はなたーかだか!?

【はなたーかだか】

ジャンル シューティング
対応機種 PCエンジン
メディア 4MbitHuカード
発売元 タイトー
発売日 1991年8月9日
定価 7,200円
判定 なし
ポイント 天狗が自機のシューティング
和風パロディウス!?
衝撃のラスト?


概要

  • PCエンジンにもそこそこソフトをリリースし続けていたタイトーが放った、オリジナル横シューティング。

特徴

  • 主人公であるキツネの「コン太」はコン太の彼女「イナリ」を連れて、興味本位でとある洞窟を探索する。そして、コン太たちは洞窟奥に貼られた封印の札を何も知らずに破ってしまう。そこは魔人「ジカンダ」が札の力で封印されていた場所であり、封印を解かれたジカンダはコン太を気絶させイナリを拉致、さらには国全体をも征服しようと目論む。困ったコン太は鞍馬山に棲む天狗にイナリ救出と打倒ジカンダを頼み、天狗はそれを受け入れる。…というストーリー設定。
  • プレイヤーは天狗を操作し、分裂した12布の封印の札のかけらを集めつつ、イナリ救出とジガンダ撃破を目的にステージを進んでいく。ちなみにイナリはステージ3クリアで救出、ジガンダとの対決は最終ステージにて行われる。
  • 一人プレイ専用、全6ステージ構造、三段階の難易度調整あり。

主なルール

  • 十字ボタンにて天狗の八方向移動操作、ボタンは各自、ショットボタンとサブウエポンボタンに使用する。
    • ショットボタンを手動連打にて通常ショットが撃てる。各サイズ(下記)共に前方直進型のショットとなっている。
    • ショットボタンを押しっぱなしにする事により溜めが可能で、画面上記のショットパワーゲージを溜めきった状態でボタンを離すと強力な溜め攻撃が可能。これも各サイズ共に前方直進型の溜め撃ちで、多少の敵貫通性能を持つ。
      • 但し、連射パッドをONにすると溜め撃ちが放てなくなる場合があるので注意。
    • 大~中サイズ状態にて専用アイテムを取得する事でサブウエポンを放てる。サブウエポンに関しては下記のアイテム欄の項にて。
  • 天狗には大サイズ、中サイズ、小サイズの3つの大きさが存在する。ゲーム開始時、及びミス後の復活時の初期サイズは中サイズで、アイテムの「巻物」を取る事で1ランクのサイズが大きくなり、敵ダメージを食らうと小さくなる。各サイズによっていくつかの性能差が図られている。
    • 大サイズは攻撃範囲が広く、専用アイテムを取得する事により溜め攻撃をより強力なもの(下記)にしたり、サブウエポンを発射する事が可能。攻撃範囲や強い反面、体の大きさ故に敵ダメージを食らいやすく、壁に挟まれやすいというデメリットがある。
    • 中サイズは大と小の間位の攻撃範囲を持ち、専用アイテムを取得するとサブウエポンが発射できるが、大サイズの強力溜め攻撃は一切使えない。攻撃範囲や体の大きさに程よいバランスを持つサイズといえる。
    • 小サイズは攻撃範囲が最弱で、強力溜め攻撃やサブウエポンは一切使えない、いわば貧弱な性能。しかし、体が小さい事で敵ダメージを避けやすくなったり、壁をすり抜けやすくなったりするメリットもある(このサイズじゃないと進めない通路もある)。
  • ステージ中に出現するアイテムボックスを破壊すると、何かしらのアイテムが出現する。主なアイテムとしては以下の通り。
    • 「サブウエポン系」…大、中サイズの天狗のみが取得/使用可能。これを取得すればメインショットとは別で、サブウエポンボタンを押す事により各サブウエポンを放つ。但し、回数制限があり、ストックがなくなると次のサブウエポンアイテムを取らない限りは一切放てなくなり、すでにサブウエポン系を持っている場合にて他のサブウエポンを取得すると前のものは消滅する(重複所持不可)。また、小サイズになってしまうと持っていたサブウエポンが強制的に消滅する他、小サイズ状態ではこのアイテム系は出現しない。
      • 「癇癪玉」…天狗前方に放物線を描くように地面へ落下する癇癪玉で攻撃する。
      • 「まきびし」…天狗後方に放物線を描くように地面へ落下するまきびしで攻撃する。
      • 「鼠花火」…十字ボタンにて射程方向を制御できる鼠花火で攻撃する。
      • 「手鞠」…天狗前方に放物線を描くように地面へ落下し、さらにその前方へバウンドする手鞠で攻撃する。
    • 「強力溜め系」…大サイズの天狗のみが取得/使用可能。通常の溜め攻撃の上位版であり、高性能な専用溜め攻撃が放てるようになる。中サイズ以下になってしまうと持っていた強力溜め撃ちは強制的に消滅する他、中サイズ以下状態ではこのアイテム系は出現しない。
      • 「烏天狗」…天狗前方にホーミング性能を持つ烏天狗の群れを放出する。
      • 「鎌いたち」…天狗前方に貫通性能を持つ5方向の鎌いたち弾を放出する。
      • 「独楽」…天狗前方に前と上下斜めの3方向にて貫通性能を持つ独楽を放出する。この独楽は地形などに当たると反射して別方向に飛ぶ性質がある。『R-TYPE』でいうところの反射レーザーに近い性能。
      • 「青龍」…天狗の上下2方向に青龍レーザーを放出する。このレーザーは地形に触れると沿うような形で地形前方に進む性質がある。『R-TYPE』でいうところの対地レーザーに近い性能。
    • 「その他」
      • 「巻物」…上記に示したとおり、天狗のサイズを1ランク大きくする。大サイズ時ではこのアイテムは出現しない。
      • 「羽」…天狗の移動スピードを上げる。
      • 「子天狗」…天狗と共にショットを放ちトレースするような形で付いてくる、補助オプションである子天狗が付く。
      • 「アメリカンクラッカー」…天狗周りに発生しダメージを防いでくれるアメリカンクラッカーが一定時間付く。但し、あくまでもクラッカー自身がダメージを防いでくれるだけで、天狗が無敵になれる訳ではない。
      • 「蓑」…天狗が一定時間無敵になる。
      • 「うちわ」…画面内の敵を全滅させる。
      • 「かぐや姫」…天狗の残機数が30追加。なお、誤植ではなく本当に30機追加であり、それ以外の自機を増やすアイテムは本作には存在しない(スコアエクシデントはある)。
      • 「小判」…スコアアップ。
  • 各ステージのどこかに「ジカンダの子分」が一体隠れており、それを攻撃する事により専用の裏ステージにワープする。裏ステージのどこかにもジカンダの子分がいるのでそいつを攻撃すると、重要アイテムである「封印の札のかけら」が入手でき、元にいた表ステージに戻れる。
    • 裏ステージにてジカンダの子分を攻撃できないでいると、その裏ステージは永久にループする事になり、表ステージには戻れなくなる。
    • 表ステージにてジカンダの子分を無視して先に進む事も可能だが、一体でも奴を逃してしまうと、全ステージクリアしてもバッドエンドになってしまう。すなわち、ハッピーエンドを拝む為には各ステージ中に存在する奴を攻撃し、すべての封印の札のかけら6布(1ステージにつき1布)を回収しなければならない。
    • ちなみに封印の札のかけらは計12布存在するが、残り6布はステージクリア後に各ボス戦にて1布ずつ入手できるので、最低でも6布は手に入れる事は可能である。
  • 残機制でミス後は戻り復活で、残機が全部無くなるとゲームオーバーとなる。表ステージでミスすれば特定場所から、裏ステージでは裏の最初の地点からの復活となる。
    • 主なミス条件は以下の通り。
      • 小サイズ状態の天狗で敵、及び敵弾ダメージをもらう。
      • スクロールと壁に挟まれるとサイズに関係なくミス。
      • 敵の罠攻撃(虫取り網など)に引っかかるとサイズに関係なくミス。
    • ゲームオーバー後は専用パスワードが表示される。タイトル画面の「呪文」項目にてそれを入力すれば、そのステージからの再開が可能。また、ゲームオーバー画面にてすぐにコンティニューする事もできる。

評価点

  • 和風とコミカルが入り組んだ世界観が楽しい。
    • コン太や天狗たちはもちろん、敵であるジカンダ一味も非常に個性的で可愛らしいデザインで描かれており、愛着が沸いてくる。
  • グラフィックは当時のPCエンジンの中でも高水準で綺麗な外見。
    • 各ステージの構造もかなり気合が入っている印象。地味にボス登場時などの演出関係も凝っている。
  • BGMももちろん素敵で聞き応えがあるものとなっている。
  • 封印の札のかけらを回収しないとハッピーエンドが見られないシステムにより、ただ先に進む以外にも明確な目標がある。
    • これにより、どこに手下が隠れているのか探索する楽しみを持っている。
    • ちなみにバッドエンドといっても後味が悪いものではなく、見つけられなかった封印の札のかけらの分がイベント画面に隠れてエンディングシーンが見え辛くなるというもの*1。エンディングシーン自体はハッピー、バッド共に共通である。
  • ボイスによる演出が結構多い。
    • タイトル画面にて「はなたーかだか!!」と喋ったり、ミスすると「ふぁーいと!」と喋ってくれたり、敵の罠にかかるとジカンダのうぜえ顔のドアップと共に憎たらしい声で笑われたり、など。

問題点

  • 天狗を上下移動させると画面が上下にスクロールする関係で、流れ弾(もしくは飛び出す敵)に当たったり、急に壁挟まれてミスする事が初めのうちは結構遭遇しやすい。
    • これはプレイしていくうちに慣れるしかない。
  • 表ステージにてジカンダの手下がいる場所を通過してしまうと、もう取り返しが付かなくなる。
    • それ故に最初のうちはどうしてもバッドエンド直行になりがちである。これも場所を覚えてしまうしか対処のしようがない。
  • 通常ショットが手動連打であり、溜め撃ちも攻略上必要不可欠な存在故に、2ボタンでの連射パッドでの連射機能を使用するのはお勧めできない。
  • ボスの行動パターンがやや単調。
    • それでいて溜め攻撃を連発すればさくっと倒せてしまうあっけなさで張り合いが薄い(ラスボスも含め)。
  • 一部のボスの表現描写がややグロい。
    • ステージ4のボスが該当。顔が弱点で、段階毎に三面に変わるため撃破する度に一時的に首なし体となり血飛沫と肉片らしきものが飛び散る。(あろうことか二段目以降は某ホラー映画のジェイ○ンとフレ〇ィーのパロディという徹底振り。)これがなかなかグロイ。
  • 一部の裏ステージの難易度が高め。
    • いわゆる宇宙空間を意識したステージのため、高速スクロールで進む上に上下の移動の制御に慣性がついてしまうため、非常に制御しづらい。そのため流れ弾にあたることもある。ただし障害物が少なくループするのが救い。
  • ラスボス撃破後がある意味超展開である。詳しくはネタバレなので下を参照。
+ ネタバレ

ジカンダが仕掛けたタヌキの物置型のボスを倒すと、天井が落ちてきて天狗が下敷きになってしまう。これはジカンダの仕掛けた罠であり、天狗はまんまとそれに引っかかってしまった。
高笑いをするジカンダの前に、突然コン太が現れ持っていたハンマーにてジカンダを攻撃、あえなく黒幕は倒され事件は一件落着を迎えるのであった。

すなわち天狗はジカンダと戦う事もなく罠にかかり、美味しいところをすべてコン太に持っていかれたというオチ。
そして、タヌキの物置型がステージの締めを飾る弱いラスボスであり、「いかにも強そうな黒幕ボス」的な存在はこのゲームにいないというやるせなさ。


総評

タイトーのPCエンジンソフトの中でも一際浮いている存在。
ゲームとしては作り込まれた傑作で、普通に楽しめる一作。


余談

  • ちなみに本作の一年前にファミコンにて伝説の怪作『暴れん坊天狗』がリリースされたのだが、おそらくは天狗が自機の横シューティングはアレと本作とぐらいじゃなかろうか。