オフワールド・インターセプター エクストリーム

【おふわーるどいんたーせぷたーえくすとりーむ】

ジャンル オフロードシューティング


対応機種 プレイステーション
セガサターン
発売元 BMGビクター
開発元 CRYSTAL DYNAMICS
発売日 1995年11月22日
定価 6,090円(税込)
判定 なし
ポイント コッテコテに煮詰まったアメリカンゲーム


概要

割と珍しい、3D陸戦型シューティング。現在に至るまで類似したゲームの少ないジャンルである。
元は1994年にクリスタル・ダイナミクスが3DOで発売した『Off-World Interceptor』*1をPS/SSへ移植するに当たり、システムに調整が入ったことで前述のタイトルに改題されたものである。


システム

  • 後方視点型3Dシューティング。自機は車である。
    • フィールドは非常にアップダウンが激しく、自機にはジャンプ機能が搭載されている。
      • ジャンプゲージ消費でホバリングも可能。ゲージは時間で回復する。
    • ライフ+残機制である。ライフがゼロになるとそのステージの最初から。残機がなくなるとゲームオーバー。
  • 敵の攻撃をかいくぐりつつ、ステージの終点を目指す。
    • 道中には様々なアイテムが落ちている。以下詳細。
      • コイン…銀、金があり入手するとお金になる。
      • ニトロ…一定時間スピードを上げるニトロの使用回数が増える。
      • ミサイル…ミサイルのストックが増える。ミサイルの性能は自機の種類により異なる。
      • ショット…通常ショットの威力が上がる。一段階だけ。ステージクリアしても引き継がれるが、ミスで失われる。
      • エアストライキ…画面内の敵を一掃する爆弾をストックする。
      • 修理…ライフ回復。全回復の「完全修理」もある。
      • プラズマ…後方にばらまく地雷をストック。
      • クローン…残機+1。
      • 無敵…そのまま。一定時間無敵になる。
      • パラメーターアップ…自機の性能を高める。各パラメーターに対応しており、滅多に落ちていない。
  • ステージクリア後はクリアタイムに応じた賞金が得られる。
    • この賞金を使って自機を強化したり、新しい機体を購入できる。また各種お役立ちアイテムも購入できる。
  • 5つの惑星に各4~6ステージある。さらに隠しステージも…?
    • 各惑星の最後に現れるボスは賞金首であり、非常に強いが倒せると莫大な賞金が手に入る。
  • 2人プレイ用のバトルモードもある。
    • 相手マシン撃破で勝利である。

評価点

  • とにかく荒れ果てた荒野を4WDマシンでかっ飛ばすのが気持ちいい。
    • 類似したゲーム性の作品が少ないこともあり、希少価値は高い。
  • 難易度は低め。あまり深く考えずにひたすらステージ奥を目指すだけ、というシンプルな目的もいい。
  • 賞金でマシンを好きにカスタマイズできる。足りない能力を補うもよし、長所を伸ばすもよし。
  • BGMも非常にノリが良く、聞いていて爽快感がある(ただしPS版とSS版で若干異なる)。

問題点

  • 賞金支給の形態と、新規マシン購入方式。
    • 一度クリアしたステージには引き返せず、賞金は一度しか手に入らない。このためパワーアップに限界が生じている。
    • それだけならまだしも、購入済みマシンの再使用不可という仕様がこれに拍車をかける。
      • 一度大金を払って買ったマシンなのに、乗り換えようとすると再び金を払う必要がある。ステージに合わせて乗り換えることが出来ないのである。
      • 乗り換えに金がかかるということもあり、安い機体の改造に資金を投入するのがもったいなく感じてしまう。
    • 好きなステージを遊べる「アーケードモード」もあるが、こちらは完全に独立しているので賞金の使い回しはできない。
  • 全体的に難易度は大味。熟練シューターにはあまり向いていない。
  • セーブ方法は、なぜかこの時代にパスワード制。
    • しかし、パスワードをメモリーカードに保存するという機能があるため問題はない(これはPS版のみでSS版には搭載されてない)。…パスワードの意義は?
  • グラフィックレベルもあまり高くない。
    • 背景はよく出来ているのだが、主に敵キャラの造形が適当。スーファミレベルにも見える。

アメリカンな点

  • 舞台は、一応地球から遠く離れた異境の惑星である。
    • にもかかわらずサボテンやら椰子の木やらが生えているのは一体どういうことなのだろう?
  • ストーリーの合間には実写で物語が説明される。
    • これがまた、日本人が想像するB級スペオペそのままである。
      • 全体的なガジェットがいかにも1950年代風。しかも、その中を闊歩する賞金稼ぎが半裸に鉄の鎧とすさまじく前時代的なのが笑いを誘う。
    • 台詞回しもまさしく洋画のそれである。
      • ちなみにゲームオーバー時にも実写のムービーが流れるのだが、惑星によって内容が違う。妙なこだわりである。
  • 残機がクローン。倫理的にアリなのか? まぁTRPGの傑作『パラノイア』始め前例のない設定ではないが…。
    • しかし、普通のゲームではなかなか説明されない1UPの仕組みについて、論理的な解説を加えたのは評価できる…かもしれない。
      • ちなみにショップで購入できる。ただし200,000と馬鹿高い(銀貨が一枚200、最初のボスの賞金が丁度200,000)。
  • 「エアストライキ」だが、グラフィック的にどこからどう見ても核爆弾である。

総評

 純粋にシューティングゲームとしての完成度は微妙。レースゲーム+シューティングとして複合的に評価するべきかもしれない。
 とりあえず、アップダウンの激しい無人の荒野を、敵の攻撃をかいくぐりつつかっ飛ばす爽快感は、他のゲームではなかなか味わえない楽しさである。
 随所に散見されるツッコミどころも堪能してみると、さらに趣深い。

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最終更新:2023年10月20日 14:48

*1 日本の3DO版も1994年12月にBGMビクターから発売されている。