SOUND VOLTEX BOOTH

【さうんどぼるてっくす ぶーす】

ジャンル 音楽シミュレーションゲーム
対応機種 アーケード
発売・開発元 コナミデジタルエンタテインメント
稼働開始日 2012年1月18日
判定 なし
ポイント 楽曲が気に入るかどうかで評価が分かれる
初心者にはかなり厳しい
妙にマニアックよりな作風
ユーザーからの楽曲公募
一部VOCALOIDと東方アレンジ曲収録
SOUND VOLTEXシリーズリンク

※初代作品のゲーム名としての正式名称は『SOUND VOLTEX BOOTH(- ブース)』となっている(後述)。



概要

『REFLEC BEAT』に続くBEMANI最新作。キャッチコピーは「究極のエフェクトデバイスを体感せよ!」。『jubeat』や『REFLEC BEAT』より『beatmaniaIIDX』に近いゲーム性。
ユーザー参加型の音ゲーという点を前面に押し出して宣伝し、音楽ゲーム側の「 SOUND VOLTEX BOOTH 」および公募サイト側の「 SOUND VOLTEX FLOOR 」によって展開されている

SOUND VOLTEX BOOTH (音楽ゲームサイド)

基本システム

  • 縦長のディスプレイを使用し、 画面奥から迫ってくるエフェクトノイズ(オブジェクトとも呼ばれる)に合わせて演奏するという、従来のBEMANIシリーズに多く見られた『画面上のオブジェに対応した手元のデバイスを叩く』系統の音楽ゲームとなる。近年のBEMANIシリーズは jubeat の登場以来、『画面を見て画面を叩く(触る)音楽ゲーム』が連続でリリースされていたので、この系統の作品の登場は久しぶり。
    • ただしコンセプトは従来の作品のように『正しく演奏して正しい音楽を奏でる音ゲー』では無く、『正しく演奏することで音楽を変化させる音ゲー』となっている。 わかりやすくいうと、楽曲にエフェクトをかけるというスタイルになる。
      • 同じ楽曲でも、難易度別にかかるエフェクトが異なり、曲によってはVOCALに合わせたエフェクトがかかり、印象が大きく変わるものもある。
  • 画面奥から流れてくる白い横棒で表現された「ショートノイズ」にあわせて奏でる(実際は音は鳴らない)「BTボタン」4つ、ショートノイズ2つ分の長い橙色で表現される「ロングノイズ」に合わせて長押ししてエフェクトをかけ続ける「FXボタン」2つ、そして本作1番の特徴である左右から赤青2色の「エフェクトライン」にあわせて回し続けるつまみ型の「アナログデバイス」2つの計8つのデバイスで操作する。
    • アナログデバイスは画面上のラインに合わせてゆっくり回したり、一気に傾けたりとIIDXのスクラッチ以上に動きのパターンがある。もちろん「両方のつまみを左右非対称に動かす」「つまみを操作しながらボタンを押す」といった様々な譜面も出てくるので、クリアだけならともかく「ULTIMATE CHAIN(フルコンボ)」を目指すとなると一筋縄では行かない。
    • 譜面の難易度は『BOOTH』の時点ではLv1~15の全15段階、1曲ごとに必ずNOVICE/ADVANDED/EXHAUSTの3つの譜面が与えられている。
    • 操作が複雑なため個人差が激しいが、キー音がない最近のBEMANI機種であるにもかかわらずゲーム性・演奏感共に抜群であり、本作において最も評価されているポイントと言える。
      ボタンにほとんど触ることなく、アナログデバイスに特化した譜面も続々と出現し、「脳トレ譜面」などと比喩されることも。

特徴

  • 収録されている楽曲は既存のBEMANIシリーズ楽曲のアレンジ(REMIX)楽曲と、有名なネットクリエイターによるオリジナル楽曲が収録されているという、今までのBEMANIシリーズには無い構成になっている。
    • ロケテストの段階では、ニコニコ動画で初音ミクに代表されるVOCALOID楽曲で有名な作曲者によるBEMANI楽曲のREMIXや、VOCALOIDそのものを利用した楽曲が収録された。
    • 正式稼動時には東方Projectのアレンジ楽曲を作成する同人サークルのクリエイターの楽曲も収録されていた。
  • このシリーズはサイバーなインターフェースを一貫しているが、初代の異質なイメージで客付きが悪かったjubeatとREFLEC BEATの反省なのか、同時に1作目からマスコットキャラクターを前面に押し出している。
    • 女の子キャラクター「レイシスちゃん」とアナログデバイスの目印に顔をつけたゆるキャラ風の「つまぶきくん」がパンフレットや公式サイト、雑誌の紹介記事などで登場。この2名のキャラによりどことなくポップな雰囲気も出ている。
  • 『アピールカード』というものがあり、その日の気分でさまざまなイラストが描かれたカードを装備することできる。あくまでアイコンという役割であって、ゲームの難易度や隠し要素の解禁には関係しないので、気軽に選んで構わない。
    • 8月より実装されたマッチングの開始、終了画面にてアピールカードに応じてメッセージを送ることができる。レイシスちゃんなどのキャラものならそのキャラらしい口調やセリフを言ってくれる。
      カードによってはセリフが一つの繋がった文章の一部になっていたり、『月風魔伝』のナレーション風にしゃべったりするなど面白いものも存在。
  • 2012年8月よりマッチング機能実装。もちろん全国のみならず店内で友達と競い合うことも可能。
    • マッチングすれば隠し要素の解禁に必要なパケットとブロックにボーナスが付く。クリアできなくても対戦相手がクリアしていればSAVED扱いで次のステージに進め、逆に対戦相手をSAVEDしてあげるとパケット・ブロックのボーナスが貰えるなど、メリットも多い。
    • マッチングする必要がなければ待機画面でスキップすることも可能。

SOUND VOLTEX FLOOR (コンテンツ募集サイト)

  • ゲームセンターで実際に遊べる筐体の「SOUND VOLTEX BOOTH」と並行して「SOUND VOLTEX FLOOR」という、定期的に楽曲やゲーム内のイラストの公募コンテストなどを行う特設サイトが開設。
    BEMANI楽曲のリミックスコンテストや、テーマに沿ったオリジナル楽曲のコンテストが開かれ、採用曲がBOOTHに配信され実際に遊べるようになる。
    • 「ユーザーが新たに世界を創っていく世界初のCGM(Consumer Generated Media)アーケードゲーム」を謳っているProject DIVAと比較されやすくなる要因の一つであるか。
  • FLOOR採用楽曲は、これまでのBEMANIには無かった最先端のジャンルに挑戦した楽曲や、ゲーム性を強く意識した楽曲など良曲揃いということもあり、BOOTHのみで遊ぶユーザーからも、他機種BEMANIシリーズのプレイヤーからも新風を吹き込む存在として期待されている。
    • 「FLOOR落選供養」という名目で動画サイトに投稿されていく不採用楽曲もクオリティが高いものが多く、FLOOR採用のための水準は切磋琢磨してかなり高いことが伺える。
  • イラストに関するコンテストは、楽曲選択時に表示されるジャケットと、前述のアピールカードを募集している。
    • 株式会社インターネット制作のVOCALOID「GUMI」のイラストを募集したり、それぞれの都道府県をテーマにしたアピールカードのコンテスト、楽曲ジャケットから誕生したオリジナルキャラクターたちを使ったアピールカードを募集したりと、応募要項も多岐に渡っている。
    • 中には楽曲とジャケットイラストをセットで投稿し、同時採用をかっさらうというマルチクリエイターも登場している。
  • そして2014年5月には、FLOORで顕著な活躍を見せたクリエイター達がbeatnation Recordsのアーティスト達からの推薦を受け、beatnation新レーベルの発足に至った。
    この新レーベル所属アーティスト達によるBEMANIシリーズ作品やアルバムへの書き下ろしの楽曲も続々と登場し始めており、SOUND VOLTEXをプレーしないBEMANIプレイヤー達も期待を寄せている。
    • beatnation Recordsにはデモテープ持ち込みによる採用窓口が用意されていたが、FLOOR設立に伴い、窓口をこちらに移す形で受付を終了していた。
  • 採用者にはオリジナルのe-AMUSEMENT PASSがプレゼントされる。そのPASSには特別なアピールカードが付与され、採用曲または採用アピールカードが予め解禁されている。
    • このカードを使用した採用者と運良くマッチングした場合、パケット・ブロックにはさらに「クリエーターマッチングボーナス」が入る。

評価点

多種多様なエフェクトによる楽曲変化の醍醐味

  • FXボタンによるロングオブジェクトと2つのつまみによるアナログデバイスでエフェクトを掛けていく。概要でも述べたが、疾走感とともに楽曲にエフェクトを掛けていくゲーム性は本作最大のポイントであり、別方面ながら抜群の演奏感を誇る。
    • FXボタンのエフェクトは非常にバリエーションが豊富。Filterなどを駆使し、音をうねらせる「ワブル」や、ジェット機の上昇音のような響きを付加する「フランジャー」、さらには音程そのものが変わる「ピッチシフター」など他にも多々(リトリガー、ゲート、サイドチェイン等)あり楽曲の変化を肌で感じることができる。
    • 特定の箇所をループさせたり、急なピッチ変更のエフェクトなどは初見では思わずニヤリとしてしまうこともあり、譜面製作者のセンスが光る。
    • アナログデバイスは周波数変化のエフェクトが主であるが、場合によってはビットクラッシャー(音がざらつくような感じ)になったり、フィルターがかかる場面もあったりする。
  • エフェクトによる楽曲変化は一般的には馴染みが薄いかもしれないが、本作は音ゲーという形で音楽の知識がなくとも気軽にエフェクトを楽しむことができる。

楽曲配信ペースが異常に速い

  • 基本的に2週間に1回のペースで楽曲が追加のアップデートが行われている。一番多いときは1ヶ月間で40曲追加したこともあり、1日1曲以上のペースであった。
    • 従来のBEMANIシリーズであれば数ヶ月に1回1~5曲増える程度、もしくは数曲の時限解禁であり、これ以前は「REFLEC BEAT limelight」の1ヶ月あたり1~8曲が最多であった。
    • ネットクリエイターが多く所属するEXIT TUNESとも提携しており、同レーベルのCDからも収録される。また、所属作曲者が動画サイトに投稿して最短7日で収録されるという別の意味での速さも見せている。
    • 稼働から1年経過時での収録曲数は136曲。稼働時は27曲収録だった為、1年間で109曲が追加された。単純計算で3~4日に1曲追加されるという、非常に意欲的なアップデートが高い頻度で行われている(稼働当初のコンセプトからはすこし異なる場合も出てきたが)。
      収録前から有名な楽曲も大量に収録されているが全国ヒットチャートがこれに独占されているわけでもなく、満遍なく選曲されている傾向にある。

システム部分の評価点

  • Hi-SPEEDが0.1刻みで設定できるのはこの作品が初めてである。他の機種はbeatmania IIDXを除き0.5~0.25倍刻みが限度なので、適正スピードに合わせやすくなった。
    • ところが稼働当初はHi-SPEEDの設定方法が筐体や画面のどこにも載っていなかった。現在はマッチング待ち画面で設定方法が表示されるようになっている。
  • 現在のBEMANI機種で唯一イヤホンジャックが付いている。もちろん音量の調整も可能。他の機種でもゲーセンによっては筐体を改造してイヤホンジャックをつけているものもあるが、標準装備はbeatmania IIIに次いで2機種目。
    • イヤホンジャックについてはアピールカードのネタにもなっている他、パンフレットでもディレクターのDJ YOSHITAKA氏*1「ばっかお前、ゲーム機の左下にヘッドホン端子がついてるだろ!」*2とネタを交え大々的にプッシュしている。
  • 現行のBEMANI機種において隠し曲の解禁の自由度が高い。
    • 一部の曲や条件付きのものを除き、ブロック(解禁するために必要なポイント)さえ足りていれば、プレイ終了後のインプットステーションにて即座に解禁できる。
      • そして、条件ロックされているものでない限りは、自分がプレイしたい曲・譜面を好きに選んで解禁することが可能。
  • アップデートによる修正等が速い。
    • 楽曲追加日に特定の曲で満点が取れないバグが存在したが、その追加翌日に該当曲を一旦削除→さらに翌日に修正して再配信するなど迅速な対応を見せてくれたことも。
    • 譜面の配置がリズム的に明らかにおかしい配置も比較的速めに修正されるため、すばやく対応するスタンスは評価できるといえる。
  • 譜面製作者、ジャケットのイラストレーターの明示。
    • 楽曲選択画面や決定画面において確認することができる。この手のゲームには珍しく両者とも明記されており、一目で確認することができる。
    • 譜面製作者の1人であるPHQUASE氏(「フカセ」と読む)は、コナミの公式大会(KONAMI Arcade Championship)にゲストで出演するなどして表舞台に立ったこともある。

賛否両論点

今までには無い多彩すぎる収録楽曲

  • BEMANIシリーズからのリミックスアレンジ作品やゲームオリジナル楽曲、FLOORコンテスト楽曲が収録されているほか、「EXIT TUNES」提供版権曲(VOCALOIDと歌い手*3)、さらには『東方Project』のアレンジ楽曲*4なども収録されている。
  • 本作は他のBEMANIシリーズと異なり、J-POPやアニメなどの有名版権曲や、beatnation records・従来のBEMANIコンポーザーの曲はほとんど皆無*5であったため、特にBOOTH稼働当初でFLOORでの楽曲募集が始まる前は、今までとは全く違う方向にマニアックな楽曲ラインナップが大きく批判されていた。
    • 前述の通り初音ミク -Project DIVA-と比較されることがあるが、クリプトン社のVOCALOIDのみ使用できるProject DIVAシリーズにはないMegpoid(GUMI)、IA -ARIA ON THE PLANETES-、MAYUを使用した楽曲が収録され、肉声アレンジの「歌ってみた」系統も存在している。ニコニコ動画などで有名な曲でも、クリプトン製VOCALOIDで無い楽曲、肉声によるVOCALの場合Project DIVAには入らないので、一種の住み分けにもなっている。
    • BEMANI楽曲のリミックスがあるとはいえ、そちらにしても初期の頃はVOCALOIDを使うという風潮が強かった。一部の楽曲やそのリミキサーが、「原曲にそぐわない」「不必要なボカロ起用」といった理由で大バッシングを受ける事もかなり目立っていた。
    • リミックスかつエフェクトをかけるという性質上、それを活かしやすいハードコア系のジャンルにやや偏りやすいのも賛否両論。この点も原曲との乖離が批判として挙がりやすい。
    • ちなみに『東方Project』に関しては、beatnation records所属のdj TAKAのTwitterで「今後も(BEMANIシリーズ全体で)東方Project関連の企画を展開する」という発言が出ている。
  • オリジナル曲では、良くも悪くも「俗」なネタが目立つ部分が賛否両論。初期『BOOTH』でもラーメン二郎のネタをベースにさまざまなネタを闇鍋状態*6にしてそのまま歌にした電波ソング「ヤサイマシ☆ニンニクアブラオオメ」、明らかにニコニコ動画の某シリーズ*7を意識したとしか思えない「西日暮里の踊り」があるが、この二曲は譜面の評価が高く、やっていて楽しいから曲も好きになった、という人もいる。
  • 以上のように、日本のネット文化・同人文化から来る多彩な音楽が収録楽曲として本作を彩っている。それらに触れているユーザーからは、あの曲もこの曲も入っていてしかもすぐに配信されて遊べると非常に好評である。逆によく知らない人や苦手な人からすると疎外感や嫌悪感、一部の楽曲クオリティへの不満等を抱いてしまうところが賛否両論となっている。

その他

  • ジャケットのイラストは公募のものもあるが、全体的に萌え絵が多いため人を選ぶかもしれない。
    • もちろんロゴを重視したシンプルなものや、シモン・ベルモンドの肖像画のような渋いものもある。
  • 公式のノリが、他のBEMANIシリーズに比べるとどこか異質だった。
    • 楽曲追加やアップデートの告知で、他のBEMANIシリーズで行われているイベントに半ば勝手に便乗してくる、ということも。
      • 例:『超夏祭り開催』←(元ネタ)『ギタ・ドラ・jubeat 大夏祭り
      • 『ボルテだって!!勝手に!Lincle LINK』
      • ちなみにどちらも元ネタは複数機種間のコラボイベントであるが、本作に関しては単純に「楽曲の追加」であり、本作側の楽曲も他の機種で遊べるようになる、といった事は無い。
  • 初期のSOUND VOLTEXの公式Twitterがネタまみれ。非常にネタの範囲が広く、よく言えば同人的なユーザー目線でノリやすい、悪く言えば公式アカウントとして行き過ぎなその姿勢に、一部のユーザーからは苦言が出たりしていた。
    • 初期は『魔法少女まどか☆マギカ』『ニンジャスレイヤー』などの時事トレンドネタに言及することも多く、さらにとあるBEMANI楽曲の風評被害を起こしているジャンルネタを呟いたり、さらにツイッターで話題のネタを改変して呟くのはもちろん、東方Projectのキャラクターのカップリングの好みまで呟いたりしている。
    • ただ、やりすぎを反省したのか次第にアップデートの告知や楽曲追加の呟きのみ行うようになり、初期に比べると現状の告知はかなり落ち着いている。

問題点

プレー内容に関するものが多いので、クレジットを入れてからの流れに合わせて挙げていく。

初めてプレイする人への配慮不足

  • チュートリアルが存在せず、デモ画面で確認できる程度。公式サイトや筐体のPOPで無料配布されているリーフレットで事前に確認しないと痛い目を見る場合が多かった。
    特にアナログデバイスの独特な操作感覚は慣れるまで一定量の経験が必要で、それを知らずに「音ゲーには慣れているから」という理由で最初からいきなり中級・上級難易度の譜面に手を出して1ステージ目でゲームオーバーになるプレイヤーが続出*8
    プレイヤー達の間では音ゲーに慣れた人ほど危ないと注意喚起され、低レベルの譜面で操作感覚を掴むように呼びかけられたほど。
    • デジタルのように「押す・押さない」の二択というデバイスではないので仕方のない部分もある。

選曲に関して

  • 選曲画面のスクロールが妙に遅く、何の曲があるか把握できないうちに時間切れになりやすい。
    • 途中からレベルや曲名別でのソート、カーソルのスキップ機能が実装されたが、「REMIX」や「東方アレンジ」などでカテゴリ分けもされておらず、やりたい曲があっても探すのが面倒。

難易度分布状況

  • 譜面はレベル1から15まであるが、レベル7程度の中難易度譜面が不足気味。基本的にADVANCEDから解禁必要な点も相まって、レベル8,9や10越えの譜面にはついていけないライトユーザーには遊べる曲が少ない。
    • 一方で高難度譜面に関しては頻繁に追加されており、Lv14譜面の飛び抜けた多さはプレイヤー達の間でもしばしばネタにされ、Lv15の高難度譜面も一ヶ月毎に最低1譜面がほぼ確実に追加されるほど。
      • このLv14~15というのは全て最高難易度の「EXHAUST」譜面。それに準ずる「ADVANCED」譜面でもLv8~10あたりが多い。
    • 解禁が楽曲単位でなく譜面単位。そのプレイヤーにとって丁度いいレベルの譜面があっても解禁しないとプレイできず、ステーションに行っても解禁できるものにはLv13~15という譜面ばかりズラッと・・・などという光景で、結局は「音ゲー上級者向けなのか」と落胆させられたりする。
      • ただし原則としてNOVICE譜面はそのほとんどが初期常駐している他、ADVANCED譜面のみ解禁するということもできるので、比較的低いブロック量で中難易度の譜面が解禁可能ではある。
    • 楽曲が増え続けていく現状、始めたばかりのプレイヤーはステーションに並ぶ大量の隠し曲を見せつけられると、どの曲を解禁すれば良いのかわからず混乱してしまうことも。ステーションには並べ替えや絞り込み機能が未だ実装されておらず、しかも1曲解禁するごとにステーションから強制的に弾き出される仕様のためにテンポが悪く、改善が待ち望まれる。

譜面のプレイ中に感じること

  • クリアゲージ(EFFECTIVE RATE)が他のBEMANIシリーズと比べてもかなり「重い」傾向にある。通常モードでのクリアラインは70%と、少しだけ低いが…。
    • ゲージの増え方は同じゲージを採用しているBEMANIシリーズのなかで比較的遅い部類であるのにもかかわらず、ゲージの減少率は同等クラスなので相対的に大きい(1ノーツ・ロングノーツの1拍毎に2%、IIDXとほぼ同等)。これはどちらかと言うと特に総コンボ値が非常に大きい高難易度での影響が著しい。
    • ロングノーツと直角でないアナログデバイスのラインは押している間複数回加点=外れている間複数回ミスとなる仕様。つまり総コンボ値=ゲージ増加の理論値で相当な比重を占める仕様になっている。
      特にアナログデバイスは一度外れてしまうと立て直しが困難な仕様であり、このミスで大きくゲージを減らしてしまった結果、その後をどう頑張っても前述のゲージの増えづらさのせいで絶対にクリアラインに乗らなくなる、といったケースも少なくない。*9加えて左右のアナログデバイスが頻繁に交わったりする事も多く、混乱を招きやすいといったそもそものゲーム性もこれに拍車をかけている。
  • 譜面によってはシーケンスが見づらくなることがある。
    • アナログデバイスを一気に回す直角ラインをうまく操作した際に、画面が一回転してその後もすこし揺れるという演出があるのだが、そのせいで譜面が見づらくなることがある。この回転演出が終わりきる前に次のシーケンスが流れてくる譜面も多い。
    • 垂直ライン以外でも、アナログデバイスを操作中は画面が傾く。アナログデバイスを激しく動かしながらボタン操作をする譜面では揺れる画面を追いながら、アナログデバイスをフルに回し片側に寄ったままの箇所がある譜面では傾いたままの画面で、ゲームをプレイしなければならない。演出としては良好なのだが、人によっては譜面が見づらく感じることもある。
    • 回転や傾きで譜面を見づらくするのは元よりゲームの意匠としてあるものなので、そういうところも難易度に加わっていると捉えた方がよいか。

マッチングシステムに関して

  • 他のプレイヤーとマッチングして譜面をプレーした場合、「TRACK CRASH」(=STAGE FAILED)しても、jubeat同様にマッチングしたプレイヤーの誰かがクリアしていれば「SAVED」となり次に進める。
    加えて、上記でも挙げたが『II』からはプレイする譜面レベルが7以下の場合、TRACK CRASHしても次の曲に進める。
    • だが、マッチングシステムに関して少し問題がある。jubeat saucerと違いSOUND VOLTEXシリーズには現状削除された楽曲が存在せず、それでいて収録曲数は爆発的な速度で増えている。
      そのためマッチング率は減少傾向に有り、初心者や新しい譜面に挑戦するプレイヤーへの救済措置として機能していたSAVE/SAVEDシステムを活かせなくなってしまっている。
      ちなみにjubeatシリーズやREFLEC BEAT coletteにも実装されたランダムマッチング*10や、マッチング待機中の楽曲のみを表示する機能も存在しない。
  • さらにマッチングをスキップする機能が標準装備*11であり、これによってマッチングをそもそも行わないというプレイヤーは多く、オンラインマッチングは実質あまり機能していない。
    マッチング待ちのランプが付いている楽曲を決定したが誰もおらず、結局そのまま一人プレイ…なんて事態はヒットチャート上位の人気曲(大抵は隠し曲)でもない限り日常茶飯事である。
  • 特に当シリーズでは高難易度の譜面を擁する楽曲の人気がひときわ高く、マッチングはそれら高難度曲や後述する隠し楽曲にのみ偏りがちな傾向が強いのも大きな一因である。収録から一定の時期が過ぎた楽曲や、低難易度楽曲でマッチングするプレイヤーを見かけることは少ない。

隠し要素の解禁に関して

  • 近年のBEMANIシリーズの例に漏れず、隠し要素の解禁が厳しい。ゲームプレイ終了後に「トラックインプットステーション」(以下ステーション)にてゲームで貯めた「ブロック」を使い楽曲、「アピールカードジェネレーター」で「パケット」を使いアピールカードを解禁していく方式なのだが…。
    • FLOOR公募から採用された曲は基本的にNOVICE以外解禁必須である。よって目玉の解禁にはプレイ回数を重ねなければブロック不足に陥りやすい。
    • 楽曲解禁は条件付きなものも幾つかあり、「同曲のNOVICEをクリア」といった簡単なものから「completeマーク(クリア譜面数)を~曲以上」「特定の曲を一定グレード以上でクリア」など厳しいものもある。
      • とはいえ、『II』ではよほど難しい譜面(いわゆる「ボス曲」)でもない限りは極端な条件や値段が課せられることは無くなってきており、解禁しづらい譜面は相対的に減っている。
      • 特定期間中のみ1回だけ貰えるパケット・ブロックボーナスやデイリーボーナス、特定の楽曲プレーによって得られるパケット・ブロックボーナスイベントも不定期に行われており、一度にEXHAUSTを1~2譜面ほど解禁できるほどの量のブロックが貰えたりすることもあるが、楽曲追加のスピードに追いついておらず、獲得可能な期間も一週間にも満たない長さだったり週末限定だったりすることが多く、時間があまり取れない人にはやはり相当厳しい。
    • 「EXIT TUNES」提供版権曲や東方アレンジ楽曲は、一部をのぞき(下項参照)最初から全譜面が開放されており、既存曲も登場から時間経過によって開放に必要なブロック数の減少・条件が緩和されるなど、ある程度の救済処置が施された楽曲もある。
      • といっても「 FLOORコンテストの 東方アレンジ楽曲」はその緩和から除外されている。また一部の「EXIT TUNES」提供版権曲にも、EXHAUSTが高難度であるからかそれのみ要解禁となっている。
  • アピールカードはパケットを100~200消費してランダムで1枚手に入れるガチャガチャ方式、当然のように被りが存在する。
    • とはいえこれはゲームの優劣には全く関わらないコレクション要素なので、あまり問題無いとも言えなくもない。

その他

  • 稼動当初からモード選択画面に「PASELI MISSION」と「ネメシス*12パーツジェネレーター」なるモードが表示されていたが、「COMING SOON」のまま稼働終了まで全く進展がなかった。
    • いつ追加されるのか疑問に思っていたプレイヤーは多かったが、結局立ち消えとなった格好である。II移行後はどこにも見られなくなってしまった。
      • なお2014年のJAEPOにて発表された「INFINITE BLASTER」およびそれに関連するシステムが、前述の「PASELI MISSION」を基に作りなおしたもののようである。

総評

アマチュアアーティストの手によるオリジナル楽曲や、既存BEMANI曲のリミックスがメインとなる楽曲ラインナップ、ニコニコ動画界隈の同人文化に見られる一種独特かつ激しいノリが気に入るかどうかで評価が激しく分かれるゲーム。
ボーカロイド曲とBEMANI曲のどちらかまたは両方が好きならばまずは気に入るかもしれない。だが、縦長なモニターという特異な外見の筐体と他では類を見ない操作がマニアックなイメージを与えるためか、初代のREFLEC BEATと同じくある程度大規模なゲーセンでないと設置されていないことも多い。

ゲーム性の評価以前に、ゲームコンセプト上収録楽曲が既存曲のリミックスやアマチュア作家のオリジナル曲がほとんどであることから原曲を尊重するユーザーからは敬遠され、アマチュアの楽曲には興味ないという理由でプレーすらしないユーザーも少なからず居るのが現状で、プレーすらされずに批判されやすいのが泣き所。
賛否両論点の項でも挙げたが、稼動初期(主に半年間)の楽曲数が少なかったころには、楽曲が気に入らないというユーザーも多く、beatnation recordsの曲を求めていたユーザーからは大きな批判を浴びていたが、他のBEMANIシリーズには無い最大で月40曲の楽曲配信ペースや、公式の情報発信などでゲームの方向性が見えてきた現在、批判は少なくなってきている。
そして他のBEMANIシリーズでもこれを介した、ネットミュージック・ソーシャルミュージック等と表記される物の浸透・導入、あるいはそれにまつわるアマチュア作家の参加ケースは増えており、本作を取り巻く状況は変化しつつある。

2013年6月には続編『SOUND VOLTEX II -infinite infection-』が稼働し、オリジナル曲・BEMANIリミックス曲・EXIT TUNES版権・東方project関連という4カテゴリによる路線を公募採用を交えて引き継いでいる。 BOOTHシリーズ今後の課題は、ゲーム全般におけるインターフェース改良、初心者取り込み対策および「ユーザー参加型の音ゲー」というコンセプトをどこまで活かせるか、と言える。

特に初心者取り込みに関しては、収録曲数自体は増えたとはいえシステムの根本などで厳しい物があり、加えて既存プレイヤーに合わせた著しい難易度インフレという実情などから、まだまだ上級者向けの音ゲーであるという雰囲気は否めない。
2つのつまみによるデバイス操作はハードルが高く感じられるかもしれないが、低難易度のNOVICE譜面はほぼ全て解禁の必要が無く、プレイ保証がかかる上、それだけでも豊富な曲数がある。
楽曲にエフェクトを掛けるというゲーム性に関しては好評価であるため、触ってみてはいかがだろうか。


余談

  • 譜面製作者の一人、PHQUASE氏の「KONAMI Arcade Championship 2012」ゲスト登場についてだが、彼は決勝戦で披露*13 された楽曲「Max Burning!!」の譜面を担当していた。その挑戦的な難しさゆえ、決勝プレイヤーから「フカセ絶対許さない」という名(迷)言が飛び出したほど。
    • 翌年の「KONAMI Arcade Championship 2013」においても決勝戦での楽曲の一つ*14「For UltraPlayers」の譜面を担当。レベルキャップを15から16まで開放させるにふさわしい、2~3箇所にわたる超高速アナログデバイス・終盤のショートチップBT/FX複合発狂地帯などなど一切自重しない譜面であったことから、決勝プレイヤーにまたして'「フカセ絶対許さないんで」と言われてしまう*15。氏が許される日は果たして来るのだろうか…。
    • 2015年2月に開催された「4th KAC」においては決勝戦*16での楽曲「Everlasting Message」の譜面を「PHQUASE forever」という名義で担当した。難易度上昇はとどまることを知らず、初見だったとはいえついに 対戦した両者がTRACK CRASH という(ある種スタッフ側の勝利とも言える)結果に。決勝プレイヤーの2名曰く、「メッセージはちゃんと届きました。…やっぱ許さないんで」「あの…PHQUASE forever、永遠に許さないんで」とのことであった。
    • 後に2016年2月に行われた 5th KACで最優秀賞のLachryma Requiemの譜面を担当し、名義はPHQUASE Lucifer。今度はファイナリストの2人の内、1人がTRACK CRASHし、片方のファイナリストが"フカセは許しますが、かめりあは絶対に許さないんで"と言う迷言を生んだ。ちなみにその楽曲のGRV譜面は現時点で唯一PUC達成者が0人であり、次作のHEAVENLY HAVENでは新基準の最高難易度20の中で唯一の譜面になっており、難しさが一線を画している。
    • 譜面製作という他の音ゲーでは比較的地味な役どころの人物を交えての大会は大いに盛り上がりを見せた。評価点につながる点なので余談という形で明記させていただく。
    • ネタであるのは言うまでもないが、もう一つフォローしておくとPHQUASE氏は初級者や中級者でも楽しめるNOVICE/ADVANCED譜面も多く手がけている。そういった部分でもエフェクト担当者としての実績は高い。
  • FLOORに投稿するクリエイター達はプレイヤーとしての側面も大いに持っていることもあってか、率先してゲームの盛り上げに参加していることもあった。
    • こういったクリエイターには同人レーベルに参加している者も多いためか、特にネット上での宣伝活動に関してはゲームスタッフ達よりも手馴れている者が多いといっても過言ではなく、宣伝情報の拡散性は非常に高いといえる。
      • 一部楽曲は名前にちなんで小さなトレンド・イベントが立ち上がり、特定の日だけその楽曲が突然ヒットチャート1位に押し上げられるという盛り上がりを見せたりすることもあったようだ。
  • 2014年3月20日に追加された「INFINITE BLASTER」の公式ホームページの告知に「約束を守り、COMING NOW」と書かれていた。「BOOTH」時代に「COMING SOON」のまま進展がなかった「PASELI MISSION」のことをどうやら公式も気にしていたようだと推測されている。
    • もう一つCOMING SOONのままだった「ネメシスパーツジェネレーター」に関しては『III』で「ネメシスクルー」として実現。

*1 なお、氏は『SDVX II』にてプロデューサーに就任している。

*2 元ネタは過去の連動イベントの告知動画での「え、やるのが怖い?バッカお前、俺がついてるだろ」発言

*3 ニコニコ動画で「歌ってみた」というジャンルで有名なボーカル。

*4 BEMANIシリーズ初の試み。なお、2014年時点での現行音ゲーで東方Projectの楽曲が収録されているのは、今作を除けばセガの『maimai GreeN』、バンダイナムコゲームスの『太鼓の達人』、タイトーの『GROOVE COASTER』のみである。

*5 ただし初代BOOTHにおいて「EXIT TUNESから参加」という扱いでRyu☆の楽曲が登場していた。SDVX IIでも2014年3月20日に、今や独自レーベル「S2TB Recording」を構えるに至ったkors kが、本作初出の書き下ろし曲を2つ引っさげてきた。ちなみにこの二人は過去に行われたbeatmania IIDX 4thstyleにおける公募企画の採用者でもある。

*6 当時流行っていたまどか☆マギカやガンダムAGE、エルシャダイ等。

*7 裸の男達がパンツを取り合うアレ。

*8 特に高難度譜面ではアナログデバイスと鍵盤の複合操作が多く、右手で右側のアナログデバイスを操作しながら左手は固定配置を崩して右側の鍵盤を叩く「出張」と呼ばれる配置の譜面が多かった。

*9 同じくロングノーツが複数コンボとして加点されるDJMAXシリーズを上げると、こちらはゲージの増減判定が「きちんと押しきれたか否か」の1回だけとなっている。

*10 マッチング待受中の楽曲からランダム選曲し、ほぼ確実に誰かとマッチングプレイが出来る機能。

*11 他BEMANIシリーズではREFLEC BEAT coletteにおいてのみ、バリューパックスタートと呼ばれる課金を行うことで、マッチング開始から一定時間経過後に使用可能。REFLEC BEAT groovin'はマッチングスキップが標準装備になった。

*12 『BOOTH』時代において、画面下部の判定ラインや、ボタンやアナログデバイスを模したオブジェが表示されていた、いわゆる「スキン」にあたる部分。初プレー時のみ、赤と青の2色から選択可能だった

*13 本作は本戦開催前にKAC SDVX FLOOR部門ともいうべき公募「KACオリジナル楽曲コンテスト」を開催しており、最優秀賞に選ばれた曲はBOOTH本戦の決勝戦において初披露されることになる。当然、譜面もプレイヤーにとっては初見であり、さながらBOOTH VS FLOORの構図が繰り広げられることになる。

*14 '13年は決勝戦楽曲=最優秀採用が二曲存在していた。そしてその「Bangin'Burst」共々、譜面難易度がそれまでの上限を突破したEXHAUST 16表記として登場し驚きを持って迎えられた。

*15 ちなみに同年の優勝者はそれまで全譜面でPERFECT UCを達成していたため「さよなら僕の全曲PUC」のセリフも飛び出し、同様に同ゲーム界の名言として定着。ただし後日にLv16両曲のPUCにより奪還に成功している。

*16 ただし大会決勝戦当日にマシントラブルで楽曲が選曲できず、決勝戦自体が1ヶ月後に改めて行われるという珍事も発生してしまった。