このページではDSiウェアソフト『空気読み。DS』と、その次回作『みんなで空気読み。』『みんなで空気読み。2 ~令和~』の紹介をしています。
両タイトル共に判定は「なし」となります。
その後のシリーズ作品については参考記述扱いで後述。



空気読み。DS

【くうきよみ でぃーえす】

ジャンル 読めてる度診断ゲーム
対応機種 ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェア)
発売元 Gモード
開発元 モバイル&ゲームスタジオ
配信開始日 2009年3月25日
価格 500DSiポイント
プレイ人数 1人
セーブデータ 1箇所・オートセーブ方式
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント どことなくシュールな空気読みシミュレーター
どう空気読みするかはプレイヤーの発想次第
空気読み。シリーズ
DS / みんなで1・2 / 3 / オンライン / コロコロ

本稿は携帯電話ゲームが原作のゲームを扱っています。
DS版の詳細に関する記述に限定し、携帯電話版に関する情報は割愛しています。


概要

旧データイーストのゲーム権利*1の一部を持つ事で知られるメーカー、GモードがリリースしたDSiウェアソフト。
携帯電話ソフトとして人気を獲得した空気読みシミュレーターソフト『空気読み。』を、ニンテンドーDS(DSiウェア)に移植した作品である。


ゲームルール

  • ゲームの流れ
    • 最初から選べるプレイモードは「はじめから(メインモード)」「さくっと空気読み。」の2つが用意されている。
      • メインモードは100回、"さくっと"は10回のシチュエーションが用意されており、各モード共に連続でシチュエーションをプレイしていく。
      • シチュエーションの指定順番は完全固定である。なお、本作ではゲーム途中でゲームオーバーとなる要因は存在しない。
      • メインモードに関しては、5回のシチュエーションを終える度にゲームを一時中断するか続けるかの選択が挟まれる。
        前者を選んだ場合、プレイ中のメインモードが中断され、その後はタイトル画面の「つづきから」という項目を選べば中断したメインモードからの再開ができる。
    • 各モード共にすべてのシチュエーションを終えれば、六角形グラフを交えた「どれ程の空気が読めたか」という総合診断が表示される。
      • メインモードにおける総合診断は記録され、次にメインモードをプレイし終えた際の総合診断と比較ができる。
    • メインモードを終えると「好みのシチュエーションを選んでプレイ」「一部シチュエーションをスコア形式でプレイ」できるモードも解禁される。
  • 操作体系
    • ゲーム的にはミニゲーム集に近いプレイ感覚となり、シチェエーションに合った操作を行っていく。
      • 各シチュエーションには「お前」と呼ばれる赤いキャラがいる*2。この"お前"を操作し、空気を読んだ行動を起こしていくのが大まかな目的である。
      • ゲーム内において「どういう操作で、どの様に空気を読むのか」という説明は一切されない。よって、前情報抜きの直感・推測的な操作で事を起こさなければならない。
      • 操作系統は十字ボタン・右側のボタン・タッチもしくはスライド操作などのいずれかを操る事となるが、シチュエーションによって操作の仕方が変わってくる。
      • 操作を終えるか、操作をせずに放置するとシチェエーション終了となり、すぐさまに次のシチュエーションへと進む。
  • シチュエーションの一例
    • ゲーム中に発生するシチュエーションの一例3つを以下に表記する。ここからどう操作していくかがプレイヤーの課題となる。
+ シチュエーション一例
  • 例1
    • 電車内で"お前"が座席に座っている。そこに2人連れが"お前"の前に接近してきた。座席には2人座れるスペースがあるが、"お前"はその中心位置にいる。さてどうする?
  • 例2
    • "お前"と彼女がデートしている。デート先には「ロボットアニメ」と「恋愛映画」の建物がある。さてどうする?
  • 例3
    • クリスマス当日、寝る前の"お前"がベッドで休んでいる。そこへサンタが近づいてきた。さてどうする?

評価点

  • 軽いノリで空気読みができる
    • 「シチュエーション中にいかに空気を読んでいくか」というゲームシステムがユニークな試みで目新しい。
      • 常識的に考えれば当たり前の行動だが、下記の件もあり思い通りの結果になりにくい。そのジレンマをどう受け止められるかによって面白みが変わってくる。
    • ゲーム内のノリは極めて軽く、さっぱりとノリで空気読みシチュエーションが楽しめる。
      • 各シチュエーションのプレイ時間が長くても数十秒~1分*3程度で終わるので、さくさくとゲームが進められる。過剰に待たされるような間延びはほぼない。
  • シュールな漫画風な絵面
    • 作中に登場する絵柄が非常にシュールかつ漫画チックであり、漫画をみているかのような感覚で各シチュエーションが楽しめる。
      • 真っ白な背景の中に、シュールな絵柄が表示される絵図となっている。悪くいえば殺風景な外観だが、白背景とシュールな絵図が上手くマッチしている。
      • キャラクターデザインは全編通してシュール全快なタッチで描かれており、シチュエーションごとに様々なリアクションを起こしてくれる。
    • いわゆるバカゲーとしての側面を持つゲームだが、趣向としてはシュール色の強い外観なので、本wikiにおいてバカゲー判定には指定していない。

問題点

  • 何を行えばいいのかが分かりにくい
    • シチュエーションに関する一切の操作や目的が表示されないので、空気を読む以前に「どういう操作するのかが読めない」という事態に陥りやすい。
      • もっとも、操作や目的を表示してしまうとそれはもう空気読みではなく「ありがちなミニゲーム」になってしまう事情もあるので致し方なしだろう。
  • 空気読みの基準も分かりにくい
    • 各シチュエーションにおける「正しい空気読みの解答」という表示が全くされず、どれ程に空気が読めてるのかが不透明である。
      • モード終了後の結果に関しても「あからさまに読めてるっぽい」などの曖昧な表示しかされない。正確性をもとめるプレイヤーにとっては非常にもどかしい。
      • 曖昧な表示ではあるものの、実際にはちゃんと空気読みの成否に応じた結果発表がされている。正しい空気読みの操作はプレイヤー自らが発見しなければならない。
  • 遊戯的な面白みが薄い
    • シリーズを通して「シチュエーションの中で空気を読む」という内容であり、ゲームとしてのやり込みを目指す系統の楽しみは薄い。
      • 各シチュエーションは毎回同じものが短時間で描かれるだけで、悪くいえばプレイヤーがゲームの本筋に関われる要因が少ない。
      • 「空気をひたすらに読んで好成績の総合診断を出す」という高嶺を目指す目標はあるものの、飽きなくプレイできるものかといわれるとかなり疑問。

総評

様々なシチュエーションの中で空気を読んでいくその内容は新鮮味があり、他のゲームにはない独自性が感じられる一作。
一方で遊戯的な意味でのゲーム性はさほど高くはなく、どちらかといえば「空気読みができる漫画風映像作品」位の気持ちでプレイした方がいいかもしれない。



みんなで空気読み。

【みんなでくうきよみ】

みんなで空気読み。2 ~令和~

【みんなでくうきよみつー れいわ】

ジャンル 読めてる度診断ゲーム

対応機種 Nintendo Switch
プレイステーション4
Windows(Steam)
メディア ダウンロード専売
発売元 Gモード
配信開始日(1) 【Switch】2018年8月30日
【PS4】2019年11月15日
【Windows】2020年3月30日
配信開始日(2) 【Switch】2019年9月26日
【Windows】2020年9月30日
価格 510円
プレイ人数 1~2人
セーブデータ 1箇所・オートセーブ方式
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント 2人プレイに対応したシリーズ続編
ボケに徹する「(空気を)読まない。」モード搭載
大体はシリーズと同じノリ
空気読み。シリーズ
DS / みんなで1・2 / 3 / オンライン / コロコロ

※特徴が共通するため、『1』『2』の2作品合わせての解説。


概要(みんなで)

『空気読み。』の新シリーズ。
『1』はマルチプラットフォームによる配信で、『2』はSwitch版が最初に配信され、その後Windows版もSteamにて配信が開始された。
『1』はDSiウェア(以下:前作)に一部のシチュエーションを変更した移植作で、『2』は完全新作シチュエーションが収録されている。

『1』『2』共にシチュエーション以外のゲームシステムに大きな差はないため、この記事では同一として扱う。
なお、『3』以降のタイトルは参考記述として後述し除外している。

前作との相違点

  • モードの追加
    • メイン格のモードとして「ひとりで空気読み。*4」「ふたりで空気読み。」「さくっと空気読み。」、及び隠しの「(空気を)読まない。」が選択できる。
    • 「ひとりで」「さくっと」は1人プレイ専用で前作と同じルールで進行する。また、前作でいうところの隠しモード全般も本作において引き続きプレイ可能。
  • ふたりで空気読み。
    • 2人同時プレイ専用の新モード。1P側は「赤の"お前"」・2P側は「青の"お前"」が操作対象となる。
      • 全10回のシチュエーションが発生するので、2人の息を合わせるなりボケるなりして操作していく。シチュエーションはプレイによって毎回変わる。
    • すべてのシチュエーションを終えると、三角グラフと共にプレイヤー同士の「相性度」が表示される。
  • (空気を)読まない。
    • "ひとりで空気読み。"を一通りプレイすると解禁される1人プレイ専用の新モード。空気読みとは真逆の「KY(空気を読まない)な行動」が目的となる。
      • 全50回のシチュエーションがあり、その中でKYなボケ操作をしていく。それ以外のルール及びゲーム進行は"ひとりで空気読み。"に準ずる。
    • すべてのシチュエーションを終えると六角形グラフを交えた「どれだけボケれたか」という総合診断が表示される。
  • その他の相違点
    • 操作がコントローラー側専用となり、Switch本体のタッチ操作には対応していない。なお、Joy-Conならではの特有操作を要するシチェーションがある。

評価点(みんなで)

前作における評価点は本作にも大方当てはまるので、ここでの表記では割愛する。

  • 新たなシチュエーションの追加(主に『2』)
    • 新シチュエーションを追加しているため、前作プレイヤーでもそれなりに新鮮な気分で楽しめる。『2』に至っては完全新作なのでなおさら。
      • 『1』と『2』に同一シチュエーションは存在せず、両方を購入してもシチュエーションのネタ被りがない*5のは嬉しい配慮。
      • 各シチュエーションは相変わらずシュールで味のあるものが多い。アニメゲーム等のパロディネタが多く、さらには『2』では令和絡みのネタもある。
  • 腹筋崩壊必至(?)の新モード
    • "ふたりで空気読み。"は息の合ったプレイだけでなく、お互いが支離滅裂な操作をしてボケに走るかという別の楽しみがある。
      • ボケ全開のプレイでぐだぐだな行動を起こし、シュールな絵面と共に爆笑する面白みがある。そういう意味ではパーティゲームとしての側面が非常に強くなっている。
    • "(空気を)読まない”では1人プレイで思う存分にボケまくるのに適したモードとなる。
      • 要は空気を読むのと逆の行動をすればいいので、好成績を目指すという意味での難易度は必然的に下がる。絶妙なボケを狙っていくプレイを目指すのも一興。

問題点(みんなで)

  • 問題点に関しても前作と同様のものが当てはまる。遊戯的な意味でのゲーム性はあまり高いとはいえず、ネタ特化の漫画風映像作品として割り切らないと飽きやすい。

総評(みんなで)

前作のノリはそのままに、2人同時プレイやボケ専用プレイという新たな新境地を開拓した一作で、前作以上のネタ的なプレイが楽しめる。
一方で遊戯的なものが薄いのも前作通りであり、漫画風映像作品として楽しめるかどうかによって価値が変わってくるのもシリーズ通り。


その後の展開

  • 2021年3月19日に3作目となる『みんなで空気読み。3』がSwitchにてDL配信開始。シリーズ初となる女性の「お前」が主人公となり、今回も完全新規シチュエーションが100問登場する。時事ネタもあればありがちなものも…… 中にはVTuberが狼狽するようなネタも密かに混じってたりする。
    • 2021年6月23日にはWindows版もSteamにて配信開始。
      また、シリーズ3作がセットになった『「みんなで空気読み。」コンプリートコレクション』も併せて配信が開始された。
  • 2021年11月25日にSwitch版3作とガラケー版の初代『空気読み。』の復刻版をセットにしたSwitch向けパッケージ版『みんなで空気読み。1・2・3+』が発売。
  • 2022年6月20日にはSteam向けに最大10人とオンラインプレイができる『空気読み。オンライン』が配信開始。
    • 2022年12月22日にはSwitch版『みんなで空気読み。オンライン』がダウンロード専売で配信開始。
      これに合わせ、Steam版も前日のVer.2.00アップデートに伴い同タイトルに改題された。

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最終更新:2023年12月17日 18:57

*1 但し、SNKプレイモアにとっての旧SNK作品のように全体ではない。『ヘラクレスの栄光』シリーズなど一部はパオン・ディーピーが保有。

*2 シチェーションによっては"お前"は存在せず、シチェエーションそのものを操作する場面もある

*3 例外としてメインゲーム終盤のシチュエーションはスタッフロール表示も兼ねるため、数分程度の時間は消費する。

*4 前作でいうところの「はじめから」と「つづきから」を兼ねたモードにあたる。

*5 ただし、『1』のリメイク的なシチュエーションが『2』に収録されている。