デキる男のモテライフ 昼のモテ講座編

【できるおとこのもてらいふ ひるのもてこうざへん】

デキる男のモテライフ 夜のモテ実戦編

【できるおとこのもてらいふ よるのもてじっせんへん】

ジャンル もて体質開発バラエティツール

対応機種 ニンテンドーDS
発売元 タカラトミー
開発元 インターチャネル・ホロン
ダイスクリエイティブ
発売日 2008年2月14日
価格 3,990円(税込)
プレイ人数 1人
セーブデータ 1箇所
レーティング CERO:C(15才以上対象)
判定 なし
ポイント モテたい男の為のバイブルソフト
しかし、モテ向けの実用性は期待できない
むしろ実用面よりもモテドラマが本編


概要

「モテたい男になりたい」という世の男子をターゲットとした、モテ関係の実用ソフトにあたる作品。タカラトミー発売としては珍しくアダルト路線のゲームでもある。
アダルト路線故に本作のレーティングはCERO:C(15歳以上対象)となっている。お色気方面な意味できわどいシーンがちょっぴり含まれており、コンテンツアイコンは「セクシャル」が指定されている。

大御所総合雑誌「週間SPA!」のスタッフが本作の監修を務めている事を売りにしており、一般的な恋愛ゲームとは一味違う現実趣向の恋愛解釈がなされている。
同日に2バージョンがリリースされている。「昼のモテ講座編」は昼にまつわるシチュエーション、「夜のモテ実戦編」は夜にまつわるシチュエーションがメインとなる。
オートセーブ方式。


主なモード・ルール

各バージョン共にデータ情報やゲーム内容に違いがあるが、基本的なモードは同一である。
モード名はバージョンによって違うが、このページでは夜の実戦編のそれを表記している。

  • モテドラマ
    • 冴えない凡人サラリーマンを主役に、多種多様なヒロインを独自のモテセンスを用いて攻略していくモード。
      • 攻略対象のヒロインは各シナリオにつき1人のみ。恋愛ゲームにありがちな複数対象攻略要素はない。
      • モテドラマ中には頻繁に様々な選択肢が発生する。これをどう選ぶかによって彼女の好感度が変動していき、ハッピーやバッドなどの複数エンディングのどれかを迎える。
      • ボタン1つで即次の選択肢へ進める機能が搭載されており、繰り返しプレイの負担が抑えられる。
      • 各シナリオには「達成度」があり、やり込む上でこれを100%にする事が求められる。ハッピーはもちろんの事、バッドも含むエンディングすべてを迎えないと100%にはならない。
      • 各バージョン共に7シナリオが用意されている。
  • モテ脳検定
    • 選択肢による質問に答え、プレイヤーのモテセンス度を図れるモード。
      • 回答後は質問・回答に対する情報を解説してくれる。
      • 質問の答えは絶対的な正解か不正解だけではなく、「正解といえば正解だが、もうちょっと適切な回答もある」という中間正解もある。
      • 各バージョン共に6種類のカテゴリーが用意されており、そこからさらに複数の質問を選ぶ事ができる。
  • モテる ネタ帳DS
    • 知っておくと便利かもしれないモテ知識に関するトリビア(?)を鑑賞できるモード。
      • 各バージョン共に3種類のカテゴリーが用意されている、そこからさらに複数のトリビアを選ぶ事ができる。
  • モテセルフチェック
    • 選択肢による複数の質問に答え、プレイヤーのモテチェック度を図れるモード、
      • 各バージョン共に2種類のカテゴリーが用意されている。
  • モテ格言
    • 恋愛風に解釈した有名な偉人達の名言を鑑賞できるモード。
      • 各バージョン共にカテゴリーは1種類のみだが、その中から偉人の(恋愛解釈なる)名言を選ぶ事ができる。
  • モテゲーム
    • ミニゲームがプレイできるモード。
      • すべてのミニゲームはプレイヤーと彼女(?)二人でプレイする事を前提とした内容となっている。
        本作の公式上でのプレイ人数は一人プレイ専用だが、1台のDS本体を持ちつつも互いの体を密着しながらイチャイチャ気分でのプレイができる配慮(?)がなされている。
      • 各ミニゲームを終えるとお互いのプレイヤーの相性診断が表示される。
      • 一部ミニゲームは接待プレイ向けのインチキ行為が可能となっている。
      • あからさまなゲームタイトルの本作を彼女に見られたくない人向けに「オート起動」が搭載されている。
        この起動をONにすると次回のゲームプレイ時にゲームタイトルを省いて、いきなりモテゲームを楽しむ事ができる。
        起動ONを解除しない限りは、タイトル画面や他モードへの移項ができない。また、このモードのプレイ中は画面内に「モテゲーム」という表示がされない。
        よって、モテゲームだと感付かれない状態で彼女と楽しむ事ができる。
      • 各バージョン共に4種類のミニゲームが用意されている。
  • オプション
    • 以下の設定ができる。
      • モテドラマ内で登場した人物情報やイベントスチルが鑑賞できる。
      • オープニングデモ・スタッフロールを鑑賞できる。
      • モテドラマにおける主人公の名称を変更できる。
      • ゲームのデータを消去できる。
      • モテドラマのシナリオをすべてハッピーエンドで迎えると発生するトゥルーエンディングを鑑賞できる。

評価点

  • 実用性な面はともかく、モテ知識に関する情報源としての魅力はなかなかに高い。
    • 「彼女と接する上で好印象や悪印象を持たれやすい行動」「彼女の心理状況をどう受け止めるか」といった事柄は非常に深く書かれている。
    • ゲーム内のノリは適度に軽く、「長ったらしい前置きはできるだけ抜きにして、気軽に情報を鑑賞できる」というとっつきやすさを持っている。
    • 本作をプレイだけでいきなりモテる効果は期待できないだろうが、「彼女と接する上での参考になる」程度の知識は身につけられるだろう。

モテドラマ

  • ある意味、モテドラマこそが本作の醍醐味である。
    • 「実用ソフトとして価値よりもこっちの方が本編」と言わしめる程にモテドラマの各シナリオが面白く作られている。
      • モテドラマ内のキャラクターデザインはアニメ風だが、各ヒロインは露骨な媚びのないナチュラルなデザインで描かれている。
      • 各シナリオのプレイ時間は毎回10分程度と短く、畳み掛ける程のアップテンポで話が進められる。しかし、ギャグや恋愛に関する描写は見所満載でシナリオの薄さを感じさせない。
      • ギャグシーン多めで堅苦しさを感じさせない一方で、主人公に対するヒロインの心理描写は丁寧に表現されている。
        彼女と接する上で「ただ闇雲にプレゼントをあげる」といった一方的な好意の押し付けは悪印象であり、好印象を得るには「お互いが同等の立場で接してあげる」という配慮が必要となる。
  • 三枚目ながらもお茶目で親近感を覚える主人公。
    • 主人公はどうみてもイケメンではないギャグ漫画顔で、特に凄いスキルを持っている訳でもない、一見ではモテる要因が全く見当たらないサラリーマンである。
    • プレイヤーは彼の立場となり、各ヒロインとどう接していけばいいのかを試される。彼をリア充にするのも孤独のどん底に突き落とすのもプレイヤーの選択肢次第である。
    • 彼は非常に感情の起伏が激しい性格である。事の状況によってはいちいち暴走気味なテンションでリアクションを起こし、プレイヤーを笑わせてくれる。
    • 恋愛描写とは特に関係のないサブキャラではあるが、主人公と一緒に表示されている猫がプリティで和む。なんか「僕と契約して魔法少女(略)」で有名なあの動物に似ている。
  • リアルな意味で「可愛い」ヒロイン達。
    • 各シナリオに登場するヒロインは多種多様な性格を持つ美人揃い。「会社の同僚」「年上上司」「婦警」「お水系」と個性的な立場で主人公と関わってくる。
    • 彼女達にはありがちな二次元的な萌えとは違う、三次元的な「リアルな可愛いらしさ」が多く詰まっており、従来の創作恋愛ゲームとは違う雰囲気の恋のやり取りが堪能できる。
  • 明らかに地雷な選択肢が数多い。
    • 一例としては「(いい感じのヒロインに対して)メンチを切ってみる」「(ヒロインと一緒に鑑賞した映画について)映画評論家気取りで徹底的にネガティブな批判を語る」などがある。
    • こういう「まともな思考じゃ絶対に選ばないであろう地雷選択肢」をあえて踏み、ヒロインのドン引き反応を楽しむのもモテドラマにおける楽しみの一つである。
  • パロディネタが満載。
    • あの有名アニメ達が元ネタであろうパロディ演出がふんだんに使用されている。自社繋がりなのか、タカラトミーが権利を所持しているアニメネタすらもある。
  • 各シナリオでハッピーエンドを迎えると、ちょっとムフフなイベントスチルが拝める。
    • まぁ、所詮はDSのゲームなので健康的な範囲ではあるが、ヒロイン達のきわどいアングルによるご褒美絵が堪能できる。
    • しかし、DSの二画面分でご褒美絵が表示される影響で、彼女の胴体あたりが画面の繋ぎ目の仕様上、繋ぎきれていないという不備があるのは残念ではある。

問題点

  • モテ方面での実用性は期待しない方がいい。
    • こういっちゃ何だが、モテたいという願望を持っている男子が本作にすがっている時点でモテる見込みは望めないだろう
      • そもそも男が異性にモテる要因は「ルックス・経済的余裕・人格性」といった様々な条件がある訳で、本作をプレイしただけそれらの要因が身につけられるはずがない。
      • 本作に収録された情報を頭に叩き込んだとしても所詮は外面上の知識でしかない。その知識を利用した位で都合良くモテモテになれるかといわれると、常識的にはまず不可能であろう
      • 本作の存在価値を壊す発言で若干忍びないが、本気でモテたければ、本作にすがらず己を磨いて地道に努力するのが最も確実な方法である。
      • 本作はある意味雑誌の通信販売でよく見かける「身につけると恋人ができるペンダント」や「財布に入れると金が稼げる護符」などに近いソフトなのかもしれない。
      • ついつい「喜びの声」に感化されて買ったとしても、自分で努力しなければ恋人ができる訳でも、金が稼げる訳でもないのだから…。
  • モテドラマを完全にやり込むまでの難易度は意外と高い。
    • 各シナリオの達成度を100%にするには、結構な回数の繰り返しプレイを余儀なくされる。
      • 各シナリオの選択肢発生回数は多めであるが故に、試行錯誤で選択肢の選び方を変えていかないとすべてのエンディングを迎えるのは困難を極める。
      • シナリオ中の任意セーブ機能はないので、いちいちシナリオ最初からの繰り返しプレイをしなければいけない点は面倒臭いと言わざるを得ない。
        ただし、即選択肢機能を駆使すれば、シナリオ1回あたりのプレイ時間は短期で済みやすい。
  • 本格的な意味でのゲーム性はほぼない。
    • モテドラマを除けば、モテゲームがプレイできる位にしかゲーム性のあるモードが用意されていない。
      • そのモテゲームも「彼女とイチャイチャしながら接待プレイをする」というもので、やり込み上等的な楽しみ目的でプレイするのはお勧めできない。
  • 分割発売である必要性。
    • 各バージョンのモード内容は完全に一致しているだけに、「わざわざ2バージョンに分けてリリースする必要があったのか?」という疑問が沸く。
      • 悪くいえば2倍の売値を要求する分割発売だが、もしかすると「容量不足で泣く泣く分割しなければならなかった」という大人の事情もあったのかもしれない。
      • 一応フォローしておくと、各バージョンの定価は約4,000円と、他のフルプライスのDSソフトよりは1,000円近く安い発売価格となっている。

総評

とりあえずは「モテたい」という欲求は置いといて、「モテドラマを楽しみつつも、軽くモテ知識を蓄えておく」位の感覚でプレイするのがベターな作品だと思われる。
お子様向けゲームメーカーというイメージが強いタカラトミーだが、本作みたく「笑えて学べる大人向けゲーム」というのはかなり異端、かつ不思議な魅惑を放っている。

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最終更新:2022年02月15日 21:03