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ルーパー

【るーぱー】

ジャンル アクション
対応機種 アーケード
発売・開発元 オルカ
稼働開始日 1983年
判定 なし
ポイント オルカ版『パックマン
オルカの事実上遺作


概要

  • 1983年にてかつて存在していたメーカーであるオルカからリリースされたアーケードゲーム。ゲームジャンルは縦視線のドットイートアクションゲームに該当する。
  • 青虫を操作し、敵昆虫を避けつつも周囲に落ちている食べ物を食べさせ、立派な蝶に成長させるのが目的となる。
  • 1~2人交互プレイ可能。エンドレスゲーム。

特徴

本作のゲームシステムは非常に『パックマン』に近い。
「敵を回避しながら、"ナッツ"と"いちご"(ドットアイテム)を回収し、いちご取得後にて敵に触れて倒せる(パワーエサ効果)」というシステムは完全に『パックマン』と一致している。
『パックマン』とは違う、本作ならではのシステム周りは以下の通り。

  • 『パックマン』でいうところのワープゲートがなく、代わりに90度回転する木の枝が存在する。
  • 1画面ではすべてのフィールドが収まっておらず、青虫の位置によっては画面が縦方向にスクロールする。
  • 他のオルカ作品同様、横画面のディスプレイを採用し、画面右側の約5分の1はスコア表示などに使われている。
  • ゲーム開始前は「フニクリ・フニクラ」が、"いちご"を取得すると「ウィリアムテル序曲」のBGMが流される。また、メインBGMはごく普通の明るいノリの楽曲となっている。

主なルール

  • 操作系統。
    • 本作はレバーのみを使用する。
      • レバーで青虫(自機)の縦横四方向移動操作(斜め移動は不可)。
  • ステージクリア目的について。
    • ステージ内には「ナッツ」と「いちご」が大量に置かれており、それらに青虫を触れさせると食べる事ができる。
      • すべての"ナッツ"と"いちご"を食べさせればステージクリアとなる。要はドットイートのそれを連想しておけば問題ないと思われる。
      • ナッツ・いちご以外にも、定期的に食べると高いスコアボーナスがもらえる「フルーツアイテム」も出現する。但し、これはステージクリア対象ではなく、食べるか否かはプレイヤーの任意である。
  • ステージ通路・敵の倒し方について。
    • ステージ内には幾つかの「敵昆虫」がおり、青虫に襲い掛かってくる。
      • もちろん青虫がこいつらに触れるとミスとなってしまうので、できる限りの回避を行わなければならない。
      • "いちご"を食べると一定時間だけ敵が青くなり、その状態で青虫を触れさせると倒せる。倒すとスコアが入手でき、一度に倒す敵の量が多い程、入手スコアの量も倍増する。
    • ステージ内のフィールドはキャラ1匹が通れるのがやっとの、狭い「木の枝」しか道がない。
      • よって、青虫の前に敵が遭遇すると、その方向の通路は塞がれてしまう。青虫前後に敵どもが迫ってしまうと、袋小路でほぼミス確定となってしまう。
      • 一部の木の枝には「青虫が通過すると枝が90度回転する」という道がある。その周辺にいる敵を回転させると、回転力によってそいつを外に落っことせる(倒せる)効果。
    • 倒した敵は一定時間が経過すると復活するので、完全なる全滅は絶対にできない。
  • ミス条件について。
    • 敵に触れる事による一撃ミスの残機制。ミス後は"ナッツ"と"いちご"の状態はそのままに、敵配置が元に戻った状態での復活となる。
    • リリース時期の事情もあり、コンティニューは搭載されていない。

評価点

  • テンポ良くドットを回収してさくさくとステージクリアが可能という小気味良さを持っている。
  • 青虫だった自機が"ナッツ"と"いちご"をすべて食べると即座に華々しい蝶へ変身し、和むステージクリアBGMに乗せて周囲を飛び回る演出がユニークである。
    • 「青虫(幼虫)がサナギ形態を無視していきなり蝶(成虫)に変身できるのか?」という突っ込みはありそうだが、「こまけぇことはいいんだよ」という大人の事情と解釈するしかないのだろう。

賛否両論点

  • ゲーム内の登場キャラはすべて虫一色という異色の設定
    • コミカル風味とはいえ虫耐性がないプレイヤーにはちょっぴりきつい外観かもしれない。

総評

それなりの差別化も見られるが、本作の特徴はどうしても「『パックマン』の模倣作」という印象が強い。
さほど注目がされる事もなく市場から消えてしまった作品であった。

余談

  • 本作リリース後にオルカは倒産してしまい、本作はオルカの事実上遺作となってしまった*1
  • 中堅メーカーの事実上遺作が『パックマン』の半ばコピーゲームとはいまいちしっくりこない気もするが、当時のゲーム業界でコピーゲームがリリースされる事はさほど珍しくなかった模様。
  • オルカ作品のほとんどにいえる事だが、家庭用移植はされていない。プレイ環境が極めて限られるのはもちろんの事、本作を紹介しているサイトもかなり少ない。

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最終更新:2022年12月04日 18:06

*1 オルカ発売としては本作が最終作だが、オルカ倒産後に固定画面アクションゲームである『ホッパーロボ』がセガから、縦画面横スクロールSTGの『バスター』が、藤興産(「セサミジャパン」ブランド)からリリースされている。