このページでは『バルーンファイトGB』及びキャラ替え移植作品であるファミコン版『ハローキティワールド』を紹介する。どちらも判定なし。
バルーンファイトGB
【ばるーんふぁいとじーびー】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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ゲームボーイカラー(全GB共通)
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発売元
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任天堂
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開発元
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パックスソフトニカ
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発売日
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2000年7月31日
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定価
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3,300円(プリライト版) 1.050円(書き換え)
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配信
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バーチャルコンソール 【3DS】2012年8月22日/600円
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判定
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なし
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ポイント
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ニンテンドウパワー専用ソフト 見た目から想像できない高難易度
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バルーンファイトシリーズ バルーンファイト / VS.バルーンファイト / バルーンキッド ハローキティワールド / バルーンファイトGB / チンクルのバルーンファイトDS
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概要
80年代にアーケードとファミコンでリリースされた風船割りあいバトルアクションゲーム『バルーンファイト』のゲームボーイ向けアレンジ作品で、元々は1990年に『Ballon kid』の名前でゲームボーイ対応作品として海外販売されていたもの。
諸事情から国内での発売がお蔵入りになっていたものを、2000年代のレトロゲーリバイバルブームに合わせ、ゲームボーイカラー対応版として発売したものが本作である。
メインのゲームシステムは原作の「バルーントリップモード」に横スクロールアクションゲームの要素を取り入れている。
また、発売当時の時代と対応機種に合わせ、画面のカラー化、マップ画面の追加、ステージセレクト機能、セーブ機能が追加されている。
ストーリー
ペンシルバニアに住むアリスとジムの兄弟は、日がな一日、空にたくさんの風船を浮かべて遊んでいた。
しかし、ひょんなことから風船を持ったジムが風にあおられ、遠くに飛ばされてしまったからさあ大変!
アリスはジムを探すため、ジムが空に残した風船を手掛かりに、自ら風船を手に、
たくさんの危険が待ち受けるペンシルバニアの街の外へと冒険の旅に出かけるのだった。
オリジナル版からの主な変更点
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マップ画面及びセーブ機能の追加
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マップ機能が追加され、クリア済みのステージを再び遊ぶことが可能になった。
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これにより残機数稼ぎとスコア稼ぎが容易になり、スコア増加によって増えるコンティニュー回数の稼ぎも容易になった。
ルール
メインのゲームモードは上記のストーリーに沿って進んでいく「ストーリーモード」。
システムは前作のGAME C「バルーントリップ」に敵や仕掛けを追加した形式で、横スクロールアクションの要素が取り入れられている。
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Aボタンで手を振り上昇、Bボタンで使っている風船から自分を切り離して落下できる。切り離したばかりの風船に向かってジャンプすることで再び装着することも可能。
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地上で十字ボタンの下を押すと風船を膨らませることができる。風船は2個まで装着可能で、風船が敵に当たると割れる。風船1個では上昇しにくくなる。本作では風船をすべて割られても地面に落ちるだけでミス扱いにはならないが、落下先に床が存在しない場合はミスになる。
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ザコ敵は基本的にこちらから攻撃して倒すことができないが、画面下から漂ってくる無敵アイテムの「P風船」をとると一定時間体当たりで敵を倒すことができるようになる。
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ザコ敵は「風船を割るお邪魔キャラ」と「さわるとやられてしまう敵」の2種類に分かれ、前者は触れても風船が割れるだけで済み、後者はアリス本体との接触により風船の状態に関わらず即ミスとなる。
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ボス敵については風船を手放して頭を踏みつけることで攻撃することができ、規定回数攻撃することで倒すことができる。
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道中にいくつも風船が並んで浮いており、これを割るとスコアが増加する。
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20個連続で割ると次に取り逃すまで浮いている風船が2つセットになり得点が倍になる。100個集めると残機が一つ増加する。
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取得した風船はステージクリア時に取得数×100点にスコア換算され、0になる。
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獲得スコア10万点毎にコンティニュー回数が1つ増加する。
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道中にはゲームボーイの形をしたドアがあり、触れるとボーナスステージに入れる。
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前作のボーナスステージと同じく、土管から出てくる風船を割ってスコアを稼ぐ。エリアが狭くなったため土管の数も減ったが、それと引き換えに画面端が通り抜けできない壁になったため、難易度は原作より高めになった。また、前作と違い1つでも風船を逃した時点で終了する。
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ここで割った風船も割った数に加算される他、パーフェクトを取ると1UPできる。
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スクロール速度がステージによって微妙に異なり、遅いステージもあれば早いステージもある。特定のステージでは上述のP風船を取るとスクロール速度が速まる。
その他
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メインの「ストーリーモード」とは別に、地面無し・障害物は雷のみという従来通りのルールの「バルーントリップ」モードと、どちらが先にゴールに到達できるかを競う2人プレイ専用の「バトルモード」が収録されている。
評価点
今作のみの要素「風船を自分から外せる」を生かしたステージ構成
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横スクロールアクションゲームの要素が取り入れられていることに伴い、フィールド内に歩ける床や障害物が配置されている。
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歩いた方が楽な道、風船を放したあと細い道をくぐり抜け、突破したら最速で風船を膨らませなければいけない道など、ただ飛ぶだけに留まらずアクションの幅が生まれた。
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操作性のちょっとした改良
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前作ではAボタンを押すごとに1回羽ばたいて上昇(連打で微調節)、Bボタンを押しっ放しで自動上昇という操作だったが、今作ではアクションの種類が増えたこともあり、いずれもAボタンに統一された。
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田中宏和氏によるBGM
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ステージ中のBGMは前作の「バルーントリップ」の曲をアレンジした内容で、曲数は少ないものの名曲ぞろい。前作でも登場した敵「鳥人間」が現れるときに当時のSEが流れるという遊び心も。
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絵本のような愛らしい世界観
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敵はカラスやペンギン、クワガタなど身近なものばかりで、ボスも体格こそ大きいもののかわいらしいデザインである。ラスボスはなかなかの強さを誇るロボットなのだが、まるで公園のゴミ箱に足が生えたようなユーモラスな外観である。
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海外で発売された『Ballon kid』のタイトル画面はGB初期のゲームでよく合った、タイトルとちょっとした背景が書いてある程度のシンプルなものだったが、本作では鉛筆やクレヨンで描いたような雲と海の前をたくさんの風船が飛び交うという、爽快感と暖かさが溢れる奇麗な画面に変更されている。
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セーブができるようになった
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このゲームは全ステージが強制スクロールで時間がかかるため、セーブ機能が追加され中断が可能になったことで遊び易くなると共に、どこでも持ち運べる携帯機との相性が高まった。
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残機数やスコアは記録されないが、クリア済みのステージを選んで稼ぎ直すことが可能なので、クリアまでのハードルも下がっている。
問題点
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画面解像度の狭さに対し、キャラが大きい
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視界の前方に制限があるため、いきなり視界に現れた敵にぶつかったりと理不尽な事故が起きやすい。
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自機の当たり判定が「アリス自身と風船の縦2キャラ分」と大きく、アリス本体との接触で即ミスとなる敵やトラップも多い。
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狭い通路がいたる所にあり、障害物が波のように現れる最終ステージやバルーントリップモードでは地獄を見ることになる。
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コントロールの難しさ
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飛行時のコントロールについてはFC版同様、慣性のついた独特な浮遊感の制御が難しい。
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歩きとジャンプに関しても、微調整しにくい上に他のゲームと比べると独特の操作感なので、慣性の強い風船と同じくらい難しい操作である。不必要に風船の着脱を繰り返していると膨らませる時間がなくなることも。
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スクロール速度が速く下方に向けてキャラを押し出す地形トラップと即死トラップのスパークが混在する3面、最終面のスパーク地帯など、マップ構成とトラップ配置の兼ね合いがかなりキツい面も多く、上述した解像度の問題やコントロールの難しさも相まって全体的な難易度はかなり高い。
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ボリューム不足
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本作のステージは8つしかない。ひとつひとつはそれなりに長く、強制スクロールのステージしか無いためクリアに時間はかかるが、それだけに単調な嫌いもある。
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スコアの存在意義が薄い
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移植に伴って同じステージを何度も遊べる仕様となっため、スコアは時間さえかければどこまでも上げられる。そのうえ大元のFC版などと違いタイトル画面などにハイスコアが記録されないので、スコアの存在意義がとても薄い。さらにスコアを稼いでも残機数は増えず、10万点毎にコンティニューが1回増えるのみ。
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一応バルーントリップモードはハイスコアが記録され、バックアップにも残るので全くの無意味ではないが。
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無敵アイテム取得時のスクロールスピードの増加。
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元からスクロールスピードが速いステージではついていくのがキツくなる。
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バルーントリップモードでの操作性
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操作性がストーリーモードと同一でボタン連打での上昇しかできないので本家よりも難易度が高め。
また、モードの都合上足場がないにもかかわらず風船の手放しアクションがそのままなので、間違って風船を手放すと即ミスとなってしまう。
総評
ボリューム不足感や、理不尽な難易度だと感じられる部分があるものの、アクションゲームとしての面白さが光る佳作。
制限プレイやハイスコア記録更新など、プレイヤーが自らやり込む余地はほとんど無いが、クリアするだけでも骨が折れるゲームなので満足感は得られるだろう。
余談
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海外ではパッケージ販売だったが、日本ではSFC向けのゲーム書き換え販売サービス「ニンテンドウパワー」での書き換え販売のみだったため、現在では中古では滅多にお目にかかれず、オークションでも高値で出品されている。
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本作には2人で対戦するモードも用意されているが、上記の通り限定された入手方法、販売期間の短さ、2本ソフトが無いと通信できないというゲームボーイ本体の仕様のため機会に恵まれなかった人も多いだろう。3DSバーチャルコンソール配信ソフトとして気軽に触れられるようにはなったが、GBのバーチャルコンソールは通信機能を再現していないので結局2人プレイは楽しめない。
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踏むと即ミスとなる床(溶岩、とげ)があるが、接触してから1~2フレームの間はその判定を受けないため、リズムよくジャンプすることで生還できることも。このバグを利用することができれば(人間にはまずできない裏技だが)『バルーンファイト』なのに風船をほとんど使わずに攻略できる。
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本作のキャラクターデザインだが、海外版のパッケージ絵のアリスはハッキリ言って
ブサイク
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国内版ではイラストのみローカライズされ、かわいらしい漫画タッチのイラストに差し替えられている。ある意味、これがなかったらより一層、マイナーな1作と化していたかもしれない。
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ちなみに本作の任天堂公式サイトの「ストーリー」ページでは、本作パッケージとも違ったアリスとジムのイラストが掲載されており、こちらは現代のアニメ風のデザインとなっている。
ハローキティワールド
【はろーきてぃわーるど】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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ファミリーコンピュータ
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発売元
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キャラクターソフト
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開発元
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パックスソフトニカ
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発売日
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1992年3月27日
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プレイ人数
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1-2人(交代制)
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定価
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4,800円
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判定
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なし
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ポイント
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キャラ差し替え 根本的な難しさは変わらず
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ハローキティシリーズ
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概要 (キティ)
上述の『バルーンファイトGB』のオリジナルとなる海外版『Baloon Kid』をベースにキャラクターをサンリオの看板キャラクター「ハローキティ」に差し替えた移植作品。
お蔵入りとなった海外版『Baloon Kid』の国内版発売が2000年代に実現するまでの間にキャラ替え&ファミコン移植の末にひっそりと発売されたのが本作である。
制作・販売はサンリオの子会社で既存のゲームのキャラをサンリオキャラに差し替えた作品を多く発売していたキャラクターソフト。
開発はGB版と同じパックスソフトニカ。ゲーム起動後の権利表記やパッケージ記載の開発元にパックスソフトニカや任天堂の名はなく、当時の任天堂子会社「株式会社マリオ」名義になっている。
ストーリー及びシステム自体は、オリジナルとなるゲームボーイ版をそのまま踏襲している。
ストーリー(キティ)
キティと双子の妹ミミィは友達のティッピーと一緒に風船遊びをしていました。
ところが、たくさんの風船に捕まっていたティッピーが強風に煽られて宙にさらわれてしまいます。
ティッピーが目印に残していった風船を頼りに、キティとミミィは危険がいっぱいな町の外へと冒険に出かけます。
ゲーム内容 (キティ)
操作そのものはオリジナル版を踏襲しているため説明は割愛し、本作の独自要素について説明する。
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GB版にあった「バルーントリップ」「バトルモード」の削除の代わりに2人交互プレイが追加された。
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「ひとりで」はキティちゃんを使う1人で遊ぶモード。
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「ふたりで」双子の妹のミミィちゃんも出てくる2人で交互で遊ぶモード。
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1P、2Pで独立しているわけではなく、どちらかが1ステージクリアもしくはミスをするごと(その場合はその場復活)に交代する。
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GBより解像度が高くTVの広い画面で遊べるファミコンでリリースされたため、表示される範囲がオリジナル版よりも広くなった。
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グラフィックの一部刷新
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敵キャラのドットデザインやステージの背景などが一部書き換えられている。
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ステージ構成はオリジナル版そのままだが、ステージ名が変更され独自の名称になった。
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BGM
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概ねそのままだが、ボーナスステージのBGMがオリジナルの曲になっている、原作で使われていた一部のBGMが未使用になっているなど微妙に相違点もある。
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本作ではステージクリア時の演出が強化されており、その場面に合わせた新規BGMも追加された。さらに、エンディング前に軽い会話シーンが追加された。
評価点 (キティ)
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カラフルなグラフィック
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FC後期のためグラフィックのレベルはかなり高く、原作の世界観がより明るく鮮やかに描かれている。特に雨ステージや嵐ステージの色調が明るくなった。
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また、最終面の巨大工場の背景が工場らしく無機質で武骨な背景からおもちゃのブロックや歯車で構成されたファンシーな外観となりハローキティのイメージに沿うものになった。
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終始陰鬱な曲調だったBGMも1面のものに差し替えられたためオブジェの書き換えも相まってステージの雰囲気がガラリと変わっており、最後まで明るい気持ちのままプレイができる。
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キティやミミィ、ティッピーたちサンリオキャラクターもドット絵でよく再現されており、プレイキャラクターによってEDの動きが違う等細かい。
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解像度の高さによる難易度の易化
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GB版よりも解像度が高いので画面が横に広く、マップの見通しが良い。
オリジナル版の問題点であった、画面の狭さによる障害物や敵との不意の衝突が起き難くなった。
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敵や壁に衝突したときには大きく跳ね返されるようになった。これにより、ボーナスステージで壁に跳ね返って風船を取ったり、即ミストラップから大きく距離を取るなどのテクニックとして使えるようになった。
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マップ上に配置されている風船が取りやすくなったことで残機も増え易くなっており、難易度はオリジナル版と比して若干下がっている。
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より美しくなったBGM
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オリジナルをほぼ踏襲しているため曲そのものの質はそのままに、ゲームボーイからファミコン音源にブラッシュアップされたことにより、更にキレイな音色になった。
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ボーナスステージに入った時や、最終面のトラップのドラム缶から炎がまき散らされる際の効果音に『Dr.マリオ』におけるウィルス消滅、ウィルスが消えた瞬間のものが使われているなど、作曲者らしい遊び心がこちらでもこめられている。
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エンディングの最後の画面でA+B+セレクト+スタートを押すとサウンドテストが可能。
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存在自体が削除されたオリジナル版のバルーントリップモードの曲を除き、オリジナル版で使用されていたBGMは全て収録されており、差し替えられて未使用となった曲も聞くことができる。(オリジナル版の8面の曲は原曲に微妙なアレンジが加えられている)
問題点 (キティ)
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ハローキティのゲームにしては高すぎる難易度
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上述の通り画面が広くなった分敵やスパークは避けやすくなったが、マップや地形トラップ構成はそのまま引き継いでおり、キャラのコントロールの難しさや当たり判定もオリジナル版に忠実なので、純粋な難易度自体はそこまで大きく変わっていない。結果的にハローキティのゲームとしても難易度がかなり高くなっている。
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オプションが存在せず難易度や残機をいじることができないことや、下記のようにコンティニューの仕様がシビア過ぎる事も拍車をかけており、低年齢層のハローキティファンには少々厳しいものがある。
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セーブ機能がない
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1ステージが長く、コンティニュー回数に制限があるので厳しい。
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プレイ時間自体は順調にいければ1時間もかからず、ポーズをかけて小休止することもできるものの、上述の難易度の高さを考えるとやはりキツい。
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コンティニューの仕様がシビア過ぎる
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コンティニュー回数のデフォルトが何と0。スコア増加によって全部で5回まで増やすことが可能だが「5万点毎に増加」と条件が厳しい。
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オリジナル版では10万点ごとに1回増加だったので緩和されてはいるのだが、強制スクロールという不自由な仕様ゆえに「中盤でようやく1回だけコンティニューが可能になる」というペースの遅さ。
セーブ機能がない都合でクリア済みステージでスコア稼ぎを繰り返すこともできないため、能動的にコンティニュー回数を増やすことは難しい。
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稼げるところできっちりと残機を増やしておかないと、難関エリアで苦戦する羽目になる。
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オリジナル版に存在したサブゲームモードの削除
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2人プレイが搭載されているだけに、本編の交代プレイしかできないのはもったいない。
総評 (キティ)
開発の事情を知らない人から「よくできたバルーンファイトのパクリ」として認識されるという不運に見舞われるも、遊んだ人々からの評価は高く、今なお名作として挙げる人も存在する。
しかし、ファンシーなキャラクターから明らかに子供向け志向であるにも拘らず、原作譲りの高難易度を引き継いでいるため、子供向けとしてはシビアになってしまっている点だけがもったいないところ。
一方で、ファミコンにハードを移したことで、シンプルなゲーム性はそのままに原作の明るい世界観がより映えている。難易度を気にせず、クリアに躍起にならずにのんびりと風船飛行の旅を楽しむのもよいだろう。
余談
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2012年にハローキティらサンリオキャラクターを用いた『ハローキティワールド』というスマホアプリが配信されているが、内容は遊園地運営の箱庭ゲームであり、本作とは無関係である。
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難易度の高さから「元祖・覇王鬼帝」の称号で呼ばれることもある。ただし本作は難しいとはいえ理不尽なレベルには達していない。
最終更新:2024年01月01日 10:11