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D.C.III ~ダ・カーポIII~

【だ・かーぽすりー】

ジャンル 恋するアプリ



対応機種 Windows XP/Vista/7
プレイステーション・ポータブル
発売・開発元 CIRCUS NORTHERN
発売日 DVD 2012年4月27日
USB 2012年9月28日
PSP 2013年2月28日
R 2013年5月24日
R X-rated 2013年5月31日
定価 通常版 9,240円
初回限定版 10,290円
USB(ダッシュ)版 9,240円
プラス(PSP) 6,090円
R(X-rated含む) 9,240円
レーティング X-rated アダルトゲーム
プラス(PSP) CERO:C(15才以上対象)
その他 E-15(15才以上対象)
判定 なし
D.C. ~ダ・カーポ~シリーズ

各バージョン簡易説明

多数のバージョンが出ているため、予めこちらに記載する。

  • 無印版(Win)
    • 全年齢対象向け。但しパッチ適用が必須。
  • USB版
    • 無印のパッチ適用版。他、インストール不要という長所あり。
  • PSP版
    • USB版の完全移植版。
  • R版
    • USB版にIIと他の要素を追加。
  • R X-rated版
    • R版に18禁要素を追加。

概要

  • 『II』から17年後の初音島から始まる正式な続編なのだが、本作はこれまでのシリーズと違い、非常に意欲的な要素が盛り込まれている。
    • メイン舞台が風見学園ではない。
    • シリーズ皆勤キャラである朝倉家、および白河家のキャラが登場しない*1
    • 魔法という、これまでは概念的要素だったものが本作で明確に顕在化した。
    • 舞台がシリーズ最古の時代。
    • 初出が18禁でない。また、ジャンル名に”こそばゆい”がついていない*2

ストーリー

前作から17年後の2月、風見学園に通う芳乃清隆は公式新聞部に所属しながら、ヒロインたちと楽しくすごしていた。
ある時、部長の立夏の思いつきがきっかけで枯れない桜に触れたところ、枯れない桜が復活して島中の桜が満開となる。
その直後、新聞部の面々だけに「桜が咲いたら、約束のあの場所で…」というメールが届く。
後半部分は文字化けしていて読めなかったが、その送信日時はなんと1951年4月30日になっていた。
新聞部は調査を続けていたところ、桜の樹で謎の女性に出会う。その女性は、新聞部の面々に「久しぶり」といい、昔話を語り始めた。


キャラクター

偶然なのか意味を持って設定したのか、本作のヒロイン達は誕生日が非常に覚えやすくなっている。
また、ヒロインには歴代のキャラクターとの共通点が多い。

+ 初音島編

芳乃清隆
付属2年生。シャルルという従姉と同棲しており、隣には幼馴染の妹キャラがおり、巨乳後輩から慕われていて、猫っぽい後輩とはスキンシップを欠かさない…と歴代最強のリア充キャラである。
また、E-15という制限があるものの、レートぎりぎりなエッチなハプニングにもしばしば遭遇する優遇っぷりである。
尚、初っ端のこのリア充ぶりには実は大きな理由がある。

森園立夏
付属3年生。容姿端麗、頭脳明晰、おまけに生徒会会長、と隙のない完璧ヒロインなのだが。
その正体は、自分で妄想した設定を頑なに信じて病まない厨二病を発症した、残念なヒロインである。
特に葵にはしばしば「設定」と馬鹿にされている。一応、初音島編のヒロインでは、唯一あることをやり遂げた猛者でもある。
金髪に碧眼、ツインテールに黒いリボンなど、IIのさくらと共通点が多い。
誕生日はその名の通り5月5日。

芳乃シャルル
付属3年生。容姿端麗、頭脳明晰、おまけに巨乳、と隙のない完璧ヒロインなのだが。
その正体は手料理という名の生体兵器で対象を葬る魔性のヒロインである。※一切の誇張なし。
一緒のお布団で寝ようと忍び込んだり、お風呂に入ろうとするなど、過剰なスキンシップは清隆の理性を限界まで追い詰めている。
尚、「シャルル」は本来男性の名前であるため、疑問に思ったプレイヤーは割と多いと思われる*3
ただし、こっちのシャルルは「るる姉」と呼んでいるため、違和感は多少払拭できるかも。
銀髪に紅い瞳、緑のリボンと同じ声優など、アイシアと共通点が多い。ダダ甘お姉ちゃんな辺りは音姫とも。
誕生日は風見鶏のシャルルがサンタクロースという設定から12月25日。

葛木姫乃
付属2年生。見た目は朝倉系ヒロインなのだが、なんと料理の腕が良い。
清隆のことを「兄さん」と呼ぶが、血縁関係はなく、完全に幼馴染キャラとなっている。
出番は決して多いとは言えないが、ちらほら朝倉ヒロイン要素を見せつけてくる。
上記のように音夢と共通点が多い。
誕生日は3月3日。

瑠川さら
付属2年生。飛び級しているので、実際は年下。
毒舌な寡黙な猫キャラらしいが、どちらかと言えばクーデレ+ツンといった方がわかりやすい。
作中最強の絶壁を誇る。過去のちびっ子に比べれば、身長はそこそこ。残念だが初音島編では猫っぷりが無い。
小柄な体格にツインテール、動物に例えると猫なところなど、Iのさくらと共通点が多い。
誕生日は7月7日。

陽ノ下葵
付属1年生。典型的な妹キャラであるが、立夏にだけ口が悪い。
1年のくせにスタイルがやけにけしからんのだが、イベントも非常にけしからんことになっている。
しかも、自分の巨乳を遺憾なく利用してくる。ちなみに中の人のデビュー役。
暖色系の髪色、妹のような存在、後輩、わんこと呼ばれている事など、美春と共通点が多い。他、病弱なところや制服の下にスパッツを穿いている事など、音夢とまゆきとの共通点もある。
誕生日は4月1日。

以下、非攻略キャラ

杉並
ご存知名物キャラ。やっぱり過去の杉並との関係は不明。声優は同一。
今回は主人公が対極の位置にいるせいか、やや対立することになる。

美琴
愛すべき馬鹿。というか馬鹿デレ。ツン馬鹿とも言う。余りの馬鹿さに、杉並も苦労している様子。
髪型と言い髪の色と言い、容姿はななかに似ている。苗字が公開されていないため、今後の扱いに注目か?

江戸川耕助
本作の二十三区シリーズの悪友キャラ。性格などは渉と似ている。
姉の存在を示唆しているが…。

江戸川四季
耕助の姉。菩薩のような笑顔で毒舌を吐くらしいが、なにせ本編ではまさかの未登場なので実体は不明。
中の人やその名前などから、あのキャラを彷彿とさせるが、現状確認する術はない。
風紀委員長であり、その関係からかアニメでは生徒会の会議に参加していた。

天枷美夏
数少ない、前作からの続投キャラ。成長したせいか、見た目と声以外は歳相応の大人の女性となっている。
何をどうしたのか、探偵業を営んでいる。相変わらずバナナミンが必要な様子。

小日向ゆず
数少ない、前作からの続投キャラ。成長したせいか、口調以外は歳相応の大人の女性となっている。

小鳥遊夕陽
数少ない、前作からの続投キャラ。まひるの妹というだけあって、いつもの略しきれてない口調は健在。

+ 風見鶏編

葛木清隆
8月から予科1年生となった。義理の妹である姫乃のために、自らの経歴を隠し、ある目的のために風見鶏へ入学する。
魔法の実力は折り紙つきで、後述のリッカからも高い信頼を得ている。
作中、シリーズでは恒例のあの魔法を開発することに成功する。リッカ程ではないが、ある秘密を隠している。

+ ネタバレ

あくまで一学生として風見鶏に編入したが、その実力はカテゴリー4という実力を持っている。
リッカ程ではないが、結構な年齢を重ねている。具体的にどの程度かは不明だが、20代くらいと思われる。
手から和菓子を生み出す魔法を作り、その能力は子孫である純一やさくらに引き継がれていった。
Iに続く話であることから、正ヒロインは恐らくリッカである。

リッカ・グリーンウッド
本科1年生。容姿端麗、頭脳明晰、おまけに魔法の実力が学園(それどころか魔法界隈でも)内ダントツ、と隙のない完璧ヒロイン。
早い内から清隆の正体を見破り、ティンカーベルという監視用ペンダントを押し付けた、俺様ヒロイン。
シリーズお馴染み「かったるい」の口癖を持つ者だが、純一や由夢ほどずぼらなわけではない模様。
カテゴリー5という希少な魔法使いであり、その実力は禁術ともいえる魔法も使える程。
それ以外でも、正体不明な学園長とも隔たりない付き合いをしていたりと、底知れぬ経歴を持つ。
ちなみに、何故か初音島編とはスリーサイズが違う。何故萎んだ。ついでに体重も少し違う。

+ ネタバレ

実際は百数年生きている。魔法を使うことで、魔法に対する偏見を無くそうと日々奮闘している。
和菓子の魔法は清隆にせびった結果で、後にリッカも使用出来るようになる。
尚、清隆と結ばれてからは、相応に歳を取るように自身への魔法を解除した。
これまでに明かされた設定との一致やその口癖、作中でのいくつかの要素から、純一とさくらの祖母である事はほぼ間違いない。

シャルル・マロース
本科1年生。容姿端麗、頭脳明晰、生徒会会長、おまけに巨乳、と隙のない完璧ヒロインなのだが。
その正体は、手料理(以下略)は同様。エトというトナカイ(?)のようなものを連れている
魔力の素養は非常に高いのだが、中々その実力を拝むことは出来ない。
芳乃とは違い、こちらのシャルルは、特別清隆を意識したりはしていない。そのため、後述における問題が発生している。
リッカ同様、初音島編とは体重が違う。

+ ネタバレ

成績は優秀だが、過去に弟を自らの魔法で命を絶ってしまったと誤解し、それっきり魔法が一切使えない状態となっている。
エトはシャルルの実弟の名前だが、その正体も正しくエトそのものである。会話が出来る理由は不明。
これまでに明かされた設定との一致から、アイシアの祖母である事はほぼ間違いない。

葛木姫乃
予科1年生。攻略ヒロインの中では、唯一名前に変化がない。
魔法自体はあまり得意ではないが、名門葛木家の「お役目」を引き継ぐ跡取りとして、風見鶏に入学する。
嫉妬深く、世話焼きなのは恐らく未来の朝倉家特有のものであろう。血縁関係は明確にされていないが、名前から察するに何かしらの関係があると思われる。
彼女のルートは、恐らく初代の音夢ルートを意識していると思われる。
リッカ同様、初音島編とはスリーサイズが違う。

+ ネタバレ

葛木家の「お役目」を姫乃は「正義の魔法使い」と言っており、シナリオ内で語られる設定から、音姫とその母親である由姫の先祖であると思われる。
ちなみに、X-Ratedでは唯一HPに18禁CGが見本で使われていた。そういう立ち位置なんだろうか。

サラ・クリサリス
予科1年生。名門クリサリス家の跡取り。今では没落してしまったが、サラは珍しく魔力持ちとして生を受けたため、家族の期待を背負って風見鶏へ入学している。
グニルックという、ストラックアウトとゴルフを足したような競技に入れ込んでおり、並々ならぬ努力を見せつける。
彼女のルートでは、微妙なクオリティのCGムービーが挿入される。しかもこの時の清隆は何故か茶髪。お前はどこの純一だ。

陽ノ本葵
学園付近のレストラン「ケーキ・ビフォア・フラワーズ」*4で働く少女。
ヒロインの中では唯一学園生ではない*5
彼女のルートは「Zero」と呼ばれており、強制的にプレ最終ルートとして位置づけされている。
この仕様に批判があったのか、後述の「Ver1.3」では改良されている。

+ ネタバレ

本作の霧を生み出した張本人だが、それは自身が近いうちに死を迎えるのを防ぐためであり、悪用のためではない。
ただし、やってることは相当な禁呪なので、彼女の正体については多少賛否が分かれる。
尚、どのルートでも彼女のシナリオはバッドエンド確定。切ねぇ。

以下、非攻略キャラ

杉並
こっちでもやっぱりポジションは変わらない。清隆のことをリッカ同様高く買っているため、比較的協力的な位置になる。
だが、本質的な性格は変わらないので、特定のルートだととんでもないことをしたりもする。
清隆はタメ口に呼び捨てだが、初音島と同様に清隆の先輩であり、前作以上に出番が少なくなっている。ちなみにリッカとはクラスメイト。
システムボイスに彼を設定すると、漏れ無く腹筋崩壊級のシャウトを聴ける。

江戸川耕助
予科1年生。代々人形使いを仕切っている名家の御曹司であるが、やっぱりキャラは大して変わらない。というか、描写が増えているので&悪化している。
付き人である四季だけでなく、サラ等からの扱いも酷い。ただし、あるルートでは至極まともな考えを見せ、ミッション成功に大きく貢献したりもする。
探偵部に所属しているが、部員としての出番は正直多いとは言えない。

江戸川四季
耕助の付き人兼人形なので、耕助の所持品という扱い。耕助のことを大事に思う故、多少厳しい言動が目立つが、これも全て耕助を大事に思う故である。大事なことなので2回言いました。
何気に顔芸キャラであり、一枚絵は残念ながらないものの、ころころ変わる表情は見ていて和んだり恐怖したりする。

五条院巴
本科1年生。名門五条院家の息女。清隆と姫乃の幼馴染でもある。飄々とした性格で、生徒会役員にしてはかなりいい加減なところがある。
杉並が因縁の相手であり、前作の陸上先輩に通じる部分がある。
アニメでは初音島編にも登場しているが、現在セリフがないため、名前は不明。

メアリー・ホームズ
予科1年生。自称天才探偵を豪語する破天荒な少女。なのだが、空回りと自意識過剰が祟り、活躍の場は少ない。
若干だが美琴に近い位置にいる。というものの、それほど馬鹿ではない。
下記のワトスンとは付かず離れずの腐れ縁キャラ。

エドワード・ワトスン
メアリーの腐れ縁であり、ストッパー。どっからどう見ても女の子(しかも制服も女子製)だが、実際は男性である。
メアリーと違って常識人であるが、見た目の割に女ゴコロがわかってない男の娘。
ちなみに、新キャラでは唯一の、前作に出演した声優*6が声をあてている。

イアン・セルウェイ
鼻持ちならない貴族。メアリー以上の自信家で、自惚れもプライドも高い。
当初は目的のためなら手段を選ばないヒール役だったが、あることをキッカケに、少しまともになった。
こう書くのは不本意だが、まっとうなツンデレキャラ。

瑠璃香・オーデット
イアンのメイド。メイド服だが、一応生徒である。エドワードといい、校風が自由すぎじゃないか。
イアンのことをからかうことに生きがいを感じる淑女である。
後藤氏の演技も合わさって、相乗効果が非常に高く、なおかつ全キャラで最も胸が大きい。

エリザベス
風見鶏の学園長。見目麗しい女性だが、リッカとは古い仲らしい。年齢を詮索してはいかん。
並々ならぬ風格を持っているが、基本的に厳粛な空気を好まない、親しみやすい学園長である。親日なのか、茶碗を持っている。
アニメでは初音島編にも風見学園の生徒会長として登場している。

さくら
清隆とリッカが見つけた、記憶喪失の少女。幼い外見とは裏腹に、年不相応の言動をしたりと、謎多き人物。
シリーズファンであれば、誰だか速攻でわかるだろうが。

エト
本作の名物色物珍獣キャラ。一応トナカイらしい。くぴっ!と鳴く。基本的にはシャルルの頭に乗っている。
シャルル曰く「使い魔じゃなくて家族」とのこと。何故かシャルルとは会話が出来る。

評価点

  • シナリオは完成度が高い。前作までの因縁に決着をつけたという意味では、本作のシナリオでようやく(あるキャラの)ファンの悲願が達成された。
  • デフォルメキャラのアニメーションがぬるぬる動く。前作では落書きレベルだったが、本作では標準以上の水準になった。
    • しかも、後述のVer1.3では更にぬるぬる度が増した。
  • CGムービー
    • キャラ造形は正直クオリティは低いが、テキストのみでは表現しにくい場面を描写するのには効果的。
  • 相も変わらずOPは全てクオリティが高い。『ダ・カーポの歌は全部名曲』という方式は本作でも崩れず。
    • とりわけ人気が高いのは、1stOPであるyozuca*氏の「キミにささげる あいのマホウ」。歌詞から引用して、某動画サイトでは『10年も100年後も変わらない名曲』と名付けられている。
      • なお、OPがアニメなのは『1』以来であり、後述するがアニメ化もしている。
+ アニメ風オープニング


賛否両論点

  • 前作にもあった曲の使い回しはかなり多くなっており、前作の3曲から22曲に増えている。
    • 曲自体に問題はないものの、D.C.時代の曲はどうしても古臭く聴こえ、人によっては場面に合ってないと感じる事も。
    • また、清隆の携帯着信音が義之と同じであり、手抜きとしか思えない。
  • 同名の別人として毎回登場している名物キャラの杉並だが、上述のように今作では上級生となっている。
    • 今作でも活躍自体はしているのだが、この設定によって従来より出番が減っている。色々と期待されている名脇役だけに残念に思う声は多い。
    • あまり評判がよくなかったのか、次回作以降は再び主人公の悪友に返り咲いている。

問題点(パッチで改善された点は除く)

  • 誤字脱字が多い
    • パッチである程度修正されたものの、依然完璧とはいえない状態。
  • 演出上のミス
    • 画面に映っていないキャラや画面に背を向けているキャラ、あるいはCGが表示されているときにキャラが喋る際、対象のキャラアイコンがメッセージウィンドウの左側に表示される*7のだが、清隆が喋っているというのに何故かアイコンがヒロインのものになっていることがあり、違和感バリバリ。
      日常シーンで起きてもあまり気にならないだろうが、クライマックスの山場でやたら見受けられるため、感動シーンに水を差してしまっている。
  • 初音島編について
    • 序盤と終盤にちょこっと挿入されるだけで、他は全部風見鶏編となっている。公式サイトではさも舞台を遷移しながらシナリオが進むような作りになっており、拍子抜けしたプレイヤーは多い。
    • 特に、シャルルは初音島と風見鶏とでは清隆への好感度に大きな差がある*8ため、初音島でるる姉とイチャイチャ出来ないのが不自然と思うことも。
    • しかも、初音島での美琴やゆず、夕陽等の良素材を全く活かせていない上、出番が少なすぎる。
      出番自体ない四季に比べればマシだろうか。

総評

  • 続編ではあるものの、シナリオや設定はこれまでと一線を画するものとなっている。
    • 舞台が古いためか、本作自体を『ダ・カーポZero』と言う人もいる*9
  • 初音島については、本作で楽しむことは出来ないものの、風見鶏もあまり変わらない学風であるため、違和感はそれほど感じることはないと思われる。
  • サーカスにしては珍しく無償アップデート版を配布しているので、曲芸商法が鳴りを潜めたか?*10と期待するファンも少なくないかも。
  • なお、最初期のバージョンでは凄まじい誤字脱字やフリーズなどの不具合があるため、これから始める人は下記のUSBメモリ版を買うか、修正パッチをちゃんとあててからプレイすることを推奨する。

余談

  • グランドOPムービーではアルバムを見て過去の出来事を回想しており、映像だけの断片的な情報ながら公式新聞部の思い出を垣間見ることができる。
    • これらのエピソードの詳細は後に発売されたドラマCDシリーズで明かされた。
  • 風見鶏編OPムービーには作中で使われていないCGがある。
    • これは後述の追加シナリオ「邂逅のアルティメットバトル」で使われているCGであり、初期のバージョンでは見られない未使用CGとなっている。
  • 完全新作の『D.C.III プラチナパートナー』が2014年4月25日に発売した。本編後の初音島が舞台となっている。
    こちらは最初から18禁での発売となる。詳細は下記参照。
  • 2021年に『D.C.III~ダ・カーポIII~君と旅する時の魔法』として舞台化した。
  • 2023年8月24日に新たなCS版として『D.C.III PS~ダ・カーポIII プラスストーリー~』が発売。
    • なお、このCS版の公式サイトでは上述のような一部キャラの身長などの違いが見られないため、無印公式サイトの数字は記載ミスの可能性が浮上した。

アニメ版について

  • 2013年1月より、アニメが放映。ほぼ初音島編のみを描いており、原作再現をしつつもオリジナル要素を詰め込んだ内容となっている。
    • 歴代のOPはアニメ版を含みyozuca*氏が担当することが伝統ではあったが*11、本作のアニメOPはヒロイン勢が歌い手となっている。第1話のEDだけだが、こちらはyozuca*氏が担当している。
      タイトルには「サクラ」がついているが、これまでとは毛色の違う明るいポップなノリである。
    • なお、最終話の終わり方から二期はやるつもり満々のようだ。
+ 本作の評価には直接関係はないが…ネタバレ注意

プロローグに過ぎない初音島編をどのようにテコ入れするのかと視聴者をやきもきさせたが、結果は「初代準拠の姿であるさくらを登場させる」というものだった。
しかし、原作シリーズの重要人物に関するある設定を無視した描写があった事から評価は人によってかなり変わる。


USB版

  • IIIのアップグレード版。パッケージ版がある人は無償でアップデート可能
  • USBにプログラムが格納されているため、当然インストール不要。

追加要素

  • 葵のルートが追加
    • 本編では攻略順が限られていたが、自由に攻略が可能となった。しかも新規描き下ろしシナリオ。代償として、葵以外の新録がない。
    • また、本来の葵ルートである「Zero」は健在のため、Zeroありきのシナリオであることも覚悟しなければならない。
  • 風見鶏の前日談『邂逅のアルティメットバトル』収録
    • 風見鶏編の2ヶ月前のシナリオ。攻略後は自動的にプロローグ(初音島編)へ移行する。
  • 各種サブキャラのシナリオ追加
    • 攻略が熱望された3名のサブシナリオが追加された。
    • ただし、どれも非常に短く、あくまでおまけで作られた感は否めない。
  • グニルックのミニゲーム追加
    • 本アプリのみ、別途プログラムから起動出来る。DDRや太鼓の達人のような音ゲーで、曲は5つのキャラソンと新規BGM2つ。
    • キャラソンのクオリティは高いが、そもそも本編で聴く機会がないため、馴染みが薄いラインナップ。人気の高いOPやEDの曲で遊べないのが少々物足りない。
  • アフレコモード実装
    • ニコニコ動画等の実況プレイ向けのモード。前作のアップグレード版にも搭載されている。

R版

元々は「D.C.III DASH Ver.1.35」で予定されていたバージョン。

  • 『Da Capo 3 R』のタイトルでSteam版が配信されている。ただし、音声のみ日本語でテキスト/UIは英語という仕様。

追加・変更要素

  • 前作IIのキャラクターによる完全新規シナリオ「桜風のアルティメットバトル」を収録。
  • イベントシーンの追加CG、新規オープニング及び楽曲の追加。
  • 18禁シーンの追加(X-ratedのみ)
  • 声優が無印、X共に変更*12

D.C.III P.P. ~ダ・カーポIII プラチナパートナー~

【だ・かーぽすりーぷらちなぱーとなー】

ジャンル こそばゆい学園恋愛アドベンチャー
対応機種 Windows XP~8
発売・開発元 CIRCUS NORTHERN
発売日 2014年4月25日
定価 10,290円
レーティング アダルトゲーム
配信 2016年8月3日/7,109円
判定 なし

概要(FD)

『III』の現代版、いわゆる風見学園編。ただし、メインキャラは『III』の記憶を受け継いで転生した設定なので、実質続編といえる。
こういった背景があるため、初っ端からヒロインの好感度はMAXなので、恋愛に関する葛藤やいざこざ等は一切ない、ある意味吹っ切れた感がある。


追加キャラクター(FD)

芳乃さくら
遂に成長したさくらんぼ。とはいっても実年齢は相当なものである。見た目上はゆずやまひると同年代。
清隆とうっかり苗字が被ってるが、前作の主人公のような関係ではない。

上野陽子
さらが所属するソフトボール部の部長。ものすごい小さい。
しかし、登場する生徒の中では最年長である。さらと若干キャラが被っている。

雪村すもも
前作のヒロイン、雪村杏の養女。
性格も義母の血を色濃く継いでいるが、毒っけは少し薄い。

正義の魔法使い
前作の音姫ルートでたびたび見かけたキーワードであり、謎の黒髪の女性。
どうやらさくらと何か関係があるようだが?

評価点(FD)

  • 待望の風見学園
    • やはりファンとしては、最新の風見学園ストーリーを楽しめることは評価面。
      歴代キャラをなぞったキャラ(すももなど)が登場するのもファンサービスとしては上々。
  • 安定したシナリオ
    • ファンディスクなので本編ほどのクオリティではないものの、読み進める面白さは健在。
  • 豊富なお楽しみシーン
    • 控えめだった本編とは違い、なかなか充実している出来。特にあるヒロインでは
      立て続けにシーンが入り、それとない需要が見込める。もはや公式でエロ要員な妹。

賛否両論点(FD)

  • 違和感のあるボイス
    • シャルルと葵の声優が変更になったが、葵は声優の声質が元のそれとかなり異なっており、コレジャナイ感が強い。
      シャルルはなんとか似ているのだが、こちらは演技に違和感あり。R版からやっているプレイヤーには問題ないが、無印(USB)プレイヤーには少し辛い。
  • 大幅に削除したキャラ数
    • 当然のことながら、風見鶏の生徒は全削除。それだけならまだしも、風見学園の生徒会メンバーもほとんど登場しない。
      キャラの個性をもってしても、やはり本編よりも掛け合いのバリエーションが少ないのが物足りない。

問題点(FD)

  • フルプライス
    • 本編プレイほぼ必須、色々とボリューム縮小、にもかかわらず強気のフルプライスで手が出しにくい。
  • 魔法の桜に関する設定の矛盾
    • まず大前提として、『I』の桜はリッカの作り出した桜であり、『II』の桜はリッカのものを元にさくらが作り出したレプリカ。つまり両作品における魔法の桜は別個体となる。
      そして『III』の桜は作中の描写から『I』と同一の個体と見るのが妥当。だが、『II』のヒロインである杏の願いを叶えたのは『II』の桜。
      • 作中では杏の書いた人形劇の台本について、シャルルの記憶を見たのではないかと言う推測があるのだが、これが見事に成り立っていない。

総評(FD)

ファンディスクという点を踏まえればそれなりのクオリティは期待できる。
ただし、フルプライスという点がやはり食指が動かない主な原因になりがちでもある。
今後『III』がどう展開していくかで、購入を検討するのも手だろう。

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最終更新:2023年08月24日 08:19

*1 一応水越家のみ、病院名だけ登場する。また、終盤シナリオで前作キャラも少しだけ登場する。

*2 パッケージの隅っこには「こそばゆしさ」という表記がある。おかしな日本語ではあるが…。

*3 風見鶏編の追加ストーリーでは、清隆が早々に突っ込んでいた。

*4 花より団子という意味。

*5 最終ルートで、一応学園生にはなる。

*6 シャルルと四季に関しては、前作で似た位置のキャラが存在するため。エトは人外なので除外。

*7 主人公の清隆など、立ち絵のないキャラは表示されない

*8 初音島のシャルルは、清隆への好感度が初っ端MAXなのだが、風見鶏のシャルルは、恐らく最も好感度が低い。低いというか、最も接点が少ないので恋人になる関係には遠い。

*9 風見鶏編は元々『D.C.ZERO』のタイトルで発表される予定だった。

*10 ただし、当初のアップデート(これとは別)は有料ものであったため、過信は禁物。現在は見送り中。

*11 D.C.W.S.のOP「White Season」はEDでお馴染みのrinoが歌っている。

*12 成年版向けのお決まりであるが、単に別名義になっただけの声優と、完全変更となった声優がそれぞれ存在する。