ゴーストチェイサー電精

【ごーすとちぇいさーでんせい】

ジャンル ベルトスクロールアクション
対応機種 スーパーファミコン
メディア 16MbitROMカートリッジ
発売元 バンプレスト
開発元 ウィンキーソフト
発売日 1994年9月23日
定価 9,800円
判定 なし
ポイント 影薄きアーケードからの移植
連続技の爽快感が肝
ゲームバランス、操作性は良好
使い回し敵の多さが難

概要

  • アーケード作『電神魔傀』(以下AC版)に、様々な変更を加えたアレンジ移植作。
  • ジャンルとしてはオーソドックスなベルトスクロールアクション。全5ステージ+ステージ2クリア後にボーナスゲーム。

ゲームのルール

  • まずはプレイヤーセレクトとして、魔傀(バランス型)、衣世(スピード型)、ベルヴァ(パワー型)からキャラクターを選ぶ。二人同時プレイも可能だが、同キャラ選択は通常のモードではできない。プレイヤー同士に当たり判定のあるモードのみ同キャラ選択は可能になる。
  • 独特の体力ゲージ
    • 残機無しの完全ライフ制、ライフが無くなるとゲームオーバー。ステージ中に登場する回復アイテムを取る事により、ある程度ライフが回復する。ステージをクリアすると、完全回復して次ステージへ進む。
    • ライフは一定のスコアを稼ぐと上限が伸びていき、ゲーム進行と共に徐々にプレイヤー側も倒されにくくなる。
    • また、キャラクターのライフ量に応じてスコアが変動する仕組みにもなっていて、プレイヤーがピンチになる程高得点を獲得する事ができる。
  • 必殺技ゲージと必殺技
    • 各キャラクターにはコマンド入力による必殺技が用意されている。必殺技を出すと必殺技ゲージが消費され、ゲージ量が足りないと必殺技が出せなくなる。
    • 一般的なベルトスクロールアクションにおけるメガクラッシュはバイタリティを消費して発動するが、本作ではメガクラも必殺技に統合されていて、その関係かゲージが溜まっている状態に限りバイタリティの代わりに必殺技ゲージを消費してメガクラを放つ事ができる。
    • 消費した必殺技ゲージは専用アイテムを取得するか、何も操作しないと発生する「気合溜め」で回復できる他、微少だが徐々に自然回復もする。
      • つまり、本作では基本的にメガクラ使いたい放題仕様とも言うべきだろう。
    • また、キャラクターのライフが少なく(赤く点灯している状態)、必殺技ゲージが最大の場合、強力な超必殺技を放つ事もできる。
    • 加えて、二人同時プレイ限定で合体技も出せる。
  • 空中連続技
    • 吹き飛び中やダウン中の敵にも攻撃が当たるため、連続技→ダッシュ攻撃→必殺技等、バリエーション豊かな連続技を決められる。
    • 他のゲームに例えるなら、カプコンのアーケードベルトスクロール最終作である『バトルサーキット』に似たゲーム性であろうか。
    • 特定のキャラクターは空中の敵を地上に叩きつける「空中投げ」も使えるが、フィールド端や壁沿いで敵を浮かせた場合は地上からでも相手をつかむ事が出来、全キャラで簡単にハメ技を決める事が出来る。

評価点

  • 難易度は比較的易しめで、同ジャンルの中でもハードルは低い部類に入る。
    • ゲームバランスも上質で、パターンを把握すればノーコンティニュークリアも容易な絶妙さである。
  • 独特のゲームシステム
    • 大連続技、大ダメージ技を決めたときの爽快感は格別。慣れるとクセになるレベルである。
    • また、スコアを稼ぐ事で体力ゲージを伸ばせるキャラクターの成長性や、ピンチ時のハイスコア獲得と、連続技以外のシステムも本作独自の物が揃っている。
  • 充実のストーリー
    • 各キャラクターに様々なストーリーが用意されており、道中やクリア後にイベントシーンが導入される。これが結構熱い展開で、ストーリー面でも見所のあるゲームといえる。
      • 一人プレイの3キャラクター分の他に、二人同時プレイのキャラクター同士の組み合わせによるストーリーも存在する。

不評点

  • やはり、見た目の地味さ加減が痛い。実際はなかなか見応えのある演出も多いのだが、どうしても地味に思えてしまう印象は大いにあると思われる。
  • AC版から改善されなかった要素
    • 概要の通り、まず体力ゲージ周りのシステムが独特で、他所からは「プレイヤーが1機しかないマゾゲー」と誤解されやすい。
    • また、ピンチになる程獲得スコアが上昇するシステムにもなっている関係上、ハイスコアを目指す為にはわざわざゲームオーバー寸前まで体力を減らさなければならず、相変わらずスコア稼ぎは非常にリスキー。
      • その為か、AC次回作の『ガーディアンズ/電神魔傀2』ではライフ仕様が残機+体力制というありふれた物に変更され、スコア稼ぎもステージ内で稼いだコンボ数に応じて加算されるボーナス点が中心になる事に。
  • ベルトスクロールにありがちな問題である、敵の使い回しが多さが本作にも当てはまる。特に後半ステージはほとんど重複敵の連続、ボスすら使い回しがいる。
  • 文字表記が半角でひらがな多めなので、文章がやや読み辛い。また、ゲーム中にイベントが挟まれる最中にボタンを押して会話をスキップしてしまいがちでもある。
  • アーケード版との差異
    • AC版のプレイヤーキャラクターの「黒騎士」「ゼル=ティア」「タルクス」の3人が使用不可。
      彼らは本作ではボスキャラクターやイベント用のサブキャラクターに降格されているが、後者2名は詳細は伏せるがアーケード版の経験者なら"ニヤリ"とするステージで待ち受ける事になる。
    • 遊園地ステージのボス前の棘壁地帯や最終ステージのベルトコンベア地帯等、一部のシーンがカットされてしまったり、高速道路ステージも削除されていてボスの紫電共々無かった事にされている、1面ボスのマシンガン形態やラスボスのフェンシング形態といった既存ボスの攻撃パターンも削除されている。
    • また、二種類のボーナスステージも壁破壊がカットされもぐら叩きのみになっているが、スタート時のメッセージはAC版では「ね~ちゃんをどつくと」というキワどい表現が含まれていたが、任天堂チェックに引っかかったのか否かどうかは不明だが家庭用版では「ね~ちゃんをなぐると」とマイルド方向に修正されている。
    • 他、AC版では尻切れとんぼだった一部のストーリーも家庭用移植に当たって補完されているが、これによって一部ファンから「完全版商法」と言われる事も*1
  • CPUのレベルを上げるごとにコンティニューの上限回数が減る。
    • よってコンティニュー前提でプレイするゲーム初心者は一番低いレベルでしかプレイできない。

総評

同人クオリティなソフトパッケージ絵、見た目の地味さ加減、捨て値で売られている事が多い…といった理由で、クソゲーと思われがちな傾向にあるが、実際は丁寧に作られたベルトスクロールアクションで安定した面白さを持つ。

ハードスペックの関係上『電神魔傀』にあった要素がいくつか削られているものの、単なる劣化ではなく、むしろ家庭用向けに遊びやすくチューニングされた内容になっている。そういう意味で、同じアレンジ移植であるSFC版『グラディウスIII』と似た方向性を持つゲームなのかもしれない。

余談

  • 本作はかつて地味な作風が仇となりワゴンの主として長年君臨していたのだが、動画投稿サイトや本記事をはじめとする様々なサイトでの紹介で再評価された結果、現在は製造数の少なさも相まってSFC屈指のプレミアゲーとして扱われているようだ。

『電神魔傀』とは?

  • 『でんじんまかい』と読む。1993年にリリースされたアーケード作で、いくらか相違はあるものの、基本的な部分は本作とほぼ同じ。本作・AC二作共に発売はバンプレスト、開発はウィンキーソフトである。
  • 稼動当時はカプコンのベルトスクロールアクションが定期的にリリースされた時期であり、本作もまた、その流れに乗ろうといわんばかりに登場した。
  • しかし、すでにベルトスクロールアクション自体がマンネリ気味であった事、対戦格闘ブーム真っ只中だった事、バンプレストのゲームといえばACも例外ではなくキャラクターゲーム中心で、オリジナル作だった『電神魔傀』はいささか場違い感が強かった事、といろんな負の要素が重なり、ほとんどゲーセンの目に触れる事無く消えてしまった。
  • AC版の続編として、『ガーディアンズ/電神魔傀2』が存在する。しかし、こちらの知名度も…言うまでもないだろう。