧弱なのが欠点。
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バスター
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左右にお互い1方向ずつ広域ビームを撃つ。レベルアップすると攻撃の幅が広がる。 自機の左右に対する攻撃において有効だが、当然ながら自機前後ががら空きとなってしまう危険性あり。
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サンダー
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前方に追尾レーザーを撃つ。レベルアップするとレーザーの長さと攻撃力が増す。 移動しなくとも勝手に敵を攻撃してくれる利便性を持つが、追尾中は自機が無防備になりやすい。
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自機の強化について
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本作では「サイコエナジーゲージ」(以下:PE)を自機に注入して各ショットを強化(レベルアップ)できるシステムを採用している。
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各ステージ開始前及びミス後の復活後において自機強化画面に切り替わり、強化したいショットにPEを注入すると該当ショットがレベルアップする。
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PEを手に入れるには、ステージ中においてパワーチップ及びサイコエナジーアイテムを取得する必要がある。
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注入できるPEの上限は各ショット一律で4ゲージずつまで。そのうちの1ゲージ分はすでに注入済みなので、プレイヤーが注入できるのは3ゲージずつまでとなる。
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注入したPEはいかなる状況でも消滅はしない。よってミス後の復活時でもあっても各ショットのレベルが下がる心配はない。
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PEには「黄のPE」と「青のPE」があり、それぞれの意味合いが少し異なる。
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黄のPEは一旦注入した該当ショットからの注入解除が行え、それを他のショットへと再注入する事ができるが、青のPEは完全固定となり注入解除できなくなる。
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ミス後の復活時における注入したPEは黄のままだが、ステージクリアすると注入したすべてのPEは青に固定されてしまう。
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アイテムについて
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特定の敵を倒すと以下のアイテムが登場し、自機に様々な効果をもたらしてくれる。
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アイテム一覧
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パワーチップ サイコエナジー
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前者は8つ取得すると、後者は1つ取得するだけでPEが1ゲージストックされる。PEの使い道は上記参照の事。
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スピードアップ スピードダウン
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前者は自機の移動速度を上げ、後者は下げる。最高3段階まで移動速度が上がる。
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ミサイル
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サブウエポンにあたる前方投下型のミサイルをショットと同時に撃てるようになる。最高3段階(6方向)までミサイルのパワーアップができる。
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パワーアップ
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隠しアイテムでステージ3と5のどこかに存在する。PE注入では不可能な限界を超えた全ショットのパワーアップができる。
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エクシテンド
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1UPの効果。本作にはスコアエクシテンドはないため、唯一のエクシテンド要因である。
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無敵化
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自機が赤に変色し、一定時間無敵となる。ただし、壁挟まれミスだけは回避できない。
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ミス条件について
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残機制を採用しており、残機がすべてなくなるとゲームオーバー。ミス後は戻り復活となる。
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自機が敵や敵弾に触れると一撃ミス(無敵時は除く)。壁に触れても直接ミスにはならないが、スクロールと壁に挟まれるとミスとなってしまう。
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ミス後の復活後は必ず自機強化画面へと切り替わる(上記)。それまでに獲得したアイテムはPE関連のものを除き、すべての効果が消失してしまう。
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この手のシューティングとしては珍しく、本作におけるゲーム開始時の残機数は5つある。
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コンティニューは5回まで可能。
評価点
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敵破壊の爽快感
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本作のシューティングとしての趣旨は「とりあえず敵を破壊しまくる」系のものとなる。
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敵の出現率は全編通して多めで、大量に湧いてくる敵どもを豪快な爆破音と共に破壊していくのが気持ちいい。もちろん、ただ撃ってればいいというものではないが…。
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アイテム出現率も高めで、画面内に敵とアイテムが入り乱れる様がカオスな雰囲気を醸し出している。
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問題点の件もありゲームとしては拭いきれない大味さはあるものの、細かい事は抜きにしてプレイするのが無難な楽しみ方といえる。
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渋いテイストのグラフィックとBGM周り
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グラフィックは荒廃的かつ無機質感の強い色使いで、全編通して特有の渋さを放っている。
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「孤独の戦士がダンジョン風のステージを突き進んでいく」という絵面にストイックさを感じる。グラフィックの書き込みもまずまずの出来でPCEとしては及第点な方。
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タイトル画面や自機強化画面で描かれる自機の全身絵が、人工的に作られたメカニックボディ的な感じで非常にかっこいい。
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BGMに関してもひたすらに渋い系の楽曲メインとなっている。
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派手さはあまりないものの、作中の舞台とぴったりと合った重厚でおどろおどろしい曲の数々がいい味を出している。
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裏技ではあるがサウンドテストが可能。ただし、裏技のやり方が少々めんどくさい。
問題点
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厄介な自機の死にやすさ
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プレイに慣れていない状態における本作の難易度は大分高く、妙な苦戦を強いられやすい。
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本作の自機は他のシューティングと比べて大きめに描かれており、それでいて当たり判定も大きい。敵側も同様で全体的に密閉感が強い節がある。
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この当たり判定のせいで敵の攻撃が異様なまでに避けにくい場面がかなり多い。おまけに突発的な初見殺しも多めに発生する。
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このために他のシューティングと同じ感覚でプレイすると、何てことのない敵攻撃を避けられずミスという状況が当たり前のように起きる。
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本作は戻り復活なので、勢い任せのごり押しプレイは効かないのも厄介。ミスしてもPEのレベルが下がらないので、復活時の戦力があまり落ちないのが救い。
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一方で自機の当たり判定のイメージと初見殺しの対処が理解できるようになると、その難易度は極端に下がる。
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敵の行動はワンパターンなものが多く、ボスを含めた敵の耐久度もさほど高くないので、驚くほどあっさりとクリア可能。この辺が大味なゲームといわれる所以である。
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存在意義が感じられないPEシステム
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本作最大の売りだと思われしPEによる自機強化だが、システムそのものが蛇足でしかない。
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自機強化画面で注入できるPEは全12ゲージだが、普通にプレイしても中盤ステージを越えるころにはそれら全部を獲得でき、すべてのPEを注入できてしまう。
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すべてのPEを注入し終えるとそれ以上の強化ができないので、PEを稼ぐ理由がなくなる。好みのショットにPEを注入していくという自由度が根本的に否定されている。
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ミサイルとパワーアップがアイテム取得による強化でPE注入制でないのもかなり謎。
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強化できる要素をすべてPE注入制にすればどのように強化していくかという自由度が高まるはずなのに、PEとアイテム別々で強化させる意味があったのだろうか?
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さらにいうとパワーアップアイテムの効果が極めて強力で、何のためのPE強化なのか分からなくなってくる。
総評
正直なところゲームとしての完成度はお世辞にも高いとはいえず、一般的には大味で雑なシューティングと言わざるを得ない。
特有の渋い外観に魅力を見出し、ゲームバランスよりも破壊のカタルシスに浸りたいシューターならばプレイする価値はあるかもしれない。
その後の展開
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かつてはWii版のバーチャルコンソールに配信されていた(2019年1月27日配信停止)。
最終更新:2020年04月28日 10:06