化物語 ポータブル

【ばけものがたり ぽーたぶる】

ジャンル 過剰妄想MAD会話劇
対応機種 プレイステーション・ポータブル
発売元 バンダイナムコゲームス
開発元 ディンプス
発売日 2012年8月23日
定価 通常版:6,280円/限定版:9,980円
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定 なし


概要

西尾維新著のライトノベルが原作のアニメ『化物語』をベースにした、少々変わったADV。
「会話」に重点を置いていた*1原作の持ち味を生かし、登場人物同士がカードバトルのように台詞の応酬をする「会話劇」というシステムを採用している。
人気タイトルでありながらなかなかゲーム化されず、ファンにとっては待望のゲーム化となった。

システム

  • 会話劇
    • 様々な台詞をつかって「語録(所謂デッキ)」をつくり、相手と闘う、本作のメイン要素。
    • 台詞にはジャンケンのような「属性」と共に、相手との相性や口撃力などが設定されており、相手に合わせてカスタマイズすることが求められる。
  • シングルゲームモード
    • ストーリーモード
      • アニメ『化物語』の話を追体験するモード。ダイジェスト版のアニメと会話劇を繰り返し、ストーリーを進めていく。
      • ここで使えるのは、主人公である阿良々木 暦のみ。
    • フリー対戦モード
      • 自由な組み合わせでCPUと会話劇を行えるモード。
      • 相手の「語録」を好きなものに変えることも出来る。
    • エクストラモード
      • 本編では会話劇をしなかったキャラとの対戦モード。総じてストーリーモードよりも難度が高い。
  • 対人対戦
    • アドホック通信機能を利用して他のプレイヤーと対戦を行える。対戦するには本体とソフトが2セット必要。
  • その他、忍野忍と戯れる(?)「しのビューアー」や、クリア後に追加される妄想モードなどがある。

問題点

  • 会話劇で会話が成立しない
    • 対戦なので仕方ないといえば仕方ないのだが、とにかく意味の通る会話が成立しづらい。
    • そのためか、プレイ内容で取得する称号の中には「特定の会話を成立させる」という条件のものがいくつもある。
    • 一応アニメ通りの会話も(非常に難しいが)可能なのだが、そうすると相性や口撃力の都合で逆に劣勢に陥りやすい。
    • また、選択の際には属性以外の情報が出ないため、どれを選ぶのが効果的か判別しにくい。
    • エクストラモード最後の相手は、すべての台詞が三点リーダ(…)のみで「会話劇」にならない。まさかの定石崩し…なのか?

評価点

  • 豊富なボイス量
    • アニメ本編はもとよりBD/DVD特典のキャラクターコメンタリーやドラマCD「佰物語」からもボイスがとられており、総数は三千を超える。
    • 容量のほとんどをボイスデータでつかったのではないか、と言われるほど。
  • 高画質なアニメパート
    • 上記の通りダイジェストではあるが、出来はかなり良い。
    • 撫子の手ブラや神原の貫通蹴りなど、一部の要素はカットされてしまっている。
  • MAD作成補助ツール
    • 妄想モードでは好きなキャラ同士で思いのままに会話を組め、さらに本作にはリプレイの保存やavi形式動画への変換機能があるためMAD動画作成に役立てることが出来る。
    • むしろ、こちらが本来の使い方かもしれないが。

総評

ゲームとしては今一つであり、実際クロスレビューではたったの23点(6/6/4/7)、Amazonレビューやゲーム誌の評価も芳しくない。
しかし、使い方によっては優秀なファンアイテムにもなりうる、かなり特殊なタイトル。
月並みな言い方だが、実際に弄ってみないと海の物とも山の物ともつかない。著しく値崩れしているようなので、購入のハードルが低いのが救いか。

余談

  • ゲームラボのサイバークラッカーズにてゲーム化の報が載ったことがあるが、その時の話とはだいぶ異なる。
    • 「ヤンデレ彼女にバレないように、他のヒロインにモーションをかけていくADV」となっていた。
    • 根も葉もない話ばかりのコーナーなので、誰も信じてはいなかっただろうが。
  • 2017年には化物語の前日譚『傷物語VR』がプレイステーション4で無料配信された。

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最終更新:2022年09月02日 11:50
添付ファイル

*1 原作では一歩も動かず長々と会話するシーンもあったが、アニメ化の際には「喋りながらカットや画像がコロコロ変わる」というシャフト脅威のテクノロジーで動きを出していた